JPH06157390A - 新規芳香族ジオール化合物及びその製造方法 - Google Patents

新規芳香族ジオール化合物及びその製造方法

Info

Publication number
JPH06157390A
JPH06157390A JP4302344A JP30234492A JPH06157390A JP H06157390 A JPH06157390 A JP H06157390A JP 4302344 A JP4302344 A JP 4302344A JP 30234492 A JP30234492 A JP 30234492A JP H06157390 A JPH06157390 A JP H06157390A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terphenyl
bis
copper
compound
hydroxyphenoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4302344A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2886012B2 (ja
Inventor
Ryoji Tsukamoto
亮二 塚本
Jirou Sadanobu
治朗 定延
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP4302344A priority Critical patent/JP2886012B2/ja
Publication of JPH06157390A publication Critical patent/JPH06157390A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2886012B2 publication Critical patent/JP2886012B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリマー原料として有用な新規な芳香族ジオ
ール化合物を提供する。 【構成】 下記式で表わされる4,4′―ビス―(3―
ヒドロキシフェノキシ)―p―ターフェニル。 この化合物は、4,4′―ジハロゲノターフェニルとm
―アルコキシフェノールとの反応生成物を脱メチル化す
る方法により製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な芳香族ジオール化
合物である4,4′―ビス(3―ヒドロキシフェノキ
シ)―p―ターフェニル及びその製造法に関する。さら
に詳細には、耐熱性、耐薬品性等において優れた高分子
材料の原料モノマーとして利用できる4,4′―ビス
(3―ヒドロキシフェノキシ)―p―ターフェニル及び
それを工業的に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機高分子化合物の原料の一つで
あるジオール成分としては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール等の脂
肪族ないし脂環族ジオール類、ハイドロキノン、レゾル
シン、2,6―ヒドロキシナフタレン、2,5―ヒドロ
キシナフタレン、4,4′―ジヒドロキシジフェニル、
ビスフェノールA、ビスフェノールS等の芳香族ジオー
ル類が用いられている。これらはポリエステル、ポリウ
レタン、ポリカーボネート、ポリエーテル、ポリエーテ
ルケトン等の樹脂の構成成分として使用されている。
【0003】これらの樹脂の耐熱性、耐薬品、機械的性
質を高品質化する目的でさらに芳香族性の高い構造単
位、例えばターフェニル構造を含んだ構成成分の導入が
考えられるが、一般にターフェニル化合物あるいはそれ
より芳香族性の高いモノマーから誘導されるポリマー
は、高融点・不溶で均一重合性及び成形性の乏しいもの
しか得られないという問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高性
能な有機高分子材料のジオール成分として有用な新規な
芳香族ジオール化合物及びその製造法を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の新規
な芳香族ジオール化合物は、下記式(I)で示される、
4,4′―ビス―(3―ヒドロキシフェノキシ)―p―
ターフェニルである。
【0006】
【化3】
【0007】本発明の4,4′―ビス―(3―ヒドロキ
シフェノキシ)―p―ターフェニルは、下記式(II)で
示される4,4′―ジハロゲノターフェニルと、下記式
(III )
【0008】
【化4】
【0009】(式中、Xは塩素または臭素原子、Rは炭
素数1〜5のアルキル基を表わす。)で示されるm―ア
