JPS638981B2 - - Google Patents

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JPS638981B2
JPS638981B2 JP9379980A JP9379980A JPS638981B2 JP S638981 B2 JPS638981 B2 JP S638981B2 JP 9379980 A JP9379980 A JP 9379980A JP 9379980 A JP9379980 A JP 9379980A JP S638981 B2 JPS638981 B2 JP S638981B2
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JP
Japan
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vinyl
styrene
copolymer
substituted aromatic
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JP9379980A
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Inventor
Toshinori Shiraki
Hideo Morita
Akio Iemori
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS638981B2 publication Critical patent/JPS638981B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、透明で耐衝撃性及び低温特性に優れ
たスチレン系重合体組成物に関する。 従来、ポリスチレンは透明性、表面光沢に優れ
美しい外観を有し、かつ剛性、引張強度に優れる
ため食品包装容器等に広く利用されているが、耐
衝撃性に劣り脆いという欠点を有する。この欠点
を改良する方法として、ポリスチレンに共役ジオ
レフインとビニル置換芳香族化合物とからなるブ
ロツク共重合体を配合するなど数多くの方法が知
られている。例えば、特公昭45―19388号公報及
び特公昭47―43618号公報にはポリスチレンの耐
衝撃性改良剤として線状ブロツク共重合体や分岐
放射状ブロツク共重合体を使用することが記載さ
れている。また、特開昭47−435号公報及び特公
昭47−34808号公報にはブロツク共重合体及び耐
衝撃性ゴム変性スチレン重合体をポリスチレンに
配合する方法が記載されている。しかしながら、
これらの方法によれば、ポリスチレンの耐衝撃性
は向上するものの、その透明性が著しく低下する
という欠点があり、より効果的な改良方法が切望
されていた。 最近、この要望に答えるべくいくつかの新しい
試みがなされている。例えば特開昭54−62251号
公報や特開昭53−250号公報にはスチレン含有量
の少ないブロツク共重合体とスチレン含有量の多
いブロツク共重合体とをポリスチレンに配合する
方法や、これらにさらに耐衝撃性ゴム変性スチレ
ン重合体を配合する方法が記載されている。これ
らの方法により透明性は前述の方法に比してかな
り改良されてはいるものの、このどは逆に耐衝撃
性が低下して成形品として使用する場合衝撃によ
り破損したりするなどの問題を生じている。 本発明者らはかかる現状に鑑み、透明性及び耐
衝撃性に優れたスチレン系重合体組成物を開発す
べく種々の検討を行つた結果、ビニル置換芳香族
化合物の含有量が55重量%を超え65重量%未満で
あるブロツク共重合体が透明性を悪化することな
く耐衝撃性を改良する効果のあることを見出し、
本発明をなすに至つた。 即ち、本発明に従えば、 (i) ビニル置換芳香族化合物の含有量が10重量%
以上55重量%以下である、共役ジオレフインと
ビニル置換芳香族化合物とからなるブロツク共
