JPH08128221A - 連立型エレベータ式立体駐車装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】連立型のエレベータ式立体駐車装置であって、
連立した車庫間を搬送させる搬送台の自動車と、エレベ
ータを昇降する昇降駆動装置のチェーンとが干渉するこ
とがなく、且つ、製作施行やメンテナンス作業に危険を
伴わない位置に、エレベータの昇降駆動装置を設ける。 【構成】自動車Ｗの入出庫側車庫１と、これに連立して
設けられる奥側車庫２との間で自動車Ｗを搬送させる搬
送台８を地上階に設け、入出庫側のエレベータ３の昇降
駆動装置５を第２階層レベルに設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、連立型の立体駐車装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のエレベータ式駐車装置で地上から
自動車を乗入れ、多層階の上方に格納する型式のもので
は、エレベータを昇降させる駆動装置を車庫の最上部に
設置したものがある。しかし、昇降駆動装置を高所に設
置することは、施工工事やメンテナンスの作業も高所に
上って行うことになり非常な危険を伴う。

【０００３】一方、上述のような危険を避けるため、昇
降駆動装置を車庫の最下部のピット内に設けたものもあ
る。これは、単一車庫型式の場合は問題ないが車庫を入
出庫側車庫と奥側車庫といったように連立して設けて、
入出庫側の車庫と奥側の車庫にそれぞれエレベータを設
けて、上記両方の車庫間の地上部で自動車を搬送する搬
送装置を設ける連立型の駐車装置の場合には、入出庫側
のエレベータを昇降させるチェーンと搬送される自動車
とが干渉してしまうという問題が生じる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述のよ
うな問題を解決するものであり、入出庫側車庫のエレベ
ータの昇降駆動装置を施行、及びメンテナンスに容易な
自動車の入出庫階に近い上方で、且つ車庫全体の平面積
を増大する必要のない入出庫側車庫と奥側車庫の中間部
分に設けた連立型立体駐車装置を提供することを目的と
する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、前記のよう
な目的を達成するため、請求項１に記載の発明は、自動
車の入出庫口を有する入出庫側車庫と、前記入出庫側車
庫に連続して配置された奥側車庫と、前記入出庫側車庫
に設けられた第１のエレベータと、前記奥側車庫に設け
られた第２のエレベータと、各階層の駐車区画内に配備
されて前記第１及び第２のエレベータの昇降路まで横行
して前記自動車を受取って前記駐車区画に格納する横行
台車と、前記入出庫側車庫と奥側車庫の最下層間で、前
記自動車を搬送する搬送装置とを備えた連立型駐車装置
において、前記第１のエレベータの昇降駆動装置を、前
記入出庫側車庫と前記奥側車庫の中間部で且つ、搬送路
の上方のスペースに設けたものであり、請求項２に記載
の発明は、請求項１に記載の発明において、昇降駆動装
置の設置高さを第２階層レベルにしたことを特徴とする
ものである。

【０００６】

【作用】この発明は、上記のような構成となっているた
め、入出庫側車庫から奥側車庫へ自動車を搬送するに際
して、搬送される自動車と昇降駆動装置用のチェーンと
が干渉することがなく、又昇降駆動装置は、搬送路上の
比較的低い位置に設置されるので、施行やメンテナンス
作業も容易となり、作業の安全性が高まる。

【０００７】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図面によって説
明する。各図は、この発明が適用される連立型エレベー
タ式立体駐車装置の一例を示す図で、ここではフォーク
式駐車装置に適用した場合を示す。図１はその側面図で
ある。図２は入出庫側車庫の正面図であり、図３は入出
庫側車庫と奥側車庫の第１階層部を示す平面図である。
そして図４は、入出庫側の車庫に設置されたエレベータ
昇降駆動機構のみを示す斜視図である。

【０００８】図１において、入出庫側の車庫１に設けら
れた第１のエレベータ３を昇降させる昇降駆動装置５は
奥側の車庫２側の支持架台７の上の第２階層のレベル位
置に設けられている。これに対して奥側の車庫２におい
ては、第２のエレベータ４の第２の昇降駆動装置６は、
その奥側のピット内に設けられている。

