JPH0432106B2 - - Google Patents

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JPH0432106B2
JPH0432106B2 JP62210271A JP21027187A JPH0432106B2 JP H0432106 B2 JPH0432106 B2 JP H0432106B2 JP 62210271 A JP62210271 A JP 62210271A JP 21027187 A JP21027187 A JP 21027187A JP H0432106 B2 JPH0432106 B2 JP H0432106B2
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styrene
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、透明で耐衝撃性及び低温特性に優れ
たスチレン系重合体組成物に関する。 〔従来の技術〕 従来、ポリスチレンは透明性、表面光沢に優
れ、美しい外観を有し、かつ剛性及び引張強度に
優れているため、食品包装容器等に広く利用され
ているが、耐衝撃性に劣り脆いという欠点を有す
る。この欠点を改良する方法として、ポリスチレ
ンに共役ジオレフインとビニル置換芳香族化合物
とからなるブロツク共重合体を配合するなどの数
多くの方法が知られている。例えば、特公昭45−
19388号公報及び特公昭47−43618号公報にはポリ
スチレンの耐衝撃性改良剤として線状ブロツク共
重合体や分岐放射状ブロツク共重合体を使用する
ことが記載されている。また、特開昭47−435号
公報及び特公昭47−34808号公報にはブロツク共
重合体及び耐衝撃性ゴム変性スチレン重合体をポ
リスチレンに配合する方法が記載されている。し
かしながら、これらの方法によれば、ポリスチレ
ンの耐衝撃性は向上するものの、その透明性が著
しく低下するという欠点があり、より効果的な改
良方法が切望されていた。 最近、この要望に答えるべくいくつかの新しい
試みがなされている。例えば特開昭54−62251号
公報や特開昭53−250号公報にはスチレン含有量
の少ないブロツク共重合体とスチレン含有量の多
いブロツク共重合体とをポリスチレンに配合する
方法や、これらにさらに耐衝撃性ゴム変性スチレ
ン重合体を配合する方法が記載されている。これ
らの方法によれば、前述の方法に比して透明性は
かなり改良されるものの、逆に耐衝撃性が低下し
て成形品として使用する場合衝撃により破損した
りするなどの問題を生じている。 〔発明が解決すべき問題点〕 本発明者らは前記した従来技術の現状に鑑み、
透明性及び耐衝撃性に優れたスチレン系重合体組
成物を開発すべく種々の検討を行つた結果、ビニ
ル置換芳香族化合物の含有量が55重量%を超え65
重量%未満であるブロツク共重合体が透明性を悪
化せしめることなく耐衝撃性を改良する効果のあ
ることを見出し、本発明をなすに至つた、 〔問題点を解決するための手段及びその作用〕 即ち、本発明の重合体組成物は、 () ビニル置換芳香族化合物の含有量が10重量
%以上55重量%以下である、共役ジオレフイン
とビニル置換芳香族化合物とからなるブロツク
共重合体5〜25重量%、 () ビニル置換芳香族化合物の含有量が55重量
%を超え65重量%未満であり、しかも (イ) 25重量%≦(ブロツク共重合体中にブロツク状ホモ重合
体セグメントとして存在しているビニル/(ブロツク共
重合体に含有されている全ビニル置換芳香族化合物の量
)※ ※置換芳香族化合物の量)/ ×100≦75重量% でかつ、 (ロ) 1,2−ビニル結合含有量が15%以下であ
る共役ジオレフインとビニル置換芳香族化合
物とからなるブロツク共重合体10〜40重量
%、 () 耐衝撃性ゴム変形スチレン系重合体4〜10
重量%、および () 非ゴム変性スチレン系重合体40〜80重量% からなり、この重合体組成物は耐衝撃性及び透明
性に優れたものである。 以下、本発明について詳細に説明する。 まず、本発明で使用する成分()のブロツク
共重合体は、ビニル置換芳香族化合物の含有量が
10重量%以上55重量%以下、好ましくは20〜53重
量%、更に好ましくは25〜50重量%のものであ
る。また、成分()のブロツク共重合体は、ビ
