JPH04212148A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法

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JPH04212148A
JPH04212148A JP3029261A JP2926191A JPH04212148A JP H04212148 A JPH04212148 A JP H04212148A JP 3029261 A JP3029261 A JP 3029261A JP 2926191 A JP2926191 A JP 2926191A JP H04212148 A JPH04212148 A JP H04212148A
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JP3029261A
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Yoshio Ishii
善雄 石井
Yoshihiro Fujita
佳弘 藤田
Keiji Obayashi
慶司 御林
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/305Substances liberating photographically active agents, e.g. development-inhibiting releasing couplers
    • G03C7/30541Substances liberating photographically active agents, e.g. development-inhibiting releasing couplers characterised by the released group

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料及びその処理方法に関するものである。より詳
しくは色再現性を改良するハロゲン化銀カラー写真感光
材料であって、該ハロゲン化銀カラー写真感光材料の迅
速処理に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下
、単に感光材料と略称する)におけるいくつかの改良が
望まれているなかに、画質の向上があり、その改良の要
望は高い。この画質の向上のなかの1つに色再現性改良
がある。この色再現性改良の1つの手段として、発色々
像の不要吸収を補正する目的で、例えば、カラーネガ撮
影材料ではカラードカプラーが使用されている。これら
カラードカプラーに関しては、数多くの刊行物・特許等
に記載があるが、1例を挙げるならば、リサーチ・ディ
スクロージャー(Research Disclosu
re )No17643のVII −G項に記載されて
いる。このカラードカプラーの使用例の1つに、シアン
色像の不要吸収を補正するために、現行ではカプラーの
可視域の吸収極大波長が約500〜600nmの領域に
吸収を有し、芳香族第1級アミン現像薬の酸化体とカッ
プリング反応して吸収極大波長が約630〜750nm
の間のシアン色像を形成するカプラーが用いられている
。しかしながら、シアン色像の可視域の吸収は400〜
500nmの領域にも吸収を有していて、これらの不要
吸収をも、所謂イエローカラードシアンカプラーにより
補正すれば、シアン発色々像層からイエロー発色々像層
の層間効果と写真性能的に近い効果を得ることができ、
色再現上好ましいことは予想されるし、特開昭61−2
21748号、特開平1−319744号に可能性のあ
ることが記載されている。 【0003】一方、当業界においては、処理の迅速化、
即ち、処理の所要時間の短縮が強く求められており、特
に処理時間の半分近くを占める脱銀工程の短縮は大きな
課題となっている。従来、脱銀工程を迅速化する手段と
して、ドイツ特許第866,605号明細書に記載され
ている、アミノポリカルボン酸第2鉄錯塩とチオ硫酸塩
を1液に含有せしめた漂白定着液が知られている。しか
しながらこの場合には、元来、酸化力(漂白力)の弱い
アミノポリカルボン酸第2鉄錯塩を、還元力を有するチ
オ硫酸塩と共存させるので、その漂白力は著しく弱まり
、特に高感度、高銀量の撮影用カラー感光材料に対し、
十分な脱銀せしめるのは極めて困難であって実用に供し
得ないという欠点があった。これに対し、漂白力を高め
る方法として、種々の漂白促進剤を漂白浴や漂白定着浴
或いはこれらの前浴に添加する方法が提案されている。 このような漂白促進剤は、例えば、米国特許第3,89
3,858号明細書、英国特許第1138842号明細
書、特開昭53−141623号公報に記載されている
如き種々のメルカプト化合物、特開昭53−95630
号公報に記載されている如きジスルフィド結合を有する
化合物、特公昭53−9854号公報に記載されている
如きチアゾリジン誘導体、特開昭53−94927号公
報に記載されている如きイソチオ尿素誘導体、特公昭4
5−8506号公報、特公昭49−26586号公報に
記載されている如きチオ尿素誘導体、特開昭49−42
349号公報に記載されている如きチオアミド化合物、
特開昭55−26506号公報に記載されている如きジ
チオカルバミン酸塩類、米国特許第4552834号明
細書に記載されている如きアリーレンジアミン化合物等
である。これらの漂白促進剤の中には、確かに漂白促進
結果を示すものがあるが、高価であったり又漂白能を有
する浴中での安定性が不十分であったり、更には漂白促
進効果自体がまだ不充分であったりして、実用性の面に
おいて満足できるまでに到っていない。また前述の種々
の漂白促進剤を漂白浴、漂白定着浴あるいはこれらの前
浴に含有させて処理を行ない、しかも該漂白促進剤がメ
ルカプト基を有する化合物である場合には、これらのメ
ルカプト化合物が感光材料の乳剤層において未現像のハ
ロゲン化銀又は漂白反応により生成されるハロゲン化銀
と難溶性の銀塩を形成し、定着剤により可溶化されず、
定着不良の状態になることがある。また、漂白定着能を
有する処理浴を用い、補充を行ないながら、連続的に処
理を行なう方法においては、該漂白定着浴中に銀イオン
が蓄積される。この銀イオンは該メルカプト化合物と難
溶性の銀塩を形成し、特に補充量を低減した処理におい
ては定着剤により可溶化されず、定着不良の状態は益々
大きくなる。以上のように漂白浴、漂白定着浴又はこれ
らの前浴に漂白促進剤を使用することには多くの制限が
あった。また、前記の漂白促進剤によるメルカプト化合
物又はそれらの前駆体を感光材料中に存在させて処理す
る方法も知られている。しかしながら該メルカプト化合
物を感光材料に含有させた場合には、写真性への影響が
大きいこと及び感光材料中の未現像部のハロゲン化銀と
該メルカプト化合物が難溶性塩を形成することなどの理
由で、この方法にも多くの問題点がある。 【0004】これに対して、リサーチ・ディスクロージ
ャーI tem No24241号、同11449号及
び特開昭61−201247号明細書には、漂白促進化
合物放出型カプラーに関する記載がある。確かにこれら
のカプラーの使用は上述の問題点や漂白促進効果の改良
はある程度認められるが、特に、発色現像処理後の脱銀
工程の処理時間を短縮した迅速処理の場合には、漂白・
脱銀効果は十分とは言えず色再現上問題になることが明
らかになった。更に、迅速処理に加えて、低補充量の連
続処理を行うとき、この脱銀性は悪化し実用化を益々困
難なものとしている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
の第1はシアン色像の可視域400〜500nmの領域
の不要吸収をイエローカラードシアンカプラーを使用し
て補正することにより、またもう一方では脱銀性を改良
することにより色再現性に優れた感光材料を提供するこ
とにある。第2は連続処理性及び感光材料の保存性が良
好な感光材料を提供することにある。第3は得られる色
像が堅牢な感光材料を提供することにある。第4は脱銀
性の改良に伴い処理時間の短縮された迅速処理可能な感
光材料を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を設け
たハロゲン化銀カラー写真感光材料において、イエロー
カラードシアンカプラー及び芳香族第一級アミン現像主
薬酸化体との反応により漂白促進剤もしくはその前駆体
を放出する化合物を含有することを特徴とするハロゲン
化銀カラー写真感光材料によって達成されることが見出
された。以下、本発明について詳しく述べる。 本発明に使用するイエローカラードシアンカプラーにつ
いて説明する。 本発明のイエローカラードシアンカプラーとは、カプラ
ーの可視吸収領域における吸収極大波長が400〜50
0nmの間に有し、かつ、芳香族第1級アミン現像主薬
の酸化体とカップリングして可視吸収領域における吸収
極大波長が630〜750nmの間のシアン色素を形成
するシアンカプラーであるものをいう。これらのイエロ
ーカラードシアンカプラーは、例えば、特開昭61−2
21748号記載のカプラーや特開平1−319744
号記載のカプラーが知られている。 【0007】上述のイエローカラードシアンカプラーに
加え、芳香族第1級アミン現像主薬酸化体とのカップリ
ング反応により、水溶性の6−ヒドロキシ−2−ピリド
ン−5−イルアゾ基、水溶性のピラゾロン−4−イルア
ゾ基、水溶性の5−アミノピラゾール−4−イルアゾ基
、水溶性の2−アシルアミノフェニルアゾ基または水溶
性の2−スルホンアミドフェニルアゾ基を含む化合物残
基を放出可能なシアンカプラーが色再現上好ましく用い
られる。以下、これらのイエローカラードシアンカプラ
ーについて、さらに詳しく述べる。 本発明のカラードシアンカプラーは好ましくは下記一般
式(CI)〜(CIV)で表わされる。 一般式(CI) 【0008】 【化1】 【0009】一般式(CII) 【0010】 【化2】 【0011】一般式(CIII ) 【0012】 【化3】 【0013】一般式(CIV) 【0014】 【化4】 【0015】一般式(CI)〜(CIV)においてCp
はシアンカプラー残基(Tはそのカップリング位に結合
している)を、Tはタイミング基を、kは0または1の
整数を、XはN、O、またはSを含みそれらにより(T
)k と結合しQとを連結する2価の連結基を表わし、
Qはアリーレン基または2価の複素環基を表わす。一般
式(CI)においてR1 及びR2 は独立に水素原子
、カルボキシル基、スルホ基、シアノ基、アルキル基、
シクロアルキル基、アリール基、複素環基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基、カルボンアミド基、スルホン
アミド基またはアルキルスルホニル基を、R3 は水素
原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基また
は複素環基をそれぞれ表わす。ただしT、X、Q、R1
 、R2 またはR3 のうち少なくとも一つは水溶性
基(例えばヒドロキシル、カルボキシル、スルホ、アミ
ノ、アンモニウミル、ホスホノ、ホスフィノ、ヒドロキ
シスルホニルオキシ)を含むものとする。尚、一般式(
CI)における【0016】 【化5】 【0017】が下記のような互変異性体構造をとり得る
ことは常識であり、これら互変異性体構造も本発明の一
般式(CI)で規定された構造に含まれるものである。 【0018】 【化6】 【0019】一般式(CII)においてR4 はアシル
基またはスルホニル基を、R5 は置換可能な基を、j
は0ないし4の整数を表わす。jが2以上の整数のとき
R5 は同じであっても異なっていてもよい。ただしT
、X、Q、R4 またはR5 のうち少なくとも一つは
水溶性基(例えばヒドロキシル、カルボキシル、スルホ
、ホスホノ、ホスフィノ、ヒドロキシスルホニルオキシ
、アミノ、アンモニウミル)を含むものとする。 【0020】一般式(CIII )および(CIV)に
おいてR9 は水素原子、カルボキシル基、スルホ基、
シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基
、アルコキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオ
キシ基、複素環基、カルバモイル基、スルファモイル基
、カルボンアミド基、スルホンアミド基、またはアルキ
ルスルホニル基を、R10は水素原子、アルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基または複素環基をそれぞれ
表わす。ただしT、X、Q、R9 またはR10のうち
少なくとも一つは水溶性基(例えばヒドロキシル、カル
ボキシル、スルホ、ホスホノ、ホスフィノ、ヒドロキシ
スルホニルオキシ、アミノ、アンモニウミル)を含むも
のとする。また、 【0021】 【化7】 【0022】と 【0023】 【化8】 【0024】は互変異性体の関係にあり同じ化合物であ
る。以下に一般式(CI)〜(CIV)で表わされる化
合物についてさらに詳しく説明する。Cpが表わすカプ
ラー残基としては公知のシアンカプラー残基(例えばフ
ェノール型、ナフトール型、ジフェニルイミダゾール型
、ヒドロキシピリジン型、長波吸収のピラゾロトリアゾ
ール型など)が挙げられる。Cpの好ましい例としては
、次の一般式(Cp−6)、(Cp−7)又は(Cp−
8)で表わされるカプラー残基を挙げることができる。 一般式(Cp−6) 【0025】 【化9】 【0026】一般式(Cp−7) 【0027】 【化10】 【0028】一般式(Cp−8) 【0029】 【化11】 【0030】上式においてカップリング位より派生して
いる自由結合手は、カップリング離脱基の結合位置を表
わす。上式においてR51, R52, R53, R
54またはR55が耐拡散基を含む場合、それは炭素数
の総数が8ないし40、好ましくは10ないし30にな
るように選択され、それ以外の場合、炭素数の総数は1
5以下が好ましい。ビス型、テロマー型またはポリマー
型のカプラーの場合には上記の置換基のいずれかが二価
基を表わし、繰り返し単位などを連結する。この場合に
は炭素数の範囲は規定外であってもよい。 【0031】以下でR41は脂肪族基、芳香族基または
複素環基を表わし、R42は芳香族基または複素環基を
表わし、R43, R44およびR45は水素原子、脂
肪族基、芳香族基または複素環基を表わす。以下にR5
1, R52, R53, R54, R55,dおよ
びeについて詳しく説明する。 R51はR42と同じ意味を表わす。R52はR41と
同じ意味の基、R41CON(R43)−基、R41O
CON(R43)−基、R41SO2 N(R43)−
基、(R43)(R44)NCON(R45)−基、R
41O−基、R41S−基、ハロゲン原子、または(R
41)(R43)N−基を表わす。dは0ないし3を表
わす。eは0ないし4を表わす。dが複数のとき複数個
のR52は同じ置換基または異なる置換基を表わす。ま
たそれぞれのR52が2価基となって連結し環状構造を
形成してもよい。環状構造を形成するための2価基の例
としては 【0032】 【化12】 【0033】または 【0034】 【化13】 【0035】が代表的な例として挙げられる。ここでf
は0ないし4の整数、gは0ないし2の整数、を各々表
わす。eが複数のとき複数個のR55は同じ置換基また
は異なる置換基を表わす。R53はR41と同じ意味の
基を表わす。R54はR41と同じ意味の基、R55は
R41と同じ意味の基、R41OCONH−基、R41
SO2 NH−基、(R43)(R44)NCON(R
45)−基、(R43)(R44)NSO2 N(R4
5)−基、R43O−基、R41S−基、ハロゲン原子
または(R41)(R43)N−基を表わす。複数個の
R55があるとき各々同じものまたは異なるものを表わ
す。 【0036】上記において脂肪族基とは炭素数1〜32
、好ましくは1〜22の飽和または不飽和、鎖状または
環状、直鎖または分岐、置換または無置換の脂肪族炭化
水素基である。代表的な例としては、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、(t)ブチル、(i
)ブチル、(t)アミノ、ヘキシル、シクロヘキシル、
2−エチルヘキシル、オクチル、1,1,3,3−テト
ラメチルブチル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、ま
たはオクタデシルが挙げられる。芳香族基とは炭素数6
〜20、好ましくは置換もしくは無置換のフェニル基、
または置換もしくは無置換のナフチル基である。 複素環基とは炭素数1〜20、好ましくは1〜7の、複
素原子として窒素原子、酸素原子もしくはイオウ原子か
ら選ばれる、好ましくは3員ないし8員環の置換もしく
は無置換の複素環基である。複素環基の代表的な例とし
ては2−ピリジル、2−チエニル、2−フリル、1,3
,4−チアジアゾール−2−イル、2,4−ジオキソ−
1,3−イミダゾリジン−5−イル、1,2,4−トリ
アゾール−2−イルまたは1−ピラゾリルが挙げられる
。 【0037】前記脂肪族炭化水素基、芳香族基および複
素環基が置換基を有するとき代表的な置換基としては、
ハロゲン原子、R47O−基、R46S−基、R47C
ON(R48)−基、(R47)(R48)NCO−基
、R46OCON(R47)−基、R46SO2 N(
R47)−基、(R47)(R48)NSO2 −基、
R46SO2 −基、R47OCO−基、(R47)(
R48)NCON(R49)−基、R46と同じ意味の
基、 【0038】 【化14】 【0039】R46COO−基、R47OSO2 −基
、シアノ基またはニトロ基が挙げられる。ここでR46
は脂肪族基、芳香族基、または複素環基を表わし、R4
7、R48およびR49は各々脂肪族基、芳香族基、複
素環基または水素原子を表わす。脂肪族基、芳香族基ま
たは複素環基の意味は前に定義したのと同じ意味である
。 【0040】一般式(Cp−6)において、R51は脂
肪族基または芳香族基が好ましい。R52はクロル原子
、脂肪族基またはR41CONH−基が好ましい。dは
1または2が好ましい。R53は芳香族基が好ましい。 一般式(Cp−7)において、R52はR41CONH
−基が好ましい。dは1が好ましい。R54は脂肪族基
または芳香族基が好ましい。一般式(Cp−8)におい
て、eは0または1が好ましい。R55としてはR41
OCONH−基、R41CONH−基またはR41SO
2 NH−基が好ましくこれらの置換位置はナフトール
環の5位が好ましい。Tで表わされるタイミング基はカ
プラーと芳香族第1級アミン現像薬の酸化体とカップリ
ング反応によりCpとの結合が開裂した後、Xとの結合
が開裂する基であり、カップリング反応性の調節、カプ
ラーの安定化、X以下の放出タイミングの調節等種々の
目的に用いられる。タイミング基として、以下の公知の
基などが挙げられる。下記において*印はCp、**印
はXと、または*印はCp、**印はQと各々結合する
。 (T−1) 【0041】 【化15】 【0042】(T−2) 【0043】 【化16】 【0044】(T−3) 【0045】 【化17】 【0046】(T−4) 【0047】 【化18】 【0048】(T−5) 【0049】 【化19】 【0050】(T−6) *−OCH2 −** (T−7) *−OCO−** 【0051】式中、R10はベンゼン環に置換可能な基
を表わし、R11はR41について説明したものと同義
であり、R12は水素原子または置換基を表わす。tは
0ないし4の整数を表わす。R10およびR12の置換
基としてはR41、ハロゲン原子、R43O−、R43
S−、R43(R44)NCO−、R43OOC−、R
43SO2 −、R43(R44)NSO2 −、R4
3CON(R43)−、R41SO2 N(R43)−
、R43CO−、R41COO−、R41SO−、ニト
ロ、R43(R44)NCON(R45)−、シアノ、
R41OCON(R43)−、R43OSO2 −、R
43(R44)N−、R43(R44)NSO2 N(
R45)−、または 【0052】 【化20】 【0053】が挙げられる。kは0または1の整数であ
るが一般にkが0である場合、すなわちCpとXとが直
接結合する場合が好ましい。XはN,OまたはSにより
(T)k 以上と結合する2価の連結基であり、−O−
、−S−、−OCO−、−OCOO−、−OCOS−、
−OCONH−、−OSO2 −、−OSO2 NH−
もしくはNで(T)k 以上と結合する複素環基(例え
ばピロリジン、ピぺリジン、モルホリン、ピぺラジン、
ピロール、ピラゾール、イミダゾール、1,2,4−ト
リアゾール、ベンゾトリアゾール、スクシンイミド、フ
タルイミド、オキサゾリジン−2,4−ジオン、イミダ
ゾリジン−2,4−ジオン、1,2,4−トリアゾリジ
ン−3,5−ジオンなどから誘導される基)またはこれ
らの基とアルキレン基(例えばメチレン、エチレン、プ
ロピレン)、シクロアルキレン基(例えば1,4−シク
ロヘキシレン)、アリーレン基(例えばo−フェニレン
、p−フェニレン)、2価の複素環基(例えばピリジン
、チオフエンなどから誘導される基)、−CO−、−S
O2 −、−COO−、−CONH−、−SO2 NH
−、−SO2 O−、−NHCO−、−NHSO2 −
、−NHCONH−、−NHSO2 NH−、−NHC
OO−などを複合した連結基が好ましい。Xはさらに好
ましくは一般式(II)で表わされる。 【0054】一般式(II) *−X1 −(L−X2 )m −**一般式(II)
において*は(T)k 以上と結合する位置を、**は
Q以下と結合する位置を、X1 は−O−または−S−
を、Lはアルキレン基を、X2 は単結合、−O−、−
S−、−CO−、−SO2 −、−OCO−、−COO
−、−NHCO−、−CONH−、−SO2 NH−、
−NHSO2 −、−SO2 O−、−OSO2 −、
−OCOO−、−OCONH−、−NHCOO−、−N
HCONH−、−NHSO2 NH−、−OCOS−、
−SCOO−、−OSO2 NH−または−NHSO2
 O−をmは0〜3の整数を表わす。Xの総炭素原子数
(以下C数という)は好ましくは0〜12、より好まし
くは0〜8である。Xとして最も好ましいものは−OC
H2 CH2 O−である。 【0055】Qはアリーレン基または2価の複素環基を
表わす。Qがアリーレン基のときアリーレン基は縮合環
であっても置換基(例えばハロゲン原子、ヒドロキシル
