JPH05295104A - 芳香族ポリエーテルケトン共重合体及びその製造方法 - Google Patents
芳香族ポリエーテルケトン共重合体及びその製造方法Info
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- JPH05295104A JPH05295104A JP12538392A JP12538392A JPH05295104A JP H05295104 A JPH05295104 A JP H05295104A JP 12538392 A JP12538392 A JP 12538392A JP 12538392 A JP12538392 A JP 12538392A JP H05295104 A JPH05295104 A JP H05295104A
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- biphenol
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐熱性に優れ、高いガラス転移温度を有する
とともに、成形性に優れた低結晶融点のポリエーテルケ
トン共重合体及びその製造方法を提供する。 【構成】 下記一般式[I]及び[II]で表わされ
る繰り返し単位からなる共重合体であって、 【化1】 (式中、aは1〜3の整数である。)共重合体中の繰り
返し単位[I]と[II]の合計に対する[I]の割合
が98〜20モル%、[II]の割合が2〜80モル%
であり、硫酸溶媒中、0.2g/dlの濃度で30℃の
温度における還元粘度[ηsp/c]が0.2dl/g以上
である芳香族ポリエーテルケトン共重合体及びその製造
方法。
とともに、成形性に優れた低結晶融点のポリエーテルケ
トン共重合体及びその製造方法を提供する。 【構成】 下記一般式[I]及び[II]で表わされ
る繰り返し単位からなる共重合体であって、 【化1】 (式中、aは1〜3の整数である。)共重合体中の繰り
返し単位[I]と[II]の合計に対する[I]の割合
が98〜20モル%、[II]の割合が2〜80モル%
であり、硫酸溶媒中、0.2g/dlの濃度で30℃の
温度における還元粘度[ηsp/c]が0.2dl/g以上
である芳香族ポリエーテルケトン共重合体及びその製造
方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は航空宇宙産業、原子力産
業、精密機械分野、電気・電子・OA分野の素材として
好適に用いられる耐熱性及び成形性に優れた芳香族ポリ
エーテルケトン共重合体及びその製造方法に関する。
業、精密機械分野、電気・電子・OA分野の素材として
好適に用いられる耐熱性及び成形性に優れた芳香族ポリ
エーテルケトン共重合体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、技術の進歩に伴いエンジニアリン
グプラスチックの用途が広がり、耐熱性に優れたポリマ
ーが要求されている。ポリマーの耐熱性を向上させる方
法としては芳香族ポリエーテル鎖中にカルボニル基を導
入する方法があり、例えば
グプラスチックの用途が広がり、耐熱性に優れたポリマ
ーが要求されている。ポリマーの耐熱性を向上させる方
法としては芳香族ポリエーテル鎖中にカルボニル基を導
入する方法があり、例えば
【0003】
【化3】 で表わされる繰り返し単位からなるTmが422℃の結
晶性ポリエーテル(Polymer 25 1151(1984))、
晶性ポリエーテル(Polymer 25 1151(1984))、
【0004】
【化4】 で表わされる繰り返し単位からなるTmが430℃の結
晶性ポリエーテル(GB 2203744)、
晶性ポリエーテル(GB 2203744)、
【0005】
【化5】 で表わされる繰り返し単位からなるTgが160℃、T
mが305℃の結晶性ポリエーテル(Bull., Soc., Chi
m., Belg 98 (9), (10) 667-76 (1989))が提案されてい
る。しかしながら、これらポリエーテルにおいても1番
目と2番目のポリエーテルケトンは結晶融点が高過ぎて
成形加工温度が高くなる欠点があり、一方3番目のポリ
エーテルケトンは結晶融点、ガラス転移温度がともに低
く、十分な耐熱性を有しているとはいえなかった。
mが305℃の結晶性ポリエーテル(Bull., Soc., Chi