ルコキシフェノールとをアルカリ金属の水酸化物または
炭酸塩と銅または銅化合物との存在下に反応させて4,
4′―ビス―(3―アルコキシフェノキシ)―p―ター
フェニルとし、次いでこれを脱アルキル化することによ
り製造することができる。
【0010】本発明では、4,4′―ジハロゲノターフ
ェニルとm―アルコキシフェノールとを、アルカリ金属
の水酸化物または炭酸塩と銅または銅化合物との存在下
に反応させる。ここで用いる4,4′―ジハロゲノター
フェニルのハロゲン基は塩素、臭素あるいはその両者が
混在していてもよいが、反応性の高さから臭素二置換体
が特に好ましく用いられる。また、m―アルコキシフェ
ノールとしては、m―メトキシフェノールが好ましい。
【0011】一方、アルカリ金属としては、ナトリウ
ム、カリウム、リチウム等を用いることができるが、反
応性の高さからカリウムが特に好ましく用いられる。ま
た、銅または銅化合物としては、活性化された銅粉、塩
化銅、臭化銅、酸化銅あるいは塩化銅、臭化銅のピリジ
ン錯体またはキノリン錯体を用いることができる。また
陽イオン捕捉剤としてクラウンエーテル等を併用しても
よい。
【0012】本発明の製造法は、上記の各成分を混合し
て加熱反応させるものである。このとき、m―アルコキ
シフェノールは4,4′―ジハロゲノターフェニルに対
して2〜3倍モル、より好ましくは2.0〜2.2倍モ
ル用いる。また、アルカリ金属はm―アルコキシフェノ
ールに対し当量を用いる。銅または銅化合物の使用量は
触媒量でよい。
【0013】反応に際し、4,4′―ジハロゲノターフ
ェニル、m―アルコキシフェノール、アルカリ金属の水
酸化物または炭酸塩、銅または銅化合物の各成分は、同
時に混合し加熱反応してよいが、好ましくはm―アルコ
キシフェノールとアルカリ金属の水酸化物あるいは炭酸
塩とを予め反応させフェノラートとした後、4,4′―
ジハロゲノターフェニル及び銅または銅化合物を添加す
る方法を用いることもできる。
【0014】m―アルコキシフェノールと4,4′―ジ
ハロゲノターフェニルのエーテル化反応は200〜25
0℃で行うことが好ましく、反応時間は1〜10時間、
好ましくは2〜5時間として反応を行う。反応に際し
て、反応を阻害しない溶媒を用いることができる。かか
る溶媒の例としては、ベンゾフェノン、ジフェニルスル
ホン、スルホラン、N―メチルピロリドン、N―ヘキシ
ルピロリドン等を用いることができる。
【0015】かくして、m―アルコキシフェノールと
4,4′―ジハロゲノターフェニルのエーテル化反応に
より4,4′―ビス―(3―アルコキシフェノキシ)―
p―ターフェニルが合成される。
【0016】次いで、得られた4,4′―ビス―(3―
アルコキシフェノキシ)―p―ターフェニルを脱アルキ
ル化することにより、本発明の4,4′―ビス(3―ヒ
ドロキシフェノキシ)―p―ターフェニルが得られる。
【0017】脱アルキル化の方法としては、(a)臭化
水素酸と酢酸の混合物中で還流下反応させる、(b)ピ
リジン臭素水素塩と混合し加熱溶融反応させる、(c)
溶媒に溶解させ三臭化ホウ素と反応させる、等の方法を
採用することができる。
【0018】得られた4,4′―ビス―(3―ヒドロキ
シフェノキシ)―p―ターフェニルは再結晶により精製
することができる。適当な再結晶溶媒としてはキシレ
ン、トルエン、ジオキサン/キシレンの混合溶媒があげ
られる。
【0019】また、得られた4,4′―ビス―(3―ヒ
ドロキシフェノキシ)―p―ターフェニルを無水酢酸で
処理することによりアセチル化し、4,4′―ビス―
(3―アセトキシフェノキシ)―p―ターフェニルの形
で再結晶により精製し、これを加水分解して精製された
4,4′―ビス―(3―ヒドロキシフェノキシ)―p―
ターフェニルを得る方法も好ましく用いられる。
【0020】かくして得られる4,4′―ビス―(3―
ヒドロキシフェノキシ)―p―ターフェニルは、融点が
246〜247℃で、元素分析、赤外吸収スペクトル分
析、核磁気共鳴スペクトル分析等の結果と併せて同定す
ることができる。
【0021】
【発明の効果】本発明により得られる4,4′―ビス―
(3―ヒドロキシフェノキシ)―p―ターフェニルは新
規化合物であり、新規なポリエステル、ポリエーテル、
ポリエーテルケトン等のモノマーとして有用である。こ
のモノマーは、剛直なターフェニルと屈曲性のm―フェ
ノキシの両者を構造単位内に含むことから、耐熱性を低
下させることなく、従来のターフェニルを含むポリマー
より比較的低融点の成形性に優れた高分子材料用原料と
して用いることができる。
【0022】
【実施例】以下実施例をあげて本発明を説明する。実施
例中「部」は重量部を表わす。
【0023】(A)4,4′―ビス―(3―メトキシフ
ェノキシ)―p―ターフェニルの合成 m―メトキシフェノール124部、水酸化カリウム30
部、キシレン300部を攪拌装置及び窒素導入口のある
