JPH0725888B2 - エ−テルチオエ−テル−芳香族スルホン系共重合体及びその製造方法 - Google Patents

エ−テルチオエ−テル−芳香族スルホン系共重合体及びその製造方法

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JPH0725888B2
JPH0725888B2 JP61218490A JP21849086A JPH0725888B2 JP H0725888 B2 JPH0725888 B2 JP H0725888B2 JP 61218490 A JP61218490 A JP 61218490A JP 21849086 A JP21849086 A JP 21849086A JP H0725888 B2 JPH0725888 B2 JP H0725888B2
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晴幸 米田
和美 長谷川
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規な非晶性エーテルチオエーテル−芳香族ス
ルホン系共重合体及びその製造方法に関するものであ
る。さらに詳しくいえば、本発明は、エーテル基、チオ
エーテル基、及びスルホン基を介してフエニレン基が連
結されている化学構造を有する、耐熱性、難燃性、機械
的性質などが優れた新規な非晶性重合体及びそれを工業
的に製造するための方法に関するものである。
従来の技術 これまで、エーテル基及びスルホン基を介してフエニレ
ン基が連結される構造を有する高分子化合物としては、
構造式 (nは重合度、以下同じ) で表わされるポリスルホン、構造式 で表わされるポリエーテルスルホン、構造式 で表わされるポリエーテルスルホン、構造式 で表わされるポリエーテルチオエーテルスルホンなどが
知られている(特開昭49−44954号公報、特公昭46−214
58号公報、米国特許第3,939,119号明細書)、これらは
優れた耐熱性、成形性、機械的強度を有するために、成
形材料として注目されている。
しかしながら、前記式(I)で表わされるポリスルホン
は、脂肪族基をもつため吸水性が低く、かつ誘電率も低
くて電気材料として適しているが、逆に脂肪族基をもつ
ことから、熱変形温度が低い上に、長期の耐熱老化性に
劣り、難燃性も低いという欠点を有している。
一方、前記式(II)で表わされるポリエーテルスルホン
は、脂肪族基を含まず、結合基以外はすべてフエニレン
基で構成されているため、長期の耐熱老化性に優れ、か
つ熱変形温度もポリスルホンよりも優れている上に、脂
肪族基を含まないために、ある程度の難燃性を有してい
るが、高度の難燃性が要求される分野には使用できない
という欠点を有している。
また、前記(III)で表わされるポリエーテルエーテル
スルホンは、脂肪族基を含まず、結合基以外はすべてフ
エニレン基で構成されているため、長期の耐熱老化性に
優れ、かつある程度の難燃性を有しているが、やはり高
度の難燃性が要求される分野には使用することができな
いし、また前記式(II)のポリエーテルスルホンと比較
して、ガラス転移温度が低く、熱変形温度も低いという
欠点を有している。
また、このものは結晶性であつて、溶液からは結晶化し
て、不溶化するために、溶液からキヤスト成形すること
が困難であり、成形方法が制限される。
さらに、前記式(IV)で表わされるポリエーテルチオエ
ーテルスルホンは、脂肪族基を含まず、結合基以外はす
べてフエニレン基で構成されているため、長期の耐熱性
老化性に優れ、かつチオエーテル基に起因する高度の難
燃性を有しているが、熱変形温度がポリエーテルスルホ
ン、ポリエーテルエーテルスルホンより低いという欠点
を有している。
発明が解決しようとする問題点 このように、これまで芳香族ポリエーテルスルホンのも
つ、耐熱性、高い熱変形温度、機械的強度を保持したま
ま、高度の難燃性が付与された材料、換言すると、ポリ
エーテルチオエーテル芳香族スルホンのもつ優れた難燃
性、機械的強度、耐熱性を保持したまま熱変形温度が高
められた材料は知られていなかつた。
したがつて、この種の重合体について、長期の耐熱老化
性に優れ、かつ熱変形温度が高い上に高度の難燃性を有
するものの開発が強く望まれていた。
本発明の目的は、このような要望にこたえ、ポリエーテ
ルスルホンのもつ優れた熱変形温度特性、熱安定性及び
機械的強度を保持したまま、高度の難燃性が付与された
