JPH05140312A - 芳香族ポリエーテルケトンスルホンとその製造法 - Google Patents

芳香族ポリエーテルケトンスルホンとその製造法

Info

Publication number
JPH05140312A
JPH05140312A JP3329818A JP32981891A JPH05140312A JP H05140312 A JPH05140312 A JP H05140312A JP 3329818 A JP3329818 A JP 3329818A JP 32981891 A JP32981891 A JP 32981891A JP H05140312 A JPH05140312 A JP H05140312A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon atoms
group
aromatic
formula
divalent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3329818A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Mihashi
謙一 三橋
Shigeru Matsuo
松尾  茂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP3329818A priority Critical patent/JPH05140312A/ja
Publication of JPH05140312A publication Critical patent/JPH05140312A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyethers (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性に優れ、高いガラス転移温度を有する
とともに、耐薬品性に優れた新規な芳香族ポリエーテル
ケトンスルホンを提供することを目的とする。 【構成】 一般式[I] (式中Arは2価の芳香族基を表わす。)で表わされる
繰り返し単位又はこの繰り返し単位中の芳香族基の少な
くとも1つが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6
のアルコキシ基若しくは炭素数6〜12のアリール基で
核置換された繰り返し単位から実質的になり、N−メチ
ルピロリドン溶媒を用い、0.2g/dlの濃度で30
℃で、又はp−クロロフェノールを用い、0.2g/d
lの濃度60℃で測定した還元粘度が0.1dl/g以
上である芳香族ポリエーテルケトンスルホン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は航空宇宙産業、精密機械
分野、電気・電子・OA分野の素材として好適に用いら
れる耐熱性に優れたポリエーテルケトンスルホン及びそ
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、技術の進歩に伴いエンジニアリン
グプラスチックの用途が広がり、耐熱性に優れたポリマ
ーが要求されている。ポリマーの耐熱性を向上させる方
法としてはポリマー鎖中にスルホン基、カルボニル基を
導入する方法があり、例えば特開平2−4829号公報
には下記式で表わされる繰り返し単位からなるポリアリ
ールエーテルが提案されている。しかしながら、このポ
リアリールエーテルにおいてもなお耐熱性が十分である
とはいえなかった。
【化7】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は耐熱性に優
れ、高いガラス転移温度を有するとともに、耐薬品性に
優れたポリマーを提供することを目的とする。本発明は
また、このポリマーの製造に好適な製造法を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために鋭意研究を行った結果、エーテル基とカ
ルボニル基とスルホン基を特定の順序に有する特定な繰
り返し単位からなるポリマーが耐熱性に優れ、かつ耐薬
品性に優れるものであることを見出し、この知見に基づ
いて本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は一般式
【化8】 (式中Arは2価の芳香族基を表わす。)で表わされる
繰り返し単位又はこの繰り返し単位中の芳香族基の少な
くとも1つが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6
のアルコキシ基若しくは炭素数6〜12のアリール基で
核置換された繰り返し単位から実質的になり、N−メチ
ルピロリドン溶媒を用い、0.2g/dlの濃度、30
℃で、又はp−クロロフェノール溶媒を用い、0.2g
/dlの濃度、60℃で測定した還元粘度が0.1dl
/g以上であることを特徴とする芳香族ポリエーテルケ
トンスルホンを提供するものである。上記Arとしては
各種の基が用いられるが、好ましくは下記に示す2価の
芳香族基が挙げられる。
【化9】 (Rは−O−、−S−、−CO−、−SO2−、炭素数
