JP2976396B2 - 脱水反応用γ−アルミナ触媒およびこの触媒を用いるオレフィン類の製造方法 - Google Patents

脱水反応用γ−アルミナ触媒およびこの触媒を用いるオレフィン類の製造方法

Info

Publication number
JP2976396B2
JP2976396B2 JP3013516A JP1351691A JP2976396B2 JP 2976396 B2 JP2976396 B2 JP 2976396B2 JP 3013516 A JP3013516 A JP 3013516A JP 1351691 A JP1351691 A JP 1351691A JP 2976396 B2 JP2976396 B2 JP 2976396B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
reaction
alumina
reactor
sio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3013516A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04247043A (ja
Inventor
木 信太郎 荒
口 捷 生 谷
坂 俊 之 井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP3013516A priority Critical patent/JP2976396B2/ja
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to SG1996002780A priority patent/SG59937A1/en
Priority to DE69212854T priority patent/DE69212854T2/de
Priority to KR1019920001434A priority patent/KR100219691B1/ko
Priority to EP92300837A priority patent/EP0498573B1/en
Priority to AT92300837T priority patent/ATE141579T1/de
Priority to CN92100723A priority patent/CN1034214C/zh
Priority to CA002060527A priority patent/CA2060527A1/en
Publication of JPH04247043A publication Critical patent/JPH04247043A/ja
Priority to US08/161,061 priority patent/US5475183A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2976396B2 publication Critical patent/JP2976396B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素数が2〜4までの
低級アルコールを特定の触媒を用いて脱水し、オレフィ
ン類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィン類の製造方法として、古く
は、アルコール類を硫酸のような強酸の存在下に脱水さ
せる方法が知られている。しかしながら、この方法は強
酸を使用するため耐酸性の製造装置を用いなければなら
ず、また、反応後に排出される廃硫酸の処理が困難なた
め近年では殆ど採用されない方法となった。
【0003】近年、オレフィン類の製造方法は、ナフサ
をクラッキングして製造する方法が主流である。例え
ば、エチレン、プロピレン、ブテン類、ブタジエン類な
どの工業的に重要なオレフィン類がこの方法で製造され
ている。
【0004】ところが、最近、オレフィン類の製造原料
の多角化を図るため、あるいは、高純度のオレフィン類
を得るためにアルコール類を脱水してオレフィン類を製
造する方法が見直され、低級アルコールを脱水してオレ
フィン類を製造する方法が各種提案されている。
【0005】例えば、エタノールを脱水してエチレンを
製造する方法(特公昭59−40057号公報、特公昭
59−19927号公報)、ターシャリーブタノールを
脱水して高純度イソブチレンを製造する方法(特公昭6
1−23771号公報、特開昭61−26号公報)等が
提案されている。また、エタノールを脱水してエチレン
を製造する場合に触媒としてアルミナ、シリカ、シリカ