溜出系を備えた反応容器に入れ、常圧下窒素気流中で還
流させ、発生する水をキシレンとともに共沸させた。そ
の後、キシレンを溜去し、冷却後4,4′―ジビロモ―
p―ターフェニル100部、活性化銅2.5部を加え、
240℃で融解させ、4時間反応させた。反応後、冷却
し、5%水酸化カリウム水溶液約1000部を加え、過
剰のm―メトキシフェノールを溶解させ、沈澱を濾別
後、希塩酸で洗浄・乾燥し、得られた固体をキシレン約
1000部、活性炭20部を用いて再結晶化させ、4,
4′―ビス―(3―ヒドロキシフェノキシ)―p―ター
フェニル83部を得た。(この生成物の融点は161〜
164℃であった)
【0024】(B)4,4′―ビス―(3―ヒドロキシ
フェノキシ)―p―ターフェニルの合成 得られた4,4′―ビス―(3―メトキシフェノキシ)
―p―ターフェニル75部、酢酸300部、無水酢酸3
00部を攪拌装置を備えた反応容器に入れ、47%臭化
水素酸水溶液100部を徐々に滴下した。滴下終了後、
20時間還流させた。反応後、冷却し沈澱を濾別し、ジ
オキサン:キシレン=1:4の混合溶媒500部を用い
て再結晶化させ、4,4′―ビス―(3―ヒドロキシフ
ェノキシ)―p―ターフェニル22部を得た。この生成
物の融点は246〜247℃で、元素分析値は以下のと
おりであった。 C:80.4%(80.7%) H: 4.6%( 4.9%) また、この生成分の赤外線吸収スペクトルは図1に示す
とおりであり、核磁気共鳴スペクトル(13C:22.5
MHz)は図2に示すとおりであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る4,4′―ビス―(3―ヒドロキ
シフェニル)―p―ターフェニルの赤外吸収スペクトル
【図2】本発明に係る4,4′―ビス―(3―ヒドロキ
シフェニル)―p―ターフェニルの核磁気共鳴スペクト
ル図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)で示される4,4′―ビス
    (3―ヒドロキシフェノキシ)―p―ターフェニル。 【化1】
  2. 【請求項2】 下記式(II)で示される4,4′―ジハ
    ロゲノターフェニルと、下記式(III )で示されるm―
    アルコキシフェノールとを、アルカリ金属の水酸化物ま
    たは炭酸塩と銅または銅化合物との存在下に反応させて
    4,4′―ビス(3―アルコキシフェノキシ)―p―タ
    ーフェニルとし、次いでこれを脱アルキル化することを
    特徴とする請求項1記載の4,4′―ビス(3―ヒドロ
    キシフェノキシ)―p―ターフェニルの製造方法。 【化2】 (式中、Xは塩素または臭素原子、Rは炭素数1〜5の
    アルキル基を表わす。)
JP4302344A 1992-11-12 1992-11-12 新規芳香族ジオール化合物及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2886012B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4302344A JP2886012B2 (ja) 1992-11-12 1992-11-12 新規芳香族ジオール化合物及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4302344A JP2886012B2 (ja) 1992-11-12 1992-11-12 新規芳香族ジオール化合物及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06157390A true JPH06157390A (ja) 1994-06-03
JP2886012B2 JP2886012B2 (ja) 1999-04-26

Family

ID=17907796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4302344A Expired - Fee Related JP2886012B2 (ja) 1992-11-12 1992-11-12 新規芳香族ジオール化合物及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2886012B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008303221A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Dongjin Semichem Co Ltd 感光性化合物およびこれを含むフォトレジスト組成物
