JPH0433298B2 - - Google Patents

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JPH0433298B2
JPH0433298B2 JP60139137A JP13913785A JPH0433298B2 JP H0433298 B2 JPH0433298 B2 JP H0433298B2 JP 60139137 A JP60139137 A JP 60139137A JP 13913785 A JP13913785 A JP 13913785A JP H0433298 B2 JPH0433298 B2 JP H0433298B2
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formula
mol
polymer
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temperature
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JP60139137A
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Isaburo Fukawa
Haruyuki Yoneda
Hisaya Sakurai
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は新規な結晶性ポリ−(エーテルチオエ
ーテル芳香族ケトン)共重合体及びその製造方法
に関するものである。さらに詳しくいえば、本発
明は、エーテル基、チオエーテル基、及びケトン
基を介してフエニレン基が連結されている化学構
造を有する、耐熱性、難燃性、耐溶剤性、機械的
性質などが優れた新規な結晶性重合体及びそれを
工業的に製造するための方法に関するものであ
る。 従来の技術 これまで、エーテル基及びケトン基を介してフ
エニレン基が連結されている構造を有する高分子
化合物としては、構造式 をもつものや、構造式 をもつものが知られており、これらは優れた耐熱
性、成形安定性、機械的強度を有するため、成形
材料として注目されている。 しかしながら、これらの高分子化合物は製造に
際して入手しにくい原料を用いなければならない
という欠点を有し、大量に生産するのに適した製
造方法はまだ知られていない。 例えば、前記式()で示される高分子量ポリ
エーテル芳香族ケトンは、ジハロベンゾフエノン
とヒドロキノンとの縮合反応により製造されてい
るが、実用的な物性を有するものとするには、ジ
ハロベンゾフエノンとしてジフルオロベンゾフエ
ノンを用いることが必要となり(特開昭54−
90296号公報)、原料コストが高くなるのを免れな
い。 また、ヒドロキシチオフエノールのアルカリ金
属塩とジクロロジフエニルスルホンなどの芳香族
ジハライドからポリ−(エーテルチオエーテル)
を製造する方法が知られているが(特公昭49−
44954号公報)、この方法で得られる重合体は、ス
ルホン基を含有し、かつ重合体構成単位が不規則
に配列された内部構造を有するために、非晶性で
あり、耐熱性、耐溶剤性、機械的性質などに関し
て必ずしも満足しうるものではない。 また、炭酸カリウムの存在下、2個の−XH基
(ただし、Xは酸素原子又は硫黄原子である)を
有する化合物とジハロベンゼノイド化合物とか
ら、ポリエーテル又はポリチオエーテルを製造す
る方法も提案されている(特公昭47−21595号公
報)。しかしながら、この方法においては、重合
温度が低く、前記の場合と同様結晶性の重合体を
得ることはできない。 一方、チオエーテル基を介してフエニレン基が
連結されている構造を有する高分子化合物として
は、構造式 をもつポリフエニレンサルフアイドが知られてお
り、このものは、例えばジクロルベンゼンと硫化
ナトリウムとを反応させることによつて得られて
いる(特公昭52−12240号公報)。 このポリフエニレンサルフアイドは、難燃性に
優れる、吸湿性が低い、寸法安定性が高い、無機
充てん剤との親和性がよくて、該充てん剤を高濃
度に混入しうるなど、優れた特性を有している。 しかしながら、該ポリフエニレンサルフアイド
