JPH0565471A - 反応性ホツトメルト接着剤 - Google Patents

反応性ホツトメルト接着剤

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JPH0565471A
JPH0565471A JP4046143A JP4614392A JPH0565471A JP H0565471 A JPH0565471 A JP H0565471A JP 4046143 A JP4046143 A JP 4046143A JP 4614392 A JP4614392 A JP 4614392A JP H0565471 A JPH0565471 A JP H0565471A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾性と初期接着力が優れた反応性ホットメル
ト接着剤を得ること。 【構成】 4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、
ポリカプロラクトントリオール、OH基を有する熱可塑
性ウレタン樹脂および活性水素を有する低分子量キシレ
ン樹脂から誘導されるウレタンプレポリマーを含有する
反応性ホットメルト接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反応性ホットメルト接
着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ホットメルト接着剤は、固体且つ無溶剤
タイプであり、加温する操作を伴うだけで使えるなど使
いやすく有用なものである。また、反応性ホットメルト
接着剤は、更に耐熱性,接着性を向上させたものとして
近年注目されている。従来、反応性ホットメルト接着剤
としては、下記のものが知られている。 〔1〕末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポ
リマーとエチレン−酢酸ビニル共重合体とテルペン−フ
ェノール共重合体とからなるもの。(特公昭51-30898号
公報) 〔2〕ポリカーボネートジオールと2,4-トルエンジイソ
シアネートとから誘導されるウレタンプレポリマーから
なるもの。(特開平2-305882号公報)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
反応性ホットメルト接着剤は、自動車部品,建設用部材
などの接合部に弾性と初期接着力が要求される用途向け
としてはこれら特性が不十分であり、使用できる用途が
限定されるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述の状況
に鑑み、弾性と初期接着力が優れているため、上記のよ
うな用途にも拡大して使用できる反応性ホットメルト接
着剤を得ることを目的に鋭意検討した結果本発明に到達
した。即ち本発明は、下記<1>〜<4>により構成さ
れる。 <1>有機ポリイソシアネート化合物(a)およびポリ
オール(b1)から誘導される「ウレタンプレポリマ−
(1)」と、低分子量キシレン樹脂、低分子量クマロン
樹脂および低分子量スチレン樹脂から選ばれ、活性水素
を持たず、且つ粘着付与性を有する「樹脂(d1)」を
含有することを特徴とする反応性ホットメルト接着剤。 <2>有機ポリイソシアネート化合物(a)と、ポリオ
ール(b1)と、低分子量キシレン樹脂、低分子量クマ
ロン樹脂および低分子量スチレン樹脂から選ばれ、活性
水素を有し、且つ粘着付与性を有する樹脂(d2)とか
ら誘導される「ウレタンプレポリマ−(2)」を含有す
ることを特徴とする反応性ホットメルト接着剤。 <3>有機ポリイソシアネート化合物(a)、OH基を
有する熱可塑性ウレタン樹脂(c1)および必要により
ポリオール(b1)から誘導される「ウレタンプレポリ
マ−(3)」を含有することを特徴とする反応性ホット
メルト接着剤。 <4>有機ポリイソシアネート化合物(a)と、OH基
を有する熱可塑性ウレタン樹脂(c1)と、低分子量キ
シレン樹脂、低分子量クマロン樹脂および低分子量スチ
レン樹脂から選ばれ、活性水素を有し、且つ粘着付与性
を有する樹脂(d2)と、必要によりポリオール(b1)
から誘導される「ウレタンプレポリマ−(4)」を含有
することを特徴とする反応性ホットメルト接着剤。
【0005】<1>〜<4>各々において、有機ポリイ
ソシアネ−ト化合物(a)としては、例えば、(イ)炭素
