JP4823484B2 - 湿気硬化型ウレタン接着剤組成物 - Google Patents

湿気硬化型ウレタン接着剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、湿気硬化型ウレタン接着剤組成物に関し、さらに詳しくは、ポリオレフィン等の低極性の被着体への接着性に優れ、特に、床材に用いられるポリオレフィンの発泡体で裏打ちされた複合フローリング材とスレート板やコンクリート等の下地材との接着に好適に用いることのできる湿気硬化型ウレタン接着剤組成物に関する。
従来、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有するウレタン樹脂組成物は、接着剤、シーラント、塗料、コーティング剤等と広く産業界で使用されている。このウレタン樹脂組成物は、空気中の水分とイソシアネート基が反応し、架橋硬化する。従って、1液湿気硬化型として用いることができ、使用前に硬化剤を配合するタイプの2液型ウレタン樹脂組成物に比べて、作業性に優れている。
ウレタン接着剤の使用分野が広くなるに従い、各種被着体への接着性が必要となってきている。現在、環境に悪影響を与える恐れのある被着体を使用しない傾向が強く、塩化ビニル等からオレフィン等へ被着体が変更されることが多くなってきた。特に、ポリオレフィンは、安価で耐候性、環境性に優れており、様々な用途に使用されている。例えば、建築用床材は、遮音性や吸音性の向上の為、合板にポリオレフィンの発泡体が貼り合わされた複合フローリング材が使用されるようになってきた。
しかしながら、ウレタン接着剤は高極性のイソシアネート基を有しており、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンに対して接着性が劣るのが通常である。そのため、ポリオレフィンへの接着性に優れる接着剤を得るため、特許文献1は、極性の低いポリブタジエン系のポリオールを用いたウレタン樹脂組成物を開示しているが、ポリブタジエンの粘度が高いこと、他の極性を有するポリオールとの相溶性に乏しいこと、更に高価であることから、簡単に使用することができないのが実状である。
特開平7−173245号公報
本発明の目的は、作業性及び接着性、特にポリオレフィン等の低極性の被着体への接着性に優れた湿気硬化型ウレタン接着剤組成物、並びに作業性、接着性に優れた接着構造体を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の常温湿気硬化型ウレタン接着剤組成物は、(A)ポリオールとポリイソシアネート化合物から反応して得られる活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、及び(B)変性ポリオレフィンを含有してなる常温湿気硬化型ウレタン接着剤組成物であって、前記変性ポリオレフィン(B)が、(B1)プロピレン含有率が50%以上98%以下のプロピレン共重合体100重量部に対して、マレイン酸及び/又はその無水物を0.5重量部以上20重量部以下グラフト重合した、重量平均分子量が10,000以上40,000以下で、190℃での溶融粘度が0.2Pa・s以上3.5Pa・s以下の変性ポリオレフィン組成物、又は(B2)塩素化ポリプロピレンであり、前記ウレタンプレポリマー(A)100重量部に対して、前記変性ポリオレフィン(B)を1〜50重量部配合することを特徴とする。
前記変性ポリオレフィン(B)が、(B1)プロピレン含有率が50%以上98%以下のプロピレン共重合体100重量部に対して、不飽和カルボン酸及び/又はその無水物を0.5重量部以上20重量部以下グラフト重合した、重量平均分子量が10,000以上40,000以下で、190℃での溶融粘度が0.2Pa・s以上3.5Pa・s以下の変性ポリオレフィン組成物、又は(B2)塩素化ポリオレフィンであることが好ましい。
前記ポリオールが、ポリエーテルポリオールであることが好適である。
本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物において、作業性の向上のために、(C)炭酸カルシウムをさらに配合することが好ましい。
本発明の接着構造体は、表面材とポリオレフィン系発泡体裏打ち層からなる複合フローリング材と下地材との間に本発明の接着剤組成物を介在させてなる接着構造体である。
本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物は、作業性が良好で、各種被着体に対する接着性、特に、ポリオレフィン等の低極性の被着体への接着性に優れており、特に、複合フローリング材と下地材との接着など建材用接着剤として好適に用いられる。
以下に本発明の実施の形態を基づいて説明するが、これらの実施の形態は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物は、(A)ポリオールとポリイソシアネート化合物から反応して得られる活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、及び(B)変性ポリオレフィンを含有してなる。
本発明に用いられる活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)とは、水酸基(OH)を2個以上有するポリオールとイソシアネート基(NCO)を2個以上有するポリイソシアネート化合物とをイソシアネート基が過剰となるように、即ちNCO/OH当量比が、1より大となるように反応させることにより得られる。その反応条件としては、例えばNCO/OH当量比2.0〜15.0の割合、より好ましくは2.0〜8.0の割合にて、窒素又はドライエアー気流中で70〜100℃で数時間反応させることにより製造される。得られたNCO含有プレポリマーの通常のNCO含有量としては5〜25重量%の範囲である。
上記ポリオールとしては、特に限定されるものではないが、活性水素基を2個以上有する活性水素含有化合物であればよく、一般にポリエーテルポリオールまたはポリエステルポリオールが好ましく用いられ、特にポリエーテルポリオールが好適である。
より具体的には、例えば、ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等のジオール類、グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類、アンモニア、エチレンジアミン等のアミン類の1種または2種以上の存在下にプロピレンオキサイド及び/又はエチレンオキサイドを開環重合させて得られるランダムまたはブロック共重合体等のポリエーテルポリオールが挙げられる。またポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等の存在下にアジピン酸、セバチン酸、テレフタル酸等を重縮合させて得られる共重合体等のポリエステルポリオール等があり、その他ビスフェノールA、ヒマシ油のラムエステル等の活性水素基2個以上を有する低分子活性水素化合物が挙げられる。上記化合物としては、通常分子量が100〜7000、1分子中のOH基が2〜4個のものが好ましく使用できる。
上記ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、例えばジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート類のほか、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リジンメチルエステルジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート類、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート類が挙げられるが、これらの中では毒性や価格面等の点からMDIの使用が好ましい。
本発明に用いられる変性ポリオレフィン(B)としては、(B1)プロピレン含有率が50%以上98%以下のプロピレン共重合体100重量部に対して、不飽和カルボン酸及び/又はその無水物を0.5重量部以上20重量部以下グラフト重合した、重量平均分子量が10,000以上40,000以下で、190℃での溶融粘度が0.2Pa・s以上3.5Pa・s以下の変性ポリオレフィン組成物、又は(B2)塩素化ポリオレフィンが挙げられる。
前記変性ポリオレフィン組成物(B1)において、上記プロピレン共重合体とは、プロピレンを必須成分とし、更にエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1,4−メチル−1−ペンテン等の炭素数2以上20以下、好ましくは2以上6以下のα−オレフィン、あるいはシクロペンテン、シクロヘキセン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、ジビニルベンセン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン等の鎖状あるいは環状ポリエン、あるいはスチレン、置換スチレンなどを共重合させて得られたものであるが、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体が好ましく、特にエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、およびこれらの併用系が基材に対する付着力や他樹脂との相溶性に良好なので好ましい。