【０００９】矢印方向から進入してきた車両Ｗは、入出
庫側の車庫１の地上レベルにある搬送台８に乗り込んだ
あと、搬送台８の下部に設けられた昇降機９で持ちあげ
られ、搬送駆動装置１０の作動により駆動スプロケット
１１、１１′に巻回されたチェーン１２、１２′の移動
により、このチェーン１２、１２′に設けられたブラケ
ット（図示せず）が搬送台８と係合して搬送台８を入出
庫側の車庫１と奥側の車庫２との間を搬送移動するよう
になっている。（図３参照）

【００１０】また、この搬送を円滑に行うため、ピット
内に定ピッチに立設されたローラ１３と搬送台８の下方
に設けられた搬送ガイド１４とが摺動しながら安定して
搬送できるようにしてある。

【００１１】更に、搬送台８と搬送ガイド１４との間に
は、回転装置９ａが設けてあり、自動車Ｗを出庫させる
時は、搬送台８を１８０°回転できるので、前進での入
出庫ができる。なお、この回転は、入庫時に行ってもよ
い。

【００１２】図２は、入出庫側の車庫１を正面から見た
ものであり、第１の昇降装置５は、２個のモータ１５、
１５′と減速機１６、１６′からなり各モータ１５、１
５′はカップリング１７、１７′を介して連結軸１８で
つながっているので、各モータ１５、１５′の回転は同
期して作動、停止することができるようになっている。

【００１３】入出庫側の車庫１には、第２階層以上には
第１のエレベータ３の昇降路Ｅを挾んで、その両側に格
納棚１９が設けられていて、この格納棚１９には、車輪
２１付のフォーク式の横行台車２２が備えられていて、
この横行台車２２が図示しない横行手段によって昇降路
Ｅまで横行移動して第１のエレベータ３との間で自動車
Ｗを受渡しするようになっている。

【００１４】図３に示すように、奥側の車庫２では、第
２のエレベータ４を昇降させる第２の昇降駆動装置６
は、地下ピット内に設けてあり、地上階すなわち第１階
層から自動車Ｗを格納できるようになっている他は、昇
降機構そのものは原則的に入出庫側の車庫と同様である
ので、昇降機構については図４により入出庫側の車庫１
についてのみ説明する。

【００１５】図４は、第１のエレベータ３の昇降機構に
関係する部材のみを示したものであり、自動車Ｗの４輪
をそれぞれ独立して支持する昇降フォーク２０は、４分
割されており、それらの各基端部が上下方向に伸びる昇
降杆２９の中間部分と接合され、昇降フォーク２０の下
方は連結杆２８によって昇降フォーク２０の長手方向に
つながれている。

【００１６】この第１のエレベータ３の昇降杆２９に
は、昇降用ガイドレール３０内を摺動しながら円滑に昇
降するように、図示しない複数のローラが設けてあり、
この昇降杆２９の上端は昇降用チェーン２５、２５′よ
って懸吊される。この昇降用チェーン２５は上部支持架
台３２に設けられた上部スプロケット３４、３４′を介
して、第１の昇降装置５の駆動スプロケット１１、１
１′を介して、再び上部支持架台３２′の下面に設けら
れたアイドラ２６、２６′とカウンタウェイト２３′上
のスプロケット２４、２４′を介して、上部支持架台３
２に固定されている。

【００１７】また、上部スプロケット３４、３４′と一
体になって回転する動力軸３３、３３′の他端側の上部
スプロケット３１、３１′には、一端を昇降杆２９の上
端に昇降用チェーン２５、２５′で懸吊しその昇降用チ
ェーン２５、２５′を巻回し他端は、上部スプロケット
３１、３１′とカウンタウェイト２３の上端部に設けら
れたスプロケット３６、３６′を介して、上部支持架台
３２の下端に固定されている。