重合体 3〜35重量%、 (ii) ビニル置換芳香族化合物の含有量が55重量%
を超え65重量%未満である、共役ジオレフイン
とビニル置換芳香族化合物とからなるブロツク
共重合体 5〜50重量%、 (iii) 耐衝撃性ゴム変性スチレン系重合体10重量%
を超え50重量%以下、および (iv) 非ゴム変性スチレン系重合体20〜90重量%か
らなる重合体組成物が提供され、この重合体組
成物は耐衝撃性及び透明性に優れたものであ
る。 以下、本発明について詳細に説明する。 まず、本発明で使用する成分(i)のブロツク共重
合体は、ビニル置換芳香族化合物の含有量が10重
量%以上55重量%以下、好ましくは20〜53重量
%、更に好ましくは25〜50重量%のものである。
また、成分(ii)のブロツク共重合体は、ビニル置換
芳香族化合物の含有量が55重量%を超えて65重量
%未満、好ましくは57重量%以上63重量%以下の
ものである。 成分(i)及び成分(ii)のブロツク共重合体の製造方
法としては従来公知の方法いずれでもよく、例え
ば、特公昭36−19286号公報、特公昭43−17979号
公報、特公昭49−36957号公報などに開示された
方法が採用できる。 これらはすべて、炭化水素溶剤中で有機リチウ
ム化合物等のアニオン重合開始剤を用い、共役ジ
オレフインとビニル置換芳香族化合物をブロツク
共重合する方法であり、一般式、 (A―B)o,A―(B―A)o,B―(A―B)o (上式において、Aはビニル置換芳香族化合物
を主とする重合体ブロツクであり、Bは共役ジオ
レフインを主とする重合体ブロツクである。Aブ
ロツクとBブロツクとの境界は必ずしも明瞭に区
別される必要はない。又、nは1以上の整数であ
る。) で表わされる線状ブロツク共重合体、あるいは一
般式 〔(B―A)o〕―n+2X,〔(A―B)o〕―n+2X 〔(B―A―)oB〕―n+2X (上式において、A,Bは前記と同じであり、
Xは例えば四塩化ケイ素、四塩化スズなどのカツ
プリング剤の残基又は多官能有機リチウム化合物
の残基を示す。m及びnは1以上の整数である。)
で表わされるラジアルブロツク共重合体として得
られる。尚、上記ブロツク共重合体の構造には、
完全型のブロツク共重合体も、又テーパー型ブロ
ツク共重合体も含みうる。 本発明において、成分(i)及び成分(ii)のブロツク
共重合体の製造に用いられるビニル置換芳香族炭
化水素としては、スチレン、o―メチルスチレ
ン、p―メチルスチレン、p―tertブチルスチレ
ン、1,3―ジメチルスチレン、α―メチルスチ
レン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等
で、特に一般的なものとしてはスチレンがあげら
れる。これらは1種のみならず2種以上の混合物
として用いても良い。また、共役ジエンとして
は、炭素数が4ないし8の1対の共役二重結合を
有するジオレフインであり、例えば、1,3―ブ
タジエン、2―メチル1,3―ブタジエン(イソ
プレン)、2,3―ジメチル―1,3―ブタジエ
ン、1,3―ペンタジエン、1,3―ヘキサジエ
ン等があげられるが、特に一般的なものとして
は、1,3―ブタジエン、イソプレンがあげられ
る。これらは1種のみならず2種以上の混合物と
して用いても良い。有機リチウム化合物として
は、分子中に少くとも1個のリチウム原子を結合
した炭化水素で、例えばn―プロピルリチウム、
イソプロピルリチウム、n―ブチルリチウム、
sec―ブチルリチウム、trt―ブチルリチウム、n
―ペンチルリチウム、リチウムトルエン、ベンジ
ルリチウム、1,4ジリチオ―n―ブタン、1,
2ジリチオ―1,2ジフエニルエタン、トリメチ
レンジリチウム、オリゴイソプレニルジリチウ
ム、ポリスチリルリチウム等で特に一般的なもの
としてはn―ブチルリチウム、sec―ブチルリチ
ウムなどがあげられる。また、不活性炭化水素溶
媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、イソ
