JPS645055B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS645055B2
JPS645055B2 JP8648485A JP8648485A JPS645055B2 JP S645055 B2 JPS645055 B2 JP S645055B2 JP 8648485 A JP8648485 A JP 8648485A JP 8648485 A JP8648485 A JP 8648485A JP S645055 B2 JPS645055 B2 JP S645055B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
formula
alkali metal
powder
metal salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP8648485A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61246233A (ja
Inventor
Shigeru Matsuo
Tomoyoshi Murakami
Ryuichi Takazawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP8648485A priority Critical patent/JPS61246233A/ja
Publication of JPS61246233A publication Critical patent/JPS61246233A/ja
Publication of JPS645055B2 publication Critical patent/JPS645055B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
[発明の技術分野] 本発明は、ポリシアノアリールエーテル粉末の
製造法に関し、更に詳しくは、得られた重合体を
粉砕する工程を必要とせずに、充分に精製された
微細な重合体粉末を得る方法に関する。 [発明の技術的背景とその問題点] 電気・電子機器や機械部品の素材としてポリシ
アノアリールエーテルが知られている。 このポリシアノアリールエーテルは、次のよう
にして製造されている。例えば、特開昭47−
14270号公報では、ジニトロベンゾニトリルと二
価フエノール類とを反応させることによりポリシ
アノアリールエーテルを製造する方法が開示され
ている。しかしながら、この方法では、ポリシア
ノアリールエーテルを充分に高分子量化させるこ
とができないので、得られたポリシアノアリール
エーテルはその耐熱性が充分であるとは言えな
い。 そこで、本発明者らは、耐熱性に優れたポリシ
アノアリールエーテルを開発すべく研究を重ねた
結果、ジハロゲノベンゾニトリルと二価フエノー
ル類との反応により、高分子量の重合体すなわち
耐熱性に優れた重合体を得る方法を見出し提案し
た(特願昭59−1367号、同59−165655号公報)。
しかしながら、これらの方法で得られた重合体は
塊状であつて比較的粗大であり、そのため精製時
には機械的に粉砕して更に微細化することが必要
になる。そのことは、この粉砕工程における消費
エネルギーが多大となるとともに、工程全体の煩
雑化を招く。しかも得られる粉末の粒径が比較的
大きいため充分な精製効果が得られないという問
題がある。 [発明の目的] 本発明は、上記問題点を解消し、得られた重合
体の粉砕工程を必要とせずに、充分に精製された
微細なポリシアノアリールエーテル粉末を製造す
る方法の提供を目的とする。 [発明の概要] 本発明のポリシアノアリールエーテル粉末の製
造法は、ジハロゲノベンゾニトリルと、 次式:MO−Ar−OM ……() (式中、Arは、
【式】
【式】
【式】
【式】の群から選ばれる少なくとも1 つを表わし;Mは水素原子又はアルカリ金属塩を
表わす) で示される二価フエノール又はそのアルカリ金属
塩とを、Mが水素原子を表わす場合にはアルカリ
金属塩を加えて、重合溶媒の存在下で反応させて
重合体を生成せしめた後、ここに更に該重合溶媒
を加えて重合体濃度を2〜16g/dlとしたのち、
10〜60℃に冷却することを特徴とする。 本発明において、出発物質として使用するジハ
ロゲノベンゾニトリルとしては、2,4−ジクロ
ロベンゾニトリル、2,6−ジクロロベンゾニト
リル、2,4−ジフルオロベンゾニトリル、2,
4−ジフルオロベンゾニトリル、2,6−ジフル
オロベンゾニトリルが好適なものとしてあげられ
る。 一方の出発物質は、()式で示される二価フ
エノール又はそのアルカリ金属塩である。()
式の化合物において、Mは水素原子であれば、ア
ルカリ金属塩(例えば水酸化カリウム、炭酸カリ
