JPH0477001B2 - - Google Patents

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JPH0477001B2
JPH0477001B2 JP4378784A JP4378784A JPH0477001B2 JP H0477001 B2 JPH0477001 B2 JP H0477001B2 JP 4378784 A JP4378784 A JP 4378784A JP 4378784 A JP4378784 A JP 4378784A JP H0477001 B2 JPH0477001 B2 JP H0477001B2
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JP
Japan
Prior art keywords
fatty acid
acid cellulose
ester
cellulose ester
resin
Prior art date
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Expired
Application number
JP4378784A
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English (en)
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JPS60188401A (ja
Inventor
Masaya Oonishi
Shigeyuki Takahashi
Hajime Namikoshi
Masahiro Asami
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP4378784A priority Critical patent/JPS60188401A/ja
Publication of JPS60188401A publication Critical patent/JPS60188401A/ja
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は脂肪酸セルロース系熱可塑性成形材料
に関する。 更に詳しくは環状エステルを脂肪酸セルロース
エステルに付加させ内部可塑化されと熱可塑性成
形材料に関する。 脂肪酸セルロースエステルはそのまま加熱溶融
すると軟化する前に分解あるいは着色を来たすの
で熱可塑性成形材料として用いる場合、多量の可
塑剤を加えて使用するのが普通である。この目的
のために種々の可塑剤が使用されているがその種
類も少なく脂肪酸セルロースエステルと相溶しう
る可塑剤は限られている。しかもこれらの可塑剤
は低分子化合物であり沸点の高いものでも数mm
Hgで300℃を超えるものはなく、比較的蒸気圧の
高いものが多いし、添加量も20部以上と多量であ
るため可塑剤と混合した脂肪酸セルロースエステ
ルの成形用組成物は可塑剤の移行が激しく表面に
可塑剤の滲出が多く、高温下で成形する場合、あ
るいは真空成形や金属の蒸着のごとく減圧下で加
工する場合、可塑剤の揮発が起こり加工性を悪く
する。又他の高分子材料と可塑剤により可塑化さ
れた脂肪酸セルロースエステルを一緒に使用する
と脂肪酸セルロースエステルの成形品の表面に滲
出したり揮発した可塑剤により他の高分子材料の
表面を著るしくおかし支障を来たすことが良く知
られていることである。したがつて高沸点で熱安
定性の良好なかつ揮発性、移行性のない可塑剤を
得るために可塑剤の高分子量化などが行なわれて
いるが本来の目的とする可塑化効果は低減し、機
械的性質、熱的性質、光学的性質などの特性が低
下する。 本発明者等は揮発性、移行性のない脂肪酸セル
ロースエステル系の熱可塑性成形材料を得るべく
鋭意検討した結果環状エステルを脂肪酸セルロー
スエステルに開環付加することにより内部可塑化
せしめ熱的に安定でかつ広い溶融温度範囲をもつ
た成形性の良好で透明性の高い脂肪酸セルロース
系熱可塑性成形材料を見い出し本発明を完成し
た。 即ち、本発明は遊離水酸基を有する脂肪酸セル
ロースエステルに対してその無水グルコース単位
あたりの0.5〜4.0モルの環状エステルを付加させ
て得られる脂肪酸セルロースエステル系成形材料
である。 本発明に使用する脂肪酸セルロースエステルと
しては遊離の水酸基を有するもので例えばセルロ
ールアセテート、セルロースアセテートプロピオ
ネートセルロースアセテートブチレート及び硝酸
セルロース等がある。中でもセルロースアセテー
トはこの目的のためには特に好適である。 本発明に使用する環状エステルとしてはβ−プ
ロピオラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプ
ロラクトン、エナントラクトン、ドデカノラクト
ンなどのラクトン及びα−メチル−ε−カプロラ
クトン、β−メチル−ε−カプロワクトンなどの
アルキル側鎖を有するラクトンなどが好適であ
る。なかでもε−カプロラクトンは比較的反応が
進行しやすく脂肪酸セルロースエステルの内部可
塑化効果が大であり、耐熱性、透明性が良好であ
つて本発明の目的に特に適している。 脂肪酸セルロースエステルへの環状エステルの
付加はその遊離水酸基に対して行わしめるもので
あり、その方法は環状エステルの開環重合触媒の
存在下両者を適当な溶媒中もしくは無溶媒で加熱
することによつてえられる。適当な触媒として例
えばテトラブチルチタネート、ジブチル錫ラウレ
ート、などの有機金属化合物、塩化錫などの金属
ハロゲン化合物、アルカリ金属、三級アミンなど
を用いることができる。この方法については本出
願人によつて出願された特願昭57−197333号明細
書に記載されている。 脂肪酸セルロースエステルに対する環状エステ
ルの付加量は脂肪酸セルロースエステルの無水グ
ルコース単位あたり0.5〜4.0モルが適当である。
付加モル数が0.5以下では環状エステルの付加に
よる内部可塑化効果が小さく4.0以上では生成物
に於ける脂肪酸セルロースエステルの特性が失わ
る。 環状エステルを付加することによる脂肪酸セル
ロースエステルの内部可塑化効果は生成物の溶融
温度を下げるとともに熱分解温度を上昇させる。
このことにより多量の可塑剤を添加することな
