JPH0647601B2 - 新規なグラフト重合体 - Google Patents

新規なグラフト重合体

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JPH0647601B2
JPH0647601B2 JP59069104A JP6910484A JPH0647601B2 JP H0647601 B2 JPH0647601 B2 JP H0647601B2 JP 59069104 A JP59069104 A JP 59069104A JP 6910484 A JP6910484 A JP 6910484A JP H0647601 B2 JPH0647601 B2 JP H0647601B2
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    • C08B3/00Preparation of cellulose esters of organic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/66Polyesters containing oxygen in the form of ether groups
    • C08G63/664Polyesters containing oxygen in the form of ether groups derived from hydroxy carboxylic acids

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はカプロラクトンからなるエステルをグラフト鎖
として有するセルロースエステルに関するものであり、
さらに詳しくは、塗料用樹脂、成型材料として有用な、
分子中にカプロラクトンからなるエステルの末端に1級
水酸基を有するグラフト鎖の結合したセルロースエステ
ルに関するものである。
セルロースエステルあるいはセルロースエーテル等のセ
ルロース誘導体の存在下でε−カプロラクトンを開環重
合させることによつて新規なグラフト重合体を製造する
方法は本出願人が先に特願昭57−197333号によ
つて開示しているが、そのグラフト重合体の構造につい
ては十分に明らかになつていない。
本発明者らは従来文献未載の産業上有用なε−カプロラ
クトンからなるグラフト鎖を有するセルロースエステル
であるグラフト重合体を工業的に製造することに成功
し、更に該グラフト重合体の構造を明らかにし、しかも
該グラフト重合体は、強靱でかつ柔軟性に富み、塗料用
樹脂、成型材料として有用であることを見出し本発明を
完成させた。
即ち本発明は式(I) (式中R1,R2,R3の少なくとも1つは (mは1以上の整数)であり、残りのR1,R2,R3の少なく
とも1つは (nは1以上の整数)であり、残りのR1,R2,R3はHであ
る。) で表わされる単位複数個、および場合により式(II) (式中R4,R5,R6の少なくとも1つは (nは1以上の整数)であり、残りのR4,R5,R6はHであ
る。) で表わされる単位複数個からなる新規なグラフト重合体
を提供するものである。
本発明のグラフト重合体は全てのグルコース環にε−カ
プロラクトンモノマーからなるグラフト鎖が結合してい
る場合、即ち、前記式(I)で表わされる単位複数個から
なるグラフト重合体である場合、と該(I)式で表わされ
る単位複数個と前記式(II)で表わされる単位複数個とか
らなるグラフト重合体である場合もある。
いずれの場合も、本発明のグラフト重合体の目的に合致
するもので、強靱でかつ柔軟性に富んでいる。
また、上述した式(I)と式(II)の構成単位を有するグラ
フト重合体を得るには、グラフト重合する以前の原料と
なるセルロースエステルとして、それを構成するグルコ
ース単位の3つの水酸基のほとんどがエステル化されて
いる(水酸基の置換度が高い)ものが望ましいが、セル
ロースを単にエステル化して希望の置換度のものを得よ
うとすると、置換基が全てのグルコース単位に均一にエ
ステル化しないので、本発明のグラフト重合体の原料と
なるセルロースエステルを得るには、グルコース単位の
水酸基を全てエステル化した後に加水分解して希望の置
換度のものを得る方法が好適である。この方法によれ
ば、置換基は、全てのグルコース単位の水酸基と割合均
一にエステル化するので、各構成グルコース単位の水酸
基の全てがおおむね均一にエステル化されたセルロース
エステルが得られる。
本発明のグラフト重合体は比較的嵩高い基、即ち末端が
1級水酸基であるε−カプロラクトンからなるグラフト
鎖がグルコース環に結合し、それ故、グラフト重合体は
柔軟性を発現していると考えられ、またグルコース環よ
り離れた位置に1級の水酸基が存在するため、該水酸基
は、グルコース環に結合した水酸基、例えばセルロース