ペンタン、オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭
化水素、シクロペンタン、メチルシクロペンタ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エ
チルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、あるい
はベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素などが使用できる。これら
は目的に応じて混合して用いることも出来る。 本発明で使用する成分(i)及び成分(ii)のブロツク
共重合体の分子量は、10000〜1000000、好ましく
は30000〜800000である。 本発明において、成分(ii)のブロツク共重合体と
して、 (イ) ブロツク共重合体中のビニル置換芳香族化合
物の75重量%以下、好ましくは25〜70重量%、
更に好ましくは30〜65重量%がブロツク状ホモ
重合体セグメントとして存在し、かつ、 (ロ) 1,2―ビニル結合含有量が15%以下、好ま
しくは13%以下 であるブロツク共重合体を使用する場合は、耐衝
撃性が常温のみならず低温においても優れた組成
物が得られる。一般に、ブロツク状ホモ重合体セ
グメントとして存在するビニル置換芳香族化合物
の含有量が少ないブロツク共重合体は、エーテル
化合物や第3級アミン化合物等の極性化合物を重
合系に存在させて重合されるが、この様にして得
られたブロツク共重合体は1,2―ビニル結合含
有量が高いため、このブロツク共重合体を強靭化
剤とした組成物は低温時における耐衝撃性が悪い
が、上記要件の(イ)及び(ロ)を具備するブロツク共重
合体を使用した場合はかかる問題点も改善され
る。常温のみならず低温においても耐衝撃性の優
れた組成物は、最近の食生活の変化に併ない冷凍
食品が広く普及するにつれて、特に食品包装容器
の素材としてその開発が要望されているものであ
る。 上記要件(イ)において、ビニル置換芳香族化合物
のブロツク状ホモ重合体セグメントに組込まれて
いないビニル置換芳香族化合物、換言すれば、共
役ジエンと共重合しているビニル置換芳香族化合
物はビニル置換芳香族化合物のブロツク状ホモ重
合体セグメント以外の重合体鎖中の全体又は特定
領域に均一に分布していても、又テーパー状に分
布していてもよい。共重合体中のビニル置換芳香
族化合物のブロツク状ホモ重合体セグメントは、
四酸化オスミウムを触媒としてジーターシヤリー
ブチルハイドロパ―オキサイドにより共重合体を
酸化分解する方法(例えば、L.M.Kolthoffet al,
J.Polymer Sci.,1,429(1946)記載の方法)な
どにより定量することができる。従つて、ブロツ
ク共重合体中にブロツク状ホモ重合体セグメント
として存在しているビニル置換芳香族化合物の割
合は、かかる方法などで定量されたブロツク状ホ
モ重合体セグメントの量をブロツク共重合体中に
含有されている全ビニル置換芳香族化合物の量で
除して把握することができる。また、上記要件(ロ)
において、ブロツク共重合体中の1,2―ビニル
結合の含有量は、Analytical Chemistry第21巻
923頁(1949年)に記載された方法に従い、赤外
分光光度計を用いて測定することができる。 上記要件(イ)及び(ロ)を具備する成分(ii)のブロツク
共重合体の好ましい製造方法は、実質的に極性化
合物を含まない不活性炭化水素溶媒中で共役ジオ
レフインとビニル置換芳香族化合物との混合物を
少なくとも1個の重合器に連続的に供給し、有機
リチウム化合物を触媒として共重合させる方法で
ある。ここで、単量体混合物を連続的に供給して
共重合させるとは、重合反応が実質的に進行して
いる重合器内へ、さらに共役ジオレフインとビニ
ル置換芳香族化合物を連続的に供給して、共重合