m., Belg 98 (9), (10) 667-76 (1989))が提案されてい
る。しかしながら、これらポリエーテルにおいても1番
目と2番目のポリエーテルケトンは結晶融点が高過ぎて
成形加工温度が高くなる欠点があり、一方3番目のポリ
エーテルケトンは結晶融点、ガラス転移温度がともに低
く、十分な耐熱性を有しているとはいえなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は耐熱性に優
れ、高いガラス転移温度を有するとともに、成形性に優
れた低結晶融点のポリエーテルケトン共重合体を提供す
ることを目的とする。本発明はまた、このポリエーテル
ケトン共重合体の製造に好適な製造方法を提供すること
を目的とする。
れ、高いガラス転移温度を有するとともに、成形性に優
れた低結晶融点のポリエーテルケトン共重合体を提供す
ることを目的とする。本発明はまた、このポリエーテル
ケトン共重合体の製造に好適な製造方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために鋭意研究を行った結果、高融点のポリエ
ーテルケトンにフェニル基のメタ位にカルボニル基を有
する構造単位を導入することにより、高いガラス転移温
度を有するとともに、低結晶融点のポリエーテルケトン
が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
達成するために鋭意研究を行った結果、高融点のポリエ
ーテルケトンにフェニル基のメタ位にカルボニル基を有
する構造単位を導入することにより、高いガラス転移温
度を有するとともに、低結晶融点のポリエーテルケトン
が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は下記一般式[I]及び
[II]で表わされる繰り返し単位からなる共重合体で
あって、
[II]で表わされる繰り返し単位からなる共重合体で
あって、
【0009】
【化6】 (式中、aは1〜3の整数である。)共重合体中の繰り
返し単位[I]と[II]の合計に対する繰り返し単位
[I]の割合が98〜20モル%、繰り返し単位[I
I]の割合が2〜80モル%であり、硫酸溶媒中、0.
2g/dlの濃度で30℃の温度における還元粘度[η
sp/c]が0.2dl/g以上であることを特徴とする
芳香族ポリエーテルケトン共重合体を提供するものであ
る。
返し単位[I]と[II]の合計に対する繰り返し単位
[I]の割合が98〜20モル%、繰り返し単位[I
I]の割合が2〜80モル%であり、硫酸溶媒中、0.
2g/dlの濃度で30℃の温度における還元粘度[η
sp/c]が0.2dl/g以上であることを特徴とする
芳香族ポリエーテルケトン共重合体を提供するものであ
る。
【0010】本発明の芳香族ポリエーテルケトン共重合
体中の繰り返し単位[II]の割合が2モル%未満であ
ると成形性改良の効果がなく、80モル%を超えると耐
熱性が不十分となる。繰り返し単位[II]の好ましい
範囲は15〜50モル%である。
体中の繰り返し単位[II]の割合が2モル%未満であ
ると成形性改良の効果がなく、80モル%を超えると耐
熱性が不十分となる。繰り返し単位[II]の好ましい
範囲は15〜50モル%である。
【0011】本発明の芳香族ポリエーテルケトン共重合
体においては、ポリエーテルケトンの特性を大きく損わ
ない範囲でポリマー構造中の芳香族核が炭素数1〜10
の炭化水素基又はハロゲン原子等の置換基を有していて
もよい。
体においては、ポリエーテルケトンの特性を大きく損わ
ない範囲でポリマー構造中の芳香族核が炭素数1〜10
の炭化水素基又はハロゲン原子等の置換基を有していて
もよい。
【0012】本発明の芳香族ポリエーテルケトン共重合
体の還元粘度が0.2dl/g未満であると、耐熱性及
び機械的強度が実用上十分であるとはいえない。還元粘
度の好ましい範囲は0.3〜30dl/gである。
体の還元粘度が0.2dl/g未満であると、耐熱性及
び機械的強度が実用上十分であるとはいえない。還元粘
度の好ましい範囲は0.3〜30dl/gである。
【0013】本発明の芳香族ポリエーテルケトン共重合
体は例えば、下記一般式[III]で表わされるジハロ
ゲンモノマー及び下記一般式[IV]で表わされるジハ
ロゲンモノマーと4,4′−ビフェノールとを金属化合
