JPS6362533B2 - - Google Patents

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JPS6362533B2
JPS6362533B2 JP5424085A JP5424085A JPS6362533B2 JP S6362533 B2 JPS6362533 B2 JP S6362533B2 JP 5424085 A JP5424085 A JP 5424085A JP 5424085 A JP5424085 A JP 5424085A JP S6362533 B2 JPS6362533 B2 JP S6362533B2
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JP
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polyetherketone
polymer
alkali metal
reaction
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JP5424085A
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【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕 本発明は、ポリエーテルケトンの製造方法に関
し、更に詳しくは、高分子量で耐熱性に優れたポ
リエーテルケトンの製造方法に関する。 〔発明の技術的背景とその問題点〕 ポリエーテルケトンとして、次式: で示される繰返し単位からなるものがよく知られ
ており、このポリエーテルケトンは機械的性質に
優れているため広く用いられている。しかしなが
ら、このポリエーテルケトンはガラス転移温度が
142℃であるため、耐熱性が要求される用途分野
にあつては、耐熱性が不充分であるという欠点を
有している。 一方、他の繰返し単位からなるポリエーテルケ
トンとして、次式: で示される繰返し単位からなるポリエーテルケト
ンがポリマー、25巻、1151頁、1984年
(POLYMER、Vol 25、p1151、1984)に発表さ
れている。このポリエーテルケトンは、 と、4,4′―ジフルオロベンゾフエノンとから合
成されると発表されている。 しかしながら、上記出発原料からポリエーテル
ケトンを製造する方法においては、分子量の大き
な重合体が得られず、したがつて耐熱性も不充分
な重合体しか得られなかつた。 〔発明の目的〕 本発明は、上記した問題点を解消し、高分子量
で耐熱性に優れているポリエーテルケトンの製造
方法の提供を目的とする。 〔発明の概要〕 本発明者らは前述した2種類のポリエーテルケ
トンのうち後者の重合体を容易に高分子量化する
方法につき種々検討した結果、ポリエーテルケト
ンの製造に際して出発原料を後述する組合せにす
れば重合体の高分子量化が進みやすくなり、した
がつて、耐熱性の優れたポリエーテルケトンが得
られるとの事実を見出し本発明を完成するに到つ
た。 すなわち、本発明のポリエーテルケトンの製造
方法は、 次式: (式中、Xはハロゲン原子を表わす) で示されるジハロゲノベンゾフエノンと、 次式: (式中、Mはアルカリ金属を表わす) で示されるジヒドロキシナフタレンのアルカリ金
属塩とを溶媒の存在下で反応させることを特徴と
する。 本発明方法において、第1の出発原料は上記
()で示されるジハロゲノベンゾフエノンであ
る。ここでXはハロゲン原子であれば何であつて
もよく、好ましくはF、Clである。 次に、第2の出発原料は上記()式で示され
るジヒドロキシナフタレンのアルカリ金属塩であ
る。これを出発原料の1つにするということが本
発明における最大の特徴である。この()式に
おけるアルカリ金属が生成されるポリエーテルケ
トンの高分子量化に寄与しており、延いてはポリ
エーテルケトンの耐熱性向上に寄与しているので
ある。 式()の化合物で、Mはアルカリ金属であれ
ば何であつてもよいが、とくにNa、Kは好まし
いものである。この式()の化合物は、ジヒド
ロキシナフタレンと炭酸カリウム、水酸化カリウ
ムのようなアルカリ金属塩との中和反応によつて
調製される。 なお、後述する反応を進めるにあたつては、当
初から式()の化合物を用いることなく、例え
ば、反応系にジヒドロキシナフタレンと上記した
ようなアルカリ金属塩とを一緒に添加しておいて
もよい。この場合には、反応の進行に伴つて反応
系内で式()の化合物が生成することになる。 式()の化合物と式()の化合物の使用量
は、目的とする重合体の重合度との関係から決め
られる。両者はほぼ等モル量使用されればよい
が、等モル量でなくても不都合はない。 以上の出発原料を用いた反応は溶媒中で行なわ
れる。使用する溶媒としては、例えば、ジメチル
スルホキシド、スルホラン、ジメチルアセトアミ
ド、N―メチルピロリドン、ジフエニルスルホン
をあげることができ、その使用量は式()、式
()の各化合物を溶解せしめるに充分な量であ
ればよい。 反応温度は180〜350℃、好ましくは200〜320
℃、反応時間は1〜5時間、好ましくは1.5〜3
時間である。また、反応は常圧下もしくは若干の
加圧下で行なえばよい。 なお、この過程で分子量調節剤として、 次式: (式中、Rは水素原子、炭素数1〜10のアルキル
基、アリール基、アルアルキル基、シアノ基のい
ずれかを表わす。) で示される一価フエノールを添加することが好ま
しい。式()の化合物でアリール基としては、
フエニル基が好ましく、アルキル基としては、
tert―ブチル基が好ましい。式()で示される
一価フエノールとしては、例えば、p―クミルフ
エノール、p―tert―ブチルフエノール、フエニ
ルフエノールがあげられる。 また、分子量調節剤の添加量は、目的とする重
合体の分子量との関係から決められる。 次に、上記過程を経て得られた反応生成物を水
またはアルコールで処理して、反応生成物の末端
に存在するアルカリ金属を脱離せしめて、これを
