JPH04300840A - 低級オレフィン類の製造方法 - Google Patents

低級オレフィン類の製造方法

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JPH04300840A
JPH04300840A JP3066062A JP6606291A JPH04300840A JP H04300840 A JPH04300840 A JP H04300840A JP 3066062 A JP3066062 A JP 3066062A JP 6606291 A JP6606291 A JP 6606291A JP H04300840 A JPH04300840 A JP H04300840A
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荒 木 信太郎
Katsuo Taniguchi
谷 口 捷 生
Toshiyuki Isaka
井 坂 俊 之
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素数が2〜4までの
低級アルコールを特定の触媒を用いて脱水し、低級オレ
フィン類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィン類の製造方法として、古くは
、アルコール類を硫酸のような強酸の存在下に脱水させ
る方法が知られている。しかしながら、この方法は強酸
を使用するため耐酸性の製造装置を用いなければならず
、また、反応後に排出される廃硫酸の処理が困難なため
近年では殆ど採用されない方法となった。
【0003】近年、オレフィン類の製造方法は、ナフサ
をクラッキングして製造する方法が主流である。例えば
、エチレン、プロピレン、ブテン類、ブタジエン類など
の工業的に重要なオレフィン類がこの方法で製造されて
いる。
【0004】ところが、最近、オレフィン類の製造原料
の多角化を図るため、あるいは、高純度のオレフィン類
を得るためにアルコール類を脱水してオレフィン類を製
造する方法が見直され、低級アルコールを脱水して低級
オレフィン類を製造する方法が各種提案されている。
【0005】例えば、エタノールを脱水してエチレンを
製造する方法(特公昭59−40057号公報、特公昭
59−19927号公報)、ターシャリーブタノールを
脱水して高純度イソブチレンを製造する方法(特公昭6
1−23771号公報、特開昭61−26号公報)等が
提案されている。また、エタノールを脱水してエチレン
を製造する場合に触媒としてアルミナ、シリカ、シリカ
アルミナ、ゼオライト類、固体燐酸等の固体酸触媒を使
用する方法が提案されている(特開昭64−34929
号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
に強酸を触媒に用いる方法は耐食性の高価な製造装置を
用いなければならず、廃液の処理も困難となる。また、
生成したオレフィン類が強酸の存在下、反応して異性化
を起こしたり、重合して高分子量化を起こし目的外の化
合物になり収率を低下させる恐れがある。
【0007】他方固体酸を触媒に用いて脱水反応を行な
う場合、アルコールの脱水反応は多大な吸熱反応である
ため、250〜300℃以上の反応温度が必要であり、
シリカアルミナ、ゼオライト類、固体燐酸等の固体酸触
媒は強酸性であるため、これらの触媒を用いた場合、生
成したオレフィン類が重合し重質化が起こり、オレフィ
ンの収率の低下を招き、また、重質物が触媒表面へ付着
して触媒活性の低下の原因となるため好ましくない。
【0008】γ−アルミナを触媒に用いれば、γ−アル
ミナは弱酸性であり、生成したオレフィン類の重質化等
が起きず有利であるが、γ−アルミナは、加圧条件下、
300〜350℃で長期間に渡って反応に使用した場合
、結晶相の一部がγ体から不活性なα体に転移し、触媒
活性が大きく低下することがわかった。さらに、この傾
向は圧力が高いほど顕著であるため加圧条件ではγ−ア
ルミナ触媒を工業的に使用することが困難である。
【0009】従来、1000℃以上の高温ではγ−アル
ミナがα体に転移することが知られており、この転移を
抑制する手段として触媒にLa2 O3 、MgO、S