させることを意味する。従つて、共役ジオレフイ
ンとビニル置換芳香族化合物が重合器に連続的に
供給されて混合されていれば、必ずしもこれらの
単量体を事前に混合しておかなくてもよい。 かかるブロツク共重合体の製造において、共役
ジオレフインの一部及び/又はビニル置換芳香族
化合物の一部を、残部の共役ジオレフインとビニ
ル置換芳香族化合物との混合物とは別々に重合さ
せてもよい。この際、共役ジオレフインの一部及
び/又はビニル置換芳香族化合物の一部は重合器
に一度に全量供給しても、また所定量連続的に供
給してもよいが、残部の共役ジオレフインとビニ
ル置換芳香族化合物との混合物は重合器に連続的
に供給しなければならない。かかる方法において
必要ならば触媒である有機リチウム化合物を2回
以上分割して重合器に供給してもよい。 尚、溶媒として用いる不活性炭化水素溶媒中に
は、エーテル化合物や第3級アミン化合物等の極
性化合物が実質的に含有されないものを使用す
る。前述した様に溶媒中に極性化合物が存在する
と共重合体中のビニル結合が増加して好ましくな
い。ここで実質的に極性化合物が含有されないと
は、1,2―ビニル結合の含有量が本発明が規定
する範囲を逸脱しないブロツク共重合体が製造で
きる溶媒を意味する。 又、かかるブロツク共重合体の製造方法は、セ
ミバツチ重合方法又は連続重合方法のいずれも採
用し得る。 このようにして得られる、上記要件(イ)及び(ロ)を
具備する成分(ii)のブロツク共重合体の構造をモデ
ル的に例示すると、次の通りである。 (A′―B′)o,A′―(B′―A′)o,B′―(A′―B
′)o
〔(B′―A′)o〕―n+2X〔(B′―A′―)oB′〕―n+
2
X,
〔(A′―B′)〕on+2X (式中、A′はビニル置換芳香族化合物に富む
重合体セグメントであり、B′は共役ジオレフイ
ンに富む重合体セグメントである。A′セグメン
トとB′セグメントとの境界は必ずしも明瞭に区
別される必要はない。また、m,n及びXは前記
と同じである。) 上記要件(イ)及び(ロ)を具備する成分(ii)のブロツク
共重合体の構造が上記のものに限定されるもので
ないことは云うまでもない。 次に、本発明において使用する耐衝撃性ゴム変
性スチレン系重合体は、ビニル置換芳香族化合物
もしくはこれと共重合可能なモノマーとエラスト
マーとの混合物を重合することにより得られ、重
合方法としては懸濁重合、乳化重合、塊状重合、
塊状―懸濁重合などが一般に行なわれている。ビ
ニル置換芳香族化合物と共重合可能なモノマーと
しては、α―メチルスチレン、アクリロニトリ
ル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、無水マレイン酸などがあげられる。又、エラ
ストマーとしては、天然ゴム、合成イソプレンゴ
ム、ブタジエンゴム、スチレン―ブタジエンゴ
ム、ハイスチレンゴム、ポリブタジエンゴム、ク
ロロプレンゴム、ポリプテンゴム、ゴム状エチレ
ン―プロピレン共重合体、ゴム状ブタジエン―ア
クリロニトリル共重合体、ブチルゴム、各種ニト
リル系ゴム、ゴム状エチレン―酢酸ビニル共重合
体、ゴム状エチレン―アクリル酸エステル共重合
体、ゴム状アタクチツクポリプロピレン樹脂、ゴ
ム状エチレン―アクリル酸アイオノマー等が使用
される。 特に好ましい耐衝撃性ゴム変性スチレン系重合
体としては、耐衝撃性ゴム変性スチレン重合体、
アクリロニトリル―ブタジエン―スチレン共重合
体、アクリル酸エステル―ブタジエン―スチレン
共重合体、メタクリル酸エステル―ブタジエン―
スチレン共重合体、耐衝撃性ゴム変性スチレン―
無水マレイン酸共重合体などがあげられ、これら
は単独又は二種以上の混合物として使用すること
もできる。 更に、本発明で用いる非ゴム変性スチレン系重
合体は、ビニル置換芳香族化合物もしくはこれと
共重合可能なモノマーを重合することにより得ら
れるものである。ビニル置換芳香族化合物と共重