H、OHで置換する。アルコールとしては、メタ
ノール、エタノールが好ましい。また処理方法と
しては、上記反応生成物を水またはアルコールの
中に投入するだけでよい。 以上の方法により得られたポリエーテルケトン
は、 次式: で示される繰返し単位を基本骨格としたものにな
る。 上記した方法により、分子量が異なる種々のポ
リエーテルケトンが得られるが、耐熱性の優れた
ポリエーテルケトンを得るには、反応条件などを
調節して、p―クロルフエノールの0.2g/dl濃
度の溶液の60℃における還元粘度〔η sp/c〕
が0.6dl/g以上となるように設定すればよい。 〔発明の実施例〕 実施例 1 撹拌装置、精留装置ならびにアルゴンガス吹込
管を備えた300mlのセパラブルフラスコに、4,
4′―ジフルオロベンゾフエノン21.82g(0.1モル)
と、2,7―ジヒドロキシナフタレン15.859g
(0.099モル)、炭酸カリウム16.585g(0.12モル)、
スルホラン100ml、トルエン50mlを仕込み、アル
ゴンガスを吹込みながら撹拌し、160℃において
1.5時間反応させ、ついで200℃に昇温して1.5時
間反応させた。 重合反応の終了後、生成物をメタノール中に析
出させて回収し、ワーニング社製ブレンダーによ
り粉砕した後、熱水2と熱メタノール2でそ
れぞれ洗浄し、120℃で8時間減圧乾燥した。こ
の結果、重合体の収量は30.3g(収率100%)で
あつた。 ここで得られた重合体は、p―クロルフエノー
ルを溶媒とする0.2g/dl濃度の溶液の60℃にお
ける還元粘度〔η sp/c〕(以下の実施例も同
様条件で測定)は0.83dl/gであつた。 この重合体を用いてプレス成形によりフイルム
を作製し、このフイルムを用いて赤外線吸収スペ
クトル(IR)分析をおこなつた結果、1650cm-1
の位置にカルボニル基にもとづく吸収、1220〜
1250cm-1の位置に芳香族エーテルにもとづく吸収
がそれぞれ認められた。 この重合体の熱的性質については、ガラス転移
温度(Tg)170℃、融点(Tm)249℃、熱分解
開始温度(Td)571℃(空気中)であつた。 これに対して、従来のポリエーテルケトン例え
ばICI社のPEEKはTg142℃、Td540℃であり、
本発明のポリエーテルケトンが耐熱性に優れるも
のであることが確認された。 一方、この重合体の機械的性質を調べるため、
島津製作所製オートグラフIS―5000を用いて、引
張速度1mm/minにおいて、降伏強度、破断強
度、弾性率、伸びをそれぞれ測定し、その結果を
表に示した。 実施例 2 実施例1における200℃での反応時間を2.5時間
としたほかは実施例1と同様にしてポリエーテル
ケトンを製造した。 この結果、重合体の収量は30.3g(収率100%)
であり、還元粘度は2.31dl/gであつた。また、
IR分析結果は実施例1と同様であつた。 熱的性質に関しては、Tg172℃、Tm250℃、
Td570℃であり、また、機械的性質は表に示す如
きであつた。 実施例 3 2,7―ジヒドロキシナフタレンの使用量を
15.70g(0.098モル)とし、かつ分子量調節剤と
してp―クミルフエノール0.212g(0.001モル)
添加したほかは、実施例2と同様にしてポリエー
テルケトンを製造した。 この結果、重合体の収量は30.3g(収率100%)
であり、還元粘度は1.05dl/gであつた。また、
IR分析結果は実施例1と同様であつた。 熱的性質に関しては、Tg171℃、Tm249℃、
Td572℃であり、また、機械的性質は表に示す如
きであつた。 実施例 4 2,7―ジヒドロキシナフタレンに代えて、
1,6―ジヒドロキシナフタレン15.859g
(0.099モル)を使用したほかは、実施例1と同様
にしてポリエーテルケトンを製造した。 この結果、重合体の収量は30.3g(収率100%)
であり、還元粘度は0.75dl/gであつた。また、
IR分析結果は実施例1と同様であつた。 熱的性質に関しては、Tg216℃、Td522℃であ
り、また、機械的性質は表に示す如きであつた。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明の方法
によれば、ポリエーテルケトンの高分子量化が可
能であり、したがつて、耐熱性に優れ機械的強度
も良好なポリエーテルケトンを得ることができ
る。本発明方法により製造されたポリエーテルケ
トンは、電子・電気機器、機械などの各種部品の
素材に適用して有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次式: (式中、Xはハロゲン原子を表わす) で示されるジハロゲノベンゾフエノンと、 次式: (式中、Mはアルカリ金属を表わす) で示されるジヒドロキシナフタレンのアルカリ金
    属塩とを溶媒の存在下で反応させることを特徴と
    するポリエーテルケトンの製造方法。 2 次式: (式中、Rは水素原子、炭素数1〜10のアルキル
    基、アリール基、アルアルキル基、シアノ基のい
    ずれかを表わす。) で示される一価フエノールを分子量調節剤として
    用いる特許請求の範囲第1項記載のポリエーテル
    ケトンの製造方法。
JP5424085A 1985-03-20 1985-03-20 ポリエ−テルケトンの製造方法 Granted JPS61213219A (ja)

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JP2657827B2 (ja) * 1988-07-04 1997-09-30 ダイセル化学工業株式会社 熱安定性の優れた芳香族ポリエーテル
AU2002354454A1 (en) * 2001-12-11 2003-06-23 Mitsui Chemicals, Inc. Polyether ketone and method for production thereof

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