iO2 等の金属酸化物を第二成分として添加する方法
が一般に知られている。しかし、300℃程度の温度で
結晶相が転移する現象は全く知られておらず機構も不明
のため、従来の高温での結晶転移を抑制する方法を適用
することは困難である。
【0010】また、加圧せずに脱水反応を行なうことは
可能であるが、生成する炭素数2〜4の低級オレフィン
類は常温常圧下では気体であり、蒸留などの精製を行な
うためには液化することを必要とし、気体で得られると
冷凍機による冷却や昇圧機による加圧により液化を行な
わなければならず、プロセス上の工程数が増え操作が煩
雑になる上、経済的にも不利益である。
【0011】そこで、本発明の目的は、簡略な装置によ
り、長期間に渡り、高収率、高選択率で低級アルコール
から低級オレフィンを製造する方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、低級アル
コールを脱水して低級オレフィンを製造する方法を開発
するにあたり、固体酸触媒を用いることに着目し、鋭意
検討した結果本発明に至った。
【0013】即ち、本発明の方法は、炭素数が2〜4ま
での低級アルコールを脱水して低級オレフィン類を製造
するに当たり、SiO2 を除く不純物の総和が0.3
重量%以下であり、そのうち硫黄分がSO4−− に換
算して0.2重量%以下、ナトリウム分がNa2 Oに
換算して0.05重量%以下であるγ−アルミナ触媒を
用いることを特徴とする低級オレフィン類の製造方法で
ある。
【0014】ここで、γ−アルミナ触媒は、有機アルミ
ニウム化合物から調製されるのが好ましい。
【0015】また、前記γ−アルミナ触媒が、さらにS
iO2 を0.5〜5重量%含有してもよい。
【0016】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
出発原料に用いるアルコールは炭素数2〜4の低級アル
コールであり、エタノール、n−プロパノール、i−プ
ロパノール、n−ブタノール、i−ブタノールまたはこ
れらの混合物であり、第1アルコール、第2アルコール
、第3アルコールのいずれでもよい。
【0017】本発明法は、脱水反応に用いる触媒に特徴
がある。この触媒はγ型の結晶構造を有するアルミナで
ある。γ−アルミナ中のSiO2 を除く不純物の総和
は0.3重量%以下、好ましくは0.1重量%以下であ
る。そのうち硫黄分がSO4−−に換算して0.2重量
%以下、好ましくは0.1重量%以下、より好ましくは
0.06重量%以下であり、ナトリウム分がNa2 O
に換算して0.05重量%以下、好ましくは0.03重
量%以下である。
【0018】SiO2 を除く不純物の総和、そのうち
の硫黄分およびナトリウム分を、上記の範囲とするγ−
アルミナ触媒は、加圧条件下300〜350℃で、長期
間反応に使用した場合でもα体に転移することが少なく
、触媒活性が低下しない。また、ナトリウム分を低減し
たγ−アルミナ触媒は、脱水反応収率を向上させる。
【0019】γ−アルミナ中に含有される不純物量が、
上記の範囲であれば、その製造方法は、公知のいかなる
方法で製造されたγ−アルミナでもよい。
【0020】例えば、硫酸アルミニウムとアルミン酸ソ
ーダを混合する方法、硫酸アルミニウムと炭酸カルシウ
ムを混合する方法等の酸性アルミニウム塩から製造する
方法や、有機アルミニウム化合物を加水分解する方法、
バイヤー法によりアルミナ水和物から製造する方法が挙
げられる。
【0021】アルミニウム塩を原料に用いて製造する場
合やバイヤー法によるアルミナ水和物から製造する場合
には、前述の本発明に用いるγ−アルミナの不純物量と
するために、アルミニウム水和物をろ別する際に十分な
量の水で洗浄を行わなければならない。その際、水は水
和物の結晶状態を保持するためアンモニアを0.5〜2
5%添加したアンモニア水を用いることが望ましい。ま
た、バイヤー法により得られたアルミナ水和物から製造
する場合には、ナトリウム分の除去が困難なため、さら
に水和物をいったん焼成してγ−アルミナにした後、塩
酸、酢酸等の希釈水溶液で洗浄を行い、さらに水洗を行
いナトリウム分の除去を行う。このような操作により不
純物を所定量とする。なお、乾燥、焼成の際には不純物
の混入を避けるため、窒素、空気、不活性ガス等の雰囲
