JP2506920B2 - ポリエ―テルスルホンオリゴマ―及びポリエ―テルスルホンイミド - Google Patents

ポリエ―テルスルホンオリゴマ―及びポリエ―テルスルホンイミド

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JP2506920B2 JP63079901A JP7990188A JP2506920B2 JP 2506920 B2 JP2506920 B2 JP 2506920B2 JP 63079901 A JP63079901 A JP 63079901A JP 7990188 A JP7990188 A JP 7990188A JP 2506920 B2 JP2506920 B2 JP 2506920B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、機械的強度,耐熱性及び長期熱安定性等に
優れたプラスチックスを与え得る原料として有用なアリ
ーレンチオエーテルスルホン結合(例えば、 を有することを特徴とする新規アミノ基末端ポリエーテ
ルスルホンオリゴマー、及び該アミノ基末端ポリエーテ
ルスルホンオリゴマーを用いた機械的強度,耐熱性,長
期熱安定性,難燃性,耐溶剤性及び成形加工性に優れた
成形用材料として有用な新規ポリエーテルスルホンイミ
ドに関する。
(従来技術) ポリアリーレンエーテルは、その製造法が特公昭46-2
1458号公報やポリマー(Polymer),18巻,359ページ(19
77年発行)に記載され、耐熱性に優れた非晶質の熱可塑
性プラスチックス成形材料として市販されており、各種
産業分野で使用されている。
一方、ポリエーテルイミドも耐熱性に優れたプラスチ
ックスとして知られており、例えば、特開昭49-103997
号公報には芳香族ビス(エーテル酸無水物)と有機ジア
ミンとを反応させることにより、熱溶融成形可能な非晶
質の熱可塑性ポリエーテルイミドを得る方法が示され、
既に市販もされている。
また、特開昭59-136327号公報,特開昭60-166326号公
報及び特開昭60-252627号公報には、アリーレンエーテ
ルスルホン結合及びアリーレンエーテルスルホンイミド
結合の両者からなるポリエーテルスルホンイミドを得る
方法が示されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記のそれぞれのプラスチックスは、
耐熱性,長期熱安定性及び成形加工性が必ずしも充分と
はいえず、更に優れた特性を有するプラスチックス成形
材料の出現が待望されている。
本発明は、上記の課題を解決するものであり、機械的
強度,耐熱性,長期熱安定性等に優れたプラスチックス
を得るのに有用なアミノ基末端オリゴマー及びそれを用
いた耐熱性,長期熱安定性,難燃性,耐溶剤性及び成形
加工性に優れた熱可塑性ポリエーテルスルホンイミドの
提供を目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、分子主鎖中に
アリーレンチオエーテルスルホン結合を導入することに
より、上記目的を達成出来る可能性を見出し、本発明を
完成した。
即ち、本発明の新規アミノ基末端ポリエーテルスルホ
ンオリゴマー(以下オリゴマーという)は、以下の式
(I)で示される単位Cと単位Dとの繰り返しからな
り、式(II)で示される両末端基を有し、かつ数平均分
子量が1,000〜10,000であるオリゴマーであり、アリー
レンチオエーテルスルホン結合を有することを特徴とす
る。
m,Dn …(I) (但し、Cは を表し、Dは を表し、mとnは、次式 を満足する値を表し、Ar1はジフェノール化合物の残
基、 を表し、Qは を表し、Ar2はアミノフェノールの残基 を表す。) 更に、本発明の新規ポリエーテルスルホンイミドは、
以下の式(C),式(D)及び式(III)で示される繰
り返し単位からなり、かつフェノール/テトラクロルエ
タン=3/2(重量比)を溶媒とする0.5g/dl濃度の溶液の
25℃における還元粘度が0.2dl/g以上である重合体であ
り、アリーレンチオエーテルスルホン結合を有すること
を特徴とする。
(但し、Ar1,Ar2及びQは先に記載したものと同じ意
味を表し、Ar3は芳香族テトラカルボン酸の残基 を表す。) 本発明の新規オリゴマーは、標準ポリエチレンオキサ
