JP2520157B2 - 芳香族ポリエ―テルブロック共重合体及びそれを製造する方法 - Google Patents

芳香族ポリエ―テルブロック共重合体及びそれを製造する方法

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JP2520157B2 JP63223766A JP22376688A JP2520157B2 JP 2520157 B2 JP2520157 B2 JP 2520157B2 JP 63223766 A JP63223766 A JP 63223766A JP 22376688 A JP22376688 A JP 22376688A JP 2520157 B2 JP2520157 B2 JP 2520157B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリエーテルイミドセグメントとポリエー
テルセグメントとからなり、優れた機械的強度及び耐熱
性と、良好な加工性とを有する芳香族ポリエーテルブロ
ック共重合体及びその製造方法に関する。
〔従来技術〕 芳香族ポリエーテル樹脂は、その製造法が特公昭46−
21458号公報や特公昭55−23574公報に記載されている。
これらの重合体はすでに市販され、溶融成形加工できる
特徴を生かし、各種産業分野で使用されていることは周
知の通りである。特に、耐熱性、強度、耐溶剤性に優
れ、それらの要求を満たした用途に用いられている。し
かしながら、近年、電気・電子分野に於ける技術の進歩
とともに、プラスチック材料に対する要求特性はますま
す厳しくなり、より高温環境下における耐熱性、接着性
が要求されるようになってきた。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述した様に、既存の芳香族ポリエーテルは、より厳
しい熱的特性、機械的特性を必要とされるニーズに答え
ることはできなくなってきている。また、より優れた耐
熱性を持つ重合体には、カプトン、ベスペル(両者共、
デュポン社製商品名)に代表される次式 の構造単位を持つポリイミドや特公昭45−9393号公報及
び特公昭48−18960号公報に記載されたジフェニルスル
ホンエーテル基を含有するポリウエーテルイミドなどが
知られているが、溶融成形加工ができないという欠点が
ある。
本発明の目的は、ポリエーテルイミドの有する優れた
期待的強度及び耐熱性を損なわず、優れた溶融成形加工
性をも有する芳香族ポリエーテルブロック共重合体及び
それを製造する方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕 本発明者らは鋭意検討した結果、ジイミドジフェノー
ル化合物を二価フェノール成分として用いれば、求核置
換反応による従来の芳香族ポリエーテルの製造法がその
まま適用でき、ポリエーテルイミドが製造可能なこと、
更には芳香族ポリエーテル分子鎖中にポリエーテルイミ
ドセグメントを導入することにより、上記問題点がすべ
て解消され、非常に優れた耐熱性を示すとともに、優れ
た溶融成形加工性を有するポリマーが得られることを見
出した。
即ち、本発明は、一般式(I) 〔式中、2個のイミド基の窒素原子はベンゼン環に結合
している酸素原子に対してメタ位又はパラ位に結合し、
Aは (Bは直接結合,−O−,−CO−,−S−,−SO2−,
−CH2−又は−C(CH32-を表す。)を表し、Eは (二価の結合基のそれぞれはシアノ基に対しオルト位又
はパラ位である。)、 (二価の結合基のそれぞれはニトロ基に対しオルト位又
はパラ位である。)、 (Yは−SO2−又は−CO−を表す。R1,R2は−CH3,−C
2H5,−CH(CH32,−OCH3,−OC2H5の基の中から選ば
れ、R1とR2は同一でも異なっていてもよい。n1,n2は0
〜4の整数である。)を表し、E′は (Zは直接結合、1〜5個の炭素原子を有するアルキレ
ン又はアルキリデン基、5〜15個の炭素原子を有するシ
クロアルキレン又はシクロアリキリデン基、或いは−O
−,−CO−,−SO2−,−S−のいずれかの基を表す。R
3,R4は−CH3,−C2H5,−CH(CH32,−OCH3,−OC2H5の基
の中から選ばれ、R3とR4は同一であっても異なっていて
もよい。n3,n4は0〜4の整数である。)を表す。xは
1〜100の整数又は一定の分布を持つ数値の平均値であ
り、m,nはそれぞれ2〜50の整数又は一定の分布を持つ