上記プロピレン共重合体中のプロピレンの組成比は50%以上98%以下であり、好ましくは60%以上98%以下である。50%より少ないとポリプロピレンをはじめとするポリオレフィン基材への接着性が劣る。98%より多いとグラフト変性した後の他樹脂との相溶性が低下したり、溶融粘度が上昇したりするので好ましくない。
また、本発明では上記プロピレン共重合体とともに、エチレン系化合物−不飽和カルボン酸共重合体を併用して原料とすることができる。エチレン系化合物−不飽和カルボン酸共重合体とはエチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン−無水マレイン酸共重合体、及びこれらと(メタ)アクリル酸またはそのエステルとの共重合体、もしくは以上の群より選ばれる少なくとも2種以上の混合物である。好ましくはエチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸共重合体を用いることが望ましい。これら共重合体中の不飽和カルボン酸誘導体の含有率は0.1〜50重量%、特に1〜40重量%であることが好ましい。この範囲よりも少ないと溶剤溶解性が悪化し、多いと溶液透明性が悪化するため好ましくない。
プロピレン共重合体とエチレン系化合物−不飽和カルボン酸共重合体の混合割合は80:20〜98:2(重量比)であることが好ましい。この範囲よりもプロピレン共重合体が少ないと変性ポリオレフィン樹脂組成物の溶剤溶解性や付着性が悪化したり、反応時の粘度上昇による操作性低下や反応不良等が発生する。この範囲より多いとタックが強くなる。
使用できるプロピレン共重合体とエチレン系化合物−不飽和カルボン酸共重合体の分子量は、変性ポリオレフィン組成物の重量平均分子量が10,000〜40,000となるように自由に選択できるが、重量平均分子量が40,000より大きいポリオレフィンであっても、熱やラジカルの存在下で減成して分子量を適当な範囲に調整する等の公知の方法で使用可能になる。また、樹脂溶融粘度についても、変性後に190℃での溶融粘度が0.2以上3.5Pa・S以下になるものであれば自由に使用できる。
本発明では、ラジカル開始剤の有無によらずグラフト反応できるが、開始剤を用いる方が好ましく、例えばベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物を用いることが好ましい。ラジカル開始剤の種類や使用量は反応条件により適宜選択できるが、原料樹脂に対して0.1〜5重量%程度使用することが望ましい。これより少ないとグラフト反応率が低下し、多くてもグラフト反応率の低下や内部架橋、低分子量化等の副反応が生じる。
上記不飽和カルボン酸及び/又はその無水物としては、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニット酸、あるいはそれらの酸無水物、あるいは(メタ)アクリル酸及びそのエステルで変性されたもの等が挙げられる。これら不飽和カルボン酸又はその無水物を単独あるいは組み合わせて使用できるが、無水マレイン酸を用いることが好ましい。
不飽和カルボン酸及び/又はその無水物の使用量は、変性ポリオレフィン組成物中の含有量が原料ポリオレフィンに対して0.5〜20重量%、好ましくは1.0〜15重量%になることが望ましい。この範囲より含有量が少ないと基材に対する付着力低下や他樹脂との相溶性の悪化を引き起こし、逆に多すぎると付着力低下や未反応の不飽和カルボン酸及び/又はその無水物が多く発生するため好ましくない。
上記変性ポリオレフィン組成物(B1)において、エチレン性不飽和モノマーを不飽和カルボン酸及び/又はその無水物と同時に使用することができる。また、原料ポリオレフィンがあらかじめエチレン性不飽和モノマーで変性された変性ポリオレフィンに不飽和カルボン酸及び/又はその無水物を反応させることができ、逆に不飽和カルボン酸及び/又はその無水物であらかじめ変性された原料ポリオレフィンにエチレン性不飽和モノマーを反応させることもできる。ここでいうエチレン性不飽和モノマーとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、イソブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテルのようなビニルエーテル、(メタ)アクリル酸やそのアルキルエステル等の誘導体、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸やそのアルキルエステル等の誘導体、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー等が挙げられる。