ニル置換芳香族化合物の含有量が55重量%を超え
て65重量%未満、好ましくは57重量%以上63重量
%以下のものである。 成分()のブロツク共重合体の製造方法とし
ては従来公知の方法いずれでもよく、例えば、特
公昭36−19286号公報、特公昭43−17979号公報、
特公昭49−36957号公報などに開示された方法が
採用用できる。 これらはすべて、炭化水素溶剤中で有機リチウ
ム化合物等のアニオン重合開始剤を用い、共役ジ
オレフインとビニル置換芳香族化合物をブロツク
共重合する方法であり、一般式、 (A−B)o,A―(B−A)o,B―(A−B)o (上式において、Aはビニル置換芳香族化合物を
主とする重合体ブロツクであり、Bは共役ジオレ
フインを主とする重合体ブロツクである。Aブロ
ツクとBブロツクとの境界は必ずしも明瞭に区別
される必要はない。又、nは1以上の整数であ
る。) で表わされる線状ブロツク共重合体、あるいは一
般式 〔(B−A)o―〕n+1X,〔(A−B)o―〕n+1X 〔(B−A―)oB―〕n+1X (上式において、A、Bは前記と同じであり、X
は例えば四塩化ケイ素、四塩化スズなどのカツプ
リング剤の残基又は多官能有機リチウム化合物の
残基を示す。m及びnは1以上の整数である。)
で表わされるラジアルブロツク共重合体として得
られる。尚、上記ブロツク共重合体の構造には、
完全型のブロツク共重合体も、又テーパー型ブロ
ツク共重合体も含みうる。 本発明において、成分()及び成分()の
ブロツク共重合体の製造に用いられるビニル置換
芳香族炭化水素としては、スチレン、o−メチル
スチレン、p−メチルスチレン、p−tertブチル
スチレン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラ
セン等で、特に一般的なものとしてはスチレンが
あげられる。これらは1種のみならず2種以上の
混合物として用いても良い。また、共役ジエンと
しては、炭素数が4ないし8の1対の共役二重結
合を有するジオレフインであり、例えば、1,3
−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン
(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタ
ジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサ
ジエン等があげられるが、特に一般的なものとし
ては、1,3−ブタジエン、イソプレンがあげら
れる。これらは1種のみならず2種以上の混合物
として用いても良い。有機リチウム化合物として
は、分子中に少くとも1個のリチウム原子を結合
した炭化水素で、例えばn−プロピルリチウム、
イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、
sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、
n−ペンチルリチウム、リチウムトルエン、ベン
ジルリチウム、1,4ジリチオ−n−ブタン、
1,2ジリチオ−1,2ジフエニルエタン、トリ
メチレンジリチウム、オリゴイソプレニルジリチ
ウム、ポリスチリルリチウム等で特に一般的なも
のとしてはn−ブチルリチウネム、sec−ブチル
リチウムなどがあげられる。また、不活性炭化水
素溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、
イソペンタン、オクサン、イソオクタン等の脂肪
族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペン
タン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、
エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、ある
いはベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシ
レン等の芳香族炭化水素などが使用できる。これ
らは目的に応じて混合して用いることも出来る。 本発明で使用する成分()及び成分()の
ブロツク共重合体の分子量は、10000〜1000000、
好ましくは30000〜800000である。 本発明において、成分()のブロツク共重合