気下で行うことが望ましい。
【0022】好ましくは、原料の段階で不純物の混入量
を少なくすることのできる方法がよい。特に有機アルミ
ニウム化合物からγ−アルミナを調製する方法が、原料
中にNa、SO4 イオンを全く含まないので好ましい
。 用いられる有機アルミニウム化合物は、アルミニウムイ
ソプロポキシド、アルミニウムエトキシド、アルミニウ
ムトリブトキシド、トリエチルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウムなどが例示される。トリアルキルア
ルミニウムは、取扱いが面倒な上、酸化を行う必要があ
り危険であるため、原料にはアルミニウムアルコキサイ
ドを用いることが好ましい。特に好ましくは沸点が低く
蒸留精製が容易で入手が容易なアルミニウムイソプロポ
キシドを用いるのがよい。アルミニウムイソプロポキシ
ドを用いる場合には、イソプロパノールと水を加えて還
流条件で加水分解を行い、得られた沈殿をアンモニア水
で洗浄して焼成を行いγ−アルミナを調製する。焼成す
る際の温度はγ体になる温度であればよいが、好ましく
は550〜650℃である。
【0023】触媒の形状は粉末状、粒状の何れでもよい
。打錠成型してペレット状とし、固定床として用いても
よい。触媒の前処理は特に必要ないが、焼成処理等の前
処理を行ってもよい。
【0024】さらに、上述のγ−アルミナ触媒に、Si
O2 を0.5〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量
%含有するγ−アルミナ触媒を用いることができる。S
iO2の量がこの範囲であると、酸性のため生成物の重
質化を起こすことなく、γ体からα体への結晶相転移を
さらに抑制することができる。
【0025】SiO2 を所定量含有するγ−アルミナ
は、SiO2 をγ−アルミナの製造段階または触媒と
して使用する際にSiO2 を添加して行なう。SiO
2 の添加はγ−アルミナの製造段階のどの部分で行な
ってもよい。例えばγ−アルミナの原料であるベーマイ
ト、擬ベーマイト等にSiO2 源を加えてもよく、更
には、硫酸アルミやアルミン酸ソーダーや有機アルミニ
ウム化合物等のγ−アルミナの原料の段階で加えてもよ
い。また最終製品としてこのγ−アルミナの粉末に添加
してもよい。SiO2 の添加効果を充分にするためγ
−アルミナ中にSiO2をある程度均一に分散させるこ
とが必要である。また、添加物は最終的にSiO2 の
形態になるのであれば、いかなるSiO2 源を使用し
てもよい。例えばSiO2 のヒドロゲルやヒドロゾル
、あるいはケイ酸エチル等のアルキル化合物で添加する
ことができる。
【0026】他の金属酸化物、例えば、従来高温でのα
体への転移抑制に効果があると知られているLa2 O
3 やMgO等の添加は逆に触媒を早く劣化させてしま
うため、出来る限り混入しないようにすることが好まし
い。
【0027】本発明法で製造されるオレフィン類は、エ
チレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブ
テンである。好ましくは、エチレン、プロピレン、イソ
ブテンを製造する。
【0028】本発明の方法において脱水反応の好適な条
件は次の通りである。反応温度は150〜500℃、好
ましくは250〜400℃である。この範囲とする理由
は、反応が高収率で進行し、工業生産が可能なためであ
る。反応圧力は減圧、常圧、加圧の何れでもよいが、前
述のように精製する事を考慮すると生成するオレフィン
類が常温で液化する程度の加圧状態で反応を行うことが
好ましい。反応器への原料の供給量はLHSVとして0
.1〜20hr−1、好ましくは0.5〜10hr−1
である。この範囲とする理由は、これより小さいと生産
性が低く大きな装置が必要となり、これより大きいと反
応収率が低下し、生産物の分離回収にエネルギーを必要
とし経済的ではないからである。
【0029】本発明の方法では、反応で生成したオレフ
ィンを系内から速やかに排出させるため、脱水反応に不
活性なガス状物質を混合させてもよい。この様なガス状
物質としては、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン、メ