、カルボキシル、スルホ、ニトロ、シアノ、アミノ、ア
ンモニウム、ホスホノ、ホスフィノ、アルキル、シクロ
アルキル、アリール、カルボンアミド、スルホンアミド
、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、スルホニル、
カルボキシル、カルバモイル、スルファモイル)を有し
ていてもよく、C数は好ましくは6〜15、より好まし
くは6〜10である。Qが2価の複素環基のとき、複素
環基は少なくとも1個のN,O,S,P,SeまたはT
eから選ばれるヘテロ原子を環内に含む3〜8員、好ま
しくは5〜7員の単環もしくは縮合環の複素環基(例え
ばピリジン、チオフエン、フラン、ピロール、ピラゾー
ル、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、ベンゾ
チアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾフラン、ベン
ゾチオフエン、1,3,4−チアジアゾール、インドー
ル、キノリンなどから誘導される基)であって、置換基
(Qがアリーレン基の場合の置換基に同じ)を有してい
てもよく、C数は好ましくは2〜15、より好ましくは
2〜10である。Qとして最も好ましいものは1,4−
フェニレン基である。従って本発明において最も好まし
い−(T)k −X−Q−は【0056】 【化21】 【0057】である。 【0058】R1 、R2 またはR3 がアルキル基
であるとき、アルキル基は直鎖状、分岐鎖状のいずれで
あっても、不飽和結合を含んでいてもよく、置換基(例
えばハロゲン原子、ヒドロキシル、カルボキシル、スル
ホ、ホスホノ、ホスフイノ、シアノ、アルコキシ、アリ
ール、アルコキシカルボニル、アミノ、アンモニウミル
、アシル、カルボンアミド、スルホンアミド、カルバモ
イル、スルファモイル、スルホニル)を有していてもよ
い。R1 、R2 またはR3 がシクロアルキル基で
あるとき、シクロアルキル基は3〜8員環のシクロアル
キル基であって架橋基を有していても、不飽和結合を含
んでいても、置換基(R1 、R2 またはR3 がア
ルキル基の場合の置換基に同じ。)を有していてもよい
。R1 、R2 またはR3 がアリール基であるとき
、アリール基は縮合環であっても、置換基(R1 、R
2 またはR3 がアルキル基の場合の置換基の他、ア
ルキル、シクロアルキルなどがある。)を有していても
よい。R1 、R2 またはR3 が複素環基であると
き、複素環基は少なくとも1個のN,S,O,P,Se
またはTeから選ばれたヘテロ原子を環内に含む3〜8
員(好ましくは5〜7員)の単環もしくは縮合環の複素
環基(例えばイミダゾリル、チエニル、ピラゾリル、チ
アゾリル、ピリジル、キノリニル)であって、置換基(
R1 、R2 またはR3 がアリール基の場合の置換
基に同じ)を有していてもよい。ここでカルボキシル基
はカルボキシラート基を、スルホ基はスルホナート基を
、ホスフイノ基はホスフイナート基を、ホスホノ基はホ
スホナート基をそれぞれ含んでよく、この時対イオンは
Li+ 、Na+ 、K+ 、アンモニウム等である。 【0059】R1 は好ましくは水素原子、カルボキシ
ル基、C数1〜10のアルキル基(例えばメチル、t−
ブチル、カルホメチル、2−スルホメチル、カルボキシ
メチル、2−カルボキシメチル、2−ヒドロキシメチル
、ベンジル、エチル、イソプロピル)またはC数6〜1
2のアリール基(例えばフェニル、4−メトキシフェニ
ル、4−スルホフェニル)であり、特に好ましくは水素
原子、メチル基またはカルボキシル基である。R2 は
好ましくはシアノ基、カルボキシル基、C数1〜10の
カルバモイル基、C数0〜10のスルファモイル基、ス
ルホ基、C数1〜10のアルキル基(例えばメチル、ス
ルホメチル)、C数1〜10のスルホニル基(例えばメ
チルスルホニル、フェニルスルホニル)、C数1〜10
のカルボンアミド基(例えばアセトアミド、ベンズアミ
ド)またはC数1〜10のスルホンアミド基(例えばメ
タンスルホンアミド、トルエンスルホンアミド)であり
、特に好ましくはシアノ基、カルバモイル基またはカル
ボキシル基である。R3 は好ましくは水素原子、C数
1〜12のアルキル基(例えばメチル、スルホメチル、
カルボキシメチル、2−スルホメチル、2−カルボキシ
メチル、エチル、n−ブチル、ベンジル、4−スルホベ
ンジル)またはC数6〜15のアリール基(例えばフェ
ニル、4−カルボキシフェニル、3−カルボキシフェニ
ル、4−メトキシフェニル、2,4−ジカルボキシフェ
ニル、2−スルホフェニル、3−スルホフェニル、4−
スルホフェニル、2,4−ジスルホフェニル、2,5−
ジスルホフェニル)であり、より好ましくはC数1〜7
のアルキル基またはC数6〜10のアリール基である。 R4 は具体的には一般式(III)で表わされるアシ
ル基もしくは一般式(IV)で表わされるスルホニル基
である。 【0060】一般式(III) R11CO− 一般式(IV)  R11SO2 − R11がアルキル基であるときアルキル基は直鎖状、分
岐鎖状のいずれであっても、不飽和結合を含んでいても
よく、置換基(例えばハロゲン原子、ヒドロキシル、カ
ルボキシル、スルホ、ホスホノ、ホスフイノ、シアノ、
アルコキシ、アリール、アルコキシカルボニル、アミノ
、アンモニウミル、アシル、カルボンアミド、スルホン
アミド、カルバモイル、スルファモイル、スルホニル)
を有していてもよい。R11がシクロアルキル基である
とき、シクロアルキル基は3〜8員環のシクロアルキル
基であって、架橋基を有していても、不飽和結合を有し
ていても、置換基(R11がアルキル基の場合の置換基
に同じ)を有していてもよい。R11がアリール基であ
るとき、アリール基は縮合環であっても、置換基(R1
1がアルキル基の場合の置換基のほか、アルキル、シク
ロアルキルなどがある)を有していてもよい。R11が
複素環基であるとき、複素環基は少なくとも1個のN,
S,O,P,SeまたはTeから選ばれたヘテロ原子を
環内に含む3〜8員(好ましくは5〜7員)の単環もし
くは縮合環の複素環基(例えばイミダゾリル、チエニル
、ピラゾリル、チアゾリル、ピリジル、キノリニル)で
あって、置換基(R11がアリール基の場合の置換基に
同じ)を有していてもよい。ここでカルボキシル基はカ
ルボキシラート基を、スルホ基はスルホナート基を、ホ
スフイノ基はホスフイナート基を、ホスホノ基はホスホ
ナート基をそれぞれ含んでよく、この時対イオンはLi
+ , Na+ , K+ ,アンモニウム等である。 R11は好ましくはC数1〜10のアルキル基、(例え
ばメチル、カルボキシメチル、スルホエチル、シアノエ
チル)、C数5〜8のシクロアルキル基(例えばシクロ
ヘキシル、2−カルボキシシクロヘキシル)、もしくは
C数6〜10のアリール基(フェニル、1−ナフチル、
4−スルホフェニル)であり、特に好ましくは、C数1
〜3のアルキル基、C数6のアリール基である。 【0061】R5 は置換可能な基であり、好ましくは
電子供与性基であり、特に好ましくは−NR12R13
もしくは−OR14である。置換位置としては4−位が
好ましい。R12、R13およびR14は水素原子、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはヘテ
ロ環基である。またR12とR13の間で環を形成して
もよく、形成される窒素ヘテロ環としては脂環式のもの
が好ましい。jは0ないし4の整数を表わし、好ましく
は1もしくは2であり、特に好ましくは1である。R9
 またはR10がアルキル基であるときアルキル基は直
鎖状、分岐鎖状のいずれであっても、不飽和結合を含ん
でいてもよく、置換基(例えばハロゲン原子、ヒドロキ
シル、カルボキシル、スルホ、ホスホノ、ホスフイノ、
シアノ、アルコキシ、アリール、アルコキシカルボニル
、アミノ、アンモニウミル、アシル、カルボンアミド、
スルホンアミド、カルバモイル、スルファモイル、スル
ホニル)を有していてもよい。 【0062】R9 またはR10がシクロアルキル基で
あるとき、シクロアルキル基は3〜8員環のシクロアル
キル基であって、架橋基を有していても、不飽和結合を
有していても、置換基(R9 またはR10がアルキル
基の場合の置換基に同じ)を有していてもよい。R9 
またはR10がアリール基であるとき、アリール基は縮
合環であっても、置換基(R9 またはR10がアルキ
ル基の場合の置換基のほか、アルキル、シクロアルキル
などがある)を有していてもよい。R9 またはR10
が複素環基であるとき、複素環基は少なくとも1個のN
,S,O,P,SeまたはTeから選ばれたヘテロ原子
を環内に含む3〜8員(好ましくは5〜7員)の単環も
しくは縮合環の複素環基(例えばイミダゾリル、チエニ
ル、ピラゾリル、チアゾリル、ピリジル、キノリニル)
、であって、置換基(R9 またはR10がアリール基
の場合の置換基に同じ)を有していてもよい。ここでカ
ルボキシル基はカルボキシラート基を、スルホ基はスル
ホナート基を、ホスフイノ基はホスフイナート基を、ホ
スホノ基はホスホナート基をそれぞれ含んでよく、この
時対イオンはLi+ , Na+ , K+ ,アンモ
ニウム等である。 【0063】R9 は好ましくはシアノ基、カルボキシ
ル基、C数1〜10のカルバモイル基、C数2〜10の
アルコキシカルボニル基、C数7〜11のアリールオキ
シカルボニル基、C数0〜10のスルファモイル基、ス
ルホ基、C数1〜10のアルキル基(例えばメチル、カ
ルボキシメチル、スルホメチル)、C数1〜10のスル
ホニル基(例えばメチルスルホニル、フェニルスルホニ
ル)、C数1〜10のカルボンアミド基(例えばアセト
アミド、ベンズアミド)、C数1〜10のスルホンアミ
ド基(例えばメタンスルホンアミド、トルエンスルホン
アミド)、アルキルオキシ基(例えばメトキシ、エトキ
シ)またはアリールオキシ基(例えばフェノキシ)であ
り、特に好ましくはシアノ基、カルバモイル基、アルコ
キシカルボニル基、カルボキシル基である。 【0064】R10は好ましくは水素原子、C数は1〜
12のアルキル基(例えばメチル、スルホメチル、カル
ボキシメチル、エチル、2−スルホエチル、2−カルボ
キシエチル、3−スルホプロピル、3−カルボキシプロ
ピル、5−スルホペンチル、5−カルボキシペンチル、
4−スルホベンジル)またはC数6〜15のアリール基
(例えばフェニル、4−カルボキシフェニル、3−カル
ボキシフェニル、2,4−ジカルボキシフェニル、4−
スルホフェニル、3−スルホフェニル、2,5−ジスル
ホフェニル、2,4−ジスルホフェニル)であり、より
好ましくはC数1〜7のアルキル基またはC数6〜10
のアリール基である。以下に一般式(CI)〜(CIV
)におけるCp、X、Q、 【0065】 【化22】 【0066】 【化23】 【0067】 【化24】 【0068】及び 【0069】 【化25】 【0070】の具体例を示す。 (Cpの例) 【0071】 【化26】 【0072】 【化27】 【0073】 【化28】 【0074】 【化29】 【0075】 【化30】 【0076】 【化31】 【0077】(Xの例) −O−、−S−、−OCH2 −、−OCH2 CH2
 −、−OCH2 CH2 O−、−OCH2 CH2
 CH2 O−、−O(CH2 CH2 O)2 −、
−OCH2 CH2 S−、−OCH2 CH2 NH
CO−、−OCH2 CH2 NHSO2 −、−OC
H2 CH2 SO2 −、−OCH2 CH2 OC
O−、−OCH2 CH2 CO−、−SCH2 CO
NH−、−SCH2 COO−、−OCH(CH3 )
CONH−、−OCH2 CH2 OSO2 −、−O
CO−、−OCH2 CH(COOH)−、−OCH2
 CH(COOH)CH2 −、−OCH2 CH(C
OOH)O−、−OCH(COOH)CH2 O−、−
OCH2 CH(COOH)S−、−OCH2 CH(
SO3 Na)O−、【0078】(Qの例) 【0079】 【化32】 【0080】((化10)の例) 【0081】 【化33】 【0082】 【化34】 【0083】 【化35】 【0084】 【化36】 【0085】 【化37】 【0086】 【化38】 【0087】 【化39】 【0088】 【化40】 【0089】((化11)の例) 【0090】 【化41】 【0091】 【化42】 【0092】 【化43】 【0093】((化12)の例) 【0094】 【化44】 【0095】 【化45】 【0096】 【化46】 【0097】 【化47】 【0098】 【化48】 【0099】 【化49】 【0100】 【化50】 【0101】 【化51】 【0102】((化13)の例) 【0103】 【化52】 【0104】 【化53】 【0105】 【化54】 【0106】 【化55】 【0107】 以下に本発明のカラードカプラーの具体例を示す。 【0108】 【化56】 【0109】 【化57】 【0110】 【化58】 【0111】 【化59】 【0112】 【化60】 【0113】 【化61】 【0114】 【化62】 【0115】 【化63】 【0116】 【化64】 【0117】 【化65】 【0118】 【化66】 【0119】 【化67】 【0120】 【化68】 【0121】 【化69】 【0122】 【化70】 【0123】 【化71】 【0124】 【化72】 【0125】 【化73】 【0126】 【化74】 【0127】 【化75】 【0128】 【化76】 【0129】 【化77】 【0130】 【化78】 【0131】 【化79】 【0132】 【化80】 【0133】 【化81】 【0134】 【化82】 【0135】 【化83】 【0136】 【化84】 【0137】 【化85】 【0138】 【化86】 【0139】 【化87】 【0140】 【化88】 【0141】 【化89】 【0142】 【化90】 【0143】 【化91】 【0144】 【化92】 【0145】 【化93】 【0146】 【化94】 【0147】 【化95】 【0148】 【化96】 【0149】 【化97】 【0150】本発明の一般式(CI)で表わされるイエ
ローカラードカプラーは一般に6−ヒドロキシ−2−ピ
リドン類とカプラー構造を含む芳香族ジアゾニウム塩ま
たは複素環ジアゾニウム塩とのジアゾカップリング反応
により合成することができる。前者すなわち6−ヒドロ
キシ−2−ピリドン類はクリンスベルグ編“複素環式化
合物−ピリジンおよびその誘導体類−第3部”(インタ
ーサイエンス出版、1962年)、シャーナル・オブ・
ジ・アメリカン”ケミカル・ソサエティー(J.Am.
Chem.Soc.)1943年、65巻、449頁、
ジャーナル・オブ・ザ・ケミカルテクノロジー・アンド
・バイオテクノロジー(J.Chem.Tech.Bi
otech−nol.)1986年、36巻、410頁
、テトラヘドロン(Tetrahedron)1966
年、22巻445頁、特公昭61−52827号、西独
特許第2,162,612号、同2,349,709号
、同2,902,486号、米国特許3,763,17
0号等に記載の方法で合成することができる。後者のジ
アゾニウム塩は米国特許第4,004,929号、同4
,138,258号、特開昭61−72244号、同6
1−273543号等に記載の方法により合成すること
ができる。6−ヒドロキシ−2−ピリドン類とジアゾニ
ウム塩とのジアゾカップリング反応はメタノール、エタ
ノール、メチルセロソルブ、酢酸、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、水等の溶媒またはこれらの混
合溶媒中で行なうことができる。このとき塩基として酢
酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、ピリジン、トリエチルアミン、テトラメチ
ル尿素、テトラメチルグアニジン等を用いることができ
る。反応温度は通常−78℃〜60℃、好ましくは−2
0℃〜30℃である。以下に本発明のカラードカプラー
の合成例を示す。 【0151】 (合成例1)例示カプラー(YC−1)の合成【015
2】 【化98】 【0153】化合物aの合成タウリン125.2g及び
水酸化カリウム66gにメタノール500mlを加え、
加熱攪拌し、シアノ酢酸メチル110gを約1時間で滴
下した。5時間加熱還流後1晩放置し、析出した結晶を
濾過し、エタノールで洗浄し、乾燥することにより化合
物aの結晶を202.6g得た。 化合物bの合成 化合物a11.5g及び炭酸カリウム3.5gに水11
.5mlを加え、スチームバス上で加熱攪拌しながらア
セト酢酸エチル7.8gを滴下し、さらに7時間攪拌し
た。放冷後濃塩酸9.2mlを加え攪拌することにより
結晶が析出した。濾過し、メタノールで洗浄後乾燥する
ことにより化合物bの結晶を10.4g得た。 【0154】例示カプラー(YC−1)の合成米国特許
第4,138,258号に記載の合成方法により合成し
た化合物c10.1gをN,N−ジメチルホルムアミド
60ml及びメチルセロソルブ60mlに溶解し、氷冷
下濃塩酸4.3mlを加え、次いで亜硝酸ナトリウム1
.84gの水5ml溶液を滴下し、ジアゾニウム溶液を
調製した。次に化合物b7.8g及び酢酸ナトリウム8
.2gにメチルセロソルブ60ml及び水20mlを加
え氷冷下攪拌しながら、前記ジアゾニウム溶液を滴下し
た。滴下後さらに1時間、室温で2時間攪拌し、析出し
た結晶を濾過した。水洗、乾燥の後結晶をメタノール5
00mlに分散し、加熱還流1時間の後放冷した。結晶
を濾過、メタノール洗浄、乾燥することにより、目的と
する例示カプラー(YC−1)の赤色結晶13.6gを
得た。この化合物の融点は269〜272℃(分解)で
あり、構造は 1HNMRスペクトル、マススペクトル
及び元素分析により確認した。尚、本化合物のメタノー
ル中での最大吸収波長は457.7nm、分子吸光係数
は41300であり、イエローカラードカプラーとして
良好な分光吸収特性を示した。 【0155】 (合成例2)例示カプラー(YC−3)の合成【015
6】 【化99】 【0157】特開昭62−85242号に記載の合成方
法により合成した化合物d19.2gにN,N−ジメチ
ルホルムアミド75ml及びメチルセロソルブ75ml
を加え溶解し、氷冷下攪拌しながら濃塩酸5.6mlを
加え、次いで亜硝酸ナトリウム2.5gの水5ml溶液
を滴下した。滴下後1時間、室温でさらに1時間攪拌し
、ジアゾニウム溶液を調製した。化合物b10.1g及
び酢酸ナトリウム10.7gにメチルセロソルブ75m
l及び水26mlを加え、氷冷下攪拌しながら、前記ジ
アゾニウム溶液を滴下した。滴下後1時間、室温でさら
に2時間攪拌し、析出した結晶を濾過した。つぎに結晶
を200mlのメタノールに分散し、水酸化ナトリウム
2.2gの水10ml溶液を滴下し、3時間攪拌した。 濃塩酸で中和し、析出した結晶を水洗、メタノール洗浄
の後乾燥した。得られた粗結晶を合成例1と同じく熱メ
タノールにより精製することにより、目的とする例示カ
プラー(YC−3)を14.8g得た。この化合物の融
点は246〜251℃(分解)であり、構造は 1HN
MRスペクトル、マススペクトル及び元素分析により確
認した。尚、本化合物のメタノール中での最大吸収波長
は457.6nm、分子吸収係数は42700であり、
イエローカラードカプラーとして良好な分光吸収特性を
示した。 【0158】 (合成例3)例示カプラー(YC−30)の合成【01
59】 【化100】 【0160】化合物eの合成 アントラニル酸137.1gをアセトニトリル600m
l中に加え、加熱攪拌し、ジケテン92.5gを約1時
間で滴下した。1時間加熱還流後、室温まで冷却し、析
出した結晶を濾過し、アセトニトリルで洗浄後、乾燥し
て化合物eの結晶を200.5g得た。 化合物fの合成 化合物e199.1g、シアノ酢酸エチル89.2g、
28%ナトリウムメトキシド344gをメタノール0.
9lに加え、オートクレーブ中120℃で8時間反応し
た。一晩放置後、反応混合物を減圧濃縮し、水700m
lを加え、濃塩酸230mlで塩酸酸性とした。析出し
た結晶を濾取し、得られた粗結晶を酢酸エチル、アセト
ニトリルの混合溶媒で加熱洗浄して化合物f、152g
を得た。 【0161】例示カプラー(YC−−30)の合成米国
特許第4,138,258号に記載の合成方法に準じて
合成した化合物g、13.0gをN,N−ジメチルホル
ムアミド40mlに溶解し、氷冷下濃塩酸4.5mlを
加え、次いで亜硝酸ナトリウム1.48gの水5ml溶
液を滴下し、ジアゾニウム溶液を調整した。次に化合物
f6.0g及び酢酸ナトリウム8gにN,N−ジメチル
ホルムアミド20ml及び水15mlを加え、氷冷下攪
拌しながら前記ジアゾニウム溶液を滴下した。滴下後室
温でさらに30分間攪拌した。塩酸酸性にし、酢酸エチ
ルで抽出、水洗した後、減圧濃縮を行ない、濃縮物を酢
酸エチル、メタノールの混合溶媒で再結晶して例示カプ
ラー(YC−30)の黄色結晶13gを得た。このカプ
ラー(YC−30)の融点は154〜6℃であり、構造
は1 HNMRスペクトル、マススペクトル及び元素分
析により確認した。尚、本化合物メタノール中での最大
吸収波長は458.2nm、分子吸光係数は42800
であり、イエローカラードカプラーとして良好な分光吸
収特性を示した。 【0162】 (合成例4)例示カプラー(YC−86)の合成【01
63】 【化101】 【0164】 【化102】 【0165】(1) 化合物(3) の合成フェニルエ
ステル体(1) 445.5gとイソプロパノールアミ
ン(2) 90.1gをアセトニトリル600ml中、
2時間加熱還流した。水冷後、析出した結晶を濾取、乾
燥して化合物(3) 342gを得た。mp.162−
5℃(2) 化合物(5) の合成 ヒドロキシル体(3) 341gと2−ヘキシルデカノ
イルクロリド231gをアセトニトリル880ml中、
2時間加熱還流し、水冷後、析出した結晶を濾取、乾燥
して化合物(5) 437gを得た。mp.97−10
0℃(3) 化合物(6) の合成 ニトロ体(5) 370g、10%Pd−C触媒6g、
酢酸エチル1lをオートクレーブに仕込み、50℃で3
時間水添した。還元終了後、触媒を濾別し、濾液を減圧
濃縮して得られた残渣をn−ヘキサンで晶析し、析出し
た結晶を濾取、乾燥してアミン体(7) 327gを得
た。mp.95−7℃ 【0166】(4) 例示カプラーYC−86の合成ア
ミン体(7) 20.8gをジメチルホルムアミド60
lに溶解し、水冷下に濃塩酸7.6mlを添加した。さ
らに亜硝酸ソーダ2.7g、水10mlの水溶液を20
