JPH0591353U - 魚釣り用クーラーボックス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 釣り場を移動する際に、蓋体が不測に開口状
態となることを抑制する。 【構成】 魚収納ボックス２の上端開口部を開閉する大
蓋体１に、魚を投入する開口ａを開閉する小蓋体４を形
成する。大蓋体１を閉塞姿勢に維持する大蓋体用ロック
具６を魚収納ボックス２に取りつけるとともに、小蓋体
４を閉塞姿勢に維持する小蓋体用ロック具４Ｂを小蓋体
４に取りつけ、小蓋体用ロック具４Ｂをロック状態にあ
る大蓋体用ロック具６に係合させて、小蓋体用ロック具
４Ｂをロック状態に設定すべく構成してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は魚収納ボックスの開口部を開閉する大蓋体に、前記開口部に通じる開 口を閉塞する小蓋体を形成してある魚釣り用クーラーボックスに関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の魚釣り用クーラーボックスにおいては、前記大蓋体を閉塞姿勢に維持 する大蓋体用ロック具を、前記魚収納ボックスに取り付けるとともに、前記魚を 投入する開口に対して前記小蓋体を着脱自在に構成していた（実開平１−１２１ ３８２号公報）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この従来構成においては、公報の第２図からみると、小蓋体を閉塞姿勢に維持 する小蓋体用ロック具を備えているものとは認められない為に、小蓋体を閉塞姿 勢に設定してクーラーボックスを担いで釣り場を移動する間には、クーラーが前 後左右或いは上下に細かく移動し振動する為に、小蓋体に緩みが生じ釣り人のき ずかぬ間にクーラー内部が開放状態になったり小蓋体が脱落することがある。 本考案の目的は小蓋体のロック具を形成し、大蓋体ロック具と小蓋体のロック 具との間に合理的な機構を設けることによって、釣り場の移動時に不測に小蓋体 用ロック具又は互いのロック具が解除しない魚釣り用クーラーボックスを提供す る点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案による特徴構成は前記大蓋体を閉塞姿勢に維持する大蓋体用ロック具を 、前記魚収納ボックスに取り付けるとともに、前記小蓋体を閉塞姿勢に維持する 小蓋体用ロック具を、前記小蓋体に取り付け、前記小蓋体用ロック具をロック状 態にある前記大蓋体用ロック具に係合させて、前記小蓋体用ロック具をロック状 態に設定すべく構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。

【０００５】

【作用】

まず、小蓋体用のロック具を設けることによって、小蓋体の閉塞姿勢を多少の 振動が掛かっても、緩みが生ずることが少ない状態にできる。しかも、小蓋体の ロック具が大蓋体のロック具に係合しているので、大蓋体ロック具が小蓋体ロッ ク具のロック具となっており、より強力に小蓋体ロック具をロックする。更に、 大蓋体ロック具も小蓋体ロック具の係合作用を受けるところから、そのロック状 態を強固にできる。

【０００６】

【考案の効果】

したがって、釣り場を移動する際にクーラーボックスが激しい揺れを生じたと しても、ロック具自体がロックされる構成で有るためにロック状態を強固にでき 、蓋体を紛失したり不測に開口状態に切り替わることがない。しかも、そのため の構成として、既存の機構である互いのロック具を係合させるだけの簡単な変更 を施すだけでよい。

【０００７】

【実施例】

図２に示すように、ポリプロピレン、ＡＢＳ等の合成樹脂製の大蓋体１を揺動 自在に取り付け、ポリプロプレン、ＡＢＳ等の合成樹脂製の魚収納ボックス２の 上端開口部を開閉可能に構成するとともに、魚収納ボックス２の両側面から底面 に亘って掛け渡されたエンドレス状の肩掛け用ベルト３を装備して魚釣り用クー ラーボックスＡを構成する。 大蓋体１に魚を投入する開口ａと、魚収納空間内に入れた小出し餌箱等に対す る開口ｂとを形成し、夫々に、小蓋体４，４を揺動開放自在に設けてある。

【０００８】 小蓋体４の構成に付いて説明する。図１及び図２に示すように、後端に揺動用 ヒンジ部４Ａを形成するとともに、前端に小蓋体用ロック具４Ｂを上下揺動可能 に軸支した小蓋体４の内面を、次のように形成している。つまり、大蓋体１の上 面に形成した魚投入用の開口ａに入り込むボックス状フレーム４Ｃと、このボッ クス状フレーム４Ｃを囲むように配置される補強リブ４Ｄを形成し、補強リブ４ Ｄとボックス状フレーム４Ｃとの間にパッキン５を装着している。

