JP3401916B2 - 壁紙の製造方法 - Google Patents
壁紙の製造方法Info
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Description
ィス等に使用される内装用の壁紙に関し、詳しくは、壁
紙表面に合成樹脂フィルムをラミネートして、汚れ防止
機能を付与した壁紙とその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】一般的に壁紙は、紙特有の風合がある紙
壁紙、エンボス加工がしやすく、発泡性、耐水性の加工
が容易な塩化ビニル(以下、「塩ビ」と略称することが
ある)壁紙、柔らかさ本物の風合いを有するクロス壁
紙、その他、自然の素材(コルク、竹等)を生かした特
殊壁紙、の4つに分類される。特に、塩ビ壁紙は豊富な
表現が可能で、かつ、耐久性、施工性、生産性の面で優
れていることから壁紙の主流として多く使用されてい
る。 【0003】一例を挙げるならば、図2に示す如く、裏
打紙(31)に塩化ビニル樹脂をコーティングして層
(32)を形成するか又は塩化ビニルシート(32)を
ラミネートして、この上にグラビア印刷による絵柄層
(33)を設け、この上に発泡量の大きいADCA(ア
ゾ−ジ−カルボン−アミド)系の発泡剤を配合した塩ビ
ペーストをスクリーン印刷等により設け層(34)を形
成して、加熱、発泡させて凹凸模様を形成したものであ
る。さらに図示はしないが、この上からさらにエンボス
加工による凹凸模様を形成し、一層の立体感や風合の表
現をした壁紙が公知である。 【0004】しかし、加熱、発泡させてスポンジ状の塩
ビペースト層(34)を形成した壁紙は、表面が汚れや
すく、しかも擦れ等に対しての表面強度が弱い欠点があ
る。このために通常は、汚れ防止機能、表面強度の向上
を付与する対策がとられている。一つは、この壁紙の表
面に樹脂フィルムをラミネートすることで、耐汚染性と
耐磨耗性を付与するものである。もう一つは、同様に表
面にグラビア印刷による樹脂コーティング処理を行う方
法である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た表面に樹脂フィルムをラミネートする方法において、
ラミネートする際の加熱、加圧により、スポンジ状の塩
ビペースト層(34)が潰れてしまい、この層(34)
によるレリーフ状の凹凸模様効果が半減してしまう。こ
のため、壁紙の表面にはメカニカルエンボス加工の凹凸
模様を形成した場合のみ、ラミネートすることが可能で
あった。一方、樹脂コーティング処理の場合には、発泡
剤を発泡させた層は勿論、ケミカルエンボス(発泡抑制
インキによる凹凸模様)等の発泡工程を必要とする壁紙
にも対応することができるが、耐溶剤性、耐薬品性、耐
磨耗性等の物性的機能は前者よりも著しく劣る問題があ
った。 【0006】そこで本発明は、発泡工程を必要とする壁
紙で、しかも汚れ防止機能、耐磨耗性等の表面強度を向
上させるため、表面に合成樹脂フィルムのラミネート加
工を行っても、発泡した塩ビペーストによる凹凸模様を
維持することができる壁紙とその製造方法を提供するこ
とを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、裏打紙等の基材(11)上に、カ
プセル発泡剤を配合してなる塩化ビニル樹脂層(12)
を形成し、該塩化ビニル樹脂層(12)を加熱、発泡さ
せ、この上に絵柄層(13)とカプセル発泡剤を配合し
てなる塩ビペースト層(14)を絵柄状に形成し、前記
塩ビペースト層(14)を加熱、発泡させた後、この発
泡させた塩ビペースト層(14)上に、合成樹脂フィル
ム(15)をラミネートしてなることを特徴とする壁紙
の製造方法である。 【0008】 【0009】 【0010】 【作用】本発明の壁紙は、少なくともカプセル発泡剤を
配合した塩化ビニル樹脂層(12)と、塩ビペースト層
(14)を加熱、発泡させた後、この上を被覆するよう
に合成樹脂フィルム(15)をラミネートすることによ
り、壁紙の表面に汚れ防止機能と耐磨耗性等の表面強度
を付与するものである。従来、発泡量の大きいADCA
(アゾ−ジ−カルボン−アミド)系等の発泡剤を使用し
て凹凸模様を形成していたが、汚れ防止機能を付与する
ために、この上に合成樹脂フィルムをラミネートする
と、加熱、加圧によりスポンジ状の塩ビペースト層に
「へたり」が発生し、凹凸模様が縮んでしまうので、表
面のラミネート加工を行うことができなかった。これに
対して、本発明に係わるカプセル発泡剤は、熱によりガ
スを発生して膨らむのではなく、加熱することによりカ
プセル発泡剤本体が膨張し体積を増すことで膨らみを出
すもので、合成樹脂フィルム(15)をラミネートして
も「へたり」の度合が僅かで、汚れ防止機能や表面強度
を付与することができる。 【0011】 【実施例】以下、本発明に係わる実施例を図に基づき詳
細に説明する。図1は、本発明の壁紙の積層構成の一例
を示す断面図である。 【0012】本発明の壁紙は図1に示す如く、原紙、難
燃紙等の裏打紙による基材(11)上に、塩化ビニル樹
脂を処理して層(12)を形成する。この塩化ビニル樹
脂層(12)は、一例を示すならば下記に示す組成によ
り形成されている。 〔組成〕 塩化ビニル樹脂 100重量部 可塑剤 60〃 安定剤 3〃 充填剤(炭酸カルシューム) 50〃 着色剤(白) 30〃 これは白ベースの組成であり、着色については着色剤を
加えても基材の色を隠蔽する。この組成からなる塩化ビ
ニル樹脂を処理(塗布、乾燥)、又は塩化ビニルシート