US20100137484A1 (en) * 2007-06-05 2010-06-03 Jaeho Cheong Optically anisotropic compound and resin composition comprising the same
CN112469684A (zh) * 2018-09-14 2021-03-09 株式会社Lg化学 二醇化合物、聚碳酸酯及其制备方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100137484A1 (en) * 2007-06-05 2010-06-03 Jaeho Cheong Optically anisotropic compound and resin composition comprising the same
US9422475B2 (en) * 2007-06-05 2016-08-23 Lg Chem, Ltd. Optically anisotropic compound and resin composition comprising the same
JP2008303221A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Dongjin Semichem Co Ltd 感光性化合物およびこれを含むフォトレジスト組成物
CN112469684A (zh) * 2018-09-14 2021-03-09 株式会社Lg化学 二醇化合物、聚碳酸酯及其制备方法
EP3808726A4 (en) * 2018-09-14 2021-08-04 Lg Chem, Ltd. DIOL COMPOUND, POLYCARBONATE AND PROCESS FOR THEIR PRODUCTION
CN112469684B (zh) * 2018-09-14 2023-06-30 株式会社Lg化学 二醇化合物、聚碳酸酯及其制备方法
US11884777B2 (en) 2018-09-14 2024-01-30 Lg Chem, Ltd. Diol compound, polycarbonate, and preparation method of the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2886012B2 (ja) 1999-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8134021B2 (en) Phosphorus-containing bisphenols and preparing method thereof
JP2001206863A (ja) フルオレン化合物及びその製造方法
US4727119A (en) Halogenated epoxy resins
US4895755A (en) Halogenated advanced epoxy resins
JP2886012B2 (ja) 新規芳香族ジオール化合物及びその製造方法
JPS58180479A (ja) 芳香族ビス(エ−テル酸無水物)の製造方法
JP5090107B2 (ja) テトラキス(アリルオキシフェニル)炭化水素化合物の製造方法
JPH05222153A (ja) 新規アントラセン系エポキシ樹脂及びその製造方法
JP2636042B2 (ja) 4,4▲′′′▼―ジヒドロキシクォーターフェニル誘導体およびその製造方法
WO2006085630A1 (ja) 芳香族ジカルボン酸の製造方法
JPS58170774A (ja) 新規エポキシ樹脂およびその製造方法
JPS63250372A (ja) ポリグリシジルアミノ化合物の製造方法
JPH0419993B2 (ja)
JP2001302686A (ja) 新規有機リン化合物、その製造方法及びエポキシ樹脂組成物
JPS6327448A (ja) 高純度ビスフエノ−ルアルカリ金属二塩の製造方法
EP0154455B1 (en) Latent curing agent for epoxy resins
JPS6396148A (ja) フエニルケトン骨格を有するエ−テル結合で連結された末端アセチレン化合物
JP2000034345A (ja) 多官能シアン酸エステル樹脂組成物および硬化物
JP4484020B2 (ja) 新規な酸無水物
JPS645055B2 (ja)
US5013805A (en) Cured resin products
JPH11343286A (ja) エポキシ化合物及びその製造方法
JPH0533934B2 (ja)
Lee et al. Preparation of epoxy resins containing ether ether sulfone unit and thermal properties
JPS6362529B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees