JPH04273840A - 改良されたヒドロホルミル化方法 - Google Patents

改良されたヒドロホルミル化方法

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JPH04273840A
JPH04273840A JP3319648A JP31964891A JPH04273840A JP H04273840 A JPH04273840 A JP H04273840A JP 3319648 A JP3319648 A JP 3319648A JP 31964891 A JP31964891 A JP 31964891A JP H04273840 A JPH04273840 A JP H04273840A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオレフィンを一酸化炭素
及び水素でロジウム触媒の存在においてヒドロホルミル
化する改良された方法に関する。一層詳細には、本発明
は、経済的かつ効率的な方法でプロセスのベントガスに
含有される未反応オレフィンを回収しかつ未反応オレフ
ィンをヒドロホルミル化反応媒体に循環させることを特
徴とする改良された液体循環ロジウム触媒ヒドロホルミ
ル化方法に関する。
【0002】
【従来技術】オレフィン性不飽和有機化合物を一酸化炭
素及び水素(一層普通には合成或はシンガスと呼ばれる
)でロジウム−リン錯体触媒及び遊離リン配位子の存在
においてヒドロホルミル化することによってアルデヒド
を製造する方法は、例えば米国特許3,527,809
号の基本的な低圧オキソヒドロホルミル化プロセス及び
米国特許4,148,830号のロジウム触媒ヒドロホ
ルミル化プロセスに見られる通りに当分野においてよく
知られている。米国特許4,148,830号(’83
0特許)に、同特許に規定される通りに、沸点の一層高
いアルデヒド縮合生成物(例えばダイマー、トリマー、
テトラマー)をロジウム触媒ヒドロホルミル化用溶媒と
して採用することによって、触媒寿命が高められかつ生
成物収率が向上され得ることが開示されている。また、
ロジウム触媒をヒドロホルミル化反応域に、ロジウム、
触媒寿命、反応速度及び効率を有意に損失させないで、
連続に或は断続に循環させ得ることが認められた。 よって、’830特許は、触媒、溶媒及びガスを収容す
る反応域からの液体流出物を処理加工してアルデヒド生
成物をストリップさせて回収することを開示した。この
手順の間、いくらかの軽質分、例えば水素、一酸化炭素
、未反応オレフィン、対応するアルカン及び他の副生物
並びに反応装置流出物中に溶解される不活性ガスは、流
出物流にかかる圧力を下げてこのようなガスをフラッシ
ュさせて除かれる。次いで所望のアルデヒド生成物を流
出物から回収し、残る未回収アルデヒド生成物、触媒及
び高沸点縮合生成物の液体残分フラクションを反応装置
に循環させる。これより、このプロセスは、液体−循環
ヒドロホルミル化プロセス(或は「液体循環プロセス」
)と呼ばれることがしばしばある。更に、液体循環プロ
セスにおいてイナート等の蓄積による全反応装置圧力を
調節するために、液体循環ヒドロホルミル化反応装置か
らガス状パージを取り出すのが普通であり、この場合、
過剰の水素、一酸化炭素、未反応オレフィン、イナート
及びアルカン副生物、例えばプロピレンをヒドロホルミ
ル化する場合、プロパンをオフガスとしてベントさせる
【0003】加えて、液体循環プロセスにおいて生成物
分離工程の間、液体触媒含有流出物に溶解されたままの
いくらかのガス、主に未反応オレフィン及びアルカン副
生物が、所望のアルデヒド生成物と共に分離される。か
かる分離されたガスの一部は所望のアルデヒド生成物と
共に凝縮される。分離された残りのガスは系からパージ
させることができる。これより、このような液体循環プ
ロセスにおいてパージすることによる未反応オレフィン
及びシンガスの全体の損失は、年当たり数千万ポンドの
アルデヒドを生産するようにデザインした商業連続ヒド
ロホルミル化運転の寿命にわたり相当の経済的不利益に
上り得、これを防ぐために色々の方法が提案されてきた
。例えば、米国特許4,593,127号は、同特許の
図面の図1の第一反応装置系及び図2の第二反応装置系
により認められる通りに代表的な液体循環ロジウム触媒
ヒドロホルミル化プロセスを例示している。図1におけ
る反応装置ヘッドスペースに始まるベントガス管路28
は未反応オレフィン及びシンガスを図1の結合を絶った
第二反応装置系に導く働きをし、一方、図1のガスベン
ト管路18及び24は、未反応オレフィン及びシンガス
をヒドロホルミル化反応装置に循環させるつもりならば
、各々圧縮機20及び21を必要とすることに留意する
こと。他方、米国特許4,593,127号の図2の第
二反応装置系のベントガス管路91及び92により認め
られる通りに未反応オレフィン及び他の軽質ガスはロス
トとして棄てられる(例えば燃料として燃やされる)。 ベントガス管路91は、所望の場合、反応装置に循環さ
せてもよいと教示されているが、このように循環させる
ことが、図1の第一反応装置系において圧縮機20及び
21により示されるように圧縮機の力を必要とすること
になるのは明白である。よって、米国特許4,593,
127号は液体循環ヒドロホルミル化プロセスのベント
ガスから未反応オレフィンを回収して循環させることの
重要性を教示しているが、このようなことは、費用の掛
かるエネルギー不効率な圧縮機及び/又は大規模な追加
の処理装置(例えば図1の第二反応装置系)を採用する
ことによって達成されると教示されている。
【0004】米国特許4,210,426号は、プロペ
ンをヒドロホルミル化することを伴うプロセスのオフガ
スからプロペン及びプロパンを、オフガスをヒドロホル
ミル化する間に形成される液体物質の内の少なくとも一
種、例えばn−及び/又はイソ−ブチルアルデヒドを含
む液体吸収剤に接触させてプロペン及びプロパンを吸収
させた後に、次いで圧力を下げ及び/又は温度を上げて
吸収剤からこれらのガスを脱着させることによって回収
することを開示している。次いでプロペン及びプロパン
を蒸留により分離してもよい。別法として、脱着と分別
蒸留とを組み合わせて吸収剤からプロペンだけを離別し
、次いで蒸留によりプロパンを吸収剤から取り出すこと
が可能である。プロペンを反応装置に循環させ、吸収剤
を吸収塔に循環させるのが好ましい。しかし、米国特許
4,210,466号の回収系は高い吸収圧力を用いる
ことを奨励し(2欄、4〜33行)かつ大規模の処理装