イドを基準としたゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィーによって測定した数平均分子量が1,000〜10,000の
ものであり、この場合の数平均分子量に対する重量平均
分子量の比の値は、1.0〜4.0のものである。
本発明のオリゴマーの単位Cと単位Dとの繰り返しの
比、mとnは次式 を満足するものであることが好ましい。
式(IV)の値が0.008以下では、耐熱性等の改良効果
が不充分であり、また0.5を越えると結晶性が増し、該
オリゴマーを原料として得られるプラスチックスの透明
性を損なうため、好ましくない。
本発明のオリゴマーは、オリゴマー全重量の少なくと
も80重量%が式(II) で示される量末端を有するジア
ミンであり、その他は末端基としてアミノ基片末端,ハ
ロゲン基末端またはフェノール性水酸基末端を有するも
の、及び環状オリゴマーである。
本発明のオリゴマーは、次式 HO-Ar1‐OH …(V) (式中、Ar1は先に記載のものと同じ意味を表す。) で示されるジフェノール化合物と、次式 (式中、Xはハロゲン原子を表し、フッ素及び塩素が
好ましい。) で示されるジハロゲン化合物と、次式 H−Z−H …(VII) (式中、Zは を表す。) で示されるイオウ化合物と、末端アミノ基形成剤かつ分
子量調節剤としての4−アミノフェノール及び/又は3
−アミノフェノールとをアルカリ金属炭酸塩及び/又は
アルカリ金属水酸化物の存在下,極性溶媒中で反応させ
ることにより得ることが出来る。
本発明で機械的強度,耐熱性,長期熱安定性等の向上
のために導入されるアリーレンチオエーテルスルホン結
合の形成原料である式(VII)で示されるイオウ化合物
の使用量は、式(IV)を満足するように決められる。
本発明に用いられるアミノフェノールの使用量は、式
(VI)で示されるジハロゲン化合物の10〜100モル%で
あり、好ましくは20〜80モル%である。
また、式(V)で示されるジフェノール化合物と、式
(VII)で示されるイオウ化合物との合計量に対する式
(VI)で示されるジハロゲン化合物の使用量は、0.85倍
モル以上であれば厳密にコントロールする必要はない
が、ジハロゲン化合物を過剰モル量用いるのが好まし
く、用いるアミノフェノールのモル数と、同モル量過剰
に用いるのがより好ましい。
本発明に用いられるアルカリ金属炭酸塩及びアルカリ
金属水酸化物としては、例えば炭酸カリウム,炭酸ナト
リウム,水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムが好まし
いものとして挙げられ、その使用量は、式(V)で示さ
れるジフェノール化合物と、式(VII)で示されるイオ
ウ化合物と、アミノフェノールのフェノール性水酸基の
合計量に対して、アルカリ金属水酸化物の場合にはアル
カリ金属原子が0.98倍当量以上になるような量で使用さ
れ、アルカリ金属炭酸塩の場合には、反応中に生成した
アルカリ金属重炭酸塩が十分に分解する場合には、0.98
倍当量以上、全く分解しない場合には1.98倍当量以上の
量が使用される。
反応は極性溶媒中で行われるが、使用される極性溶媒
としては例えばN,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメ
チルアセトアミド,N−メチル−2−ピロリドン,1,3−ジ
メチル−2−イミダゾジリジノン,ジメチルスルホキシ
ド,スルホラン等を挙げることができ、その使用量は式
(V),式(VI)及び式(VII)で示される化合物及び
生成オリゴマーを溶解せしめるのに充分な量であればよ
いが、通常、式(VI)で示されるジハロゲン化合物に対
して0.1〜20倍重量が使用される。
オリゴマーの合成は、極性溶媒中に反応原料を同時に
仕込み加熱する方法、式(V)で示されるジフェノール
化合物と式(VII)で示されるイオウ化合物と式(VI)
で示されるジハロゲン化合物とを予めアルカリの存在
下、充分に反応させて両末端ハロゲン化合物とし、これ
とアミノフェノールとをアルカリの存在下で更に反応せ
しめる方法、及びジフェノール化合物とジハロゲン化合
物とを予めアルカリの存在下、反応させて両末端ハロゲ
ン化合物とした後、これにイオウ化合物をそのまま、も