数[NCO基中の炭素を除く、以下、(ロ)〜(ニ)も同様]2〜
12の脂肪族ポリイソシアネート、(ロ)炭素数4〜15の脂環
式ポリイソシアネート、(ハ)炭素数8〜12の芳香脂肪族ポ
リイソシアネート、(ニ)炭素数6〜20の芳香族ポリイソシ
アネート、並びに、(ホ)これらのポリイソシアネートの
変性物があげられる。以下(イ)〜(ホ)の具体例をあげる。
【0006】脂肪族ポリイソシアネート(イ)の具体例と
しては、エチレンジイソシアネート,テトラメチレンジ
イソシアネート,ヘキサメチレンジイソシアネート(HD
I),ドデカメチレンジイソシアネート,2,2,4-トリメ
チルヘキサンジイソシアネート,リジンジイソシアネー
ト,2,6-ジイソシアネートメチルカプロエート,ビス
(2-イソシアネートエチル)フマレート,ビス(2-イソ
シアネートエチル)カーボネートなどがあげられる。
【0007】脂環式ポリイソシアネート(ロ)の具体例と
しては、イソホロンジイソシアネート(IPDI),ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI),シク
ロヘキシレンジイソシアネート,メチルシクロヘキシレ
ンジイソシアネート(水添TDI),ビス(2-イソシアネ
ートエチル)4-シクロヘキセン-1,2-ジカルボキシレー
トなどがあげられる。
【0008】芳香脂肪族ポリイソシアネ−ト(ハ)の具体
例としては、キシリレンジイソシアネート,テトラメチ
ルキシリレンジイソシアネート,ビス(2-イソシアネー
トエチル)ベンゼンなどがあげられる。
【0009】芳香族ポリイソシアネート(ニ)の具体例と
しては、1,3-または1,4-フェニレンジイソシアネート,
2,4-または2,6-トルエンジイソシアネート(TDI),ジ
フェニルメタン-2,4'-または-4,4'-ジイソシアネート
(MDI),ナフチレン-1,5-ジイソシアネート,3,3'-ジ
メチルジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアネート,o-ト
リジンジイソシアネート,トリフェニルメタントリイソ
シアネート,粗製TDI,ポリフェニルメタンポリイソシ
アネート(粗製MDI)などがあげられる。
【0010】ポリイソシアネートの変性物(ホ)の具体例
としては、上記(イ)〜(ニ)にカーボジイミド基,ウレチジ
オン基,ウレトンイミン基,ウレア基,ビューレット
基,イソシアヌレート基などを導入した変性物などがあ
げられる。以上例示したものは2種以上の混合物でも良
い。(イ)〜(ホ)のうち好ましいものは、(ロ),(ハ),(ニ)お
よび(ホ)である。
【0011】<1>〜<4>各々において、該ポリオー
ル(b1)としては、多価アルコール類(ヘ),ポリオキシ
アルキレンポリオール(ト),ポリエステルポリオール
(チ),ポリオレフィンポリオール(リ),重合体ポリオール
(ヌ),アクリルポリオール(ル)などがあげられる。
【0012】多価アルコール類(ヘ)の具体例としては、
脂肪族2価アルコール類(エチレングリコール,ジエチ
レングリコール,プロピレングリコール,ジプロピレン
グリコール,1,4-ブタンジオール,ネオペンチルグリコ
ール,1,6-ヘキサンジオール,1,8-オクタメチレンジオ
ール,アルキルジアルカノールアミンなど)、環状基を
有する低分子ジオール類[1,4-ビス(ヒドロキシメチ
ル)シクロヘキサン,m-およびp-キシリレングリコー
ル,1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン,1,4-
ビス(α-ヒドロキシイソプロピル)ベンゼン,2,2-ビ
ス(4-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンなど]、
3価アルコール類(グリセリン,トリメチロールプロパ
ン,ヘキサントリオールなど)、四官能以上の多価アル
コール類(ソルビトール,シュ−クローズなど)などが
あげられる。
【0013】ポリオキシアルキレンポリオール(ト)とし
ては、活性水素含有化合物[多価アルコール類(前記に
例示したもの),低分子アミン類(エチレンジアミン,
テトラメチレンジアミン,ヘキサメチレンジアミンなど
の低分子ポリアミンや、n−ブチルアミン,ステアリル
アミンなどの低分子モノアミン),フェノール類(ハイ
ドロキノン、ビスフェノールAなど)など]に、アルキ
レンオキサイド(炭素数2〜4のアルキレンオキサイ