分かけて滴下し、30分攪拌を続けてジアゾ液を調整し
た。一方、ピリドン(7) 9.7g、酢酸ソーダ13
gを水30ml、ジメチルホルムアミド30mlの混合
液に加え、加熱溶解後、水冷し、10℃以下で攪拌しな
がら上記ジアゾ液をゆっくり加えた。さらに15分間攪
拌を続けた後、酢酸エチルで抽出し、水洗を3回行なっ
た。有機層を減圧濃縮し、残渣をメタノール酢酸エチル
で晶析し、析出した結晶を濾取、乾燥して例示カプラー
YC−86を21.2g得た。mp.117−9℃ 【0167】一般式(CII)〜(CIV)で表わされ
るイエローカラードシアンカプラーは特公昭58−69
39号、特開平1−197563号および一般式(CI
)で表わされるカプラー合成法として前述した特許等に
記載の方法により合成することができる。 【0168】本発明においては、前述の特開昭61−2
21748号及び特開平1−319744号記載のイエ
ローカラードシアンカプラーと一般式(CI)〜(CI
V)で表わされるイエローカラードシアンカプラーを使
用するが、これらのカプラーを比較するときカップリン
グ活性や分子吸光係数では一般式(CI)〜(CIV)
で表わされるカプラーのほうが引例した特開昭61−2
21748号、特開平1−319744号に比べて好ま
しく、一般式(CI)〜(CIV)にあっては一般式(
CI)、(CII)が一般式(CIII)、(CIV)
に比べてより好ましい。一般式(CI)で表わされるイ
エローカラードシアンカプラーが最も好ましく用いられ
る。イエローカラードシアンカプラーは、感光材料中の
感光性ハロゲン化銀乳剤層もしくはその隣接層に添加す
ることが好ましく、赤感性乳剤層に添加することが特に
好ましい。 その感材中への総添加量は、0.005〜0.30g/
m2であり、好ましくは0.02〜0.20g/m2、
より好ましくは0.03〜0.15g/m2である。イ
エローカラードシアンカプラーの添加方法は後述のよう
に通常のカプラーと同様にして添加することが可能であ
る。 【0169】次に本発明に用いる漂白促進剤放出型化合
物について詳述する。本発明における漂白促進剤を放出
する化合物としては、好ましくは下記一般式(I)で表
わされる化合物を挙げることができる。 一般式(I) A−(L2 )p −Z (式中、Aは現像主薬酸化体との反応により(L2 )
p −Zとの結合が開裂する基を表わし、L2 はタイ
ミング基もしくは現像主薬酸化体との反応によりZとの
結合が開裂する基を表わし、pは0ないし3の整数を表
わしpが複数のときp個のL2 は同じものもしくは異
なるものを表わし、Zは、A−(L2 )p との結合
が開裂したとき漂白促進作用を示す基を表わす。) 【0170】更に、下記一般式(I′)で表わされる化
合物が好ましい。一般式(I′) A−(L21)a −(L22)b −Z(式中、Aは
現像主薬酸化体との反応により(L21)a −(L2
2)b −Zとの結合が開裂する基を表わし、L21は
タイミング基もしくは現像主薬酸化体との反応により(
L22)b −Zとの結合が開裂する基を表わし、L2
2はタイミング基もしくは現像主薬酸化体との反応によ
りZとの結合が開裂する基を表わし、ZはA−(L21
)a −(L22)b との結合が開裂したとき漂白促
進作用を示す基を表わし、a及びbは各々0または1を
表わす。)【0171】一般式(I)及び(I′)にお
いてAは詳しくはカプラー残基または酸化還元基を表わ
す。Aが表わすカプラー残基としては公知のものが使用
できる。例えばイエローカプラー残基(例えば開鎖ケト
メチレン型カプラー残基)、マゼンタカプラー残基(例
えば5−ピラゾロン型、ピラゾロイミダゾール型、ピラ
ゾロトリアゾール型などのカプラー残基)、シアンカプ
ラー残基(例えばフェノール型、ナフトール型などのカ
プラー残基)、および無呈色カプラー残基(例えばイン
ダノン型、アセトンフェノン型などのカプラー残基)が
挙げられる。また、米国特許第4,315,070号、
同4,183,752号、同3,961,959号また
は同4,171,223号に記載のヘテロ環型のカプラ
ー残基であってもよい。 【0172】一般式(I′)においてAがカプラー残基
を表わすときAの好ましい例は下記一般式(Cp−11
)、(Cp−12)、(Cp−13)、(Cp−14)
、(Cp−15)、(Cp−16)、(Cp−17)、
(Cp−18)、(Cp−19)または、(Cp−20
)で表わされるカプラー残基であるときである。 これらのカプラーはカップリング速度が大きく好ましい
。 【0173】一般式(Cp−11) 【0174】 【化103】 【0175】一般式(Cp−12) 【0176】 【化104】 【0177】一般式(Cp−13) 【0178】 【化105】 【0179】一般式(Cp−14) 【0180】 【化106】 【0181】一般式(Cp−15) 【0182】 【化107】 【0183】一般式(Cp−16) 【0184】 【化108】 【0185】一般式(Cp−17) 【0186】 【化109】 【0187】一般式(Cp−18) 【0188】 【化110】 【0189】一般式(Cp−19) 【0190】 【化111】 【0191】一般式(Cp−20) 【0192】 【化112】 【0193】上式においてカップリング位より派生して
いる自由結合手は、カップリング離脱基の結合位置を表
わす。上式においてR51, R52, R53, R
54, R55, R56, R57, R58, R
59, R60, R61, R62またはR63が耐
拡散基を含む場合、それは炭素数の総数が8ないし40
、好ましくは10ないし30になるように選択され、そ
れ以外の場合、炭素数の総数は15以下が好ましい。 ビス型、テロマー型またはポリマー型のカプラーの場合
には上記の置換基のいずれかが二価基を表わし、繰り返
し単位などを連結する。この場合には炭素数の範囲は規
定外であってもよい。 【0194】以下にR51〜R63、dおよびeについ
て詳しく説明する。以下でR41は脂肪族基、芳香族基
または複素環基を表わし、R42は芳香族基または複素
環基を表わし、R43, R44およびR45は水素原
子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表わす。R5
1はR41と同じ意味を表わす。R52およびR53は
各々R42と同じ意味を表わす。R54はR41と同じ
意味の基、R41CON(R43)−基、(R41)(
R43)N−基、R41SO2 N(R43)−基、R
41S−基、R43O−基、(R43)(R45)NC
ON(R44)−基、またはN≡C−基を表わす。R5
5はR41と同じ意味の基を表わす。R56およびR5
7は各々R43基と同じ意味の基、R41S−基、R4
3O−基、R41CON(R43)−基またはR41S
O2 N(R43)−基を表わす。R58はR41と同
じ意味の基を表わす。R59はR41と同じ意味の基、
R41CON(R43)−基、R41OCON(R43
)−基、R41SO2 N(R43)−基、(R43)
(R44)NCON(R45)−基、R41O−基、R
41S−基、ハロゲン原子、または(R41)(R43
)N−基を表わす。dは0ないし3を表わす。dが複数
のとき複数個のR59は同じ置換基または異なる置換基
を表わす。またそれぞれのR59が2価基となって連結
し環状構造を形成してもよい。環状構造を形成するため
の2価基の例としては 【0195】 【化113】 【0196】または 【0197】 【化114】 【0198】が代表的な例として挙げられる。ここでf
は0ないし4の整数、gは0ないし2の整数、を各々表
わす。R60はR41と同じ意味の基を表わす。R61
はR41と同じ意味の基、R62はR41と同じ意味の
基、R41CONH−基、を表わす。R62はR41と
同じ意味の基、R41OCONH−基、R41SO2 
NH−基、(R43)(R44)NCON(R45)−
基、(R43)(R44)NSO2 N(R45)−基
、R43O−基、R41S−基、ハロゲン原子または(
R41)(R43)N−基を表わす。R63はR41と
同じ意味の基、(R43)(R44)NCON(R45
)−基、(R43)(R44)NCO−基、R41SO
2 N(R44)−基、(R43)(R44)NSO2
 −基、R41SO2 −基、R43OCO−基、R4
3O−SO2 −基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
基またはR43CO−基を表わす。eは0ないし4の整
数を表わす。複数個のR62またはR63があるとき各
々同じものまたは異なるものを表わす。 【0199】上記において脂肪族基とは炭素数1〜32
、好ましくは1〜22の飽和または不飽和、鎖状または
環状、直鎖または分岐、置換または無置換の脂肪族炭化
水素基である。代表的な例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、(t)−
ブチル基、(i)−ブチル基、(t)−アミル基、ヘキ
シル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オ
クチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、デ
シル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、またはオクタデ
シル基が挙げられる。芳香族基とは炭素数6〜20好ま
しくは置換もしくは無置換のフェニル基、または置換も
しくは無置換のナフチル基である。複素環基とは炭素数
1〜20、好ましくは1〜7の、複素原子として窒素原
子、酸素原子もしくはイオウ原子から選ばれる、好まし
くは3員ないし8員環の置換もしくは無置換の複素環基
である。複素環基の代表的な例としては2−ピリジル基
、2−チエニル基、2−フリル基、1−イミダゾリル基
、1−インドリル基、フタルイミド基、1,3,4−チ
アジアゾール−2−イル基、2−キノリル基、2,4−
ジオキソ−1,3−イミダゾリジン−5−イル基、2,
4−ジオキソ−1,3−イミダゾリジン−3−イル基、
スクシンイミド基、1,2,4−トリアゾール−2−イ
ル基または1−ピラゾリル基が挙げられる。 【0200】前記脂肪族炭化水素基、芳香族基および複
素環基が置換基を有するとき代表的な置換基としては、
ハロゲン原子、R47O−基、R46S−基、R47C
ON(R48)−基、(R47)(R48)NCO−基
、R46OCON(R47)−基、R46SO2 N(
R47)−基、(R47)(R48)NSO2 −基、
R46SO2 −基、R47OCO−基、(R47)(
R48)NCON(R49)−基、R46と同じ意味の
基、 【0201】 【化115】 【0202】R46COO−基、R47OSO2 −基
、シアノ基またはニトロ基が挙げられる。ここでR46
は脂肪族基、芳香族基、または複素環基を表わし、R4
7、R48およびR49は各々脂肪族基、芳香族基、複
素環基または水素原子を表わす。脂肪族基、芳香族基ま
たは複素環基の意味は前に定義したのと同じ意味である
。 【0203】次にR51〜R63、dおよびeの好まし
い範囲について説明する。R51は脂肪族基または芳香
族基が好ましい。R52, R53およびR55は芳香
族基が好ましい。R54はR41CONH−基、または
(R41)(R43)N−基が好ましい。R56および
R57は脂肪族基、R41O−基、またはR41S−基
が好ましい。R58は脂肪族基または芳香族基が好まし
い。一般式(Cp−16)においてR59はクロール原
子、脂肪族基またはR41CONH−基が好ましい。d
は1または2が好ましい。R60は芳香族基が好ましい
。一般式(Cp−17)においてR59はR41CON
H−基が好ましい。一般式(Cp−17)においてはd
は1が好ましい。R61は脂肪族基または芳香族基が好
ましい。一般式(Cp−18)においてeは0または1
が好ましい。R62としてはR41OCONH−基、R
41CONH−基またはR41SO2 NH−基が好ま
しくこれらの置換位置はナフトール環の5位が好ましい
。一般式(Cp−19)においてR63としてはR41
CONH−基、R41SO2 NH−基、(R41)(
R43)NSO2 −基、R41SO2 −基、(R4
1)(R43)NCO−基、ニトロ基またはシアノ基が
好ましい。一般式(Cp−20)においてR63は(R
43)2 NCO−基、R43CCO−基またはR43
CO−基が好ましい。 【0204】次にR51〜R63の代表的な例について
説明する。R51としては(t)−ブチル基、4−メト
キシフェニル基、フェニル基、3−{2(2,4−ジ−
t−アミルフェノキシ)ブタンアミド}フェニル基、ま
たはメチル基が挙げられる。R52およびR53として
は2−クロロ−5−ドデシルオキシカルボニルフェニル
基、2−クロロ−5−ヘキサデシルスルホンアミドフェ
ニル基、2−クロロ−5−テトラデカンアミドフェニル
基、2−クロロ−5−{4−(2,4−ジ−t−アミル
フェノキシ)ブタンアミド}フェニル基、2−クロロ−
5−{2−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタ
ンアミド}フェニル基、2−メトキシフェニル基、2−
メトキシ−5−テトラデシルオキシカルボニルフェニル
基、2−クロロ−5−(1−エトキシカルボニルエトキ
シカルボニル)フェニル基、2−ピリジル基、2−クロ
ロ−5−オクチルオキシカルボニルフェニル基、2,4
−ジクロロフェニル基、2−クロロ−5−(1−ドデシ
ルオキシカルボニルエトキシカルボニル)フェニル基、
2−クロロフェニル基または2−エトキシフェニル基が
挙げられる。R54としては、3−{2−(2,4−ジ
−t−アミルフェノキシ)ブタンアミド}ベンズアミド
基、3−{4−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)
ブタンアミド}ベンズアミド基、2−クロロ−5−テト
ラデカンアミドアニリン基、5−(2,4−ジ−t−ア
ミルフェノキシアセトアミド)ベンズアミド基、2−ク
ロロ−5−ドデセニルスクシンイミドアニリノ基、2−
クロロ−5−(2−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェノキシ)テトラデカンアミド}アニリノ基、2,2
−ジメチルプロパンアミド基、2−(3−ペンタデシル
フェノキシ)ブタンアミド基、ピロリジノ基またはN,
N−ジブチルアミノ基があげられる。R55としては、
2,4,6−トリクロロフェニル基、2−クロロフェニ
ル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,3−ジクロロ
フェニル基、2,6−ジクロロ−4−メトキシフェニル
基、4−{2−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)
ブタンアミド}フェニル基または2,6−ジクロロ−4
−メタンスルホニルフェニル基、が好ましい例である。 R56としてはメチル基、エチル基、イソプロピル基、
メトキシ基、エトキシ基、メチルチオ基、エチルチオ基
、3−フェニルウレイド基、または3−(2,4−ジ−
t−アミルフェノキシ)プロピル基が挙げられる。R5
7としては3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)
プロピル基、3−〔4−{2−〔4−(4−ヒドロキシ
フェニルスルホニル)フェノキシ〕テトラデカンアミド
}フェニル〕プロピル基、メトキシ基、メチルチオ基、
エチルチオ基、メチル基、1−メチル−2−(2−オク
チルオキシ−5−〔2−オクチルオキシ−5−(1,1
,3,3−テトラメチルブチル)フェニルスルホンアミ
ド〕フェニルスルホンアミド〕エチル基、3−{4−(
4−ドデシルオキシフェニルスルホンアミド)フェニル
}プロピル基、1,1−ジメチル−2−(2−オクチル
オキシ−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)
フェニルスルホンアミド〕エチル基、たまはドデシルチ
オ基が挙げられる。R58としては2−クロロフェニル
基、ペンタフルオロフェニル基、ヘプタフルオロプロピ
ル基、1−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロ
ピル基、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プ
ロピル基、2,4−ジ−t−アミルメチル基、またはフ
リル基が挙げられる。R59としてはクロル原子、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル
基、2−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタン
アミド基、2−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)
ヘキサンアミド基、2−(2,4−ジ−t−オクチルフ
ェノキシ)オクタンアミド基、2−(2−クロロフェノ
キシ)テトラデカンアミド基、2−{4−(4−ヒドロ
キシフェニルスルホニル)フェノキシ}テトラデカンア
ミド基、または2−{2−(2,4−ジ−t−アミルフ
ェノキシアセトアミド)フェノキシ}ブタンアミド基が
挙げられる。R60としては4−シアノフェニル基、2
−シアノフェニル基、4−ブチルスルホニルフェニル基
、4−プロピルスルホニルフェニル基、4−クロロ−3
−シアノフェニル基、4−エトキシカルボニルフェニル
基、または3,4−ジクロロフェニル基が挙げられる。 R61としてはドデシル基、ヘキサデシル基、シクロヘ
キシル基、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)
プロピル基、4−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ
)ブチル基、3−ドデシルオキシプロピル基、t−ブチ
ル基、2−メトキシ−5−ドデシルオキシカルボニルフ
ェニル基、または1−ナフチル基が挙げられる。R62
としてはイソブチルオキシカルボニルアミノ基、エトキ
シカルボニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、
メタンスルホンアミド基、ベンズアミド基、トリフルオ
ロアセトアミド基、3−フェニルウレイド基、ブトキシ
カルボニルアミノ基、またはアセトアミド基が挙げられ
る。R63としては、2,4−ジ−t−アミルフェノキ
シアセトアミド基、2−(2,4−ジ−t−アミルフェ
ノキシ)ブタンアミド基、ヘキサデシルスルホンアミド
基、N−メチル−N−オクタデシルスルファモイル基、
N,N−ジオクチルスルファモイル基、4−t−オクチ
ルベンゾイル基、ドデシルオキシカルボニル基、クロー
ル原子、ニトロ基、シアノ基、N−{4−(2,4−ジ
−t−アミルフェノキシ)ブチル}カルバモイル基、N
−3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル
スルファモイル基、メタンスルホニル基またはヘキサデ
シルスルホニル基が挙げられる。 【0205】一般式(I)においてAが酸化還元基を表
わすとき、詳しくは下記一般式(II)で表わされるも
のである。 一般式(II) A1 −P−(X2 =Y)n −Q2 −A2 式中
、PおよびQ2 はそれぞれ独立に酸素原子または置換
もしくは無置換のイミノ基を表わし、n個のX2 およ
びYの少なくとも1個は−(L21)a −(L22)
b −Zを置換基として有するメチン基を表わし、その
他のX2 およびYは置換もしくは無置換のメチン基ま
たは窒素原子を表わし、nは1ないし3の整数を表わし
(n個のX2 、n個のYは同じものもしくは異なるも
のを表わす)、A1 およびA2 はおのおの水素原子
またはアルカリにより除去されうる基を表わす。ここで
P、X2 、Y、Q2 、A1 、およびA2 のいづ
れか2つの置換基が2価基となって連結し環状構造を形
成する場合も包含される。例えば(X2 =Y)n が
ベンゼン環、ピリジン環などを形成する場合である。P
およびQ2 が置換または無置換のイミノ基を表わすと
き、好ましくはスルホニル基またはアシル基で置換され
たイミノ基であるときである。このときPおよびQ2 
は次の一般式(N−1)および一般式(N−2)で表わ
される。 【0206】一般式(N−1) 【0207】 【化116】 【0208】一般式(N−2) 【0209】 【化117】 【0210】ここに*印はA1 またはA2 と結合す
る位置を表わし、**印は−(X2 =Y)n −の自
由結合手の一方と結合する位置を表わす。式中、Gで表
わされる基は炭素数1〜32、好ましくは1〜22の直
鎖または分岐、鎖状または環状、飽和または不飽和、置
換または無置換の脂肪族基(例えばメチル基、エチル基
、ベンジル基、フェノキシブチル基、イソプロピル基な
ど)、炭素数6〜10の置換または無置換の芳香族基(
例えばフェニル基、4−メチルフェニル基、1−ナフチ
ル基、4−ドデシルオキシフェニル基など)、またはヘ
テロ原子として窒素原子、イオウ原子もしくは酸素原子
より選ばれる4員ないし7員環の複素環基(例えば2−
ピリジル、1−フェニル−4−イミダゾリル基、2−フ
リル基、ベンゾチェニル基など)が好ましい例である。 【0211】一般式(II)においてPおよびQ2 は
好ましくはそれぞれ独立に酸素原子または一般式(N−
1)で表わされる基である。A1 およびA2 がアル
カリにより除去されうる基(以下、プレカーサー基とい
う)を表わすとき、好ましくはアシル基、アルコキシカ
ルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイ
ル基、スルホニル基などの加水分解されうる基、米国特
許第4,009,029号に記載の逆マイケル反応を利
用した型のプレカーサー基、米国特許第4,310,6
12号に記載の環開裂反応の後発生したアニオンを分子
内求核基として利用する型のプレカーサー基、米国特許
第3,674,478号、同3,932,480号もし
くは同3,993,661号に記載のアニオンが共役系
を介して電子移動しそれにより開裂反応を起こさせるプ
レカーサー基、米国特許第4,335,200号に記載
の環開裂後反応したアニオンの電子移動により開裂反応
を起こさせるプレカーサー基または米国特許第4,36
3,865号、同4,410,618号に記載のイミド