体として、 (イ) ブロツク共重合体中のビニル置換芳香族化
合物の25〜70重量%、好ましくは30〜65重量
%がブロツク状ホモ重合体セグメントとして
存在し、かつ、 (ロ) 1,2−ビニル結合含有量が15%以下、好
ましくは13%以下 であるブロツク共重合体を使用する場合は、耐衝
撃性が常温のみならず低温においても優れた組成
物が得られる。一般に、ブロツク状ホモ重合体セ
グメントとして存在するビニル置換芳香族化合物
の含有量が少ないブロツク共重合体は、エーテル
化合物や第3級アミン化合物等の極性化合物を重
合系に存在させて重合されるが、この様にして得
られたブロツク共重合体は1,2−ビニル結合含
有量が高いため、このブロツク共重合体を強靭化
剤とした組成物は低温時における耐衝撃性が悪い
が、上記要件の(イ)及び(ロ)を具備するブロツク共重
合体を使用した場合はかかる問題点も改善され
る。常温のみならず低温においても耐衝撃性の優
れた組成物は、最近の食生活の変化に伴ない冷凍
食品が広く普及するにつれて、特に食品包装容器
の素材としてその開発が要求されているものであ
る。 上記要件(イ)において、ビニル置換芳香族化合物
のブロツク状ホモ重合体セグメントに組込まれて
いないビニル置換芳香族化合物、換言すれば、共
役ジエンと共重合しているビニル置換芳香族化合
物はビニル置換芳香族化合物のブロツク状ホモ重
合体セグメント以外の重合体鎖中の全体又は特定
領域に均一に分布していても、又テーパー状に分
布していてもよい。共重合体中のビニル置換芳香
族化合物のブロツク状ホモ重合体セグメントは、
四酸化オスミウムを触媒としてジーターシヤリー
ブチルハイドロパーオキサイドにより共重合体を
酸化分解する方法(例えば、L.M.Kolthoff et
al、J.Polymer Sci.、1429(1946)記載の方法)
などにより定量することができる。従つて、ブロ
ツク共重合体中にブロツク状ホモ重合体セグメン
トとして存在しているビニル置換芳香族化合物の
割合は、かかる方法などで定量されたブロツク状
ホモ重合体セグメントの量をブロツク共重合体中
に含有されている全ビニル置換芳香族化合物の量
で除して把握することができる。また、上記要件
(ロ)において、ブロツク共重合体中の1,2−ビニ
ル結合の含有量は、Analytical Chemistry第21
巻923頁(1949年)に記載された方法に従い、赤
外分光光度計を用いて測定することができる。 上記要件(イ)及び(ロ)を具備する成分()のブロ
ツク共重合体の好ましい製造方法は、実質に極性
化合物を含まない不活性炭化水素溶媒中で共役ジ
オレフインとビニル置換芳香族化合物との混合物
を少なくとも1個の重合器に連続的に供給し、有
機リチウム化合物を触媒として共重合させる方法
である。ここで、単量体混合物を連続的に供給し
て共重合させるとは、重合反応が実質的に進行し
ている重合器内へ、さらに共役ジオレフインとビ
ニル置換芳香族化合物を連続的に供給して、共重
合させることを意味する。従つて、共役ジオレフ
インとビニル置換芳香族化合物が重合器に連続的
に供給されて混合されていれば、必ずしもこれら
の単量体を事前に混合しておかなくてもよい。 かかるブロツク共重合体の製造において、共役
ジオレフインの一部及び/又はビニル置換芳香族
化合物の一部を、残部の共役ジオレフインとビニ
ル置換芳香族化合物との混合物とは別々に重合さ
せてもよい。この際、共役ジオレフインの一部及
び/又はビニル置換芳香族化合物の一部は重合器
に一度に全量供給しても、また所定量連続的に供
給してもよいが、残部の共役ジオレフインとビニ
ル置換芳香族化合物との混合物は重合器に連続的
に供給しなければならない。かかる方法において
必要ならば触媒である有機リチウム化合物を2回
以上分割して重合器に供給してもよい。 尚、溶媒として用いる不活性炭化水素溶媒中に
は、エーテル化合物や第3級アミン化合物等の極
性化合物が実質的に含有されないものを使用す
る。前述した様に溶媒中に極性化合物が存在する
と共重合体中のビニル結合が増加して好ましくな
い。ここで実質的に極性化合物が含有されないと
は、1,2−ビニル結合の含有量が本発明が規定
する範囲を逸脱しないブロツク共重合体が製造で
きる溶媒を意味する。 又、かかるブロツク共重合体の製造方法は、セ