数値の平均値である。〕 で示されるポリエーテルイミドセグメントとポリエーテ
ルセグメントとからなる構造を有し、かつジメチルホル
ムアミド中、25℃における還元粘度が0.2dl/g以上(濃
度:1.0g/dl)であることを特徴とする芳香族ポリエーテ
ルブロック共重合体を提供すること、及び非プロトン性
極性溶媒中でアルカリ金属塩基の存在下に二価フェノー
ルジハロベンゼノイド化合物とを重縮合させて、ポリエ
ーテルイミドセグメントとポリエールセグメントとから
なる芳香族ポリエーテルブロック共重合体を製造する方
法において、該ポリエーテルイミドセグメントを形成す
る重縮合反応に際し、二価フェノールとして、一般式
(II) (式中、2個のイミド基の窒素原子又はベンゼン環に結
合している酸素原子に対してメタ位又はパラ位に結合
し、Aは上記と同じ意味を表す。)で示されるジイミド
ジフェノール化合物を用いることを特徴とする上記芳香
族ポリエーテルブロック共重合体を製造する方法を提供
することである。
本発明による芳香族ポリエーテルブロック共重合体
(以下、ブロック共重合体と略す)は、耐熱性、剛性等
の機械的強度に優れたポリエーテルイミドセグメント: と溶融成形加工性に優れたソフトセグメントとしてのポ
リエーテルセグメント:O−E′−O−Eとが化
学的に結合してなり、ポリエーテルイミドの有する卓越
した耐熱性を保持しながら溶融成形加工を可能にしたも
のである。これに対してエーテルイミドセグメントとエ
ーテルセグメントとが不規則に配列したランダム共重合
体では、耐熱性、機械的強度などの特性がポリエーテル
イミド樹脂とポリエーテル樹脂との中間的なものとな
り、本発明によるブロック共重合体の有する優れた特性
は得られない。
本発明によるブロック共重合体の分子量は、ジメチル
ホルムアミド(DMF)中、25℃における還元粘度
(ηred)により表すことができ、0.2dl/g(濃度:1.0g/
dl)以上であることが必要である。ηredが0.2dl/g未満
である場合には、生成ブロック共重合体の機械的強度、
熱安定性が低くなり、好ましくない。
また、ブロック共重合体中のポリエーテルイミドセグ
メントのmと、ポリエーテルセグメントのnは、それぞ
れ2〜50の整数であるが、mとnは次式 の関係を満足することが好ましい。より好ましくは である。
が0.05未満では耐熱性が十分ではなく、0.85を越えると
溶融成形加工性が著しく低下するからである。
本発明において用いられるジイミドジフェノール化合
物は、有機高極性溶媒中、p−アミノフェノール又はm
−アミノフェノールと、次式 〔式中、Aは (Bは直接結合,−O−,−CO−,−S−,−SO2−,
−CH2−又は−C(CH32-を表す。)を表す。
で示されるテトラカルボン酸二無水物とを、モル比2:1
で反応させてアミド酸を合成し、引き続き系の温度を12
0〜250℃の範囲内に昇温させることによって脱水イミド
化し、合成することができる。
上記テトラカルボン酸二無水物としては、具体的には
下式で示されるものが例示される。
本発明において用いられるジイミドジフェノール以外
の二価フェノールとしては、ハイドロキノン及び次式 (式中、Zは直接結合、1〜5個の炭素原子を有するア
ルキレン又はアルキリデン基、5〜15個の炭素原子を有
するシクロアルキレン又はシクロアリキリデン基、或い
は−O−,−CO−,−SO2−,−S−のいずれかの基を
表す。R3,R4は−CH3,−C2H5,−CH(CH32,−OCH3,−OC
2H5の基の中から選ばれ、R3とR4は同一であっても異な
っていてもよい。n3,n4は0〜4の整数である。) で示される芳香族ジヒドロキシ化合物を挙げることがで
き、具体的には下式で示されるものが好ましい。
本発明において用いられるジハロベンゼノイド化合物
は、次式 及び (式中、それぞれのXはハロゲン原子,−F,−Cl,−Br,
−Iを表し、ベンゼン環に結合している−CN又は−NO2
に対し、メタ位又はパラ位に結合している。Yは−SO2
−又は−CO−を表す。R1,R2は−CH3,−C2H5,−CH(C
H32,−OCH3,−OC2H5の基の中から選ばれ、R1とR2は同
一であっても異なっていてもよい。n1,n2は0〜4の整
数である。) で示されるものを挙げることができ、具体的には下式で
示されるものが好ましい。
本発明に用いられるアルカリ金属塩基としては、例え
ば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭
酸セシウムなどのアルカリ金属炭酸塩、ナトリウムメト
キシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、
カリウムエトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド、
水素化ナトリウム、水素化カリウムなどのアルカリ金属
水素化物などを挙げることができるが、好ましくは炭酸
カリウム、炭酸ナトリウムもしくはナトリウムメトキシ
ドである。アルカリ金属炭酸塩は、所望なら水和物も使
用できるが、無水のものが好ましい。また、炭酸水素カ
リウムもしくは炭酸水素ナトリウムも重縮合反応中に下
記に示す熱分解スキームにより炭酸塩を生成するため用
いることができる。
(Mはナトリウム又はカリウム金属) 使用するアルカリ金属塩基の量は、二価フェノール1
モルに対して、アルカリ金属炭酸塩では約1モル以上、
その他のものでは約2モル以上用いればよい。
アルカリ金属塩基の使用量が少ない場合には、フェノ
ールのアルカリ金属塩の生成反応が完了せず、フリーな
フェノール基が存在するために、低分子量の生成物しか
得られないので好ましくない。
本発明に用いられる引プロトン性極性溶媒としては、
例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピ
ロリドン、スルホラン(1,1−ジオキソチオラン)、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−
2−イミダゾリジノンなどを挙げることができる。
本発明における重縮合反応温度は、反応原料成分の種
類、重合反応の形式などにより変化するが、通常80〜40
0℃の範囲であり、好ましくは100〜350℃の範囲であ
る。また、反応は一定の温度で実施してもよいし、温度
を徐々に変化させるか、又は温度を段階的に変化させて
もよい。
重縮合反応に要する時間は、反応原料成分の種類、重
縮合反応の形式、反応温度等により大幅に変化するが、
通常は10分〜100時間の範囲であり、好ましくは30分〜2
4時間の範囲で実施される。
本発明において重縮合反応中は、系内を実質上の無水
の状態に保つことが必要であり、アルカリ金属塩基とし
てアルカリ金属炭酸塩を用いる場合には、二価フェノー
ルとの反応により生成する水を共沸脱水溶媒を併用し共
沸により系外へ除去する方法、反応溶媒の一部を系外へ
留出させることにより反応溶媒と共に系外へ除去する方
法、或いは不活性ガスを反応液中に吹き込み、不活性ガ
ス気流に随伴させて系外へ除去する方法などが実施され
る。もし、系内に水が存在するとジハロベンゼノイド化
合物が加水分解され、フェノール性物質や望ましくない
低分子量生成物の形成をもたらしたり、ジイミドジフェ
ノール化合物や生成したポリマー中のイミド結合が切断
され、反応を停止させる恐れがあるためである。
本発明の方法において反応を実施する際の反応雰囲気
としては、酸素が存在しないことが好ましく、窒素もし
くはその他の不活性ガス中で行うと良い結果が得られ
る。即ち、二価フェノールのアルカリ金属塩は酸素の存
在下で加熱すると酸化されやすく、目的とする重合反応
が妨げられ、高分子量化が困難になる他、生成重合体の
着色の原因ともなるからである。
本発明のブロック共重合体を得る方法としては、例え
ば、 ジイミドジフェノール化合仏間他はジハロベンゼノ
イド化合物の一方を2〜50モル%過剰に用いて重縮合反
応させ、予めアルカリ金属フェノキサイド又はフェノー
ル性水酸基末端、或いはハロゲン末端のポリエーテルイ
ミドオリゴマーを製造した後、その連鎖末端にハイドロ
キノン又は芳香族ジヒドロキシ化合物及びジハロベンゼ
ノイド化合物を反応させてポリエーテルセグメントを形
成するとともにブロック共重合体を製造する方法、 逆にと同様の方法により、予めハイドロキノン又
は芳香族ジヒドロキシ化合物とジハロベンゼノイド化合
物とからポリエーテルオリゴマーを製造した後、その連
鎖末端にジイミドジフェノール化合物及びジハロベンゼ
ノイド化合物を反応させてポリエーテルイミドセグメン
トを形成するとともにブロック共重合体を製造する方
法、及び 二価フェノール成分又はジハロベンゼノイド化合物
成分の一方を2〜50モル%過剰に用いて重縮合反応さ
せ、アルカリ金属フェノキサイド又はフェノール性水酸
基末端、或いはハロゲン末端のポリエーテルイミドオリ