1〜13の2価の炭化水素基又はヘテロ原子を含有する
炭素数1〜13の2価の基を表わす。)すなわち、本発
明において好ましい繰り返し単位[I]としては、Ar
が上記の2価の芳香族基であるもの、及びその繰り返し
単位中の芳香族基の少なくとも1つが炭素数1〜6のア
ルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基若しくは炭素数
6〜12のアリール基で核置換されたものが挙げられ
る。本発明のポリエーテルケトンスルホンの還元粘度が
0.1dl/g未満であると、耐熱性及び機械的強度が
実用上十分であるとはいえない。好ましい還元粘度の範
囲は0.2〜20dl/gである。フィルム等の成形品
を成形する場合には還元粘度は0.2dl/g以上であ
ることが好ましい。
【0006】本発明はまた、一般式[I]で表わされる
繰り返し単位又はこの繰り返し単位中の芳香族基の少な
くとも1つが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6
のアルコキシ基若しくは炭素数6〜12のアリール基で
核置換された繰り返し単位5〜95モル%及び一般式
[II]で表わされる繰り返し単位又はこの繰り返し単
位中の芳香族基の少なくとも1つが炭素数1〜6のアル
キル基、炭素数1〜6のアルコキシ基若しくは炭素数6
〜12のアリール基で核置換された繰り返し単位95〜
5モル%から実質的になり、N−メチルピロリドン溶液
を用い、0.2g/dlの濃度、30℃で、又はp−ク
ロロフェノール溶媒を用い、0.2g/dlの濃度、6
0℃で測定した還元粘度が0.1dl/g以上であるこ
とを特徴とする共重合芳香族ポリエーテルケトンスルホ
ンを提供するものである。
【0007】本発明の共重合ポリエーテルケトンスルホ
ンは組成により非結晶性のものと結晶性のものがあり、
結晶性のものがN−メチルピロリドンへの溶解性が悪
く、p−クロロフェノールに溶解する。共重合ポリエー
テルケトンスルホンの還元粘度が0.1dl/g未満で
あると、耐熱性及び機械的強度が実用上十分であるとは
いえない。フィルム等の成形品を成形する場合には還元
粘度は0.2dl/g以上であることが好ましい。
【0008】
【化10】 (式中Arは2価の芳香族基を表わす。)
【化11】 (式中Ar及びAr′は2価の芳香族基を表わす。)
【0009】Ar及びAr′としては各種のものが用い
られるが、Arが
【化12】 で表わされる(Rは−O−、−S−、−CO−、−SO
2−、炭素数1〜13の2価の炭化水素基又はヘテロ原
子を含有する炭素数1〜13の2価の基を表わす。)2
価の芳香族基であり、Ar′が
【化13】 で表わされる2価の芳香族基であるものが好ましい。
【0010】すなわち、本発明の共重合芳香族ポリエー
テルケトンスルホンで好ましいものは、繰り返し単位
[I]として、Arが上記の2価の芳香族基であるも
の、又はその繰り返し単位中の芳香族基の少なくとも1
つが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコ
キシ基若しくは炭素数6〜12のアリール基で核置換さ
れたものを有し、繰り返し単位[II]として、Ar′
が上記の2価の芳香族基であるもの、又はその繰り返し
単位中の芳香族基の少なくとも1つが炭素数1〜6のア
ルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基若しくは炭素数
6〜12のアリール基で核置換されたものを有するもの
である。本発明の一般式[I]で表わされる繰り返し単
位からなる芳香族ポリエーテルケトンスルホンは、例え
ば4,4′−ビス(4−ハロベンゾイル)ジフェニルス
ルホン又はその中のフェニレン基の少なくとも1つが炭
素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基
若しくは炭素数6〜12のアリール基で核置換された核
置換体[III](以下、4,4′−ビス(4−ハロベ
ンゾイル)ジフェニルスルホン類と呼ぶことがある。)
と一般式HO−Ar−OH[IV](式中Arは上記と
同じ意味を有する。)で表わされるジヒドロキシ化合物
又はその核置換体とを塩基の存在下溶媒中で反応させる
ことにより得られる。
【0011】また、本発明の一般式[I]及び[II]
で表わされる繰り返し単位又はそれらを核置換した繰り
返し単位からなる共重合芳香族ポリエーテルケトンスル
ホンは、上記芳香族ポリエーテルケトンの製造法におい
て、上記の4,4′−ビス(4−ハロベンゾイル)ジフ
ェニルスルホン類[III]の一部を一般式X−Ar′
−Xで表わされるジハロゲン化物[III′](式中A
r′は上記と同じ意味を有し、Xはフッ素原子又は塩素
原子を表わす。)又はその核置換体に置き換えることに
より製造することができる。4,4′−ビス(4−ハロ
ベンゾイル)ジフェニルスルホン類[III]とジハロ
ゲン化物[III′]又はその核置換体の配合割合はモ
ル分率で通常、5〜95モル%:95〜5モル%、好ま
しくは10〜90モル%:90〜10モル%である。
【0012】本発明において用いる4,4′−ビス(4
−ハロベンゾイル)ジフェニルスルホン類[III]と
しては、好ましくは、4,4′−ビス(4−フルオロベ