しくはジハロゲン化合物と共に加えて更に反応させて、
両末端ハロゲン化合物とし、次いでこれとアミノフェノ
ールとをアルカリの存在下で反応せしめる方法等種々の
態様により実施できる。
反応温度は100〜280℃であり、好ましくは140〜250℃
であり、反応時間は0.5〜20時間が適当である。また反
応は、アミン及びフェノールの酸化を防止するため、窒
素,アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で行われることが
好ましい。
反応生成物であるオリゴマーは、無機塩が析出した場
合にはろ過等により除去後、水又はメタノール,エタノ
ール,イソプロパノール等のアルコール等の非溶媒で処
理して分離されるが、分離することなくそのまま引続き
プラスチックスの製造に供することも出来る。
本発明の新規ポリエーテルスルホンイミドは、フェノ
ール/テトラクロルエタン=3/2(重量比)を溶媒とす
る0.5g/dl濃度の溶液の25℃における還元粘度が0.2dl/g
以上であることが好ましく、0.2dl/g未満ではプラスチ
ックス成形材料として実用的でない。
ここで、還元粘度とは次式で示される。
(但し、to:粘度計中の溶媒の流出時間 t :粘度計中のポリマー溶液の流出時間 C :ポリマー溶液の濃度0.5g/dl) 本発明のポリエーテルスルホンイミドは、上記のオリ
ゴマーと次式 (式中、Ar3は先に記載したものと同じ意味を表
す。) で示される芳香族テトラカルボン酸ジ無水物とを付加反
応させてポリアミック酸とし、次いで得られたポリアミ
ック酸を脱水閉環反応させることにより得ることが出来
る。
生成するポリエーテルスルホンイミドの分子量は、上
記オリゴマーと式(VIII)で示されるテトラカルボン酸
ジ無水物とのモル比によって制御されるが、そのモル比
は使用するオリゴマーの分子量によって大きく左右され
る。
テトラカルボン酸ジ無水物の使用量は、アミノ基末端
オリゴマーのアミノ基の総モル量に対して1/2モル量を
用いるのが高分子量物を得るためには望ましいが、この
量の20モル%以下の過剰量又は、不足量で生成重合体の
分子量を調節してもよい。
本発明のポリエーテルスルホンイミドの製造に適用で
きる方法としては、極性溶媒中での重縮合法及び無溶媒
溶融重縮合法等であるが、極性溶媒中での重縮合法が好
ましい。
極性溶媒中での重縮合に使用される溶媒としては、上
記オリゴマーの合成に用いた溶媒と同様のもの、及びフ
ェノール,クレゾール,クロロフェノール等のフェノー
ル系溶媒が挙げられるが、実用上はオリゴマーの合成で
使用した溶媒を引続き用いるのが有利である。
付加反応の方法は、次の様な種々の方法で行われる。
(1) オリゴマーとテトラカルボン酸ジ無水物を予め
混合し、その混合物を少量ずつ溶媒中に撹はんしながら
添加する。
(2) これとは逆に、オリゴマーとテトラカルボン酸
ジ無水物の混合物に撹はんしながら、溶媒を添加する方
法もある。
(3) 一般によく行われる方法は、オリゴマーだけを
溶媒に溶解しておき、これに反応速度をコントロールで
きる割合でテトラカルボン酸ジ無水物を加える方法であ
る。
(4) また、オリゴマーとテトラカルボン酸ジ無水物
を別々に溶媒に溶解しておき、ゆっくりと反応器中で二
つの溶液を加えることも出来る。
(5) 更には、予めオリゴマー過剰のポリアミック酸
生成物と、テトラカルボン酸ジ無水物過剰のポリアミッ
ク酸生成物を作っておき、これを反応器中で更に反応さ
せることも出来る。
付加反応の温度は、通常0〜70℃であり、5〜50℃が
好ましく、反応時間は0.5〜10時間が適当である。
生成したポリアミック酸の溶媒中での熱的なイミド化
は、120〜300℃の温度で加熱し、生成する水を常圧下も
しくは減圧下で除去することによって達成される。生成
水の除去には、窒素等の不活性ガスを流通させながら、
加熱反応せしめる方法、あるいはトルエン,キシレン,
クロルベンゼン等の共沸脱水溶媒を併用し、水を共沸に
より留出させながら加熱反応せしめる方法が有効であ
る。また、ポリアミック酸のイミド化は、化学的な脱水
によっても可能であり、脱水剤としては、無水酢酸が好
ましく使用される。その使用量は、アミック酸結合と同
当量以上が必要であり、1.2〜30倍当量が好ましく、ピ
リジン或いはトリエチルアミン等の三級アミン触媒を使
