JPH11152245A - 不飽和ケトンの製造方法 - Google Patents

不飽和ケトンの製造方法

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JPH11152245A
JPH11152245A JP10255200A JP25520098A JPH11152245A JP H11152245 A JPH11152245 A JP H11152245A JP 10255200 A JP10255200 A JP 10255200A JP 25520098 A JP25520098 A JP 25520098A JP H11152245 A JPH11152245 A JP H11152245A
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ketal
zinc
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Joaquim Henrique Dr Teles
ヘンリク テレス ホアキム
Norbert Dr Rieber
リーバー ノールベルト
Klaus Dr Breuer
ブロイヤー クラウス
Dirk Dr Demuth
デムート ディルク
Hartmut Hibst
ヒープスト ハルトムート
Stefan Dr Kaeshammer
ケースハンマー シュテファン
Heinz Dr Etzrodt
エッツロット ハインツ
Wulf Dr Kaiser
カイザー ヴルフ
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/51Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by pyrolysis, rearrangement or decomposition
    • C07C45/511Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by pyrolysis, rearrangement or decomposition involving transformation of singly bound oxygen functional groups to >C = O groups
    • C07C45/513Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by pyrolysis, rearrangement or decomposition involving transformation of singly bound oxygen functional groups to >C = O groups the singly bound functional group being an etherified hydroxyl group
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 式Iaおよび式Ib: 【化1】 [式中、R1〜R5は、請求項1に定義したものを表す]
の不飽和ケトンの製造方法を提供する。 【解決手段】 以下の反応工程を組合せる:a)式II
aのアリルアルコール又は式IIbのプロパルギルアル
コールと式IIIのイソプロペニルエーテル: 【化2】 【化3】 (式中、R6は、請求項1に定義したものを表す)と
の、副産物として式IV: 【化4】 のケタールの形成を伴う慣用的な反応、b)式IVのケ
タールとプロピンまたはアレンもしくはそれらの混合物
との不均一系触媒の存在下での反応による式IIIのイ
ソプロペニルエーテルの製造およびc)反応(a)で形
成した式IVのケタールの、式IIIのイソプロペニル
エーテルの製造のための工程(b)への再供給。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、副産物としてアセ
トンのケタールの形成を伴うアリルアルコールまたはプ
ロパルギルアルコールとイソプロペニルエーテルとの慣
用の反応の組合せによる、有用な芳香剤、または天然物
質の合成のための中間体である、γ,δ−一不飽和ケト
ンまたはβ,γ,δ−二不飽和ケトンの製造方法に関
し、その際、イソプロペニルエーテルは、アセトンのケ
タールとプロピンまたはアレンとの、気相中、不均一系
触媒上での反応によって製造し、かつ副産物として得ら
れたアセトンのケタールは前記のイソプロペニルエーテ
ルの製造に供給する。
【0002】
【従来の技術】ドイツ国特許第1193490号明細書
およびR.MarbetおよびG.Saucy著、He
lv.Chim.Acta 50、(1967)、20
91〜2095および2095〜2100では、アリル
アルコールとエノールエーテル、特にイソプロペニルエ
ーテルとを、酸性触媒、例えばリン酸の存在下で反応さ
せることによるγ,δ−不飽和ケトンの製造方法を開示
している。
【0003】更に、米国特許第3,029,287号明
細書およびG.SaucyおよびR.Marbet著、
Helv.Chim.Acta 50、(1967)1
158〜1167では、β,γ,δ−二不飽和ケトンを
得るための、プロパルギルアルコールとエノールエーテ
ルとの酸性触媒の存在下での反応を開示している。
【0004】両者の反応においては、使用されたエノー
ルエーテル2モルから副産物として相応のケタール1モ
ル、例えば使用されるイソプロペニルメチルエーテルか
らアセトンジメチルケタールが以下の反応式に従って形
成される: 反応式1
【0005】
【化5】
【0006】反応式2
【0007】
【化6】
【0008】これらの反応式において、R1〜R5は、そ
れぞれ水素または、非置換または酸素を含有する基によ
って置換されたアルキル、アルケニル、シクロアルキ
ル、シクロアルケニル、アリールまたはアリールアルキ
ル基であり、またR1およびR2は、それらが結合してい
る炭素と一緒に5または6員環を形成することができ、
かつR6は1〜4個の炭素原子を有するアルキルであ
る。
【0009】副産物として得られるケタールIVは、経
済的理由のためにエノールエーテルIIIに転化し戻さ
ねばならない。このことは、酸性触媒を用いた液相中
(欧州特許第703211号明細書による)または不均
一系触媒上の気相中(ドイツ国特許第19544450
号明細書による)のいずれかで、アルコールを除去しな
がら以下の反応式:
【0010】
【化7】
【0011】[式中、Rは水素またはアルキルであり、
かつR6は前記のものを表す]に従いケタールを相応の
エノールエーテルに転化することによって実施可能なこ
とは公知である。
【0012】前記の公知の方法は、若干の場合良好な収
率でのエノールエーテルの製造を可能にするが、以下の
欠点を有している:欧州特許第703211号明細書に
よる液相中の反応は、溶解した異種物質、すなわち有機
酸の使用を必要とし、該物質を反応混合物から除去する
ための更なる分離工程が必要になる。不均一に溶解した
触媒を使用する液相中での方法と比較して、ドイツ国特
許第19544450号明細書による方法は、不均一系
触媒上での気相中の反応の利点を有するが、該方法はか
なりの高温を必要とする。
【0013】両者の方法に共通して、ケタール1モルに
つきアルコール1モルが分離され、該アルコールを更な
る精製工程で時には多大な費用を費やして分離除去する
必要があり、かつ一般には廃棄する必要がある。このこ
とは、特に、しばしば共沸混合物を形成するメタノール
に当てはまる。従って、ケタールに対する重量の収率
は、必然的に減少する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、一方
では、良好な収率で不均一系触媒上での必要なエノール
エーテルIIIの製造を可能にし、しかもケタール由来
のアルコールが副産物として化学量論的量で生成せず、
かつ、他方では、反応式1および2の反応で得られるケ
タールをエノールエーテルの製造に再循環させる組合せ
方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題は、本発明によ
り、式Iaおよび式Ib:
【0016】
【化8】
【0017】[式中、R1、R2、R3、R4およびR
5は、それぞれ水素または、非置換または酸素を含有す
る基によって置換されたアルキル、アルケニル、シクロ
アルキル、シクロアルケニル、アリールまたはアリール
アルキル基であり、またR1およびR2は、一緒に5また
は6員環を形成することもできる]の不飽和ケトンの製
造方法において、以下の反応の組合せ: a)式IIaのアリルアルコールまたは式IIbのプロ
パルギルアルコールと式IIIのイソプロペニルエーテ
ル:
【0018】
【化9】
【0019】
【化10】
【0020】[式中、R6は、1〜4個の炭素原子を有
するアルキルである]との、副産物として式IV:
【0021】
【化11】
【0022】[式中、R6は、前記のものを表す]のケ
タールの形成を伴う慣用の反応、 b)式IVのケタールとプロピンまたはアレンもしくは
それらの混合物との、気相中、高めた温度、ケイ素また
は酸素と一緒に亜鉛またはカドミウムを含有する不均一
系触媒の存在下での反応による式IIIのイソプロペニ
ルエーテルの製造、 c)工程(a)で形成した式IVのケタールの、式II
Iのイソプロペニルエーテルの製造のための工程(b)
への再供給 からなる前記方法によって解決されることが判明した。
【0023】工程(a)の反応は、技術的な刊行文献に
詳細に記載されており、かつ該反応は、それ自体だけで
なく工程(b)および(c)と組合せて本発明の請求の
範囲に記載されている。
【0024】工程(a)の条件は、ドイツ国特許第11
93490号明細書または米国特許第3,029,28
7号明細書またはHelv.Chim.Actaの前記
の刊行物に記載されている。それにより、これらの特許
刊行物および刊行文献の情報は、引用文献によって明白
に具体化される。
【0025】一般に、工程(a)の条件は、新規の組合
せ方法を実施するのに重要ではなく、勿論また、例えば
触媒、所望であれば出発物質の選択によって変更でき
る。
【0026】よって、勿論また、工程(a)の反応の新
規の改善は、例えばドイツ国特許第19649564.
