JPH04140200A

JPH04140200A - シャープな凹凸模様を備えた装飾シート

Info

Publication number: JPH04140200A
Application number: JP26111290A
Authority: JP
Inventors: Toshiya Kuroiwa; 黒岩　登志也; Toshio Nakamoto; 俊夫中本
Original assignee: Achilles Corp
Current assignee: Achilles Corp
Priority date: 1990-09-30
Filing date: 1990-09-30
Publication date: 1992-05-14

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明はシャープな凹凸模様を備えた装飾シートに関し
１．具体的には、メカニカルエンボス加工により形成さ
れたシャープな凹凸模様を備えた上記装飾シートに関す
る。

〔従来の技術〕

従来、建築（天井材、壁材、床材等）、家具。

車両、電気製品、履物、カバン類等に使用される装飾シ
ートとして、装飾効果を向上すべく、基材表面に各種の
凹凸模様を施したものが知られている。

この凹凸模様を施す方法として種々の方法が知られてお
り、例えば、基材上に形成された発泡性合成樹脂層上に
発泡抑制剤含有インクを部分的に印刷し、加熱発泡させ
て凹凸を施すケミカルエンボス法、あるいは基材上に形
成された発泡又は非発泡の合成樹脂層をエンボスロール
により型押しして凹凸を施すメカニカルエンボス法等が
ある。

このうち、ボリーム感やソフト感に優れた凹凸模様を施
すことができる等の理由により、発泡合成樹脂層へのメ
カニカルエンボス法による型押しが広く採用されている
。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、近年、より自然感の有るデザインが施された
装飾シートが増加する傾向となり、上記の凹凸模様も、
丸みの付いたソフトな感触のものから、エツジの切り立
ったシャープな感触のものが求められるようになった。

このようなシャープな感触の凹凸模様を、上記のメカニ
カルエンボス法により施すには、エンボスロール等によ
る型押し工程に先立ち、合成樹脂層を加熱して充分軟化
させておく必要がある。

このとき、合成樹脂層が発泡合成樹脂である場合、該層
中に含まれる独立気泡内の空気が膨張して、該気泡を大
きく成長させ、ついにはエアパンクを発生し、表面に破
裂痕を残す。

本発明は、以上の点を考慮し、エアパンクのないメカニ
カルエンボス加工によるシャープな凹凸模様を備えた装
飾シートを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の装飾シートは、上記目的を達成するために、基
材上に発泡合成樹脂層が設けられ、該樹脂層上に、マイ
クロカプセルと熱分解性化学発泡剤とにより構成される
連続気泡性発泡体層が設けられ、該連続気泡性発泡体層
側からメカニカルエンボス加工による凹凸模様が形成さ
れてなることを特徴とする。

本発明における基材としては、紙１ｗＡ布、布織不織布
２１合成樹脂シート、これらの複合材等が使用でき、そ
の種類は特に限定されない、また、用途に応じて、難燃
性等の各種の特性を付与した基材であってもよい。

基材上に設けられる発泡合成樹脂層は、熱分解性化学発
泡剤を配合した合成樹脂から構成されるもので、連続気
泡性のものであっても、独立気泡性のものであってもよ
い。

該層を構成する合成樹脂としては、塩化ビニル樹脂、酢
酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、
アクリル系樹脂等が挙げられる。

これら合成樹脂に配合される熱分解性化学発泡剤として
は、例えば、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、Ｎ
、Ｎ’−ジメチル−Ｎ、Ｎ’−ジニトロソテレフタルア
ミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ｐ−トルエンス
ルホニルヒドラジド。

Ｐ、ｐ　−オキシビス（ベンゼンスルホニルヒドラジド
）、３．３’−ジスルホンヒドラジドジフェニルスルホ
ン、トルエンジスルホニルヒドラジン、ｐ−トルエンジ
スルホニルヒドラジド、ｐ−トルエンスルホニルセミ力
ルバジド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシカ−ボ
ンアミド（ＡＤＣＡ）、ジエチルアゾジカルボキシレー
ト等が挙げられる。

これら発泡剤の上記合成樹脂に対する配合割合は、発泡
合成樹脂層の発泡の度合により適宜選択されるが、一般
には上記合成樹脂１００重量部に対して２．０〜６．０
重量部程度である。