ミバツチ重合方法又は連続重合方法のいずれも採
用し得る。 このようにして得られる、上記要件(イ)及び(ロ)を
具備する成分()のブロツク共重合体の構造を
モデル的に例示すると、次の通りである。 (A′−B′)o,A′―(B′−A′)o,B′―(A′−B
′)o, 〔(B′−A′)o―〕n+2X 〔(B′−A′―)oB′―〕n+2X, 〔(A′−B′)o――〕n+2―――X (式中、A′はビニル置換芳香族化合物に富む重
合体セグメントであり、B′は共役ジオレフイン
に富む重合体セグメントである。A′セグメント
とB′セグメントとの境界は必らずしも明瞭に区
別される必要はない。また、m、n及びXは前記
と同じである。) 上記要件(イ)及び(ロ)を具備する成分()のブロ
ツク共重合体の構造が上記のものに限定されるも
のでないことは云うまでもない。 次に、本発明において使用する耐衝撃性ゴム変
性スチレン系重合体は、ビニル置換芳香族化合物
もしくはこれと共重合可能なモノマーとエラスト
マーとの混合物を重合することにより得られ、重
合方法としては懸濁重合、乳化重合、塊状重合、
塊状−懸濁重合などが一般に行なわれている。ビ
ニル置換芳香族化合物と共重合可能なモノマーと
しては、α−メチルスチレン、アクリロニトリ
ル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、無水マレイン酸などがあげられる。又、エラ
ストマーとしては、天然ゴム、合成イソプレンゴ
ム、プタジエンゴム、スチレン−ブダジエンゴ
ム、ハイスチレンゴム、ポリブタジエンゴム、ク
ロロプレンゴム、ポリブテンゴム、ゴム状エチレ
ン−プロピレン共重合体、ゴム状ブタジエン−ア
クリロニトリル共重合体、ブチルゴム、各種ニト
リル系ゴム、ゴム状エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ゴム状エチレン−アクリル酸エステル共重合
体、ゴム状アタクチツクポリプロピレン樹脂、ゴ
ム状エチレン−アクリル酸アイオノマー等が使用
される。 特に好ましい耐衝撃性ゴム変性スチレン系重合
体としては、耐衝撃性ゴム変性スチレン重合体、
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体、アクリル酸エステル−ブタジエン−スチレン
共重合体、メタクリル酸エステル−ブタジエン−
スチレン共重合体、耐衝撃性ゴム変性スチレン−
無水マレイン酸共重合体などがあげられ、これら
は単独又は二種以上の混合物として使用すること
もできる。 更に、本発明で用いる非ゴム変性スチレン系重
合体は、ビニル置換芳香族化合物もしくはこれと
共重合可能なモノマーを重合することにより得ら
れるものである。ビニル置換芳香族化合物と共重
合可能なモノマーとしてはα−メチルスチレン、
アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、無水マレイン酸などがあげられ
る。 特に好ましい非ゴム変性スチレン系重合体とし
ては、ポリスチレン、スチレン−α−メチルスチ
レン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重
合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合
体、スチレン−無水マレイン酸共重合体などがあ
げられ、これらは単独又は二種以上の混合物とし
て使用することができる。 本発明において各成分の好ましい配合重量比
は、成分()が5〜25重量%、成分()が10
〜40重量%、成分()が4〜10重量%、成分
()が40〜80重量%である。かかる各成分の使
用範囲は、透明性と耐衝撃性に優れた組成物を得
る上で推奨される使用範囲である。 本発明のスチレン系重合体組成物は、必要に応
じて、任意の充填剤を含むことができる。充填剤
の種類はプラスチツクの配合に一般に用いられる
ものであれば特に制限はないが、例えば、ガラス
繊維、ガラスビーズ、シリカ、炭カル、タルクな
どの無機補強剤、有機繊維、クマロンインデン樹
脂などの有機補強剤、有機パーオキサイド、無機
パーオキサイドなどの架橋剤、チタン白、カーボ
ンブラツク、酸化鉄などの顔料、染料、難燃剤、
酸化防止剤、、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、