ンゾイル)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(4−
クロロベンゾイル)ジフェニルスルホン等が用いられ
る。
【0013】4,4′−ビス(4−ハロベンゾイル)ジ
フェニルスルホンは例えば、4,4′−スルホニルジベ
ンゾイルハライドとハロゲン化ベンゼンを触媒の存在下
に次式のように反応させることにより製造できる。
【化14】 (式中XはCl又はF原子を表わし、Yはハロゲン原子
を表わす。)
【0014】反応は溶媒を用いて行うことが好ましい。
溶媒としてはニトロベンゼン等が用いられるが、ハロゲ
ン化ベンゼン自体が溶媒として好適に用いられる。4,
4′−スルホニルジベンゾイルハライドとしては4,
4′−スルホニルジベンゾイルクロリドが好適に用いら
れる。またハロゲン化ベンゼンとしてはクロロベンゼ
ン、フルオロベンゼンが好適に用いられる。触媒として
は、三塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、フッ化ホウ
素、四塩化スズ等の酸触媒が好適に用いられる。
【0015】反応はハロゲン化ベンゼンを溶媒とする場
合、ハロゲン化ベンゼンを4,4′−スルホニルジベン
ゾイルハライド1モルに対して10〜20モル、触媒を
4,4′−スルホニルジベンゾイルハライド1モルに対
して好ましくは4.1〜10モルの割合で仕込んで行わ
れる。反応圧力については特に制限はなく、通常常圧で
行われる。反応温度は通常10〜80℃で行われ、反応
時間は通常1〜10時間である。反応はアルゴン等の不
活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。得られた反応
生成物は好ましくは水とアルカリ水溶液とを用いて洗浄
し、トルエン/エタノール混合溶媒から再結晶すること
により目的とする化合物が得られる。上記の方法におい
て、上記出発原料の少なくとも1つの代わりにその核置
換体を用いることにより、4,4′−ビス(4−ハロベ
ンゾイル)ジフェニルスルホンの核置換体を得ることが
できる。
【0016】次に本発明において用いられるジハロゲン
化物[III′]としては2,6−ジフルオロベンゾニ
トリル、4,4′−ジフルオロジフェニルスルホン、
4,4′−ジフルオロベンゾフェノン、1,4−ビス
(4−フルオロベンゾイル)ベンゼン等が挙げられる。
【0017】また、本発明において用いられるジヒドロ
キシ化合物[IV]としては、ハイドロキノン、4,
4′−ビフェノール、1,5−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒド
ロキシナフタレン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル
エーテル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィ
ッド、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、フェノールフ
タレイン等が挙げられる。
【0018】本発明のポリエーテルケトンスルホンは例
えば、4,4′−ビス(ハロベンゾイル)ジフェニルス
ルホン類[III]及び必要に応じて用いるジハロゲン
化物[III′]又はその核置換体(以下、ジハロゲン
化モノマーと呼ぶことがある。)とジヒドロキシ化合物
[IV]又はその核置換体とを塩基の存在下溶媒中で反
応させることにより得られる。
【0019】ジハロゲン化モノマーとジヒドロキシ化合
物[IV]又はその核置換体の仕込みモル比は(ジヒド
ロキシ化合物[IV]又はその核置換体/ジハロゲン化
モノマー)通常、0.97〜1.02、好ましくは1.
00〜1.01とする。
【0020】塩基としては、好ましくはアルカリ金属塩
が用いられ、その使用量はジヒドロキシ化合物[IV]
又はその核置換体1/2モル当り、通常、1.00〜
3.00グラム当量、好ましくは1.05〜2.00グ
ラム当量とすることが好ましい。アルカリ金属塩として
は、好ましくは無水炭酸カリウムが用いられる。溶媒と
しては、N−メチルピロリドンが好適に用いられる。反
応は溶媒中で反応系の濃度(合計のモノマー量(モル)
/溶媒量(リットル))が通常、0.5〜4.0モル/
リットル、好ましくは0.75〜3.0、モル/リット
ルとなるようにして行われる。濃度が薄いとポリマーが
得られないことがある。
【0021】反応温度は通常150〜350℃、好まし
くは180〜250℃で行われ、反応時間は通常0.1
〜10時間、好ましくは1〜7時間である。反応圧力は
特に制限はないが常圧で行うことが好ましい。また、反
応はアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ま
しい。重合方法は周知の方法を採用して行われる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 攪拌装置、アルゴンガス導入管、Dean−Stark
トラップを備えた100mlセパラブルフラスコに、後
述の合成例で合成した4,4′−ビス(4−フルオロベ
ンゾイル)ジフェニルスルホン11.561g(25.