をラミネートして層(12)を形成する。なお、塩化ビ
ニル樹脂層(12)の形成は、上記の組成に限定するも
のではなく、この組成に加えてカプセル発泡剤を5〜1
0重量部配合した組成とすることが望ましい。この場合
は塗布と同時に、加熱、発泡させることで塩化ビニル樹
脂層(12)が厚みを増し、壁紙の施工性の一つである
腰の強さが向上する。 【0013】次に、この発泡された塩化ビニル樹脂層
(12)上に、グラビア印刷方式により複数色からなる
絵柄層(13)を形成する。さらにこの上に、チタンホ
ワイトやカプセル発泡剤等を配合し、グラビア印刷方式
により塩ビペーストを絵柄状に印刷して層(14)を形
成するとともに、加熱、発泡させるものである。この際
の塩ビペースト組成の一例を下記に示す。 〔組成〕 塩化ビニル樹脂 100重量部 可塑剤(ジオクチルフタレート) 50〃 安定剤 2〃 充填剤(炭酸カルシューム) 50〃 カプセル発泡剤 10〃 隠蔽剤(チタンホワイト) 10〃 希釈剤 適宜 【0014】この塩ビペースト層(14)と、前述した
塩化ビニル樹脂層(12)に配合するカプセル発泡剤
は、カプセルの外側は熱可塑性樹脂による中空の粒子
で、この中空部分に揮発性物質(例えば、イソブタン等
の揮発性炭化水素)が封入されているもので、また、カ
プセルを形成する熱可塑性樹脂には、塩化ビニリデン−
アクリルニトリル共重合体等を使用することができる。
このカプセルの粒径としては、5〜20μmものが好ま
しい。このカプセル発泡剤は、120〜140℃程度の
加熱をすることで封入されている揮発物質がカプセル内
で揮発して、カプセルを膨潤させることで体積が増加し
て発泡状態を形成する。既に市販されているものとし
て、松本油脂製薬(株)製の「マツモトマイクロスフェ
アーF−40D」、エクスパンセル社製の「エクスパン
セルDu−462」等がある。なお、本実施例において
は「マツモトマイクロスフェアーF−40D」を使用し
た。 【0015】次に、発泡させた塩化ビペースト層(1
4)上に、合成樹脂フィルム(15)をラミネートす
る。これは汚れ防止機能や耐磨耗性等の表面強度を付与
するためで、合成樹脂フィルム(15)としては限定す
るものではないが、好ましくは、エチレン酢酸ビニルア
ルコール共重合樹脂フィルムがよい。なお、この合成樹
脂フィルム(15)のラミネートはドライラミネーショ
ン方式がよく、温度120〜150℃、圧力3〜7kg
/cmで行った。 【0016】以上の条件でラミネートしたが、発泡させ
た塩ビペースト層(14)と塩化ビニル樹脂層(12)
は、若干の潰れは見られたが発泡した状態を残し、ラミ
ネートした合成樹脂フィルム(15)の表面は平滑面に
ならずに、下層の凹凸模様と同調した凹凸が形成され
る。以上により汚れ防止機能、表面強度を付与するため
の合成樹脂フィルム(15)をラミネートすることが可
能となった。 【0017】 【発明の効果】以上の構成により、本発明の壁紙は、カ
プセル発泡剤を配合した塩化ビニル樹脂層、絵柄状の塩
ビペースト層を加熱、発泡させた後、この上を被覆する
ように合成樹脂フィルムをラミネートすることにより、
壁紙の表面に汚れ防止機能と表面強度が向上するととも
に、耐溶剤性、耐薬品性等の物性面においても耐久性を
有する壁紙が得られる。これにより従来、発泡量の大き
い発泡剤を使用して凹凸模様等の意匠性を得ていたが、
汚れ防止機能等を付与するために、合成樹脂フィルムを
ラミネートする際の、加熱、加圧によりスポンジ状の塩
ビペースト層に「へたり」が発生し、発泡した塩ビペー
スト層による凹凸模様が縮んでしまうので、表面のラミ
ネート加工を行うことが不可能で、凹凸模様はエンボス
仕上げしかできなかった。これに対して、カプセル発泡
剤は、ガスを発生させて膨らむのではなく、熱によりカ
プセル発泡剤本体が膨張し体積を増すことにより脹らみ
を出すもので、合成樹脂フィルムをラミネートしても
「へたり」の度合が僅かので、汚れ防止機能等を付与す
ることができるとともに、柔らかな風合の意匠性が得ら
れる優れた壁紙となる。
ある。 【図2】従来の壁紙の積層構成の一例を示す断面図であ
る。 【符号の説明】 11,31…基材 12,32…塩化ビニル樹脂層 13,33…絵柄層 14,34…塩ビペースト層 15 …合成樹脂フィルム
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】裏打紙等の基材(11)上に、カプセル発
泡剤を配合してなる塩化ビニル樹脂層(12)を形成
し、該塩化ビニル樹脂層(12)を加熱、発泡させ、こ
の上に絵柄層(13)とカプセル発泡剤を配合してなる
塩化ビニルペースト層(14)を絵柄状に形成し、前記
塩化ビニルペースト層(14)を加熱、発泡させた後、
この発泡させた塩化ビニルペースト層(14)上に、合
成樹脂フィルム(15)をラミネートしてなることを特
徴とする壁紙の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP14994594A JP3401916B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 壁紙の製造方法 |
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JP14994594A JP3401916B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | 壁紙の製造方法 |
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