アセテートやセルロースアセテートブチレート等に残存
している水酸基に比べて反応性が向上するものと考えら
れる。従つて、本発明のグラフト重合体のグラフト鎖は
1個以上のε−カプロラクトンモノマー単位で構成され
ていれば良く、さらに該グラフト鎖は複数個のε−カプ
ロラクトンモノマー単位で構成されていれば好ましい。
一般には、本発明のグラフト重合体が力学的に強靱であ
るあめには、平均して、式(I)の単位20個以上、もし
くは式(I)の単位と式(II)の単位の合計が20個以上で
構成されていることは好ましいことであり、特に、平均
して式(I)の単位50〜250個、もしくは式(I)の単位
と式(II)の単位の合計が50〜250個で構成されてい
ることは、グラフト重合体の柔軟性および強靱さが十分
に発揮でき好ましいことである。また、本発明を限定す
るものではないが一般に式(I)の単位と式(II)の単位と
の比率は80〜20/20〜80の範囲である。
本発明のグラフト重合体は、従来周知の分析手段、例え
13C-NMRスペクトル、1H-NMRスペクトル、赤外線吸収
スペクトル、ガスクロマトグラフイーを測定することに
よつて特定できる。例えば13C-NMRスペクトルを測定し
た場合には、該グラフト重合体が (式中R1,R2,R3の少なくとも1つは (rは0または1以上の整数)であり、残りのR1,R2,R3
の少なくとも1つは (nは1以上の整数)であり、残りのR1,R2,R3はHであ
る(炭素原子に付記した()の中の記号は炭素原子の位
置を示す。))という構造を分子中に有しているため、
次のようなシグナルで特定できる。
即ち、(1)の炭素原子は100〜106ppmに、(2)〜(5)
の炭素原子は72〜83ppmに、(6)の炭素原子は60〜
65ppmにシグナルが観察され、またグルコース環にエ
ステル結合で結合したアシル基の 即ち(7)の炭素原子が169〜171ppmに観察される。
またε−カプロラクトンよりなるグラフト鎖の炭素原子
においては、(12)〜(15)および(22)〜(25)の炭素原子は
24〜36ppmに、(16)および(26)の炭素原子が61〜
65ppmに、(11)および(21)の炭素原子は173〜17
4ppmにシグナルが観察される。
このグラフト鎖の末端がカルボキシル基である場合に
は、カルボキシル基の炭素、即ち の炭素原子のシグナルが175〜176ppmに観察され
るが、本発明のグラフト重合体のグラフト鎖末端は水酸
基であるため175〜176ppmにはシグナルは観察さ
れない。
従つて、本発明のグラフト重合体の13C-NMRスペクトル
においては上記のような特徴が認められる。
本発明のグラフト重合体の製造方法としては、例えば本
出願人が特願昭57−197333号によつて開示した
方法もその1つである。即ち、分子中に水酸基を有す
る、脂肪族カルボン酸でエステル化したセルロースエス
テルの存在下で、一般に環状エステルの開環反応に用い
られる触媒、例えば有機酸類、無機酸類、有機スズ化合
物、有機酸スズ塩類、アルカリ金属、有機アルカリ金属
化合物、アルキルアルミニウム類、有機チタン化合物、
塩化スズ等のハロゲン化物等の触媒(なお、環状エステ
ルの開環反応に用いられる触媒は、成書 三枝武夫著
「講座 重合反応論7.開環重合(II)」P.104〜P.12
8((株)化学同人1973年発行)にも記載されてい
る。)を用いて、120〜230℃の温度で0.196時
間程度、環状エステルを開環反応させる方法である。
上記製造方法によつて本発明のグラフト重合体を得る場
合には、セルロースエステルとしては、一般式 (式中qは1以上の整数である。) で示される脂肪族カルボン酸とセルロースとのエステル
であり、アシル化されていない水酸基を有するセルロー
スエステルであれば良く、特に水酸基を1〜20重量%
有するセルロースエステルが好ましく、さらに、比較的
安価で工業的に入手し易く、取り扱い容易なセルロース
アセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブ
チレート、セルロースアセテートプロピオネート、セル
ロースアセテートブチレート等は特に好ましい。
また、上記セルロースエステルの分子量としては、一般
的には平均してグルコース単位が20個以上のものを用
いるのが好ましい。20個未満では、本発明のグラフト
重合体の力学的な強靱性が損なわれることもある。
本発明のグラフト重合体はグラフトしていないセルロー
スエステルおよび/又はグラフトしていないε−カプロ
ラクトンのホモポリマー等と共存していることもある
が、溶媒分別等の一般にグラフト重合体を得るために用
いられる周知の方法によつてグラフト重合体のみを単離
精製することができる。
本発明のグラフト重合体は塗料用樹脂として使用した場
合には他の熱可塑性樹脂との相溶性が良く、優れた性能