メチル基を利用したプレカーサー基が挙げられる。 【0212】一般式(II)において好ましくはPが酸
素原子を表わし、A2 が水素原子を表わすときである
。一般式(II)においてさらに好ましくは、X2 お
よびYが、置換基として−(L21) a −(L21
) b −Zを有するメチン基である場合を除いて他の
X2 およびYが置換もしくは無置換のメチン基である
ときである。一般式(II)で表わされる基のなかで特
に好ましいものは下記一般式(III) または(IV
)で表わされる。一般式(III) 【0213】 【化118】 【0214】一般式(IV) 【0215】 【化119】 【0216】式中、*印は−(L21) a −(L2
2)b −Zの結合する位置を表わし、P、Q2 、A
1 およびA2 は一般式(II)において説明したの
と同じ意味を表わし、R64は置換基を表わし、qは0
、1ないし3の整数を表わす。qが2以上のとき2つ以
上のR64は同じでも異なっていてもよく、また2つの
R64が隣接する炭素上の置換基であるときにはそれぞ
れ2価基となって連結し環状構造を表わす場合も包含す
る。そのときはベンゼン縮合環となり例えばナフタレン
類、ベンゾノルボルナン類、クロマン類、インドール類
、ベンゾチオフェン類、キノリン類、ベンゾフラン類、
2,3−ジヒドロベンゾフラン類、インダン類、または
インデン類などの環構造となり、これらはさらに1個以
上の置換基を有してもよい。これらの縮合環に置換基を
有するときの好ましい置換基の例、およびR64が縮合
環を形成していないときのR64の好ましい例は以下に
挙げるものである。すなわち、R41基、ハロゲン原子
、R43O−基、R43S−基、(R43)(R44)
 NCO−基、R43OOC−基、R41SO2 −基
、(R43)(R44) NSO2 −基、R43CO
N(R43)−基、R41SO2 N(R43)−基、
R43CO−基、R41COO−基、(R43)(R4
4) NCON(R45)−基、シアノ基、または 【0217】 【化120】 【0218】基が挙げられる。ここでR41、R43、
R44およびR45は前に説明したのと同じ意味である
。R64の代表的な例としては以下の例が挙げられる。 すなわち、メチル基、エチル基、t−ブチル基、メトキ
シ基、メチルチオ基、ドデシルチオ基、3−(2,4−
ジ−t−アミルフェノキシ)プロピルチオ基、N−3−
(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピルカルバ
モイル基、N−メチル−N−オクタデシルオキシカルバ
モイル基、メトキシカルボニル基、ドデシルオキシカル
ボニル基、プロピルカルバモイル基、ヒドロキシル基ま
たはN,N−ジオクチルカルバモイル基が挙げられる。 2つのR64が環構造を形成する例としては 【0219】 【化121】 【0220】で表わされる基が挙げられる。一般式(I
II) および(IV)において、PおよびQ2 は好
ましくは酸素原子を表わす。一般式(III) および
(IV)においてA1 およびA2 は好ましくは水素
原子を表わす。一般式(I′)においてL21およびL
22で表わされる基は本発明においては用いても用いな
くてもよい。用いない方が好ましいが目的に応じて適宜
選択される。L21およびL22がタイミング基を表す
とき、以下の公知の連結基などが挙げられる。 【0221】 (1) ヘミアセタールの開裂反応を利用する基例えば
米国特許第4,146,396号、特開昭60−249
148号および同60−249149号に記載があり下
記一般式で表わされる基である。ここに*印は一般式(
II)において左側に結合する位置を表わし、**印は
一般式(II)において右側に結合する位置を表わす。 【0222】式(T−11) 【0223】 【化122】 【0224】式中、Wは酸素原子、イオウ原子または−
N(R67)−基を表わし、R65およびR66は水素
原子または置換基を表わし、R67は置換基を表わし、
tは1または2を表わす。tが2のとき、2つの−W−
C(R65)(R66)−は同じものもしくは異なるも
のを表わす。R65およびR66が置換基を表わすとき
およびR67の代表的な例は各々R69基、R69CO
−基、R69SO2 −基、(R69)(R70)NC
O−基または(R69)(R70)NSO2 −基が挙
げられる。ここでR69は前に説明したR41と同じ意
味の基であり、R70はR43と同じ意味の基である。 R65、R66およびR67の各々は2価基を表わし、
連結し、環状構造を形成する場合も包含される。一般式
(T−11)で表わされる基の具体例としては以下のよ
うな基が挙げられる。 *−OCH2 −** *−SCH2 −** 【0225】 【化123】 【0226】 【化124】 【0227】 【化125】 【0228】 【化126】 【0229】(2) 分子内求核置換反応を利用して開
裂反応を起こさせる基 例えば米国特許第4,248,962号に記載のあるタ
イミング基が挙げられる。下記一般式で表わすことがで
きる。 一般式(T−12) *−Nu−Link−E−** 式中、*印は一般式(II)において左側に結合する位
置を表わし、**印は一般式(II)において右側に結
合する位置を表わし、Nuは求核基を表わし、酸素原子
またはイオウ原子が求核種の例であり、Eは求電子基を
表わし、Nuより求核攻撃を受けて**印との結合を開
裂できる基であり、LinkはNuとEとが分子内求核
置換反応することができるように立体的に関係づける連
結基を表わす。一般式(T−12)で表わされる基の具
体例としては例えば以下のものである。 【0230】 【化127】 【0231】 【化128】 【0232】 【化129】 【0233】 【化130】 【0234】(3) 共役系に沿った電子移動反応を利
用して開裂反応を起こさせる基。 例えば米国特許第4,409,323号または同4,4
21,845号に記載があり下記一般式で表わされる基
である。一般式(T−13) 【0235】 【化131】 【0236】式中、*印、**印、W、R65、R66
およびtは(T−11)について説明したのと同じ意味
を表わす。具体的には以下のような基が挙げられる。 【0237】 【化132】 【0238】 【化133】 【0239】 【化134】 【0240】 【化135】 【0241】 【化136】 【0242】(4) エステルの加水分解による開裂反
応を利用する基。 例えば西独公開特許第2,626,315号に記載のあ
る連結基であり以下の基が挙げられる。式中*印および
**印は一般式(T−11)について説明したのと同じ
意味である。 一般式(T−14) *−O−CO−** 一般式(T−15) *−S−CS−** 【0243】 (5) イミノケタールの開裂反応を利用する基。 例えば米国特許第4,546,073号に記載のある連
結基であり、以下の一般式で表わされる基である。一般
式(T−16) 【0244】 【化137】 【0245】式中、*印、**印およびWは一般式(T
−11)において説明したのと同じ意味であり、R68
はR67と同じ意味を表わす。一般式(T−16)で表
わされる基の具体例としては以下の基が挙げられる。 【0246】 【化138】 【0247】 【化139】 【0248】 【化140】 【0249】一般式(I′)においてL21で表わされ
る基は、Aより開裂した後現像主薬酸化体と反応して(
L22)b −Zを開裂する基を表わすとき、詳しくは
Aより開裂後、カプラーとなる基または酸化還元基とな
る基である。また同様にL22で表わされる基はA−(
L21)b より開裂した後現像主薬酸化体と反応して
Zを開裂する基を表わすとき、詳しくはA−(L21)
b より開裂後、カプラーとなる基または酸化還元基と
なる基である。カプラーとなる基としては例えばフェノ
ール型カプラーの場合では水酸基の水素原子を除いた酸
素原子においてA−もしくはA−(L21)b −と結
合しているものである。また5−ピラゾロン型カプラー
の場合には5−ヒドロキシピラゾールに互変異性した型
のヒドロキシル基より水素原子を除いた酸素原子におい
てA−もしくはA−(L21)b −と結合しているも
のである。これらの例ではそれぞれA−もしくはA−(
L21)b −より離脱して始めてフェノール型カプラ
ーまたは5−ピラゾロン型カプラーとなる。それらのカ
ップリング位には(L22)b −ZもしくはZを有す
るのである。L21およびL22がカプラーとなる基を
表わすとき、好ましくは下記一般式(V)、(VI)、
(VII)または(VIII)で表わされる基である。 以下の式で*印は一般式(I)において左方に結合する
位置を表わし**印は右方に結合する位置を表わす。一
般式(V) 【0250】 【化141】 【0251】一般式(VI) 【0252】 【化142】 【0253】一般式(VII)   【0254】 【化143】 【0255】一般式(VIII)  【0256】 【化144】 【0257】式中、V1 およびV2 は置換基を表わ
し、V3 、V4 、V5 およびV6 は窒素原子ま
たは置換もしくは無置換のメチン基を表わし、V7 は
置換基を表わし、xは0ないし4の整数を表わし、xが
複数のときV7 は同じものまたは異なるものを表わし
、2つのV7 が連結して環状構造を形成してもよい。 V8 は−CO−基、−SO2 −基、酸素原子または
置換イミノ基を表わし、V9 は 【0258】 【化145】 【0259】とともに5員ないし8員環を構成するため
の非金属原子群を表わし、V10は水素原子または置換
基を表わし、但しV1 およびV2 がそれぞれ2価基
を表わし、連結して 【0260】 【化146】 【0261】とともに5員ないし8員環を形成してもよ
い。V1 は好ましくはR71基を表わし、V2 はR
72基、R72CO−基、(R73)(R74)NCO
−基、R72SO2 −基、R72S−基、R72O−
基、またはR73SO2 N(R74)−基が好ましい
例である。V1 およびV2 が連結して環を形成した
ときの例としてはインデン類、インドール類、ピラゾー
ル類、またはベンゾチオフェン類が挙げられる。V3 
、V4 、V5 またはV6 が置換メチン基を表わす
とき好ましい置換基としてはR71基、R73O−基、
R71S−基、またはR71CONH−基が挙げられる
。V7 の好ましい例としてはハロゲン原子、R71基
、R71CONH−基、R71SO2 NH−基、R7
3O−基、R71S−基、(R73)(R74)NCO
−基、(R73)(R74)NCON(R75)−基、
R71CO−基またはR73OOC−基が好ましい例で
ある。複数のV7 が連結して環状構造を形成するとき
の例としてはナフタレン類、キノリン類、オキシインド
ール類、ベンゾジアゼピン−2,4−ジオン類、ベンズ
イミダゾール−2−オン類またはベンゾチオフェン類が
挙げられる。V8 が置換イミノ基を表わすとき好まし
くはR73N=基である。V9 が【0262】 【化147】 【0263】と構成する好ましい環構造はインドール類
、イミダゾリノン類、1,2,5−チアジアゾリン−1
,1−ジオキシド類、3−ピラゾリン−5−オン類、3
−イソオキサゾリン−5−オン類、または【0264】 【化148】 【0265】類が挙げられる。V10の好ましい例はR
73基、R73O−基、(R73)(R74)N−基、
R71CON(R73)−基、またはR71S−基であ
る。前記においてR71およびR72は脂肪族基、芳香
族基、または複素環基を表わし、R73、R74および
R75は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基
を表わす。ここで脂肪族基、芳香族基および複素環基は
前にR41について説明したのと同じ意味である。但し
これらの基に含まれる総炭素数は好ましくは10以下で
ある。一般式(V)で表わされる基の代表的な例として
は以下の基が挙げられる。 【0266】 【化149】 【0267】 【化150】 【0268】 【化151】 【0269】 【化152】 【0270】 【化153】 【0271】 【化154】 【0272】一般式(VI)で表わされる基の代表的な
例としては以下の基が挙げられる。 【0273】 【化155】 【0274】 【化156】 【0275】 【化157】 【0276】 【化158】 【0277】 【化159】 【0278】一般式(VII)で表わされる基の代表的
な例としては以下の基が挙げられる。 【0279】 【化160】 【0280】 【化161】 【0281】 【化162】 【0282】 【化163】 【0283】 【化164】 【0284】一般式(VIII)で表わされる基の代表
的な例としては以下の基が挙げられる。 【0285】 【化165】 【0286】 【化166】 【0287】 【化167】 【0288】 【化168】 【0289】 【化169】 【0290】 【化170】 【0291】一般式(I′)においてL21およびL2
2で表わされる基が酸化還元基となる基を表わすとき、
好ましくは下記一般式(IX)で表わされる基である。 一般式(IX) *−P′−(X2 ′=Y′)n’−Q2 ′−A2 
′式中、*印は一般式(I)において左側と結合する位
置を表わし、A2 ′、P′、Q2 ′およびn′は一
般式(II)において説明したA2 、P、Q2 およ
びnとそれぞれ同じ意味を表わし、n′個のX2 ′お
よびn′個のY′の少なくとも1個−(L22)−Zも
しくはZを置換基として有するメチン基を表わし、その
他のX2 ′およびY′は置換または無置換のメチン基
または窒素原子を表わす。ここでA2 ′、P′、Q2
 ′、X2 ′およびY′のいずれか2つの置換基が2
価基となって環状構造を形成する場合も包含される。そ
のような環構造は例えばベンゼン環またはピリジン環で
ある。一般式(IX)においてP′は好ましくは酸素原
子を表わし、Q2 ′は好ましくは酸素原子または下記
で表わされるものである。 ここに*印は(X2 ′=Y′)n’と結合する結合手
を表わし、**印はA2 ′と結合する結合手を表わす
。 【0292】 【化171】 【0293】 【化172】 【0294】式中、G′は一般式(N−1)および(N
−2)において説明したGと同じ意味を表わす。Q2 
′は特に好ましくは酸素原子または(化171)で表わ
される基である。一般式(IX)で表わされる基におい
て特に好ましい基は下記一般式(X)または(XI)で
表わされるものである。 一般式(X) 【0295】 【化173】 【0296】一般式(XI) 【0297】 【化174】 【0298】式中、*印は一般式(I)においてL21
もしくはL22の左側と結合する位置を表わし、**印
は右側と結合する位置を表わす。R76は一般式(II
I)または(IV)において説明したR64と同じ意味
である。yは0ないし3を表わし、yが複数のとき、R
76は同じものまたは異なるものを表わす。また2つの
R76が連結し環状構造を形成する場合も包含される。 R76の特に好ましい例としては以下の基が挙げられる
。すなわち、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキ
シ基など)、アシルアミノ基(例えばアセトアミド基、
ベンズアミド基など)、スルホンアミド基(例えばメタ
ンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基など)
、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基
など)、カルバモイル基(例えばN−プロピルカルバモ
イル基、N−t−ブチルカルバモイル基、N−i−プロ
ピルカルバモイル基など)、アルコキシカルボニル基(
例えばメトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基
など)、脂肪族基(例えばメチル基、t−ブチル基など
)、ハロゲン原子(例えばフルオロ基、クロロ基など)
、スルファモイル基(例えばN−プロピルスルファモイ
ル基、スルファモイル基など)、アシル基(例えばアセ
チル基、ベンゾイル基など)、ヒドロキシル基、または
カルボキシル基である。またR76が2つ連結し環状構
造を形成する場合の代表的な例としては 【0299】 【化175】 【0300】(*印および**印は一般式(XI)で説
明したのと同じ意味を表わす)が挙げられる。一般式(
I′)においてZで表わされる基は詳しくは公知の漂白
促進剤残基が挙げられる。例えば米国特許第3,893
,858号明細書、英国特許第1138842号明細書
、特開昭53−141623号公報に記載されている如
き種々のメルカプト化合物、特開昭53−95630号
公報に記載されている如きジスルフィド結合を有する化
合物、特公昭53−9854号公報に記載されている如
きチアゾリジン誘導体、特開昭53−94927号公報
に記載されている如きイソチオ尿素誘導体、特公昭45
−8506号公報、特公昭49−26586号公報に記
載されている如きチオ尿素誘導体、特開昭49−423
49号公報に記載されている如きチオアミド化合物、特
開昭55−26506号公報に記載されている如きジチ
オカルバミン酸塩類、米国特許第45−52834号明
細書に記載されている如きアリーレンジアミン化合物等
である。これらの化合物は、分子中に含まれる置換可能
なヘテロ原子において、一般式(I′)におけるA−(
L21) a −(L22) b −と結合するのが好
ましい例である。Zで表わされる基はさらに好ましくは
下記一般式(XII) 、(XIII)、または(XI
V) で表わされる基である。 一般式(XII)  【0301】 【化176】 【0302】一般式(XIII) 【0303】 【化177】 【0304】一般式(XIV) 【0305】 【化178】 【0306】式中*印はA−(L21) a −(L2
2)b −と結合する位置を表わし、R81は炭素数1
〜8好ましくは1〜5の2価の脂肪族基を表わし、R8
2はR81と同じ意味の基、炭素6〜10の2価の芳香
族基または3員ないし8員環、好ましくは5員もしくは
6員環の2価の複素環基を表わし、X21は−O−、−
S−、−COO−、−SO2 −、−N(R83)−、
−N(R83)−CO−、−N(R83)−SO2 −
、−S−CO−、−CO−、−N(R83)−COO−
、−N=C(R83)−、−N(R83)CO−N(R
84)−または−N(R83)SO2 N(R84)−
基を表わし、X2 は炭素数6〜10の芳香族基を表わ
し、X3 はSと結合する少なくとも1個の炭素原子を
環内に有する3員ないし8員環の、好ましくは5員また
は6員環の複素環基を表わし、Y1 はカルボキシル基
もしくはその塩、スルホ基もしくはその塩、ヒドロキシ
ル基、ホスホン酸基もしくはその塩、アミノ基(炭素数
1〜4の脂肪族基で置換されてもよい)、−NHSO2
−R85もしくは−SO2 NH−R85基を表わし(
ここで塩とはナトリウム塩、カリウム塩もしくはアンモ
ニウム塩などを意味する)、Y2 はY1 で説明した
のと同じ意味の基もしくは水素原子を表わし、rは0ま
たは1を表わし、lは0ないし4の整数を表わし、mは
1ないし4の整数を表わしuは0ないし4の整数を表わ
す。但し、m個のY1 はR81−{(X21)r −
R82}l 、X22−{(X21)r −R82}l
 、およびX23−{(X21)r −R82}l の
各々の置換可能な位置において結合し、mが複数のとき
m個のY1 は同じものまたは異なるものを表わし、l
が複数のときl個の(X21)r −R82は同じもの
または異なるものを表わす。ここでR83、R84およ
びR85は各々水素原子または炭素数1〜8、好ましく
は1〜5の脂肪族基を表わす。R81ないしR85が脂
肪族基を表わすとき鎖状もしくは環状、直鎖もしくは分
岐、飽和もしくは不飽和、置換もしくは無置換のいずれ
であってもよい。無置換が好ましいが、置換基としては
例えばハロゲン原子、アルコキシ基(例えばメトキシ基
、エトキシ基)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基
、エチルチオ基)などが挙げられる。 【0307】X22で表わされる芳香族基およびR82
が芳香族基を表わすときの芳香族基は置換基を有しても
よい。例えば、前記脂肪族基置換基として列挙したもの
が挙げられる。X23で表わされる複素環基およびR8
2が複素環基を表わすときの複素環基はヘテロ原子とし
て酸素原子、イオウ原子もしくは窒素原子を有する飽和
もしくは不飽和、置換もしくは無置換の複素環基である
。例えばピリジン環、イミダゾール環、ピペリジン環、
オキシラン環、スルホラン環、イミダゾリジン環、チア
ゼピン環またはピラゾール環などが挙げられる。置換基
としては前記脂肪族基置換基として列挙したものなどが
挙げられる。 【0308】一般式(XII)で表わされる基の具体例
としては例えば以下のものが挙げられる。−SCH2 
CH2 CO2 H、−SCH2 CO2 H、−SC
H2 CH2 N(CH3)2 、−SCH2 CH(
OH)CH2 OH、−SCH2 CH2 NH2 、
−SCH2 CH(NH2)CO2 H、−S(CH2
)2 COCH2 OH、−SCH2 CH2 NHC
OCH3 、−S(CH2)4 CO2 H、−SCH
(CH3)CO2 H、−SCH2 CONHCH2 
CO2 H、−SCH2 CH2 OCH2 CO2 
H、−SCH2 COOCH2 CH2 OH、−SC
H2 CH2 OCH2 CH2 OCH2 CH2 
OH、−SCH2 CH(OH)CH3 、−SCH2
 CH2 SCH2 CO2 H、−SCH2 CH2
 CH2 CO2 H、 【0309】 【化179】 【0310】 【化180】 【0311】一般式(XIII)で表わされる基の具体
例としては例えば以下のものが挙げられる。 【0312】 【化181】 【0313】 【化182】 【0314】 【化183】 【0315】 【化184】 【0316】 【化185】 【0317】一般式(XIV) で表わされる基の具体
例としては例えば以下のものが挙げられる。 【0318】 【化186】 【0319】 【化187】 【0320】 【化188】 【0321】 【化189】 【0322】 【化190】 【0323】 【化191】 【0324】 【化192】 【0325】 【化193】 【0326】 【化194】 【0327】 【化195】 【0328】 【化196】 【0329】 【化197】 【0330】 【化198】 【0331】 【化199】 【0332】 【化200】 【0333】 【化201】 【0334】 【化202】 【0335】本発明の一般式(I′)で表わされる化合
物は、ビス体、テロマーあるいはポリマーである場合も
含まれる。例えばポリマーの場合下記一般式(XV)で
表わされる単量体より誘導され、一般式(XVI)で表
わされる繰り返し単位を有する重合体、あるいは、芳香
族第1級アミン現像主薬の酸化体とカップリングする能
力をもたない少なくとも1個のエチレン基を含有する非
発色性単量体の1種以上との共重合体である。ここで、
一般式(XV)で表わされる単量体は、2種以上が同時
に重合されていてもよい。一般式(XV) 【0336】 【化203】 【0337】一般式(XVI) 【0338】 【化204】 【0339】式中Rは水素原子、炭素数1〜4個の低級
アルキル基、または塩素原子を表わし、A11は−CO
NH−、−NHCONH−、−NHCOO−、−COO
−、−SO2 −、−CO−、−NHCO−、−SO2
 NH−、−NHSO2 −、−OCO−、−OCON
H−、−NH−又は−O−を表わし、A12は−CON
H−又は−COO−を表わし、A13は炭素数1〜10
個の無置換もしくは置換アルキレン基、アラルキレン基
または無置換もしくは置換アリーレン基を表わし、アル
キレン基は直鎖でも分岐鎖でもよい。(アルキレン基と
しては例えばメチレン、メチルメチレン、ジメチルメチ
レン、ジメチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペ
ンタメチレン、ヘキサメチレン、デシルメチレン、アラ
ルキレン基としては例えばベンジリデン、アリーレン基
としては例えばフェニレン、ナフチレンなど)。 【0340】QQは、一般式(I′)で表わされる化合
物残基を表わし、これらについて既に説明した置換基の
Zで表わされる基を除くいずれの部位で結合していても
よい。i、j、およびkは、0または1を表わすが、i
、j、およびkが同時に0であることはない。ここでA
13で表わされるアルキレン基、アラルキレン基または
アリーレン基の置換基としてはアリール基(例えばフェ
ニル基)、ニトロ基、水酸基、シアノ基、スルホ基、ア
ルコキシ基(例えばメトキシ基)、アリールオキシ基(
例えばフェノキシ基)、アシルオキシ基(例えばアセト
キシ基)、アシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基)
、スルホンアミド基(例えばメタンスルホンアミド基)
、スルファモイル基(例えばメチルスルファモイル基)
、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素など)、カ
ルボキシ基、カルバモイル基(例えばメチルカルバモイ
ル基)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカル
バモイル基など)、スルホニル基(例えばメチルスルホ
ニル基)が挙げられる。この置換基が2つ以上あるとき
は同じでも異なってもよい。 【0341】次に、芳香族第一級アミン現像薬の酸化生
成物とカップリングしない非発色性エチレン様単量体と
しては、アクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−アル
キルアクリル酸およびこれらのアクリル酸類から誘導さ
れるエステルもしくはアミド、メチレンビスアクリルア
ミド、ビニルエステル、アクリロニトリル、芳香族ビニ
ル化合物、マレイン酸誘導体、ビニルピリジン類等があ
る。ここで使用する非発色性エチレン様不飽和単量体は
、2種以上を同時に使用することもできる。 【0342】一般式(I′)においてA、L21、L2
2およびZで表わされる基の任意の2つが一般式(I′
)で表わされる結合手の他に結合手のある場合も本発明
は包含する。この第2の結合手は現像時に切断されなく
ても本発明の効果が得られる。このような結合手の例は
例えば以下のものである。 【0343】 【化205】 【0344】 【化206】 【0345】 【化207】 【0346】上記のなかで特に好ましい例としては下記
一般式(XVII)で表わされるものである。一般式(
XVII)【0347】 【化208】 【0348】式中、L22、b、Z、R58およびR5
9は前に説明したのと同じ意味を表わし、hおよびvは
各々0または1を表わし、A14は5員環ないし8員環
を形成する2価の有機残基を表わす。 A14として例えば、−O−CH=、−O−C(C10
H21)=、−NHCOCH=、−NHCO−C(C7
 H15)=および−S−CH=基などが挙げられる。 次に本発明に用いられる漂白促進剤を放出する化合物の
具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。 【0349】 【化209】 【0350】 【化210】 【0351】 【化211】 【0352】 【化212】 【0353】 【化213】 【0354】 【化214】 【0355】 【化215】 【0356】 【化216】 【0357】 【化217】 【0358】 【化218】 【0359】 【化219】 【0360】 【化220】 【0361】 【化221】 【0362】 【化222】 【0363】 【化223】 【0364】 【化224】 【0365】 【化225】 【0366】 【化226】 【0367】 【化227】 【0368】 【化228】 【0369】 【化229】 【0370】 【化230】 【0371】 【化231】 【0372】 【化232】 【0373】 【化233】 【0374】 【化234】 【0375】 【化235】 【0376】 【化236】 【0377】 【化237】 【0378】 【化238】 【0379】その他、リサーチ・ディスクロージャーI
tem No. 24241号、同11449号、特開
昭61−201247号公報、特願昭61−25284
7号、同61−268870号、同61−268871
号に記載された化合物も同様に用いられる。また、本発
明に用いられる漂白促進剤放出化合物は、上記の特許明
細書の記載に基づいて容易に合成することができる。 【0380】本発明にかかわる漂白促進剤放出化合物の
感光材料への添加量は、感光材料1m2当り1×10−
7モルから1×10−1モルが好ましく、特に1×10
−6モルから5×10−2モルが好ましい。本発明にか
かる漂白促進剤放出化合物は、感光材料のすべての層に
添加することができるが、感光性乳剤層に添加すること
が好ましく、更にはより多くの感光性乳剤層に添加する
と、効果が著しくなる。本発明の漂白促進剤放出化合物
の添加方法は、後述の通常のカプラーと同様にして感光
材料に添加することが可能である。 【0381】本発明にかかわる漂白促進剤放出化合物は
、先に説明したイエローカラードシアンカプラーと使用
することにより、本来の脱銀促進効果に比べてさらに効
果が強調される。その効果は引例した特開昭61−22
1748号及び特開平1−319744号記載のカプラ
ーでは弱いかまたは全くみられないが、一般式(CI)
〜(CIV)で表わされる化合物では観察され、この効
果の強さは一般式(CI)及び(CII)が一般式(C
III)及び(CIV) に比べて大きく、さらに一般
式(CI)が一般式(CII)に比較して大きい。した
がって、本発明においては一般式(CI)及び一般式(
CII)で表わされるイエローカラードシアンカプラー
が漂白促進剤放出化合物と好ましく用いられ、一般式(
CI)で表わされるイエローカラードシアンカプラーが
特に好ましく用いられる。この色再現改良効果に加え、
さらに連続処理、感光材料の保存時の安定性及び色像堅
牢性も改良するというもう1つの効果も示す。 【0382】本発明の感光材料は、支持体上に青感色性
層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層の少
なくとも1層が設けられていればよく、ハロゲン化銀乳
剤層および非感光性層の層数および層順に特に制限はな
い。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性
は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤
層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化
銀写真感光材料であり、該感光性層は青色光、緑色光、
および赤外光の何れかに感色性を有する単位感光性層で
あり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料においては
、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤感
色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置される。しか
し、目的に応じて上記設置順が逆であっても、また同一
感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような設置順を
もとり得る。上記のハロゲン化銀感光性層の間および最
上層、最下層には各種の中間層等の非感光性層を設けて
もよい。該中間層には、特開昭61−43748号、同
59−113438号、同59−113440号、同6
1−20037号、同61−20038号明細書に記載
されるようなカプラー、DIR化合物等が含まれていて
もよく、通常用いられるように混色防止剤を含んでいて
もよい。各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化銀
乳剤層は、西独特許第1,121,470号あるいは英
国特許第923,045号に記載されるように高感度乳
剤層、低感度乳剤層の2層構成を好ましく用いることが
できる。通常は、支持体に向かって順次感光度が低くな
る様に配列するのが好ましく、また各ハロゲン乳剤層の
間には非感光性層が設けられていてもよい。また、特開
昭57−112751号、同62−200350号、同
62−206541号、62−206543号等に記載
されているように支持体より離れた側に低感度乳剤層、
支持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよい。 具体例として支持体から最も遠い側から、低感度青感光
性層、(BL)/高感度青感光性層(BH)/高感度緑
感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL)/高感度
赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、
またはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、また
はBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に設置す
ることができる。また特公昭55−34932号公報に
記載されているように、支持体から最も遠い側から青感
光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列することも
できる。また特開昭56−25738号、同62−63
936号明細書に記載されているように、支持体から最
も遠い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順
に配列することもできる。また特公昭49−15495
号公報に記載されているように上層を最も感光度の高い
ハロゲン化銀乳剤層、中層をそれよりも低い感光度のハ
ロゲン化銀乳剤層、下層を中層よりも更に感光度の低い
ハロゲン化銀乳剤層を配置し、支持体に向かって感光度
が順次低められた感光度の異なる3層から構成される配
列が挙げられる。このような感光度の異なる3層から構
成される場合でも、特開昭59−202464号明細書
に記載されているように、同一感色性層中において支持
体より離れた側から中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感
度乳剤層の順に配置されていてもよい。その他、高感度
乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、あるいは低感度
乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層などの順に配置さ
れていてもよい。また、4層以上の場合にも、上記の如
く配列を変えてよい。色再現性を改良するために、米国
特許第4,663,271号、同第4,705,744
号、同第4,707,436号、特開昭62−1604
48号、同63−89850号の明細書に記載の、BL
,GL,RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重
層効果のドナー層(CL)を主感光層に隣接もしくは近
接して配置することが好ましい。上記のように、それぞ
れの感光材料の目的に応じて種々の層構成・配列を選択
することができる。 【0383】本発明に用いられる写真感光材料の写真乳
剤層に含有される好ましいハロゲン化銀は約30モル%
以下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、もし
くはヨウ塩臭化銀である。特に好ましいのは約2モル%
から約10モル%までのヨウ化銀を含むヨウ臭化銀もし
くはヨウ塩臭化銀である。写真乳剤中のハロゲン化銀粒
子は、立方体、八面体、十四面体のような規則的な結晶
を有するもの、球状、板状のような変則的な結晶形を有
するもの、双晶面などの結晶欠陥を有するもの、あるい
はそれらの複合形でもよい。ハロゲン化銀の粒径は、約
0.2μm以下の微粒子でも投影面積直径が約10μm
に至るまでの大サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単
分散乳剤でもよい。本発明に使用できるハロゲン化銀写
真乳剤は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(RD
)No. 17643(1978年12月),22〜2
3頁,“I.乳剤製造(Emulsion prepa
ration and  types)”、および同N
o. 18716(1979年11月),648頁、同
No. 307105(1989年11月),863〜
865頁、およびグラフキデ著「写真の物理と化学」,
ポールモンテル社刊(P.Glafkides ,Ch
emie  et Phisique Photogr
aphique ,Paul Montel ,196
7)、ダフィン著「写真乳剤化学」,フォーカルプレス
社刊(G.F.Duffin ,Photograph
ic Emulsion Chemistry(Foc
al Press,1966))、ゼリクマンら著「写
真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V.L
.Zelikman et al.,Making  
and  Coating  Photographi
c  Emulsion ,Focal Press 
, 1964)などに記載された方法を用いて調製する
ことができる。 【0384】米国特許第3,574,628号、同3,
655,394号および英国特許第1,413,748
号などに記載された単分散乳剤も好ましい。また、アス
ペクト比が約3以上であるような平板状粒子も本発明に
使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィ
ック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gut
off,  PhotographicScience
 andEngineering)、第14巻  24
8〜257頁(1970年);米国特許第4,434,
226号、同4,414,310号、同4,433,0
48号、同4,439,520号および英国特許第2,
112,157号などに記載の方法により簡単に調製す
ることができる。結晶構造は一様なものでも、内部と外
部とが異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状
構造をなしていてもよい、また、エピタキシャル接合に
よって組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよ
く、また例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以
外の化合物と接合されていてもよい。また種々の結晶形
の粒子の混合物を用いてもよい。上記の乳剤は潜像を主
として表面に形成する表面潜像型でも、粒子内部に形成
する内部潜像型でも表面と内部のいずれにも潜像を有す
る型のいずれでもよいが、ネガ型の乳剤であることが必
要である。内部潜像型のうち、特開昭63−26474
0号に記載のコア/シェル型内部潜像型乳剤であっても
よい。このコア/シェル型内部潜像型乳剤の調製方法は
、特開昭59−133542号に記載されている。この
乳剤のシェルの厚みは、現像処理等によって異なるが、
3〜40nmが好ましく、5〜20nmが特に好ましい
。 【0385】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよ
うな工程で使用される添加剤はリサーチ・ディスクロー
ジャーNo. 17643、同No. 18716およ
び同No. 307105に記載されており、その該当
箇所を後掲の表にまとめた。本発明の感光材料には、感
光性ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、
ハロゲン組成、粒子の形状、感度の少なくとも1つの特
性の異なる2種類以上の乳剤を、同一層中に混合して使
用することができる。米国特許第4,082,553号
に記載の粒子表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子、米国
特許第4,626,498号、特開昭59−21485
2号に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、
コロイド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/または
実質的に非感光性の親水性コロイド層に好ましく使用で
きる。粒子内部および/または表面をかぶらせたハロゲ
ン化銀粒子とは、感光材料の未露光部および露光部を問
わず、一様に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化
銀粒子のことをいう。粒子内部または表面をかぶらせた
ハロゲン化銀粒子の調製法は、米国特許第4,626,
498号、特開昭59−214852号に記載されてい
る。粒子内部がかぶらされたコア/シェル型ハロゲン化
銀粒子の内部核を形成するハロゲン化銀は、同一のハロ
ゲン組成をもつものでも異なるハロゲン組成をもつもの
でもよい。 粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀としては
、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれを
も用いることができる。これらのかぶらされたハロゲン
化銀粒子の粒子サイズには特別な限定はないが、平均粒
子サイズとしては0.01〜0.75μm、特に0.0
5〜0.6μmが好ましい。また、粒子形状については
特に限定はなく、規則的な粒子でもよく、また、多分散
乳剤でもよいが、単分散(ハロゲン化銀粒子の重量また
は粒子数の少なくとも95%が平均粒子径の±40%以
内の粒子径を有するもの)であることが好ましい。 【0386】本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀
を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化
銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感
光せずに、その現像処理において実質的に現像されない
ハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされてい
ないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の
含有率が0〜100モル%であり、必要に応じて塩化銀
および/または沃化銀を含有してもよい。好ましい沃化
銀を0.5〜10モル%含有するものである。微粒子ハ
ロゲン化銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平均
値)が0.01〜0.5μmが好ましく、0.02〜0
.2μmがより好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、通常
の感光性ハロゲン化銀と同様の方法で調製できる。この
場合、ハロゲン化銀粒子の表面は、光学的に増感される
必要はなく、また分光増感も不要である。ただし、これ
を塗布液に添加するのに先立ち、あらかじめトリアゾー
ル系、アザインデン系、ベンゾチアゾリウム系、もしく
はメルカプト系化合物または亜鉛化合物などの公知の安
定剤を添加しておくことが好ましい。この微粒子ハロゲ
ン化銀粒子含有層に、コロイド銀を好ましく含有させる
ことができる。本発明の感光材料の塗布銀量は、6.0
g/m2以下が好ましく、4.5g/m2以下が最も好
ましい。 【0387】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記の3つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、下記の表に関連する記載箇所を示した。     添加剤の種類          RD176
43         RD18716       
RD307105  1. 化学増感剤       
     23頁         648頁右欄  
        866頁  2. 感度上昇剤   
                        6
48頁右欄  3. 分光増感剤、        2
3〜24頁         648頁右欄     
    866〜868 頁      強色増感剤 
                         
  〜 649頁右欄  4. 増  白  剤   
         24頁         647頁
右欄          868頁  5. かぶり防
止剤、      24〜25頁         6
49頁右欄         868〜870 頁  
    安定剤   6. 光吸収剤、フ        25〜26頁
         649頁右欄          
873頁      ィルター染料、        
                〜 650頁左欄 
     紫外線吸収剤   7. ステイン防止剤        25頁右欄
       650頁左欄〜右欄    872頁 
 8. 色素画像安定剤          25頁 
      650頁左欄          872
頁  9. 硬  膜  剤            
  26頁       651頁左欄       
  874〜875 頁  10. バインダー   
           26頁       651頁
左欄         873〜874 頁  11.
 可塑剤、潤滑剤          27頁    
   650頁右欄          876頁  
12. 塗布助剤、            26〜2
7頁       650頁右欄         8
75〜876 頁      表面活性剤   13. スタチック防止剤        27頁
       650頁右欄         876
〜877 頁  14. マット剤         
                         
             878〜879 頁【03
88】また、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の劣
化を防止するために、米国特許4,411,987号や
同第4,435,503号に記載されたホルムアルデヒ
ドと反応して、固定化できる化合物を感光材料に添加す
ることが好ましい。本発明の感光材料に、米国特許第4
,740,454号、同第4,788,132号、特開
昭62−18539号、特開平1−283551号に記
載のメルカプト化合物を含有させることが好ましい。本
発明の感光材料に、特開平1−106052号に記載の
、現像処理によって生成した現像銀量とは無関係にかぶ
らせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤またはそれらの
前駆体を放出する化合物を含有させることが好ましい。 本発明の感光材料に、国際公開WO88/04794号
、特開平1−502912号に記載された方法で分散さ
れた染料またはEP317,308A号、米国特許4,
420,555号、特開平1−259358号に記載の
染料を含有させることが好ましい。本発明には種々のカ
ラーカプラーを使用することができ、その具体例は前出
のリサーチ・ディスクロージャーNo. 17643、
VII −C〜G、および同No. 307105、V
II −C〜Gに記載された特許に記載されている。本
発明の一般式(I) で表わされるカプラーと併用でき
るイエローカプラーとしては、例えば米国特許第3,9
33,501号、同第4,022,620号、同第4,
326,024号、同第4,401,752号、同第4
,248,961号、特公昭58−10739号、英国
特許第1,425,020号、同第1,476,760
号、米国特許第3,973,968号、同第4,314
,023号、同第4,511,649号、欧州特許第2
49,473A号、等に記載のものが好ましい。 【0389】マゼンタカプラーとしては5−ピラゾロン
系及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特
許第4,310,619号、同第4,351,897号
、欧州特許第73,636号、米国特許第3,061,
432号、同第3,725,067号、リサーチ・ディ
スクロージャーNo. 24220(1984年6月)
、特開昭60−33552号、リサーチ・ディスクロー
ジャーNo. 24230(1984年6月)、特開昭
60−43659号、同61−72238号、同60−
35730号、同55−118034号、同60−18
5951号、米国特許第4,500,630号、同第4
,540,654号、同第4,556,630号、国際
公開WO88/04795号等に記載のものが特に好ま
しい。シアンカプラーとしては、フエノール系及びナフ
トール系カプラーが挙げられ、米国特許第4,052,
212号、同第4,146,396号、同第4,228
,233号、同第4,296,200号、同第2,36
9,929号、同第2,801,171号、同第2,7
72,162号、同第2,895,826号、同第3,
772,002号、同第3,758,308号、同第4
,334,011号、同第4,327,173号、西独
特許公開第3,329,729号、欧州特許第121,
365A号、同第249,453A号、米国特許第3,
446,622号、同第4,333,999号、同第4
,775,616号、同第4,451,559号、同第
4,427,767号、同第4,690,889号、同
第4,254,212号、同第4,296,199号、
特開昭61−42658号等に記載のものが好ましい。 さらに、特開昭64−553号、同64−554号、同
64−555号、同64−556号に記載のピラゾロア
ゾール系カプラーや、米国特許第4,818,672号
に記載のイミダゾール系カプラーも使用することができ
る。ポリマー化された色素形成カプラーの典型例は、米
国特許第3,451,820号、同第4,080,21
1号、同第4,367,282号、同第4,409,3
20号、同第4,576,910号、英国特許2,10
2,137号、欧州特許第341,188A号等に記載
されている。 【0390】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、米国特許第4,366,237号、英国特許
第2,125,570号、欧州特許第96,570号、
西独特許(公開)第3,234,533号に記載のもの
が好ましい。発色色素の不要吸収を補正するためのカラ
ード・カプラーは、本発明のイエローカラードシアンカ
プラーに加え、リサーチ・ディスクロージャーNo. 
17643の VII−G項、同No. 307105
の VII−G項、米国特許第4,163,670号、
特公昭57−39413号、米国特許第4,004,9
29号、同第4,138,258号、英国特許第1,1
46,368号に記載のものが好ましい。また、米国特
許第4,774,181号に記載のカップリング時に放
出された蛍光色素により発色色素の不要吸収を補正する
カプラーや、米国特許第4,777,120号に記載の
現像主薬と反応して色素を形成しうる色素プレカーサー
基を離脱基として有するカプラーを用いることも好まし
い。カツプリングに伴って写真的に有用な残基を放出す
る化合物もまた本発明で好ましく使用できる。現像抑制
剤を放出するDIRカプラーは、前述のRD17643
、VII −F項及び同No. 307105、VII
 −F項に記載された特許、特開昭57−151944
号、同57−154234号、同60−184248号
、同63−37346号、同63−37350号、米国
特許4,248,962号、同4,782,012号に
記載されたものが好ましい。R.D.No. 1144
9、同24241、特開昭61−201247号等に記
載の漂白促進剤放出カプラーは、漂白能を有する処理工
程の時間を短縮するのに有効であり、特に、前述の平板
状ハロゲン化銀粒子を用いる感光材料に添加する場合に
、その効果が大である。また、特開昭60−10702
9号、同60−252340号、特開平1−44940
号、同1−45687号に記載の現像主薬の酸化体との
酸化還元反応により、かぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲ
ン化銀溶剤等を放出する化合物も好ましい。 【0391】その他、本発明の感光材料に用いることの
できる化合物としては、米国特許第4,130,427
号等に記載の競争カプラー、米国特許第4,283,4
72号、同第4,338,393号、同第4,310,
618号等に記載の多当量カプラー、特開昭60−18
5950号、特開昭62−24252号等に記載のDI
Rレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー放出
カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物もしく
はDIRレドックス放出レドックス化合物、欧州特許第
173,302A号、同第313,308A号に記載の
離脱後復色する色素を放出するカプラー、米国特許第4
,555,477号等に記載のリガンド放出カプラー、
特開昭63−75747号に記載のロイコ色素を放出す
るカプラー、米国特許第4,774,181号に記載の
蛍光色素を放出するカプラー等が挙げられる。 【0392】本発明に使用するカプラーは、種々の公知
分散方法により感光材料に導入できる。水中油滴分散法
に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第2,322,
027号などに記載されている。水中油滴分散法に用い
られる常圧での沸点が175℃以上の高沸点有機溶剤の
具体例としては、フタル酸エステル類(ジブチルフタレ
ート、ジシクロヘキシルフタレート、ジ−2−エチルヘ
キシルフタレート、デシルフタレート、ビス(2,4−
ジ−t−アミルフェニル)フタレート、ビス(2,4−
ジ−t−アミルフェニル)イソフタレート、ビス(1,
1−ジエチルプロピル)フタレートなど)、リン酸また
はホスホン酸のエステル類(トリフェニルホスフェート
、トリクレジルホスフェート、2−エチルヘキシルジフ
ェニルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート
、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリドデシ
ルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、ト
リクロロプロピルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシ
ルフェニルホスホネートなど)、安息香酸エステル類(
2−エチルヘキシルベンゾエート、ドデシルベンゾエー
ト、2−エチルヘキシル−p−ヒドロキシベンゾエート
など)、アミド類(N,N−ジエチルドデカンアミド、
N,N−ジエチルラウリルアミド、N−テトラデシルピ
ロリドンなど)、アルコール類またはフェノール類(イ
ソステアリルアルコール、2,4−ジ−tert−アミ
ルフェノールなど)、脂肪族カルボン酸エステル類(ビ
ス(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルアゼ
レート、グリセロールトリブチレート、イソステアリル
ラクテート、トリオクチルシトレートなど)、アニリン
誘導体(N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−ter
tオクチルアニリンなど)、炭化水素類(パラフィン、
ドデシルベンゼン、ジイソプロピルナフタレンなど)な
どが挙げられる。また補助溶剤としては、沸点が約30
℃以上、好ましくは50℃以上約160℃以下の有機溶
剤などが使用でき、典型例としては酢酸エチル、酢酸ブ
チル、プロピオン酸エチル、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン、2−エトキシエチルアセテート、ジメチ
ルホルムアミドなどが挙げられる。ラテックス分散法の
工程、効果および含浸用のラテックスの具体例は、米国
特許第4,199,363号、西独特許出願(OLS)
第2,541,274号および同第2,541,230
号などに記載されている。 【0393】本発明のカラー感光材料中には、フェネチ
ルアルコールや特開昭63−257747号、同62−
272248号、および特開平1−80941号に記載
の1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、n−ブチ
ル  p−ヒドロキシベンゾエート、フェノール、4−
クロル−3,5−ジメチルフェノール、2−フェノキシ
エタノール、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾー
ル等の各種の防腐剤もしくは防黴剤を添加することが好
ましい。本発明は種々のカラー感光材料に適用すること
ができる。一般用もしくは映画用のカラーネガフィルム
、スライド用もしくはテレビ用のカラー反転フィルム、
カラーペーパー、カラーポジフィルムおよびカラー反転
ペーパーなどを代表例として挙げることができる。本発
明に使用できる適当な支持体は、例えば、前述のRD.
No. 17643の28頁、同No. 18716の
647頁右欄から648頁左欄、および同No. 30
7105の879頁に記載されている。本発明の感光材
料は、乳剤層を有する側の全親水性コロイド層の膜厚の
総和が28μm以下であることが好ましく、23μm以
下がより好ましく、18μm以下が更に好ましく、16
μm以下が特に好ましい。また膜膨潤速度T1/2 は
30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましい。膜
厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した
膜厚を意味し、膜膨潤速度T1/2 は、当該技術分野
において公知の手法に従って測定することができる。例
えば、エー・グリーン(A.Green)らによりフォ
トグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリン
グ(Photogr.Sci.Eng.),19巻、2
号,124〜129頁に記載の型のスエロメーター(膨
潤計)を使用することにより、測定でき、T1/2 は
発色現像液で30℃、3分15秒処理した時に到達する
最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚とし、飽和膜厚の1/
2 の膜厚に到達するまでの時間と定義する。膜膨潤速
度T1/2 はバインダーとしてのゼラチンに硬膜剤を
加えること、あるいは塗布後の経時条件を変えることに
よって調整することができる。また、膨潤率は150〜
400%が好ましい。膨潤率とは、さきに述べた条件下
での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)/
膜厚に従って計算できる。本発明の感光材料は、乳剤層
を有する側の反対側に、乾燥膜厚の総和が2μm〜20
μmの親水性コロイド層(バック層と称す)を設けるこ
とが好ましい。このバック層には、前述の光吸収剤、フ
ィルター染料、紫外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜
剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性
剤等を含有させることが好ましい。このバック層の膨潤
率は150〜500%が好ましい。 【0394】本発明に従ったカラー写真感光材料は、前
述のRD.No. 17643の28〜29頁、同No
. 18716の615左欄〜右欄、および同No. 
307105の880〜881頁に記載された通常の方
法によって現像処理することができる。本発明の感光材
料の現像処理に用いる発色現像液は、好ましくは芳香族
第一級アミン系発色現像主薬を主成分とするアルカリ性
水溶液である。この発色現像主薬としては、アミノフェ
ノール系化合物も有用であるが、p−フェニレンジアミ
ン系化合物が好ましく使用され、その代表例としては3
−メチル−4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、3
−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキ
シエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチ
ル−N−β−メタンスルホンアミドエチルアニリン、3
−メチル−4−アミノ−N−エチル−β−メトキシエチ
ルアニリン及びこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp−ト
ルエンスルホン酸塩などが挙げられる。これらの化合物
は目的に応じ2種以上併用することもできる。発色現像
液は、アルカリ金属の炭酸塩、ホウ酸塩もしくはリン酸
塩のようなpH緩衝剤、塩化物塩、臭化物塩、沃化物塩
、ベンズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類もしくは
メルカプト化合物のような現像抑制剤またはカブリ防止
剤などを含むのが一般的である。また必要に応じて、ヒ
ドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、亜硫
酸塩、N,N−ビスカルボキシメチルヒドラジンの如き
ヒドラジン類、フェニルセミカルバジド類、トリエタノ
ールアミン、カテコールスルホン酸類の如き各種保恒剤
、エチレングリコール、ジエチレングリコールのような
有機溶剤、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコー
ル、四級アンモニウム塩、アミン類のような現像促進剤
、色素形成カプラー、競争カプラー、1−フェニル−3
−ピラゾリドンのような補助現像主薬、粘性付与剤、ア
ミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン酸、アルキル
ホスホン酸、ホスホノカルボン酸に代表されるような各
種キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニト
リロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキ
サンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、
1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ニ
トリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレ
ンジアミン−N,N,N,N−テトラメチレンホスホン
酸、エチレンジアミン−ジ(o−ヒドロキシフェニル酢
酸)及びそれらの塩を代表例として挙げることができる
。 【0395】また反転処理を実施する場合は通常黒白現
像を行ってから発色現像する。この黒白現像液には、ハ
イドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類、1−フェ
ニル−3−ピラゾリドンなどの3−ピラゾリドン類また
はN−メチル−p−アミノフェノールなどのアミノフェ
ノール類など公知の黒白現像主薬を単独であるいは組み
合わせて用いることができる。これらの発色現像液及び
黒白現像液のpHは9〜12であることが一般的である
。またこれらの現像液の補充量は、処理するカラー写真
感光材料にもよるが、一般に感光材料1平方メートル当
たり3l以下であり、補充液中の臭化物イオン濃度を低
減させておくことにより500ml以下にすることもで
きる。補充量を低減する場合には処理槽の空気との接触
面積を小さくすることによって液の蒸発、空気酸化を防
止することが好ましい。処理槽の写真処理液と空気との
接触面積は、以下に定義する開口率で表わすことができ
る。即ち、 開口率=〔処理液と空気との接触面積(cm2 )〕÷
〔処理液の容量(cm3 )〕 上記の開口率は、0.1以下であることが好ましく、よ
り好ましくは0.001〜0.05である。このように
開口率を低減させる方法としては、処理槽の写真処理液
面に浮き蓋等の遮蔽物を設けるほかに、特開平1−82
033号に記載された可動蓋を用いる方法、特開昭63
−216050号に記載されたスリット現像処理方法を
挙げることができる。開口率を低減させることは、発色
現像及び黒白現像の両工程のみならず、後続の諸工程、
例えば、漂白、漂白定着、定着、水洗、安定化などの全
ての工程において適用することが好ましい。また、現像
液中の臭化イオンの蓄積を抑える手段を用いることによ
り補充量を低減することもできる。発色現像処理の時間
は、通常2〜5分の間で設定されるが、高温高pHとし
、かつ発色現像主薬を高濃度に使用することにより、更
に処理時間の短縮を図ることもできる。 【0396】発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理さ
れる。漂白処理は定着処理と同時に行なわれてもよいし
(漂白定着処理)、個別に行なわれてもよい。更に処理
の迅速化を図るため、漂白処理後漂白定着処理する処理
方法でもよい。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理
すること、漂白定着処理の前に定着処理すること、又は
漂白定着処理後漂白処理することも目的に応じ任意に実
施できる。漂白剤としては、例えば鉄(III)などの
多価金属の化合物、過酸類、キノン類、ニトロ化合物等
が用いられる。代表的漂白剤としては鉄(III)の有
機錯塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエチレント
リアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチ
ルイミノ二酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、グ
リコールエーテルジアミン四酢酸、などのアミノポリカ
ルボン酸類もしくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの
錯塩などを用いることができる。これらのうちエチレン
ジアミン四酢酸鉄(III)錯塩、及び1,3−ジアミ
ノプロパン四酢酸鉄(III) 錯塩を始めとするアミ
ノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は迅速処理と環境汚
染防止の観点から好ましい。さらにアミノポリカルボン
酸鉄(III)錯塩は漂白液においても、漂白定着液に
おいても特に有用である。これらのアミノポリカルボン
酸鉄(III)錯塩を用いた漂白液又は漂白定着液のp
Hは通常4.0〜8であるが、処理の迅速化のためにさ
らに低いpHで処理することもできる。 【0397】漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴には
、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。 有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されて
いる:米国特許3,893,858号、西独特許第1,
290,812号、同2,059,988号、特開昭5
3−32736号、同53−57831号、同53−3
7418号、同53−72623号、同53−9563
0号、同53−95631号、同53−104232号
、同53−124424号、同53−141623号、
同53−28426号、リサーチ・ディスクロージャー
No. 17129号(1978年7月)などに記載の
メルカプト基またはジスルフィド基を有する化合物;特
開昭50−140129号に記載のチアゾリジン誘導体
;特公昭45−8506号、特開昭52−20832号
、同53−32735号、米国特許第3,706,56
1号に記載のチオ尿素誘導体;西独特許第1,127,
715号、特開昭58−16,235号に記載の沃化物
塩;西独特許第966,410号、同2,748,43
0号に記載のポリオキシエチレン化合物類;特公昭45
−8836号記載のポリアミン化合物;その他特開昭4
9−40,943号、同49−59,644号、同53
−94,927号、同54−35,727号、同55−
26,506号、同58−163,940号記載の化合
物;臭化物イオン等が使用できる。なかでもメルカプト
基またはジスルフィド基を有する化合物が促進効果が大
きい観点で好ましく、特に米国特許第3,893,85
8号、西独特許第1,290,812号、特開昭53−
95,630号に記載の化合物が好ましい。更に、米国
特許第4,552,834号に記載の化合物も好ましい
。これらの漂白促進剤は感材中に添加してもよい。 撮影用のカラー感光材料を漂白定着するときにこれらの
漂白促進剤は特に有効である。漂白液や漂白定着液には
上記の化合物の他に、漂白ステインを防止する目的で有
機酸を含有させることが好ましい。特に好ましい有機酸
は、酸解離定数(pKa)が2〜5である化合物で、具
体的には酢酸、プロピオン酸、ヒドロキシ酢酸などが好
ましい。定着液や漂白定着液に用いられる定着剤として
はチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル系化合物
、チオ尿素類、多量の沃化物塩等をあげることができる
が、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、特にチオ硫酸ア
ンモニウムが最も広範に使用できる。また、チオ硫酸塩
とチオシアン酸塩、チオエーテル系化合物、チオ尿素な
どの併用も好ましい。定着液や漂白定着液の保恒剤とし
ては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、カルボニル重亜硫酸付加
物あるいは欧州特許第294769A号に記載のスルフ
ィン酸化合物が好ましい。更に、定着液や漂白定着液に
は液の安定化の目的で、各種アミノポリカルボン酸類や
有機ホスホン酸類の添加が好ましい。本発明において、
定着液または漂白定着液には、pH調整のためにpKa
が6.0〜9.0の化合物、好ましくは、イミダゾール
、1−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、
2−メチルイミダゾールの如きイミダゾール類を0.1
〜10モル/l添加することが好ましい。 【0398】脱銀工程の時間の合計は、脱銀不良が生じ
ない範囲で短い方が好ましい。好ましい時間は1分〜3
分、更に好ましくは1分〜2分である。また、処理温度
は25℃〜50℃、好ましくは35℃〜45℃である。 好ましい温度範囲においては、脱銀速度が向上し、かつ
処理後ステイン発生が有効に防止される。脱銀工程にお
いては、攪拌ができるだけ強化されていることが好まし
い。攪拌強化の具体的な方法としては、特開昭62−1
83460号に記載の感光材料の乳剤面に処理液の噴流
を衝突させる方法や、特開昭62−183461号の回
転手段を用いて攪拌効果を上げる方法、更には液中に設
けられたワイパーブレードと乳剤面を接触させながら感
光材料を移動させ、乳剤表面を乱流化することによって
攪拌効果を向上させる方法、処理液全体の循環流量を増
加させる方法が挙げられる。このような攪拌向上手段は
、漂白液、漂白定着液、定着液のいずれかにおいても有
効である。攪拌の向上は乳剤膜中への漂白剤、定着剤の
供給を速め、結果として脱銀速度を高めるものと考えら
れる。また、前記の攪拌向上手段は、漂白促進剤を使用
した場合により有効であり、促進効果を著しく増加させ
たり漂白促進剤による定着阻害作用を解消させることが
できる。本発明の感光材料に用いられる自動現像機は、
特開昭60−191257号、同60−191258号
、同60−191259号に記載の感光材料搬送手段を
有していることが好ましい。前記の特開昭60−191
257号に記載のとおり、このような搬送手段は前浴か
ら後浴への処理液の持込みを著しく削減でき、処理液の
性能劣化を防止する効果が高い。このような効果は各工
程における処理時間の短縮や、処理液補充量の低減に特
に有効である。 【0399】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、脱銀処理後、水洗及び/又は安定工程を経るのが一
般的である。水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性
(例えばカプラー等使用素材による)、用途、更には水
洗水温、水洗タンクの数(段数)、向流、順流等の補充
方式、その他種々の条件によって広範囲に設定し得る。 このうち、多段向流方式における水洗タンク数と水量の
関係は、Journal  ofthe Societ
y of Motion Picture  and 
 Television Engineers第64巻
、P.248−253(1955年5月号)に記載の方
法で、求めることができる。前記文献に記載の多段向流
方式によれば、水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク
内における水の滞留時間の増加により、バクテリアが繁
殖し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が
生じる。本発明のカラー感光材料の処理において、この
ような問題の解決策として、特開昭62−288,83
8号に記載のカルシウムイオン、マグネシウムイオンを
低減させる方法を極めて有効に用いることができる。ま
た、特開昭57−8,542号に記載のイソチアゾロン
化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソシアヌール
酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベンゾトリアゾ
ール等、堀口博著「防菌防黴剤の化学」(1986年)
三共出版、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技
術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学会編「
防菌防黴剤事典」(1986年)に記載の殺菌剤を用い
ることもできる。本発明の感光材料の処理における水洗
水のpHは、4〜9であり、好ましくは5〜8である。 水洗水温、水洗時間も、感光材料の特性、用途等で種々
設定し得るが、一般には、15〜45℃で20秒〜10
分、好ましくは25〜40℃で30秒〜5分の範囲が選
択される。 更に、本発明の感光材料は、上記水洗に代り、直接安定
液によって処理することもできる。このような安定化処
理においては、特開昭57−8543号、同58−14
834号、同60−220345号に記載の公知の方法
はすべて用いることができる。また、前記水洗処理に続
いて、更に安定化処理する場合もあり、その例として、
撮影用カラー感光材料の最終浴として使用される、色素
安定化剤と界面活性剤を含有する安定浴を挙げることが
できる。色素安定化剤としては、ホルマリンやグルタル
アルデヒドなどのアルデヒド類、N−メチロール化合物
、ヘキサメチレンテトラミンあるいはアルデヒド亜硫酸
付加物などを挙げることができる。この安定浴にも各種
キレート剤や防黴剤を加えることもできる。 【0400】上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオ
ーバーフロー液は脱銀工程等他の工程において再利用す
ることもできる。自動現像機などを用いた処理において
、上記の各処理液が蒸発により濃縮化する場合には、水
を加えて濃縮補正することが好ましい。本発明のハロゲ
ン化銀カラー感光材料には処理の簡略化及び迅速化の目
的で発色現像主薬を内蔵しても良い。内蔵するためには
、発色現像主薬の各種プレカーサーを用いるのが好まし
い。例えば米国特許第3,342,597号記載のイン
ドアニリン系化合物、同第3,342,599号、リサ
ーチ・ディスクロージャーNo. 14,850号及び
同No. 15,159号記載のシッフ塩基型化合物、
同13,924号記載のアルドール化合物、米国特許第
3,719,492号記載の金属塩錯体、特開昭53−
135628号記載のウレタン系化合物を挙げることが
できる。本発明のハロゲン化銀カラー感光材料は、必要
に応じて、発色現像を促進する目的で、各種の1−フェ
ニル−3−ピラゾリドン類を内蔵しても良い。典型的な
化合物は特開昭56−64339号、同57−1445
47号、および同58−115438号等記載されてい
る。 本発明における各種処理液は10℃〜50℃において使
用される。通常は33℃〜38℃の温度が標準的である
が、より高温にして処理を促進し処理時間を短縮したり
、逆により低温にして画質の向上や処理液の安定性の改
良を達成することができる。また、本発明のハロゲン化
銀感光材料は米国特許第4,500,626号、特開昭
60−133449号、同59−218443号、同6
1−238056号、欧州特許210,660A2号な
どに記載されている熱現像感光材料にも適用できる。 【0401】 【実施例】以下、本発明を実施例により、更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 【0402】実施例1 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成の各層を重層塗布して多層カラー
感光材料101を作製した。 (感光層組成)各成分に対応する数字はg/m2単位で
表した塗布量を示し、ハロゲン化銀およびコロイド銀に
ついては銀換算の塗布量を示す。ただし、増感色素につ
いては同一層内のハロゲン化銀1モルに対する塗布量を
モル単位で示す。 【0403】第1層(ハレーション防止層)  黒色コ
ロイド銀                     
                         