アルミナ、ゼオライト類、固体燐酸等の固体酸触媒を使
用する方法が提案されている(特開昭64−34929
号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
に強酸を触媒に用いる方法は耐食性の高価な製造装置を
用いなければならず、廃液の処理も困難となる。また、
生成したオレフィン類が強酸の存在下、反応して異性化
を起こしたり、重合して高分子量化を起こし目的外の化
合物になり収率を低下させる恐れがある。
【0007】他方固体酸を触媒に用いて脱水反応を行な
う場合、アルコールの脱水反応は多大な吸熱反応である
ため、250〜300℃以上の反応温度が必要であり、
シリカアルミナ、ゼオライト類、固体燐酸等の固体酸触
媒は強酸性であるため、これらの触媒を用いた場合、生
成したオレフィン類が重合し重質化が起こり、オレフィ
ンの収率の低下を招き、また、重質物が触媒表面へ付着
して触媒活性の低下の原因となるため好ましくない。
【0008】γ−アルミナを触媒に用いれば、γ−アル
ミナは弱酸性であり、生成したオレフィン類の重質化等
が起きず有利であるが、γ−アルミナは、加圧条件下、
300〜350℃で反応に使用した場合、結晶相の一部
がγ体から不活性なα体に転移し、触媒活性が大きく低
下することがわかった。さらに、この傾向は圧力が高い
ほど顕著であるため加圧条件ではγ−アルミナ触媒を工
業的に使用することが困難である。
【0009】従来、1000℃以上の高温ではγ−アル
ミナがα体に転移することが知られており、この転移を
抑制する手段として触媒にLa23 、MgO、SiO
2 等の金属酸化物を第二成分として添加する方法が一般
に知られている。しかし、300℃程度の温度で結晶相
が転移する現象は全く知られておらず機構も不明のた
め、従来の高温での結晶転移を抑制する方法を適用する
ことは困難である。
【0010】また、加圧せずに脱水反応を行なうことは
可能であるが、生成する炭素数2〜4のオレフィン類は
常温常圧下では気体であり、蒸留などの精製を行なうた
めには液化することを必要とし、気体で得られると冷凍
機による冷却や昇圧機による加圧により液化を行なわな
ければならず、プロセス上の工程数が増え操作が煩雑に
なる上、経済的にも不利益である。
【0011】そこで、本発明の目的は、簡略な装置によ
り、長期間に渡り、高収率、高選択率で低級アルコール
からオレフィンを製造しうる脱水反応用γ−アルミナ触
媒およびこの触媒を用いたオレフィン類の製造方法を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、低級アル
コールを脱水してオレフィンを製造する方法を開発する
にあたり、固体酸触媒を用いることに着目し、鋭意検討
した結果本発明に至った。
【0013】即ち、本発明の方法は、炭素数が2〜4ま
での低級アルコールを脱水してオレフィン類を製造する
に当たり、SiO2 を0.5〜5重量%含有するγ−ア
ルミナ触媒を用いることを特徴とするオレフィン類の製
造方法である。
【0014】また、脱水反応に用いるγ−アルミナ触媒
に、SiO2 を0.5〜5重量%含有させてγ−アルミ
ナのα体への転移を抑制する方法である。
【0015】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
出発原料に用いるアルコールは炭素数2〜4の低級アル
コールであり、エタノール、n−プロパノール、i−プ
ロパノール、n−ブタノール、i−ブタノールまたはこ
れらの混合物であり、第1アルコール、第2アルコー
ル、第3アルコールのいずれでもよい。
【0016】本発明法は、脱水反応に用いる触媒に特徴
がある。この触媒は、γ−アルミナ触媒であり、SiO
2 を0.5〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%含
有する。SiO2 の量がこの範囲であると、酸性のため
生成物の重質化を起こすことなく、γ体からα体への結
晶相転移を抑制することができる。
【0017】SiO2 を所定量含有するγ−アルミナ
は、SiO2 をγ−アルミナの製造段階または触媒とし
て使用する際にSiO2 を添加して行なう。SiO2
添加はγ−アルミナの製造段階のどの部分で行なっても
よい。例えばγ−アルミナの原料であるベーマイト、擬
ベーマイト等にSiO2 源を加えてもよく、更には、硫
酸アルミやアルミン酸ソーダー等のγ−アルミナの原料
の段階で加えてもよい。また最終製品としてこのγ−ア
ルミナの粉末に添加してもよい。SiO2 の添加効果を