4号明細書に記載のように適当である。
【0027】式IIaの有利な出発物質は、特に第3級
アリルアルコールであり、その際、R1は有利には20
個以下の炭素原子を有する、飽和または不飽和の、分枝
鎖状または直鎖状の、非置換または酸素を含有する基、
例えばメトキシもしくはエトキシ基によって置換された
アルキル基、アリール基またはアルキルアリール基であ
り、R2は有利にはC1〜C4−アルキル、特にメチルで
あり、またR1およびR 2は一緒に、非置換または1個以
上の低級アルキル基によって置換されたテトラメチレン
またはペンタメチレンを形成することができ、かつ
3、R4およびR5はそれぞれ水素である。
【0028】特殊な例は、3−メチル−1−ブテン−3
−オール、3,7−ジメチル−1−オクテン−3−オー
ル(ヒドロリナロオール)、3,7−ジメチルオクタ−
2,6−ジエン−3−オール(リナロオール)、1−ビ
ニルシクロヘキサノール、3,7,11−トリメチルド
デカ−1,6,10−トリエン−3−オール(ネロリド
ール:nerolidol)、3,7,11−トリメチルドデカ
−1,6−ジエン−3−オール(ヒドロネロリドール:
hydronerolidol)および3,7,11−トリメチルドデ
カ−1−エン−3−オール(テトラヒドロネロリドー
ル:tetrahydronerolidol)ならびにイソフィトールで
ある。
【0029】有利なプロパルギルアルコールは、式II
bの第3級プロパルギルアルコールであり、その際、R
1は、それぞれ20個以下の炭素原子を有する、飽和ま
たは不飽和の、分枝鎖状または直鎖状の、非置換または
酸素を含有する基によって置換されたアルキル基、また
はアリール基もしくはアルキルアリール基であり、R 2
はC1〜C4−アルキル、特にメチルであり、またR1
よびR2は一緒に、非置換または1個以上の低級アルキ
ル基によって置換されたテトラメチレンまたはペンタメ
チレンを形成することができ、かつR4は水素である。
【0030】特殊な例は、3−メチルブチン−3−オー
ル、3,7−ジメチル−1−オクチン−3−オール(ヒ
ドロデヒドロリナロオール)、3,7−ジメチルオクタ
−6−エン−1−イン−3−オール(デヒドロリナロオ
ール)、3,7,11−トリメチルドデカ−6,10−
ジエン−1−イン−3−オール(デヒドロネロリドー
ル:dehydronerolidol)、3,7,11−トリメチルド
デカ−6−エン−1−イン−3−オールおよび3,7,
11−トリメチルドデカ−1−イン−3−オールであ
る。
【0031】式IIIの特に適当なイソプロペニルエー
テルは、イソプロペニルメチルエーテルである。
【0032】式III:
【0033】
【化12】
【0034】[式中、R6は、より包括的にかつドイツ
国特許出願第19726667.3号明細書の請求の範
囲に記載されているように、前記のものを表す]のイソ
プロペニルエーテルの製造は、工程(b)に基づき、式
IV:
【0035】
【化13】
【0036】のケタールとプロピンおよび/またはアレ
ンとを、気相中、亜鉛またはカドミウムならびにケイ素
および酸素を含有する不均一系触媒の存在下で反応させ
ることによって実施する。
【0037】該反応機構は詳細には知られていないが、
形式的には式IVのジアルコキシ化合物からアルコール
6OH1モルがアセチレンまたはアレンへ移動して式
IIIのエノールエーテルを形成するものと見なされ
る。
【0038】ケタールの例としては、アセトンのジメチ
ルケタール、ジエチルケタール、ジ−n−プロピルケタ
ール、ジ−n−ブチルケタールおよびジイソブチルケタ
ールが適当である。出発物質としては、2,2−ジメト
キシプロパン(アセトンジメチルケタール)が特に有利
である。
【0039】ケタールおよびそのアセトンからの製造
は、技術的な刊行文献に開示されている。該ケタール
は、例えばアセトンと相応のアルコールとの反応、また
は有利にはアルコールとアルキンまたはアレンとの付加
反応によって得られ、その際、エノールエーテルと相応
のケタールの混合物が得られ、該混合物を分離した後、
エノールエーテルを直ちに使用し、かつケタールは工程
(b)に供給することができる。
【0040】しかしながら、新規の方法の全体のバラン
スにおいて、2次反応の結果としてのケタールの損失だ
けは補給せねばならない。それというのも、反応式3お
よび4ならびに総合の反応式5による全体のバランスに
おいて、必要なエノールエーテルは、プロピンおよびア
レンから絶えず再形成されるからである。
【0041】反応式3(実施例にあるようなアリルアル
コールの反応のため):
【0042】
【化14】
【0043】反応式4
【0044】
【化15】
【0045】反応式5
【0046】
【化16】
【0047】また、純粋なメチルアセチレンまたは純粋
なアレンの代わりに、その混合物、特に、例えば蒸気分
解炉(steamcracker)のC3流から単離できるような混
合物を使用してもよい。
【0048】ケタールまたはアセタールとアセチレンま
たはアレンとの反応は、亜鉛またはカドミウムならびに
ケイ素および酸素を含有する不均一系触媒の存在下、気
相中、固定床上または流動床上で、50〜400℃、有
利には100〜250℃、特に有利には120〜200
℃および0.1〜50、特に0.8〜20、特に有利に
は0.9〜10バールの圧力で実施する(全ての圧力
は、出発物質の部分的な圧力の合計に基づく)。
【0049】所望であれば、反応混合物は、操作上の安
全性またはより良好な熱除去のために、不活性ガス、例
えば窒素、アルゴン、低分子量のアルカンまたはオレフ
ィンで希釈してもよい。
【0050】ケタールまたはアセタールとアルキンまた
はアレンとのモル比は、0.01〜100であってもよ
く、かつ有利には0.1〜2、特に有利には0.7〜
1.3である。
【0051】適当な、亜鉛またはカドミウムならびにケ
イ素および酸素を含有する触媒は、ケイ酸カドミウムお
よび有利にはケイ酸亜鉛、例えば以下のものからなる群
から選択されるケイ酸塩である: (a)シリカ担体に亜鉛またはカドミウム塩を含浸させ
ることにより製造した、X線非晶質のケイ酸亜鉛および
ケイ酸カドミウム(b)実質的に、式: Zn4Si27(OH)2・H2O [式中、亜鉛は化学量論的量より多いかまたは未満で、
25%以下で存在してもよい]の異極鉱の組成および構
造を有する結晶ケイ酸亜鉛、および/または(c)式
V: ZnSia+2c-0.5e(OH)・f H2O [式中、eは0〜2a+4cであり、比a/cは1〜
3.5、比f/aは0〜200である]の可溶性のケイ
素と亜鉛化合物からの水溶液中における沈殿によって製
造された、実質的にX線非晶質のケイ酸亜鉛。
【0052】(a)X線非晶質のケイ酸亜鉛またはケイ
酸カドミウム触媒は、例えば非晶質シリカを亜鉛塩また
はカドミウム塩で負荷させ、かつ熱処理によって該触媒