ウム)を一緒に添加し、Mはアルカリ金属であれ
ば何であつてもよいが、とくにNa、Kは好まし
いものである。 また、ポリシアノアリールエーテルを共重合体
とする場合には、()式の化合物と共に、 次式:MO−Ar′−OM ……() (式中、Ar′は、
【式】
【式】
【式】
【式】を除く二価のアリール基を表わ し;Mは水素原子又はアルカリ金属を表わす) で示される二価フエノール又はそのアルカリ金属
塩を、Mが水素原子を表わす場合にはアルカリ金
属塩を加えて、共重合成分として用いるとよい。
この場合、使用する二価フエノール又はそのアル
カリ金属塩中、()式の化合物は80モル%以上、
()式の化合物は20モル%未満となるように配
合することが必要である。()式の化合物の使
用量が20モル%以上の場合には、得られたポリシ
アノアリールエーテル共重合体の結晶性が低く粉
末化が起こらない。 ()式中のAr′としては、例えば
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】があげられる。 本発明の粉末製造法は、上記したジハロゲノベ
ンゾニトリルと二価フエノール又はそのアルカリ
金属塩とを、二価フエノールである場合には上記
したようなアルカリ金属塩を加えて、重合溶媒の
存在下で反応せしめて重合体を得る第1の工程
と、重合反応の終了後反応系に該重合溶媒を加え
て後述する重合体濃度の溶液としたのち、この溶
液を冷却することにより微細な粉末を析出させる
第2の工程とからなり、この第2の工程を設けた
ことが本発明の最大の特徴をなす。 先ず、第1の工程は、ジハロゲノベンゾニトリ
ルと二価フエノール又はそのアルカリ金属塩と
を、二価フエノールである場合には上記したよう
なアルカリ金属を加えて、重合溶媒の存在下で重
合反応させる工程である。 このとき使用する重合溶媒としては、スルホラ
ン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシ
ド、ジプロピルスルホキシド、ジブチルスルホキ
シドなどがあげられ、これらのうち、スルホラン
は好ましいものである。 出発物質の使用量は、目的とする重合体の重合
度との関係から決められるが、ジハロゲノベンゾ
ニトリルと二価フエノール又はそのアルカリ金属
塩それぞれとはほぼ等モル量使用し、二価フエノ
ールを用いる場合には、アルカリ金属塩の配合量
は二価フエノールが充分に塩を形成するために、
二価フエノールの使用量より等モル量又はやや多
いモル量使用することが好ましい。 なお、それぞれの使用量に関しては、後述する
重合体濃度の範囲を満たすようにするためには、
当初から重合溶媒1dlあたりのジハロゲノベンゾ
ニトリル、二価フエノール又はそのアルカリ金属
塩の使用量を低く設定してもよいことになるが、
しかしながら、このように当初から低い原料濃度
に設定して重合反応を行なうと生産性の点で不都
合となる。 すなわち、出発物質の使用量に比べて重合溶媒
の使用量が多量となるため、重合反応に要する時
間が長くなり、また、反応容器は容積の大きなも
のを使用しなければならず、そのうえ、加熱のた
めのエネルギー消費量が大となつて生産性の低下
を招くのである。 重合反応条件は、反応温度が180〜240℃、好ま
しくは190〜220℃、反応時間が1〜3時間、好ま
しくは1.5〜2.5時間である。反応は常圧下もしく
は若干の加圧下で行なう。 また、()式、()式の中にMが水素原子を
表わす場合には上記したようなアルカリ金属塩を
加えて、重合反応の前に、反応温度140〜160℃、
好ましくは150〜160℃、反応時間1〜3時間、好
ましくは1.5〜2.0時間の反応条件で反応を行な
う。 第2の工程は、重合反応が終了した後得られた
重合体溶液を希釈して重合体濃度を後述の値に調
節し、更に冷却する工程である。 重合反応の終了後は、生成した重合体が所定の
重合体濃度で重合溶媒中に溶解した状態になつて
いる。 ここで、重合体濃度とは、重合溶媒1dlあたり
に生成重合体が溶解している重量をいう。 第2の工程では、まず、このような状態の溶液
において重合体濃度が2〜16g/dlとなるよう
に、この溶液に更に重合溶媒を加えて溶液を希釈
するのである。 重合溶媒の添加量が過大となつて、重合体濃度
が2g/dl未満となつた場合には、溶媒使用量が
増大し、生産性の低下を招き、逆に、重合体濃度
が16g/dlを超える場合には、重合体粒子同士が
付着しあつて粒子が粗大化し微細な粉末が得られ
ない。好ましくは、重合体濃度が3〜8g/dlで
ある。 溶液の重合体濃度を2〜16g/dlに希釈調節し
た時点で、つぎにこの溶液を10〜60℃に冷却す
る。 冷却温度が10℃未満の場合には、溶媒の凝固が
起こり易くなり、一方、60℃を超えると重合体が
溶媒から充分に析出しなくなる。好ましくは30〜