充分にするためγ−アルミナ中にSiO2 をある程度均
一に分散させることが必要である。また、添加物は最終
的にSiO2 の形態になるのであれば、いかなるSiO
2 源を使用してもよい。例えばSiO2 のヒドロゲルや
ヒドロゾル、あるいはケイ酸エチル等のアルキル化合物
で添加することができる。
【0018】他の金属酸化物、例えば、高温でのα体へ
の転移抑制に効果があると知られているLa23 やM
gO等の添加は逆に触媒を早く劣化させてしまうため、
出来る限り混入しないようにすることが好ましい。
【0019】本発明に用いるγ−アルミナ触媒の製造方
法は特に限定されない。一般に知られている方法、例え
ば、硫酸アルミニウムとアルミン酸ソーダを混合する製
造方法や、有機アルミニウム化合物を加水分解する方
法、硫酸アルミニウムと炭酸カルシウムを混合する方法
等が挙げられる。γ−アルミナの他の物性としては、特
に限定されないが、好ましくは、平均細孔径50〜15
0Å、比表面積100〜350m2 /g、Na、Fe、
SO4 イオン等の不純物の総和が0.8重量%以下とす
るのがよい。
【0020】触媒の形状は粉末状、粒状の何れでもよ
い。打錠成型してペレット状とし、固定床として用いて
もよい。触媒の前処理は特に必要ないが、焼成処理等の
前処理を行ってもよい。
【0021】本発明法で製造されるオレフィン類は、エ
チレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブ
テンである。好ましくは、エチレン、プロピレン、イソ
ブテンを製造する。
【0022】本発明の方法において脱水反応の好適な条
件は次の通りである。反応温度は150〜500℃、好
ましくは250〜400℃である。この範囲とする理由
は、反応が高収率で進行し、工業生産が可能なためであ
る。反応圧力は減圧、常圧、加圧の何れでもよいが、前
述のように精製する事を考慮すると生成するオレフィン
類が常温で液化する程度の加圧状態で反応を行うことが
好ましい。反応器への原料の供給量はLHSVとして
0.1〜20hr-1、好ましくは0.5〜10hr-1
ある。この範囲とする理由は、これより小さいと生産性
が低く大きな装置が必要となり、これより大きいと反応
収率が低下し、生産物の分離回収にエネルギーを必要と
し経済的ではないからである。
【0023】本発明の方法では、反応で生成したオレフ
ィンを系内から速やかに排出させるため、脱水反応に不
活性なガス状物質を混合させてもよい。この様なガス状
物質としては、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン、メ
タン、エタン、プロパン、ブタン等が例示される。ただ
し、水は触媒の結晶相転移を促進する恐れがあるので極
力存在させないことが好ましい。また、このガス状物質
には反応器に供給される前は液状物質であっても、反応
器内の反応条件下においてガス状になる物質が含まれ
る。この様な物質としては、例えば、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂
肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチ
ルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類等が挙げられ
る。
【0024】このガス状物質をアルコールと混合して反
応器に供給する場合に、その使用量は、通常、アルコー
ル1モルに対して0.05〜10モルの範囲が好まし
い。ガス状物質の使用量が多すぎると、反応生成物であ
るオレフィン類と水との混合物から、ガス状物質を分離
して再使用する必要が生じ、オレフィン類の製造コスト
が高くなるなどの経済的な不利益を生じる。
【0025】本発明の方法において反応方式は連続反応
が好ましく、反応器の形式としては、粒状の触媒を用い
た固定床方式が好ましい。
【0026】
【実施例】以下に、実施例及び比較例によって本発明を
具体的に説明するが、これらにより本発明はなんら制限
されるものではない。なお、γ−アルミナ触媒が結晶相
の転移を起こすかどうかについては、以下の簡単な方法
を用いて調べた。
【0027】(触媒の耐スチーム性試験方法)触媒1g
〜50gをとり、これを200メッシュのSUS316
の網に包み、SUS316のコイル状充填剤(ヘリパッ
ク)と共に2000ccオートクレーブに充填する。こ
の時触媒はできだけ中央に位置するようにする。その
後、電気炉で400℃まで加熱し、高圧ポンプを用いて
水をフィードし、圧力を80kg/cm2G まであげる。6時