合可能なモノマーとしてはα―メチルスチレン、
アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、無水マレイン酸などがあげられ
る。 特に好ましい非ゴム変性スチレン系重合体とし
ては、ポリスチレン、スチレン―α―メチルスチ
レン共重合体、アクリロニトリル―スチレン共重
合体、スチレン―メタクリル酸エステル共重合
体、スチレン―無水マレイン酸共重合体などがあ
げられ、これらは単独又は二種以上の混合物とし
て使用することができる。 本発明のスチレン系重合体組成物の各成分の配
合比は前記した通りであるが、好ましい配合比は
以下の通りである。 成分(i):5〜25重量% 成分(ii):10〜40重量% 成分(iii):10重量%超40重量%以下 成分(iv):40〜80重量% かかる各成分の使用範囲は、透明性と耐衝撃性
に優れた組成物を得る上で推奨される使用範囲で
ある。 本発明のスチレン系重合体組成物は、必要に応
じて、任意の充填剤を含むことができる。充填剤
の種類はプラスチツクの配合に一般に用いられる
ものであれば特に制限はないが、例えば、ガラス
繊維、ガラスビーズ、シリカ、炭カル、タルクな
どの無機補強剤、有機繊維、クマロンインデン樹
脂などの有機補強剤、有機パーオキサイド、無機
パーオキサイドなどの架橋剤、チタン白、カーボ
ンブラツク、酸化鉄などの顔料、染料、難燃剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、
可塑剤、その他の増量剤或いはこれらの混合物な
どが挙げられる。 本発明において各成分からなるスチレン系重合
体組成物は、従来公知のあらゆる配合方法によつ
て製造することができる。例えば、オープンロー
ル、インテンシブミキサー、インターナルミキサ
ー、コニーダー、二軸ローター付の連続混練機、
押出機等の一般的な混和機を用いた熔融混練方
法、各成分を溶剤に溶解又は分散混合後溶剤を加
熱除去する方法等が用いられる。 この様にして得た本発明のスチレン系重合体組
成物は、従来公知の任意の成形加工方法、例え
ば、押出成形、射出成形、中空成形などによつて
シート、発泡体、フイルム、各種形状の射出成形
品、中空成形品、圧空成形品、真空成形品、2軸
延伸成形品等極めて多種多様にわたる実用上有用
な製品に容易に成形加工出来る。 特に本発明のスチレン系重合体組成物は、シー
ト及びフイルム用の素材として有効であり、優れ
た透明性、耐衝撃性及び低温特性を生かして食品
包装容器の他、日用雑貨包装用、ラミネートシー
ト・フイルムとしても活用できる。 本発明を更に詳細に説明するために以下に本発
明の実施例を示すが、本発明の内容をこれらの実
施例に限定するものでないことは云うまでもな
い。尚、実施例で使用した溶媒、単量体及びラン
ダマイザー等の添加剤は、予め精製、乾燥したも
のを使用した。又、成分(i)のブロツク共重合体は
常法に従つて製造したものを用いたが、成分(ii)の
ブロツク共重合体は以下に述べる方法で製造した
ものを用いた。 (1) サンプル1の製造 下記の様にしてB′―A′―B′―A′(A′はスチレン
に富む重合体ブロツクを、B′はブタジエンに富
む重合体ブロツクを示す)の構造を有し、スチレ
ン含有量60重量%、ブロツクスチレン(共重合体
中に含まれるホモポリスチレン)含有量約38重量
%および、1,2―ビニル結合含有量11%のブロ
ツク共重合体(サンプル1とする)を得た。 洗浄、乾燥した撹拌機・ジヤケツト付きのオー
トクレーブを窒素置換し、このオートクレーブに
ヘキサン4を仕込んだ後内温を85℃に昇温し
た。次にn―ブチルリチウムを2.8g含有するヘ
キサン溶液を添加した後、ブタジエン350g及び
スチレン90gを30重量%の濃度で含有するヘキサ
ン溶液混合物をポンプにて70ml/minの速度で連
続的にオートクレーブに供給した。次に、これに
ブタジエン70g及びスチレン640gを30重量%の
濃度で含有するヘキサン溶液混合物をポンプにて