置(3つの独立した回収塔)を必要とすることを例示し
ているのに留意すること。1989年6月23日に出願
した米国特許出願第370,806号は、例えば液体循
環ロジウム触媒ヒドロホルミル化プロセスの反応装置の
ベントガスに含有される未反応オレフィン及び生成物ア
ルデヒドのような吸収性ガス状成分を、ベントガスを生
成物アルデヒドから分離した後に反応装置に循環させて
いるヒドロホルミル化触媒溶液に、ガス状成分を中に吸
収させるように接触させることによって回収することを
開示している。次いで生成した触媒溶液を、ガス状未反
応オレフィン及び生成物アルデヒドを何ら脱着或は分離
しないで、直接ヒドロホルミル化反応装置に戻す。しか
し、ロジウム触媒溶液を反応装置に循環させて用いる系
のように、例えば同出願第370,806号の図面に示
されるスクラバーからのパージ管路28、31a或は3
1bを経てロジウムを失う危険が常にある。
【0005】米国特許4,827,043号は、ガス流
、例えばシンガスをガス循環ヒドロホルミル化プロセス
から得られるアルデヒド含有生成物流の少なくとも一部
に接触させた後にシンガス原料をヒドロホルミル化反応
域に導入することによってガス流を精製することを開示
している。そのプロセスは、シンガスから望ましくない
不純物、例えば酸素、硫黄を含む潤滑油、鉄カルボニル
を取り除くと言われている。同米国特許は、また、英国
、ロンドン、デイビ(Davy)コーポレイションの広
報業務部が出版したINDICATIONS、Wint
er1982/83、the  Internatio
nal  Journal  ofDavy  McK
ee、20〜28頁に開示されているのと同じようにし
て粗製ヒドロホルミル化アルデヒド生成物流から未反応
プロピレンを回収しかつ循環させることを開示している
(例5)。
【0006】
【発明の構成】本発明は、液体循環ロジウム触媒ヒドロ
ホルミル化反応系からベントされる或は該系に存在する
一種或はそれ以上のガス状流から未反応オレフィンを、
(1)ガス状流をヒドロホルミル化によって製造される
液体アルデヒド生成物に、中に含有される未反応オレフ
ィンを吸収するように接触させ;(2)合成ガス(CO
+H2 )を吸収された未反応オレフィンを含有する生
成した吸収剤液の中に通すことによって吸収剤液から未
反応オレフィンガスをストリップさせて合成ガスとスト
リップされた未反応オレフィンとのガス状混合物を得;
(3)そのようにして得られたガス状混合物をヒドロホ
ルミル化プロセスのヒドロホルミル化反応装置に循環さ
せることによって回収する方法を提供する。すなわち、
本発明の目的は、ヒドロホルミル化のガス状ベント流の
未反応オレフィンを最も簡単、効率的及び経済的な方法
で回収しかつ該プロセスのヒドロホルミル化反応装置に
循環させることができる改良された液体循環ロジウム触
媒ヒドロホルミル化方法を提供するにある。本発明のそ
の他の目的及び利点は下記の記述及び特許請求の範囲の
記載から容易に明らかになるものと思う。従って、本発
明の全体の態様は下記として記載することができる:C
3 〜C5アルデヒドを製造するに際し、炭素原子2〜
4を含有するオレフィン、一酸化炭素及び水素を可溶化
されたロジウム−リン錯体触媒、遊離リン配位子及び沸
点の一層高いアルデヒド縮合副生物の存在において反応
させてプロパナール、n−ブタナールとイソ−ブタナー
ルとの混合物及びn−ペンタナールと枝分れ鎖ペンタナ
ールとの混合物からなる群より選ぶアルデヒド生成物を
製造し、未反応オレフィン、一酸化炭素及び水素ガスを
含むガス状流出物をプロセスからベントさせる液体循環
ロジウム触媒ヒドロホルミル化方法において、ベントガ
スから未反応オレフィンを、(1)ヒドロホルミル化プ
ロセスによって製造された液体アルデヒド生成物を含む
吸収剤に未反応オレフィンを吸収させ;(2)合成ガス
を未反応オレフィンを含有する生成した吸収剤の中に通
すことによって吸収剤から吸収された未反応オレフィン
をストリップさせて合成ガスとストリップされた未反応
オレフィンとのガス状混合物を得;(3)ガス状混合物
をヒドロホルミル化プロセスのヒドロホルミル化反応装
置に循環させることによって回収することを特徴とする
改良された液体循環ロジウム触媒ヒドロホルミル化方法
【0007】好ましい実施態様の説明 本発明は任意の連続ガス及び/又は液体循環ヒドロホル
ミル化プロセスを改良するのに適用可能と考えられるが
、遊離リン配位子存在において行われる任意の慣用の連
続液体循環ロジウム−リン錯体触媒ヒドロホルミル化プ
ロセスを改良するのに特に適していることが認められた
。このような液体循環ヒドロホルミル化(オキソ)プロ
セス及びそれらの条件は、例えば米国特許4,148,
830号、同4,593,127号及び1989年6月
23日に出願した米国特許出願第370,806号の連
続液体循環プロセスにより例示される通りに当分野にお
いてよく知られており、全体的にオレフィン性化合物を
水素及び一酸化炭素と可溶性ロジウム−オルガノリン錯
体触媒、遊離オルガノリン配位子及び沸点の一層高いア
ルデヒド縮合副生物を含有する液体反応媒体中で反応さ
せてアルデヒドを製造することを伴う。ヒドロホルミル
化反応を実施する特定の様式及び用いる特定のヒドロホ
ルミル化反応条件が主題の発明にとって臨海性のもので
無く、個々の要求を満足しかつ所望の特定のアルデヒド
生成物を製造するように広く変更して適合するようにし
得ることが考えられるべきことはもちろんである。 よって、本発明の方法が包含するオレフィン性出発原料
反応体は末端或は内部不飽和にすることができ、直鎖或
は枝分れ鎖アルキレン構造のものにすることができる。 かかるオレフィンは炭素原子を2〜30含有することが
できるが、炭素原子を2〜4含有するのが好ましい。好
ましいオレフィンの例はエチレン、プロピレン、1−ブ
テン、2−ブテン(シス或はトランス)及び2−メチル
プロペン(イソブチレン)である。所望の場合、異なる
オレフィン性出発原料の混合物を使用し得ることが考え
られるのはもちろんである。例えば、時に1−ブテンと
2−ブテンとの混合物を出発オレフィンとして用いるこ
とは普通のことである。最も好ましいオレフィンはプロ
ピレンである。
【0008】同様に、任意の慣用のロジウム−リン錯体
触媒を使用することができ、かかる触媒並びにそれらの
製造法は当分野においてよく知られている。このような
ロジウム−リン錯体触媒は任意のロジウム−オルガノリ
ン錯体、例えば従来かかるヒドロホルミル化プロセス用
に進歩されたロジウム−オルガノホスフィン或はロジウ
ム−オルガノホスフィット錯体ヒドロホルミル化触媒を