物の存在下に、溶媒中で反応させることにより得られ
る。
体は例えば、下記一般式[III]で表わされるジハロ
ゲンモノマー及び下記一般式[IV]で表わされるジハ
ロゲンモノマーと4,4′−ビフェノールとを金属化合
物の存在下に、溶媒中で反応させることにより得られ
る。
【0014】
【化7】 (式中、aは1〜3の整数を表わし、Xはハロゲン原子
を表わす。)
を表わす。)
【0015】ジハロゲン化モノマー[III]の具体例
としては、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、4,
4′−ジフルオロベンゾフェノン、1,4−ビス(4−
クロロベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−フル
オロベンゾイル)ベンゼン、4,4′−ビス(4′−フ
ルオロベンゾイル)ベンゾフェノン等が挙げられる。
としては、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、4,
4′−ジフルオロベンゾフェノン、1,4−ビス(4−
クロロベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−フル
オロベンゾイル)ベンゼン、4,4′−ビス(4′−フ
ルオロベンゾイル)ベンゾフェノン等が挙げられる。
【0016】ジハロゲン化モノマー[IV]の具体例と
しては、1,3−ビス(4−フルオロベンゾイル)ベン
ゼン、1,3−ビス(4−クロロベンゾイル)ベンゼン
等が挙げられる。
しては、1,3−ビス(4−フルオロベンゾイル)ベン
ゼン、1,3−ビス(4−クロロベンゾイル)ベンゼン
等が挙げられる。
【0017】4,4′−ビフェノールに対するジハロゲ
ンモノマー[III]とジハロゲンモノマー[IV]の
合計の仕込み比は、モル比で通常、0.98〜1.0
3、好ましくは1.00〜1.02である。
ンモノマー[III]とジハロゲンモノマー[IV]の
合計の仕込み比は、モル比で通常、0.98〜1.0
3、好ましくは1.00〜1.02である。
【0018】重合反応は金属化合物の存在下、溶媒中で
行われる。反応方法は周知の方式を採用することができ
る。モノマーは一度に供給して反応を行ってもよいし、
順次供給して反応を行ってもよい。重合反応に用いられ
る金属化合物としては、好ましくはアルカリ金属塩が用
いられる。好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、ルビジウム、セシウムの炭酸塩又は炭酸水素塩が用
いられる。特に好ましくは、カリウム、ナトリウムの炭
酸塩又は炭酸水素塩が用いられる。金属化合物の使用量
は4,4′−ビフェノール1/2モル当り、通常1.0
0〜3.00グラム当量、好ましくは1.05〜2.0
0グラム当量である。溶媒としては具体的に、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリ
ドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−エチル−ピロ
リドン、N−シクロヘキシル−ピロリドン、ジメチルス
ルホキシド、スルホラン、ジフェニルスルホン、N−メ
チルカプロラクタム、N−エチルカプロラクタム等が挙
げられる。用いる溶媒の量は、溶媒1リットルに対して
反応させるモノマーの合計量が0.25〜4モルとなる
ようにすることが好ましい。
行われる。反応方法は周知の方式を採用することができ
る。モノマーは一度に供給して反応を行ってもよいし、
順次供給して反応を行ってもよい。重合反応に用いられ
る金属化合物としては、好ましくはアルカリ金属塩が用
いられる。好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウ
ム、ルビジウム、セシウムの炭酸塩又は炭酸水素塩が用
いられる。特に好ましくは、カリウム、ナトリウムの炭
酸塩又は炭酸水素塩が用いられる。金属化合物の使用量
は4,4′−ビフェノール1/2モル当り、通常1.0
0〜3.00グラム当量、好ましくは1.05〜2.0
0グラム当量である。溶媒としては具体的に、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリ
ドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−エチル−ピロ