を形成することによって得られる。
【0053】SiO2担体は、少なくとも有利には非晶
質であり、10〜1500m2/g、特に有利には10
0〜500m2/gのBET表面積および0.1〜2、
特に有利には0.7〜1.3ml/gの吸水性を有し、
かつ粉末の形でまたは製造した成形物の形で使用するこ
とができる。更に、該担体は含浸させる前にか焼させる
ことができる。しかしながら、有利には、担体はか焼し
ない。
【0054】使用される亜鉛またはカドミウム化合物
は、適当な溶剤に可溶の化合物である。水もしくは水性
アンモニアまたはアルコール、有利には低級アルコール
に可溶性で、かつ分解温度が500℃未満、有利には4
00℃未満である亜鉛(II)塩が有利に使用される。
【0055】含浸のためには、アンモニア性酢酸亜鉛
(II)溶液を使用するのが特に有利である。若干の場
合において、複数の連続的な含浸で亜鉛の負荷を実施す
ることが有利であると立証された。
【0056】担体を粉末の形で使用するならば、触媒は
成形によって所望の形にしてもよい(例えば、ミキシン
グ、ニーディングおよび押出成形またはペレット成形に
よって)。
【0057】また、細孔容積を増加させるために、成形
中に細孔形成剤(pore former)を使用してもよい[例
えば、超吸収剤、例えばLutexal(R)P(BASF Lu
dwigshafen)またはWalocel(R)(メチルセルロ
ース/合成樹脂組合せ: Wolff, Walsrode)]。
【0058】また、選択的に、別の担体、例えばAl2
3にシリカの先駆化合物(例えば、Si(OR)4)お
よび亜鉛塩またはカドミウム塩を含浸させることもでき
る。
【0059】亜鉛またはカドミウムの負荷は広い限度範
囲内で変更してもよい。SiO2担体に亜鉛塩またはカ
ドミウム塩を含浸させることにより製造した、か焼して
いないプレ触媒(precatalyst)のための典型的な値
は、例えば亜鉛またはカドミウム1〜60、有利には7
〜30、特に有利には10〜25重量%である(それぞ
れの場合に、ZnOまたはCdOとして算出した)。更
に、プレ触媒は、他の元素、有利にはアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属または遷移金属でドーピングしてもよ
い。更に、触媒活性成分は、ベリリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、マンガ
ン、鉄、コバルト、ニッケルおよび銅からなる群(A)
から、かつチタン、ジルコニウム、ハフニウム、ゲルマ
ニウム、スズおよび鉛からなる群(B)から選択される
更なる金属の80モル%以下、有利には50モル%以
下、特に20モル%以下でドーピングしてもよい、その
際、群(A)の元素のいくつかは亜鉛またはカドミウム
の代わりに、かつ群(B)の元素のいくつかはケイ素の
代わりに使用される。
【0060】次いで、プレ触媒は、大気または不活性ガ
ス中で600℃以下、特に80〜300℃でか焼するこ
とができる。大気中で120〜250℃でのか焼が特に
有利である。
【0061】シリカ担体に亜鉛またはカドミウム化合物
を適用することによる、一般的にまだ触媒活性がないプ
レ触媒の製造後に、有利には成形を実施する、その際、
実際の活性相は特に触媒の表面上に形成される。この固
相反応は、水、アルコール、有利には低級アルコール、
またはカルボン酸、有利には低級カルボン酸の存在によ
って促進され、かつ従って、有利には水またはアルコー
ルを含有する雰囲気下、50〜400℃でプレ触媒を加
熱することによって実施する。該反応は、有利には水ま
たはメタノールを含有する気体混合物中で100〜25
0℃で実施する。該反応は、特に有利には、メタノール
を含有する気体混合物中で120〜200℃で、引き続
きアルキンまたはアレンとの反応を行う反応器中で直接
的に実施する。酢酸亜鉛をベースとするプレ触媒を使用
すれば、固相反応がいつの時点で完了したかを決定する
ことが極めて容易である。それというのも、この時点で
は実質的に流出ガス中に酢酸メチルが検出されないから
である。若干の場合において、活性相の製造のために
は、プレ触媒をメタノールとプロピンおよびアレンなら
びに、あるいはまた他の成分(例えばプロペンまたはプ
ロパン)の混合物で反応条件下において処理するのが有
利であることが立証された。活性層の形成は、プロピン
およびアレンの転化率の上昇(温度に依存して、約5〜
30分後)、選択性の増大(温度によって、10〜30
0分後)および流出ガス中の酢酸メチルの濃度の低下に
よって示される。定常状態(高いプロピンまたはアレン
の転化率を伴う)および高い選択性には、温度に依存し
て約2〜20時間後に到達する。
【0062】また、相応のケイ酸水銀を製造することも
可能であるが、これらは技術的かつ環境保護的に不適切
である。
【0063】触媒試料を特徴付けるために、標準的方法
を使用した(新鮮な試料ならびに反応器から取り出した
試料)。測定したBET表面積(典型的には10〜80
0m 2/gである)および硬度は、それぞれの例に記載
されている。100〜400m2/gのBET表面積を
有する触媒が有利である。更に、該試料を、粉末X線回
折法(XRD)および透過型電子顕微鏡法(TEM)に
よって詳細に調査した。2種の構造分析法の両者とも、
結晶構造であるという意味の長距離秩序を全く示さなか
った;全ての試料は非晶質であった。担体上の亜鉛の分
布は、適当な切片として電子顕微鏡によって、かつマイ
クロプローブによって調査した。全ての試料は、反応器
から除去した後のものでも、触媒には元素が実質的に均
一に分布し、かつ結晶ZnOがほとんどないかまたは全
くないことを示した。IR調査(KBrペレット)で
は、酢酸亜鉛によって製造された活性触媒は、酢酸塩の
バンドがないことを示す(これらはプレ触媒では、15
70、1410、670および610cm-1でまだ見ら
れる)。13C−CP−MAS−NMRではまた、酢酸塩
のシグナルは検出されない。29Si−CP−MAS−N
MRでは、触媒は、非晶質SiO2の典型である−10
9ppmの広いバンドおよび−99ppmでの肩(主要
ピークの強度の約10%)を示すだけである。酢酸亜鉛
/SiO2プレ触媒の元素分析は、モル比C/Znが、
か焼温度に依存することを示している。室温で乾燥させ
た触媒のC/Zn比は3.5〜4である。200〜25
0℃(至適温度)でか焼した後には、C/Zn比は1〜
2である。より高い温度では、そこから形成した触媒の
触媒活性と同様に、C/Zn比は一層減少する。500
℃(24時間)でか焼した後、プレ触媒のC/Zn比は
0.02である。該プレ触媒から活性触媒を形成するこ
とはできない。プレ触媒上での酢酸亜鉛の分解は比較的
遅いので、前記のプレ触媒は、触媒活性を完全に失わず
により一層高い温度に短時間さらすことができる。