この発泡合成樹脂層には、必要に応じて、着色剤、安定
剤、可塑剤、充填剤等を添加してもよい。

上記の発泡合成樹脂層上に設けられる連続気泡性発泡体
層の母体をなす合成樹脂（以下、母体樹脂と言う）及び
この母体樹脂に配合される熱分解性化学発泡剤としては
、上記の発泡合成樹脂層の合成樹脂及び熱分解性化学発
泡剤と同様のものが使用できる。

この発泡性母体樹脂を連続気泡性のものとするために使
用されるマイクロカプセルは、揮発性有機化合物等の気
化性液体を、薄い熱可塑性樹脂等の膜内に封入したもの
である。

このマイクロカプセルが加熱されると、上記の薄い樹脂
膜が軟化する一方、上記の液体が気化してガスを発生さ
せる。このガスは、上記の軟化した薄い樹脂膜内で膨張
し、該樹脂膜を破り、カプセル外に出る。

このマイクロカプセルを上記の母体樹脂に混合しておき
、積層後、加熱処理すれば、該カプセルから発生したガ
スが母体樹脂内に放出される。−方、熱分解性化学発泡
剤も熱分解してガスを発生し、母体樹脂内で独立気泡性
のセルを構成しようとする。ところが、この独立気泡の
セルは、上記したマイクロカプセルスによるガスの影響
と推測されるが、一部が破壊され、気泡間の連通化が行
われ、該母体樹脂を連続気泡性の発泡体とするのである
。

このようなマイクロカプセルの薄い樹脂膜を構成する熱
可塑性樹脂としては、５０〜２００℃の軟化点を有する
、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
アクリロニトリル、ポリメチルアクリレート、ポリビニ
ルアセテート等のホモボリマー又はこれらのコポリマー
、あるいはこれらホモポリマーとコポリマーとの混合物
等が好ましい。

これら熱可塑性樹脂による膜の厚さは、余り厚いと、膨
張するガスによる破壊が不可能となり、破壊されないと
独立気泡性のものとなってしまうため、できるだけ薄い
ことが望ましい、但し、余り薄いと母体樹脂との混合が
不可能になるため、膨張するガスによる破壊が可能で、
かつ混合が可能な厚さ（一般には、５０〜２００μｍ程
度）とすることが好ましい。

上記の熱可塑性樹脂膜内に封入する気化性液体としては
、代表的な液化ブタンが好ましい。

また、マイクロカプセルの粒径は、余り大き過ぎると、
母体樹脂との均一な混合が困難となって、連続気泡を均
一な分布状態で形成することが困難となる。従って、５
０μｍ程度以下の粒径のものを使用することが好ましい
。

上記の粒径のマイクロカプセルの場合、上記の母体樹脂
に対する混合割合は、母体樹脂１００重量部に対して１
〜１０重量部である。

また、上記の連続気泡性発泡体層は、母体樹脂に上記の
マイクロカプセルと共に熱分解性化学発泡剤を混合する
ものであるが、該熱分解性化学発泡剤の配合割合は前述
の発泡合成樹脂層の場合より少なくてよく、一般には母
体樹脂１００重量部に対して１〜５重量部程度である。

更に、上記の連続気泡性発泡体層には、前述の発泡合成
樹脂層と同様に、必要に応じて、着色剤。

安定剤、可塑剤、充填剤等を添加してもよい。

本発明の装飾シートは、上記の連続気泡性発泡体層側か
らメカニカルエンボス加工による凹凸模様が形成された
ものである。

以上の本発明の装飾シートは、大略、次のようにして製
造される。

先ず、前述の基材上に、前述の熱分解性化学発泡剤を配
合した合成樹脂を、ドクターナイフ法。

ロータリースクリーン法、グラビア法、オフセット法、
フレキソ法等の適宜の手段にて積層し、該層をゲル化さ
せる。

該ゲル化層上に、前述の母体樹脂とマイクロカプセルと
熱分解性化学発泡剤との混合体を、上記と同様の手段に
て積層し、加熱処理して、発泡合成樹脂層及び、マイク
ロカプセルと熱分解性化学発泡剤とによる連続気泡性発
泡体層を形成する。

次いで、再度加熱処理し、上記の連続気泡性発泡体層、
あるいは該連続気泡性発泡体層と発泡合成樹脂層とを充
分軟化する。

この状態で連続気泡性発泡体層側から、エンボスロール
等のメカニカルエンボス手段にて型押しすれば、切り立
ったエツジを有するシャープな凹凸模様が形成され、本
発明の装飾シートが製造される。