リドン、N−シクロヘキシル−ピロリドン、ジメチルス
ルホキシド、スルホラン、ジフェニルスルホン、N−メ
チルカプロラクタム、N−エチルカプロラクタム等が挙
げられる。用いる溶媒の量は、溶媒1リットルに対して
反応させるモノマーの合計量が0.25〜4モルとなる
ようにすることが好ましい。
【0019】上記反応は、通常150〜360℃、好ま
しくは180〜340℃の温度で行われ、反応時間は
0.1〜10時間、好ましくは1〜5時間行われる。反
応温度は段階的に昇温してもよい。反応圧力は特に制限
はないが、通常アルゴン等の不活性ガスの雰囲気中で減
圧下から常圧で行われる。
しくは180〜340℃の温度で行われ、反応時間は
0.1〜10時間、好ましくは1〜5時間行われる。反
応温度は段階的に昇温してもよい。反応圧力は特に制限
はないが、通常アルゴン等の不活性ガスの雰囲気中で減
圧下から常圧で行われる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0021】実施例1 攪拌装置及びアルゴンガス導入管を備えた内容積300
mlのセパラブルフラスコに、4,4′−ジクロロベン
ゾフェノン15.98g(63.63mmol)、1,
3−ビス(4−クロロベンゾイル)ベンゼン9.69g
(27.28mmol)、4,4′−ビフェノール1
6.76g(90.00mmol)、炭酸カリウム1
3.06g(94.50mmol)、ジフェニルスルホ
ン120gを入れ、アルゴンガスを吹き込み140℃に
昇温してジフェニルスルホンを溶解させた。50分で2
50℃に昇温し、この温度で90分間、40分で340
℃に昇温してこの温度に35分間保って重合を行い、反
応溶液をステンレス製バットに注ぎ固化させた。
mlのセパラブルフラスコに、4,4′−ジクロロベン
ゾフェノン15.98g(63.63mmol)、1,
3−ビス(4−クロロベンゾイル)ベンゼン9.69g
(27.28mmol)、4,4′−ビフェノール1
6.76g(90.00mmol)、炭酸カリウム1
3.06g(94.50mmol)、ジフェニルスルホ
ン120gを入れ、アルゴンガスを吹き込み140℃に
昇温してジフェニルスルホンを溶解させた。50分で2
50℃に昇温し、この温度で90分間、40分で340
℃に昇温してこの温度に35分間保って重合を行い、反
応溶液をステンレス製バットに注ぎ固化させた。
【0022】生成物をブレンダーで粉砕し、メタノー
ル、水、メタノールの順で洗浄を行ない乾燥して共重合
体35.00g(収率98%)を得た。
ル、水、メタノールの順で洗浄を行ない乾燥して共重合
体35.00g(収率98%)を得た。
【0023】この共重合体のガラス転移温度(Tg)は
169℃、融点(Tm)は364℃、熱分解開始温度
(Td)は574℃(空気中5%重量減)であった。
169℃、融点(Tm)は364℃、熱分解開始温度
(Td)は574℃(空気中5%重量減)であった。
【0024】また共重合体の濃度0.2g/dlの硫酸
溶液について温度30℃における還元粘度を測定したと
ころ1.01dl/gであった。
溶液について温度30℃における還元粘度を測定したと
ころ1.01dl/gであった。
【0025】元素分析、IR分析の結果より、得られた
共重合体は下記の繰り返し単位を下記の割合で有する構
造であることが判明した。図1に得られた共重合体のI
Rチャートを示した。
共重合体は下記の繰り返し単位を下記の割合で有する構
造であることが判明した。図1に得られた共重合体のI
Rチャートを示した。
【0026】
【化8】
【0027】実施例2 トルエンを満たしたディーンスタルクトラップ、アルゴ
ンガス導入管、攪拌装置を備えた内容積300mlのセ
パラブルフラスコに、1,3−ビス(4−フルオロベン
ゾイル)ベンゼン6.511g(20.20mmo
l)、4,4′−ビフェノール9.311g(50.0
0mmol)、炭酸カリウム7.602g(55.00
mmol)、N−メチルピロリドン(NMP)100m
lを入れた。アルゴンガスを吹き込みながら200℃に
40分間かけて昇温してこの温度に30分間保った。次
いで、4,4′−ジフルオロべンゾフェノン6.611
g(30.30mmol)のNMP溶液100mlを加
え更に2時間反応させた。この際生成した水はトルエン
との共沸により除いた。放冷後フラスコ内容物を水に注