含むことができる。所望の場合、また、かかる触媒の混
合物を使用することもできるのはもちろんである。その
上、所定のプロセスの反応媒体中に存在する錯体触媒の
量は、単に、用いることを望むロジウム金属濃度にする
のに必要でありかつ少なくとも所望の特定のヒドロホル
ミル化プロセスを触媒するのに必要なその触媒量のロジ
ウム金属のベーシスとなるその最少量が必要であるにす
ぎないことは明らかである。ロジウム金属濃度は、通常
、遊離金属として計算して約10〜約1000ppmの
範囲がほとんどのヒドロホルミル化プロセスについて十
分である。遊離金属として計算してロジウム約10〜約
700ppmを用いるのが好ましく、ロジウム約25〜
約500ppmを用いるのが一層好ましい。
【0009】上述した通りに、本発明のヒドロホルミル
化プロセスは、遊離リン配位子、すなわち使用するロジ
ウム−リン錯体触媒と錯化されない配位子の存在におい
て行なう。しかし、遊離リン配位子はロジウム−リン錯
体触媒のリン配位子と同じであるのが通常好ましいが、
このようなことは必要なことではなく、所望の場合、所
定のプロセスにおいて異なる配位子を使用することがで
きる。よって、ロジウム−オルガノリン錯体触媒の場合
のように、任意の慣用のオルガノリン配位子を遊離配位
子として使用することができ、かかる配位子並びにそれ
らの製造法は当分野においてよく知られている。このよ
うな遊離リン配位子は、従来かかるヒドロホルミル化プ
ロセス用に進歩されたオルガノホスフィン或はオルガノ
ホスフィット配位子の内の任意のものを含んでよい。所
望の場合、また、かかる配位子の混合物を使用すること
もできるのはもちろんである。すなわち、本発明のヒド
ロホルミル化方法は、遊離リン配位子の任意の過剰量、
例えば反応媒体中に存在するロジウム金属1モル当り遊
離リン配位子少なくとも1モルで行なうことができる。 遊離リン配位子の使用量は、単に所望のアルデヒド、並
びに使用するオレフィン及び錯体触媒に依存するだけで
あるのが普通である。よって、反応媒体中に存在する遊
離リン配位子の量は、存在するロジウム1モル当り約2
〜約300モルの範囲にするのがほとんどの目的に適し
ている。例えば、通常、満足すべき触媒活性及び/又は
触媒安定化を達成するために、遊離トリアリールホスフ
ィン配位子、例えばトリフェニルホスフィンは多量に、
例えばロジウム1モル当り遊離配位子を50モルより多
く、一層好ましくは100モルより多く好適に用いられ
てき、他方、反応媒体中に存在する遊離配位子の量が存
在するロジウム1モル当たり1〜100モル、一層好ま
しくは15〜60モル程に少ない場合、他のオルガノリ
ン配位子、例えばアルキルアリールホスフィン及びシク
ロアルキルアリールホスフィン及び/又はオルガノホス
フィットが、所定のオレフィンのアルデヒドへの転化速
度を過度に減じないで容認し得る触媒安定性及び反応性
をもたらすのを助けることができる。一層特には、ロジ
ウム−リン錯体触媒の例及び遊離リン配位子の例は、例
えば下記に開示されているものを含む:米国特許3,5
27,809号;同4,148,830号;同4,24
7,486号;同4,283,562号;同4,400
,548号;同4,482,749号;同4,496,
768号;同4,599,206号;同4,668,6
51号;同4,716,250号;同4,717,77
5号;同4,731,486号;同4,737,588
号;同4,748,261号;同4,769,948号
;同4,747,361号;同4,885,401号;
PCT特許出願、公表第WO/01690(1980年
8月21日に公表された)。挙げることができる一層好
ましい配位子及び錯体触媒の中に、例えば下記がある:
米国特許3,527,809号、同4,148,830
号及び同4,247,486号のトリフェニルホスフィ
ン配位子及びロジウム−トリフェニルホスフィン錯体触
媒;米国特許4,283,562号のアルキルフェニル
ホスフィン及びシクロアルキルフェニルホスフィン配位
子、及びロジウム−アルキルフェニルホスフィン及びロ
ジウム−シクロアルキルフェニルホスフィン錯体触媒;
及び米国特許4,599,206号、同4,737,5
88号、同4,717,775号、同4,774,36
1号、同4,668,651号、同4,748,261
号のオルガノホスフィット配位子及びロジウム−オルガ
ノホスフィット錯体触媒。最も好ましい配位子はトリフ
ェニルホスフィン(TPP)であり、好ましい触媒はロ
ジウム−TPP錯体である。
【0010】更に上述した通りにして、ヒドロホルミル
化反応を沸点の一層高いアルデヒド縮合副生物の存在に
おいて行う。ヒドロホルミル化プロセスの間にかかる沸
点の一層高いアルデヒド副生物(例えばダイマー、トリ
マー、テトラマー)を現場生成することが本発明におい
て使用可能なかかる連続ヒドロホルミル化反応の性質で
あり、このことは、例えば米国特許4,148,830
号、同4,247,486号、同4,593,127号
及び1989年6月23日に出願した米国特許出願第3
70,806号に一層完全に説明されている通りである
。このようなアルデヒド副生物は液体触媒循環プロセス
について優れたキャリヤーになる。実際、所望の場合、
連続プロセスの始動時に任意の適した溶媒を用いてよい
が(所望のアルデヒド生成物に対応するアルデヒド化合
物が好ましい)、一時溶媒は、かかる連続プロセスの性
質により、終局的にアルデヒド生成物及び沸点の一層高
いアルデヒド縮合副生物の両方を含むことになるのが普
通である。所望の場合、アルデヒド縮合副生物もまた機
能を果たすことができ、よって使用することができるの
はもちろんである。また、反応媒体中に存在するかかる
沸点の一層高いアルデヒド副生物の量が広い範囲にわた
って変えることができかつ装置制限及び製造するつもり
の特定のアルデヒド生成物によってのみ支配されるのが
普通であることは明らかである。例えば、初めにヒドロ
ホルミル化反応を、沸点の一層高いアルデヒド縮合副生
物を少量ロジウム錯体触媒用溶媒として存在させて或は
存在させないで行なうことができ、もしくは反応を、か
かる縮合副生物を全液体反応媒体を基準にして70重量
%より以上、或は更に90重量%及びそれ以上程に多く
存在させて行なうことができる。アルデヒド対沸点の一
層高いアルデヒド縮合副生物の比は、通常、重量により
約1:4〜約20:1の範囲内がほとんどの目的にとっ
て十分である。同様に、所望の場合、他の慣用の有機補
助溶媒を少量存在させてもよいことは理解されるべきで
ある。
【0011】上述した通りに、ヒドロホルミル化反応条