50℃である。 この第2の工程により、重合体は極めて微細な
粉末として得られるので、精製のための機械的粉
砕工程を必要とせず、続く洗浄精製工程において
充分に精製を行なうことができる。 [発明の実施例] 実施例 1 蒸留装置、撹拌機およびアルゴンガス吹込み管
を備えた内容積2の重合容器に、2,6−ジク
ロロベンゾニトリル86.0g(0.5モル)と2,7
−ジヒドロキシナフタレン79.3g(0.495モル)、
炭酸カリウム83.0g(0.6モル)、重合溶媒として
スルホラン0.5、水との共沸溶媒としてトルエ
ン0.2を入れ、アルゴンガスを吹込みながら撹
拌し、160℃において2時間反応させ、生成水を
トルエンとともに留去した。ついで、210℃に昇
温して2時間反応を行なつた。得られた重合体溶
液の重合体濃度は25g/dlであつた。 つぎに、この重合体溶液にスルホラン0.5を
加え、重合体濃度を12g/dlとしたのち、撹拌し
ながら30℃まで冷却し、析出した重合体粉末が
別回収した。 ついで、得られた粉末を水5で3回、メタノ
ール2で1回順次洗浄し、乾燥してポリシアノ
アリールエーテル粉末24g(収率96%)を得た。
この重合体は、p−クロルフエノールを溶媒とす
る0.2g/dl濃度の溶液の60℃における還元粘度
[ηsp/c]が0.83dl/gであつた。 つぎに、得られた重合体粉末の平均粒径を調べ
たところ、40〜60μmであつた。 また、この重合体の精製度をみるため、原子吸
光法により重合体中のカリウム残留量を測定した
ところ10ppmであつた。一方、重合体粉末の体積
固有抵抗を測定したところ1.7×1016Ω・cmであ
り、精製度の高いことが確認された。 実施例 2 実施例1における2,7−ジヒドロキシナフタ
レンに代えて、ハイドロキノン54.5g(0.495モ
ル)を使用し、かつ、重合反応終了後の重合体溶
液へのスルホランの添加量を1にし重合体濃度
を6.7g/dlとして冷却を行なつたほかは、実施
例1と同様にして重合体粉末を得た。得られたポ
リシアノアリールエーテルの収量は97g(収率97
%)であり、得られた重合体の還元粘度を実施例
1と同様にして測定したところ、還元粘度
[ηsp/c]が1.58dl/gであつた。 得られた重合体粉末の平均粒径は40μmと微細
であり、重合体中のカリウム残留量は10ppm、体
積固有抵抗は2.5×1016Ω・cmであり、精製度が
高いことが確認された。 実施例 3 実施例1における2,7−ジヒドロキシナフタ
レンに代えて、ビフエノール92.1g(0.495モル)
を使用し、かつ、重合反応終了後の重合体溶液へ
のスルホランの添加量を1にし重合体濃度を
9.3g/dlとして冷却を行なつたほかは、実施例
1と同様にして重合体粉末を得た。得られたポリ
シアノアリールエーテルの収量は140g(収率
98.6%)であり、得られた重合体の還元粘度を実
施例1と同様にして測定したところ、還元粘度
[ηsp/c]が1.27dl/gであつた。 得られた重合体粉末の平均粒径は40μmと微細
であり、重合体中のカリウム残留量は10ppm、体
積固有抵抗は2.0×1016Ω・cmであり、精製度が
高いことが確認された。 [発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明のポリ
シアノアリールエーテル粉末の製造法を適用すれ
ば、従来のように、生成重合体の機械的粉砕工程
を必要とせず、しかもかかる粉砕工程によつて得
られる粉末よりもはるかに微細な粉末を得ること
ができる。したがつて、続く精製工程において洗
浄を効果的に行なうことができ、精製度の高い粉
末が得られる。 その結果、得られた重合体は、電気的特性、例
えば電気絶縁性が向上しているため、電気・電子
機器、機械部品の素材に適用することができて、
その工業的価値は大である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ジハロゲノベンゾニトリルと、 次式:MO−Ar−OM (式中、Arは、【式】 【式】【式】 【式】の群から選ばれる少なくとも1 つを表わし;Mは水素原子又はアルカリ金属を表
    わす) で示される二価フエノール又はそのアルカリ金属
    塩とを、Mが水素原子を表わす場合にはアルカリ
    金属塩を加えて、重合溶媒の存在下で反応させて
    重合体を生成せしめた後、 ここに更に該重合溶媒を加えて重合体濃度を2
    〜16g/dlとしたのち、10〜60℃に冷却すること
    を特徴とするポリシアノアリールエーテル粉末の
    製造法。