【0064】(b)触媒としての異極鉱 異極鉱は、式: Zn4Si27(OH)2・H2O のケイ酸亜鉛である。しかしながら、純粋な異極鉱だけ
でなく、一般に、少なくとも主として、活性成分とし
て、式: Zn4Si27(OH)2-2y・x H2O [式中、xおよびyは0〜1である]の異極鉱の構造を
有するケイ酸亜鉛を含有する不均一系触媒も、新規の反
応のために適当である。
【0065】異極鉱の製造は、刊行文献に開示されてい
る。該製造は、標準圧力条件下、または熱水条件下で実
施できる。
【0066】(b1)標準圧力下での製造 A.G.MerkulovおよびB.S.Khrist
oforov(Tr.Soveshch, Eksp.Tekh.Mineral.Petro
gr., 8th(1971), Meeting Date 1968, 322-8;Editor
(s):V.V.Lapin;Publisher:“Nauka”, Moscow, US
SR)は、種々の亜鉛塩(炭酸塩、硫酸塩、塩化物、酢酸
塩、酸化物)とケイ酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウ
ムとを、水溶液中、90〜100℃および大気圧中で反
応させることによって、種々のケイ酸亜鉛を製造するこ
とを記載している。設定したpHに依存して異なるケイ
酸亜鉛が生成する。例えば、組成: Zn3Si410(OH)2・n H2O を有する純粋なソーコナイトは、最終的なpH5〜6で
生成する。純粋なケイ酸亜鉛鉱(α−Zn2SiO4
は、pH6.5〜8.5で得られる。他方では、純粋の
異極鉱(Zn4Si27(OH)2・H2O)は、pH1
0より高い弱アルカリ性媒体中でしか晶出しない。
【0067】前記の著者によるもう1つの論文(A.G.Me
rkulov and B.S.Khristoforov, Izv.Sib.Otd.Akad.Nauk
SSSR, Ser.Khim.Nauk 4(1969), 70-4)では、純粋な
異極鉱は、亜鉛塩とケイ酸ナトリウムおよび水酸化ナト
リウムとの、90〜100℃および大気圧で、水溶液
中、pH10〜12だけでの反応で生成すると記載して
いる。
【0068】更に、T.Baird、A.G.Cair
ns SmithおよびD.S.Snell(Reactivi
ty of Solids, Proc.Int.Symp., 8th(1977), Gothenb
erg,Meeting Date 1976, 337-42;Editor(s):J.woo
d, O.Lindqvist und C.Helgesson;Publisher:Plenum
Press, New York, N.Y.)によれば、Zn(OH)2とシ
リカおよびLiOHとを、水溶液中、pH10で反応さ
せることによって異極鉱の大きな結晶を製造することが
可能である。
【0069】最後に、H.Nagata、M.Mats
unageおよびK.Hosokawa(Zairyo-to-ka
nkyo 42(1993), 225-233)は、硫酸亜鉛水溶液と水酸
化ナトリウム溶液およびケイ酸ナトリウム水溶液とを、
pH13で反応させ、得られた沈殿を単離し、完全に洗
浄し、かつそれを85℃で少なくとも24時間エージン
グして、異極鉱を製造している。
【0070】(b2)熱水での製造 欧州特許第165647号明細書によれば、異極鉱は、
酸処理した粘土鉱物および酸化亜鉛または水酸化亜鉛か
ら、熱水条件下(170℃、5時間)で製造することが
できる。しかしながら、粘土の酸による前処理は非常に
高価であり、かつ従ってこの方法は有利ではない。
【0071】また、D.M.RoyおよびF.A.Mu
mpton(Econ.Geol.51(1956), 432-443)によれ
ば、異極鉱は、ZnOおよびSiO2の混合物(組成:
3ZnO+2SiO2)の、175〜200℃での熱水
反応によって得ることができる。得られた生成物は、主
として異極鉱を含有しているが、ソーコナイト(Zn3
Si410(OH)2・4 H2O)で汚染されている。
【0072】最後に、P.TaylorおよびD.G.
Owen(Polyhedron 3(2)(1984), 151-155)で
は、ZnOとSiO2との、水溶液中、150℃の反応
による、異極鉱の熱水合成を記載している。しかしなが
ら、異極鉱の高い含有量を有する生成物の製造のために
は、少なくとも4日間の長い反応時間が必要である。
【0073】前記に記載された公知の方法によって得ら
れた異極鉱生成物は、新規の付加反応のための触媒とし
て非常に好適であるが、再現性がある良好な特性のプロ
フィールを有する触媒の製造を可能にする方法を提案す
るために、前記の特性を更に改善するのは望ましいこと
が判明した。
【0074】よって、大気圧下および熱水条件下の両者
においての有利な新規の製造方法は、アルカリ金属ケイ
酸塩またはアルカリ土類金属ケイ酸塩、有利にはケイ酸
ナトリウムと亜鉛塩、特に硝酸亜鉛および塩基、例えば
アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化
物、特に水酸化ナトリウムとを、水溶液中、pH4〜
9.5、有利にはpH5.5〜8、特に中性のpH、例
えばpH6〜7.5、大気圧下では50〜100℃、特
に70〜100℃で、かつ熱水条件下では100〜25
0℃、有利には100〜200℃で反応させるものであ
る。
【0075】Zn/Si比が2である純粋な異極鉱を、
前記の製造方法で合成することができる。しかしながら
また、Zn:Si原子比1.6〜2.5に相当して、化
学量論的量より25%まで大きいかまたは少ない亜鉛含
有量を有する異極鉱調製物を得ることができる。亜鉛を
0〜20%過剰量で含有する異極鉱が触媒として有利で
ある。亜鉛を0〜10%過剰量で含有する異極鉱が特に
有利である。
【0076】異極鉱生成物は、合成によって白色の結晶
性の沈殿として水性懸濁液の形で得られ、かつ適当な手
段、例えば濾過または遠心分離によって水溶液から分離
せねばならない。濾過の場合においては、得られた濾過
ケークを、次いでナトリウムおよび硝酸塩がなくなるま
で洗浄し、かつ乾燥させる。乾燥は、600℃以下、有
利には90〜250℃で実施することができる。熱重量
分析調査によって、組成: Zn4Si27(OH)2・H2O の晶出した異極鉱は、約100〜200℃において異極
鉱の構造を維持したままで、結晶水の割合を益々失い、
結果として組成: Zn4Si27(OH)2・x H2O [式中、xは、1未満でありかつ温度の上昇に伴い減少
する]の異極鉱調製物が生じる。乾燥を約200〜60
0℃の高い温度範囲内で実施すると、更に異極鉱中のO
-イオンは、同様に異極鉱構造を維持したままで、O
2-イオンおよび除去されるH2Oに転化する(2OH-
2O+O2-)。それによって、組成: Zn4Si27(OH)2-2y [式中、yは、0〜1でありかつ温度が上昇するに伴い
