JPH05287667A - 起毛織物およびその製造方法 - Google Patents

起毛織物およびその製造方法

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JPH05287667A
JPH05287667A JP4113986A JP11398692A JPH05287667A JP H05287667 A JPH05287667 A JP H05287667A JP 4113986 A JP4113986 A JP 4113986A JP 11398692 A JP11398692 A JP 11398692A JP H05287667 A JPH05287667 A JP H05287667A
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JP
Japan
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woven fabric
yarn
napped
napping
boiling water
Prior art date
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Pending
Application number
JP4113986A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ono
啓 小野
Kanako Higuchi
加奈子 樋口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 緻密な立毛を有すると共に、適度の張りや腰
感を有する起毛織物及び該起毛織物の製造方法を提供す
る。 【構成】 経糸及び/又は緯糸に沸水収縮率が10%以
上の高収縮糸が配されて織地が織成されており、且つ上
記織地の少なくとも片面が起毛されていることを特徴と
し、またその製造方法は経糸及び/又は緯糸に沸水収縮
率が10%以上の高収縮糸を用いて織地を織成し、次い
で該織地の少なくとも片面を起毛し、しかる後収縮処理
をすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は緻密な立毛を有する起毛
織物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に起毛織物は織物表面の繊維を針布
起毛機やサンダー起毛機により起毛することにより得ら
れ、表面の触感を改良し、あるいは保温性を増加させる
目的で行われる。ところで緻密な立毛状態を得るために
は、かかる従来の起毛加工において、処理回数を多くす
ることが考えられるが、膨大な処理時間を要するために
作業効率が劣ると共に、起毛斑が生じやすいという問題
があり、結局緻密な立毛を有する起毛織物の商品は殆ど
ない現状である。
【0003】そこでこれ等の問題点を解決するために、
構造的にルーズであり、起毛を容易に行うことができる
編物を用い、緻密な立毛状態を得ることが行われてきた
が、編物の性質上から反撥性・腰感がないことや、形態
安定性がない等の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
従来技術の問題点に鑑み、織物を構成する糸と立毛性に
ついて鋭意検討した結果、特定の沸水収縮率を有する高
収縮糸を経糸及び/又は緯糸に用いることにより、極め
て緻密な立毛状態を得ることを見出し、本発明を完成し
たものである。
【0005】本発明の目的は、緻密な立毛を有すると共
に、適度の張りや腰感を有する起毛織物及び該起毛織物
の製造方法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め本発明は次の如くの構成を取る。即ち第1番目の発明
は、経糸及び/又は緯糸に沸水収縮率が10%以上の高
収縮糸が配されて織地が織成されており、且つ上記織地
の少なくとも片面が起毛されていることを特徴とする起
毛織物を要旨とし、また第2番目の発明は、経糸及び/
又は緯糸に沸水収縮率が10%以上の高収縮糸を用いて
織地を織成し、次いで該織地の少なくとも片面を起毛
し、しかる後収縮処理をすることを特徴とする起毛織物
の製造方法を要旨とする。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明に用いる糸は、沸水収縮率が10%
以上、好ましくは20%以上の高収縮率を必要とする。
沸水収縮率が10%未満であると、収縮処理した際に緻
密な立毛状態が得られず、好ましくない。沸水収縮率が
10%以上の高収縮糸としては、スパンデックス糸、延
伸後熱処理しない熱可塑性合成繊維、第三成分を共重合
した熱可塑性合成繊維、例えばポリエステル系繊維では
イソフタル酸やメトキシポリエチレングリコールを共重
合したものや、ポリアミド系繊維ではヘキサメチレンジ
アンモニウムイソフタレートを共重合したものが挙げら
れる。
【0009】れ等の高収縮糸は単独で用いてもよいし、
他の繊維と混用しても良い。混用する繊維としてはポリ
エステル,ポリアミド,アクリル等の合成繊維、綿,