95ml/minの速度で連続的に供給し、供給が終了
した後約10分間撹拌下に放置した。その後、これ
にブタジエン840g及びスチレン90gを30重量%
の濃度で含有するヘキサン溶液混合物をポンプに
て150ml/minの速度で連続的に供給した。次い
で、これにブタジエン140g及びスチレン1280g
を30重量%の濃度で含有するヘキサン溶液混合物
をポンプにて95ml/minの速度で連続的に供給
し、供給が終了した後約15分間撹拌下に放置し
た。尚、重合中のオートクレーブ内の温度は終始
85℃になるようにコントロールした。かかる重合
反応後、得られた共重合体溶液に安定剤としてジ
ーtert―ブチル―p―クレゾールを添加し、溶媒
のヘキサンを加熱留去してブロツク共重合体を得
た。 (2) サンプル2の製造 下記の様にしてB′―A′の構造を有し、スチレ
ン含有量58重量%、ブロツクスチレン含有量約30
重量%、1,2―ビニル結合含有量11%のブロツ
ク共重合体(サンプル2とする)を得た。 洗浄、乾燥した撹拌機・ジヤケツト付きのオー
トクレーブの底部よりブタジエンとスチレンを重
量比42/58の割合で、かつ20重量%の濃度で含有
するヘキサン―シクロヘキサン溶液混合物をポン
プにて200ml/minの速度で、またn―ブチルリ
チウムを1重量%の濃度で含有するヘキサン溶液
をポンプにて3.1ml/minの速度でそれぞれ連続
的に供給して重合した。尚、重合器の温度は110
℃になるように維持した。得られた共重合体溶液
はオートクレーブの頂部より連続的に取出し、サ
ンプル1と同様の処理をして共重合体を得た。 (3) サンプル3の製造 下記の様にしてA―B―A(Aはスチレンを主
体とする重合体ブロツクを、またBはブタジエン
を主体とする重合体ブロツクを示す)の構造を有
し、スチレン含有量62重量%、ブロツクスチレン
含有量約62重量%、1,2―ビニル結合含有量11
%のブロツク共重合体(サンプル3とする)を得
た。 サンプル1の製造で用いたのと同じオートクレ
ーブに、スチレン370gを20重量%の濃度で含有
するシクロヘキサン溶液を仕込んだ後内温を50℃
に昇温した。次にn―ブチルリチウムを3.0g含
有するヘキサン溶液を添加し、70℃の温度で60分
間反応させた。次に、これにブタジエン1330gを
20重量%の濃度で含有するシクロヘキサン溶液を
仕込み90分間反応させた後、さらにスチレン1800
gを20重量%の濃度で含有するシクロヘキサン溶
液を仕込んで60分間反応させた。尚、重合中、重
合器の温度は70℃になるように維持した。得られ
た共重合体溶液は、サンプル1と同様の処理をし
て共重合体を得た。 (4) サンプル4の製造 下記の様にして(A―B―)4Siの構造を有し、
スチレン含有量60重量%、ブロツクスチレン含有
量約60重量%、1,2―ビニル結合含有量11%の
ブロツク共重合体(サンプル4とする)を得た。 サンプル1の製造で用いたのと同じオートクレ
ーブにスチレン2100gを20重量%の濃度で含有す
るシクロヘキサン溶液を仕込んだ後内温を50℃に
昇温した。次にn―ブチルリチウムを12g含有す
るヘキサン溶液を添加し、重合器内の温度が70℃
になる様にして60分間反応させた。次に、これに
ブタジエン1400gを20重量%の濃度で含有するシ
クロヘキサン溶液を仕込み、重合器内の温度が70
℃になる様にして90分間反応させた。その後、重
合したn―ブチルリチウムの1/4モルの四塩化ケ
イ素を添加してカツプリング反応を行なわせた。
得られた共重合体溶液は、サンプル1と同様の処
理をして共重合体を得た。 (5) サンプル5の製造 下記の様にしてランダマイザーとしてテトラヒ
ドロフランを使用してB―Aの構造を有し、スチ
レン含有量58重量%、ブロツクスチレン含有量約
30重量%、1,2―ビニル結合含有量22%のテー
パー型ブロツク共重合体(サンプル5とする)を
得た。 サンプル1の製造で用いたのと同じオートクレ
