JP2799004B2 - プロピレンの製造方法およびそれに用いる断熱型反応装置 - Google Patents

プロピレンの製造方法およびそれに用いる断熱型反応装置

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、プロピレンの製造方法およびそれに用いる
断熱型反応装置に関し、特にイソプロパノールを脱水
し、高収率かつ高効率でプロピレンを製造することがで
きる方法、およびその方法に用いる断熱型反応装置に関
する。
<従来の技術> オレフィン類の古典的な製造方法として、アルコール
類を硫酸等の強酸の存在下に脱水反応させる方法が知ら
れている。近年、オレフィン類は、主にナフサクラッキ
ングによって製造されているが、オレフィン類の製造原
料の多様化を図ったり、高純度のオレフィン類を得るた
めに、アルコール類の脱水によりオレフィン類を得る方
法、例えば、エタノールを脱水してエチレンを製造する
方法、ターシャリーブタノールを脱水して高純度イソブ
チレンを製造する方法などが各種提案されている。これ
らの方法においては、種々の触媒の利用が検討され、強
酸に比べて取扱が容易で反応器の材質上の制約が少なく
なるという点で、シリカアルミナやイオン交換樹脂等の
固体酸触媒を用いる方法が提案され、また、脱水反応は
大きな吸熱を伴うため、高温で反応を行う必要があり、
その反応方法についても種々検討されている。例えば、
エチレンの製造において、断熱型反応器を用いる方法
(特公昭59−19927号)、等温型反応器と断熱型反応器
を組合せて用いる方法(特開昭64−34929号)、固定床
反応装置を用い、得られる反応生成物から未反応物を分
離して循環させる方法(特開昭57−219350号)などが提
案されている。
<発明が解決しようとする課題> しかし、前記の硫酸等の強酸を用いる方法において
は、生成したオレフィン類が、これらの強酸の存在下に
反応し、例えば、重合して高分子化合物に変換された
り、異性化してオレフィン以外の別の化合物に変換され
たりして、結局、目的物であるオレフィン類の収率が低
下するという問題がある。さらに耐蝕性の装置を用いな
ければならないという装置上の制約などの問題もある。
一方、固体酸触媒を用いる方法においては、装置上の
制約が少なく利用が容易であり、前記の断熱型反応器、
等温型反応器を用いる方法などが提案されている。しか
し、イソプロパノールの脱水反応は大きな吸熱を伴う反
応であるために、断熱型反応器を用いる方法において
は、予備加熱部において、反応混合物を極度に加熱する
必要がある。そのためイソプロパノールが熱分解により
アセトンになり、触媒中で分解して重質化することによ
り収率の低下を招くとともに触媒の活性を低下させる恐
れがある。更にイソプロパノール自身が予備加熱部分で
コーキングを起して目詰まり等の原因となり反応に重大
な支障を引き起こすことになりかねない。また、等温式
反応器を用いて反応を行う方法では、反応器を均一に加
熱するために触媒を必要とする。反応器の内部までを均
一に加熱するためには、反応器を細長い形状にする必要
があり、大規模に反応を行う場合には非常に多くの反応
器を用いる必要がある。また、多くの熱を供給する必要
があるために大量の熱媒を必要とする。さらに、高温下
での使用であるために溶融塩などの特殊な熱媒が必要と
なり、工業的な実施は容易でない。
そこで本発明の目的は、高収率、高効率でプロピレン
を製造することができる方法およびその方法を実施する
ための装置を提供することにある。
<課題を解決するための手段> 本発明は前記課題を解決するために、反応混合物の流
通方向に沿って、複数の加熱部と固定触媒層とを交互に
設けてなる断熱型反応帯域に、イソプロパノールを含む
反応混合物を流通させ、該複数の加熱部によって反応混
合物を順次450℃以下に加熱しながらイソプロパノール
の脱水反応を行わせることを特徴とするプロピレンの製
造方法を提供するものである。
また、本発明は、この方法に用いる装置として、反応
混合物の流通方向に沿って交互に配置された複数の加熱
部と固定触媒層を有することを特徴とする断熱型反応装
置を提供するものである。
本発明の方法において、断熱型反応帯域に供給される
原料混合物の主成分であるイソプロパノールは、いずれ
の出所に由来するものでもよく、特に制限されない。例
えば、クメン法によるフェノール製造において副生され
るアセトンから適当な方法で得られるイソプロパノール
を用いれば、この余剰アセトンをイソプロパノールを経
て、プロピレンに変換し、再クメン法によりフェノール
を製造する原料として有効に活用することができ、工業
的に有利である。
断熱型反応帯域へのイソプロパノールの供給量は、通
常、通算のLHSVで0.1〜20hr-1,好ましくは0.5〜5hr-1
度である。本発明の方法においは、生成したプロピレン
を含む反応生成物を反応系内から速やかに排出させるた