は、ガラス転移温度(Tg)が80℃と低いため、
ガラス繊維を充てんしない場合の熱変形温度
(HDT)が低くて耐熱性に難点があり、また結晶
融点(Tm)も281℃と比較的低いため、耐熱性
高分子としての利用分野が制限されるのを免れな
い。したがつて、この種の重合体についてさらに
高い結晶融点を有するものの開発が望まれてい
た。 この種の重合体について高融点のものとするこ
とを目的として、これまで種々の試みがなされて
おり、例えば
【式】結合に
【式】や
【式】の単位をランダ ムに導入することが提案されている(特開昭54−
142275号公報)。しかしながら、得られたポリマ
ーは、
【式】単位の含有量が90%以 下になると結晶性が低下して機械的特性が劣るも
のになるという欠点を有している。 また、ケトン基を規則的にポリフエニレンサル
フアイドに導入した高分子化合物として、構造式 をもつものや、構造式 をもつものが知られている。しかしながら、前記
式()で示される高分子化合物は220〜230℃で
溶融し(特公昭45−19713号公報)、耐熱性が十分
ではなく、また前記()で示される高分子化合
物はTmが352℃と高いものの、得られたフイル
ムはもろいという問題がある(特開昭47−13347
号公報)。 さらに、コポリチオエーテルの製造方法も提案
されているが(特公昭48−41959号公報)、この方
法で得られるコポリチオエーテルは、クロロホル
ムのような低沸点溶剤に可溶な非晶性の物質であ
る。 このように、ポリフエニレンサルフアイドのも
つ優れた特性を失わずに、Tg,Tmを高めて耐
熱性を改善した高分子化合物は、まだ見出されて
いないのが現状である。 また、一般にこの種の重合体例えば前記()
の構造式をもつ重合体は、4,4′−ジスルフヒド
リルジフエニルスルフイドのジカリウム塩と4,
4′−ジブロムベンゾフエノンとを130〜150℃の温
度で反応させることによつて得られる。しかし、
このような低温重合条件では、高度に結晶化した
高分子量重合体を得ようとしても、重合初期に低
分子量の重合体が析出するために、目的とする重
合体を得ることが困難であり、しかも入手しにく
い原料を用いる必要があるという欠点がある。ま
た、前記()の構造式をもつ重合体は、入手が
困難な4−クロロ−4′−メルカプトベンゾフエノ
ンを原料として用いる。 このように、これまで優れた性能をもつ結晶性
のポリ−(エーテルチオエーテル芳香族ケトン)
を簡単な手段で製造する方法は知られていなかつ
た。 発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、簡単な手段で製造することが
でき、かつチオエーテル基がもつ優れた特性、例
えば難燃性、低吸湿性、寸法安定性、無機充てん
剤との良好な親和性などを保持したまま、優れた
耐熱性を付与した新規な結晶性ポリ−(エーテル
チオエーテル芳香族ケトン)共重合体を提供する
ことにある。 問題点を解決するための手段 本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、原料とし
て4,4′−ジハロテレフタロフエノンとp−ジメ
ルカプトベンゼン及び4−ヒドロキシチオフエノ
ールとを用い、これらを特定の条件下で重合させ
ることにより、特定構造を有する結晶性の重合体
が得られ、前記目的を達成しうることを見出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至つた。 すなわち、本発明は、(A)式 で示される構成単位と、(B)式 で示される構成単位1〜99モル%及び式 で示される構成単位99〜1モル%の芳香族エーテ
ル−チオエーテル単位とから成り、かつ(A)単位と
(B)に属する単位とが交互に結合した線状高分子構
造を有する、極限粘度0.15〜1.37の結晶性ポリ−
(エーテルチオエーテル芳香族ケトン)共重合体
を提供するものである。このような共重合体は、
溶媒として脂肪族スルホン、芳香族スルホン、キ
サントン化合物及びチオキサントン化合物の中か
ら選ばれた少なくとも1種を用い、アルカリ金属
の炭酸塩及び重炭酸塩の中から選ばれた少なくと
も1種の存在下、200〜400℃の範囲内の温度にお
いて、p−ジメルカプトベンゼン1〜99モル%及