ーブにブタジエン1470g及びスチレン2030gを20
重量%の濃度で含有するシクロヘキサン溶液混合
物、テトラヒドロフラン15gをそれぞれ添加し、
50℃に昇温した後n―ブチルリチウムを2.5g含
有するヘキサン溶液を添加した。その後60℃で2
時間反応させた。得られた共重合体溶液は、サン
プル1と同様の処理をして共重合体を得た。 実施例1〜4,比較例1及び参考例 第1表に示した配合割合に従つて各成分をヘン
シエルミキサーで充分混合した後、押出機により
ペレツト化した。次いでシート押出機を用いて厚
さ0.3mmのシートを成形した。得られたシートの
特性を第1表に示した。これらのシートはいずれ
も透明性の良好なシートであつた。 尚、本実験で使用したサンプル6〜11は第2表
に示したものを用いた。
【表】
【表】
【表】 実施例5及び6 サンプル2の代わりにサンプル5を用いた他
は、実施例1と同様にして厚さ0.3mmのシートを
作成した(実施例5)。このシートと実施例1の
シート(ここではこれを実施例6とする)の−20
℃におけるダート衝撃強度を測定した。 その結果、第3表に示したよう1,2―ビニル
結合含有量が少ないサンプル2を用いたシートの
方が低温時における耐衝撃性が良好であつた。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (i) ビニル置換芳香族化合物の含有量が10重
    量%以上55重量%以下である、共役ジオレフイ
    ンとビニル置換芳香族化合物とからなるブロツ
    ク共重合体3〜35重量%、 (ii) ビニル置換芳香族化合物の含有量が55重量%
    を超え65重量%未満である、共役ジオレフイン
    とビニル置換芳香族化合物とからなるブロツク
    共重合体5〜50重量%、 (iii) 耐衝撃性ゴム変性スチレン系重合体10重量%
    を超え、50重量%以下および (iv) 非ゴム変性スチレン系重合体20〜90重量%か
    らなる耐衝撃性の良好なスチレン系重合体組成
    物。 2 成分(ii)のブロツク共重合体が (イ) ブロツク共重合体中のビニル置換芳香族化合
    物の75重量%以下がブロツク状ホモ重合体セグ
    メントとして存在し、かつ (ロ) 1,2―ビニル結合含有量が15%以下である
    特許請求の範囲第1項記載の組成物。 3 成分(ii)が、実質的に極性化合物を含まない不
    活性炭化水素溶媒中で有機リチウム化合物を触媒
    とし、共役ジオレフインとビニル置換芳香族化合
    物との混合物を少なくとも1個の重合器に連続的
    に供給して共重合させて得たブロツク共重合体で
    ある特許請求の範囲第2項記載の組成物。 4 成分(ii)が、共役ジオレフインの一部及び/又
    はビニル置換芳香族化合物の一部を残部の共役ジ
    オレフインとビニル置換芳香族化合物との混合物
    とは別々に重合させて得たブロツク共重合体であ
    る特許請求の範囲第3項記載の組成物。 5 成分(iii)が、耐衝撃性ゴム変性スチレン重合
    体、アクリロニトリル―ブタジエン―スチレン共
    重合体、アクリル酸エステル―ブタジエン―スチ
    レン共重合体、メタクリル酸エステル―ブタジエ
    ン―スチレン共重合体、耐衝撃性ゴム変性スチレ
    ン―無水マレイン酸共重合体のいずれか1種又は
    2種以上の混合物である特許請求の範囲第1項記
    載の組成物。 6 成分(iv)が、ポリスチレン、スチレン―α―メ
    チルスチレン共重合体、アクリロニトリル―スチ
    レン共重合体、スチレン―メタクリル酸エステル
    共重合体、スチレン―無水マレイン酸共重合体の
    いずれか1種又は2種以上の混合物である特許請
    求の範囲第1項記載の組成物。
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