ぎ、得られた共重合体を水、メタノールの順で洗浄後、
乾燥して共重合体20.10g(収率98%)を得た。
ンガス導入管、攪拌装置を備えた内容積300mlのセ
パラブルフラスコに、1,3−ビス(4−フルオロベン
ゾイル)ベンゼン6.511g(20.20mmo
l)、4,4′−ビフェノール9.311g(50.0
0mmol)、炭酸カリウム7.602g(55.00
mmol)、N−メチルピロリドン(NMP)100m
lを入れた。アルゴンガスを吹き込みながら200℃に
40分間かけて昇温してこの温度に30分間保った。次
いで、4,4′−ジフルオロべンゾフェノン6.611
g(30.30mmol)のNMP溶液100mlを加
え更に2時間反応させた。この際生成した水はトルエン
との共沸により除いた。放冷後フラスコ内容物を水に注
ぎ、得られた共重合体を水、メタノールの順で洗浄後、
乾燥して共重合体20.10g(収率98%)を得た。
【0028】この共重合体のTgは172℃、Tmは3
23℃、Tdは561℃であった。
23℃、Tdは561℃であった。
【0029】また共重合体の濃度0.2g/dlの硫酸
溶液について温度30℃における還元粘度を測定したと
ころ2.15dl/gであった。
溶液について温度30℃における還元粘度を測定したと
ころ2.15dl/gであった。
【0030】元素分析、IR分析の結果より、得られた
共重合体は下記の繰り返し単位を下記の割合で有する構
造であることが判明した。図2に得られた共重合体のI
Rチャートを示した。
共重合体は下記の繰り返し単位を下記の割合で有する構
造であることが判明した。図2に得られた共重合体のI
Rチャートを示した。
【0031】
【化9】
【0032】実施例3 実施例1と同様の装置に、1,4−ビス(4−クロロベ
ンゾイル)ベンゼン18.84g(53.03mmo
l)、1,3−ビス(4−クロロベンゾイル)ベンゼン
8.072g(22.73mmol)、4,4′−ビフ
ェノール13.97g(75.00mmol)、炭酸カ
リウム11.40g(82.50mmol)、ジフェニ
ルスルホン120gを加えた。340℃に25分間保っ
たこと以外は実施例1と同様の操作を行い共重合体3
5.21g(収率99%)を得た。
ンゾイル)ベンゼン18.84g(53.03mmo
l)、1,3−ビス(4−クロロベンゾイル)ベンゼン
8.072g(22.73mmol)、4,4′−ビフ
ェノール13.97g(75.00mmol)、炭酸カ
リウム11.40g(82.50mmol)、ジフェニ
ルスルホン120gを加えた。340℃に25分間保っ
たこと以外は実施例1と同様の操作を行い共重合体3
5.21g(収率99%)を得た。
【0033】この共重合体のTgは175℃、Tmは3
82℃、Tdは578℃であった。
82℃、Tdは578℃であった。
【0034】また共重合体の濃度0.2g/dlの硫酸
溶液について温度30℃における還元粘度を測定したと
ころ1.22dl/gであった。
溶液について温度30℃における還元粘度を測定したと
ころ1.22dl/gであった。
【0035】元素分析、IR分析の結果より、得られた
共重合体は下記の繰り返し単位を下記の割合で有する構
造であることが判明した。図3に得られた共重合体のI
Rチャートを示した。
共重合体は下記の繰り返し単位を下記の割合で有する構
造であることが判明した。図3に得られた共重合体のI
Rチャートを示した。
【0036】
【化10】
【0037】実施例4 実施例2と同様の装置に、1,3−ビス(4−フルオロ
ベンゾイル)ベンゼン4.539g(12.93mmo
l)、4,4′−ビフェノール5.959g(32.0
0mmol)、炭酸カリウム4.865g(35.20
mmol)、NMP70mlを入れた。アルゴンガスを
吹き込みながら200℃に40分間かけて昇温してこの
温度に40分間保った。1,4−ビス(4−フルオロベ
ンゾイル)ベンゼン6.250g(19.39mmo
l)のNMP溶液90mlを加え更に3時間反応させ
た。この際生成した水はトルエンとの共沸により除い
た。放冷後フラスコ内容物を水に注ぎ、得られた共重合
体を水、メタノールの順で洗浄後、乾燥して共重合体2
0.10g(収率98%)を得た。
ベンゾイル)ベンゼン4.539g(12.93mmo
l)、4,4′−ビフェノール5.959g(32.0
0mmol)、炭酸カリウム4.865g(35.20
mmol)、NMP70mlを入れた。アルゴンガスを