タン、エタン、プロパン、ブタン等が例示される。ただ
し、水は触媒の結晶相転移を促進する恐れがあるので極
力存在させないことが好ましい。また、このガス状物質
には反応器に供給される前は液状物質であっても、反応
器内の反応条件下においてガス状になる物質が含まれる
。この様な物質としては、例えば、ペンタン、ヘキサン
、ヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂肪
族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる
【0030】このガス状物質をアルコールと混合して反
応器に供給する場合に、その使用量は、通常、アルコー
ル1モルに対して0.05〜10モルの範囲が好ましい
。ガス状物質の使用量が多すぎると、反応生成物である
オレフィン類と水との混合物から、ガス状物質を分離し
て再使用する必要が生じ、オレフィン類の製造コストが
高くなるなどの経済的な不利益を生じる。
【0031】本発明の方法において反応方式は連続反応
が好ましく、反応器の形式としては、粒状の触媒を用い
た固定床方式が好ましい。
【0032】
【実施例】以下に、実施例及び比較例によって本発明を
具体的に説明するが、これらにより本発明はなんら制限
されるものではない。なお、γ−アルミナ触媒が結晶相
の転移を起こすかどうかについては、以下の簡単な方法
を用いて調べた。
【0033】(触媒の耐スチーム性試験方法)触媒1g
〜50gをとり、これを200メッシュのSUS316
の網に包み、SUS316のコイル状充填剤(ヘリパッ
ク)と共に2000ccオートクレーブに充填する。こ
の時触媒はできだけ中央に位置するようにする。その後
、電気炉で400℃まで加熱し、高圧ポンプを用いて水
をフィードし、圧力を80kg/cm2G まであげる
。6時間後に触媒を取り出し、X線分析を行い結晶相を
調べる。また、必要に応じて取り出した触媒の比表面積
の測定並びにオレフィン製造の触媒活性を評価する。
【0034】(触媒1の調製)市販の試薬のアルミニウ
ムイソプロポキシドに、イソプロパノールと水を加えて
還流条件で加水分解を行い、得られた沈殿をpH13に
調整したアンモニア水で一昼夜撹拌した。沈殿をろ別し
て水洗した後、電気炉で600℃、5時間焼成した。得
られたアルミナを分析した結果、SO4 −−、Na2
 Oともに0.01重量%以下、アルミナ純度(乾燥基
準)は99.9重量%以上であった。X線回折(XRD
)によりアルミナの結晶を解析したところ、γ−型に帰
属されるピーク以外のピークは認められなかった。生成
したアルミナは3mm×3mmに打錠成型した。
【0035】(触媒2の調製)市販の試薬の硫酸アルミ
ニウム水溶液とアルミン酸ソーダ水溶液を混合して中和
し、沈殿を採取した。得られた沈殿を、pH13に調整
したアンモニア水で水洗を行った。この操作を7回行な
った後、pH13に調整したアンモニア水溶液中で一昼
夜撹拌した。沈殿をろ別して水洗した後、電気炉で60
0℃、5時間焼成した。得られたアルミナを分析した結
果、SO4 −−は0.1重量%、Na2 Oは0.0
4重量%、アルミナ純度(乾燥基準)は99.8重量%
であった。X線回折(XRD)によりアルミナの結晶を
解析したところ、γ−型に帰属されるピーク以外のピー
クは認められなかった。生成したアルミナは3mm×3
mmに打錠成型した。生成したアルミナは触媒1と同じ
く3mm×3mmに打錠成型した。
【0036】(触媒3の調製)市販の試薬のアルミニウ
ムイソプロポキサイドに、さらにSiO2 源としてケ
イ酸エチルをアルミニウムイソプロポキシドに対して2
.6重量%添加したもののイソプロパノール溶液に水を
加え還流条件下で加水分解を行い、得られた沈殿をpH
13に調製したアンモニア水で一昼夜撹拌した。沈殿を
ろ別して水洗した後、電気炉で600℃、5時間焼成し
た。得られたアルミナを分析した結果、乾燥基準でSO
4 −−、Na2 Oは、ともに0.01重量%以下で
あった。また、SiO2 の含有量は3重量%であった
。アルミナ純度(乾燥基準)は96.9重量%であった
。X線回折(XRD)によりアルミナの結晶を解析した
ところ、γ−型に帰属されるピーク以外のピークは認め