なお、本発明の装飾シートにおいては、上記の連続気泡
性発泡体層の上に、防汚性の付与や表面強度の向上等を
目的とした表面処理層を形成することもできる。但し、
この表面処理層により、連続気泡性発泡体層の表面開口
部が閉塞されるのを回避するために、メツシュを調整し
たスクリーン法等により表面処理層を形成したり、別途
出願する相溶性の悪い樹脂同士の組合わせによる材料を
使用して表面処理層自身をも連続気泡性のものとする等
の配慮をすることが好ましい。

〔作用〕

本発明の装飾シートでは、発泡合成樹脂層上に形成され
たマイクロカプセルと熱分解性化学発泡剤とによる連続
気泡性発泡体層中の連続気泡がガスの放出路としての作
用をなす。

すなわち、本発明の装飾シートをメカニカルエンボス手
段にて型押しするに先立って、加熱処理する際に、発泡
合成樹脂層中の空気が膨張し、該樹脂層から抜は出し、
マイクロカプセルと熱分解性化学発泡剤とによる連続気
泡性発泡体層中の連続気泡を経て、本発明の装飾シート
外に出る。

また、同様にメカニカルエンボス手段にて型押しする際
、発泡合成樹脂層中に含まれる空気が移動するが、上記
の連続気泡性発泡体層中の連続気泡を経て装飾シート外
に出る。

このなめ、本発明の装飾シートでは、エアパンクが生じ
ず、該シート表面に破裂痕が形成されることもない。

また、このようにエアパンクを生じることがないので、
本発明装飾シートでは、上記のメカニカルエンボス手段
による型押しに先立つ加熱処理の温度を、かなり高温に
することができる。

これにより、型押しされる連続気泡性発泡体層と発泡合
成樹脂層とは充分に軟化され、エツジが充分に切り立っ
たシャープな凹凸模様が容易に形成される。

そして、本発明装飾シートでは、上記の連続気泡性発泡
体層の下層に、自在に厚味調整のできる通常の発泡合成
樹脂層が形成されているため、該発泡合成樹脂層の厚味
を調整することで、厚手のものから薄手のものまで所望
の厚味が確保される。

〔実施例〕

実施例１第１図に示す厚さ０．１５ｍｍの難燃性裏打紙１上に、
下記配合からなるペースト状合成樹脂組成物Ａを、ドク
ターナイフにより、０．１４ｍｍの厚さとなるようにコ
ーティングした後、１６０℃で１分間加熱してゲル化さ
せ、発泡性合成樹脂層２を形成した。

合成樹脂組成物Ａ（発泡合成樹脂層用）；ｐｖｃ樹脂　
　　　　　　　１００重量部可塑剤（ＤＯＰ）　　　　
　　　５０重量部安定剤（Ｂａ−Ｚｎ系）　　　　３重
量部充填剤（ＣａＣＯ３）　　　　　　２０重量部発泡
剤（ＡＤＣＡ）　　　　　　　５重量部着色剤（酸化チ
タン）　　　　２０重量部次いで、この発泡性合成樹脂
層２上に、下記配合からなるペースト状樹脂組成物Ｂを
、ドクターナイフにより、０．０６ｍｍの厚さとなるよ
うにコーティングし、連続気泡性発泡体層３を形成した
。

合成樹脂組成物Ｂ（連続気泡性発泡体層用）；ｐｖｃ樹
脂　　　　　　　　１００重量部可塑剤（ＤＯＰ）　　
　　　　　５０重量部安定剤（Ｂａ−Ｚｎ系）　　　　
３重量部充填剤（ＣａＣＯ３）　　　　　　２０重量部
発泡剤（ＡＤＣＡ）　　　　　　　５重量部着色剤（酸
化チタン）　　　　　２０重量部マイクロカプセル　　
　　　　　６重量部しかる後、２１０℃で１分間加熱処
理して、発泡性合成樹脂層２の発泡、及び連続気泡性発
泡体層３の溶融、ガス発生・膨張、膜破壊、連続気泡の
形成を行い、冷却した。