【００１８】第１の昇降駆動装置５は、２個のモータ１
５、１５′がカップリング１７、１７′を介して連結軸
１８でつながれているため、４個に分割された昇降フォ
ーク２０は常に同じ高さを維持して昇降することができ
る。

【００１９】図４において、３５は自動車Ｗを入出庫さ
せるための入出庫用開口部を示し、２７は自動車Ｗを奥
側の車庫へ搬送させるための搬送用開口部を示したもの
である。

【００２０】図１と図２に示したように、第１の昇降駆
動装置５が第２階層の格納棚１９よりやや上方に配置し
てあるのは、第２階層にある横行台車２２が昇降路Ｅま
で横行するとき干渉させないためである。

【００２１】上述のように、第１の昇降駆動装置５を、
地上階すなわち第１階層の搬送路よりやや高い位置に設
置したことにより、入出庫側の車庫１と奥側の車庫２と
の間で自動車Ｗを搬送するとき、搬送物である自動車Ｗ
と昇降用のチェーン２５、２５′とが、干渉することな
く搬送させることができる。

【００２２】以上は、この発明の一実施例として、フォ
ーク式エレベータを連立配置した例を述べたが、これは
トレー式エレベータを連立配置する場合にも適用できる
ことは、勿論である。

【００２３】

【効果】この発明は、連立型エレベータ式駐車装置にお
いて、入出庫側の車庫と奥側の車庫間で自動車を搬送す
るに際し、入出庫側の車庫に設けられるエレベータの昇
降駆動装置を、搬送路より上方の低い位置に設けたの
で、施行やメンテナンスの作業が容易であり、昇降用の
チェーンと搬送物である自動車などが干渉することがな
い。また、連立する車庫間の空きスペースを利用して昇
降駆動装置を設置するので、車庫全体の平面積を大きく
する必要もない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例の側面図である。

【図２】同上の正面図である。

【図３】同上の地上部を示す平面図である。

【図４】同上の入出庫側の車庫に設けられた昇降駆動系
統の部分のみを示した斜視図である。

【符号の説明】

１ ・・・ 入出庫側車庫 ２ ・・・ 奥側車庫 ３ ・・・ 第１のエレベータ ４ ・・・ 第２のエレベータ ５ ・・・ 第１の昇降駆動装置 ６ ・・・ 第２の昇降駆動装置 ９ ・・・ 昇降機 ９ａ・・・ 回転装置 １３・・・ ローラ １４ ・・・ 搬送ガイド １５、１５′ モータ １６、１６′ 減速機 １９ ・・・ 格納棚 ２０ ・・・ 昇降フォーク ２１ ・・・ 車輪 ２２ ・・・ 横行台車 ２３、２３′ カウンタウェイト ２５、２５′ 昇降用チェーン ２７ ・・・ 搬送用開口部 ２８ ・・・ 連結杆 ２９ ・・・ 昇降杆 ３０ ・・・ 昇降用ガイドレール ３１、３１′３４、３４′ 上部スプロケット ３３、３３′電力伝達軸 ３５ ・・・ 入出庫用開口部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】自動車の入出庫口を有する入出庫側車庫
   と、前記入出庫側車庫に連立して配置された奥側車庫
   と、前記入出庫側車庫に設けた第１のエレベータと、奥
   側車庫内に設けた第２のエレベータと、各階層の駐車区
   画内に配備されて前記第１及び第２のエレベータの昇降
   路まで横行して前記自動車を受取って前記駐車区画に格
   納する横行台車と、前記入出庫側車庫と奥側車庫の最下
   層間で、自動車を搬送する搬送装置とを備えた連立型立
   体駐車装置において、 前記第１のエレベータ装置の昇降駆動装置を、前記入出
   庫側車庫と前記奥側車庫の中間部で且つ、搬送路の上方
   のスペースに設けたことを特徴とする連立型立体駐車装
   置。
2. 【請求項２】第１のエレベータの昇降駆動装置は、前記
   搬送路上であって且つ第２階層レベルの高さに設けたこ
   とを特徴とする請求項１記載の連立型立体駐車装置。