00ミリモル)、4,4′−ビフェノール4.609g
(24.75ミリモル)、無水炭酸カリウム3.763
g(27.22ミリモル)、N−メチルピロリドン50
mlを入れた。アルゴンガスを流し、攪拌しながら40
分で195℃に昇温した。生成する水はトルエンとの共
沸により除いた。この温度で4時間反応させ、反応生成
物を冷却後、ポリマーをメタノール中で析出させ、ワー
ニング社製ブレンダーで粉砕した。得られた粉体を水1
リットルで4回、メタノール1リットルで1回洗浄した
後、乾燥してポリマー14.61g(収率96.2%)
を得た。セイコー電子社製DSCで測定したガラス転移
温度(Tg)は197℃、同社製TGAで測定した熱分
解開始温度(Td)は519℃(空気中、5%重量減少
温度)であった。このポリマーの0.2g/dlのN−
メチルピロリドン溶液を30℃において測定した還元粘
度[ηsp/c]は0.40dl/gであった。また、図1
に得られたポリマーのIRチャートを示す。
【0023】元素分析の結果、理論値と計算値が一致
し、IR分析の結果、下記式で表わされる繰り返し単位
からなるポリマーであることが認められた。
【0024】
【化15】
【0025】実施例2 4,4′−ビフェノールの代りにフェノールフタレイン
7.879g(24.75ミリモル)を用い、重合時間
を2時間とした以外は実施例1と同様な操作を行い、ポ
リマー17.50g(収率94.8%)を得た。このポ
リマーのTgは229℃、Tdは493℃、実施例1に
準じて測定した還元粘度[ηsp/c]は0.29dl/g
であった。また、図2に得られたポリマーのIRチャー
トを示す。
【0026】元素分析の結果、理論値と計算値が一致
し、IR分析の結果、下記式で表わされる繰り返し単位
からなるポリマーであることが認められた。
【0027】
【化16】
【0028】実施例3 4,4′−ビフェノールの代りにハイドロキノン2.7
25g(24.75ミリモル)を用い、重合時間を2時
間とした以外は実施例1と同様な操作を行い、ポリマー
13.12g(収率98.7%)を得た。このポリマー
のTgは187℃、Tdは515℃、実施例1に準じて
測定した還元粘度[ηsp/c]は0.36dl/gであっ
た。また、図3に得られたポリマーのIRチャートを示
す。元素分析の結果、理論値と計算値が一致し、IR分
析の結果、下記式で表わされる繰り返し単位からなるポ
リマーであることが認められた。
【0029】
【化17】
【0030】実施例4 実施例1と同様の装置に、4,4′−ビス(4−フルオ
ロベンゾイル)ジフェニルスルホン8.094g(1
7.50ミリモル)、2,6−ジフルオロベンゾニトリ
ル1.043g(7.50ミリモル)、4,4′−ビフ
ェノール4.610g(24.75ミリモル)、無水炭
酸カリウム3.762g(27.22ミリモル)、N−
メチルピロリドン45mlを入れた。実施例1と同様な
操作を行い、ポリマー12.26g(収率96.1%)
を得た。このポリマーのTgは199℃、Tdは520
℃、実施例1に準じて測定した還元粘度[ηsp/c]は
0.40dl/gであった。また、図4に得られたポリ
マーのIRチャートを示す。元素分析の結果、理論値と
計算値が一致し、IR分析の結果、下記式で表わされる
繰り返し単位からなるポリマーであることが認められ
た。
【0031】
【化18】
【0032】実施例5 実施例1と同様の装置に、4,4′−ビス(4−フルオ
ロベンゾイル)ジフェニルスルホン9.249g(2
0.00ミリモル)、4,4′−ジフルオロジフェニル
スルホン1.272g(5.00ミリモル)、フェノー
ルフタレイン7.879g(24.75ミリモル)、無
水炭酸カリウム3.762g(27.22ミリモル)、
N−メチルピロリドン50mlを入れた。実施例1と同
様な操作を行い、ポリマー17.30g(収率99.4
%)を得た。このポリマーのTgは232℃、Tdは4
94℃、実施例1に準じて測定した還元粘度[ηsp/c]
は0.28dl/gであった。また、図5に得られたポ
リマーのIRチャートを示す。元素分析の結果、理論値
と計算値が一致し、IR分析の結果、下記式で表わされ
る繰り返し単位からなるポリマーであることが認められ
た。
【0033】
【化19】
【0034】実施例6 実施例1と同様の装置に、4,4′−ビス(4−フルオ
ロベンゾイル)ジフェニルスルホン3.469g(7.