間後に触媒を取り出し、X線分析を行い結晶相を調べ
る。また、必要に応じて取り出した触媒の比表面積の測
定並びにオレフィン製造の触媒活性を評価する。
【0028】(触媒1の調製)市販の試薬の硫酸アルミ
ニウム水溶液とアルミン酸ソーダ水溶液を混合し沈澱を
採取した。この沈澱にシリカゾル(商品名:スノーテッ
クス)を沈澱に対して3重量%添加した後、pHを13
に調節したアンモニア水溶液中で一昼夜撹拌した。沈澱
をろ別して水洗した後、電気炉で600℃、5時間焼成
した。得られたアルミナを分析した結果、SiO2 の含
有量は約2重量%であった。生成したアルミナは3mm
×3mmに打錠成型した。
【0029】(比較触媒1の調製)シリカゾルを添加し
ない以外は、触媒1の調整方法と同様に行って比較触媒
1を調製した。
【0030】(比較触媒2の調製)市販の試薬の硫酸ア
ルミニウム水溶液とアルミン酸ソーダ水溶液を混合し沈
澱を採取した。この沈澱にシリカゾル(商品名:スノー
テックス)を沈澱に対して10重量%添加した後、pH
を13に調節したアンモニア水溶液で一昼夜撹拌した。
沈澱をろ別して水洗した後、電気炉で600℃、5時間
焼成した。得られたアルミナを分析した結果、SiO2
の含有量は約7重量%であった。生成したアルミナは3
mm×3mmに打錠成型した。
【0031】(触媒2の調製)市販のγ−アルミナ触媒
(商品名、住友化学:KHO−24)を粉砕して市販の
シリカゲル(関東化学製品)を3重量%添加し、適当量
の水を加えながら充分に乳鉢ですり混ぜた。これを3m
m×3mmに打錠成型した。
【0032】(実施例1)外部に電気炉を有する内径2
5.4mm、長さ50cmのSUS316製の縦型管状
反応管に触媒1を40cc充填し、電気炉の温度を32
0℃に設定した。イソプロパノールをLHSV1hr-1
で反応器塔頂部からフィードし、反応管内の圧力が18
kg/cm2G になるようにして反応を行なった。反応器下部
より排出される気液混合物を液相部と気相部に分離し
た。実験開始後、5時間経過したところ反応成績はイソ
プロパノール転化率90%、プロピレン選択率92%で
あった。副生成物はジイソプロピルエーテルであった。
【0033】次に、触媒1について上述の耐スチーム性
試験を行なった。X線で測定した結果α体への転移は認
められなかった。この耐スチーム性試験後の触媒1を、
上述の実験で用いたと同様の反応器に40cc充填し
た。実施例1の反応条件と同様にして反応を行なった。
反応器下部より排出される気液混合物を液相部と気相部
に分離した。実験開始後、5時間経過したところで反応
成績はイソプロパノール転化率87%、プロピレン選択
率90%であった。副生成物はジイソプロピルエーテル
であった。
【0034】(実施例2)外部にオイル加熱槽を有する
内径38.1mm、長さ4300mmのSUS316製
の縦型管状反応管に、触媒1を4550cc充填し、加
熱槽の温度を315℃に設定した。イソプロパノールを
LHSV1hr-1で反応器塔頂部からフィードし、反応
管内の圧力が18kg/cm2G になるようにして反応を行な
った。反応器下部より排出される気液混合物を液相部と
気相部に分離した。実験開始後、10時間経過したとこ
ろ反応成績はイソプロパノール転化率89%、プロピレ
ン選択率95%であった。副生成物はジイソプロピルエ
ーテルであった。さらに、実験開始後3000時間で
は、反応成績はイソプロパノール転化率85%、プロピ
レン選択率92%であった。反応終了後、抜きだした触
媒をX線で調べた結果、γ体のままであり、長時間の反
応後でも触媒のα体への転移がなく、活性の低下もない
ことがわかった。
【0035】(比較例1)比較触媒1を40cc充填
し、反応条件を実施例1と同様にして反応を行なった。
反応器下部より排出される気液混合物を液相部と気相部
に分離した。実験開始後、5時間経過したところで反応
成績はイソプロパノール転化率73%、プロピレン選択
率88%であった。副生成物はジイソプロピルエーテル
であった。
【0036】次に、比較触媒1について上述の耐スチー
ム性試験を行なったところ、X線で測定したα体への転
移は約30%であった。この耐スチーム性試験後の比較
触媒1を実施例1で用いたと同様の反応器で同様の反応
条件にして反応を行なった。反応器下部より排出される
気液混合物を液相部と気相部に分離した。実験開始後、
5時間経過したところでの反応成績はイソプロパノール
転化率48%、プロピレン選択率75%であった。副生
成物はジイソプロピルエーテルであった。耐水性試験に
よって触媒がα体に転移し、触媒活性が低下しているこ
とがわかった。
【0037】(比較例2)比較触媒2を40cc充填