0.35  ゼラチン               
                         
            1.50  UV−1   
                         
                        0
.20  CC−1                
                         
           0.05  CM−1    
                         
                       0.
05  Solv−1               
                         
        0.20第2層(中間層)   ゼラチン                   
                         
        1.50  UV−1       
                         
                    0.01 
 Solv−1                  
                         
     0.01【0404】第3層(低感度赤感乳
剤層)  単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有率7.
5モル%、平均粒径0.46μ)          
                         
                         
  1.10  単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有
率2.0モル%、平均粒径0.32μ)       
                         
                         
     0.60  ゼラチン          
                         
                 1.50  Ex
S−1                      
                      2.5
×10−4  ExS−2             
                         
      2.5×10−4  ExS−3    
                         
               5.0×10−5  
ExC−1                    
                         
     1.00  ExC−4         
                         
                0.05  CC−
1                        
                         
   0.05  ExD−1           
                         
              0.002  Solv
−1                       
                         
0.50第4層(高感度赤感乳剤層)   単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有率6.0モル
%、平均粒径0.78μ)             
                         
                        2
.30  ゼラチン                
                         
           1.50  ExS−1   
                         
                2.0×10−4 
 ExS−2                   
                         
2.0×10−4  ExS−3          
                         
         1.0×10−5  ExC−2 
                         
                        0
.015  ExC−3              
                         
           0.25  CC−1    
                         
                       0.
015  ExD−2               
                         
          0.05  Solv−1   
                         
                    0.50第
5層(中間層)   ゼラチン                   
                         
        0.50【0405】第6層(低感度
緑感乳剤層)  単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有
率7.5モル%、平均粒径0.46μ)       
                         
                         
     1.20  ゼラチン          
                         
                 1.00  Ex
S−4                      
                      5.0
×10−4  ExS−5             
                         
      1.0×10−4  ExM−1    
                         
                     0.40
  CM−1                   
                         
        0.05  ExD−3      
                         
                   0.015 
 ExD−4                   
                         
      0.02  Solv−2       
                         
                0.60第7層(中
間層)   ゼラチン                   
                         
        0.80  Solv−1     
                         
                  0.20第8層
(高感度緑感乳剤層)   単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有率6.0モル
%、平均粒径0.78μ)             
                         
                        1
.60  ゼラチン                
                         
           1.00  ExS−6   
                         
                1.5×10−4 
 ExS−7                   
                         
2.5×10−4  ExS−8          
                         
         5.0×10−5  ExM−2 
                         
                        0
.05  ExM−3               
                         
          0.15  CM−2     
                         
                      0.0
5  ExD−3                 
                         
        0.01  Solv−3     
                         
                  0.50第9層
(イエローフィルター層)   黄色コロイド銀                
                         
     0.15  ゼラチン          
                         
                 0.80  Cp
d−1                      
                         
   0.10  Solv−3          
                         
             0.10【0406】第1
0層(低感度青感乳剤層)  単分散沃臭化銀乳剤(平
均沃化銀含有率7.5モル%、平均粒径0.46μ) 
                         
                         
           0.35  単分散沃臭化銀乳
剤(平均沃化銀含有率2.0モル%、平均粒径0.32
μ)                       
                         
              0.35  ゼラチン 
                         
                         
 1.00  ExS−10            
                         
     7.0×10−4  ExY−1     
                         
                    0.50 
 ExY−2                   
                         
      0.10  ExD−2        
                         
                 0.01  So
lv−3                     
                         
  0.15第11層(高感度青感乳剤層)   単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有率8.0モル
%、平均粒径0.95μ)             
                         
                        0
.70  単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有率7.
5モル%、平均粒径0.46μ)          
                         
                         
  0.30  ゼラチン             
                         
              1.10  ExS−9
                         
                   1.0×10
−4  ExS−10               
                         
  3.0×10−4  ExY−1        
                         
                 0.30  Ex
Y−2                      
                         
   0.05  Solv−3          
                         
             0.07【0407】第1
2層(第1保護層)   微粒子沃臭化銀乳剤(沃化銀含有率2.0モル%、
平均粒径0.08μ)               
                         
                      0.5
0  ゼラチン                  
                         
         1.00  UV−1      
                         
                     0.10
  UV−2                   
                         
        0.05  Cpd−2      
                         
                   0.50  
Cpd−3                    
                         
     0.20  Solv−1        
                         
               0.10  Solv
−4                       
                         
0.10第13層(第2保護層)   ゼラチン                   
                         
        0.60  アルカリ可溶性マット化
剤(平均粒径2μ)                
    0.10  滑り剤            
                         
                 0.04  Ex
F−1                      
                         
   0.005  ExF−2          
                         
               0.01  W−1 
                         
                         
   0.005なお、各層には上記化合物の他に塗布
助剤W−2、分散助剤W−3、硬膜剤H−1及びH−2
、防腐剤Cpd−4、安定剤Cpd−5、カブリ防止剤
Cpd−6及びCpd−7を添加した。上記使用した化
合物の構造式は下記の通りである。 【0408】 【化239】 【0409】 【化240】 【0410】 【化241】 【0411】 【化242】 【0412】 【化243】 【0413】 【化244】 【0414】 【化245】 【0415】 【化246】 【0416】 【化247】 【0417】 【化248】 【0418】 【化249】 【0419】 【化250】 【0420】 【化251】 【0421】 【化252】 【0422】 【化253】 【0423】 【化254】 【0424】(試料102の作製) 試料101の第3層及び第4層の赤感乳剤層に特開平1
−319744号記載の具体的化合物例、II−1を第
3層に0.10g/m2、第4層に0.02g/m2に
なるように塗布し、第3層のExC−1を0.93g/
m2、第4層のExC−3を0.24g/m2の塗布量
になるようにし、他は変えることなく作製した。 特開平1−319744号記載 化合物例  II−1 【0425】 【化255】 【0426】(試料103の作製) 試料101の第3層に本発明の漂白促進剤放出カプラー
として、具体的な例示化合物(37)を0.15g/m
2になるよう、また、ExC−1が0.87g/m2に
なるように塗布し、さらに、第4層に本発明の漂白促進
剤放出カプラーとして、具体的な例示化合物(14)を
0.20g/m2になるように、また、ExC−3を0
.10g/m2になるように塗布し、他は変更すること
なく試料を作製した。 【0427】(試料104の作製) 試料101の第3層に試料102の第3層に使用したイ
エローカラードシアンカプラーを同量使用し、併せて試
料103の第3層に使用した漂白促進剤放出カプラーを
同量使用し、ExC−1を0.80g/m2になるよう
にした。次に、第4層に試料102の第4層に用いたイ
エローカラードシアンカプラーを同量使用し、併せて試
料103の第4層に用いた漂白促進剤放出カプラーを同
じように同量使用し、ExC−3を0.09g/m2に
して、他は変えることなく試料を作製した。 【0428】(試料105の作製) 試料102における第3層及び第4層の赤感乳剤層に使
用したイエローカラードシアンカプラー、特開平1−3
19744号記載の化合物II−1を特開昭61−22
1748号記載の化合物例、C−4に変え、塗布量を試
料102と等モルにして他は変更することなく試料を作
製した。 特開昭61−221748号記載 化合物例  C−4 【0429】 【化256】 【0430】(試料106の作製) 試料104の第3層及び第4層に用いたイエローカラー
ドシアンカプラーを試料105と同じにし、塗布量も同
じモル数に合せ、他は試料104と全く同じにして試料
を作製した。 【0431】(試料107の作製) 試料102の第3層及び第4層に使用したイエローカラ
ードシアンカプラーを本発明のイエローカラードシアン
カプラー、(YC−10)に等モル量置き換えたほかは
変更することなく試料を作製した。 【0432】(試料108の作製) 試料104の第3層及び第4層に用いたイエローカラー
ドシアンカプラーを試料107と同じイエローカラード
シアンカプラーに等モル量置き換え、他は試料104と
全く同じにして試料を作製した。 【0433】(試料109の作製) 試料107の(YC−10)を(YC−37)に等モル
量置き換え、他は試料107と全く同様にして試料を作
製した。 【0434】(試料110の作製) 試料108の(YC−10)を(YC−37)に等モル
量置き換え、第3層の漂白促進剤放出カプラーを(54
)に、第4層の漂白促進剤放出カプラーを(34)にそ
れぞれ等モル量置き換え、他は変更することなしに試料
108と同じようにして試料を作製した。 【0435】(試料111の作製) 試料107の(YC−10)を(YC−51)に等モル
量置き換え、他は試料107と全く同様にして試料を作
製した。 【0436】(試料112の作製) 試料108の(YC−10)を(YC−51)に等モル
量置き換え、第3層の漂白促進剤放出カプラー(37)
を(69)に、第4層の漂白促進剤放出カプラー(14
)を(33)にそれぞれ等モル量置き換え、他は変える
ことなく試料108と同じ様にして試料を作製した。 【0437】これら作製した試料101〜112は裁断
・加工し、赤色分解フィルターを付したウエッヂ露光を
与えた。また、別試料には白光の均一露光を与えて、以
下に記載する処理方法に従い処理を実施した。 処理方法 工程          処理時間        処
理温度発色現像        3分15秒     
   38℃漂    白        6分30秒
        38℃水    洗        
2分10秒        24℃定    着   
     4分20秒        38℃水洗 (
1)        1分05秒        24
℃水洗 (2)        1分00秒     
   24℃安    定        1分05秒
        38℃乾    燥        
4分20秒        55℃【0438】次に、
処理液の組成を記す。 (発色現像液)                          
                         
          (単位g)  ジエチレントリア
ミン五酢酸                    
              1.0  1−ヒドロキ
シエチリデン−1,1−ジホスホン酸        
      3.0  亜硫酸ナトリウム      
                         
             4.0  炭酸カリウム 
                         
                    30.0 
 臭化カリウム                  
                         
     1.4  ヨウ化カリウム        
                         
             1.5mg  ヒドロキシ
ルアミン硫酸塩                  
                  2.4  4−
(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ)  
        4.5    −2−メチルアニリン
硫酸塩   水を加えて                  
                         
       1.0l  pH          
                         
                   10.05(
漂白液) (単位g)   エチレンジアミン四酢酸第二鉄ナトリウム三水塩 
           100.0  エチレンジアミ
ン四酢酸二ナトリウム塩              
        10.0  臭化アンモニウム   
                         
            140.0  硝酸アンモニ
ウム                       
                   30.0  
アンモニア水(27%)              
                        6
.5ml  水を加えて              
                         
           1.0l  pH      
                         
                         
6.0(定着液) (単位g)   エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩     
                   0.5  亜
硫酸ナトリウム                  
                         
 7.0  重亜硫酸ナトリウム          
                         
       5.0  チオ硫酸アンモニウム水溶液
(700g/l)              170
.0ml  水を加えて              
                         
           1.0l  pH      
                         
                         
6.7(安定液) (単位g)   ホルマリン(37%)             
                         
  2.0ml  ポリオキシエチレン−p−モノノニ
ルフェニルエーテル          0.3   
 (平均重合度10)   エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩     
                   0.05  
水を加えて                    
                         