増大する]の異極鉱調製物が生じる。
【0077】次いで、600℃以下、有利には90〜4
50℃で乾燥させた後に得られ、かつ組成: Zn4Si27(OH)2-2y・x H2O [式中、xおよびyは、0〜1である]を有する異極鉱
調製物は、通常は慣用の成形法、例えばペレット成形ま
たは押出し成形によって製造するか、または触媒成形物
を得るためにステアタイトビーズ上に被覆する触媒に転
用する。詳細は、実施例に記載されている。
【0078】触媒試料(新鮮な試料ならびに反応器から
除去した試料)の特徴を調査するためには、標準的な方
法を使用する。原則的に、実測BET表面積は、3〜4
00m2/gである。20〜300m2/gのBET表面
積を有する触媒が有利に使用される。更に、新規の製造
方法によって得られた試料は、粉末X線回折法(XR
D)および透過型電子顕微鏡法(TEM)によって調査
する。実測X線回折パターンは、JCPDS−ICDD
インデックス(1995)のインデックスカード5−0
555と一致する。
【0079】(c)X線非晶質のケイ酸亜鉛触媒 実質的に同一の製造条件下で、但し反応時間を短くして
製造を実施すると、結晶性異極鉱の製造のための中間体
として、改善された触媒特性を有するX線非晶質の生成
物が得られる。
【0080】この目的のために、アルカリ金属ケイ酸塩
またはアルカリ土類金属ケイ酸塩の水性懸濁液と亜鉛塩
の水溶液とを反応させる。
【0081】a)20℃、有利には50℃ないしは得ら
れる水性懸濁液の沸点までの温度で 、b)4〜9.5のpH、有利にはほぼ中性のpHで、 c)かつ式Vの条件が満たされるような、アルカリ金属
ケイ酸塩と亜鉛塩との比率で、 d)ケイ酸亜鉛の晶出がほとんどないように滞留時間を
維持する。
【0082】このようにして得られる、実質的にX線非
晶質のケイ酸亜鉛は、Zn2+、Si 4+およびO2-イオン
を含有し、更に該化合物はOHイオンおよび水和水を含
有してもよい。Zn/Siの比は、0.3〜5、有利に
は1〜2.7、特に有利には2〜2.3、極めて特に有
利には2である。従って、後者の場合には、X線非晶質
のケイ酸亜鉛は結晶性異極鉱(Zn4Si27(OH)2
・H2O)のZn/Si比を有する。回折X線の強度A
が回折角(2θ)を2倍の関数としてプロットしたグラ
フにおいては、Cu−Kα1線(λ=1.5406Å)
を用いて得られたX線非晶質のケイ酸亜鉛の粉末X線回
折パターンは、10〜90゜の2θの範囲で非常に広帯
域な強度極大2θ=31゜±5゜および2θ=61゜±
7゜を有する。
【0083】また、本発明によって使用される沈殿した
非晶質のケイ酸亜鉛触媒は、80モル%以下、有利には
50モル%以下、特に20モル%以下の、ベリリウム、
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウ
ム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、カドミウ
ムおよび水銀からなる群(A)ならびにチタン、ジルコ
ニウム、ハフニウム、ゲルマニウム、スズおよび鉛から
なる群(B)から選択される更なる金属でドーピングす
ることができる、その際、異極鉱中において、亜鉛の一
部分を(A)群の元素が、かつケイ素一部分を(B)群
の元素が代行する。
【0084】X線非晶質のケイ酸亜鉛は、該製造では粉
末として得られる。この粉末は、そのまま触媒反応(例
えば流動床反応器)で、または成形(例えば、場合によ
りまた助剤を添加して、押出し成形、ペレット成形な
ど)後に、固定床反応器のために適当な形で使用するこ
とができる。
【0085】使用する前に、該触媒は、80〜750
℃、有利には120〜500℃、特に有利には200〜
400℃、大気中でか焼することができる。また、細孔
容積を増大させるために、細孔形成剤を成形中、例えば
ペレット成形中または押出成形中に添加してもよい[例
えば、超吸収剤、例えばLutexal(R)P(BASF Lu
dwigshafen)またはWalocel(R)(メチルセルロ
ース/合成樹脂組合せ:Wolff, Walsrode)]。
【0086】工程(a)、(b)および(c)を組合せ
た新規の方法の一般の反応条件:工程(a)〜(c)の
組合せは、バッチ方式または有利には連続的に実施する
ことができる。バッチ方式の場合には、工程(a)で副
産物として得られる式IVのケタールを貯蔵容器に収集
し、かつ、時間的にかつ所望により空間的に工程(a)
のプロセスから切り離して、式IIIのエノールエーテ
ルに転化させる。工業規模で有利な連続的な方法の場合
には、エノールエーテルの製造およびその製造工程での
ケタールの再循環は、場所的に1つのプラント内に統合
する。その際には、緩衝液容器の容積は非常に小さくて
もよく、かつ輸送も省かれる。
【0087】原則的に、工程(b)の反応は管形反応器
で実施する、その際、プロピンおよび/またはアレン
(または有利には、蒸気分解装置(steam cracker)の
側流からの蒸留によって得られた、プロピン30〜43
容量%、アレン16〜20容量%、プロペン20〜45
容量%、イソブタン5〜10容量%およびプロパン2〜
6容量%からなる混合物)は、過圧下でケタールと一緒
に計量供給する。出発物質は、反応器の直ぐ前方で撹拌
し、かつ反応器のスペースに放圧させる。
【0088】反応は、原則的には120〜300℃の等
温で実施し、かつプロピンおよび/またはアレン0.5
〜10ミリモル/分およびケタール0.5〜20ミリモ
ル/分の供給率で実施する。反応圧力は、0.1〜5
0、有利には1.1〜3.5バール(絶対)である。
【0089】工程(b)で形成したエノールエーテル
は、プロペン/プロパン不活性ガス流から分離し、次い
で蒸留によって精製する。その後、蒸留したエノールエ
ーテルは工程(a)で使用する。
【0090】工程(a)で副産物として形成したケター
ルは、所望であれば前もって中和後に理論段数10のカ
ラムを介して、100ミリバール〜1バール、有利には
300〜800ミリバールで蒸留によって反応混合物か
ら分離し、かつ頂部を経由して取り出す。留出物は、ケ
タールIVの他に過剰のエノールエーテルIIIおよび
アセトンを含有している。この留出物流は、工程(c)
に基づき、直接エノールエーテルの合成に供給でき、ま
たは有利には、もう1種のカラムで更に精製できる。該
カラムは、バッチ方式でまたは有利には連続的に運転す
ることができる。この場合では、過剰のエノールエーテ
ルIIIは塔頂生成物として得られ、かつ直接的に工程
(a)の出発物質として使用される。アセトンは、側部
から取り出し除去する。工程(c)に基づき、ケタール
IVは底部から得られ、かつプロピン/アレンと反応
し、エノールエーテルIIIを生成する。
【0091】
【実施例】例1 工程a)ヒドロデヒドロリナロオール200g(1.3