び4−ヒドロキシチオフエノール99〜1モル%か
ら成る活性水素含有成分と、これに対して実質上
等モルの4,4′−ジハロテレフタロフエノンとを
重縮合させることによつて、製造することができ
る。 本発明において使用される原料の単量体は、p
−ジメルカプトベンゼン及び4−ヒドロキシチオ
フエノールと一般式 (式中のX1及びX2はハロゲン原子を表わし、
それらは同一であつても、異なつていてもよ
い) で示される4,4′−ジハロテレフタロフエノンで
ある。 前記のp−ジメルカプトベンゼンと4−ヒドロ
キシチオフエノールとの使用割合は、モル比で
1:99ないし99:1の範囲で選ばれる。 4,4′−ジハロテレフタロフエノンの具体例と
しては、4,4′−ジクロロテレフタロフエノン、
4,4′−ジフロロテレフタロフエノン、4−クロ
ロ−4′−フロロテレフタロフエノンなどが挙げら
れる。これらの単量体は単独で用いてもよいし、
2種以上組み合わせて用いてもよい。 本発明において、溶媒として使用する脂肪族ス
ルホン及び芳香族スルホンは、一般式 R1−SO2−R2 ……() (式中のR1及びR2は脂肪族残基又は芳香族残
基であり、それらは同一でも異なつてもよく、
またR1とR2は炭素−炭素結合で直接結合して
いてもよく、また酸素原子を介して結合してい
てもよい) で表わされる化合物であり、具体例としては、ジ
メチルスルホン、ジエチルスルホン、スルホラ
ン、ジフエニルスルホン、ジトリルスルホン、メ
チルフエニルスルホン、ジベンゾチオフエンオキ
シド、フエノキサチンジオキシド、4−フエニル
スルホニルビフエニルなどが挙げられる。 また、キサントン化合物及びチオキサントン化
合物は、一般式 (式中のR及びR′はそれぞれ水素原子、炭素
数1〜3のアルキル基又はフエニル基であつ
て、それらはたがいに同一であつても異なつて
もよく、Yは酸素原子又は硫黄原子である) で示される化合物であり、具体例としては、キサ
ントン、2−フエニルキサントン、チオキサント
ン、2−フエニルチオキサントン、2−メチルキ
サントン、2−メチルチオキサントンなどが挙げ
られる。 これらの溶媒の中で、高分子量の重合体を得る
ためには、ジフエニルスルホン、キサントン、チ
オキサントンが好ましく、特にキサントン及びチ
オキサントンが好適である。 本発明に用いられるアルカリ金属炭酸塩、アル
カリ金属重炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素
ルビジウム、炭酸水素セシウムなどが挙げられ、
これらはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以
上組み合わせて用いてもよい。また、これらの中
で、特に炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水
素ナトリウム、炭酸水素カリウムが好適である。 次に、本発明の製造方法における好適な実施態
様について説明すると、まず、脂肪族スルホン、
芳香族スルホン及び前記一般式()で示され
る化合物の中から選ばれた少なくとも1種の溶媒
中に、所要量のアルカリ金属炭酸塩及びアルカリ
金属重炭酸塩の中から選ばれた少なくとも1種の
アルカリ金属塩、p−ジメルカプトベンゼン、4
−ヒドロキシチオフエノール及び4,4′−ジハロ
テレフタロフエノンを添加する。この際溶媒は、
通常p−ジメルカプトベンゼンと4−ヒドロキシ
チオフエノールと4,4′−ジハロテレフタロフエ
ノンとの合計100重量部当り10〜1000重量部の範
囲で用いられる。またアルカリ金属塩は、そのア
ルカリ金属原子の量が、p−ジメルカプトベンゼ
ンと4−ヒドロキシチオフエノールとの合計の1/
2モル当り0.3〜2グラム原子、好ましくは0.5〜
1.2グラム原子になるような割合で用いられる。
該アルカリ金属塩を過剰に使用すると、反応が激
しくなりすぎて、有害な副作用が起こる原因にな
る上に、コスト面でも不利になるからできるだけ
少ない量の使用が望ましい。しかし、該アルカリ
金属原子の量が0.3グラム原子未満になると、重
合時間を長くすることが必要であり、また所望の
高分子量の重合体が得られにくくなる。 該アルカリ金属塩は無水のものが好ましいが、