め、イソプロパノールの脱水反応に不活性なガス状物質
を、原料物質であるイソプロパノールと混合し、この原
料混合物を反応器に供給してもよい。このようなガス状
物質としては、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン等が
挙げられる。またこのガス状物質には反応器に供給され
る前は液状物であっても、反応器内の反応条件下におい
てガス状になる物質が含まれる。このような物質として
は、例えば、ペンタン、ヘキサンなどが挙げられる。
このガス状物質をイソプロパノールと混合して反応器
に供給する場合、その使用量は通常、イソプロパノール
1モルに対して0.05〜10モルの範囲が好ましい。ガス状
物質の使用量が多すぎると、反応生成物であるプロピレ
ンと水の混合物から多量の不活性ガスを分離させ反応器
に循環する必要が生じ、分離コストおよび循環に要する
コストが高くなるなどの経済的な不利益を生じる。
また、断熱型反応帯域に設けられる固定触媒層を形成
する触媒としては、イソプロパノールを脱水反応させる
固体触媒であればよく、特に限定されない。例えば、ア
ルミナ触媒、γ−アルミナ触媒、シリカアルミナ触媒、
マグネシア触媒、ゼオライト触媒、活性白土などが挙げ
られ、またこれを担体として酸化チタン(TiO2)、酸化
ジルコニウム(ZrO2)等の金属を担持してなる触媒も挙
げられる。これらは1種単独でも2種以上を組合わせて
も用いられる。特に好ましくはγ−アルミナ触媒であ
る。
使用される触媒の形態は、固定触媒層を形成できるも
のであればよく、特に限定されない。
例えば、タブレット型、リング型、球状型、円柱状押
し出し型、三つ葉状押し出し型、顆粒型等が挙げられ、
触媒強度が大きく、反応管への均一な充填が可能である
という点で、球状型、タブレット型、押し出し型が好ま
しい。
本発明の方法は、以上の触媒からなる固定触媒層を有
する断熱型反応帯域に、イソプロパノールを含む原料混
合物を流通させて脱水反応させる際に、反応混合物の流
通方向に沿って、複数配置された加熱部によって順次加
熱し、脱水反応を行わせるものである。複数の加熱部に
よって、吸熱反応である脱水反応の進行に伴って、温度
が低下する反応混合物を順次加熱して、反応混合物の温
度を反応帯域の全域に亘って一定の範囲に保ち、脱水反
応を効率的に行うものである。
反応混合物の流通方向は、上昇流、下降流のいずれで
もよく、この流通方向に沿って複数の、好ましくは3〜
5ケ所の加熱部を固定触媒層と交互に設ければよい。
この複数の加熱部における加熱温度は、イソプロパノ
ールの熱分解を抑制することができる点で450℃以下に
調節するのが好ましい。
また、分割されたそれぞれの触媒層でのイソプロパノ
ールの転化率をほぼ等しくして、反応管でのイソプロパ
ノールの転化率がほぼ100%になるようにそれぞれの加
熱部の温度、及びLHSV値を定めることが好ましいが、反
応途中で生成するプロピレンはイソプロパノールに比べ
熱安定性が劣るため途中で生成するプロピレンの熱分解
を抑制するために、複数ある加熱部の温度をすべて等し
くするか、反応混合物の流通方向に沿って順次低い温度
に設定することが好ましい、さらに複数の固定触媒層へ
の原料供給量は、複数ある反応部の最後の部分で反応を
100%にできるだけ近づける必要があるので最後の反応
部でのLHSV値は他の反応部のLHSV値と同じか、下げるこ
とが好ましい。このような理由から例えば反応部を3段
に分割する場合、 1段目の加熱部温度を350〜450℃、LHSV値を1〜30hr
-1 2段目の加熱部温度を300〜450℃、LHSV値を1〜30hr
-1 3段目の加熱部温度を250〜450℃、LHSV値を0.1〜15h
r-1 にするのが好ましい。
また、複数の固体触媒層への原料供給量は、ほぼ一定
にするか、反応混合物の流通方向に沿ってLHSV値を下げ
ることが好ましく、例えば第1の固体触媒層では入口基
準LHSVで30〜1hr-1,第2の固体触媒層では30〜1hr-1,第
3の固体触媒層では15〜0.1hr-1としてもよい。
断熱型反応帯域における圧力は、反応系内が気相状態
になる圧力であればよく、減圧、常圧、加圧のいずれで
もよく、特に限定されないが、十分な反応速度が得られ
る点で25atm以下にするのが好ましい。
反応の形式は、回分式、半回分式、連続式のいずれで
もよい。
以上の本発明の方法は、反応混合物の流通方向に沿っ
て、複数、好ましくは3〜5カ所の加熱部が配置された
断熱型反応装置を用いて行うことができる。特に、触媒
の使用量、反応の操作性、実施する際のコスト等を考慮
すれば3カ所の加熱部を有するものが、好ましい。
この断熱型反応装置の形態は、反応混合物の流通方向
に沿って複数の加熱部を有するものであれば、いずれの
ものでもよく、特に制限されない。例えば、第1図に示
すように複数の反応器を直列に接続し、反応器1、2、