件は広い範囲にわたって変えることができるが、通常、
方法は、水素、一酸化炭素及びオレフィン性不飽和出発
化合物の全ガス圧を約1500psia(105kg/
cm2A)より低く、好ましくは約450psia(3
2kg/cm2A)より低く、一層好ましくは約350
psia(25kg/cm2A)より低くして作動させ
るのが好ましい。反応物の最少全圧は特に臨界性のもの
でなく、主に単に所望の反応速度を得るのに必要な反応
体の量によってのみ制限される。一層詳細には、本発明
のヒドロホルミル化方法の一酸化炭素分圧は約1〜約1
20psia(0.07〜8.4kg/cm2A)が好
ましく、約3〜約90psia(0.2〜6.3kg/
cm2A)が一層好ましく、水素分圧は約10〜約16
0psia(0.7〜11kg/cm2A)が好ましく
、約15〜約100psia(1.1〜7kg/cm2
A)が一層好ましい。ガス状水素対一酸化炭素のH2 
:COモル比は、通常、約1:10〜約100:1或は
それ以上の範囲にすることができ、一層好ましい水素対
一酸化炭素のモル比は約1:1〜約50:1である。更
に、上述した通りに、本発明のヒドロホルミル化方法は
反応温度約50℃〜約145℃で行うことができる。し
かし、反応温度約60℃〜約120℃、一層好ましくは
約75℃〜約115℃においてヒドロホルミル化するの
が通常好ましい。
【0012】本発明の一実施態様、例えば連続ヒドロホ
ルミル化液体循環系では、アルデヒド生成物、可溶化さ
れたロジウム−リン錯体触媒、遊離リン配位子及び沸点
の一層高いアルデヒド縮合副生物を含有する液体反応ア
ルデヒド生成物溶液の一部を反応装置から取り出す。所
望のアルデヒド生成物を、該アルデヒド生成物及び可溶
化触媒の両方を含有する液体反応溶液から気化或は蒸留
により1或はそれ以上の段で、常圧、減圧或は高い圧力
下で分離する。アルデヒド生成物を生成物受け器に凝縮
させて捕集し、所望の場合更に精製する。残留する不揮
発の触媒含有液体反応生成物溶液を循環させて反応装置
に戻す。このようなタイプの連続ヒドロホルミル化系及
びそれらを実施する方法は当分野においてよく知られて
おり、これより本明細書中で特に詳述する必要は無い。 好ましい方法の例は、例えば米国特許4,148,83
0号、同4,593,127号及び1989年6月23
日に出願した米国特許出願第370,806号に例示及
び開示されているものを含む。好ましい実施態様では、
高沸点液体縮合生成物中のロジウム種触媒の溶液を、ヒ
ドロホルミル化から生じるアルデヒド生成物、シンガス
、イナート、飽和オレフィン性副生物、等と共に、反応
装置内で比較的一定の液体レベルを保つ程の速度で反応
装置から取り出す。アルデヒド生成物流出流を加熱し、
圧力を下げて未反応オレフィン、水素、飽和オレフィン
副生物、等のような軽質ガス状物質をフラッシュ蒸留す
る。従来、フラッシュされたオフガスは、圧縮して反応
装置に戻されるか或は単にパージされるのが普通であっ
た。フラッシュ蒸留されたオフガス(或はベントガス)
は、未反応オレフィンが大きい濃度で含有されることに
より、主題の改良発明の好ましいガス状出発原料として
役に立ち、本明細書中で略述する通りにそれから未反応
オレフィンを回収し、次いで反応装置に循環させる。液
体アルデヒド生成物−触媒含有流を、次いで生成物分離
域に供給し、そこで粗製アルデヒド生成物を、慣用の技
術、例えば蒸留により回収する。未溶解の軽質ガスもま
た生成物分離域でベントさせて、反応装置に戻す、パー
ジする或は他のベントガスに加えて主題の改良発明のガ
ス状出発原料として用いてもよい。
【0013】残留濃厚触媒を液体流として反応装置の反
応域に循環させ、メークアップシンガス及びオレフィン
を必要とされる通りにヒドロホルミル化反応媒体に供給
する。粗製アルデヒドを精製する際、粗製生成物に溶解
された軽質ガスを慣用の技術により、例えば合成ガスを
粗製生成物の中に通して軽質分をストリップさせ或は蒸
留して取り除いた後に反応装置に循環させるのが通常更
に好ましいが、また所望の場合、パージする、例えば燃
料として燃やしてもよい。以上より、主題の改良発明の
未反応一酸化炭素、水素、オレフィン及び他の軽質分、
例えば対応するアルカンを含有するガス状流出出発原料
は、ヒドロホルミル化反応系における任意の適した位置
から取り出す、かかる原料を含有する任意の適したガス
ベントに由来することができることは理解されるべきで
ある。例えば、液体循環プロセスにおける上述したフラ
ッシュ蒸留されるガスベント流に加えて、ヒドロホルミ
ル化反応装置内の液体レベルより上のヘッドスペースに
ベント管路を設置して反応装置の内部圧力増加を調節す
る。反応装置ヘッドスペースから出てくるこのベント管
路もまた有用な未反応オレフィン及びシンガスのガス状
混合物、並びに飽和炭化水素及び窒素、二酸化炭素、等
のようなイナートを収容し、更にガス状生成物アルデヒ
ド及びアルコール副生物をいくらか含有さえしてもよい
。米国特許4,593,127号に示される通りに、図
1の第一反応装置系におけるガス状ベント管路はガス状
出発原料を第二反応装置系に供給する働きをし、図2の
第二反応装置では、パージされる。他方、1989年6
月23日に出願した米国特許出願第370,806号の
図面は、ガス状ベント管路を、循環されるロジウム触媒
溶液を未反応オレフィン用吸収剤として使用するスクラ
バーのガス状出発原料を供する手段として示す。よって
、本発明においてヒドロホルミル化反応装置ヘッドスペ
ースから出てくるガス状ベント管路もまた主題の改良発
明に出発原料(すなわち、未反応オレフィン、一酸化炭
素及び水素を含むガス流出物)を供する手段として働く
ことができ、本明細書中で略述する通りにそれから未反
応オレフィンを回収し、次いで反応装置に循環させる。
【0014】下記に記載する通りに、本発明に従えば、
アルデヒド生成物を用いて液体循環ヒドロホルミル化系
のガス状ベント流の内の1つ或はそれ以上をスクラブし
てアルデヒド生成物中の未反応オレフィンを吸収させる
ことによって該流から未反応オレフィンを回収する。未
反応オレフィンを吸収させるのに加えて、また、このよ
うなベントガス流中に存在し得かつ存在するのが普通で
ある他の炭化水素ガス、例えば対応するアルカン(例え
ば、エチレンをヒドロホルミル化する場合エタン、プロ
ピレンをヒドロホルミル化する場合プロパン、ブチレン
をヒドロホルミル化する場合ブタン)もまた本発明にお
いて吸収剤液として用いるアルデヒド生成物によって吸
収させてもよい。例えば、ある対応するアルカンをすで