く、通常の熱可塑性樹脂の加工に用いられる成形
手段、例えば射出成形、押出成形、プレス成形な
どにより成形加工を行うことが出来る。この環状
エステルによつて内部可塑化された脂肪酸セルロ
ース、エステル系熱可塑性成形材料による成形品
はたとえばシート、フイルム、パイプ、棒、印
材、装飾品、眼鏡枠、自動車ハンドル、工具柄、
食器具、食器具柄、医療用器具、電子部品材、包
装材、玩具など非常に多岐にわたり使用出来る。 更に、この本発明による成形材料は移行性もな
い。すなわちジメチルフタレート、ジエチルフタ
レート等のフタル酸エステルで可塑化されたセル
ロースアセテートの成形品と、メタクル酸系樹
脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂等に
よる成形品を各々接触させ、高温高湿下に放置す
ると移行したフタル酸エステルにより、メタクル
酸樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂
等による成形品は著るしくおかされ、白化したり
微細なクレージング等発生する。しかしながら本
発明による環状エステルで内部可塑化された成形
材料は上記成形品と高温高湿下に放置しても、お
かすことなく、きわめたすぐれた前記目的にかな
つた性質を具備している。又通常樹脂成形材料に
は熱劣化防止熱着色防止の為各種安定剤が添加さ
れているが、本発明の成形材料にも弱有機酸、エ
ポキシ化合物、チオエーテル、アミン誘導体、フ
エノール誘導体、フオスフアイト、チオフオスフ
アイト、チオウレア、イミダゾール、金属石鹸等
の一般市販安定剤を熱劣化防止、熱着色防止のた
め必要量、単独又は相剰効果を出すため数種類混
合して、添加してもさしつかえない。又、その他
可塑剤染顔料、充填剤、滑剤、帯電防止剤等を目
的に応じて添加してもさしつかえない。 実施例 1〜7 撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた反応器に
セルロースアセテート(酢化度54.7%DS2.39)
100g、ε−カプロラクトン66.4g(グルコース
単位に対し1.53モル)キシレン73.1gを加え、
140℃に加熱し、セルロースアセテートを均一に
溶解した。撹拌しながら、チタンテトラブトキシ
ド0.664mgを含むキシレン4gを加え、撹拌しな
がら140℃で18.5時間加熱し反応した。 その結果、淡黄色の透明なグラフト重合体が得
られた。 この重合体にアセトンを加え溶解させ、4塩化
炭素に沈澱した。生成した固体を真空乾燥した。
この生成物を4塩化炭素で10時間ソツクスレー抽
出し抽出液から小量のポリカフロラクトンホモポ
リマーが得られた以外に、このポリマーは4塩化
炭素に溶解しなかつた。原料のセルロースアセテ
ートはクロロホルムに溶解しないが、グラフト重
合体はクロロホルムに均一に溶解した。この物質
をカセイソーダでケン化して測定したエステル化
度は0.008646eg/gでありプロトンNMRスペク
トルよりもとめたアセチル基とカプロラクトン単
位のモル比は7:4.16であり、これよりもとめた
置換度はアセチル基DS2.17でありカプロラクト
ンの付加モル数MSは1.29であつた。 表1に示すセルロースアセテート及びε−カプ
ロラクトンを使用し上記と同様のことをくり返し
グラフト重合体を得た。 得られたグラフト重合体を80℃の熱風下で乾燥
の後押出機によつて加熱関練しペレツトを作成し
た。ついで得られた射出成機により試験片(ダン
ベル)を成形し、この試験片を用いて種々の性能
試験を行つた。移行性試験において本発明による
成形材料の試験片と他の樹脂すなわちメタクリレ
ート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、
スチロール樹脂によつて成形された試験片を密着
させ、40℃(80%湿度下)の恒温槽に168時間
(1週間)放置し、メタクリレート樹脂、ポリカ
ーボーネート樹脂、ABS樹脂、スチロール樹脂、
試験片の表面を観察した。 比較例 1〜4 セルロースアセテート(酢化度54.7、DS2.39、
重合度170)の粉末100重量部に、表2記載の可塑
性を添加し、撹拌混合し、押出機によつて加熱混
練しペレツトを作成した。ついで得られたペレツ
トを用いて射出成形機により試験片(ダンベル)
を成形し、この試験片を用いて種々の性能試験を
行い、その結果を次の表2に示す。 移行性試験において、試験片と他の樹脂、すな
わちメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ABS樹脂、スチロール樹脂によつて成形さ
れた試験片を密着させ、40℃(80%湿度下)の恒
温恒湿槽に168時間(1週間)放置し、メタクリ
レート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、
スチロール樹脂試験片の表面を観察した。
【表】
【表】 引張破断強度、引張破断伸度はASTM、D−
638に順じて試験を行つた、表1に示す如く、成
形性も良好で可撓性も良好で透明性を有しかつ著
るしく移行性が向上していることがわかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 遊離水酸基を有する脂肪酸セルロースエステ
    ルに対してその無水グルコース単位あたり0.5〜
    4.0モルの環状エステルを付加させて得られる脂
    肪酸セルロースエステル系熱可塑性成形材料。 2 脂肪酸セルロースエステルがセルロースアセ
    テートである特許請求の範囲第1項記載の熱可塑
    性成形材料。 3 環状エステルがε−カプロラクトンである特
    許請求の範囲第1項第2項記載の熱可塑性成形材
    料。
JP4378784A 1984-03-09 1984-03-09 脂肪酸セルロ−スエステル系熱可塑性成形材料 Granted JPS60188401A (ja)

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JPH0647601B2 (ja) * 1984-04-09 1994-06-22 ダイセル化学工業株式会社 新規なグラフト重合体
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