JPH05149017A - 立体駐車場 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 車両収納ラックＡと、車両Ｇの入庫又は出庫
のための外部連通口２を備えた外部連通部Ｂと、昇降式
の車両搬送装置Ｃとが設けられた立体駐車場であって、
前記外部連通部Ｂの内部における前記昇降式の車両搬送
装置Ｃに対する車両授受位置Ｐ１と、前記外部連通部Ｂ
の外部における車両乗降位置Ｐ２とにわたって、前記外
部連通口２を通して前記車両Ｇを搬送する車両入出庫用
の搬送装置Ｅが設けられている立体駐車場。 【効果】 ドライバーは、外部連通部に車両を運び込ん
だり外部連通部から車両を運び出したりする必要がない
から、狭い外部連通口の間をドライバーが車両を運転し
て通り抜けて、車両の入庫作業又は出庫作業を行なうと
いう不便さを解消した立体駐車場を提供することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車両を収納する複数の
棚を上下方向に並べて備える車両収納ラックが、車両の
入庫又は出庫のための外部連通口を備えた外部連通部の
上方又は下方に位置する状態で設けられ、外部連通部と
複数の棚との間にわたり車両を搬送する昇降式の車両搬
送装置が設けられた立体駐車場に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の立体駐車場において、車
両は、ドライバーによって運転されて外部連通部の内部
に運び込まれて入庫され、又、ドライバーによって運転
されて外部連通部の外部に運び出されて出庫されてい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術によれば、立体駐車場の側壁部に形成される外部
連通口の開口幅には自ずと限界があり、ドライバーは、
狭い外部連通口の間を車両を運転して通り抜け、車両の
入庫作業又は出庫作業を行わなければならないという不
便さがあった。本発明の目的は、上述の従来欠点を解消
する点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明による立体駐車場
の第１の特徴構成は、外部連通部の内部における昇降式
の車両搬送装置に対する車両授受位置と、外部連通部の
外部における車両乗降位置とにわたって、外部連通口を
通して車両を搬送する車両入出庫用の搬送装置が設けら
れている点にある。

【０００５】第２の特徴構成は、前記第１の特徴構成を
実施する際の好適な具体構成を特定するもので、車両入
出庫用の搬送装置が、車両を旋回操作自在に構成されて
いる点にある。

【０００６】

【作用】本発明の第１の特徴構成によれば、外部連通部
の内部における昇降式の車両搬送装置に対する車両授受
位置と外部連通部の外部における車両乗降位置とにわた
って、外部連通口を通して車両を搬送することができる
から、ドライバーが運転して、外部連通部に車両を運び
込んだり、外部連通部から車両を運び出したりする必要
がない。

【０００７】本発明の第２の特徴構成によれば、車両入
出庫用の搬送装置が車両を旋回操作自在に構成されてい
るから、外部連通部の外部における車両乗降位置におい
て車両を載置する向きを、自由に選択することができ
る。

【０００８】

【発明の効果】本発明の第１の特徴構成によれば、ドラ
イバーは、外部連通部に車両を運び込んだり外部連通部
から車両を運び出したりする必要がないから、狭い外部
連通口の間をドライバーが車両を運転して通り抜けて、
車両の入庫作業又は出庫作業を行なうという不便さを解
消した立体駐車場を提供することができる。

【０００９】本発明の第２の特徴構成によれば、外部連
通部の外部における車両乗降位置において車両を載置す
る向きを自由に選択することができるから、前記車両乗
降位置に対する車両の進入路及び退出路を自由に構成す
ることができる立体駐車場を提供できる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図１に示す立体駐車場は、車両を搭載自在
なパレットＰを収納する複数の棚１を上下方向に並べて
備える車両収納ラックＡが、入庫又は出庫のための外部
連通口２を有する外部連通部Ｂの上方に位置する状態で
設けられ、前記複数の棚１と前記外部連通部Ｂとの間に
わたり前記パレットＰの搬送を行う昇降部３を有する車
両搬送装置Ｃを備えて成る。