用して反応を促進するのが好ましい。この場合の反応温
度は、通常5〜60℃であり、10〜50℃が好ましい。
本発明におけるイミド化反応時間は、通常2〜10時間
が適当である。また、本発明のポリエーテルスルホンイ
ミドの製造は、ジアミンの酸化を防止する為、窒素,ア
ルゴン等の不活性ガス雰囲気中で行われることが好まし
い。
本発明のポリエーテルスルホンイミドを製造するに際
しては、分子量調節や末端安定化の為にアニリン等の芳
香族モノアミンや、無水フタル酸等の芳香族o−ジカル
ボン酸モノ無水物の存在下で反応を行うことが出来る。
かくして、本発明におけるポリエーテルスルホンイミ
ドの生成反応は、通常生成したポリエーテルスルホンイ
ミドが析出したスラリー状態、或いは均一な溶液状態で
進行し、所定時間の反応操作後、所望のポリエーテルス
ルホンイミドが得られる。
このようにして得られた反応スラリー又は反応溶液
は、必要に応じて水,メタノール,エタノール等のアル
コールや、アセトン,メチルエチルケトン等のケトン等
の非溶媒による沈殿処理を経てろ過,遠心分離等の通常
の固液分離プロセスに供される。得られたポリイミド
は、必要に応じてアセトン,メタノール,水等による洗
浄,スチームストリッピング等の処理を行った後、真空
乾燥,流動乾燥等の通常の乾燥処理に供される。
(作用及び発明の効果) 本発明のオリゴマーは、アリーレンエーテルスルホン
結合を主鎖に有する為、該オリゴマーを原料として製造
されるプラスチックスに優れた機械的強度,耐熱性を与
え得る上、更に主鎖にアリーレンチオエーテルスルホン
結合を含む為、溶融粘度が低くなり、成形流動性を向上
させ、長期熱安定性も改良し得るものである。
本発明の上記オリゴマーとテトラカルボン酸ジ無水物
とから製造されるポリエーテルスルホンイミドは、アリ
ーレンエーテルスルホン結合及びイミド結合を有する
為、機械的強度,耐熱性,難燃性,耐溶剤性に優れたも
のとなる上、更にアリーレンチオエーテルスルホン結合
を含む為、従来知られたポリエーテルイミドよりも改良
された成形流動性及び長期熱安定性をも有するものであ
る。
以下、本発明の実施例の態様を実施例によって具体的
に説明するが、これら実施例は本発明の範囲をなんら限
定するものではない。
(実施例) 実施例1 アミノ基末端ポリエーテルスルホンオリゴマー(イ)の
合成 撹はん機,N2導入口,コンデンサー,温度計を装着し
た2lフラスコに、 p−アミノフェノール 21.8g(0.20モル) 4,4′−ビフェノール 149.0g(0.80モル) 1,4−ベンゼンジチオール 14.2g(0.10モル) 4,4′−ジクロロジフェニルスルホン 287.2g(1.00モル) 無水炭酸カリウム 276.4g(2.00モル) 及び、N,N−ジメチルアセトアミド(以下DMACと略称)
1,200gを仕込んだ。
混合物をN2気流下で充分撹はんしながら、DMACが沸
騰するまで昇温し、約200gのDMACを2時間かけて留出さ
せた。この留出液中には17.5g(理論量18.0g)の水分が
含まれていた。その後、DMACの環流下で更に1時間反応
を行った。反応生成物中の無機塩をろ過により除去し、
そのろ液を水に注ぎ、生成オリゴマーを沈殿させた。こ
のオリゴマーを単離し、60℃で20時間乾燥させてアミノ
基末端ポリエーテルスルホンオリゴマー391.3g(収率98
%)を得た。
週塩素酸−酢酸1/100N液による滴定で決定したジアミ
ンオリゴマーの平均分子量は、4201(理論量3993)であ
った。NMR(核磁気共鳴吸収スペクトル),IR(赤外線吸
収スペクトル)より得られたジアミンオリゴマーは、下
記(イ)の構造であることがわかった。
実施例2 前記の実施例1から得られるオリゴマー(イ)からのポ
リエーテルスルホンイミドの合成 ジアミンオリゴマー(イ)84.02g(0.02モル)及び、
DMAC800gを加え、N2雰囲気下で撹はんし、均一溶液と
した。これに室温で、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物5.88g(0.02モル)を少しずつ添加
し、添加終了後、更に4時間撹はんを続けた。
次に、内温をDMACの沸点まで上昇させ、2時間で200g
のDMACを留出させて、イミド化反応を行った。留出DMAC