新規なポリエーテルチオエーテル−芳香族スルホンを提
供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、原料として、4,
4′−ジハロジフエニルスルホンと4−ヒドロキシチオ
フエノールとヒドロキノン又は4,4′−ジヒドロキシジ
フエニルスルホンとを用い、ある種のアルカリ金属塩の
存在下に、これらを重縮合させると、特定構造を有する
新規な非晶性共重合体が得られ、前記目的を達成しうる
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至つた。
すなわち、本発明は、(A)式 で示される構成単位の一方又は両方から成るセグメント
及び (B) 式 で示される構成単位の一方から成るセグメントが連結し
た線状高分子構造を有し、かつセグメント(A)とセグ
メント(B)とのモル比が51:49ないし99:1、極限粘度
0.15以上の非晶性エーテルチオエーテル−芳香族スルホ
ン系共重合体を提供するものである。
本発明の非晶性エーテルチオエーテル−芳香族スルオン
系共重合体は、前記した構造式(I)ないし(IV)の公
知のエーテル−スルホン系高分子化合物とは異なつた化
学構造を有する新規な高分子化合物であつて、例えば溶
媒中、アルカリ金属の炭酸塩及い重炭酸塩の中から選ば
れた少なくとも1種の塩の存在下、100〜400℃の範囲内
で温度において、4−ヒドロキシチオフエノール51〜99
モル%及びヒドロキノン又は4,4′−ジヒドロキシジフ
エニルスルホン49〜1モル%から成る活性水素含有成分
混合物と、この混合物中の活性水素の合計モル数と実質
上等モルの4,4′−ジハロジフエニルスルホンとを、重
縮合させることにより製造することができる。
本発明の共重合体は、式(V)又は(V′)で示される
構成単位から成るセグメント(A)と、式(VI)又は
(VI′)で示される構成単位から成るセグメント(B)
が連結した線状高分子構造を有しているが、このセグメ
ント(A)及びセグメント(B)は、 に対して、 のいずれかが隣接して結合している限り、ブロツク状、
ランダム状、交互結合状のいずれの結合形式をとつてい
てもよい。
次に、本発明の共重合体中における、セグメント(A)
とセグメント(B)とは、モル比で51:49ないし99:1の
範囲で存在することが必要である。この範囲を逸脱する
と、耐熱性、難燃性及び機械的性質においてバランスの
とれた優れた物性が得られない。また、本発明の共重合
体は、0.15以上、好ましくは0.15〜1.8の極限粘度を有
することが必要である。極限粘度が0.15未満のものは、
低分子量であつて重合体としての特性を次いている。特
にフイルム成形用としては、極限粘度は0.3以上である
ことが好ましい。
本発明共重合体は、難燃性が従来の芳香族ポリエーテル
スルホン(II)及び(III)より優れており、特に難燃
性に優れている芳香族ポリエーテルチオエーテルスルホ
ン(IV)とほぼ同等の性能を示し、かつ熱変形温度はこ
の(IV)よりも高くなつている。さらに、(III)のよ
うに結晶融点をもたないために、ハロゲン化炭化水素や
N−メチルピロリドンなどに可溶であり、キヤスト成形
も可能である。
本発明において使用される一方の原料単量体は4−ヒド
ロキシチオフエノール及びヒオロキノン又は4,4′−ジ
ヒドロキシジフエニルスルホンである。
4−ヒドロキシチオフエノールとヒドロキノン又は4,
4′−ジヒドロキシジフエニルスルホンとの使用割合に
ついては、生成する共重合体が高度な難燃性と高い熱変
形温度を有するために、セグメント(A)とセグメント
(B)とのモル比が51:49ないし99:1となるような割合
で使用することが必要である。したがつて、4−ヒドロ
キシチオフエノールとヒドロキノンとを用いる場合、4
−ヒドロキシチオフエノールと4,4′−ジヒドロキシジ
フエニルスルホンとを用いる場合のいずれにおいてもモ
ル比51:49ないし99:1の範囲で選ばれる。
該共重合体の難燃性と熱変形温度のバランスを考えた場
合には、セグメント(A)とセグメント(B)とのモル
比が51:49ないし80:20の範囲にあることが好ましく、そ
のためには原料として、4−ヒドロキシチオフエノール
とヒドロキノンとを用いる場合には、モル比51:49ない
し80:20の範囲、また4−ヒドロキシチオフエノールと
4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホンとを用いる場