上記塩素化ポリオレフィン(B2)としては、塩素化されたポリオレフィンであれば特に限定されないが、塩素含有率が10〜50重量%の範囲のものが好ましく、15〜45重量%の範囲がより好ましい。塩素化ポリオレフィンの原料としては、例えば、結晶性ポリプロピレン、非結晶性ポリプロピレン、ポリブテン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等、及びこれらのカルボキシル基や水酸基又は酸無水物基等を導入した変性ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。ポリオレフィンの塩素化は、従来公知の方法が使用可能である。例えば、ポリプロピレンを四塩化炭素のようなクロロハイドロカーボン中に溶解し、無触媒か又は触媒を添加し、又は紫外線の照射下で加圧下又は常圧下で、常温〜130℃の温度範囲で塩素ガスを導入することによって行われる。
上記変性ポリオレフィン(B)の配合割合は特に限定されないが、上記ウレタンプレポリマー(A)100重量部に対し、1〜50重量部配合することが好ましく、3.0〜20.0重量部配合することがより好ましい。前記変性ポリウレタンは、1種のみで使用しても良く、2種以上併用しても良い。
本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物において、作業性の向上のために、炭酸カルシウム(C)をさらに配合することが好ましい。該炭酸カルシウムは、重質・軽質いずれを用いても良く、表面処理された炭酸カルシウムを用いても良い。特に、経済性と取り扱い易さより、重質炭酸カルシウムを配合することが好ましく、含水率を0.1%以下に調整した重質炭酸カルシウムが更に好ましい。上記炭酸カルシウムは単独で用いても良く、2種以上配合しても良い。炭酸カルシウムを2種以上配合する場合、粒径の異なるものを配合することもできる。
本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物には、上記した成分に加えて、必要に応じて、硬化触媒、接着付与剤、物性調整剤、充填剤、可塑剤、揺変剤、脱水剤(保存安定性改良剤)、粘着付与剤、垂れ防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、着色剤、ラジカル重合開始剤などの各種添加剤やトルエンやアルコール等の各種溶剤を配合してもよい。
本発明の湿気硬化型ウレタン接着剤組成物は、各種被着体に対する接着性に優れており、特に、建材用接着剤として好適に用いられる。特に、木材、塩ビ樹脂、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン酢酸ビニル共重合体など)、ポリオレフィン樹脂発泡体(炭酸カルシウムなどの充填剤含有品を含む)等の単体または複合された各種床材と下地材(スレート板、石膏ボード、ケイカル板、モルタル、コンクリートなど)との接着に適用できるが、ポリオレフィン樹脂の発泡体で裏打ちされた複合フローリング材とスレート板等の下地材との接着に特に好適である。
本発明の接着構造体は、表面材とポリオレフィン系発泡体裏打ち層からなる複合フローリング材と下地材との間に本発明の接着剤組成物を介在させてなる接着構造体である。表面材としては、特に限定されず、例えば、JAS 木材 木−(2)で規定される単層又は複合フローリング材等が挙げられる。
接着剤の上記基材に対する塗布量は特に限定されないが、固形分換算で100〜900g/m塗布することが一般的であり、好ましくは300〜700g/mである。塗布方法としては、特に限定されないが、通常、櫛目ゴテが使用される。接着剤の塗布部位は、フローリング材と下地材どちらでも良い。塗布方法としては、例えば、下地材に本発明の接着剤組成物を塗布し、その上に前記フローリング材を貼り合わせ、通常4〜7日間養生することにより接着剤が湿気硬化して接着が完了する。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
(実施例1)
温度計を備えた攪拌機中に、分子量2000のポリプロピレングリコール(三井武田ケミカル製、商品名:Diol−2000)67.7部を脱水処理した後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)32.3部を添加し、窒素気流下70〜90℃で3時間反応させて、末端イソシアネート含有量が8.0重量%のウレタンプレポリマーを得た。