の塗膜が得られる。また成型材料として用いた場合には
セルロースエステルのみでは発揮できない柔軟性があ
り、従つてフタル酸エステル等の可塑剤の不要な材料と
して用いられる。
またグラフト重合体のグラフト鎖末端に存在する1級水
酸基は反応性に優れ、イソシアナート基、酸ハライド
基、エポキシ基との反応に利用し得る。従つて、グラフ
ト重合体をさらに反応させて化学的変性させたり、網状
化することも可能である。
また、繊維、分離膜、フイルム及び医用材料としても有
用である。
次に本発明のグラフト重合体を実施例にてさらに詳しく
説明する。尚、特にことわりのない限り、「部」及び
「%」は各々「重量部」及び「重量%」である。
実施例1 攪拌機、温度計、還流冷却器を備え、十分に乾燥した反
応器に、乾燥した窒素雰囲気下で、ε−カプロラクトン
100部およびテトラブチルチタネート((C4H9O)4Ti)
0.0110部を仕込み、120℃に加熱する。このものに予
め十分に乾燥した酢酸セルロース(ダイセル化学工業
(製)、酢化度45.4%、置換度1.75、平均重合度約10
0)100部をゆつくりと添加し、実質的に均一になる
まで攪拌する。その後、温度を160℃に上昇し、この
温度で14時間反応を続ける。かくして淡黄色の透明な
重合体が得られた。
該重合体5部をアセトン95部に溶解し、攪拌下の大過
剰の混合溶媒(ジエチルエーテル/ベンゼン=50/5
0(体積比)中にゆつくりと滴下する。沈殿した重合体
を再びジエチルエーテル/ベンゼン混合溶媒で上記と同
様な分別・再沈殿操作を3回繰り返した後、グラフト重
合体が得られた。
該グラフト重合体はゲルバーミエシヨンクロマトグラフ
イー(液体クロマトグラフ装置;(株)島津製作所製高
速液体クロマトグラフLC−5A,カラム;昭和電工
(株)製Shodex PAK A−80M,示差屈折計;エルマ
光学(株)製ERC−7510,溶離液;テトラヒドロフ
ラン,溶離液流量;1m/min,カラム温度40℃)
を用いて分子量を測定したところ、数平均分子量3.2×
104、重量平均分子量15.7×104(いずれの分子量も
ポリスチレン換算である。)であり、元素分析を行なつ
た結果 炭素;53.93% 水素;6.92% であつた。
図1に、この分別したグラフト重合体の1H-NMRスペクト
ル(核磁気共鳴共鳴スペクトル測定装置;日本電子
(株)製MH−100,100MHz、測定温度60℃)
を溶媒に重ジメチルスルホキシド(CD3SOCD3)を用いて
測定したチヤートを示す。
ε−カプロラクトンが開環重合して生成したポリエステ
ル部分 の各プロトン(プロトンに付記した○内の記号はプロト
ンの位置を示す。)のうち、3.9〜4.2ppmにのメチレ
ンプロトンが、2.1〜2.5ppmにのメチレンプロトン
が、1.3〜1.8ppmに〜位のメチレンプロトンが認め
られる。また1.8〜2.1ppmには用いた酢酸セルロースの
アセチル基のメチルプロトンが、2.9〜5.6ppmにかけて
幅広く、グルコース骨格上のプロトンのシグナルが認め
られる(なお、2.5〜2.6ppmのシグナルは溶媒中に含ま
れるジメチルスルホキシドのメチルプロトンのシグナル
である。)。
図2にはこの分別したグラフト重合体の13C-NMRスペク
トル(核磁気共鳴吸収スペクトル測定装置;日本電子
(株)製JNM GX−270,67.8MHz、測定温度8
0℃)を溶媒に重ピリジン(C5D5N)を用いて測定した
チヤートを示す。
該グラフト重合体は式(IV) (式中R1,R2,R3の少なくとも1つは であり、残りのR1,R2,R3の少なくとも1つは であり、残りのR1,R2,R3はHである。(炭素原子に付記
した記号は炭素原子の位置を示す。従つて、(1)〜(8)は
酢酸セルロースに本来含有されている炭素原子、(11)〜
(16)はグラフト鎖末端のカプロラクトンモノマー単位を
除いたグラフト鎖の部分の炭素原子、(21)〜(26)はグラ
フト鎖末端のカプロラクトモノマー単位の部分の炭素原
子を示す。))で表わされる構造を分子中に含んでい
る。
従つて、図2の13C-NMRスペクトルのチヤート上のシグ
ナルは次の表1に示したように帰属される。
図2において、62.0ppmのシグナルはグラフト鎖末端の
1級水酸基に隣接したメチレンの炭素原子(26)のシグナ
ルであり、もし、該グラフト重合体のグラフト鎖末端に
カルボキシル基があるならば、174〜176ppmに の炭素のシグナルが見られるが、図2のチヤートからも
明らかなように、該グラフト重合体の13C-NMRスペクト
ルには、この174〜176ppmに相当する化学シフト
には何んらシグナルは観察されなかつた。従つて、該グ
ラフト重合体のグラフト鎖末端は1級の水酸基だけでな
つていることが判る。
また、該グラフト重合体を得るのに用いた酢酸セルロー
スの13C-NMRスペクトルでは、60〜62ppmに(6)の炭