含水塩の場合は、重合反応系中から共沸溶媒と共
に水分を留去することにより、その使用が可能で
ある。 また、4,4′−ジハロテレフタロフエノンと、
p−ジメルカプトベンゼンと4−ヒドロキシチオ
フエノールの活性水素含有成分との使用割合につ
いては、実質的に等モルであることが必要で、通
常前者1モル当り、後者は0.95〜1.20モルの範囲
で選ばれるが、後者が1.01〜1.15モルのように、
わずかに過剰の方が高分子量の重合体が得られ
る。 次に、前記の溶媒、アルカリ金属塩、単量体の
混合物を例えば窒素、アルゴンなどの不活性ガス
雰囲気下で加熱し、200〜400℃、好ましくは250
〜350℃の温度範囲で重合反応を行う。この温度
が200℃未満では重合中にポリマーが析出して高
分子量ポリマーが得られず、一方400℃を超える
と生成ポリマーの劣化による着色がひどくなる。
また、急激な温度上昇は副作用を起こし、ポリマ
ーの着色、ゲル化などの原因となつて好ましくな
い。したがつて、段階的に又は徐々に温度を上昇
させ、できるだけ重合系が均一な温度に保たれる
ように工夫することが重要である。 高分子量の重合体を得るには、重合温度は最終
的には200℃以上にすることが必要であるが、そ
れ以下の温度で予備重合を行うのが有利である。
また、重合中に発生する水分は、系外に除去する
ことが好ましいが、除去する方法としては、単に
重合系のガス相を乾燥した不活性ガスで置換した
り、あるいは、重合溶媒より低沸点の溶媒を系に
導入し、これと共に系外へ留去する方法などが用
いられる。 重合反応は、適当な末端停止剤、例えば単官能
若しくは多官能ハロゲン化物、具体的には塩化メ
チル、tert−ブチルクロリド、4,4′−ジクロロ
ジフエニルスルホン、4,4′−ジフロロベンゾフ
エノン、4,4′−ジフロロテレフタロフエノン、
4−フロロベンゾフエノンなどを前記重合温度に
おいて反応系に添加、反応させることにより停止
させることができる。また、これによつて末端に
熱的に安定なアルキル基や芳香族ハロゲン基や芳
香族基を有する重合体を得ることができる。 このようにして得られた本発明の共重合体は構
成単位()
【式】と構成 単位()
【式】と構成単位 ()
〔ただし、ηrelは相対粘度、cは濃度(g/100ml)であり、c→0は(ηrel−1)/cの値を濃度cが0の点に外挿したことを意味する〕
を用いて求めた。 (2) 結晶融点(Tm),ガラス転移温度(Tg) DSC(示差走査熱量計)により昇温速度10℃/
minで測定した。 (3) 結晶性 広角X線回折と結晶融点(Tm)とから判定し
た。 実施例 1 かきまぜ機、窒素導入管及び冷却器を備えたセ
パラブル四つ口フラスコを窒素置換したのち、こ
れに4,4′−ジフロロテレフタロフエノン12.88g
(0.040モル)、p−ジメルカプトベンゼン2.90g
(0.0204モル)、4−ヒドロキシチオフエノール
2.57g(0.0204モル)及びキサントン40gを入れ、
窒素雰囲気下に加熱を開始した。 120℃で無水炭酸カリウム3.86g(0.028モル)を
添加し、1.5時間要して300℃に昇温しその温度で
3時間保持したのち、ジクロロジフエニルスルホ
ン4.0gを添加しさらに30分間その温度に保持し
た。次いでこれを冷却し、得られた固形物を粉砕
したのち、温アセトンで2回、温湯で2回、さら
に温アセトンで1回洗浄して、97%の収率で重合
体を得た。 この重合体は濃硫酸中25℃で測定した極限粘度
が1.37であり、Tmが339℃、Tgが147℃であつ
た。 また塩化メチレン、クロロホルム、N,N−ジ
メチルホルムアミド、スルホラン、ジメチルスル
ホキシド、ヘキサメチルホスホリツクトリアミ
ド、ヘキサン、トルエンなどの溶媒に室温で溶解
しなかつた。 該重合体は、構成単位()
【式】50モル%と構成単位()
【式】50モル%とから成る芳香族 エーテル−チオエーテル単位と構成単位()
【式】とが交 互に連結したものであつた。 この重合体のX線回折チヤート、IR分析チヤ
ートをそれぞれ第1図及び第2図に示す。なおX
線回折、IR分析には、重合で得られた粉末をそ
のまま用いた。重合体の元素分析の結果は、 C H O S 測定値(%) 74.7 3.9 9.7 11.6 理論値(%) 74.98 3.87 9.60 11.55 であつた。 この重合体を360℃で4分間プレスして得られ