【００１１】以後、本実施例において、外部連通口２よ
り外部連通部Ｂの奥を臨む方向を立体駐車場の奥行方向
とし、前記奥行方向と直交し外部連通口２の開口の横幅
にわたる方向を立体駐車場の横幅方向とする。

【００１２】前記車両収納ラックＡは、その内部におけ
る前記奥行方向の両側に一対のラック部分を備え、その
夫々が複数の棚１を上下方向に並べて備えている。そし
て、前記棚１は、車両を搭載自在なパレットＰと、パレ
ットＰの長手方向両端縁部を載架支持する一対の受け枠
１ａ，１ａを並置して構成され、車両ＧはパレットＰに
搭載された状態で収納される。前記一対のラック部分の
間には、昇降用通路Ｓが、各ラック部分の側脇に沿い、
且つ、その下端が外部連通部Ｂに突入するように形成さ
れている。

【００１３】前記車両搬送装置Ｃは、パレットＰを搭載
して複数の棚１と外部連通部Ｂとの間にわたりパレット
Ｐの搬送を行うべく昇降用通路Ｓ内を昇降する昇降部３
と、昇降部３を昇降させる昇降駆動機構Ｄとから構成さ
れている。前記昇降部３は、図２に示すように、フレー
ム３ａ上に、２本の伸縮フォーク４を備えて成る。伸縮
フォーク４は、フォーク部材４ａの上面にパレットＰを
載置支持し、且つ、フォーク部材４ａをその長手方向に
スライドさせることによって、パレットＰをフレーム３
ａの側方に突出するように平行移動して載置支持するこ
とができる。前記昇降駆動機構Ｄは、２系統の索状体５
により昇降部３及びバランスウェイト６を接続し、索状
体５を、吊下プーリー７ａ，７ｂ，７ｃ，７ｄ及び駆動
装置８の駆動プーリー８ａに巻回することによって構成
されている。従って、昇降部３は、その長手方向が前記
横幅方向を向き、昇降用通路Ｓ内に索状体５により吊下
支持され、駆動装置８の作動によって昇降移動させられ
る。

【００１４】前記入出庫部Ｂは、図１、図３及び図４に
示すように、外部連通口２を有し、車両Ｇの入庫及び出
庫のときには内部に前記昇降部３が位置する状態とな
り、車両搬送装置Ｃに対する車両授受位置Ｐ１と外部連
通部Ｂの外部における車両乗降位置Ｐ２とにわたって、
外部連通口２を通して車両Ｇを搬送する車両入出庫用の
搬送装置Ｅを備えて成る。前記外部連通口２は、駆動装
置により自動開閉自在な外部連通扉２ａを備えている。
前記車両授受位置Ｐ１は、外部連通部Ｂの内部であって
昇降部３の側脇に位置し、パレットＰを、その長手方向
が前記横幅方向に向くように載置すべく構成されてい
る。尚、車両授受位置Ｐ１におけるパレットＰは、後述
する旋回装置１２によって載架支持される。前記車両乗
降位置Ｐ２は、外部連通部Ｂの外部であって外部連通口
２の正面前方に位置し、パレットＰを、その長手方向が
前記奥行方向を向くように載置すべく構成されている。
この場合、車両Ｇの車両乗降位置Ｐ２に対する進入路及
び退出路は、図３に示すコース９が使用されることにな
る。尚、パレットＰの上面とコース９の路面との間に段
差を生じるため、タイヤ案内用の傾斜面を備えた案内部
材９ａが車両乗降位置Ｐ２に設けられている。車両乗降
位置Ｐ２におけるパレット載置部分の中央部下部には、
壕１０が形成され、その一端は外部連通口２を通って外
部連通部Ｂ内に入り、前記車両授受位置Ｐ１の下部まで
延設されている。壕１０の内部には、一対のレール１１
が車両授受位置Ｐ１と車両乗降位置Ｐ２とにわたって敷
設されており、昇降操作及び旋回操作可能なターンテー
ブル１２ａを備えた旋回装置１２が、車輪１２ｂによっ
てレール１１上に備えられている。旋回装置１２は、タ
ーンテーブル１２ａを上昇することによってパレットＰ
を載架支持でき、且つ、走行モータ１２ｃを駆動するこ
とによってレール１１上を移動できるように構成され、
もって、車両入出庫用の搬送装置Ｅが構成されている。