50ミリモル)、4,4′−ジフルオロジフェニルスル
ホン4.450g(17.5ミリモル)、ビスフェノー
ルA5.650g(24.75ミリモル)、無水炭酸カ
リウム3.762g(27.22ミリモル)、N−メチ
ルピロリドン50mlを入れた。実施例1と同様な操作
を行い、ポリマー12.24g(収率97.3%)を得
た。このポリマーのTgは183℃、Tdは484℃、
実施例1に準じて測定した還元粘度[ηsp/c]は0.2
8dl/gであった。また、図6に得られたポリマーの
IRチャートを示す。元素分析の結果、理論値と計算値
が一致し、IR分析の結果、下記式で表わされる繰り返
し単位からなるポリマーであることが認められた。
【0035】
【化20】
【0036】実施例7 実施例1と同様の装置に、4,4′−ビス(4−フルオ
ロベンゾイル)ジフェニルスルホン10.406g(2
2.50ミリモル)、4,4′−ジフルオロベンゾフェ
ノン5.650g(22.50ミリモル)、フェノール
フタレイン14.182g(44.55ミリモル)、無
水炭酸カリウム6.773g(49.01ミリモル)、
N−メチルピロリドン50mlを入れた。重合時間を2
時間とした以外は実施例1と同様な操作を行い、ポリマ
ー27.87g(収率98.0%)を得た。このポリマ
ーのTgは209℃、Tdは488℃、実施例1に準じ
て測定した還元粘度[ηsp/c]は0.27dl/gであ
った。また、図7に得られたポリマーのIRチャートを
示す。
【0037】元素分析の結果、理論値と計算値が一致
し、IR分析の結果、下記式で表わされる繰り返し単位
からなるポリマーであることが認められた。
【0038】
【化21】 実施例8 実施例1と同様の装置に、4,4′−ビス(4−フルオ
ロベンゾイル)ジフェニルスルホン6.937g(1
5.00ミリモル)、4,4′−ジフルオロベンゾフェ
ノン2.511g(10.00ミリモル)、4,4′−
ビフェノール4.609g(24.75ミリモル)、無
水炭酸カリウム3.763g(27.23ミリモル)、
N−メチルピロリドン50mlを入れた。重合時間を2
時間とした以外は実施例1と同様な操作を行い、ポリマ
ー13.00g(収率99.5%)を得た。このポリマ
ーは結晶性であり、Tgは161℃、融点(Tm)は3
00℃、Tdは501℃であった。得られたポリマーは
N−メチルピロリドンへの溶解性が悪く、p−クロロフ
ェノール溶媒を用いて、0.2g/dl濃度、60℃で
測定した還元粘度[ηsp/c]は0.63dl/gであっ
た。また、図8に得られたポリマーのIRチャートを示
す。元素分析の結果、理論値と計算値が一致し、IR分
析の結果、下記式で表わされる繰り返し単位からなるポ
リマーであることが認められた。
【0039】
【化22】
【0040】原料芳香族化合物の合成例 攪拌装置及びアルゴンガス導入管を備えた1リットルの
四口フラスコに、4,4′−スルホニルベンゾイルクロ
ライド51.147g(0.149モル)、無水塩化ア
ルミニウム90.880g(0.682モル)及びフル
オロベンゼン250mlを加えた。反応系を徐々に昇温
して、還流し、4時間反応させた。反応終了後、反応溶
液を濃塩酸と氷の混合物に注ぎ、得られた白色固体を瀘
別し、この固体を水、10%水酸化ナトリウム水溶液、
水の順で洗浄した。トルエン−エタノール混合溶媒より
再結晶して、4,4′−ビス(4−フルオロベンゾイ
ル)ジフェニルスルホンの薄黄色の結晶51.601g
(0.112モル)を得た(収率74.9%)。この結
晶の融点は177〜178℃であり、構造は1H−NM
R分析、IR分析及び元素分析により確認した。図9に
得られた化合物のIRチャートを示す。
【0041】
【発明の効果】本発明によりスルホニル基とカルボニル
基とエーテル基を特定の順に有する繰り返し単位からな
る耐熱性、耐薬品性に優れ、高いガラス転移点を有する
ポリマーを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたポリマーの赤外線吸収スペ
クトルのチャートである。
【図2】実施例2で得られたポリマーの赤外線吸収スペ
クトルのチャートである。
【図3】実施例3で得られたポリマーの赤外線吸収スペ
クトルのチャートである。
【図4】実施例4で得られたポリマーの赤外線吸収スペ
クトルのチャートである。
【図5】実施例5で得られたポリマーの赤外線吸収スペ
クトルのチャートである。
【図6】実施例6で得られたポリマーの赤外線吸収スペ
クトルのチャートである。
【図7】実施例7で得られたポリマーの赤外線吸収スペ
クトルのチャートである。
【図8】実施例8で得られたポリマーの赤外線吸収スペ
クトルのチャートである。
【図9】合成例で得られた化合物の赤外線吸収スペクト