【０００９】 一方、魚投入用の開口ａを有するボックス状の大蓋体１の上面に、その開口ａ 縁に沿って縦リブ１Ａを形成し、小蓋体４を閉塞状態に設定したときに、パッキ ン５にその縦リブ１Ａが入り込むようにしてある。このようにパッキン５を設け ることによって、小蓋体４と大蓋体１の上面との間の間隙を通して侵入してくる 雨水を阻止できる。また、外気の侵入も阻止できるので断熱効果も高い。小蓋体 ４の内面における補強リブ４Ｄとボックス状フレーム４Ｃの前壁との間に、補強 リブ４Ｄよりも下方まで延出された縦壁７を立設するとともに、この縦壁７を大 蓋体１の開口ａ縁に、小蓋体４の閉塞状態で圧接するようにして、小蓋体４の閉 塞状態を維持するロック部８を形成する。

【００１０】 魚収納ボックス２の前壁上端に後方に凹入する凹入部を形成するとともに、こ の凹入部に横軸心周りで上下揺動自在に大蓋体用ロック具６を設け、この大蓋体 用ロック具６の本体フレーム先端部に突片６Ａをロック具本体フレームと平行に 突設し、突片６Ａと本体フレームとの間に係合凹部を形成する。つまり、大蓋体 １の前端上面より上向きに係合片１Ｂを突設し、大蓋体１の閉塞状態で大蓋体用 ロック具６を閉塞姿勢にすると、突片６Ａが弾性的に変形し係合片１Ｂを乗り越 えて係合凹部に係合片が嵌まり込み大蓋体１を閉塞姿勢に設定する。 大蓋体用ロック具６の先端に前記突片６Ａと直交する姿勢の係合片６Ｂを延出 するとともに、小蓋体用ロック具４Ｂの先端に係合凹部４Ｅを形成し、この係合 凹部４Ｅを係合片６Ｂに係合させることによって、小蓋体用ロック具４Ｂをロッ ク状態に維持できる。

【００１１】 以上のような構成によって、大蓋体１、小蓋体４、大蓋体用ロック具６及び小 蓋体用ロック具４Ｂとを閉塞状態に設定した状態では、図１に示すように、夫々 の表面が段差なく繋がりクーラーボックス全体が滑らかな矩体になる。これによ って、表面に雨水等が溜まることが少ない。 そして、肩に掛けて釣り場を移動する場合には、図１に示すように、小蓋体用 ロック具４Ｂを閉塞姿勢に維持して、ロック部８との協働によって、小蓋体４を 閉塞状態に維持する。これによって、移動時の振動によっても不測に小蓋体４が 持ち上がることはない。 釣り場を固定して釣りを行う場合には、図３に示すように、小蓋体用ロック具 ４Ｂを大蓋体用ロック具６に対する係合を解除して自由に揺動できる状態にし、 ロック部８のロック作用のみで小蓋体４の閉塞状態を維持し、魚を投入する際は 小蓋体用ロック具４Ｂを把手として利用し、ロック部８のロック力に抗してこの 小蓋体用ロック具４Ｂを持ち上げると小蓋体４を開放姿勢に切り換えることがで きる。

【００１２】 〔別実施例〕 ロック部８としては特になくてもよく、釣り場で釣りを行う際はロックせず に、移動する際だけに小蓋体４をロックする構成を採ってもよい。 図５に示すように、小蓋体用ロック具４Ｂと大蓋体用ロック具６とは、長孔 ４ａと長孔６ａ分だけはスライド自在で且つピン４ｂ，６ｂを支点として揺動可 能に構成し、両者４Ａ，６の係合状態で外面が段差のない状態に形成する。

【００１３】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記 すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】大小蓋体とロック構造を示す縦断側面図

【図２】クーラーボックスの全体斜視図

【図３】小蓋体を開放した状態を示す縦断側面図

【図４】大蓋体を開放した状態を示す縦断側面図

【図５】大小蓋体用ロック具の別実施例を示す縦断側面
図

【符号の説明】

１ 大蓋体 ２ 魚収納ボックス ４ 小蓋体 ４Ｂ 小蓋体用ロック具 ６ 大蓋体用ロック具 ８ ロック部 ａ，ｂ 開口

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 魚収納ボックス（２）の開口部を開閉す
   る大蓋体（１）に、前記開口部に連通する開口（ａ),
   （ｂ）を閉塞する小蓋体（４）を形成してある魚釣り用
   クーラーボックスであって、 前記大蓋体（１）を閉塞姿勢に維持する大蓋体用ロック
   具（６）を、前記魚収納ボックス（２）に取り付けると
   ともに、前記小蓋体（１）を閉塞姿勢に維持する小蓋体
   用ロック具（４Ｂ）を、前記小蓋体（４）に取り付け、
   前記小蓋体用ロック具（４Ｂ）をロック状態にある前記
   大蓋体用ロック具（６）に係合させて、前記小蓋体用ロ
   ック具（４Ｂ）をロック状態に設定すべく構成してある
   魚釣り用クーラーボックス。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記小蓋体（４）が
   閉塞する姿勢で、前記小蓋体（４）と前記大蓋体（１）
   との接触部位に、互いに圧接して小蓋体（４）を閉塞姿
   勢に維持するロック部（８）を形成してある魚釣り用ク
   ーラーボックス。