【００１５】尚、図３、図４及び図５に示すように、前
記壕１０の上面開口部は、前記旋回装置１２の移動に伴
って、その移動方向にスライド自在に構成された一連の
閉塞部材１３によって、閉塞されている。閉塞部材１３
は、複数の帯板状部材を屈折自在に枢持連結してベルト
状に構成され、その両端は旋回装置１２の移動方向両側
部に取り付けられ、壕１０の上面開口部に車両授受位置
Ｐ１と車両乗降位置Ｐ２とにわたって敷設されたガイド
レール１４ａと、壕１０内の前記奥行方向両端部に備え
られたスプロケット１５と、前記レール１１の内側側脇
に敷設されたガイドレール１４ｂとに案内されて、周回
設置されている。

【００１６】本実施例の立体駐車場における車両Ｇの入
庫作業は、以下の様に行う。図３には、入庫待ち状態に
おける外部連通部Ｂが示されている。パレットＰは、そ
の長手方向が前記奥行方向を向くように車両乗降位置Ｐ
２に載置され、前記車両入出庫用の搬送装置Ｅの旋回装
置１２はパレットＰの下方に有り、外部連通部Ｂ内には
昇降部３が位置し、外部連通扉２ａは閉じられている。
車両Ｇは前記コース９を通ってパレットＰ上に搭載さ
れ、ドライバー及び乗客は車両Ｇから下車し、車両乗降
位置Ｐ２から離れる。その後、旋回装置１２はターンテ
ーブル１２ａを上昇し、且つ、９０度旋回させてパレッ
トＰをその長手方向が前記横幅方向を向くように載架支
持し、次に、車両授受位置Ｐ１に向かって移動を開始す
る。それと同時に、外部連通扉２ａが開かれ、パレット
Ｐが車両授受位置Ｐ１に到達したのち、再び閉じられ
る。昇降部３は、図４に示すように、伸縮フォーク４を
車両授受位置Ｐ１側に伸長し、フォーク部材４ａの上面
が、ターンテーブル１２ａの上げ位置よりも低く、且
つ、下げ位置よりも高くなる位置に停止されている。車
両授受位置Ｐ１に到達した旋回装置１２はターンテーブ
ル１２ａを下降して、パレットＰをフォーク部材４ａ上
に移載する。昇降部３は、伸縮フォーク４を縮退してパ
レットＰをフレーム３ａ上に搭載する。次に、昇降用通
路Ｓを上昇してパレットＰの所定の棚１の側脇に停止
し、伸縮フォーク４を伸長作動させてパレットＰを前記
棚１内に突入させ、昇降部３が降下するにことによって
パレットＰを棚１の受け枠１ａ上に移載する。その後伸
縮フォーク４を縮退して、車両Ｇの入庫作業を終了す
る。

【００１７】次に、車両Ｇの出庫作業について説明す
る。まず、昇降部３は、出庫の指令がされた車両Ｇが収
納されている棚１の側脇に停止し、入庫作業と逆の操作
を行ってパレットＰを昇降部３上に移載し、昇降用通路
Ｓを下昇して外部連通部Ｂ内に停止する。旋回装置１２
のターンテーブル１２ａは、前記下げ位置にある。昇降
部３は伸縮フォーク４を伸長させて、パレットＰを車両
授受位置Ｐ１において載置支持し、次に、旋回装置１２
がターンテーブル１２ａを上昇させ、パレットＰがター
ンテーブル１２ａ上に移載される。外部連通扉２ａが開
かれ、旋回装置１２は、車両乗降位置Ｐ２へ移動する。
外部連通扉２ａは、旋回装置１２が通過したのち閉じら
れる。車両乗降位置Ｐ２に到達した旋回装置１２は、パ
レットＰの長手方向両側端が入庫のときに載置されてい
た位置と逆になるように９０度旋回させ、すなわち、車
両Ｇの前方が前記コース９を向くように旋回させた後、
ターンテーブル１２ａを下降させてパレットＰを車両乗
降位置Ｐ２に載置する。ドライバー及び乗客は車両乗降
位置Ｐ２において車両Ｇに乗り込み、コース９を通って
走り去り、車両Ｇの出庫作業を終了する。