合にも、そのモル比51:49ないし80:20の範囲になる割合
で使用量を選ぶことが好ましい。
本発明で用いられるもう一方の原料単量体は4,4′−ジ
ハロジフエニルスルホンであり、このものの具体例とし
ては、4,4′−ジクロロジフエニルスルホン、4,4′−ジ
フルオロジフエニルスルホン、4−フルオロ−4′−ク
ロロジフエニルスルホンなどを挙げることができる。こ
れらはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上組み合
わせて用いてもよい。
4−ヒドロキシチオフエノールとヒドロキノン又は4,
4′−ジヒロキシジフエニルスルホンとの合計量に対す
る4,4′−ジハロジフエニルスルホンの使用割合につい
ては、実質的に等モルであることが必要で、前者1モル
当り、後者は0.95〜1.05モルの範囲で選ばれ、この範囲
を逸脱すると高分子量重合体が得られなくなる。
また、重合体末端を安定な芳香族ハライド単位とするた
めには、4−ヒドロキシチオフエノール及びヒドロキノ
ン又は4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホンの合計
量1モル当り、1.00〜1.05モルの4,4′−ジハロジフエ
ニルスルホンを用いることが特に好ましい。
本発明方法で使用されるアルカリ金属炭酸塩とアルカリ
金属炭酸塩の例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ルビジウム、炭酸水素
セシウムなどが挙げられる。特に炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムが好
適である。またこれらのアルカリはそれぞれ単独で用い
てもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらのアルカリ金属塩の使用量は、そのアルカリ金属
原子の量が、4−ヒドロキシチオフエノール及びヒドロ
キノン又は4,4′−ジヒドロキシジフエニルスルホンの
活性水素含有化合物の合計1/2モル当り、好ましくは0.3
〜2グラム原子、さらに好ましくは0.7〜1.5グラム原子
になるような割合で選ばれる。
このアルカリ金属塩を過剰に使用すると、反応が激しく
なりすぎて、有害な副反応が起る原因になる上に、コス
ト面でも不利になるから、できるだけ少ない量の使用が
望ましい。しかし、該アルカリ金属原子の量が0.3グラ
ム原子未満になると、反応速度が遅くて所望の高分子量
の重合体が得られにくくなる。
本発明においては、重合溶媒として、例えば芳香族ケト
ン、芳香族又は脂肪族スルホン、N−メチル−2−ピロ
リドン、ヘキサメチルホスホルアミドなどの極性溶媒な
どが使用される。
芳香族ケトンとしては、一般式 (式中のR1及びR2は、水素原子、炭素数1〜3のアルキ
ル基又はフエニル基であつて、これらはたがいに異なつ
ていてもよい。また、R1及び/又はR2がフエニル基の場
合ベンゾフエノン骨格のベンゼン環と縮合してもよい) で表わされる化合物が挙げられる。
このような化合物としては、例えばベンゾフエノン、4
−メチルベンゾフエノン、4−フエニルベンゾフエノ
ン、ナフチルフエニルケトン、4,4′−ジメチルベンゾ
フエノンなどがあり、これらの中で特にベンゾフエノン
が熱的に安定で、入手しやすく、好適である。
他の芳香族ケトンとしては一般式 (式中Yは酸素原子又は硫黄原子であり、R1,R2は前記
と同じである) で示される化合物を挙げることができる。このようなキ
サントン、チオキサントン化合物の例としてはキサント
ン、2−メチルキサントン、2−フエニルキサントン、
チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−フエ
ニルチオキサントンが挙げられ、この中でもキサント
ン、チオキサントンが好ましい。
さらに他の芳香族ケトンとして4−フエノキシベンゾフ
エノン、テレフタロフエノン、イソフタロフエノンあど
が挙げられる。
芳香族スルホンとしては、一般式 (式中R1及びR2は前記と同じである) で示される化合物、具体的には、ジフエニルスルホン、
ジトリルスルホン、ジベンゾチオフエノン、フエノキサ
チンジオキシド、4−フエニルスルホニルビフエニルな
どが挙げられる。
また、脂肪族スルホンとしては、例えばスルホラン、ジ
メチルスルホン、ジエチルスルホンなどが挙げられる。
高温で重合する場合には、これらの溶媒の中で、アルキ
ル基を含まない芳香族化合物が好適である。
これらの溶媒は、通常4−ヒドロキシチオフエノール、
ヒドロキノン又は4,4′−ジヒドロキシジフエニルスル
ホン及び4,4′−ジハロジフエニルスルホンの合計100重
量部当り、好ましくは10〜1000重量部、より好ましくは
20〜500重量部の範囲で用いられる。溶媒量がこの範囲
より多くなると重縮合効率が低くなるし、また少ないと
溶媒の効果が実質的に発揮されない。
次に、本発明における重合について、好ましい実施態様
の1例を示すと、まず所要の溶媒と、アルカリ金属塩
と、4,4′−ジハロジフエニルスルホンと、4−ヒドロ
キシチオフエノールと、ヒドロキノン又は4,4′−ジヒ
ドロキシジフエニルスルホンとを反応器に入れ、次いで
この混合物を例えば窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰
囲気下で加熱し、100〜400℃、好ましくは、150〜350℃
の温度範囲で重合反応を行う。この反応温度が100℃未
満では高分子量の重合体が得られにくく、一方400℃を
超えると生成した重合体の劣化による着色が著しくなる
ので好ましくない。
重合時の昇温は徐々に行い、また重合系が均一な温度に
保たれるように工夫することが、ゲルや着色のない良好
な重合体を得るために重要である。また、高分子量の重
合体を得るためには、重合温度は最終的には100℃以上
にすることが必要であるが、それ以下の温度で予備重合
することも有利な方法である。アルカリの存在下、該単
量体を重合させる場合、重合中に水分が発生するが、こ
の水分は系外に除去することが望ましく、除去する方法
としては、重合系に乾燥した不活性ガスを導入又はガス
相を該不活性ガスで置換する方法、水と共沸する溶媒を
重合系に加えて、これと共に系外へ留去する方法などが
用いられる。
重合反応は適当な末端停止剤、例えば単官能又は多官能
ハロゲン化物、具体的にはジクロロジフエニルスルホ
ン、ジフルオロベンゾフエノン、モノフルオロベンゾフ
エノン、塩化メチルなどを反応系に添加、反応させるこ
とにより停止させることができ、またこれによつてポリ
マー鎖の末端を安定化できる。
発明の効果 本発明のエーテルチオエーテル−芳香族スルホン系共重
合体は、エーテル基、チオエーテル基、スルホン基を介
してフエニレン基が結合されている化学構造を有する新
規な重合体であつて、従来のポリエーテルスルホン(I
I)に比べ、優れた難燃性を有し、かつ従来のポリエー
テルチオエーテルスルホン(IV)に比べ、優れた難燃性
を保持しながら高い熱変形温度を有する上に、従来のポ
リエーテルエーテルスルホン(III)のように、結晶融
点をもたないため、溶媒に一部不溶であつたり、溶液か
ら経時的に結晶化することがなく、キヤスト成形が可能
である。
このように、本発明共重合体は、優れた耐熱性と難燃性
を有し、かつ高い熱変形温度を有するなど、物性バラン
スのとれた新しいポリマーとして有望であり、高温下で
の長期間使用や、高度の難燃性が要求される条件で使用
する成形材料として好適である。
実 施 例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はこれらの例によつてなんら限定されるものではな
い。
また、重合体の物性は次のようにして測定した。
(1) 極限粘度 N−メチルピロリドン(NMP)を使用し、溶液100cm3
り重合体0.1gを含む溶液と溶液100cm3当り重合体0.5gを
含む溶液を調製し、その粘度を25℃で測定し、式 極限粘度={(ηrel−1)/C}c→o 〔ただし、ηrelは相対粘度、Cは濃度(g/100ml)であ
り、c→oは(ηrel−1)/Cの値を濃度Cが0の点に
外挿したことを意味する〕 を用いて求めた。
なお、比較例5の重合体については、NMPに溶解しない
ため、密度1.84g/cm3の濃硫酸をNMPの代りに用い、その
他の操作は同様にして極限粘度を求めた。
(2) ガス転移温度(Tg) DSC(示差走査熱量計)により、昇温速度10℃/minで測
定した。
(3) 酸素指数 測定はJIS−K7201に従い、B−1号フイルムをそれぞ
れ、360℃、5分のプレス成形で作成し、D型キヤンド
ル式燃焼試験機(東洋精機製)を使用して測定した。
実施例1 かきまぜ機、窒素導入管及び冷却管を備えたセパラブル
フラスコに、4,4′−ジフルオロジフエニルスルホン7.6