ド、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、ブチレンオキサイドおよびこれらの併用)を付加
(併用の場合、ブロックでもランダム付加でもよい)し
たもの;並びにエチレンオキサイド,プロピレンオキサ
イド,テトラヒドロフランなどのアルキレンオキサイド
の開環重合物があげられる。ポリオキシアルキレンポリ
オール(ト)の具体例としては、ポリオキシエチレングリ
コール,ポリオキシプロピレングリコール,ポリオキシ
プロピレントリオール,ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレングリコール,ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレントリオール,ポリオキシプロピレンテトラオ
ール,ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどがあ
げられる。
【0014】ポリエステルポリオール(チ)としては、前
記に例示した多価アルコール類(ヘ)および/または(ト)
と、ジカルボン酸類とを反応させて得られる縮合ポリエ
ステルポリオール,ラクトンの開環重合により得られる
ポリラクトンポリオール,エチレンカーボネートと1,6-
ヘキサンジオールの反応により得られるポリカーボネー
トポリオールなどが含まれる。
【0015】縮合ポリエステルポリオールを構成するジ
カルボン酸類としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸
(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、ア
ゼライン酸、マレイン酸、フマル酸など)、芳香族ジカ
ルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸など)、これら
ジカルボン酸の無水物,低級アルキル(C1〜C4)エステ
ルもしくはハライド(クロライドなど)、およびこれら
の2種以上の混合物があげられる。ラクトンとしては、
例えば、ε-カプロラクトンがあげられる。
【0016】これらのポリエステルポリオール(チ)の具
体例としては、ポリエチレンアジペート,ポリブチレン
アジペート,ポリヘキサメチレンアジペート,ポリネオ
ペンチルアジペート,ポリエチレンプロピレンアジペー
ト,ポリエチレンブチレンアジペート,ポリブチレンヘ
キサメチレンアジペート,ポリジエチレンアジペート,
ポリ(ポリテトラメチレンエーテル)アジペート,ポリ
エチレンアゼレート,ポリエチレンセバケート,ポリブ
チレンアゼレート,ポリブチレンセバケート,ポリエチ
レンテレフタレ−ト,ポリカプロラクトンジオール,ポ
リカーボネートジオールなどがあげられる。
【0017】ポリオレフィンポリオール(リ)の具体例と
しては、ポリブタジエンポリオール,水添ポリブタジエ
ンポリオールなどがあげられる。
【0018】重合体ポリオール(ヌ)としては、(ト)〜(リ)
の項で例示した各ポリオール[I]中でエチレン性不飽
和単量体[II]を重合して得られる重合体ポリオールな
どがあげられる。
【0019】上記エチレン性不飽和単量体[II]として
は、α-オレフィン(ヘキセン,オクテン,デセン,ド
デセン,テトラデセン,ヘキサデセン,オクタデセン,
アイコセン,ヘンアイコセン,ドコセン,トリコセン,
テトラコセン,ペンタコセン,ヘキサコセンなど)、芳
香族炭化水素単量体類(スチレン,α-メチルスチレン
など)、不飽和ニトリル類[(メタ)アクリロニトリルな
ど]、(メタ)アクリル酸エステル類{(メタ)アクリル酸
アルキルエステル(アルキル基の炭素数が1〜30)[メチ
ル(メタ)アクリレート,エチル(メタ)アクリレート,ブ
チル(メタ)アクリレート,ノニル(メタ)アクリレー
ト,デシル(メタ)アクリレート,ウンデシル(メタ)
アクリレート,ドデシル(メタ)アクリレート,トリデ
シル(メタ)アクリレート,テトラデシル(メタ)アク
リレート,ペンタデシル(メタ)アクリレート,ヘキサ
デシル(メタ)アクリレート,オクタデシル(メタ)ア
クリレート,エイコシル(メタ)アクリレート,ドコシ
ル(メタ)アクリレートなど]、(メタ)アクリル酸ヒ
ドロキシアルキルエステル[ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート,ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートな
ど]}、エチレン性不飽和カルボン酸およびその誘導体
[(メタ)アクリル酸,(メタ)アクリルアミドな
ど]、脂肪族炭化水素単量体(エチレン,プロピレンな
ど)、フッ素含有ビニル単量体[パーフルオロオクチル
エチル(メタ)アクリレートなど]、窒素含有ビニル単
量体(ジアミノエチルメタクリレート,モルホリノエチ
ルメタクリレートなど)、グリシジル(メタ)アクリレ−
トなどがあげられる。
【0020】重合体ポリオール(ヌ)を構成するエチレン
性不飽和単量体[II]の含量は、通常0.1〜90重量%
で、好ましくは、5.0〜80重量%である。重合体ポリオ
ール(ヌ)の平均官能基数は、通常2〜10である。好ましく
は、2〜8である。重合体ポリオール(ヌ)の活性水素当量
は、通常250〜15,000である。好ましくは、250〜10,000
である。
【0021】重合体ポリオール(ヌ)の製造法としては、
例えば、ポリオール[I]中でエチレン性不飽和単量体
[II]を重合開始剤(ラジカル発生剤など)の存在下に
重合させる方法(米国特許第3383351号明細書、特公昭3
9-24737号、特公昭47-47999号、特開昭50-15894号公報
など)があげられる。
【0022】アクリルポリオール(ル)としては、前記の
エチレン性不飽和単量体[II]の項で例示した、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル[ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート,ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートなど]とそれ以外のエチレン性不飽和
単量体の共重合物などがあげられる。アクリルポリオー
ル(ル)の具体例としては、ヒドロキシエチルアクリレー
トとエチルアクリレートの共重合物,ヒドロキシエチル
アクリレートとエチルアクリレートとスチレンの共重合
物などがあげられる。これらの(b1)は、2種以上を
併用しても良い。以上ポリオール(b1)として例示し
たもののうち好ましいものは、(ヘ),(ト),(チ),(リ)およ
び(ヌ)、特に分子の凝集力の点で(ヘ)〜(ヌ)で例示したも
ののうち、下記(b2)と(b3)との併用が好ましい。
【0023】(b2);分子量が62以上〜500未満
で、OH基を2個以上有するポリオール。
【0024】(b3);OH基当量が250〜15,0
00で、OH基を2個以上有するポリオール。
【0025】<3>および<4>各々において、該OH
基を有する熱可塑性ウレタン樹脂(c1)は、熱軟化温
度(JIS K2207で測定)が40℃〜200℃であるもの
が適している。(c1)としては、例えば、前記に例示
した有機ポリイソシアネート化合物(a)と、ジオール
(b4)から誘導され、(a)のNCO基と(b4)のO
H基の当量比が通常(0.3〜0.98):1,好まし
くは(0.3〜0.95):1の範囲で製造されたもの
があげられる。(a)の当量比が0.3未満では、熱軟
化温度が不足する。また、0.98を越えると粘度が高
くなり作業性が悪くなる。
【0026】上記ジオール(b4)としては、前記(b
1)の(ヘ)〜(ル)で例示したもののうちOH基を2個有す
るものがあげられる。これらのうち、好ましいものは、
(ヘ),(ト),(チ),(リ)および(ヌ)で例示したOH基を2個
有するものである。(b4)の分子量は、62〜5,0
00、好ましくは、62〜3,000である。これらの
(b4)は、2種以上を併用しても良い。
【0027】(c1)の製法は、通常の方法で製造で
き、(a),(b4)および必要により触媒(5)を
反応缶に仕込み、反応温度100〜200℃で反応する
方法;(a)と(b4)を2軸エクスツルーダーに流
し込み、反応温度100〜220℃で連続的に反応する
方法などがあげられる。
【0028】触媒(5)としては、ジブチルチンジラウ
レート(DTD),アルキルチタン酸塩,有機珪素チタ
ン酸塩,スタナスオクトエート,オクチル酸鉛,オクチ
ル酸亜鉛,オクチル酸ビスマス,ジブチル錫ジオルソフ
ェニルフェノキサイト,錫オキサイドとエステル化合物
(ジオクチルフタレートなど)の反応生成物などの金属
系触媒,モノアミン類[トリエチルアミンなど]、ジア
ミン類[N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミンな
ど]、トリアミン類[N,N,N',N",N"-ペンタメチルジエ
チレントリアミンなど]、環状アミン類[トリエチレン
ジアミンなど]などのアミン系触媒などがあげられる。
触媒は、金属系およびアミン系単独または金属系および
アミン系を併用して使用しても良い。
【0029】<1>において、活性水素を持たず、且つ
粘着付与性を有する樹脂(d1)としては、低分子量キ
シレン樹脂(例えば、キシレンとホルムアルデヒドの反
応物,メシチレンとホルムアルデヒドの反応物で活性水
素を持たないもの);低分子量クマロン樹脂(例えば、
クマロンとインデンの共重合物,クマロンとインデンと
スチレンの共重合物);低分子量スチレン樹脂(例え
ば、スチレン重合物,スチレンとエチレン性不飽和単量
体の共重合物)があげられる。(d1)の分子量は、通
常10,000以下であり、好ましくは6,000以下
である。
【0030】<1>の本発明の接着剤中の、ウレタンプ
レポリマー(1)と上記樹脂(d1)との重量比は、通
常100:(1〜200)、好ましくは、100:(5
〜150)である。 <3>の本発明の接着剤には、ウレタンプレポリマー
(3)とともに必要により更に、上記に例示した樹脂
(d1)を(3)に対し2倍以下の重量の範囲で含有し
ていてもよい。
【0031】<2>,<4>各々において、活性水素を
有し、且つ粘着付与性を有する樹脂(d2)としては、
低分子量キシレン樹脂(例えば、キシレンとホルムアル
デヒドの反応物,メシチレンとホルムアルデヒドの反応
物,キシレンとフェノールとホルムアルデヒドの反応
物);低分子量クマロン樹脂(例えば、クマロンとイン
デンの共重合物,クマロンとインデンとスチレンの共重
合物などのフェノール変性物);低分子量スチレン樹脂
(例えば、スチレンとOH基を有するエチレン性不飽和
単量体の共重合物)があげられる。(d2)の分子量
は、通常10,000以下であり、好ましくは6,00
0以下である。
【0032】<1>〜<4>の本発明の接着剤には、更
に、活性水素が0.005重量%未満で、且つ熱軟化温
度が40℃〜250℃の熱可塑性樹脂(c2)を含有し
てもよい。(c2)としては、例えば、活性水素が0.
005重量%未満で、且つ熱軟化温度が40℃〜250
℃の、熱可塑性ポリエステル樹脂や熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂があげられる。
【0033】<1>〜<4>各々における、(1),
(2),(3)および(4)の各ウレタンプレポリマー
中のNCO基の重量%は、通常0.5〜10%、好まし
くは、0.6〜8%である。
【0034】プレポリマー(1)の製法は、通常の方法
で製造でき、(a),(b1)および必要により前記
に例示した触媒(5)を反応缶に仕込み、80〜140
℃で反応させて(1)を得る方法などがあげられる。プ
レポリマー(2)の製法は、通常の方法で製造でき、
(a),(b1),(d2)および必要により前記に例示
した触媒(5)を反応缶に仕込み、80〜140℃で反
応させて(2)を得る方法などがあげられる。プレポリ
マー(3)の製法は、通常の方法で製造でき、
(a),(c1)および必要により(b1)や前記に例示
した触媒(5)を反応缶に仕込み、80〜140℃で反
応させて(3)を得る方法などがあげられる。プレポリ
マー(4)の製法は、通常の方法で製造でき、
(a),(c1),(d2)および必要により(b1)や
前記に例示した触媒(5)を反応缶に仕込み、80〜1
40℃で反応させて(4)を得る方法などがあげられ
る。
【0035】<1>〜<4>の本発明の反応性ホットメ
ルト接着剤中には、その他の成分(6)[充填剤,可塑
剤,老化防止剤,チクソトロピー化剤,チクソトロピー
化助剤,触媒,接着付与剤など]を任意に含有させるこ
とができる。
【0036】その他の成分(6)のうち充填剤として
は、フィラー類(重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カル
シウム、カーボンブラック、タルク、雲母など)などが
あげられる。可塑剤としては、ジオクチルフタレート,
ジブチルフタレート,ジオクチルアジペート,ミネラル
スピリットなどがあげられる。老化防止剤としては、ヒ
ンダードアミン系[4-ベンゾイルオキシ-2,2,6,6-テト
ラメチルピペリジン(三共製サノールLS-744)など]、
ヒンダードフェノール系[オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-
ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート(日本チ
バガイギー製イルガノックス1076)など]、ベンゾフェ
ノン系(2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノンな
ど)、ベンゾトリアゾール系[2-(5-メチル-2-ヒドロキ
シフェニル) ベンゾトリアゾールなど]などの老化防止
剤があげられる。チクソトロピー化剤としては、超微粉
末シリカ、硬化ヒマシ油などがあげられる。チクソトロ
ピー化助剤としては、ジメチルスルホキシド、ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレンポリオールなどがあげ
られる。触媒としては、前記(5)で例示したものなど
が使用できる。接着付与剤としては、シランカップリン
グ剤[γ-アミノプロピルトリメトキシシラン,γ-グリ
シドキシプロピルトリエトキシシラン,この両化合物の
反応物など]などがあげられる。
【0037】<1>〜<4>の本発明の接着剤各々の製
法を例示する。 <1>の製法;プレポリマー(1)と粘着付与性を有す
る樹脂(d1)と必要によりその他の成分(6)をプラ
ネタリーミキサーに仕込み、混練りして<1>を得る方
法など。 <2>の製法;プレポリマー(2)と必要によりその他
の成分(6)をプラネタリーミキサーに仕込み、混練り
して<2>を得る方法など。 <3>の製法;プレポリマー(3)を構成する各成分と
必要によりその他の成分(6)をプラネタリーミキサー
に仕込み、80〜140℃で反応させてプレポリマー
(3)を得、更に必要により(d1)を混練りして<3
>を得る方法など。 <4>の製法;プレポリマー(4)を構成する各成分と
必要によりその他の成分(6)をプラネタリーミキサー
に仕込み、80〜140℃で反応させてプレポリマー
(4)を得ると同時に混練りし、<4>を得る方法な
ど。
【0038】<1>〜<4>の本発明の反応性ホットメ
ルト接着剤は、弾性の要求が強い、自動車用部品の接着
(シートクッション,サイドモール,フロントガラス,
ドアトリム,フロントフードヘミング部,成型ルーフ,
サイレンサー,強化プラスチック製外板の接着など),
建材用部材の接着(パネル,ボード,クロスの接着な
ど),製本,包装,繊維用などに好適である。
【0039】適用方法としては、通常の方法例えば、ス
プレー,ロール塗り,ディピング,ホットガンなどで被
着体に塗り、貼着後、温度=常温〜60℃,湿度=10
〜90%RHで硬化させる方法などがあげられる。
【0040】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明するが本
発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重量
部を示す。また、表1〜3中の量の単位は重量部であ
る。なお実施例中での下記略記号の意味は次のとうりで
ある。
【0041】(略記号) P−5;グリセリンのプロピレンオキサイド付加物(分
子量=5,000) T−1;ポリテトラメチレンエーテルグリコール(分子
量=1,000) T−3;ポリテトラメチレンエーテルグリコール(分子
量=3,000) L−05;ポリカプロラクトンジオール(分子量=53
0) L−3;ポリカプロラクトントリオール(分子量=3,
000) L−6;ポリカプロラクトントリオール(分子量=6,
000) E−9;エリーテルXA−9709[ポリエステルジオ
ール(分子量=9,000),ユニチカ(株)製] TMP;トリメチロールプロパン BP−23P;ビスフェノールAのプロピレンオキサイ
ド付加物(分子量=356) BP−3P;ビスフェノールAのプロピレンオキサイド
付加物(分子量=400) PET;エリーテル3400[熱可塑性ポリエステル樹
脂,ユニチカ(株)製] K−1;キシレン樹脂[商品名:ニカノールDS,三菱
瓦斯化学(株)製,分子量=220,水酸基価=0) K−2;キシレン樹脂[商品名:ニカノールH,三菱瓦
斯化学(株)製,分子量=500,水酸基価=35) G−9;クマロン樹脂[商品名:エスクロンG−90
N,新日鐵化学(株)製,分子量=650,水酸基価=
0] S−8;スチレン重合物[商品名:S−8000,三洋
化成工業(株)製] TDI;トルエンジイソシアネート[2,4-体:2,6-体=
80:20(重量比)] MDI;4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート CMDI;三井MDI−CR100[粗製MDI,三井
