JPH04299132A - 発泡化粧材の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、壁紙材、天井材などの
内装材に使用して好適な発泡化粧材の製造方法に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、表面に凹凸模様を有する発泡
化粧材として、ＯＢＳＨ系（オキシビスベンゼンスルホ
ニルヒドラジッド）の有機発泡剤またはカプセル発泡剤
を含有した発泡性樹脂組成物を基材上に塗布して、発泡
させたのち発泡面にエンボスを施した発泡化粧材が広く
知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術によると、ＯＢＳＨ系の有機発泡剤を使用した発
泡化粧材は、ボリューム感及び白色感に優れているもの
の、表面強度及び表面のマット感が劣っており、更に発
泡面のエンボス加工において、エンボスロールの版深の
浅い凹凸の再現性が極めて難しく（紋戻りが起こり易い
）、しかも発泡層が潰れ易いといった諸問題があった。 またカプセル発泡剤を使用した発泡化粧材は、上記浅い
凹凸の再現性及び表面強度に優れているものの、ボリュ
ーム感が劣っていた。本発明は、上記従来の課題に鑑み
なされたもので、その目的は、ボリューム感、白色感、
マット感及び表面強度に優れ、更に浅い凹凸のエンボス
の再現性及び施工性の良い発泡化粧材の製造方法を提供
することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の発泡化粧材の製造方法は、基材上に、有機
発泡剤と揮発性炭化水素を内包物資とするカプセル発泡
剤とを配合した発泡性樹脂組成物を塗布したのち、全体
を加熱して、前記発泡性樹脂組成物を発泡せしめ、しか
る後に、発泡層下の基材面の平滑性が保たれるように、
発泡面にエンボスを施すことを特徴とする。また前記有
機発泡剤がＯＢＳＨ系の発泡剤であることを特徴とする
。

【０００５】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
一態様として、基材上に発泡樹脂層を設け、発泡面に凹
凸模様を形成する。基材としては、紙、壁紙用裏打紙等
を使用する。発泡樹脂層は、塩化ビニル樹脂等の熱可塑
性樹脂のペースト中に発泡剤等を含有し、これを基材上
に塗設して発泡せしめることにより形成される。

【０００６】発泡剤としては、ボリューム感、白色感を
出す為のＯＢＳＨ系有機発泡剤及び発泡面に施される版
深の浅いエンボスロール上の凹凸模様の再現性を良くす
る為、表面光沢をマット調にする為、さらに表面の耐傷
性、耐摩耗性を向上させる為のカプセル発泡剤を併用す
る。

【０００７】用いられるカプセル発泡剤は、熱可塑性樹
脂の中空の粒子で、中空部分に揮発性物資（例えばイソ
ブタンなどの揮発性炭化水素）が封入されている。カプ
セルを形成する樹脂には、塩化ビニリデン−アクリロニ
トリル共重合体などが使用される。カプセルの粒径とし
ては好ましくは５μｍ〜２０μｍのものが使用される。 かかるカプセル発泡剤は加熱により封入されている揮発
性物資が揮発することによって発泡する。既に市販され
ているものとしては、日本フェライト（株）製の「エク
スパンセル（商品名）」、松本油脂製薬（株）製の「ミ
クロパールＦ−４０（商品名）」などがある。

【０００８】発泡剤の使用量は、ＯＢＳＨ系有機発泡剤
及びカプセル発泡剤両方とも、ペースト樹脂に対し３〜
５重量部程度であり、両者の比率は１：１が好ましく、
所望の発泡層を得ることができ、カプセル発泡剤に対し
ＯＢＳＨ系有機発泡剤の量を２部以上にすると、発泡面
に施される浅い凹凸模様の消失の問題が生じる。

【０００９】また発泡樹脂層は、発泡前のゲル化状態に
おいて、表面に所望の柄模様を、グラビア、スクリーン
印刷法等の公知の印刷法により設け、多彩な意匠を施す
ことができる。更に、発泡性樹脂組成物層は、熱可塑性
樹脂のペースト中に所望の色のインキを混入して着色ペ
ースト層とすることもできる。発泡性樹脂組成物層の形
成は、グラビアコート、ロールコート、リバースコート
、ナイフコート、スクリーン印刷法等、任意の方法によ
る。

【００１０】そして発泡剤を加熱発泡せしめる方法は、
例えば加熱炉等に入れるなど任意である。この際、加熱
温度は１７０℃〜１９０℃で、加熱時間は３０〜６０秒
間が適当である。

【００１１】次に、凹凸模様の形成にあたっては、発泡
層下の基材面の平滑性が保たれるように、発泡樹脂層に
エンボスを施すので、基材を突き抜けたり、押し上げた
りといった、いわゆるエンボスぬけとよばれる現象が生
じることがなく、エンボス後、基材裏面に接着剤を塗布
するに、塗布面が平滑な為、均一に塗ることができる。 更に、発泡後の発泡層の厚みが、この様なエンボス方法
で行なうことにより、減じることなく、所望のボリュー
ム感も維持される。

【００１２】この結果、本発明の化粧材を施工するに当
り、ボリュームのある発泡層により、被着面（壁面が多
い）の下地をひろわず凹凸をカバーすることができ、接
着層が平滑である為、綺麗な仕上りとなる。

【００１３】

【実施例】以下に実施例を示して、本発明をさらに具体
的に説明する。基材として重量７５ｇ／ｍ２　の難燃紙
を用い、その表面に下記配合組成の発泡性樹脂組成物を
厚さが１７０μｍになるように塗布した。

【００１４】（発泡性樹脂組成物配合組成）なお、部は
重量部を表す。 塩化ビニル樹脂　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　１００部ジオクチルフタレート（ＤＯＰ）　　　　
　　６０部充填材（ＣａＣｏ３　）　　　　　　　　　
　　　　　１００部安定剤（亜鉛−スズ系）　　　　　
　　　　　　　　　　　２部チタン　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１８部Ｏ
ＢＳＨ系発泡剤　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　４部カプセル発泡剤　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　４部希釈剤　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　適
量

【００１５】これを１８０℃の加熱炉中を４５秒間通
過させて、全体を発泡させたのち、表面にエンボスロー
ルの版深が約０．７ｍｍの幾何学的な凹凸模様をエンボ
スした所、本発明の発泡化粧材を得ることができた。得
られた発泡化粧材は、ボリューム感に富み、表面がマッ
ト調でしかもエンボスの型くずれを生じない、優れて独
特な外観を有するものであった。

【００１６】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の発
泡化粧材の製造方法によれば、壁等への施工適性は勿論
のこと、マット調の高級な外観を有し、外力に対して発
泡層が潰れにくく、しかも表面に繊細な凹凸模様を備え
た化粧材を得ることができる。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】基材上に、有機発泡剤と揮発性炭化水素を
   内包物資とするカプセル発泡剤とを配合した発泡性樹脂
   組成物を塗布したのち、全体を加熱して前記発泡性樹脂
   組成物を発泡せしめ、しかる後に、発泡層下の基材面の
   平滑性が保たれるように、発泡面にエンボスを施すこと
   を特徴とする発泡化粧材の製造方法。
2. 【請求項２】前記有機発泡剤がＯＢＳＨ系の発泡剤であ
   ることを特徴とする請求項１の発泡化粧材の製造方法。