可塑剤、その他の増量剤或いはこれらの混合物な
どが挙げられる。 本発明において各成分からなるスチレン系重合
体組成物は、従来公知のあらゆる配合方法によつ
て製造することができる。例えば、オープンロー
ル、インテンシブミキサー、インターナルミキサ
ー、コニーダー、二軸ローター付の連続混練機、
押出機等の一般的な混和機を用いた熔融混練方
法、各成分を溶剤に溶解又は分散混合後溶剤を加
熱除去する方法等が用いられる。 この様にして得た本発明のスチレン系重合体組
成物は、従来公知の任意の成形加工方法、例え
ば、押出成形、射出成形、中空成形などによつて
シート、発泡体、フイルム、各種形状の射出成形
品、中空成形品、圧空成形品、真空成形品、2軸
延伸成形品等極めて多種多様にわたる実用上有用
な製品に容易に成形加工出来る。 特に本発明のスチレン系重合体組成物は、シー
ト及びフイルム用の素材として有効であり、優れ
た透明性、耐衝撃性及び低温特性を生かして食品
包装容器の他、日用雑貨包装用、ラミネートシー
ト・フイルムとしても活用できる。 本発明を更に詳細に説明するために以下に本発
明の実施例を示すが、本発明の内容をこれらの実
施例に限定するものでないことは云うまでもな
い。尚、実施例で使用した溶媒、単量体及びラン
ダマイザー等の添加剤は、予め精製、乾燥したも
のを使用した。又、成分()のブロツク共重合
体は常法従につて製造したものを用いたが、成分
()のブロツク共重合体は以下に述べる方法で
製造したものを用いた。 (1) サンプル1の製造 下記の様にしてB′−A′−B′−A′(A′はスチレ
ンに富む重合体ブロツクを、B′はブタジエン
に富む重合体ブロツクを示す)の構造を有し、
スチレン含有量60重量%、ブロツクスチレン
(共重合体中に含まれるホモポリスチレン)含
有量約38重量%および、1,2−ビニル結合含
有量11%のブロツク共重合体(サンプル1とす
る)を得た。 洗浄、乾燥した撹拌機・ジヤケツト付きのオ
ートクレーブを窒素置換し、このオートクレー
ブにヘキサン4を仕込んだ後内温を85℃に昇
温した。次にn−ブチルリチウムを2.8g含有
するヘキサン溶液を添加した後、ブタジエン
350g及びスチレン90gを30重量%の濃度で含
有するヘキサン溶液混合物をポンプにて70ml/
minの速度で連続的にオートクレーブに供給し
た。次に、これにブタジエン70g及びスチレン
640gを30重量%の濃度で含有するヘキサン溶
液混合物をポンプにて95ml/minの速度で連続
的に供給し、供給が終了した後約10分間撹拌下
に放置した。その後、これにブタジエン840g
及びスチレン90gを30重量%の濃度で含有する
ヘキサン溶液混合物をポンプにて150ml/min
の速度で連続的に供給した。次いで、これにブ
タジエン140g及びスチレン1280gを30重量%
の濃度で含有するヘキサン溶液混合物をポンプ
にて95ml/minの速度で連続的に供給し、供給
が終了した後約15分間撹拌下に放置した。尚、
重合中のオートクレーブ内の温度は終始85℃に
なるようにコントロールした。かかる重合反応
後、得られた共重合体溶液に安定剤としてジ−
tert−ブチル−p−クレゾールを添加し、溶媒
のヘキサンを加熱留去してブロツク共重合体を
得た。 (2) サンプル2の製造 下記の様にしてB′−A′の構造を有し、スチ
レン含有量58重量%、ブロツクスチレン含有量
約30重量%、1,2−ビニル結合含有量11%の
ブロツク共重合体(サンプル2とする)を得
た。 洗浄、乾燥した撹拌機・ジヤケツト付きのオ
ートクレーブの底部よりブタジエンとスチレン
を重合比42/58の割合で、かつ20重量%の濃度
で含有するヘキサン−シクロヘキサン溶液混合
物をポンプにて200ml/minの速度で、またn
−ブチルリチウムを1重量%の濃度で含有する
ヘキサン溶液をポンプにて3.1ml/minの速度
でそれぞれ連続的に供給して重合した。尚、重
合器の温度は110℃になるように維持した。得
られた共重合体溶液はオートクレーブの頂部よ
り連続的に取出し、サンプル1と同様の処理を
して共重合体を得た。 (3) サンプル3の製造 下記の様にしてA−B−A(Aはスチレンを
主体とする重合体ブロツクを、またBはブタジ
エンを主体とする重合体ブロツクを示す)の構
造を有し、スチレン含有量62重量%、ブロツク
スチレン含有量約62重量%、1,2−ビニル結