し、反応条件を実施例1と同様にして反応を行なった。
反応器下部より排出される気液混合物を液相部と気相部
に分離した。実験開始後、5時間経過したところで反応
成績はイソプロパノール転化率92%、プロピレン選択
率65%であった。副生成物は重質物であった。100
0時間後、イソプロパノール転化率は43%に低下し
た。取り出した触媒は、α体への転移はみられなかった
が表面にカーボンが多量に付着していた。
【0038】(比較例3)外部にオイル加熱槽を有する
内径38.1mm、長さ4300mmのSUS316製
の縦型管状反応管に、比較触媒1を4550cc充填
し、加熱槽の温度を315℃に設定した。イソプロパノ
ールをLHSV1hr-1で反応器塔頂部からフィード
し、反応管内の圧力が18kg/cm2G になるように反応を
行なった。反応器下部より排出される気液混合物を液相
部と気相部に分離した。実験開始後、10時間経過した
ところで反応成績はイソプロパノール転化率84%、プ
ロピレン選択率90%であった。副生成物はジイソプロ
ピルエーテルであった。さらに、実験開始後3000時
間では、反応成績はイソプロパノール転化率54%、プ
ロピレン選択率84%であった。反応終了後、抜きだし
た触媒をX線で調べた結果、α体への転移が約20%起
きていた。
【0039】(実施例3)触媒2を実施例1で用いた反
応器に40cc充填し、電気炉の温度を400℃に設定
した。エタノールをLHSV0.5hr-1で反応器塔頂
部からフィードし、反応管内の圧力が18kg/cm2G にな
るように反応を行なった。反応器下部より排出される気
液混合物を液相部と気相部に分離した。実験開始後、5
時間経過したところで、反応成績はエタノール転化率8
2%、エチレン選択率95%であった。副生成物はジエ
チルエーテルであった。
【0040】次に、触媒2について上述の耐スチーム性
試験を行なった。X線で測定した結果α体への転移は認
められなかった。この耐スチーム性試験後の触媒2を上
述の実験で用いたと同様の反応器に40cc充填した。
反応条件を同様にして反応を行なった。反応器下部より
排出される気液混合物を液相部と気相部に分離した。実
験開始後、5時間経過したところで反応成績はエタノー
ル転化率79%、エチレン選択率91%であった。副生
成物はジエチルエーテルであった。
【0041】(比較例4)実施例1で用いた反応器に比
較触媒1を40cc充填した。反応条件を実施例2と同
様にして反応を行なった。反応器下部より排出される気
液混合物を液相部と気相部に分離した。実験開始後、5
時間経過したところで反応成績はエタノール転化率82
%、エチレン選択率94%であった。副生成物はジエチ
ルエーテルであった。
【0042】次に比較触媒1について上述の耐スチーム
性試験を行なった。X線で測定した結果α体への転移は
約40%であった。この耐スチーム性試験後の比較触媒
1を、上述の実験で用いたと同様の反応器に40cc充
填した。反応条件を上記と同様にして反応を行なった。
反応器下部より排出される気液混合物を液相部と気相部
に分離した。実験開始後、5時間経過したところで反応
成績はエタノール転化率50%、エチレン選択率79%
であった。副生成物はジエチルエーテルであった。
【0043】(実施例4)触媒1を実施例1で用いた反
応器に40cc充填し、電気炉の温度を300℃に設定
した。イソブタノールをLHSV 2hr-1で反応器塔
頂からフィードし、反応管の圧力が8kg/cm2G になるよ
うに反応を行なった。反応器下部より排出される気液混
合物を液相部と気相部に分離した。実験開始後、5時間
経過したところで、反応成績はイソブタノール転化率8
6%、イソブテン選択率92%であった。副生成物は、
ジイソブチルエーテルであった。
【0044】次に触媒1について上述の耐スチーム性試
験を行なった。X線で測定した結果α体への転位は認め
られなかった。この耐スチーム性試験後の触媒1を上述
の実験で用いたと同様の反応器に40cc充填した。反
応条件を同様にして実験を行なった。反応器下部より排
出される気液混合物を液相部と気相部に分離した。実験
開始後、5時間経過したところで、反応成績はイソブタ
ノール転化率83%、イソブテン選択率90%であっ
た。副生成物は、ジイソブチルエーテルであった。
【0045】(比較例5)比較触媒1を実施例1で用い
た反応器に40cc充填し、電気炉の温度を300℃に
設定した。イソブタノールをLHSV 2hr-1で反応
器塔頂からフィードし、反応管の圧力が8kg/cm2G にな
るように反応を行なった。反応器下部より排出される気