この後、ヒーターで１６０℃以上に再加熱し、エンボス
ロールにて型押しし、凹凸模様４を形成しな。

以上の結果、第１図に示すように、凹凸模様４のエツジ
４′は切り立っており、極めてシャープな感触を呈して
いた。

また、シート全体の厚味りは、１．２ｍｍであり、壁紙
として使用するのに充分な厚味を有していた。

更に、上記の連続気泡性発泡体層３の表面は、スェード
タッチの感触をも有していた。

比較例１実施例１の発泡合成樹脂層２用の合成樹脂組成物Ａを使
用せず、連続気泡性発泡体層３用の合成樹脂組成物Ｂの
みを使用して、ドクターナイフにより、厚味が０．２ｍ
ｍ（実施例１の発泡性合成樹脂層２のコーティング厚味
と連続気泡性発泡体層３のコーティング厚味との合計量
）となるようにコーティングする以外は、実施例１と同
様にして装飾シートを形成、した。

この結果、第２図に示すように、エツジの切り立った凹
凸模様４を有し、しかも表面に破裂痕がなく、スェード
タッチの感触を有する装飾シートを得ることはできたが
、シート全体の厚味Ｌ′は実施例１で得られたシート全
体の厚味りの４１５程度と−薄く、ボリューム感のない
ものであった。

比較例２実施例１の連続気泡性発泡体層３用の合成樹脂組成物Ｂ
を使用せず、発泡合成樹脂層２用の合成樹脂組成物Ａの
みを使用して、ドクターナイフにより、厚味が０．２ｍ
ｍ（実施例１の発泡性合成樹脂層２のコーティング厚味
と連続気泡性発泡体層３のコーティング厚味との合計量
）となるようにコーティングする以外は、実施例１と同
様にして装飾シートを形成した。

この結果、壁紙として実用に供し得る厚味を有し、かつ
エツジの切り立った凹凸模様を有する装飾シートを得る
ことはできたが、表面に破裂痕が極めて多数形成されて
おり、商品にすることができなかった。

比較例３エンボスロールにて型押しする前の再加熱温度を１４０
℃とする以外は、比較例２と同様にして装飾シートを形
成したところ、表面の破裂痕はないが、第３図に示すよ
うに、凹凸模様４は丸みを帯びたソフトな感触のもので
あった。

〔発明の効果〕

以上詳述したように、本発明の装飾シートによれば、メ
カニカルエンボス加工する前の加熱処理時に膨張する発
泡合成樹脂層中の空気が、マイクロカプセルと熱分解性
化学発泡剤とによる連続気泡性発泡体層中の連続気泡を
通って本発明の装飾シート外に出ることができる。

また、メカニカルエンボス時に移動する発泡合成樹脂層
中の空気が連続気泡を通って装飾シート外に出ることが
できる。

これに伴い、本発明の装飾シートによれば、エアパンク
を生じることなく、かなりの高温に加熱処理することが
できるため、上記の連続気泡性発泡体層と発泡合成樹脂
層とを充分に軟化することができ、エツジの切り立った
シャープな凹凸模様を容易に形成することができる。

また、本発明の装飾シートでは、マイクロカプセルと熱
分解性化学発泡剤とによる連続気泡性発泡体層の下部に
、自在に厚味調整のできる通常の発泡合成樹脂層を形成
しているため、所望の厚味を容易に確保することができ
、実用に供し得る厚味のシートを容易に提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の装飾シートの一実施例を示す説明図、
第２図及び第３図は比較例で得た装飾シートを示す説明
図である。１・・・・・・基材２・・・・・・発泡（性）合成樹脂層３・・・・・・連続気泡性発泡体層４・・・・・・凹凸模様４′・・・凹凸模様４のエッジ手続補正書く方式）平成３年１月２８特許庁長官　　植　　松　　　　敏　殿１、事件の表示平成２年特許願第２６１１１２号２、発明の名称シャープな凹凸模様を備えた装飾シート３、補正をする
者事件との関係　　特許出願人住　所　東京都新宿区大京町２２番地の５名　称　（０
０７）アキレス株式会社代表者　殿岡政雄４、代理人住　所〒１０５東京都港区東新橋２−１０−７中銀第２
新橋マンジオン３０２日５、補正命令の日付起案臼；平成３年１月７日６、補正の対象明細書の発明の名称の欄７、補正の内容明細書１頁の発明の名称を［シャープな凹凸模様を備え
た装飾シート」と訂正する。

Claims

【特許請求の範囲】

　基材上に発泡合成樹脂層が設けられ、該樹脂層上に、
マイクロカプセルと熱分解性化学発泡剤とにより構成さ
れる連続気泡性発泡体層が設けられ、該連続気泡性発泡
体層側からメカニカルエンボス加工による凹凸模様が形
成されてなることを特徴とするシャープな凹凸模様を備
えた装飾シート。