麻,絹,羊毛等の天然繊維、レーヨン等の再成セルロー
ス系繊維等が用いられ、混用する方法としては混紡、交
撚等が挙げられる。
【0010】かかる高収縮糸を経糸及び/又は緯糸に用
いるが、連続的に収縮処理をする場合には経糸にのみ用
いない方がよい。これは連続的に収縮処理する場合に
は、経方向にテンションがかかるために、経糸にのみ高
収縮糸を用いると収縮量が少なく、あまり緻密な立毛が
得られないからである。
【0011】起毛の方法は特に限定されないが、好まし
くは針布起毛機が用いられる。そして、起毛回数は目的
とする起毛密度に応じて適宜選択すればよい。尚、この
ような起毛処理に際し、織物に予め起毛促進剤、例えば
ワックス系エマルジョン、シリコン系エマルジョン、鉱
物油等を付与しておくのも効果的である。
【0012】収縮処理は精練,晒,染色等でスチーム処
理することや、熱水処理することにより行う。これ等は
連続的に行っても良いしバッチ式で行っても良い。かか
る収縮処理は起毛の後に行う。起毛前に収縮処理を行う
と、収縮後に起毛を行うことになるので、織物の密度が
高く起毛が困難になり好ましくない。
【0013】
【作用】本発明は高収縮糸を用いた織地を起毛し、次に
収縮処理を行うようにしているので、収縮処理により織
物が収縮するようになり、起毛密度が向上し、緻密な立
毛を有するようになる。しかも起毛時には織密度が粗の
状態であり、容易に起毛しうるので、起毛斑等が発生し
ないのである。
【0014】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。
【0015】実施例1 経糸として綿糸20番手単糸を用い、緯糸として綿糸2
0番手双糸2本とスパンデックスが内層、綿が外層(ス
パンデックス:綿=60:40)の80番手のコアヤー
ンの3本を交撚した糸を用い、織密度経58本/イン
チ,緯50本/インチとなして綿朱子組織で織成した。
この時の生地幅は51インチであった。
【0016】尚、上記コアヤーンは、精紡機で綿繊維の
粗糸をバックローラー,ミドルローラー,フロントロー
ラーに順次通過せしめる一方、スパンデックス糸をフロ
ントローラー直前に供給し、上記綿繊維の粗糸と上記ス
パンデックス糸との両者をフロントローラーニップ点に
て複合紡出することにより得られたものを使用した。
【0017】この朱子織物を針布起毛機で4回起毛した
後、苛性ソーダ60g/ l,精練用界面活性剤としてト
ライポンDA(一方社油脂工業株式会社製,非イオン系
活性剤)3g/ lよりなる液を絞り率100%のマング
ルにて施与した後、100℃の飽和蒸気中にて30分間
スチーミングし、精練を行い、次いで湯洗,水洗を十分
行った。
【0018】次に過酸化水素(35%品)5g/ l,苛
性ソーダ1g/ l,ケイ酸ソーダ5g/ lよりなる液を
絞り率100%のマングルにて施与した後、100℃の
飽和蒸気中にて30分間スチーミングし、漂白を行い、
次いで湯洗,水洗を十分行った。
【0019】その後、柔軟剤としてビクロン29(一方
社油脂工業株式会社製,カチオン系活性剤)30g/ l
よりなる液を絞り率70%のマングルにて施与した後、
120℃で30秒乾燥し、実施例1の製品を得た。得ら
れた製品の生地幅は24インチであった。
【0020】実施例1で得られた製品は起毛密度が高
く、ブランケット調の外観を有するものであった。
【0021】
【発明の効果】本発明の起毛織物は、起毛密度が高く保
温性に優れ、また織物であるので適度の張りや腰感を有
し、さらに外観的には組織(綾目)が見えず且つブラン
ケット調の外観であり、カジュアル用途等として頗る有
用である。また、本発明の起毛織物は特殊な装置を必要
とせず工業的に安価に提供できるという利点を有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 経糸及び/又は緯糸に沸水収縮率が10
    %以上の高収縮糸が配されて織地が織成されており、且
    つ上記織地の少なくとも片面が起毛されていることを特
    徴とする起毛織物。
  2. 【請求項2】経糸及び/又は緯糸に沸水収縮率が10%
    以上の高収縮糸を用いて織地を織成し、次いで該織地の
    少なくとも片面を起毛し、しかる後収縮処理をすること
    を特徴とする起毛織物の製造方法。
JP4113986A 1992-04-06 1992-04-06 起毛織物およびその製造方法 Pending JPH05287667A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009007711A (ja) * 2007-06-29 2009-01-15 Fujii Kk 経編ベロア調パイル布帛
KR20180034336A (ko) 2015-07-30 2018-04-04 미츠카와 앤 컴퍼니 리미티드 기모 환편지
CN109183222A (zh) * 2018-09-20 2019-01-11 苏州东方之子服饰有限公司 一种阻燃型混纺晴纶条

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