ルのチャートである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[I] 【化1】 (式中Arは2価の芳香族基を表わす。)で表わされる
    繰り返し単位又はこの繰り返し単位中の芳香族基の少な
    くとも1つが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6
    のアルコキシ基若しくは炭素数6〜12のアリール基で
    核置換された繰り返し単位から実質的になり、N−メチ
    ルピロリドン溶媒を用い、0.2g/dlの濃度、30
    ℃で、又はp−クロロフェノール溶媒を用い、0.2g
    /dlの濃度、60℃で測定した還元粘度が0.1dl
    /g以上であることを特徴とする芳香族ポリエーテルケ
    トンスルホン。
  2. 【請求項2】 Arが 【化2】 で表わされる(Rは−O−、−S−、−CO−、−SO
    2−、炭素数1〜13の2価の炭化水素基又はヘテロ原
    子を含有する炭素数1〜13の2価の基を表わす。)2
    価の芳香族基である請求項1記載の芳香族ポリエーテル
    ケトンスルホン。
  3. 【請求項3】 一般式[I]で表わされる繰り返し単位
    又はこの繰り返し単位中の芳香族基の少なくとも1つが
    炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ
    基若しくは炭素数6〜12のアリール基で核置換された
    繰り返し単位5〜95モル%及び一般式[II]で表わ
    される繰り返し単位又はこの繰り返し単位中の芳香族基
    の少なくとも1つが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数
    1〜6のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基で
    核置換された繰り返し単位95〜5モル%から実質的に
    なり、N−メチルピロリドン溶媒を用い、0.2g/d
    lの濃度、30℃で、又はp−クロロフェノール溶媒を
    用い、0.2g/dlの濃度、60℃で測定した還元粘
    度が0.1dl/g以上であることを特徴とする芳香族
    ポリエーテルケトンスルホン。 【化3】 (式中Arは2価の芳香族基を表わす。) 化4 【化4】 (式中Ar及びAr′は2価の芳香族基を表わす。)
  4. 【請求項4】 Arが 【化5】 で表わされる(Rは−O−、−S−、−CO−、−SO
    2−、炭素数1〜13の2価の炭化水素基又はヘテロ原
    子を含有する炭素数1〜13の2価の基を表わす。)2
    価の芳香族基であり、Ar′が 【化6】 で表わされる2価の芳香族基である請求項3記載の芳香
    族ポリエーテルケトンスルホン。
  5. 【請求項5】 4,4′−ビス(4−ハロベンゾイル)
    ジフェニルスルホン又はその中のフェニレン基の少なく
    とも1つが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の
    アルコキシ基若しくは炭素数6〜12のアリール基で核
    置換された核置換体[III]と一般式HO−Ar−O
    H[IV]で表わされるジヒドロキシ化合物(式中、A
    rは2価の芳香族を表す。)又はそれを炭素数1〜6の
    アルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基若しくは炭素
    数6〜12のアリール基で核置換された核置換体とを塩
    基の存在下溶媒中で反応させることを特徴とする請求項
    1記載の芳香族ポリエーテルケトンスルホンの製造法。
  6. 【請求項6】 4,4′−ビス(4−ハロベンゾイル)
    ジフェニルスルホン又はその中のフェニレン基の少なく
    とも1つが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6の
    アルコキシ基若しくは炭素数6〜12のアリール基で核
    置換された核置換体[III]と一般式X−Ar′−X
    [III′]で表わされるジハロゲン化合物(式中、A
    r′は2価の芳香族基、Xはフッ素原子又は塩素原子を
    表わす。)又はそれを炭素数1〜6のアルキル基、炭素
    数1〜6のアルコキシ基若しくは炭素数6〜12のアリ
    ール基で核置換された核置換体と、一般式HO−Ar−
    OH[IV](式中、Arは2価の芳香族基を表わ
    す。)で表わされるジヒドロキシ化合物又はそれを炭素