合含有量11%のブロツク共重合体(サンプル3
とする)を得た。 サンプル1の製造で用いたのと同じオートク
レーブに、スチレン370gを20重量%の濃度で
含有するシクロヘキサン溶液を仕込んだ後内温
を50℃に昇温した。次にn−ブチルリチウムを
3.0g含有するヘキサン溶液を添加し、70℃の
温度で60分間反応させた。次に、これにブタジ
エン1330gを20重量%の濃度で含有するシクロ
ヘキサン溶液を仕込み90分間反応させた後、さ
らにスチレン1800gを20重量%の濃度で含有す
るシクロヘキサン溶液を仕込んで60分間反応さ
せた。尚、重合中、重合器の温度は70℃になる
ように維持した。得られた共重合体溶液は、サ
ンプル1と同様の処理をして共重合体を得た。 実施例1及び比較例1〜6 第1表に示した配合割合に従つて各成分をヘン
シエルミキサーで充分混合した後、押出機により
ペレツト化した。次いでシート押出機を用いて厚
さ0.3mmのシートを成形した。得られたシートの
特性を第1表に示した。 尚、本実験で使用したサンプル4〜8は第2表
に示したものを用いた。
【表】
【表】
【表】 実施例2及び比較例7 本発明において成分()と成分()の併用
による相乗効果を確認するため、第3表に示した
配合割合に従つて組成物を作り、その押出シート
を作成した。 得られたシートの特性を第3表に示したが、こ
の結果から成分()と成分()を併用した方
が、透明性と耐衝撃性とのバランスの点で優れて
おり、その相乗効果が確認された。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 () ビニル置換芳香族化合物の含有量が10
    重量%以上55重量%以下である、共役ジオレフ
    インとビニル置換芳香族化合物とからなるブロ
    ツク共重合体5〜25重量%、 () ビニル置換芳香族化合物の含有量が55重量
    %を超え65重量%未満であり、しかも (イ) 25重量%≦(ブロツク共重合体中にブロツク状ホモ重合
    体セグメントとして存在しているビニル/(ブロツク共
    重合体に含有されている全ビニル置換芳香族化合物の量
    )※ ※置換芳香族化合物の量)/ ×100≦75重量% でかつ、 (ロ) 1,2−ビニル結合含有量が15%以下であ
    る共役ジオレフインとビニル置換芳香族化合
    物とからなるブロツク共重合体10〜40重量
    %、 () 耐衝撃性ゴム変形スチレン系重合体4〜10
    重量%及び () 非ゴム変性スチレン系重合体40〜80重量% からなる耐衝撃性の良好なスチレン系重合体組成
    物。 2 成分()が、実質的に極性化合物を含まな
    い不活性炭化水素溶融中で有機リチウム化合物を
    触媒とし、共役ジオレフインとビニル置換芳香族
    化合物との混合物を少なくとも1個の重合器に連
    続的に供給して共重合させて得たブロツク共重合
    体である特許請求の範囲第1項記載の組成物。 3 成分()が、共役ジオレフインの一部及
    び/又はビニル置換芳香族化合物の一部を残部の
    共役ジオレフインとビニル置換芳香族化合物との
    混合物とは別々に重合させて得たブロツク共重合
    体である特許請求の範囲第2項記載の組成物。 4 成分()が、耐衝撃性ゴム変性スチレン重
    合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
    共重合体、アクリル酸エステル−ブタジエン−ス
    チレン共重合体、メタクリル酸エステル−ブタジ
    エン−スチレン共重合体、耐衝撃性ゴム変性スチ
    レン−無水マレイン酸共重合体のいずれか1種又
    は2種以上の混合物である特許請求の範囲第1項
    記載の組成物。 5 成分()が、ポリスチレン、スチレン−α
    −メチルスチレン共重合体、アクリロニトリル−
    スチレン共重合体、スチレン−メタクリル酸エス
    テル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
    体のいずれか1種又は2種以上の混合物である特
    許請求の範囲第1項記載の組成物。
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