中には、0.70g(理論量0.72g)の水分が含まれていた。
反応液を大量のメタノールに注ぎ、ポリマーを析出さ
せた後、ミキサーで粉砕した。粉砕したポリマーをメタ
ノールで十分洗浄した後、単離し、150℃で10時間乾燥
した。得られたポリマーは、85.3g(収率95.7%)で、I
R測定により、1772cm-1及び1718-1にイミド基の吸収ピ
ークが見られた。
このポリマーのN,N−ジメチルホルムアミド中で測定
した還元粘度ηred(25℃,0.5g/dl)は、0.59dl/gであ
った。
このポリマーの構造式を下記に示す。
実施例3 実施例1から得られるオリゴマー(イ)からのポリエー
テルスルホンイミドの合成 ジアミンオリゴマー(イ:実施例1のオリゴマー合成
で得られた反応粗液のろ液であるDMAC溶液)500g(アミ
ン当量0.143mmol/g)及び、DMAC200gを仕込み、これに
室温で3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物10.52g(0.036モル)を少しずつ添加し、添加終了
後、更に4時間撹はんを続けた。
次に、内温をDMACの沸点まで上昇させ、2時間で200g
のDMACを留出させて、イミド化反応を行った。留出DMAC
中には、1.35g(理論量1.30g)の水分が含まれていた。
反応液を大量のメタノールに注ぎ、ポリマーを析出さ
せた後、ミキサーで粉砕した。粉砕したポリマーをメタ
ノールで十分洗浄した後、単離し、150℃で10時間乾燥
した。得られたポリマーは、152.3g(収率95.0%)で、
IR測定ではアミド基の吸収は見られず、1780cm-1付近に
イミド基の特性吸収が見られた。
このポリマーのN,N−ジメチルホルムアミド中で測定
した還元粘度ηred(25℃,0.5g/dl)は、0.48dl/gであ
った。
実施例4 アミノ基末端ポリエーテルスルホンオリゴマー(ロ)の
合成 撹はん機,N2導入口,コンデンサー,温度計を装着し
た2lフラスコに、 p−アミノフェノール 21.8g(0.20モル) 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン 182.6g(0.80モル) ジフェニルスルホン−4,4′−ジチオール 28.4g(0.10モル) 4,4′−ジクロロジフェニルスルホン 287.2g(1.00モル) 無水炭酸カリウム 276.4g(2.00モル) 及び、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)1,200gを仕
込んだ。
混合物をN2気流下で充分撹はんしながら、DMACが沸
騰するまで昇温し、約200gのDMACを2時間かけて留出さ
せた。この留出液中には17.6g(理論量18.0g)の水分が
含まれていた。その後、DMACの還流下で更に1時間反応
を行った。反応生成物中の無機塩をろ過により除去し、
そのろ液を水に注ぎ、生成オリゴマーを沈殿させた。こ
のオリゴマーを単離し、60℃で20時間乾燥させてアミノ
基末端ポリエーテルスルホンオリゴマー435.1g(収率97
%)を得た。
週塩素酸−酢酸1/100N液による滴定で決定したジアミ
ンオリゴマーの平均分子量は、4502(理論量4486)であ
った。NMR,IRより得られたジアミンオリゴマーは、下記
(ロ)の構造であることがわかった。
実施例5 前記の実施例4から得られるオリゴマー(ロ)からのポ
リエーテルスルホンイミドの合成 ジアミンオリゴマー(ロ)90.04g(0.02モル)及び、
DMAC800gを加え、N2雰囲気下で撹はんし、均一溶液と
した。これに室温で、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホ
ンテトラカルボン酸二無水物7.16g(0.02モル)を少し
ずつ添加し、添加終了後、更に4時間撹はんを続けた。
次に、内温をDMACの沸点まで上昇させ、2時間で200g
のDMACを留出させて、イミド化反応を行った。留出DMAC
中には、0.74g(理論量0.72g)の水分が含まれていた。
反応液を大量のメタノールに注ぎ、ポリマーを析出さ
せた後、ミキサーで粉砕した。粉砕したポリマーをメタ
ノールで十分洗浄した後、単離し、150℃で10時間乾燥
した。得られたポリマーは、91.3g(収率94.6%)で、I