に含有し得る商用オレフィンをヒドロホルミル化するこ
とはありふれたことであり、一方、対応するガス状アル
カンはこのようなタイプのヒドロホルミル化の既知の副
生物である。その上、本発明の加えられた利点は、かか
る更に吸収されたガスを、本発明の方法の回収した未反
応オレフィンをヒドロホルミル化反応装置に循環させる
前に該未反応オレフィンから分離する必要がないという
ことである。任意の適したスクラビング(吸収)技術及
び/又は慣用のスクラビング(吸収)装置を本発明で用
いてよい。例えば、混成ガス流から成分を回収するよう
にデザインしたこのような技術は、ガス流を適した液体
溶媒(吸収剤)に向流様式で、ガスの所定の成分を選択
的に液体溶媒中に吸収させるように、接触させることを
含むのが通常好ましい。生成した液体溶液を、次いで別
の装置部分に導き、そこで液体溶媒から溶解ガスを分離
(すなわち脱着)させるのが普通である。
【0015】本発明の利点は、アルデヒド生成物を液体
溶媒(吸収剤)として使用し、それと共に生成したスク
ラブされた液体吸収剤から吸収された未反応オレフィン
を取り除く(すなわち、分離する)のに大規模の追加の
装置を必要としないことである。実際、このようなこと
は、単に液体吸収剤から吸収された未反応オレフィン及
び他のガスをシンガス(CO+H2 )で脱着(ストリ
ップ)させるだけで達成され、蒸留技術或は他の追加の
装置を必要としない。例えば、本発明を概略で示す添付
図面を参照すると、アブゾーバー或はスクラバー(5)
は向流タイプの吸収塔にすることができる。アブゾーバ
ー或はスクラバー(5)において、吸収剤アルデヒド生
成物液とガス状ベント流のガス(未反応オレフィン)と
の接触は、吸収剤或はスクラビング液をスクラバーの頂
部或はその近く(管路1)に下方向に底部に流れ、他方
、未反応オレフィンを含有するガス状ベント流(例えば
、管路3及び4)がスクラバーの側部に底部において或
はその近くで入り、上方向に流れるように加えることに
よって、達成される。粗製アルデヒド生成物によって吸
収されないスクラブされたガス状流のその部分(例えば
、本質的に未反応一酸化炭素、水素及び他の軽質不活性
成分、例えばメタン、窒素、二酸化炭素、等からなる)
は塔の頂部或はその近く(管路9)を出、溶解された(
吸収された)未反応オレフィンを含有する生成した粗製
アルデヒド生成物液体溶液は塔の底部或はその近く(管
路7)から取り出される。
【0016】図面はスクラバーへの2つの異なるガス状
ベント管路、例えば、反応装置のヘッドスペースからガ
ス状ベント混合物を運ぶ管路4及び上述した通りに反応
装置から取り出したアルデヒド生成物−触媒流出物から
フラッシュ蒸留されたガス状ベント混合物を運ぶ管路3
を例示するが、好ましくはヒドロホルミル化の該フラッ
シュ蒸留されたベント或はオフガスであるかかるガス状
ベント混合物を一つだけ必要とすることは当然理解され
るべきである。すなわち、本発明は、ベントガス流をス
クラバーに移送する管路の数によって制限されず、また
アルデヒド生成物の純度によっても制限されない。例え
ば、所望の場合、アルデヒド生成物吸収剤は、可溶化触
媒含有溶液から分離した後、アルデヒド生成物を本発明
の液体吸収剤として使用する前に、ガスストリッピング
塔(図示せず)においてシンガスをアルデヒド生成物吸
収剤の中に通してアルデヒド生成物中に含有される残留
ガスをいくらか除くことによって部分精製してもよい。 しかし、このような精製手順は有利になり得るが、本発
明の必須の要求ではない。実際、主題の発明は、ノルマ
ル及び枝分れ鎖のアルデヒド生成物の混合物を含む粗製
アルデヒド生成物を、生成された際に吸収剤液として用
いることができることを意図する。該吸収剤液は、可溶
化触媒含有溶液から取り出した(分離した)後にそれ以
上加工することを必要としない。更に、本発明は、また
所望の場合、ガス状ベント流出発原料(例えば反応装置
のヘッドスペースからのベントガス)の内の一つ或はそ
れ以上を部分凝縮させた後に、例えば吸収剤液と共に混
合物としてスクラバーに加えてスクラバーにおいて好ま
しい吸収温度低下を調節して得るのを助成する可能性も
意図する。しかし、このような手順を、本発明は必須と
して要求しない。
【0017】最適吸収(スクラビング)条件が、例えば
特定の未反応オレフィン及び使用するアルデヒド生成物
吸収剤に依存することになるのはもちろんである。接触
時間及びベントガス対アルデヒド生成物吸収剤の供給比
は、各々広く変えることができるのが普通である。十分
な接触時間を保ってベント供給ガスの未反応オレフィン
の本質的に全部或は少なくとも大部分をアルデヒド生成
物吸収剤によって吸収させるのが普通である。同様に、
アルデヒド生成物吸収剤の容量がベントガスに含有され
る未反応オレフィンの本質的に全部或は少なくとも大部
分を吸収するのに十分なものである限り、ベント供給ガ
ス対アルデヒド生成物吸収剤のほとんど任意の比が適し
ている。しかし、未反応オレフィンのアルデヒド生成物
への極めて良好な吸収が、極めて低い、すなわち10バ
ールより低い圧力で達成し得ることを見出した。よって
、本発明の吸収処理は、圧力約50〜約140psia
(3.5〜9.5バール)、好ましくは約80〜約12
0psia(5.5〜8.5バール)及び温度約0°〜
約60℃、好ましくは約20°〜約50℃で行なうのが
よい。粗製アルデヒド生成物吸収剤が、ガス流から吸収
するそれらの成分(すなわち、未反応オレフィン)を、
スクラバーの温度及び圧力並びにガス流の組成において
ガス流と平衡にあるならば有するであろう濃度に比べて
低い濃度で有することが更に有利であるのはもちろんで
ある。本発明は、未反応オレフィンを任意の濃度で含有
するガス流に適用可能である。このようなガス流は未反
応オレフィンを約1〜約70重量%或はそれ以上含有し
得るのが典型的である。主題の発明は一層低い或は一層
高い濃度を有するガス流を用いて使用効果をある程度有
し得るが、このようなヒドロホルミル化運転を実施する
ことは経済的に成り立たないであろう。ガス流流量対液
体吸収剤溶液流量の適当な比は、関与する組成、温度及
び圧力に応じて広く変わることになる。液体対ガスの比
、液体約0.02〜1.0lb/ガス原料1標準立方フ
ィート(SCF)(0.32〜16g/リットル)がほ
とんどの目的に適するのが普通である。
【0018】上述した通りに、本発明の液体循環方法に
従ってヒドロホルミル化するオレフィンは炭素原子2〜
4を含有するアルキレンである。すなわち、エチレンの
ヒドロホルミル化では、アルデヒド生成物は単一のアル
デヒド、すなわちプロピオンアルデヒド(或はプロパナ