素原子に相当するもので、水酸基が結合した炭素原子に
帰属するシグナルが観察されるが、該グラフト重合体で
は60〜62ppmにシグナルは観察されない。即ち、得
られた該グラフト重合体の(6)の炭素原子にはアセチル
基またはグラフト鎖が結合している。さらに、該グラフ
ト重合体の(1)の炭素原子は、101〜106ppmにシグ
ナルが観察されるが、このうち、101〜102ppmの
シグナルは(2)の炭素原子に水酸基が結合していない(1)
の炭素原子であり、104〜106ppmのシグナルは(2)
の炭素原子に水酸基が結合している(1)の炭素原子であ
る。該グラフト重合体を得るのに用いた酢酸セルロース
に比べて、該グラフト重合体では、(1)の炭素原子のう
ち101〜102ppmのシグナルに帰属する炭素原子の
割合が大きくなつている。
即ち、これらの事実は、該グラフト重合体では、用いた
酢酸セルロースに残存する水酸基にε−カプロラクトン
からなるグラフト鎖が結合していることを示している。
また該グラフト重合体のグラフト鎖中の炭素原子におい
て、末端のε−カプロラクトンモノマー単位と、末端の
ε−カプロラクトン以外のε−カプロラクトンモノマー
単位に各々含まれる、(21)〜(26)の炭素原子のシグナル
の強度と(11)〜(16)の炭素原子の強度との比率から、該
グラフト重合体のグラフト鎖はε−カプロラクトンモノ
マー4〜5単位、即ち から構成されていることが判つた。
また、この分別したグラフト重合体を用いて臭化カリウ
ム錠剤法によつて赤外線吸収スペクトル(赤外線吸収ス
ペクトル測定装置;日本分光(株)A−3型)を測定し
た。そのチヤートを図3に示す。図3において約330
0〜3600cm-1に水酸基のO−H伸縮振動による吸
収、約2800〜3000cm-1にメチレン基のC−H伸
縮振動による吸収、約1720〜1740cm-1にエステ
ル基のC=O伸縮振動による吸収が認められる。105
0cm-1付近に飽和第1アルコール性水酸基のC−O伸縮
振動による吸収が、認められる。
また、この分別したグラフト重合体を熱分解ガスクロマ
トグラフイー(熱分解装置;日本分析工業(株)製キユ
リーポイントパイロライザーJHP2型、熱分解温度59
0℃、熱分解時間3秒:ガスクロマトグラフイー装置;
日本電子ガスクロマトグラフイーJGC−20K、カラ
ム;PEG20M10%/クロモソルブW−AW(ステン
レスカラム2m)、カラム温度70〜230℃(8℃/
分昇温)、キヤリアーガス ヘリウム60m/分、検
知器FID)を用いて測定したところ図4に示すように、
ε−カプロラクトンからなるポリエステル部分によるピ
ーク(展開時間27〜28分)が認められた。尚、展開
時間15〜16分に認められるピークは酢酸セルロース
に起因するものである。
一方、この分別したグラフト重合体の酸価を測定したと
ころ、酸価は0.1(KOHmg/g)未満であり、ε−カプロ
ラクトンからなるポリエステル部分の末端はカルボキシ
ル基ではなく、水酸基であると考えるのが妥当であり、
この事実は上記の13C-NMRスペクトルの結果と一致して
いる。また該グラフト重合体の元素分析の結果から、該
グラフト重合体は、用いた酢酸セルロースのグルコース
環1個にε−カプロラクトンからなるグラフト鎖が平均
して1.24個結合していることが判る。即ち、元素分析値
13C-NMRスペクトルの結果から該グラフト重合体が式
(I)の単位/式(II)の単位=24.8〜31/75.2〜69か
ら構成されていることになる。
【図面の簡単な説明】
図1は実施例1で得られたグラフト重合体の1H-NMRスペ
クトル、図2はその13C-NMRスペクトル、図3はその赤
外線吸収スペクトル、図4はそのグラフト重合体のガス
クロマトグラムである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) (式中R1,R2,R3の少なくとも1つは (mは1以上の整数)で示される末端に1級の水酸基を
    有する置換基であり、残りのR1,R2,R3の少なくとも1つ
    (nは1以上の整数)であり、残りのR1,R2,R3はHであ
    る。) で表わされる単位複数個、および場合により式(II) (式中R4,R5,R6の少なくとも1つは (nは1以上の整数)であり、残りのR4,R5,R6はHであ
    る。) で表わされる単位複数個からなる新規なグラフト重合
    体。
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JPS60188401A (ja) * 1984-03-09 1985-09-25 Daicel Chem Ind Ltd 脂肪酸セルロ−スエステル系熱可塑性成形材料

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