モル)、2−メトキシプロペン(工程bの方法によって
製造した、以下参照)およびメタノール(2−メトキシ
プロペン3.9モル)からなる共沸混合物306gなら
びに硫酸水素カリウム1g(乾燥および粉末化した)
を、耐圧容器中に導入した。反応器を窒素でフラッシし
閉じた。反応は加熱中に開始した。温度は約20分間か
けて140℃まで上昇させ、圧力は約5バールまで上昇
させた。次いで、反応混合物を120℃で更に2.5時
間撹拌し反応を完了させた。まず、反応混合物を含有す
る低沸点溶剤、すなわち主として2,2−ジメトキシプ
ロパンおよび過剰の2−メトキシプロペンを、約500
ミリバールで回転蒸発装置で分離除去しかつ冷却トラッ
プ中で凝縮させた。残留物を1ミリバールの減圧下でブ
リッジを介して蒸留した。6,10−ジメチルウンデカ
−4,5−ジエン−2−オン249gが純度85%で得
られた。
【0092】工程c)2,2−ジメトキシプロパン、ア
セトンおよび過剰の2−メトキシプロペンを含有しかつ
複数のバッチから得られた凝縮物を分留し、かつその2
−メトキシプロペンからなるフラクションは工程(a)
のために直接的に再利用した。2,2−ジメトキシプロ
パンからなるフラクションは工程(b)に供給した。主
としてアセトンからなるフラクションは廃棄した。
【0093】工程b) ba)触媒の製造(非晶質ケイ酸亜鉛;含浸法による) Zn/SiO2担体触媒は、358m2/gのBET表面
積、0.9ml/gの吸水性および43N/成形物の硬
度を有するX線非晶質のSiO2成形物(直径3〜6m
mのビーズ)にアンモニア性の酢酸亜鉛溶液を含浸させ
ることによって得られた。この目的のために、SiO2
担体225g(Siligel, Solvay)に、室温で9%濃度
のNH4OH溶液220g中に溶解させたZn(OA
c)2・2 H2O(Merck)151.70gを含浸させ、
かつプレ触媒を120℃で16時間乾燥させ、次いで大
気中250℃で4時間か焼した。該プレ触媒は195m
2/gのBET表面積および76N/成形物の硬度を有
した。酢酸塩/Zn比は、0.9モル/モルであった。
【0094】ba)反応 プレ触媒約90mlを撹拌反応器中に導入した。次い
で、プロピン/アレン混合物(55モル%、残部、プロ
ペン)および2,2−ジメトキシプロパンをHPLCポ
ンプで計量供給した。反応は最初の設定(170℃)
で、活性触媒が完全に形成しかつ転化と選択性が一定に
なるまで続けた(約20時間)。次いで、温度および供
給を第1表のように変更した。その結果は第1表に要約
した。圧力は、全ての実験において1.35バール(絶
対値)であった。
【0095】略語:2MP:2−メトキシプロペン;2
2DMP:2,2−ジメトキシプロパン;1MP:1−
メトキシプロペン(シスおよびトランス);11DM
P:1,1−ジメトキシプロパン。規定した選択性はプ
ロピンおよびアレンに基づく。
【0096】凝縮した反応混合物を分留した。2−メト
キシプロペンフラクションは、工程(a)で出発物質と
して使用し、かつ未転化ジメトキシプロパンフラクショ
ンは、反応(bb)に再循環させた。
【0097】
【表1】
【0098】例2 工程a)水1.74gに溶解させた、3,7,11−ト
リメチルドデカ−1−イン−3−オール190g(純度
95%、0.848モル)、2−メトキシプロペン20
0g(2.78モル)およびKHSO40.58gを耐
圧容器中に導入した。反応器を窒素でフラッシし閉じ
た。1時間120℃での反応後に、混合物を約50℃に
冷却し、かつ水1.74g中に溶解させたKHSO
40.58gを添加した。該混合物を120℃に再加熱
した。1時間の反応時間後に反応は完了した。蒸留は例
1のように実施した。主として2−メトキシプロペンお
よび2,2−ジメトキシプロパンからなる混合物147
gおよび3,7,11−トリメチルドデカ−1−イン−
3−オール1.6%、6,10,14−トリメチルペン
タデカ−4,5−ジエン−2−オン67%および6,1
0,14−トリメチルペンタデカ−3,5−ジエン−2
−オンからなるフラクション213gが得られた。
【0099】工程c)複数のバッチからのメトキシプロ
ペン/2,2−ジメトキシプロパン/アセトン混合物を
留去し、メトキシプロペンフラクションを、直接的に工
程(a)の反応のために再利用し、かつジメトキシプロ
パンフラクションは、出発物質として工程b(以下参
照)に導入した。
【0100】工程b) ba)触媒の製造(異極鉱Zn/Si=2) 8リットルの撹拌容器中で、脱塩水4.5リットルなら
びにSiO262.1重量%およびNa2O19.0重量
%を含有するソーダ水ガラス粉末(Riedel-deHaen, D-3
0918 Seelze)145.1gからSiO21.5モルおよ
びNa0.89モルからなる懸濁液Aを製造した。更
に、Zn(NO32・6H2O910.7g(98%濃
度)を、室温で脱塩水2.25リットル中に溶解させ、
Zn3モルおよびNO36モルを含有する溶液Bを得
た。最後に、水溶液を脱塩水0.225リットル中のN
aOH204.4gから製造し、その際Na含有量5.
11モルを有する溶液Cが得られた。次いで、溶液Bお
よびCを室温で懸濁液Aに添加し、以下の元素の比率の
乳状懸濁液Dが得られた:Zn含有量=3モル、Si含
有量=1.5モル、Na含有量=6モル、NO3含有量
=6モル。生成した懸濁液DのpHは7.1であった。
懸濁液Dを90℃に加熱し、かつその温度で24時間、
200rpmの速度で撹拌した。次いで、その懸濁液を
室温まで冷却し、かつ最終的なpHは7.0であった。
晶出した白色沈殿を、濾別し、Naがなくなるまで脱塩
水で洗浄し、かつ生成した濾過ケークを乾燥器中90℃
で乾燥させた。
【0101】乾燥した白色粉末を、X線回折によって調
査し、かつJCPDS−ICDDインデックスのインデ
ックスカード5−0555(1995)と完全に一致す
るX線粉末パターンが得られ、従って、Zn4Si27
(OH)2・H2Oが得られたことが判明した。BETに
よって測定した、生成した粉末の特定の表面積は30m
2/gであった。
【0102】触媒の製造のためには、まだ湿った粉末
を、押出物を得るために直接的に成形した(直径=3m
m、圧力=50バール)、次いで該粉末を120℃で1
6時間乾燥させた。製造した触媒は、26m2/gのB
ET表面積および6N/成形物の硬度を有していた。
【0103】bb)反応 触媒約90mlを撹拌反応器中に導入した。次いで、プ
ロピン/アレン(約63容量%濃度、1.68ミリモル
/分)および2,2−ジメトキシプロパン(2.17ミ
リモル/分;不活性物質の全供給量:6.46ミリモル
/分;2,2−ジメトキシプロパン/(プロピン+アレ
ン)比=1.29)をHPLCポンプによって計量供給
した。反応温度は170℃であり、圧力は1.35バー
ル(絶対)であり、かつ出発物質の部分的な圧力は0.