20g(30.0ミリモル)、4−ヒドロキシチオフエノール
2.079g(16.5ミリモル)、4,4′−ジヒドロキシジフエ
ニルスルホン3.375g(13.5ミリモル)、無水炭酸カリウ
ム4.140g(30.0ミリモル)及びジフエニルスルホン30g
を入れ、窒素雰囲気下に加熱を開始し、系中の水分を窒
素ガスにより系外へ除去しながら310℃まで昇温し、そ
の温度で6時間重合を行つたのち、この温度において4,
4′−ジフルオロジフエニルスルホン2gを添加して、10
分間反応させた。
反応終了後、反応液を水中に投入して得られた固形物を
粉砕し、温メタノールで3回、温湯で2回、さらに温メ
タノールで1回洗浄して重合体粉末を得た。収率は97%
であつた。
得られた重合体はNMPに完全に溶解し、NMPでの極限粘度
は1.05であり、またDSCの測定によるガラス転移温度(T
g)は210℃であつた。
この重合体を360℃で5分間プレスして得られたフイル
ム(厚さ120μ)は、透明で繰り返し折り曲げに対し
て、極めて丈夫なものであり、酸素指数は26.6で、芳香
族ポリエーテルスルホンの24.3よりも高かつた。
また、この重合体を400℃で30分間プレスして得られた
フイルムの極限粘度は1.05であつた。
実施例2〜6 単量体、アルカリ、重合溶媒、重合温度、時間などにつ
いては、第1表に示す条件を採用し、それ以外は実施例
1と同様な方法で重合を行つた。
得られた重合体の極限粘度及びガラス転移温度を該表に
示す。
比較例1〜5 単量体、アルカリ、重合溶媒、重合温度、時間などにつ
いては、第2表に示す条件を採用し、それ以外は実施例
1と同様な方法で重合を行つた。
得られた重合体の極限粘度、ガラス転移温度を該表に示
す。
また、第3表に実施例及び比較例で得られた重合体の酸
素指数を、その測定に用いたフイルムの厚さとともに示
す。
以上の結果から、本発明共重合体は、耐熱性及び難燃性
に優れる上に、高い熱変形温度を有しており、従来のポ
リエーテルスルホン(II)、ポリエーテルチオエーテル
スルホン(IV)、ポリエーテルエーテルスルホン(II
I)に比べて、前記物性のバランスのとれたポリマーで
あることが分かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−76523(JP,A) 特開 昭61−168629(JP,A) 特開 昭61−72020(JP,A) 特開 昭58−127730(JP,A) 特公 昭47−16671(JP,B1) 特公 昭49−44954(JP,B2) 米国特許3939119(US,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 式 で示される構成単位の一方又は両方から成るセグメント
    及び (B) 式 で示される構成単位の一方から成るセグメントが連結し
    た線状高分子構造を有し、かつセグメント(A)とセグ
    メント(B)とのモル比が51:49ないし99:1、極限粘度
    0.15以上の非晶性エーテルチオエーテル−芳香族スルホ
    ン系共重合体。
  2. 【請求項2】溶媒中、アルカリ金属の炭酸塩及び重炭酸
    塩の中から選ばれた少なくとも1種の塩の存在下、100
    〜400℃の範囲内の温度において、4−ヒドロキシチオ
    フエノール51〜99モル%及びヒドロキノン又は4,4′−
    ジヒドロキシジフエニルスルホン49〜1モル%から成る
    活性水素含有成分混合物と、この混合物中の活性水素の
    合計モル数と実質上等モルの4,4′−ジハロジフエニル
    スルホンとを、重縮合させることを特徴とする、 (A) 式 で示される構成単位の一方又は両方から成るセグメント
    及び (B) 式 で示される構成単位の一方から成るセグメントが連結し
    た線状高分子構造を有し、かつセグメント(A)とセグ
    メント(B)とのモル比が51:49ないし99:1、極限粘度
    0.15以上の非晶性エーテルチオエーテル−芳香族スルホ
    ン系共重合体の製造方法。
JP61218490A 1986-09-17 1986-09-17 エ−テルチオエ−テル−芳香族スルホン系共重合体及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0725888B2 (ja)

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