R測定ではアミド基の吸収は見られず、1780cm-1付近に
イミド基の特性吸収が見られた。
このポリマーのN,N−ジメチルホルムアミド中で測定
した還元粘度ηred(25℃,0.5g/dl)は、0.56dl/gであ
った。
このポリマーの構造式を下記に示す。
実施例6 アミノ基末端ポリエーテルスルホンオリゴマー(ハ)の
合成 撹はん機,N2導入口,コンデンサー,温度計を装着し
た2lフラスコに、 p−アミノフェノール 21.8g(0.20モル) 4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン 200.2g(0.80モル) 4,4′−ビス(4−ヒドロキシチオフェノキシ)ジフェ
ニルスルホン 46.8g(0.10モル) 4,4′−ジクロロジフェニルスルホン 287.2g(1.00モル) 無水炭酸ナトリウム 116.6g(1.10モル) 及び、スルホラン1,000gを仕込んだ。
混合物をN2気流下で充分撹はんしながら、235℃まで
昇温し、4時間反応させた。この間17.0g(理論量18.0
g)の水分が留出した。反応生成物中の無機塩をろ過に
より除去し、そのろ液を水に注ぎ、生成オリゴマーを沈
殿させた。このオリゴマーを単離し、60℃で20時間乾燥
させてアミノ基末端ポリエーテルスルホンオリゴマー45
9.6g(収率95%)を得た。
週塩素酸−酢酸1/100N液による滴定で決定したジアミ
ンオリゴマーの平均分子量は、4910(理論量4838)であ
った。NMR,IRより得られたジアミンオリゴマーは、下記
(ハ)の構造であることがわかった。
実施例7 前記の実施例6から得られるオリゴマー(ハ)からのポ
リエーテルスルホンイミドの合成 ジアミンオリゴマー(ハ)98.20g(0.02モル)及び、
DMAC800gを加え、N2雰囲気下で撹はんし、均一溶液と
した。これに室温で、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物6.44g(0.02モル)を少しずつ
添加し、添加終了後、更に4時間撹はんを続けた。
次に、内温をDMACの沸点まで上昇させ、2時間で200g
のDMACを留出させて、イミド化反応を行った。留出DMAC
中には、0.72g(理論量0.72g)の水分が含まれていた。
反応液を大量のメタノールに注ぎ、ポリマーを析出さ
せた後、ミキサーで粉砕した。粉砕したポリマーをメタ
ノールで十分洗浄した後、単離し、150℃で10時間乾燥
した。得られたポリマーは、97.2g(収率93.5%)で、I
R測定ではアミド基の吸収は見られず、1780cm-1付近に
イミド基の特性吸収が見られた。
このポリマーのN,N−ジメチルホルムアミド中で測定
した還元粘度ηred(25℃,0.5g/dl)は、0.52dl/gであ
った。
このポリマーの構造式を下記に示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の式(I)で示される単位Cと単位D
    との繰り返しからなり、下記の式(II)で示される両末
    端基を有し、かつ数平均分子量が1,000〜10,000である
    アミノ基末端ポリエーテルスルホンオリゴマー。 Cm,Dn… (I) (但し、Cは を表し、Dは を表し、mとnは、次式 を満足する値を表し、Ar1はジフェノール化合物の残
    基、 を表し、Qは を表し、Ar2はアミノフェノールの残基 を表す。)
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載のオリゴマーを
    原料とするポリエーテルスルホンイミドであって、下記
    の式(C),式(D)及び式(III)で示される繰り返
    し単位からなり、かつフェノール/テトラクロルエタン
    =3/2(重量比)を溶媒とする0.5g/dl濃度の溶液の25℃
    における還元粘度が0.2dl/g以上であるポリエーテルス
    ルホンイミド。 (但し、Ar1はジフェノール化合物の残基 を表し、Qは を表し、Ar2はアミノフェノールの残基 を表し、Ar3は芳香族テトラカルボン酸の残基 を表す。)
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