    数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基若
    しくは炭素数6〜12のアリール基で核置換された核置
    換体とを塩基の存在下溶媒中で反応させることを特徴と
    する請求項3記載の芳香族ポリエーテルケトンスルホン
    の製造法。
JP3329818A 1991-11-19 1991-11-19 芳香族ポリエーテルケトンスルホンとその製造法 Pending JPH05140312A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3329818A JPH05140312A (ja) 1991-11-19 1991-11-19 芳香族ポリエーテルケトンスルホンとその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3329818A JPH05140312A (ja) 1991-11-19 1991-11-19 芳香族ポリエーテルケトンスルホンとその製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05140312A true JPH05140312A (ja) 1993-06-08

Family

ID=18225575

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3329818A Pending JPH05140312A (ja) 1991-11-19 1991-11-19 芳香族ポリエーテルケトンスルホンとその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05140312A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4638044A (en) Process for preparing poly(aryl ether ketone)s
US3764583A (en) Aromatic polymers of halophenols or halothiophenols
EP0192177B1 (en) Copolymer and process for producing the same
US4997902A (en) Polyaryl ethers which are stable at high temperatures and have improved processibility
JP3736992B2 (ja) (2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾイル)ジフェニルエーテル化合物および含フッ素アリールエーテルケトン重合体
US6172181B1 (en) (2,3,4,5,6-pentafluorobenzoyl) diphenyl ether compound, and fluorine-containing aryl ether ketone polymer
JPH05140312A (ja) 芳香族ポリエーテルケトンスルホンとその製造法
JPH02117921A (ja) 新規芳香族ポリエーテルスルホン共重合体及びその製造方法
JPH01198624A (ja) 芳香族エーテルケトン共重合体およびその製造法
JP2540521B2 (ja) 熱可塑性芳香族ポリエ−テルピリジンおよびその製造方法
JPH0423649B2 (ja)
JPH02173120A (ja) 芳香族ポリエーテルケトンの製造方法
JPH04234429A (ja) 可溶性または溶融可能なベンゾチアゾール含有ポリアリールエーテル、ビスフェノールおよび新規重合体の製造法
JPS62141024A (ja) 熱可塑性芳香族ポリエ−テルアントラキノンおよびその製造方法
JPS62151421A (ja) 熱可塑性芳香族ポリエ−テルケトン共重合体およびその製造方法
JPH05295104A (ja) 芳香族ポリエーテルケトン共重合体及びその製造方法
JPH04272924A (ja) 芳香族ポリエーテルケトンおよびその製造方法
JPH0552848B2 (ja)
JPH04220425A (ja) ポリエーテルケトン系共重合体とその製造法
JPH05140311A (ja) 芳香族ポリエーテルケトンスルホンとその製造方法
JPS645055B2 (ja)
JPS60197727A (ja) 芳香族ポリエ−テルケトン共重合体及びその製造方法
JPH07116287B2 (ja) 結晶性新規芳香族ポリスルホン及びその製造方法
JPH07113061B2 (ja) 新規ポリエーテルケトン系共重合体
JPS62253619A (ja) 耐熱性樹脂及びその製造法