3のそれぞれの入口に加熱部11、21、31を設けたもの;
単一の反応器4の入口に第1段の加熱部41を設け、さら
に該反応器の内部の触媒層を複数層に分割し、分割され
た各触媒層の間に加熱部42、43を設けてなるものなどが
挙げられる。
加熱部は、いずれの熱源を用いたものでもよく、その
形式も、特に限定されない。例えば、電気ヒーター、反
応器の外側に加熱用ジャケットを設けてなるものなどが
挙げられる。
反応器の形状も特に限定されず、例えば、管状のもの
などが挙げられる。反応器の形状が太い管状の場合に
は、内部を流通する反応混合物を十部に加熱するために
管壁の温度をかなり高くする必要がある。その場合、管
壁付近でイソプロパノールや生成したプロピレンの熱分
解や重合を引き起こす恐れがあるためできるだけ細い管
状にするのが好ましく、内部を流通する反応混合物の加
熱温度と管壁の温度の差は10℃以内になるようにする事
が好ましい。
<実施例> 以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説
明する。
(実施例1) 頂部に加熱部を有し、ほぼ中間部にγ−アルミナ(平
均粒径:3mmφ、平均細孔径:62Å(σn13Å),酸強度分
布;pka≦6.8:0.31meq/g、pka≦4.8:0.08meq/g、pka≦3.
3:0、pka≦1.5:0、pka≦−3.0:0、Na2O含量:0.2重量
%、全細孔容積:0.66cc/g)50mlを充填してなる固定触
媒層を有する縦型管状断熱反応器(内径:25.4mm、長さ:
500mm,SUS316製)3個を、直列に3段に接続して、断熱
型反応装置を構成した。この反応装置を用いて、以下の
とおり、各段において反応を行った。
[1段目の反応] 1段目の反応器の加熱温度を400℃に調節し、反応圧
力20kgf/cm2Gの条件下に、イソプロパノールを750ml/hr
(LHSV:15hr-1)の流量で、反応器頂部から供給して反
応させた。反応器底部から排出される気液混合物を液状
反応混合物とガス状生成物に分離させた。イソプロパノ
ールの供給開始後8時間経過した時点での、反応器底部
から排出されてくる液状反応混合物およびガス状生成物
の量は1時間当りの平均で、それぞれ369.8g/hr,95.2
/hrであった。このときの触媒層入口での温度は385℃、
触媒層出口での温度は284℃であった。
得られた液状反応混合物およびガス状生成物をガスク
ロマトグラフィによって分析し、1段目の反応器におけ
るイソプロパノール脱水反応の生成物の組成を求めた。
その結果、生成物はイソプロパノール49.4mol%,プロ
ピレン39.4mol%,副生成物としてアセトン0.4mol%,
ジイソプロピルエーテル10.8mol%の組成からなるもの
であった。
[2段目の反応] 2段目の反応器の加熱部温度を390℃に調節し、反応
圧力19kgf/cm2の条件下に、1段目の反応器で生成した
液状反応混合物とガス状生成物からなる気液混合物を、
イソプロパノールに換算して750ml/hr(LHSV15hr-1)の
流速で反応器頂部から供給して反応させた。反応器底部
から排出される気液混合物を液状反応混合物とガス状生
成物に分離させた。反応器頂部からの気液混合物の供給
開始後8時間経過した時点での、反応器底部から排出さ
れてくる気液混合物中の液状反応混合物、ガス状生成物
の量は、1時間当りの平均で、それぞれ169.7g/hr、169
/hrであった。このときの触媒層入口での温度は380
℃、触媒層出口での温度は296℃であった。
得られた液状反応混合物およびガス状生成物をガスグ
ロマトグラフィによって分析し、2段目の反応器におけ
るイソプロパノール脱水反応の生成物の組成を求めた。
その結果、生成物はイソプロパノール21.8mol%,プロ
ピレン70.3mol%、副生成物としてアセトン0.3mol%,
ジイソプロピルエーテル7.5mol%,およびその他のオレ
フィン類0.1mol%の組成を有するものであった。
[3段目の反応] 3段目の反応器の加熱部温度を380℃に調節し、反応
圧力18kgf/cm2Gの条件下に、2段目の反応器で生成した
液状反応混合物とガス状生成物からなる気液混合物を、
イソプロパノールに換算して200ml/hr(LHSV4hr-1)の
流速で反応器頂部から供給して反応させた。反応器底部
から排出される気液混合物を液状反応混合物とガス状生
成物に分離させた。2段目の反応器からの気液混合物を
を反応器頂部から供給を開始した後、8時間経過した時
点での、反応器底部から排出されてくる気液混合物中の
液状反応混合物およびガス状生成物の量は、1時間当り
の平均で、それぞれ48.1g/hr,63.8/hrであった。この
ときの触媒層入口の温度は375℃、触媒層出口の温度は2
86℃であった。
得られた液状反応混合物およびガス状生成物をガスク
ロマトグラフィによって分析し、3段目の反応器におけ