東圧化学(株)製]とMDIの混合物[混合物のNCO基
含量=32%] AIBN;2,2'-アゾビスイソブチロニトリル DTD;ジブチルチンジラウレート DOP;ジオクチルフタレート
【0042】(評価試験法) 1)熱軟化温度 JIS K2207に準拠して測定。(単位;℃) 2)粘度 BL型粘度計で測定。(測定温度=120℃,単位;c
ps) 3)接着力 帆布とカバ材を接着させ、引張速度=50mm/minで18
0゜剥離接着力を測定した。(単位:Kg/25mm) 初期接着力(P−1と略す);貼着後、20℃,60%
RHの恒温恒湿槽に10分間放置後上記条件で測定し
た。 硬化後の接着力(P−2と略す);貼着後、20℃,6
0%RHの恒温恒湿槽に48時間放置後上記条件で測定
した。 4)弾性;20℃,60%RHの恒温恒湿槽で7日間硬化
させた厚み1mmのフィルムを用い、動的粘弾性試験器
で引張粘弾性試験をおこないTgを求めた。 試験条件:周波数=10Hz
【0043】(製造例1〜5)セパラブルコルベンに下
記表1に各々示す(a)と(b2)を、表1に示す各配
合量で仕込み、攪拌しながら150℃で1時間反応させ
てOH基を有する熱可塑性ウレタン樹脂<PU-1>〜<PU
-5>を得た。
【0044】
【表1】
【0045】(製造例6)4ツ口コルベンにL−6 600
部を仕込み100℃とし、エチルメタアクリレート 162
部とスチレン 238部とAIBN 8部の混合物を1時間か
けて滴下した。その後AIBN 4部を仕込み2時間,1
00℃で熟成し重合体ポリオール(POP-1)を得た。 (製造例7)4ツ口コルベンにP−5 500部を仕込み1
00℃とし、エチルメタアクリレート 223部とヒドロキ
シエチルメタアクリレート 6部とスチレン 271部とAI
BN10部の混合物を1時間かけて滴下した。その後AI
BN 5部を仕込み2時間,100℃で熟成し重合体ポリ
オール(POP-2)を得た。
【0046】実施例1および2 (発明<1>の実施
例) セパラブルコルベンに下記表2に各々示すDTD以外の
各成分を、下記表2に示す各配合量で仕込み、攪拌しな
がら100℃で1時間反応させた。反応後に下記表2に
各々示すDTDを仕込み、1時間混合して本発明の接着
剤{1}および{2}を得た。各接着剤を用い、弾性等
を試験した結果を表2に示す。 実施例3〜5 (発明<2>の実施例) セパラブルコルベンに下記表2に各々示すDTD以外の
各成分を、下記表2に示す各配合量で仕込み、攪拌しな
がら100℃で1時間反応させた。反応後に下記表2に
各々示すDTDを仕込み、1時間混合して本発明の接着
剤{3}〜{5}を得た。各接着剤を用い、弾性等を試
験した結果を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】実施例6〜9 (発明<3>の実施例) セパラブルコルベンに下記表3に各々示すDTD以外の
各成分を、下記表3に示す各配合量で仕込み、攪拌しな
がら100℃で1時間反応させた。反応後に下記表3に
各々示すDTDを仕込み、1時間混合して本発明の接着
剤{6}〜{9}を得た。各接着剤を用い、弾性等を試
験した結果を表3に示す。 実施例10および11 (発明<4>の実施例) セパラブルコルベンに下記表3に各々示すDTD以外の
各成分を、下記表3に示す各配合量で仕込み、攪拌しな
がら100℃で1時間反応させた。反応後に下記表3に
各々示すDTDを仕込み、1時間混合して本発明の接着
剤{10}〜{11}を得た。各接着剤を用い、弾性等を試
験した結果を表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】比較例1 セパラブルコルベンにポリブチレンアジペート(分子量
=1,000)196部とエチレン−酢酸ビニル共重合体
[商品名:EV40X,三井ポリケミカル(株)製,
(エチレンの重量%=59%)] 200部とテルペン−フ
ェノール共重合体[商品名:YSポリスターT−11
5,安原油脂工業(株)製] 300部とMDI304部を仕
込み、120℃で1時間反応した。反応生成物にDTD
0.1部投入し、30分間混合して接着剤<A>を得た。
この接着剤を用い、弾性等を試験した結果を表4に示
す。 比較例2 セパラブルコルベンにポリプロピレンジオール(分子量
=1,000)101部とエチレン−酢酸ビニル共重合体
[商品名:EV−150,三井ポリケミカル(株)製,