ゴマー及びポリエーテルオリゴマーをそれぞれ別個に製
造し、ポリエーテルイミドオリゴマーの連鎖末端基とポ
リエーテルオリゴマーの連鎖末端基が異なる場合は、こ
れらをそのまま用いてさらに重縮合反応させ、また、こ
れらの末端基が同じ場合、即ち何れもアルカリ金属フェ
ノキサイド又はフェノール性水酸基末端の場合には、ジ
ハロベンゼノイド化合物を結合剤として添加し、或いは
何れもハロゲン末端の場合にはハイドロキノン又は芳香
族ジヒドロキシ化合物を結合剤として添加して、それら
を重縮合反応させてブロック共重合体を製造する方法 などが実施される。
上記の方法の内、がブロック共重合体の構造及び分
子量などを制御し易いという点で好ましい方法である。
また、ブロック共重合体を得る工程に於いて、ハロゲ
ン末端基とフェノール性水酸基又はアルカリ金属フェノ
キサイド基とは実質的に同当量、即ち0.9:1〜1.1:1の当
量比で用いるのが好ましい。
本発明の方法において、重合反応を停止させるには、
通常、反応物を冷却すればよい。しかしながら、重合体
の末端に存在する可能性のあるフェノキサイド基を安定
化させるために、脂肪族ハロゲン化物、芳香族ハロゲン
化物などを添加反応させることも必要に応じ実施され
る。上記ハロゲン化物の具体的な代表例としては、メチ
ルクロライド、エチルクロライド、メチルブロマイド、
4−クロルジフェニルスルホン、4−クロルベンゾフェ
ノン、4,4′−ジクロルジフェニルスルホン、p−クロ
ルニトロベンゼンなどを挙げることができる。
重合反応終了後の重合体の分離及び精製においては公
知の方法を適用できる。例えば、反応溶媒中に析出した
塩(アルカリハライド及び過剰のアルカリ金属炭酸塩)
を濾別したのち、濾液である重合体溶液を通常は重合体
の非溶媒に滴下するか、逆に重合体の非溶媒を重合体溶
液中に加えることにより、目的とする重合体を析出させ
ることができる。
重合体の非溶媒として通常用いられるものの代表例と
しては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
アセトン、メチルエチルケトン、水などを挙げることが
できるが、これらは単独でも、又は二種以上の混合物と
して使用してもよい。
〔実 施 例〕
本発明を以下の実施例及び比較例にて詳細に説明する
が、これをもって本発明を制限するものではない。
重合体の還元粘度(ηrad)は、次の式で定義され
る。
〔式中、tは重合体溶液の流出時間、t0は純溶媒の流出
時間、Cは重合体溶液の濃度(g/dl)を表す。〕 本発明の実施例に記載したジイミドジフェノール
(A)とは、下式の構造を有する二価フェノールであ
る。
実施例−1 攪拌機、N2導入口、コンデンサー、温度計を装着した
1フラスコに ビスイミドフェノール(A) 16.9g(35.5mmol) 4,4′−ジクロロジフェニル スルホン(DCDPS) 12.7g(44.4mmol) 無水炭酸カリウム 9.8g(71.0mmol) N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)80.0g を仕込んだ。
混合液中にN2を吹き込み、かつ十分攪拌しながらDMAc
が沸騰するまで昇温し、DMAcの還流温度で水をN2気流に
随伴させて系外へ除去しつつ、6時間反応を行い、クロ
ル末端ポリエーテルイミドオリゴマーを合成した。
次に、この系に ビスフェノールA 32.4g(141.9mmol) DCDPS 38.2g(133.0mmol) 無水炭酸カリウム 39.3g(283.6mmol) DMAc 320.0g の仕込比で上記と同様に反応させたカリウムヘェノキサ
イド末端ポリエーテルオリゴマーのDMAc溶液を添加し、
更に4時間反応を行った。反応生成物中の無機塩を濾過
により除去し、その濾液をメタノール中に注ぎ、生成ポ
リマーを単離し、下記の式に示す構造単位を持つ芳香族
ポリエーテルブロック共重合体82.0g(収率94%)を得
た。
得られたポリマーのDMF中、25℃における還元粘度η
redは0.28dl/g(濃度1.0g/dl)であり、ガラス転移温度
(Tg)は215℃であった。このポリマーの赤外線吸収ス
ペクトルを第1図に示した。また、この重合体の元素分
析結果は以下の通りであった。
測定値…C:72.30%,H:4.46%,N:1.05%,O:15.65%,S:6.
54% 理論値…C:72.24%,H:4.51%,N:1.14%,O:15.60%,S:6.