JP8648485A 1985-04-24 1985-04-24 ポリシアノアリ−ルエ−テル粉末の製造法 Granted JPS61246233A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8648485A JPS61246233A (ja) 1985-04-24 1985-04-24 ポリシアノアリ−ルエ−テル粉末の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8648485A JPS61246233A (ja) 1985-04-24 1985-04-24 ポリシアノアリ−ルエ−テル粉末の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61246233A JPS61246233A (ja) 1986-11-01
JPS645055B2 true JPS645055B2 (ja) 1989-01-27

Family

ID=13888251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8648485A Granted JPS61246233A (ja) 1985-04-24 1985-04-24 ポリシアノアリ−ルエ−テル粉末の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61246233A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01135833A (ja) * 1987-11-21 1989-05-29 Idemitsu Kosan Co Ltd ポリシアノアリールエーテル粉末の製造方法
WO2023190280A1 (ja) * 2022-03-30 2023-10-05 本州化学工業株式会社 ポリエーテルニトリル成形用材料及びその製造方法、ポリエーテルニトリル樹脂組成物成形用材料の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61246233A (ja) 1986-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4663427A (en) Process for preparing polycyanoaryl ether powder
US4640975A (en) Polycyanoaryl ether and method of preparing the same
EP0192177B1 (en) Copolymer and process for producing the same
JPS645055B2 (ja)
JPH0737525B2 (ja) ブロツク共重合体の製造方法
Kricheldorf et al. New polymer syntheses. 33. Poly (ether ketone) s with alternating sequences of aliphatic spacers and aromatic ether-ketone blocks
JP2001064226A (ja) (2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾイル)ジフェニルエーテル化合物および含フッ素アリールエーテルケトン重合体
JPS62148524A (ja) 熱可塑性芳香族ポリエ−テルの製造方法
US6172181B1 (en) (2,3,4,5,6-pentafluorobenzoyl) diphenyl ether compound, and fluorine-containing aryl ether ketone polymer
JP2572268B2 (ja) 芳香族エーテルケトン系共重合体
CN114026149A (zh) PEEK-PEoEK共聚物粉末和制备该粉末的方法
JPH04220425A (ja) ポリエーテルケトン系共重合体とその製造法
JPS6362529B2 (ja)
JPS6362533B2 (ja)
JPH06157390A (ja) 新規芳香族ジオール化合物及びその製造方法
JPS62240353A (ja) 成形用樹脂組成物
JPS63258923A (ja) 芳香族ポリエ−テルケトンの製造方法
JPS59164326A (ja) 芳香族ポリエ−テルケトン系共重合体
JPH0552848B2 (ja)
JPS6362536B2 (ja)
JPH03215524A (ja) ポリエーテルケトン系共重合体およびその製造方法
JP2844473B2 (ja) ポリビフェニレンエーテルケトン共重合体フィルム
JPS62151421A (ja) 熱可塑性芳香族ポリエ−テルケトン共重合体およびその製造方法
JPH0317126A (ja) 芳香族ポリエーテル系共重合体およびその製造方法
JPH05140312A (ja) 芳香族ポリエーテルケトンスルホンとその製造法