ール)になる。他方、プロピレンをヒドロホルミル化す
ると2種のブチルアルデヒド、すなわちノルマル或は直
鎖n−ブチルアルデヒド(n−ブタナール)及び異性の
枝分れ鎖イソ−ブチルアルデヒド(イソ−ブタナール)
の粗製生成混合物を生じる。同様に、C4 オレフィン
、例えばブテン−1、ブテン−2、イソブテン或はこれ
らの混合物をヒドロホルミル化すると、異なるC5 ア
ルデヒド、すなわちノルマル或は直鎖n−バレルアルデ
ヒド(n−ペンタナール)及び異性の枝分れ鎖ペンタナ
ール、すなわち2−メチルブチルアルデヒド、3−メチ
ルブチルアルデヒド及び/又はピバアルデヒドの粗製生
成混合物になる。実際、本発明の一層好ましいヒドロホ
ルミル化方法は、ノルマル対枝分れ鎖アルデヒド生成物
の高いモル比を得るようにデザインしたものである。
【0019】更に本発明を概略で示す添付図面を参照す
ると、吸収された未反応オレフィンを含有する生成した
スクラブされたアルデヒド生成物を管路7により向流ス
トリッパー塔20に送出する(ポンプ10)。ストリッ
パー塔20において、スクラブされたアルデヒド生成物
とシンガス(CO+H2 )との接触は、スクラブされ
たアルデヒド生成物液を加熱(加熱器15)した後にス
トリッパー塔20の頂部或はその近くに、下方向に底部
に流れるように加え、フレッシュシンガスが管路11よ
りストリッパー塔20の底部或はその近くに入り、上方
向に流れてスクラブされたアルデヒド生成物から吸収さ
れた未反応オレフィンガスを取り除く(すなわち脱着或
はストリップする)ことによって達成される。ストリッ
パーの頂部或はその近く(管路13)を出るシンガスと
未反応オレフィンガスとのガス状混合物を、所望の場合
更に処理しないでかつメークアップオレフィン及びシン
ガスをヒドロホルミル化反応媒体に供給するための圧縮
機を循環管路に設置することを必要としないで、直接ヒ
ドロホルミル化反応装置に循環させることができる。生
成したストリップされたアルデヒド生成物液(管路17
)はストリッパー塔(20)の底部或はその近くを出、
回収しても及び/又は任意の慣用の方法により更に精製
してもよい。例えば、混合直鎖及び枝分れ鎖アルデヒド
生成物の場合、かかるアルデヒドを蒸留により、例えば
本出願人が本願と同時に出願した「IMPROVED 
 MIXED  ALDEHYDE  PRODUCT
  SEPARATION」なる表題の米国特許出願に
おいて開示しかつ検討している新規な蒸留法によって分
離してもよい。かかる新規な混合アルデヒド生成物分離
は、単一蒸留塔から3種の異なるアルデヒド生成物流を
得ることを伴う。
【0020】本発明の主たる利点は、慣用の気−液スト
リッピング技術及び任意の適した慣用の気−液ストリッ
パー装置を本発明において用い得ることである。このよ
うなことは使用することを伴う装置が最少量にすぎない
、アルデヒド生成物吸収剤から未反応オレフィンを分離
する経済的かつ簡易な手段を提供する。しかし、所望の
場合、初めに任意の適した方法で、例えば蒸留塔或は脱
ガス塔(本図面に示していないが、米国特許4,210
,426号に例示される)で圧力を下げる及び/又は温
度を生成するアルデヒド生成物吸収剤の沸点より直ぐ下
に上げて未反応オレフィン及びその対応するアルカンの
ようなガスを分離することによって、吸収された未反応
オレフィンを含有する生成したスクラブされたアルデヒ
ド生成物から未反応オレフィンの少なくとも一部を精製
(すなわち脱着或は脱ガス)してもよい。次いで、該ガ
スを、例えば別の蒸留容器(本図面に示していないが、
米国特許4,210,426号に例示される)を使用し
て分離することができかつ対応するアルカンからそのよ
うにして回収した未反応オレフィンガスをヒドロホルミ
ル化反応装置に循環させることができる。回収したアル
カンガスをパージすることができる。残留する吸収され
た未反応オレフィンを含有する生成したアルデヒド生成
物吸収剤液を、次いで本発明のストリッパー塔20に供
給して本明細書中に記載する通りにして未反応オレフィ
ンの内のいくらか或は全部をストリップさせて循環させ
る。例えば所望の場合、ストリッパーの頂部から得られ
たシンガスと未反応オレフィンとの混合物を冷却して部
分凝縮させ、凝縮液を所望の通りに、例えばヒドロホル
ミル化反応装置に或は上述した初めの蒸留塔或は脱着塔
(図示せず)に循環させることができる。残留する非凝
縮ガスをヒドロホルミル化反応装置に循環させる。 スクラブされたアルデヒド生成物吸収剤を本発明のガス
ストリッパーに加える前にそのように精製(脱着或は脱
ガス)する手順を本発明は必須として要求しないが、そ
のような手順は、本質的に未反応オレフィンだけをヒド
ロホルミル化反応装置に戻しかつ反応装置における対応
するアルカンガスの望まない蓄積を調節する好ましい方
法になり得る。実際、本発明は回収した対応するアルカ
ンガスを未反応オレフィンと共にヒドロホルミル化反応
装置に循環させることを伴うが、ヒドロホルミル化反応
装置におけるかかる対応するアルカン及びその他の望ま
しくないガスの望まない蓄積が、反応装置への任意の循
環管路から適したパージを取り出すことにより或は液体
循環ヒドロホルミル化プロセスの任意のガス状ベント流
のすべて或は一部、例えば反応装置のヘッドスペースか
らのベントガス、或は本発明のスクラバー塔5の頂部か
ら取り出したガス状ベント流(管路9)の全部或は一部
をパージする(完全に系から取り出す)ことによって調
節し得ることは理解されるべきである。
【0021】最適ガスストリッピング条件が、例えば特
定の未反応オレフィン及び使用するアルデヒド生成物吸
収剤に依存することになるのはもちろんである。接触時
間及びシンガス対生成したスクラブされたアルデヒド生
成物吸収剤の供給比は、各々広く変えることができるの
が普通である。十分な接触時間を保って生成したスクラ
ブされたアルデヒド生成物吸収剤の吸収された未反応オ
レフィンの本質的に全部或は少なくとも大部分を吸収剤
からストリップさせる(取り除く)のが普通である。同
様に、シンガスの容量が生成したスクラブされたアルデ
ヒド生成物吸収剤に含有される未反応オレフィンの本質
的に全部或は少なくとも大部分をストリップする(取り
除く)のに十分なものである限り、シンガス対生成した
スクラブされたアルデヒド生成物吸収剤のほとんど任意
の比が適している。しかし、生成したスクラブされたア
ルデヒド生成物吸収剤における吸収された未反応オレフ
ィンの極めて良好なシンガスストリッピングは、本発明
のシンガスストリッピング処理を、約1500psia