たフイルムは繰り返し折り曲げに対して極めて丈
夫なものであり、このフイルムの引張強度は900
Kg/cm2、破断時伸びは80%であつた(測定法
ASTM D882)。 実施例 2 実施例1と同様の装置を用いて、4,4′−ジク
ロロテレフタロフエノン14.20g(0.040モル)、p
−ジメルカプトベンゼン0.62g(0.0044モル)、4
−ヒドロキシチオフエノール4.54g(0.036モル)、
無水炭酸カリウム5.52g(0.040モル)、スルホラン
40ml及びトルエン10mlを入れ、窒素雰囲気下加熱
を開始した。トルエンが還流する温度で1時間保
持したのち、トルエンと共沸で水を除去した。次
いで1時間を要して270℃に昇温し、この温度で
6時間保持した。次にこれを冷却し、水中に投入
して得られた固形物を粉砕したのち、温アセトン
で2回、温水で2回、さらに温アセトンで1回洗
浄して96%収率で重合体を得た。 この重合体は、極限粘度が0.73、Tmが340℃、
Tgが150℃でありまた構成単位()
【式】10モル%と構成単位()
【式】90モル%とから成る芳香族 エーテル−チオエーテル単位と構成単位()
【式】とが交 互に連結したものであつた。 実施例 3 実施例1において、4,4′−ジフロロテレフタ
ロフエノン12.88g(0.040モル)、p−ジメルカプ
トベンゼン1.82g(0.0128モル)、4−ヒドロキシ
チオフエノール3.53g(0.028モル)、ジフエニルス
ルホン40gを使用し、無水炭酸ナトリウム4.24g
(0.040モル)を最初から入れておいたのと、最終
温度を310℃とした以外は実施例1と同様にして
重合体を得た。 この重合体は、極限粘度が0.67、Tmが339℃、
Tgが148℃であり、また構成単位()
【式】30モル%と構成単位()
【式】70モル%とから成る芳香族 エーテル−チオエーテル単位と構成単位()
【式】とが交 互に連結したものであつた。 実施例 4 実施例1において、4,4′−ジクロロテレフタ
ロフエノン14.20g(0.040モル)、p−ジメルカプ
トベンゼン4.03g(0.0284モル)、4−ヒドロキシ
チオフエノール1.51g(0.012モル)、無水炭酸カリ
ウム2.76g(0.020モル)、無水炭酸ナトリウム2.12g
(0.020モル)、チオキサントン40gを使用し、最終
の温度を320℃とし、その温度で5時間保持した
以外は、実施例1と同様にして重合体を得た。 この重合体は、極限粘度が0.75、Tmが348℃、
Tgが145℃であり、また構成単位()
【式】70モル%と構成単位()
【式】30モル%とから成る芳香族 エーテル−チオエーテル単位と構成単位()
【式】とが交 互に連結したものであつた。 実施例 5 実施例1において、4,4′−ジフロロテレフタ
ロフエノン12.88g(0.040モル)、p−ジメルカプ
トベンゼン5.23g(0.0368モル)、4−ヒドロキシ
チオフエノール0.50g(0.004モル)、無水炭酸カリ
ウム3.86g(0.028モル)、キサントン40gを使用し、
実施例1と同様にして重合体を得た。 この重合体は、極限粘度が0.82、Tmが358℃、
Tgが142℃であり、また構成単位()
【式】90モル%と構成単位()
【式】10モル%とから成る芳香族 エーテル−チオエーテル単位と構成単位()
【式】とが交 互に連結したものであつた。 実施例 6 実施例1と同様の装置を使用し、4,4′−ジフ
ロロテレフタロフエノン12.88g(0.040モル)、p
−ジメルカプトベンゼン2.84g(0.020モル)、無水
炭酸ナトリウム2.12g(0.020モル)、チオキサント
ン40gを入れ、窒素雰囲気下加熱を開始した。
220℃で1時間保持したのち、放冷し、4−ヒド
ロキシチオフエノール2.52g(0.020モル)、無水炭
酸ナトリウム2.12g(0.020モル)を加え、再び加
熱した。300℃に昇温し3時間保持したのち、こ
れを冷却し実施例1と同様の処理をして重合体を
得た。 この重合体は極限粘度が0.58であり、構成単位
()と()が交互に入つたもの、すなわち の構造ユニツトが優先的に生成しているものであ