8バールであった。以下の選択性は最初から観察された
(すなわち、該触媒は二次形成時間を有しない):2−
メトキシプロペン:97.4%;アセトン:2.3%;
シス−1−メトキシプロペンおよびトランス−1−メト
キシプロペン:0.3%。
【0104】凝縮させた反応混合物を分留した。2−メ
トキシプロペンフラクションは工程(a)で出発物質と
して使用し、かつ添加されないジメトキシプロパンフラ
クションは反応(bb)で再循環した。少量形成した副
産物は廃棄した。
【0105】例3 工程a)ヒドロリナロオール25.9g、イソプロペニ
ルエチルエーテル(純度85%)45.5gおよび75
%濃度のリン酸93mgを、300mlの容積を有する
耐圧容器に導入し、かつその容器を閉じ、窒素でフラッ
シし、175℃に加熱した。12時間の反応時間後に、
該容器を冷却し、内容物を取り出しかつ反応混合物をカ
ラム(h=10cm、3mmの金網リングを充填)で蒸
留した。最初のフラクション(27.2g)を大気圧中
70℃で蒸留し、これは主成分として2,2−ジエトキ
シプロパンを含有していた。0.9ミリバールで、収率
83%で6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−
オンが得られた。
【0106】工程c)2,2−ジエトキシプロパンを含
有する前留出物を、複数のバッチから収集しかつ出発物
質として工程b)に導入した。
【0107】工程b) ba)触媒の製造(異極鉱Zn/Si=2.2) 6リットルの撹拌容器中で、SiO21.0モルおよび
Na0.59モルを含有する懸濁液Aを、脱塩水3.0
リットルおよびSiO262.1重量%およびNa2O1
9.0重量%を含有するソーダ水ガラス粉末(Riedel-d
e Haen, D-30918 Seelze)96.8gから製造し、Zn
2.2モルおよびNO34.4モルを含有する溶液B
を、脱塩水1.5リットル中のZn(NO32・6H2
O(98%濃度)667.8gから室温で製造し、かつ
Na含有量3.81モルを有する水溶液Cを、脱塩水
0.4リットル中のNaOH152.3gから製造し
た。溶液BおよびCを、室温で懸濁液Aに添加し、成分
を以下の比率で含有する乳状懸濁液Dが得られた:Zn
含有量=2.2モル、Si含有量=1モル、Na含有量
=4.4モル、NO3含有量=4.4モル。生成した懸
濁液DのpHは7.2であった。懸濁液Dを90℃に加
熱しかつその温度で24時間、200rpmで撹拌し
た。該懸濁液を室温まで冷却した後に、最終的なpHは
7.0であった。生成した白色沈殿を濾別し、脱塩水で
Naがなくなるまで洗浄しかつ得られた濾過ケークを乾
燥器中90℃で乾燥させた。
【0108】乾燥した白色粉末を、X線回折によって調
査し、かつJCPDS−ICDDインデックスのインデ
ックスカード5−0555(1995)と完全に一致す
るX線粉末パターンが得られ、従ってこのことは、Zn
4Si27(OH)2・H2Oが得られたことを示す。B
ETによって測定した、生成粉末の特定の表面積は60
2/gであった。
【0109】該粉末650gを、ステアリン酸マグネシ
ウム(Merck)20.2gと混合しかつ成形し20mm
のペレットが得られた。これらのペレットを加工してチ
ップ(<0.5mm)が得られた。次いで、該ペレット
を10時間350℃でか焼した。製造した触媒は、44
2/gのBET表面積および44N/成形物の硬度を
有していた。
【0110】bb)反応 触媒約90mlを撹拌反応器中に導入した。次いで、プ
ロピン/アレン混合物(約60容量%濃度、1.64ミ
リモル/分)および2,2−ジエトキシプロパン(2.
14ミリモル/分;不活性物質の全供給量:8.34ミ
リモル/分;2,2−ジエトキシプロパン/(プロピン
+アレン)比=1.30)を、HPLCポンプによって
計量供給した。反応温度は170℃であり、圧力は1.
35バール(絶対)であり、かつ出発物質の部分的な圧
力は0.8バールであった。以下の選択性は、最初から
観察された(すなわち、該触媒は二次形成時間を有しな
い):2−エトキシプロペン:97.0%;アセトン:
2.3%;シス−1−エトキシプロペンおよびトランス
−1−エトキシプロペン:0.5%。
【0111】反応器から取り出した後の触媒で以下の値
が測定された:BET表面積44m 2/g、硬度12N
/成形物。
【0112】収集した凝縮反応混合物を分留し、かつ2
−エトキシプロペンフラクションを出発物質として工程
a)に供給した。未転化のジエトキシプロパンを該反応
に再循環させた。
【0113】例4 工程a)ヒドロリナロオール18.7g、イソプロペニ
ルプロピルエーテル(純度80%)46gおよび75%
濃度のリン酸85mgを反応させ、かつ前記の例のよう
にして後処理した。2,2−ジプロポキシプロパンを主
成分として含有する副産物フラクション27gおよび
6,10−ジメチルウンデカ−5−エン−2−オンの理
論値の79%の収率(ヒドロリナロオールに基づく)が
得られた。
【0114】2,2−ジプロポキシプロパンフラクショ
ンは工程(b)に供給した。
【0115】工程b) (沈殿したX線非晶質の触媒;Zn/Si比2.1)1
2リットルの撹拌容器中で、SiO262.1重量%お
よびNa2O19.0重量%を含有するソーダ水ガラス
粉末(Riedel-de-Haen, D-30918 Seelze)120.93
gを、一定の撹拌を伴い(100rpm)80℃で脱塩
水7.5リットルに添加し、それによりSiO21.2
5モルおよびNa0.74モルを含有する懸濁液Aが得
られた。次いで、脱塩水0.5リットル中のNaOH
(Na4.51モルに相当する)180.4gからなる
水溶液Bを製造した。更に、Zn(NO32・6H2
(Zn含有量=98%)796.8gを、脱塩水2.5
リットル中に溶解させ、それによりZn2.625モル
およびNO35.25モルを含有する溶液Cが得られ
た。次いで、溶液Bを80℃で懸濁液Aに添加し、それ
により約5分後に清澄な溶液Dが得られた。次いで、溶
液Cを得られた溶液Dに添加した。Zn2.625モ
ル、Si1.25モル、Na5.25モルおよびNO3
5.25モルを含有する白色懸濁液Eが得られた。懸濁
液Eを80℃で2時間加熱して撹拌し(100rp
m)、かつ次いで室温に冷却した。冷却した後に、最終
的なpHは6.5であった。生成した白色沈殿を濾別
し、Naがなくなるまで脱塩水で洗浄した。得られた濾
過ケークを、乾燥器中80℃で乾燥させた。
【0116】乾燥した白色粉末を、X線回折によって調
査し、かつ図2のものと一致するX線粉末パターンが得
られ、従って、このことはX線非晶質のケイ酸亜鉛の有
利な量、更には少量の結晶性ZnO(JCPDS−IC
DDインデックスのインデックスカード5−0664
(1995))が得られたことを示す。BETによって
測定した、生成粉末の特定の表面積は102.1m2
gであった。
【0117】前記のようにして製造しかつ異極鉱の組成
を有する、非晶質のケイ酸亜鉛650gを、ステアリン
酸亜鉛20.2gと混合し、予備的に圧縮して20mm
のペレットを形成し、次いで直径<0.5mmのチップ
に粉砕しかつ成形し、4.75×5.2mmのペレット
が得られた。触媒は75m2/gのBET表面積および
43N/ペレットの硬度を有した。次いで、触媒の10
0g分を大気中、350℃で10時間か焼した。
【0118】触媒約90mlを撹拌容器中に導入した。
次いで、プロピン/アレン混合物(49.8容量%濃
度、1.84ミリモル/分)および2,2−ジプロポキ
シプロパン(2.15ミリモル/分;不活性物質の全供
給量:6.79ミリモル/分;2,2−ジプロポキシプ
ロパン/(プロピン+アレン)比=1.17)を、HP
LCポンプによって計量供給した。反応温度は170℃
であり、圧力は1.35バール(絶対)であり、かつ出
発物質の部分的な圧力は0.8バールであった。以下の
選択性を維持した:2−プロポキシプロペン97.1
%;2−ジプロポキシプロパン2.5%;シス−1−プ
ロポキシプロペンおよびトランス−1−プロポキシプロ
ペン0.4%。プロピン/プロパジエンに基づく転化率