るイソプロパノール脱水反応の生成物の組成を求めた。
その結果、生成物はイソプロパノール0.5mol%,プロピ
レン99.0mol%,副生成物としてアセトン0.2mol%,イ
0ジイソプロピルエーテル0.1mol%,およびその他のオ
レフィン類0.2mol%の組成を有するものであった。
以上の3段の反応器からなる断熱反応装置におけるイ
ソプロパノール脱水反応の通算の成績を求めたところ、
イソプロパノールの転化率99.5mol%、プロピレンの収
率99.5mol%であった。また、副生成物であるアセトン
生成率は0.2mol%であった。従って、最終的に得られた
ガス状生成物のプロピレン純度は99.8mol%であった。
なお、通算でのLHSVは2.6hr-1であった。
(比較例1) 頂部に加熱部を有し、ほぼ中間部にγ−アルミナ(8
〜14メッシュ、平均細孔径62Å、σn13Å、酸強度分布p
ka≦6.8:0.31meq/g、pka≦4.8:0.08meq/g、pka≦3.3:
0、pka≦1.5:0、pka≦−3.0:0、Na2O含量0.2重量%、全
細孔容積0.66cc/g)50mlを充填してなる固定触媒層を有
する縦型管状断熱反応器(内径:25.4mm、長さ:500mm,SV
S316製)を単独で、反応装置として用いた。加熱部の温
度を500℃に設定し、圧力20kgf/cm2Gの条件下に、イソ
プロパノールを150ml/hr(LHSV 3hr-1)の流速で反応
器頂部から供給した。反応器下部より排出される気液混
合物を液状反応混合物とガス状生成物に分離した。イソ
プロパノールの供給開始後8時間経過したところでの、
反応器下部から排出されてくる液状反応混合物、ガス状
生成物は1時間当り平均して、それぞ17.5g/hr、43.7
/hrであった。このとき、触媒層入口温度は482℃、出口
温度は270℃であった。液状反応混合物並びにガス状生
成物をガスクロマトグラフィによって分析し、この反応
装置におけるイソプロパノール脱水反応の反応成績を求
めた結果、イソプロパノールの転化率95.3mol%、プロ
ピレンの選択率90.6mol%が得られた。副生成物として
アセトンが4.3mol%生成していた。また、得られたガス
状生成物のプロピレン純度は99.5%であった。
<発明の効果> 本発明の方法によれば、イソプロパノールを出発原料
として、プロピレンを高収率、かつ高収率で製造するこ
とができる。特に、クメン法によるフェノール製造にお
いて副生されるアセトンから適当な方法で得られるイソ
プロパノールを用いれば、余剰のアセトンをイソプロパ
ノールを経てプロピレンに変換し、再度、クメン法によ
るフェノール製造の原料として有効に活用する方途を確
立することができる。また、プロピレンは各種ポリオレ
フィンの製造原料として有用である。そのため、本発明
の方法の工業的実用価値は高い。
さらに、本発明の装置は、この方法を好適に実施する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、それぞれ、本発明の断熱型反応
装置の例を説明する模式図である。 符号の説明 1、2、3、4……反応器、 11、21、31、41、42、43……加熱部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−128723(JP,A) 特開 平2−172925(JP,A) 特開 平3−41035(JP,A) 特公 昭59−19927(JP,B2) ”工業反応装置 −選定・設計・実例 −”,培風館,昭和59年2月25日,P. 20〜26 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 11/06,1/24 B01J 21/04 C07B 61/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応混合物の流通方向に沿って、複数の加
    熱部と固定触媒層とを交互に設けてなる断熱型反応帯域
    に、イソプロパノールを含む反応混合物を流通させ、該
    複数の加熱部によって反応混合物を順次450℃以下に加
    熱しながらイソプロパノールの脱水反応を行わせること
    を特徴とするプロピレンの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1のプロピレンの製造方法に用いる
    装置であって、反応混合物の流通方向に沿って交互に配
    置された複数の加熱部と固定触媒層を有することを特徴
    とする断熱型反応装置。
JP1261774A 1989-10-06 1989-10-06 プロピレンの製造方法およびそれに用いる断熱型反応装置 Expired - Lifetime JP2799004B2 (ja)

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