液混合物を液相部と気相部に分離した。実験開始後、5
時間経過したところで、反応成績はイソブタノール転化
率74%、イソブテン選択率87%であった。副生成物
は、ジイソブチルエーテルであった。
【0046】次に比較触媒1について上述の耐スチーム
性試験を行なった。X線で測定した結果α体への転移は
約30%であった。この耐スチーム性試験後の比較触媒
1を上述の実験で用いたと同様の反応器に40cc充填
した。反応条件を同様にして実験を行なった。反応器下
部より排出される気液混合物を液相部と気相部に分離し
た。実験開始後、5時間経過したところで反応成績はイ
ソブタノール転化率52%、イソブテン選択率77%で
あった。副生成物はジイソブチルエーテルであった。
【0047】
【発明の効果】本発明の方法によれば低級アルコールか
ら従来より長期間に渡り、高収率、高選択率でオレフィ
ンを製造することができる。得られる高純度のオレフィ
ンは各種の有機合成原料、ポリマー原料として有用であ
る。また、本発明の方法によれば、γ−アルミナを低級
アルコールの脱水触媒として、加圧条件下、300〜3
50℃の反応温度で長時間劣化させることなく使用する
ことができ工業的に非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 11/06 B01J 21/12 C07C 1/24 C07C 11/04 C07C 11/08 C07B 61/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiO2 を0.5〜5重量%の量で含有
    させてγ−アルミナのα体への転移を抑制した脱水反応
    用γ−アルミナ触媒。
  2. 【請求項2】 前記γ−アルミナにSiO 2 を0.5〜
    3重量%の量で含有させた請求項1に記載の脱水反応用
    γ−アルミナ触媒。
  3. 【請求項3】 最終的にSiO 2 となりうるSiO 2
    を添加して得られる請求項1または2に記載の脱水反応
    用γ−アルミナ触媒。
  4. 【請求項4】 炭素数が2〜4の低級アルコールを脱水
    反応させてオレフィン類を製造するに当たり、請求項1
    〜3のいずれかに記載のγ−アルミナ触媒を用いること
    を特徴とするオレフィン類の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記脱水反応を、反応温度150〜50
    0℃、生成するオレフィン類が常温で液化する程度の加
    圧下で行う請求項4に記載のオレフィン類の製造方法。
JP3013516A 1991-02-04 1991-02-04 脱水反応用γ−アルミナ触媒およびこの触媒を用いるオレフィン類の製造方法 Expired - Lifetime JP2976396B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3013516A JP2976396B2 (ja) 1991-02-04 1991-02-04 脱水反応用γ−アルミナ触媒およびこの触媒を用いるオレフィン類の製造方法
DE69212854T DE69212854T2 (de) 1991-02-04 1992-01-31 Verfahren zur Herstellung von Propylene
KR1019920001434A KR100219691B1 (ko) 1991-02-04 1992-01-31 저급올레핀의제조방법
EP92300837A EP0498573B1 (en) 1991-02-04 1992-01-31 Process for producing propylene
SG1996002780A SG59937A1 (en) 1991-02-04 1992-01-31 Process for producing lower olefins
AT92300837T ATE141579T1 (de) 1991-02-04 1992-01-31 Verfahren zur herstellung von propylene
CN92100723A CN1034214C (zh) 1991-02-04 1992-02-01 生产低级烯烃的方法
CA002060527A CA2060527A1 (en) 1991-02-04 1992-02-03 Process for producing lower olefins
US08/161,061 US5475183A (en) 1991-02-04 1993-12-03 Process for producing lower olefins