られなかった。生成したアルミナは3mm×3mmに打
錠成型した。
【0037】(比較触媒の調製)市販の試薬の硫酸アル
ミニウム水溶液とアルミン酸ソーダ水溶液を混合して中
和し、得られた沈殿を採取した。得られた沈殿をpHを
13に調整したアンモニア水溶液中で一昼夜撹拌した。 沈殿をろ別して1回水洗した後、電気炉で600℃、5
時間焼成した。得られたアルミナを分析した結果SO4
−− は0.6重量%、Na2 Oは0.2重量%、ア
ルミナ純度(乾燥基準)は99.2重量%であった。X
線回折(XRD)によりアルミナの結晶を解析したとこ
ろ、γ−型に帰属されるピーク以外のピークは認められ
なかった。生成したアルミナは3mm×3mmに打錠成
型した。
【0038】(実施例1)外部に電気炉を有する内径2
5.4mm、長さ50cmのSUS316製の縦型管状
反応管に触媒1を40cc充填し、電気炉の温度を32
0℃に設定した。イソプロパノールをLHSV1hr−
1で反応器塔頂部からフィードし、反応管内の圧力が1
8kg/cm2G になるようにして反応を行なった。 反応管下部より排出される気液混合物を液相部と気相部
に分離した。実験開始後、5時間経過したところ反応成
績はイソプロパノール転化率73%、プロピレン選択率
92%であった。副生成物はジイソプロピルエーテルで
あった。
【0039】次に、触媒1について上述の耐スチーム性
試験を行なった。X線で測定した結果α体への転移は認
められなかった。この耐スチーム性試験後の触媒1を、
上述の実験で用いたと同様の反応管に40cc充填した
。実施例1の反応条件と同様にして反応を行なった。 反応管下部より排出される気液混合物を液相部と気相部
に分離した。実験開始後、5時間経過したところで反応
成績はイソプロパノール転化率73%、プロピレン選択
率92%で活性に変化は認められなかった。副生成物は
ジイソプロピルエーテルであった。
【0040】(比較例1)上述で調製した比較触媒を4
0cc充填した。反応条件を実施例1と同様にして反応
を行なった。反応器下部より排出される気液混合物を液
相部と気相部に分離した。実験開始後、5時間経過した
ところで反応成績はイソプロパノール転化率73%、プ
ロピレン選択率88%であった。副生成物はジイソプロ
ピルエーテルであった。
【0041】次に比較触媒について上述の耐スチーム性
試験を行った。耐スチーム性試験後の比較触媒をX線で
測定した結果α体への転移は約30%であった。耐スチ
ーム性試験後の比較触媒を、実施例1で用いたと同様の
反応管に40cc充填し、実施例1と同様の反応条件で
反応を行った。反応管下部より排出される気液混合物を
液相部と気相部に分離した。実験開始後、5時間経過し
たところで反応成績はイソプロパノール転化率48%、
プロピレン選択率75%で触媒の活性は大幅に低下した
。副生成物はジイソプロピルエーテルであった。
【0042】(実施例2)外部にオイル加熱槽を有する
内径38.1mm、長さ4300mmのSUS316製
の縦型管状反応管に、触媒1を4550cc充填し、加
熱槽の温度を315℃に設定した。イソプロパノールを
LHSV1hr−1で反応管塔頂部からフィードし、反
応管内の圧力が18kg/cm2G になるようにして
反応を行なった。反応管下部より排出される気液混合物
を液相部と気相部に分離した。実験開始後、10時間経
過したところ反応成績はイソプロパノール転化率81%
、プロピレン選択率95%であった。副生成物はジイソ
プロピルエーテルであった。さらに、実験開始後300
0時間では、反応成績はイソプロパノール転化率80%
、プロピレン選択率94%であった。反応終了後、抜き
だした触媒をX線で調べた結果、α体が1%生成してい
た。長時間の反応後でも触媒のα体への転移がなく、活
性の低下も小さいことがわかった。
【0043】(実施例3および4)実施例2で用いた反
応管で実施例2と同様の条件を用いて、ただし触媒1の
かわりに触媒2と触媒3をそれぞれ用いて実施例3およ
び4の反応を行なった。結果を表1に示した。
【0044】(比較例2)実施例2で用いた反応管で実
施例2と同様の条件を用いて、ただし触媒1のかわりに
比較触媒を用いて反応を行なった。結果を表1に示した
【0045】(実施例5)実施例1で用いた反応管に触