(105kg/cm2A)より低い圧力、好ましくは約
100〜約500psia(7〜35kg/cm2A)
、一層好ましくは約100〜約400psia(7〜2
8kg/cm2A)及び温度約0°〜約130℃、好ま
しくは約10°〜約120℃で行なうことによって達成
することができることを見出した。ガス対液体の比、ガ
ス約1〜約l0標準立方フィート(SCF)/液体原料
1ポンド(62〜620リットル/kg)がほとんどの
目的に適するのが普通である。任意の適したガスストリ
ッピング技術及び/又は慣用のガスストリッピング装置
を本発明において使用してよい。例えば、このような技
術は、英国、ロンドン、デイビコーポレイションの広報
業務部が出版したINDICATIONS、Winte
r1982/83、The  Internation
al  of  Davy  McKee、20〜28
頁に見られる通りに、従来ガス循環ヒドロホルミル化プ
ロセスにおいて使用されてきた。ヒドロホルミル化され
たアルデヒド生成物が多くのよく知られかつ慣用の実用
性を有することが初歩的であるのはもちろんである。こ
のようなアルデヒド生成物は、更に慣用的にアルコール
を製造するのに用いられるのが最も好ましい。
【0022】
【実施例】下記の例は本発明を例示するものであり、制
限するものと見なされるべきでない。本明細書中及び特
許請求の範囲に挙げる部、パーセンテイジ及び割合は、
他に示さない場合、すべて重量により、挙げるロジウム
の量は遊離金属として計算されることは理解されるべき
である。 例1 主題の発明を立証するために、計算機によるシミュレー
ション(計算された)研究を下記の通りにして行う。図
面に従い、プロパン約31容積%、プロピレン約10容
積%、混成ブチルアルデヒド約55容積%を含有し、残
りが不溶性ガス(例えば窒素、CO、水素、等)と計算
されたガス流3(プロピレンの液体循環ロジウム−トリ
フェニルホスフィン錯体触媒ヒドロホルミル化プロセス
の触媒含有ブチルアルデヒド生成物流出流のフラッシュ
蒸留されたオフガス)を吸収塔5に供給する。吸収塔5
は圧力約100psia(7kg/cm2A)及びベー
ス温度約47℃で作動する。本例では第2ベントガス流
4は用いない。ノルマルブチルアルデヒド約10モル対
イソブチルアルデヒド約1モルの比の混成ノルマル−及
びイソ−ブチルアルデヒド約94重量%、イソブチルア
ルデヒドより軽質の成分(例えばプロピレン、プロパン
、等)約5重量%及びn−ブチルアルデヒドより重質の
成分(例えばn−ブタノール、ブチルアルデヒドトリマ
ー、等)約1重量%を含有すると計算された粗製液体混
成ブチルアルデヒド(流れ1)をガス流に対して向流に
速度、液体約0.27lb/全ガス供給流1標準立方フ
ィート(4.3g/リットル)で供給する。粗製アルデ
ヒド(流れ1)を塔5の頂部に温度約40℃で導入し、
ガス流3を塔の下方側部に温度約47℃で導入する。吸
収塔5は理論段約1からなる。
【0023】ガス流3により導入する全プロピレンの内
、ベント流9から逃散するのは約6.8重量%にすぎな
い。ガス流3のプロピレンの残りは(また吸収されるプ
ロパンと共に)粗製アルデヒド吸収剤に吸収される。 吸収されたプロピレンをプロパンと共に含有する生成し
たアルデヒド吸収剤流を管路7より回収し、ポンプ10
により移送し、加熱し(加熱器10)、次いでデゾーバ
ー或はストリッパー塔(20)に導入し、そこでシンガ
ス(一酸化炭素と水素との混合物)の流れ(管路11)
を用いてアルデヒド生成物からプロピレンを脱着(スト
リップ)させてシンガスとプロピレンとのガス混合物を
得(例えば管路13)かつこの混合物を圧縮機の助け無
しでヒドロホルミル化反応装置に戻す。主題の実験では
、デゾーバー塔(20)はベース温度約84℃及び圧力
約280psia(20kg/cm2A)で作動し、理
論段約5を収容する。シンガス流を速度約1.7標準立
方フィート/液体プロピレン含有アルデヒド吸収剤原料
1lb(105リットル/kg)で塔に導入する。ヒド
ロホルミル化反応装置に循環させるプロピレンの量は、
ガス流3中のプロピレンの全量から、管路9より及びデ
ゾーバー塔(20)から得られる生成したストリップさ
れたアルデヒド生成物液(管路17)より系から逃散し
得るプロピレンのその量をマイナスしたものに本質的に
等しい。デゾーバー塔(20)に供給するプロピレンの
内の約4重量%がデゾーバー塔の底部から(管路17よ
り)失われる。
【0024】例2 図面に従い、プロパン約32容積%、プロピレン約33
容積%、混成ブチルアルデヒド約1容積%を含有し、残
りが不溶性ガス(例えば窒素、CO、水素、等)のガス
流3(プロピレンの液体循環ロジウム−トリフェニルホ
スフィン錯体触媒ヒドロホルミル化プロセスの触媒含有
ブチルアルデヒド生成物流出流のフラッシュ蒸留された
オフガス)並びにプロパン約47容積%、プロピレン約
44容積%及び混成ブチルアルデヒド約1容積%(残り
不溶性ガス)を含有する第2ベントガス流4(ヒドロホ
ルミル化プロセスの反応装置ヘッドスペースから取り出
したガス状ベント流)を吸収塔5に供給した。吸収塔5
は圧力約114psia(8.0kg/cm2A)及び
ベース温度約40℃で運転した。ノルマルブチルアルデ
ヒド約10モル対イソブチルアルデヒド約1モルの比の
混成ノルマル−及びイソ−ブチルアルデヒド約99.5
重量%、イソブチルアルデヒドより軽質の成分(例えば
プロピレン、プロパン、等)約0.1重量%及びn−ブ
チルアルデヒドより重質の成分(例えばn−ブタノール
、ブチルアルデヒドトリマー、等)約0.4重量%を含
有する粗製液体混成ブチルアルデヒド(流れ1)をガス
流に対して向流に速度、液体約0.07lb/全ガス供
給流1標準立方フィート(1.1g/リットル)で供給
した。粗製アルデヒド(流れ1)を塔5の頂部に温度約
25℃で導入し、ガス流3及び4を塔の下方側部にそれ
ぞれ温度約31℃及び約40℃で導入した。吸収塔5は
理論段約10からなり、水冷インターコンデンサーをト
レイ4及び8(塔の頂部から)に有していた。
【0025】ガス流3及び4により導入した全プロピレ
ンの内、ベント流9から逃散したのは約1.8重量%に
すぎない。ガス流3及び4のプロピレンの残りは(また
吸収されたプロパンと共に)粗製アルデヒド吸収剤に吸
収された。吸収されたプロピレンをプロパンと共に含有
する生成したアルデヒド吸収剤流を管路7より回収し、
慣用の蒸留により吸収されたプロピレンの一部を得るた
めにポンプ10により随意の蒸留塔(図示せず)に移送
した。蒸留塔は頂部温度約60℃及びベース圧力約36