51% 実施例−2 攪拌機、N2導入口、コンデンサー、温度計を装着した
1フラスコに、 ビスイミドフェノール(A) 33.8g(70.9mmol) 4,4′−ジクロロジフェニル スルホン(DCDPS) 25.5g(88.6mmol) ナトリウムメチラート 7.7g(142.0mmol) スルホラン 160.0g を仕込んだ。
混合液中をN2気流下、十分攪拌しながら系内温度が22
5℃になるまで昇温し、6時間反応させ、クロル末端ポ
リエーテルイミドオリゴマーを合成した。昇温時、メタ
ノール4.5g(99%)が系外に留出した。
次に、この系に ビスフェノールS 26.6g(106.4mmol) DCDPS 25.5g(88.7mmol) ナトリウムメチラレート 11.5g(213.0mmol) スルホラン 240.0g の仕込比で上記と同様に反応させたナトリウムフェノキ
シド末端ポリエーテルオリゴマーのスルホラン溶液を添
加し、更に4時間反応を行った。
反応生成物中の無機塩を濾過により除去し、その濾液
をメタノール中に注ぎ、生成ポリマーを単離し、目的物
である芳香族ポリエーテルブロック共重合体96.0g(収
率97%)を得た。得られたポリマーのDMF中、25℃にお
ける還元粘度ηredは0.42dl/g(濃度1.0g/dl)であり、
ガラス転移温度(Tg)は253℃であった。
〔発明の効果〕
本発明により得られる芳香族ポリエーテルブロック共
重合体は、ポリイミドの優れた耐熱性と芳香族ポリエー
テルの有する良好な加工性の両方の特性を具備し、上述
した如き近年の厳しい要求特性を満たしており、電気絶
縁用途、耐熱部品、コーティング材料、精密部品等に使
うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の芳香族ポリエーテルブロック共重合
体の赤外線吸収スペクトルを示す図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で示されるポリエーテル
    イミドセグメントとポリエーテルセグメントとからなる
    構造を有し、かつジメチルホルムアミド中、25℃におけ
    る還元粘度が0.2dl/g以上(濃度:1.0g/dl)であること
    を特徴とする芳香族ポリエーテルブロック共重合体。 〔但し、式中2個のイミド基の窒素原子はベンゼン環に
    結合している酸素原子に対してメタ位又はパラ位に結合
    し、Aは 又は (Bは直接結合,−O−,−CO−,−S−,−SO2−,
    −CH2−又は−C(CH32-を表す。)を表し、Eは (二価の結合基のそれぞれはシアノ基に対しオルト位又
    はパラ位である。)、 (二価の結合基のそれぞれはニトロ基に対しオルト位又
    はパラ位である。)、 (Yは−SO2−又は−CO−表す。R1,R2は−CH3,−C2H5,
    −CH(CH32,−OCH3,−OC2H5の基の中から選ばれ、R1
    とR2は同一でも異なっていてもよい。n1,n2は0〜4の
    整数である。)を表し、E′は (Zは直接結合、1〜5個の炭素原子を有するアルキレ
    ン又はアルキリデン基、5〜15個の炭素原子を有するシ
    クロアルキレン又はシクロアルキリデン基、或いは−O
    −,−CO−,−SO2−,−S−のいずれかの基を表す。R
    3,R4は−CH3,−C2H5,−CH(CH32,−OCH3,−OC2H5の基
    の中から選ばれ、R3とR4は同一であっても異なっていて
    もよい。n3,n4は0〜4の整数である。)を表す。xは
    1〜100の整数又は一定の分布を持つ数値の平均値であ
    り、m,nはそれぞれ2〜50の整数又は一定の分布を持つ
    数値の平均値である。〕
  2. 【請求項2】非プロトン性極性溶媒中でアルカリ金属塩
    基の存在下に二価フェノールとジハロベンゼノイド化合
    物とを重縮合させて、ポリエーテルイミドセグメントと
    ポリエールセグメントとからなる芳香族ポリエーテルブ
    ロック共重合体を製造する方法において、該ポリエーテ
    ルイミドセグメントを形成する重縮合反応に際し、二価
    フェノールとして、一般式(II) (式中、2個のイミド基の窒素原子又はベンゼン環に結
    合している酸素原子に対してメタ位又はパラ位に結合
    し、Aは上記と同じ意味を表す。)で示されるジイミド
    ジフェノール化合物を用いることを特徴とする請求項1
    記載の芳香族ポリエーテルブロック共重合体を製造する
    方法。
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