媒2を40cc充填した。電気炉の温度を400℃に設
定した。エタノールをLHSV0.5hr−1で反応器
塔頂部からフィードし、反応管内の圧力が18kg/c
m2 Gになるようにして反応を行った。反応管下部よ
り排出される気液混合物を液相部と気相部に分離した実
験開始後、5時間経過したところで反応成績はエタノー
ル転化率83%、エチレン選択率94%であった。副生
成物はジエチルエーテルであった。触媒2について上述
の耐スチーム性試験を行った。その後X線で測定した結
果、触媒2のα体への転移は約5%であった。耐スチー
ム性試験を行った触媒2を上述の反応管に40cc充填
し、同様に反応を行った。反応管下部より排出される気
液混合物を液相部と気相部に分離した。実験開始後、5
時間経過したところで反応成績は、エタノール転化率7
8%、エチレン選択率92%であった。副生成物はジエ
チルエーテルであった。
【0046】(実施例6)実施例1で用いた反応管に触
媒3を40cc充填した。電気炉の温度を300℃に設
定した。イソブタノールをLHSV2hr−1で反応管
塔頂からフィードし、反応管の圧力が8kg/cm2G
になるように反応を行った。反応管下部より排出される
気液混合物を液相部と気相部に分離した。実験開始後、
5時間経過したところで反応成績はイソブタノール転化
率93%、イソブテン選択率96%であった。副生成物
はジイソブチルエーテルであった。触媒3について、上
述の耐スチーム性試験を行った後X線で測定したところ
、α体への転移は全く見られなかった。耐スチーム性試
験を行った触媒3を上述の反応管に40cc充填し、同
様に反応を行った。反応管下部より排出される気液混合
物を液相部と気相部に分離した。実験開始後、5時間経
過したところで反応成績はイソブタノール転化率93%
、イソブテン選択率96%で、活性に変化は認められな
かった。副生成物はジイソブチルエーテルであった。
【0047】(比較例3)実施例1で用いた反応管に比
較触媒を40cc充填した。電気炉の温度を300℃に
設定した。イソブタノールをLHSV2hr−1で反応
管塔頂からフィードし、反応管の圧力が8kg/cm2
 Gになるように反応を行った。反応管下部より排出さ
れる気液混合物を液相部と気相部に分離した。実験開始
後、5時間経過したところで反応成績はイソブタノール
転化率74%、イソブテン選択率87%であった。副生
成物はジイソブチルエーテルであった。比較触媒につい
て上述の耐スチーム性試験を行った後X線で測定したと
ころ、α体への転移は約30%であった。
【0048】耐スチーム性試験を行った比較触媒を上述
の反応管に40cc充填し、同様に反応を行った。反応
管下部より排出される気液混合物を液相部と気相部に分
離した。実験開始後、5時間経過したところで反応成績
はイソブタノール転化率52%、イソブテン選択率77
%であった。副生成物はジイソブチルエーテルであった
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】本発明の方法によれば低級アルコールか
ら従来より長期間に渡り、高収率、高選択率で低級オレ
フィンを製造することができる。得られる高純度のオレ
フィンは各種の有機合成原料、ポリマー原料として有用
である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  炭素数が2〜4までの低級アルコール
    を脱水して低級オレフィン類を製造するに当たり、Si
    O2 を除く不純物の総和が0.3重量%以下であり、
    そのうち硫黄分がSO4−− に換算して0.2重量%
    以下、ナトリウム分がNa2 Oに換算して0.05重
    量%以下であるγ−アルミナ触媒を用いることを特徴と
    する低級オレフィン類の製造方法。
  2. 【請求項2】  前記γ−アルミナ触媒が、有機アルミ
    ニウム化合物から調製される請求項1記載の低級オレフ
    ィン類の製造方法。
  3. 【請求項3】  前記γ−アルミナ触媒が、さらにSi
    O2 を0.5〜5重量%含有する請求項1または2に
    記載の低級オレフィン類の製造方法。
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