7psia(25.8kg/cm2A)で運転した。ガ
ス流3及び4に含有されるプロピレンの全量の約3.9
重量%に等しい量のプロピレンを含有するガス状プロピ
レン冨化流を蒸留塔の頂部から取り出した。ガス状プロ
ピレン冨化流を次いで第2の随意の蒸留塔(図示せず)
で処理し、プロパンを存在するプロピレンから慣用法で
分別蒸留した。そのようにして得られたガス状プロピレ
ン含有流を圧縮機の助け無しでヒドロホルミル化反応装
置に戻した。この第2蒸留塔は圧力約360psia(
25.3kg/cm2A)及び頂部温度約58℃で運転
した。第1蒸留塔からのプロピレン冨化ガス流中のプロ
ピレンの内の99重量%より多くをヒドロホルミル化域
に戻した。第2蒸留塔の底部から回収したプロパンを系
からパージした。
【0026】第1蒸留塔の底部から回収した残留プロピ
レン含有液体アルデヒド吸収剤を、次いで加熱し(例え
ば加熱器15)、デゾーバー或はストリッパー塔(例え
ば塔20)に導入し、そこでシンガス(一酸化炭素と水
素との混合物)の流れ(例えば管路11)を用いてアル
デヒド生成物からプロピレンを脱着(ストリップ)させ
てシンガスとプロピレンとのガス混合物を得た(例えば
管路13)。主題の実験では、デゾーバー塔はベース温
度約78℃及び圧力約295psia(20.7kg/
cm2A)で運転し、理論段約9を収容した。シンガス
流を速度約2.0標準立方フィート/液体プロピレン含
有アルデヒド吸収剤原料1lb(124リットル/kg
)で塔に導入した。混成シンガス及びプロピレンのオー
バーヘッドガス状流(例えば管路13)を31℃に冷却
してガス状流の一部を容器(図示せず)中に凝縮させ、
凝縮された液を管路(図示せず)によってアブゾーバー
5から得られた吸収剤流7に循環させた。混成シンガス
及びプロピレンの生成した分離された非凝縮ガス状流を
循環管路(図示せず)によりヒドロホルミル化反応装置
に戻した。そのようにして循環させるプロピレンの量は
、ガス流3及び4中のプロピレンの全量から、第1蒸留
塔のガス状オーバーヘッドによりすでに循環させたプロ
ピレンのその量及び流れ9により、第2蒸留塔の底部か
ら回収したプロパンにより及びデゾーバー塔(例えば2
0)から得られた生成したストリップされたアルデヒド
生成物液(例えば管路17)より系から逃散し得たその
量をマイナスしたものに本質的に等しかった。デゾーバ
ー塔の底部から(例えば管路17により)失われたのは
、デゾーバー塔(例えば20)に供給するプロピレンの
内の約0.5重量%より少ない量であった。本発明の種
々の変更態様及び変更が当業者にとり自明であると思う
。そのような変更態様及び変更が本出願及び特許請求の
精神及び範囲内であることは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒドロホルミル化プロセスのベントガスから吸
収により未反応オレフィンの回収を行なう装置、例えば
アブゾーバー(また一般にスクラバーとも呼ばれる)の
実施態様を、生成した吸収剤液から、合成ガスを使用す
ることにより吸収された未反応オレフィンガスをストリ
ップさせて該ガスをヒドロホルミル化反応装置に循環さ
せる装置、例えばガスストリッパーと共に例示する主題
の発明の略フローダイヤグラムである。
【符号の説明】
5  アブゾーバー或はスクラバー 20  ストリッパー塔

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  C3 〜C5 アルデヒドを製造する
    に際し、炭素原子2〜4を含有するオレフィン、一酸化
    炭素及び水素を可溶化されたロジウム−リン錯体触媒、
    遊離リン配位子及び沸点の一層高いアルデヒド縮合副生
    物の存在において反応させてプロパナール、n−ブタナ
    ールとイソ−ブタナールとの混合物及びn−ペンタナー
    ルと枝分れ鎖ペンタナールとの混合物からなる群より選
    ぶアルデヒド生成物を製造し、未反応オレフィン、一酸
    化炭素及び水素ガスを含むガス状流出物をプロセスから
    ベントさせる液体循環ロジウム触媒ヒドロホルミル化方
    法において、ベントガスから未反応オレフィンを、(1
    )ヒドロホルミル化プロセスによって製造された液体ア
    ルデヒド生成物を含む吸収剤に未反応オレフィンを吸収
    させ;(2)合成ガスを未反応オレフィンを含有する生
    成した吸収剤の中に通すことによって吸収剤から吸収さ
    れた未反応オレフィンをストリップさせて合成ガスとス
    トリップされた未反応オレフィンとのガス状混合物を得
    ;(3)ガス状混合物をヒドロホルミル化プロセスのヒ
    ドロホルミル化反応装置に循環させることによって回収
    することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】  工程(1)の吸収処理を圧力3.5〜
    9.5バール及び温度0°〜60℃で行なう請求項1の
    方法。
  3. 【請求項3】  未反応オレフィンがエチレンでありか
    つアルデヒド生成物がプロパナールである請求項2の方
    法。
  4. 【請求項4】  未反応オレフィンがプロピレンであり
    かつアルデヒド生成物がn−ブタナールとイソ−ブタナ
    ールとの混合物である請求項2の方法。
  5. 【請求項5】  オレフィンがブテンでありかつアルデ
    ヒド生成物がn−ペンタナールと枝分れ鎖ペンタナール
    との混合物である請求項2の方法。
  6. 【請求項6】  ロジウム錯体触媒のリン配位子及びヒ
    ドロホルミル化プロセスの遊離リン配位子がトリフェニ
    ルホスフィンである請求項4の方法。
  7. 【請求項7】  工程(1)の吸収処理を圧力5.5〜
    8.5バール及び温度20°〜50℃で行なう請求項6
    の方法。
  8. 【請求項8】  工程(2)のストリッピング処理を1
    05kg/cm2A(1500psia)より低い圧力
    で行なう請求項2の方法。
  9. 【請求項9】  工程(2)のストリッピング処理を圧
    力7〜35kg/cm2A(100〜500psia)
    及び温度0°〜130℃で行なう請求項2の方法。
  10. 【請求項10】  工程(2)のストリッピング処理を
    圧力7〜28kg/cm2A(100〜400psia
    )及び温度10°〜120℃で行なう請求項7の方法。
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