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3013516A JP2976396B2 (ja) 1991-02-04 1991-02-04 脱水反応用γ−アルミナ触媒およびこの触媒を用いるオレフィン類の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04247043A JPH04247043A (ja) 1992-09-03
JP2976396B2 true JP2976396B2 (ja) 1999-11-10

Family

ID=11835319

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3013516A Expired - Lifetime JP2976396B2 (ja) 1991-02-04 1991-02-04 脱水反応用γ−アルミナ触媒およびこの触媒を用いるオレフィン類の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2976396B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024117599A1 (ko) * 2022-12-01 2024-06-06 한국화학연구원 유기화합물로부터 산소를 선택적으로 제거하여 올레핀 및 파라핀 중 하나 이상의 탄화수소 화합물을 제조하는 rusn/sial 촉매

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7858787B2 (en) * 2006-09-22 2010-12-28 Shell Oil Company Process for producing olefins
FR2934264B1 (fr) * 2008-07-22 2012-07-20 Arkema France Fabrication d'esters de vinyle a partir de matieres renouvelables, esters de vinyle obtenus et utilisations
ES2685072T3 (es) * 2009-10-30 2018-10-05 Kao Corporation Método para producir olefinas
JP6485351B2 (ja) * 2014-05-07 2019-03-20 三菱ケミカル株式会社 イソブタノールからイソブチレンを製造する方法
WO2016002649A1 (ja) 2014-07-02 2016-01-07 三菱レイヨン株式会社 イソブチレンの製造方法、メタクリル酸の製造方法、およびメタクリル酸メチルの製造方法
JP6103149B1 (ja) * 2015-04-22 2017-03-29 三菱レイヨン株式会社 イソブチレン製造用触媒およびイソブチレンの製造方法
JP6927045B2 (ja) 2016-09-06 2021-08-25 三菱ケミカル株式会社 イソブチレンの分離精製方法およびイソブチレンの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024117599A1 (ko) * 2022-12-01 2024-06-06 한국화학연구원 유기화합물로부터 산소를 선택적으로 제거하여 올레핀 및 파라핀 중 하나 이상의 탄화수소 화합물을 제조하는 rusn/sial 촉매

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04247043A (ja) 1992-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0498573B1 (en) Process for producing propylene
US8680356B2 (en) Catalyst and process for preparing isoolefins
US7919662B2 (en) Process for the dissociation of MTBE
JP2007291076A (ja) プロピレンの製造方法
JP2976396B2 (ja) 脱水反応用γ−アルミナ触媒およびこの触媒を用いるオレフィン類の製造方法
JP2911244B2 (ja) 低級オレフィン類の製造方法
KR0140540B1 (ko) 프로필렌의 제조방법
JP5050466B2 (ja) プロピレンの製造方法
US5149896A (en) Process for oligomerizing light olefins
US2830090A (en) Production of alcohols and ethers
JP2746694B2 (ja) プロピレンの製造方法
US4992608A (en) Method for preparing cumene
WO1996004225A1 (en) METHOD OF LIQUID-PHASE ALKYLATION OF AROMATIC HYDROCARBON BY USING β-ZEOLITE
JP2832047B2 (ja) プロピレンの製造方法
JPH04226926A (ja) 脱アルミニウムゼオライトyをベースとする触媒を用いる、アルキルベンゼンの製造方法
RU2412148C1 (ru) Одностадийный способ получения изопрена
JPH0231695B2 (ja)
JP2749664B2 (ja) プロピレンの製造方法
US4645576A (en) Process for isolating and recovering butene-1 of high purity
JP2551647B2 (ja) プロピレンの製造方法
US2352199A (en) Production of toluene
CN105712829B (zh) Mtbe和tba混合料制备异丁烯的方法
JP2799004B2 (ja) プロピレンの製造方法およびそれに用いる断熱型反応装置
JP2000044231A (ja) 新規アルミナ、その調製方法および触媒、触媒の担体または吸着剤としてのその使用
CN114728864A (zh) 生产二烯的方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990817

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080910

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090910

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100910

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100910

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110910

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110910

Year of fee payment: 12