次いで、得られたウレタンプレポリマー100部に、乾燥した炭酸カルシウム200部、変性ポリオレフィン(B1)として「アウローレン200S」(日本製紙ケミカル製の商品名)5部及び硬化触媒ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)0.1部を添加し、窒素気流下90℃で攪拌混合し一液湿気硬化型ウレタン接着剤組成物を得た。
得られた接着剤組成物を用いて、ポリエチレン発泡体が裏打ちされた複合フローリング材と下地材との接着性及びその際の接着剤の塗布作業性について下記の通り評価した。結果を表1に示す。
〔接着性〕
JIS A5536:「床仕上げ材用接着剤」の「5.3.2 引張り接着強さ試験方法」に準拠して試験した(試験温度23℃)。被着材には同JIS表8記載の炭酸カルシウム配合発泡オレフィンシートが裏打ちされた複合フローリング材を用い、試験を実施した。破壊状態については試験後の接着剤の破断面を目視にて確認した。接着性の評価については、以下の基準で評価した。
○:全接着面の内、発泡体が80%以上破壊を示した。
×:全接着面が接着剤と発泡体の界面で剥離を示した。
〔作業性〕
コテさばき性についてはJISA5536記載の標準櫛目ゴテを用いて接着剤を塗布する時の櫛目ゴテのさばき性を以下の基準で評価した。
○:抵抗感が少なく、櫛目ゴテのさばきが軽い。
△:やや抵抗感があり、櫛目ゴテのさばきがやや重く感じられる。
×:抵抗感が強く、櫛目ゴテのさばきが重い。
また、櫛目ゴテダレ性についてはJISA5536記載の標準櫛目ゴテを用いて接着剤を塗布した直後のスレート板を垂直に立て、5分後の櫛目形状の崩れ程度を目視判定し、それと同時に垂れ距離を測定し以下の基準で評価した。
○:垂れ距離0mm、形状崩れ若干有
△:垂れ距離5mm未満、形状崩れ有
×:垂れ距離5mm以上、形状崩れ有
Figure 0004823484
(実施例2)
表1に示した如く、変性ポリオレフィン5部を20部に増量した以外は、実施例1と同様にして一液湿気硬化型ウレタン接着剤組成物を得た。得られた接着剤組成物を実施例1と同様の評価方法で試験した。その結果を表1に示す。
(実施例3)
表1に示した如く、炭酸カルシウムを使用しない以外は、実施例1と同様にして一液湿気硬化型ウレタン接着剤組成物を得た。得られた接着剤組成物を実施例1と同様の評価方法で試験した。その結果を表1に示す。
(実施例4)
表1に示した如く、変性ポリオレフィン(B2)として塩素化ポリオレフィン[東洋化成工業株式会社製、商品名「ハードレンB−2038」(16重量%の塩素を含む塩素化ポリプロピレンのトルエン溶液、固形分;35重量%)]を用いた以外は実施例1と同様にして一液湿気硬化型ウレタン接着剤組成物を得た。得られた接着剤組成物を実施例1と同様の評価方法で試験した。その結果を表1に示す。
(比較例1)
表1に示した如く、変性ポリオレフィンを使用しない以外は、実施例1と同様にして一液湿気硬化型ウレタン接着剤組成物を得た。得られた接着剤組成物を実施例1と同様の評価方法で試験した。その結果を表1に示す。
表1に示した如く、実施例1〜4の接着剤組成物は、優れた接着性を示したのに対し、変性ポリオレフィンが配合されていない比較例1では接着性に問題があった。また、炭酸カルシウムが配合されている実施例1及び2は特に作業性が向上していた。

Claims (4)

  1. (A)ポリオールとポリイソシアネート化合物から反応して得られる活性イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー、及び
    (B)変性ポリオレフィンを含有してなる常温湿気硬化型ウレタン接着剤組成物であって、
    前記変性ポリオレフィン(B)が、(B1)プロピレン含有率が50%以上98%以下のプロピレン共重合体100重量部に対して、マレイン酸及び/又はその無水物を0.5重量部以上20重量部以下グラフト重合した、重量平均分子量が10,000以上40,000以下で、190℃での溶融粘度が0.2Pa・s以上3.5Pa・s以下の変性ポリオレフィン組成物、又は(B2)塩素化ポリプロピレンであり、
    前記ウレタンプレポリマー(A)100重量部に対して、前記変性ポリオレフィン(B)を1〜50重量部配合することを特徴とする常温湿気硬化型ウレタン接着剤組成物。
  2. 前記ポリオールが、ポリエーテルポリオールである請求項1記載の常温湿気硬化型ウレタン接着剤組成物。
  3. (C)炭酸カルシウムをさらに配合してなることを特徴とする請求項1又は2記載の常温湿気硬化型ウレタン接着剤組成物。
  4. 表面材とポリオレフィン系発泡体裏打ち層からなる複合フローリング材と下地材との間に請求項1〜3のいずれか1項記載の接着剤組成物を介在させてなる接着構造体。
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