吹き込みながら200℃に40分間かけて昇温してこの
温度に40分間保った。1,4−ビス(4−フルオロベ
ンゾイル)ベンゼン6.250g(19.39mmo
l)のNMP溶液90mlを加え更に3時間反応させ
た。この際生成した水はトルエンとの共沸により除い
た。放冷後フラスコ内容物を水に注ぎ、得られた共重合
体を水、メタノールの順で洗浄後、乾燥して共重合体2
0.10g(収率98%)を得た。
【0038】この共重合体のTgは176℃、Tmは3
40℃、Tdは546℃であった。
40℃、Tdは546℃であった。
【0039】また共重合体の濃度0.2g/dlの硫酸
溶液について温度30℃における還元粘度を測定したと
ころ2.06dl/gであった。
溶液について温度30℃における還元粘度を測定したと
ころ2.06dl/gであった。
【0040】元素分析、IR分析の結果より、得られた
共重合体は下記の繰り返し単位を下記の割合で有する構
造であることが判明した。図4に得られた共重合体のI
Rチャートを示した。
共重合体は下記の繰り返し単位を下記の割合で有する構
造であることが判明した。図4に得られた共重合体のI
Rチャートを示した。
【0041】
【化11】 実施例5 実施例2と同様の装置に、1,3−ビス(4−フルオロ
ベンゾイル)ベンゼン3.516g(10.91mmo
l)、4,4′−ビフェノール4.469g(24.0
0mmol)、炭酸カリウム3.649g(26.40
mmol)、NMP60mlを入れた。アルゴンガスを
吹き込みながら200℃に40分間かけて昇温してこの
温度に35分間保った。4,4′−ビス(4−フルオロ
ベンゾイル)ベンゾフェノン5.685g(13.33
mmol)のNMP溶液60mlを加え更に1時間反応
させた。この際生成した水はトルエンとの共沸により除
いた。放冷後フラスコ内容物を水に注ぎ、得られた共重
合体を水、メタノールの順で洗浄後、乾燥して共重合体
12.52g(収率98%)を得た。
ベンゾイル)ベンゼン3.516g(10.91mmo
l)、4,4′−ビフェノール4.469g(24.0
0mmol)、炭酸カリウム3.649g(26.40
mmol)、NMP60mlを入れた。アルゴンガスを
吹き込みながら200℃に40分間かけて昇温してこの
温度に35分間保った。4,4′−ビス(4−フルオロ
ベンゾイル)ベンゾフェノン5.685g(13.33
mmol)のNMP溶液60mlを加え更に1時間反応
させた。この際生成した水はトルエンとの共沸により除
いた。放冷後フラスコ内容物を水に注ぎ、得られた共重
合体を水、メタノールの順で洗浄後、乾燥して共重合体
12.52g(収率98%)を得た。
【0042】この共重合体のTgは173℃、Tmは3
65℃、Tdは548℃であった。
65℃、Tdは548℃であった。
【0043】また共重合体の濃度0.2g/dlの硫酸
溶液について温度30℃における還元粘度を測定したと
ころ0.913dl/gであった。
溶液について温度30℃における還元粘度を測定したと
ころ0.913dl/gであった。
【0044】元素分析、IR分析の結果より、得られた
共重合体は下記の繰り返し単位を下記の割合で有する構
造であることが判明した。図5に得られた共重合体のI
Rチャートを示した。
共重合体は下記の繰り返し単位を下記の割合で有する構
造であることが判明した。図5に得られた共重合体のI
Rチャートを示した。
【0045】
【化12】
【0046】
【発明の効果】本発明により耐熱性に優れ、高いガラス
転移点を有するとともに、成形性に優れた低結晶融点ポ
リエーテルケトン共重合体を得ることができた。
転移点を有するとともに、成形性に優れた低結晶融点ポ
リエーテルケトン共重合体を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた共重合体の赤外線吸収スペ
クトルのチャートである。
クトルのチャートである。
【図2】実施例2で得られた共重合体の赤外線吸収スペ
クトルのチャートである。
クトルのチャートである。
【図3】実施例3で得られた共重合体の赤外線吸収スペ
クトルのチャートである。
クトルのチャートである。
【図4】実施例4で得られた共重合体の赤外線吸収スペ
クトルのチャートである。
クトルのチャートである。
【図5】実施例5で得られた共重合体の赤外線吸収スペ
クトルのチャートである。
クトルのチャートである。