【００１８】尚、出庫作業終了後の外部連通部Ｂは、前
記入庫作業における入庫待ち状態と同じ状態になってお
り、出庫作業と入庫作業が連続して行える。入庫作業の
み連続して行う場合は、上記の出庫作業において、未だ
車両Ｇが収納されていない棚１のパレットＰを車両乗降
位置Ｐ２に搬出すれば良い。また、出庫作業のみ連続し
て行う場合は、上記の入庫作業において、パレットＰの
み所定の棚１に収納すれば良い。

【００１９】〔別実施例〕上述の実施例においては、車
両乗降位置Ｐ２は、パレットＰの長手方向が前記奥行方
向を向くように載置されるよう構成されていたが、例え
ば図６に示すように、長手方向が前記横幅方向を向く車
両乗降位置Ｐ’２や、斜め向きの車両乗降位置Ｐ”２な
ど、各種採用できる。その場合、進入路及び退出路も、
コース９’ａ及び９’ｂ並びに９”など、各種採用でき
る。又、入庫作業と出庫作業とで、別々の車両乗降位置
を採用しても良い。

【００２０】また、前記閉塞部材１３は、１枚の閉塞部
材１３を、ガイドレール１４ａ，１４ｂ及びスプロケッ
ト１５に周回設置したものであったが、２枚の閉塞部材
１３を、旋回装置１２の移動方向両側部にそれぞれ取り
付けたものであっても良い。スプロケット１５の代わり
に、巻き取り装置なども採用できる。閉塞部材１３の構
造や材質は、例えばゴムベルトで作られたものなど、適
宜変更できる。

【００２１】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体構造の側面図

【図２】車両搬送装置の構造を示す斜視図

【図３】外部連通部を示す上面図

【図４】外部連通部を示す側面図

【図５】車両入出庫用の搬送装置の構造を示す断面図

【図６】車両乗降位置の別実施例を示す上面図

【符号の説明】

Ａ 車両収納ラック Ｂ 外部連通部 Ｃ 車両搬送装置 Ｅ 車両入出庫用の搬送装置 Ｇ 車両 Ｐ パレット Ｐ１ 車両授受位置 Ｐ２ 車両乗降位置 １ 棚 ２ 外部連通口

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両（Ｇ）を収納する複数の棚（１）を
   上下方向に並べて備える車両収納ラック（Ａ）が、前記
   車両（Ｇ）の入庫又は出庫のための外部連通口（２）を
   備えた外部連通部（Ｂ）の上方又は下方に位置する状態
   で設けられ、 前記外部連通部（Ｂ）と前記複数の棚（１）との間にわ
   たり前記車両（Ｇ）を搬送する昇降式の車両搬送装置
   （Ｃ）が設けられた立体駐車場であって、 前記外部連通部（Ｂ）の内部における前記昇降式の車両
   搬送装置（Ｃ）に対する車両授受位置（Ｐ１）と、前記
   外部連通部（Ｂ）の外部における車両乗降位置（Ｐ２）
   とにわたって、前記外部連通口（２）を通して前記車両
   （Ｇ）を搬送する車両入出庫用の搬送装置（Ｅ）が設け
   られている立体駐車場。
2. 【請求項２】 前記車両入出庫用の搬送装置（Ｅ）が、
   前記車両（Ｇ）を旋回操作自在に構成されている請求項
   １記載の立体駐車場。