は21%であった。
【0119】前記の触媒は、実質的に二次形成時間を示
さない。記載の転化率および選択性は、実質的には最初
から一定であった。か焼後のBET表面積は82m2
gであり、反応器から除去した後では64m2/gであ
った。か焼後の硬度は28N/ペレットであり、反応器
から除去した後では36N/ペレットであった。
【0120】例5 ヒドロリナロオール380.8g、イソプロペニル n
−ブチルエーテル(純度90%)55.5gおよび75
%濃度のリン酸113mgを、例4のようにして反応さ
せた。後処理は、0.3ミリバールでの蒸留によって実
施した。主として2,2−ジブトキシプロパン、イソプ
ロペニル n−ブチルエーテルおよびブタノールからな
る混合物29gが得られ、かつ6,10−ジメチルウン
デカ−5−エン−2−オンが収率74%で得られた。
【0121】例4に記載された触媒を使用して、2,2
−ジブトキシプロパンを再循環させかつ新鮮な2,2−
ジブトキシプロパンと反応させることにより、同様の結
果が得られた。
【0122】例6 ヒドロネロリドール66g、イソプロペニルメチルエー
テルとメタノールとの共沸混合物(イソプロペニルメチ
ルエーテル約91%)60gおよび75%濃度のリン酸
248mgを、耐圧容器中で混合させた。窒素でフラッ
シした後に、反応混合物を150℃で8時間撹拌した。
該反応混合物を、アルミニウムトリイソプロピレートで
中和し、かつ分留した。2,2−ジメトキシプロパン8
5%、アセトン11.3%、イソプロペニルメチルエー
テル0.4%およびメタノール0.4%からなる混合物
42gが得られた。0.3ミリバールで、6,10,1
4−トリメチルペンタデカ−5,9−ジエン−2−オン
が収率78%(使用したヒドロネロリドールに対して)
で得られた。
【0123】2−メトキシプロペンの製造を例1のよう
にして実施しかつ副産物として得られた2,2−ジメト
キシプロパンをアセトンから分離し、次いで工程(b)
で再循環させた場合、類似した結果が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クラウス ブロイヤー ドイツ連邦共和国 アルトリップ ツィー ゲライシュトラーセ 10 (72)発明者 ディルク デムート ドイツ連邦共和国 マンハイム フリード リッヒリング 14 (72)発明者 ハルトムート ヒープスト ドイツ連邦共和国 シュリースハイム ブ ラニッヒシュトラーセ 23 (72)発明者 シュテファン ケースハンマー ドイツ連邦共和国 シファーシュタット オストリング 52 (72)発明者 ハインツ エッツロット ドイツ連邦共和国 ノイシュタット ベル クシュタインシュトラーセ 33 (72)発明者 ヴルフ カイザー ドイツ連邦共和国 バート デュルクハイ ム イム レーリッヒ 58

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式Iaおよび式Ib: 【化1】 [式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ水
    素または、非置換または酸素を含有する基によって置換
    されたアルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロ
    アルケニル、アリールまたはアリールアルキル基であ
    り、またR1およびR2は、一緒に5または6員環を形成
    することもできる]の不飽和ケトンの製造方法におい
    て、以下の反応の組合せ: a)式IIaのアリルアルコール又は式IIbのプロパ
    ルギルアルコールと式IIIのイソプロペニルエーテ
    ル: 【化2】 【化3】 (式中、R6は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル
    である)との、副産物として式IV: 【化4】 (式中、R6は前記のものを表す)のケタールの形成を
    伴う慣用的な反応、 b)式IVのケタールとプロピンまたはアレンもしくは
    それらの混合物との、気相中、高めた温度、ケイ素また
    は酸素と一緒に亜鉛またはカドミウムを含有する不均一
    系触媒の存在下での反応による式IIIのイソプロペニ
    ルエーテルの製造、 c)反応(a)で形成した式IVのケタールの、式II
    Iのイソプロペニルエーテルの製造のための工程(b)
    への再供給、を特徴とする不飽和ケトンの製造方法。
  2. 【請求項2】 3−メチル−1−ブテン−3−オール、
    3,7−ジメチル−1−オクテン−3−オール、3,7
    −ジメチルオクタ−2,6−ジエン−3−オール、1−
    ビニルシクロヘキサノール、3,7,11−トリメチル
    ドデカ−1,6,10−トリエン−3−オールおよび
    3,7,11−トリメチルドデカ−1−エン−3−オー
    ルからなる群から選択される式IIaの化合物を、新鮮
    及び再循環アセトンジメチルケタールとプロピンおよび
    /またはアレンとからなる気相中、高めた温度、ケイ酸
    亜鉛触媒の存在下での反応により製造したイソプロペニ
    ルメチルエーテルと反応させる、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 3−メチルブチン−3−オール、3,7
    −ジメチル−1−オクチン−3−オール、3,7−ジメ
    チルオクタ−6−エン−1−イン−3−オール、3,
    7,11−トリメチルドデカ−6,10−ジエン−1−
    イン−3−オール、3,7,11−トリメチルドデカ−
    6−エン−1−イン−3−オールおよび3,7,11−
    トリメチルドデカ−1−イン−3−オールからなる群か
    ら選択される式IIbの化合物を、新鮮なまたは再循環
    のアセトンジメチルケタールとプロピンまたはアレンと
    の気相中、高めた温度、ケイ酸亜鉛触媒の存在下での反
    応により製造したイソプロペニルメチルエーテルと反応
    させる、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程(b)の反応を、10〜800m2
    /gのBET表面積を有する触媒の存在下で実施する請
    求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程(b)のために使用される触媒が、
    非晶質シリカに亜鉛塩を適用し、かつ50〜400℃で
    触媒を形成することによって得られるX線非晶質のケイ
    酸亜鉛である、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程(b)のために使用される触媒が、
    式: Zn4Si27(OH)2-2y・xH2O [式中、xおよびyは、0〜1である]の異極鉱構造を
    有するケイ酸亜鉛である、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 工程(b)のために使用される触媒が、
    水溶液中での沈殿によって得られる、式V: ZnSia+2c-0.5e(OH)・f H2O [式中、eは、0〜2a+4cであり、かつ比a/cは
    1〜3.5、比f/aは0〜200である]の実質的に
    X線非晶質なケイ酸亜鉛である、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 工程(b)の反応を、50〜400℃
    で、かつ0.1〜50バールで実施する、請求項1記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 連続的に実施する、請求項1記載の方
    法。
JP10255200A 1997-09-10 1998-09-09 不飽和ケトンの製造方法 Withdrawn JPH11152245A (ja)

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