(エチレンの重量%=67%)] 250部とテルペン−フ
ェノール共重合体[商品名:YSポリスターT−11
5,安原油脂工業(株)製] 350部とMDI 299部を仕
込み、120℃で1時間反応した。反応生成物にDTD
0.1部投入し、30分間混合して接着剤<B>を得た。
この接着剤を用い、弾性等を試験した結果を表4に示
す。
【0051】比較例3 セパラブルコルベンにポリカーボネートジオール[商品
名:D−2000,東亜合成化学工業(株)製,(分子
量=2,000)] 864部と2,4-トルエンジイソシアネート 1
36部を仕込み、100℃で2時間反応した。反応生成物
にDTD 0.1部投入し、30分間混合して接着剤<C>
を得た。この接着剤を用い、弾性等を試験した結果を表
4に示す。
【0052】
【表4】
【0053】
【発明の効果】本発明の反応性ホットメルト接着剤は、
従来の反応性ホットメルト接着剤が兼ね備えていない、
弾性と初期接着力が優れたものである。また、耐熱性,
耐水性,機械強度,接着強度,動的粘弾性特性なども優
れている。上記効果を奏することから本発明の反応性ホ
ットメルト接着剤は、弾性の要求が強い、自動車用部品
の接着(シートクッション,サイドモール,フロントガ
ラス,ドアトリム,フロントフードヘミング部,成型ル
ーフ,サイレンサー,強化プラスチック製外板の接着な
ど),建設用部材の接着(パネル,ボード,クロスの接
着など),製本,包装,繊維用などに有用である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ポリイソシアネート化合物(a)お
    よびポリオール(b1)から誘導される「ウレタンプレ
    ポリマー(1)」と、低分子量キシレン樹脂、低分子量
    クマロン樹脂および低分子量スチレン樹脂から選ばれ、
    活性水素を持たず、且つ粘着付与性を有する「樹脂(d
    1)」を含有することを特徴とする反応性ホットメルト
    接着剤。
  2. 【請求項2】 有機ポリイソシアネート化合物(a)
    と、ポリオール(b1)と、低分子量キシレン樹脂、低
    分子量クマロン樹脂および低分子量スチレン樹脂から選
    ばれ、活性水素を有し、且つ粘着付与性を有する樹脂
    (d2)とから誘導される「ウレタンプレポリマー
    (2)」を含有することを特徴とする反応性ホットメル
    ト接着剤。
  3. 【請求項3】 有機ポリイソシアネート化合物(a)、
    OH基を有する熱可塑性ウレタン樹脂(c1)および必
    要によりポリオール(b1)から誘導される「ウレタン
    プレポリマー(3)」を含有することを特徴とする反応
    性ホットメルト接着剤。
  4. 【請求項4】 更に、低分子量キシレン樹脂、低分子量
    クマロン樹脂および低分子量スチレン樹脂から選ばれ、
    活性水素を持たず、且つ粘着付与性を有する「樹脂(d
    1)」を含有する請求項3記載の接着剤。
  5. 【請求項5】 有機ポリイソシアネート化合物(a)
    と、OH基を有する熱可塑性ウレタン樹脂(c1)と、
    低分子量キシレン樹脂、低分子量クマロン樹脂および低
    分子量スチレン樹脂から選ばれ、活性水素を有し、且つ
    粘着付与性を有する樹脂(d2)と、必要によりポリオ
    ール(b1)から誘導される「ウレタンプレポリマー
    (4)」を含有することを特徴とする反応性ホットメル
    ト接着剤。
  6. 【請求項6】 (b1)が分子量62以上〜500未満
    で、OH基を2個以上有するポリオール(b2)と、O
    H基当量250〜15,000で、OH基を2個以上有
    するポリオール(b3)を併用したポリオールである請
    求項1〜5のいずれか記載の接着剤。
  7. 【請求項7】 (c1)が有機ポリイソシアネート化合
    物(a)とジオール(b4)から誘導され、且つ(c1)
    を構成する(a)のNCO基と(b4)のOH基の当量
    比が0.3:1〜0.98:1である請求項3〜5のい
    ずれか記載の接着剤。
  8. 【請求項8】 更に、活性水素が0.005重量%未満
    で、且つ熱軟化温度が40℃〜250℃の「熱可塑性樹
    脂(c2)」を含有する請求項1〜7のいずれか記載の
    接着剤。
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