る。 実施例 7 実施例1と同様の装置を用い、4,4′−ジクロ
ロテレフタロフエノン7.1g(0.020モル)、p−ジ
メルカプトベンゼン2.89g(0.0204モル)、キサン
トン40gを入れ、窒素雰囲気下加熱を開始した。
120℃で無水炭酸カリウム2.76g(0.020モル)を添
加し1時間を要して300℃に昇温し、この温度で
3時間保持したのち冷却した。 次いで4,4′−ジフロロテレフタロフエノン
6.44g(0.020モル)、4−ヒドロキシチオフエノー
ル2.52g(0.020モル)、無水炭酸カリウム1.93g
(0.014モル)を加えて再び加熱を開始し、1時間
を要して300℃に昇温したのち、この温度で4時
間保持した。次にこれを冷却し、実施例1と同様
にして重合体を得た。 この重合体は極限粘度が0.92であり、構成単位
()と()がブロツク的に分布しているもの
と思われる。 比較例 1 実施例1において、重合条件を150℃で1時間、
180℃で3時間に変える以外は、実施例1と同様
にして反応を行つた。この場合、重合反応中に固
形物が析出した。 反応終了後、実施例1と同様にして重合体を取
り出した。このものは極限粘度0.12であり、ま
た、実施例1と同様にコンプレツシヨン成形でフ
イルムを作製しようとしたが、フイルムは得られ
なかつた。 比較例 2 実施例1におけるキサントンの代りにN,N−
ジメチルホルムアミド50mlを用い、窒素雰囲気
中、150℃に加熱し、その温度で反応させたとこ
ろ固形物が析出した。反応終了後実施例1と同様
に処理して極限粘度0.13の重合体を得た。このも
のを実施例1と同様にしてコンプレツシヨン成形
によりフイルムを作製しようとしたが、フイルム
は得られなかつた。 参考例 実施例1の10倍量のスケールで同様にして製造
した重合体及び比較のため市販のPEEK樹脂
〔ICI社製ポリエーテルエーテルケトン樹脂
(Victrex PEEK 45P)〕及びポリフエニレンス
ルフイド樹脂(フイリツプス社製、ライトン
PPS R−4)を用い限界酸素指数を測定した。 結果を次表に示す
【表】
【表】 この表より明らかなように、本発明の重合体は
PEEK樹脂に比べ難燃性が極めて良好であり、ま
た、難燃性が優れているといわれているポリフエ
ニレンスルフイド樹脂よりも高い値を示した。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、それぞれ本発明共重合体
のX線回折チヤート及びIR分析チヤートの1例
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)式 で示される構成単位と、(B)式
    【式】で示される構成単位1〜99 モル%及び式【式】で示される構 成単位99〜1モル%の芳香族エーテル−チオエー
    テル単位とから成り、かつ(A)単位と(B)に属する単
    位とが交互に連結した線状高分子構造を有する、
    極限粘度0.15〜1.37の結晶性ポリ−(エーテルチ
    オエーテル芳香族ケトン)共重合体。 2 溶媒として脂肪族スルホン、芳香族スルホ
    ン、キサントン化合物及びチオキサントン化合物
    の中から選ばれた少なくとも1種を用い、アルカ
    リ金属の炭酸塩及び重炭酸塩の中から選ばれた少
    なくとも1種の存在下、200〜400℃の範囲内の温
    度において、p−ジメルカプトベンゼン1〜99モ
    ル%及び4−ヒドロキシチオフエノール99〜1モ
    ル%から成る活性水素含有成分と、これに対して
    実質上等モルの4,4′−ジハロテレフタロフエノ
    ンとを重縮合させることを特徴とする、(A)式 で示される構成単位と、(B)式
    【式】で示される構成単位1〜99 モル%及び式【式】で示される構 成単位99〜1モル%の芳香族エーテル−チオエー
    テル単位とから成り、かつ(A)単位と(B)に属する単
    位とが交互に連結した線状高分子構造を有する、
    極限粘度0.15〜1.37の結晶性ポリ−(エーテルチ
    オエーテル芳香族ケトン)共重合体の製造法。
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