Claims (3)
- 【請求項1】 下記一般式[I]及び[II]で表わさ
れる繰り返し単位からなる共重合体であって、 【化1】 (式中、aは1〜3の整数である。)共重合体中の繰り
返し単位[I]と[II]の合計に対する[I]の割合
が98〜20モル%、[II]の割合が2〜80モル%
であり、硫酸溶媒中、0.2g/dlの濃度で30℃の
温度における還元粘度[ηsp/c]が0.2dl/g以上
であることを特徴とする芳香族ポリエーテルケトン共重
合体。 - 【請求項2】 共重合体中の繰り返し単位[I]の割合
が85〜50モル%、繰り返し単位[II]の割合が1
5〜50モル%である請求項1記載の芳香族ポリエーテ
ルケトン共重合体。 - 【請求項3】 下記一般式[III]で表わされるジハ
ロゲンモノマー及び下記一般式[IV]で表わされるジ
ハロゲンモノマーと4,4′−ビフェノールとを金属化
合物の存在下に、溶媒中で反応させることを特徴とする
請求項1記載のポリエーテルケトン共重合体の製造方
法。 【化2】 (式中、aは1〜3の整数であり、Xはハロゲン原子を
表わす。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12538392A JPH05295104A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | 芳香族ポリエーテルケトン共重合体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12538392A JPH05295104A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | 芳香族ポリエーテルケトン共重合体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05295104A true JPH05295104A (ja) | 1993-11-09 |
Family
ID=14908783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12538392A Pending JPH05295104A (ja) | 1992-04-20 | 1992-04-20 | 芳香族ポリエーテルケトン共重合体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05295104A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6819841B1 (ja) * | 2019-07-24 | 2021-01-27 | Dic株式会社 | ポリアリーレンエーテルケトン樹脂及びその製造方法、並びに成形体 |
WO2023167177A1 (ja) * | 2022-03-02 | 2023-09-07 | 株式会社大阪ソーダ | ポリエーテルケトンケトン、及びその製造方法 |
WO2024085104A1 (ja) * | 2022-10-19 | 2024-04-25 | 帝人株式会社 | ポリアリールエーテルケトン及びその製造方法、並びに樹脂組成物 |
-
1992
- 1992-04-20 JP JP12538392A patent/JPH05295104A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6819841B1 (ja) * | 2019-07-24 | 2021-01-27 | Dic株式会社 | ポリアリーレンエーテルケトン樹脂及びその製造方法、並びに成形体 |
WO2021014800A1 (ja) * | 2019-07-24 | 2021-01-28 | Dic株式会社 | ポリアリーレンエーテルケトン樹脂及びその製造方法、並びに成形体 |
WO2023167177A1 (ja) * | 2022-03-02 | 2023-09-07 | 株式会社大阪ソーダ | ポリエーテルケトンケトン、及びその製造方法 |
WO2024085104A1 (ja) * | 2022-10-19 | 2024-04-25 | 帝人株式会社 | ポリアリールエーテルケトン及びその製造方法、並びに樹脂組成物 |
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