     1.0l  pH            
                         
             5.0−8.0【0439
】処理して得られた試料のうち、赤色分解フィルターを
付してウェッヂ露光を与えた試料については濃度測定を
行い、その特性曲線を得た。この特性曲線から、シアン
色像の色濁りの評価として、特性曲線上の最小濃度+1
.0の濃度を与える露光量の同一露光量のところのイエ
ロー濃度と未発色部のイエロー濃度の差(ΔDY ) 
を求めた。この濃度(ΔDY )が小さい程、シアン色
像の色濁りが小さく、彩度が上昇し、色再現性に優れて
いることを示す。均一な白色露光を与えて処理した試料
については、処理後の試料中に残存する銀量を蛍光X線
分析法により定量した。これら得られた結果については
表1にまとめて示す。 【0440】 【表1】 【0441】表1の結果から、イエローカラードシアン
カプラーの使用は、明らかに色濁りを低減することがわ
かる。また、イエローカラードシアンカプラーのなかで
も、水溶性の6−ヒドロキシ−2−ピリドン−5−イル
アゾ基、水溶性の2−アシルアミノフェニルアゾ基、次
いで、水溶性のピラゾロン−4−イルアゾ基を有するカ
ラードカプラー、それに特開平1−319744号記載
のカプラー、特開昭61−221748号記載のカプラ
ーの順になることも明らかである。残存銀量に関しては
、実用上は残存銀量が30mg/m2を超えると色再現
及び/または階調バランスの上で大きく性能を劣化させ
ることが知られている。本実施例では、漂白促進剤放出
カプラー単独では不十分であるが、イエローカラードシ
アンカプラーとの併用により、予期し得ない改良効果を
示すことがわかった。この改良効果は上述のイエローカ
ラードシアンカプラーの順に効果の大きいこともわかる
。 この脱銀の改良効果は、恐らく、イエローカラードシア
ンカプラーのカップリング反応時に、脱離するアゾ基を
含む化合物残基が銀に吸着している増感色素等、漂白作
用を妨害している化合物の脱着に関与するものと考えら
れる。 【0442】実施例2 実施例1で作製した試料101〜112に、実施例1と
同様の露光を与えた試料を下記に示す処理方式でシネ式
自動現像機を用いて、漂白液の累積補充量が母液タンク
容量の3倍量になるまで別途試料101に像様露光を与
えた試料を処理してから、上記試料を処理した。 【0443】                          
       処理工程  工    程      
  処理時間        処理温度      補
充量*   タンク容量  発色現像      3分
00秒      37.5℃      20ml 
     10l  漂    白         
 30秒      38.0℃      45ml
        5l  漂白定着         
 30秒      38.0℃      ─── 
       5l  定    着        
  30秒      38.0℃      30m
l        5l  水洗 (1)      
    20秒      38.0℃      ─
──        5l  水洗 (2)     
     20秒      38.0℃      
30ml        5l  安    定   
       20秒      38.0℃    
  20ml        5l  乾    燥 
     1分                55
℃    *補充量は35mm巾1m長さ当りの量水洗
は (2)から (1)への向流方式で水洗 (1)槽
のオーバーフロー液は全部定着槽へ流入した。また、漂
白槽及び定着槽のオーバーフロー液は全部漂白定着槽へ
流入した。なお、現像液の漂白工程への持ち込み量、お
よび定着液の水洗工程への持ち込み量は35mm巾の感
光材料1m長さ当たりそれぞれ2.5ml、2.0ml
であった。また、クロスオーバーの時間はいずれも5秒
であり、この時間は前工程の処理時間に包含される。な
お、漂白槽、漂白定着槽、定着槽は、それぞれ開口率が
0.02であった。また処理に用いた自動現像機の攪拌
はイワキマグネットポンプを使用し、ラックの外側から
内側に向って直径1.2mmの穴から吹き出した噴流を
約10mmの距離で感光材料の乳剤面に当てることによ
り行った。各槽に用いたポンプの大きさと流量および吹
き出し口の数を以下に示す。 【0444】   工    程        ポンプ      
流量(l/分)      吹き出し口の数  発色現
像      MD−20          15 
             54  漂    白  
    MD−20          15    
          54  定    着     
 MD−20          15       
       54  水洗  ■      MD−
10            8          
    36  水洗  ■      MD−10 
           8             
 36  安    定      MD−10   
         8              3
6各槽の蒸発分に相当する量は毎日加水し、蒸発補正を
行った。なお処理中のみ、漂白液をエアーレーションす
るようにした。以下に処理液の組成を示す。 【0445】 (現像液)                    
                      母液(
g)   補充液(g)   ジエチレントリアミン五
酢酸                       
 2.0      2.0  1−ヒドロキシエチリ
デン−1,1−ジホスホン酸    3.0     
 3.2  亜硫酸ナトリウム           
                       4.
0      5.8  炭酸カリウム       
                         
    40.0    40.0  臭化カリウム 
                         
            1.3      0.4 
 ヨウ化カリウム                 
                   1.5mg 
   ───  ヒドロキシルアミン硫酸塩     
                     2.4 
     3.6  2−メチル−4−〔N−エチル−
N−(β−ヒド    ロキシエチル)アミノ〕アニリ
ン硫酸塩            4.5      
6.4  水を加えて               
                         
1.0l    1.0l  pH〔水酸化カリウム(
50%)で調整〕          10.05  
10.15【0446】 (漂白液)                    
                      母液(
g)   補充液(g)   1,3−プロピレンジア
ミン四酢酸第二鉄アンモ    ニウム一水塩    
                         
       110      220  臭化アン
モニウム                     
               70      14
0  硝酸アンモニウム              
                      20 
       40  酢酸(98%)       
                         
      30        60  ヒドロキシ
酢酸                       
               60      12
0  水を加えて                 
                     1000
ml  1000ml  pH〔アンモニア水(27%
)で調整〕              3.8   
   2.5(定着液)              
                         
   母液(g)   補充液(g)   エチレンジ
アミン四酢酸二アンモニウム塩           
   18        54  亜硫酸アンモニウ
ム                        
      20.0        60  チオ硫
酸アンモニウム水溶液(700g/l)      2
80.0 ml  840.0 ml  イミダゾール
                         
               25g      7
5g  水を加えて                
                        1
.0l    1.0l  pH          
                         
           7.4      7.45【
0447】(漂白定着液) 上記の漂白液:定着液が1:6の容積比で混合したもの
を母液とし、前述の漂白液と定着液のオーバーフロー液
を全て漂白定着液槽に導入して処理を実施した。 (水洗水)  母液、補充液共通 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型強
塩基性アニオン交換樹脂(同アンバーライトIRA−4
00)を充填した混床式カラムに通水してカルシウムお
よびマグネシウムイオン濃度を3mg/l以下に処理し
、続いて二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/
lと硫酸ナトリウム150mg/lを添加した。この液
のpH6.5〜7.5の範囲にあった。 (安定水)  母液、補充液共通          
                      (単位
g)  ホルマリン(37%)           
                         
    1.2ml  界面活性剤         
                         
                0.4    〔C
10H21−O−(CH2 CH2 O)10−H〕 
 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水塩    
                0.05  水を加
えて                       
                         
  1l  pH                 
                         
        5.0〜7.0以上の各処理液を用い
て、前記した条件で処理を行った。なお、蒸発補正の水
は水洗水と同じものを用いた。 処理して得られた試料は実施例1と同様の性能評価を行
った。これらの結果は表2にまとめて示す。 【0448】 【表2】 【0449】表2の結果から、色濁りに関しては実施例
1と同様の結果を得、イエローカラードシアンカプラー
の使用は色濁りを改良することが明らかである。一方、
処理後の残存銀量に関しては、発色現像処理工程以降の
脱銀工程、水洗及び安定の工程までの処理時間の合計が
2分30秒であっても、本発明の試料104、106、
108、110及び112の残存銀量は先の実施例1と
殆んど変らず、優れた脱銀性を示すことがわかる。これ
に対して、比較試料では実施例1と比べたとき、明らか
に残存銀量の多いことがわかる。この結果から、本発明
の試料は色濁り及び残存銀量の少ないことから、優れた
色再現の改良効果を示すことが明らかである。 【0450】実施例3 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成の各層よりなる多層カラー感光材
料である試料301を作製した。 (感光層の組成) 塗布量はハロゲン化銀およびコロイド銀については銀の
g/m2単位で表した量を、またカプラー、添加剤およ
びゼラチンについてはg/m2単位で表した量を、また
増感色素については同一層内のハロゲン化銀1モルあた
りのモル数で示した。なお添加物を示す記号は下記に示
す意味を有する。但し複数の効用を有する場合はそのう
ちの一つを代表して載せた。 UV;紫外線吸収剤、Solv;高沸点有機溶剤、Ex
F;染料、ExS;増感色素、ExC;シアンカプラー
、ExM;マゼンタカプラー、ExY;イエローカプラ
ー、Cpd;添加剤 【0451】第1層(ハレーション防止層)  黒色コ
ロイド銀                     
                       0.
15  ゼラチン                 
                         
        2.0  ExM−6       
                         
                0.2  UV−1
                         
                         
0.03  UV−2               
                         
          0.06  UV−3     
                         
                    0.07 
 Solv−1                  
                         
   0.3  Solv−2           
                         
          0.08  ExF−1    
                         
                   0.01  
ExF−2                    
                         
   0.01  ExF−3           
                         
            0.005  Cpd−6 
                         
                      0.0
01【0452】第2層(低感度赤感乳剤層)  沃臭
化銀乳剤(AgI  4モル%、均一AgI型、球相当
径0.4μm、球相    当径の変動係数30%、板
状粒子、直径/厚み比3.0)           
                         
          塗布銀量      0.30 
 沃臭化銀乳剤(AgI  6モル%、コアシェル比2
:1の内部高AgI型、球    相当径0.45μm
、球相当径の変動係数23%、板状粒子、直径/厚み比
    2.0)                 
                 塗布銀量    
  0.15  ゼラチン             
                         
            0.8  ExS−1   
                         
              2.3×10−4  E
xS−2                     
                     1.4×
10−4  ExS−5              
                         
   2.3×10−4  ExS−7       
                         
          4.2×10−6  ExC−1
                         
                       0.
17  ExC−2                
                         
       0.03  ExC−3       
                         
                0.009第3層(
中感度赤感乳剤層)   沃臭化銀乳剤(AgI  6モル%、コアシェル比
2:1の内部高AgI型、球    相当径0.65μ
m、球相当径の変動係数23%、板状粒子、直径/厚み
比    2.0)                
                  塗布銀量   
   0.55  ゼラチン            
                         
             1.0  ExS−1  
                         
               2.3×10−4  
ExS−2                    
                      1.4
×10−4  ExS−5             
                         
    2.3×10−4  ExS−7      
                         
           4.2×10−6  ExC−
1                        
                        0
.31  ExC−2               
                         
        0.01  ExC−3      
                         
                 0.10第4層(
高感度赤感乳剤層)   沃臭化銀乳剤(AgI  9.3モル%、コアシェ
ル比3:4:2の多重構造粒    子、AgI含有量
内部から24、0、6モル%、球相当径0.75μm、
球    相当径の変動係数23%、板状粒子、直径/
厚み比2.5)                  
                         
   塗布銀量      1.0  ゼラチン   
                         
                      1.4
  ExS−1                  
                        1
.9×10−4  ExS−2           
                         
      1.2×10−4  ExS−5    
                         
             1.9×10−4  Ex
S−7                      
                    8.0×1
0−6  ExC−1               
                         
        0.08  ExC−4      
                         
                 0.09  So
lv−1                     
                         
0.08  Solv−2             
                         
        0.20  Cpd−7      
                         
           4.6×10−4第5層(中間
層)   ゼラチン                   
                         
      0.6  Cpd−1         
                         
              0.1  ポリエチルア
クリレートラテックス               
           0.08  Solv−1  
                         
                   0.08【0
453】第6層(低感度緑感乳剤層)  沃臭化銀乳剤
(AgI  4モル%、均一AgI型、球相当径0.3
3μm、球    相当径の変動係数37%、板状粒子
、直径/厚み比2.0)              
                         
       塗布銀量      0.16  ゼラ
チン                       
                         
  0.4  ExS−3             
                         
    1.6×10−4  ExS−4      
                         
           4.8×10−4  ExS−
5                        
                      1×1
0−4  ExM−5               
                         
        0.08  ExM−13     
                         
                0.09  ExM
−7                       
                         
0.03  ExY−8              
                         
         0.01  Solv−1    
                         
                 0.06  So
lv−4                     
                         
0.01第7層(中感度緑感乳剤層)   沃臭化銀乳剤(AgI  4モル%、均一AgI型
、球相当径0.55μm、球    相当径の変動係数
15%、板状粒子、直径/厚み比4.0)      
                         
               塗布銀量      
0.24  ゼラチン               
                         
          0.6  ExS−3     
                         
                2×10−4  E
xS−4                     
                         
7×10−4  ExS−5            
                         
     1.4×10−4  ExM−5     
                         
                  0.08  E
xM−14                    
                         
 0.13  ExM−7             
                         
          0.04  ExY−8    
                         
                   0.04  
Solv−1                   
                         
  0.14  Solv−4           
                         
          0.01第8層(高感度緑感乳剤
層)   沃臭化銀乳剤(AgI  8.8モル%、銀量比3
:4:2の多重構造粒子、A    gI含有量内部か
ら24モル、0モル、3モル%、球相当径0.75μm
、    球相当径の変動係数23%、板状粒子、直径
/厚み比1.6)                 
                         
    塗布銀量      0.4  ゼラチン  
                         
                       0.
6  ExS−4                 
                         
5.2×10−4  ExS−5          
                         
           1×10−4  ExS−8 
                         
                0.3×10−4 
 ExM−5                   
                         
    0.08  ExM−6          
                         
             0.03  ExY−8 
                         
                      0.0
2  ExC−1                 
                         
      0.01  ExC−4        
                         
               0.01  Solv
−1                       
                       0.
23  Solv−2               
                         
      0.05  Solv−4       
                         
              0.01  Cpd−7
                         
                     1×10
−4  Cpd−8                
                         
       0.01第9層(中間層)   ゼラチン                   
                         
      0.6  Cpd−1         
                         
              0.04  ポリエチル
アクリレートラテックス              
            0.05  Solv−1 
                         
                    0.02 
 UV−4                    
                         
     0.03  UV−5          
                         
               0.04【0454】 第10層(赤感層に対する重層効果のドナー層)  沃
臭化銀乳剤(AgI  8モル%、コアシェル比2:1
の内部高AgI型、球    相当径0.65μm、球
相当径の変動係数25%、板状粒子、直径/厚み比  
  2.0)                   
               塗布銀量      
0.62  沃臭化銀乳剤(AgI  4モル%、均一
AgI型、球相当径0.4μm、球相    当径の変
動係数30%、板状粒子、直径/厚み比3.0)   
                         
                  塗布銀量   
   0.18  ゼラチン            
                         
             1.0  ExS−3  
                         
                   6×10−4
  ExM−10                 
                         
    0.19  Solv−1         
                         
            0.30  Solv−6 
                         
                    0.03第
11層(イエローフィルター層)   黄色コロイド銀                
                         
   0.06  ゼラチン            
                         
             0.8  Cpd−2  
                         
                     0.13
  Solv−1                 
                         
    0.13  Cpd−1          
                         
             0.07  Cpd−6 
                         
                      0.0
02  H−1                  
                         
         0.13【0455】第12層(低
感度青感乳剤層)  沃臭化銀乳剤(AgI  4.5
モル%、均一AgI型、球相当径0.7μm、    
球相当径の変動係数15%、板状粒子、直径/厚み比7
.0)                      
                        塗
布銀量      0.38  沃臭化銀乳剤(AgI
  3モル%、均一AgI型、球相当径0.3μm、球
相    当径の変動係数30%、板状粒子、直径/厚
み比7.0)                   
                         
  塗布銀量      0.21  ゼラチン   
                         
                      2.1
  ExS−6                  
                         
   9×10−4  ExC−1         
                         
              0.13  ExC−4
                         
                       0.
03  ExY−9                
                         
       0.14  ExY−11      
                         
               0.70  ExY−
16                       
                       0.
40  Solv−1               
                         
      0.51第13層(中間層)   ゼラチン                   
                         
      0.4  ExY−12        
                         
             0.20  Solv−1
                         
                     0.19
第14層(高感度青感乳剤層)   沃臭化銀乳剤(AgI  10モル%、内部高Ag
I型、球相当径1.0μm、    球相当径の変動係
数25%、多重双晶板状粒子、直径/厚み比2.0) 
                         
                    塗布銀量 
     0.30  ゼラチン          
                         
               0.5  ExS−6
                         
                     1×10
−4  ExY−9                
                         
       0.01  ExY−11      
                         
               0.12  ExY−
15                       
                       0.
09  ExC−1                
                         
       0.01  Solv−1      
                         
               0.10【0456】
第15層(第1保護層)   微粒子沃臭化銀乳剤(AgI  2モル%、均一A
gI型、球相当径0.07μ    m)      
                         
       塗布銀量      0.10  ゼラ
チン                       
                         
  0.7  UV−4              
                         
           0.11  UV−5    
                         
                     0.16
  Solv−5                 
                         
    0.02  H−1            
                         
               0.13  Cpd−
5                        
                        0
.10  ポリエチルアクリレートラテックス    
                      0.0
9第16層(第2保護層)   微粒子沃臭化銀乳剤(AgI  2モル%、均一A
gI型、球相当径0.07μ    m)      
                         
       塗布銀量      0.18  ゼラ
チン                       
                         
  0.85  ポリメチルメタクリレート粒子(直径
1.5μm)            0.2  Cp
d−4                      
                         
 0.04  W−4               
                         
            0.02  H−1    
                         
                       0.
17【0457】各層には上記の成分の他に、乳剤の安
定化剤Cpd−3(0.07g/m2)、界面活性剤W
−1(0.006g/m2)、W−2(0.18g/m
2)、W−3(0.10g/m2)、W−5(0.15
g/m2)、を塗布助剤や乳化分散助剤として添加した
。 【0458】 【化257】 【0459】 【化258】 【0460】 【化259】 【0461】 【化260】 【0462】 【化261】 【0463】 【化262】 【0464】 【化263】 【0465】 【化264】 【0466】 【化265】 【0467】 【化266】 【0468】 【化267】 【0469】 【化268】 【0470】 【化269】 【0471】 【化270】 【0472】 【化271】 【0473】 【化272】 【0474】続いて、以下の試料を作製した。 【0475】(試料302の作製) 試料301の第2層、第3層及び第4層の赤感乳剤層に
イエローカラードシアンカプラーとして例示化合物、(
YC−7)をそれぞれ0.03g/m2、0.07g/
m2、0.02g/m2の塗布量になるようにして、他
は変更することなく試料を作製した。 【0476】(試料303の作製) 試料302の第4層に漂白促進剤放出カプラーとして例
示化合物、(61)を0.03g/m2になるよう、ま
た、ExC−1を0.06g/m2になるように塗布し
た以外は試料302と全く同じ様にして試料を作製した
。 【0477】(試料304の作製) 試料303の第1層に漂白促進剤放出化合物として例示
化合物、(50)を0.02g/m2の塗布量になるよ
うにし、他は試料303と全く同じにして試料を作製し
た。 【0478】(試料305の作製) 試料304の第8層に漂白促進剤放出カプラーとして例
示化合物、(31)を0.02g/m2、ExM−5を
0.06g/m2の塗布量になるよう、また、第12層
のExC−4を例示化合物、(61)に同量置き換え、
他は試料304と同じにして試料を作製した。 【0479】これら作製した試料301〜305は裁断
・加工し、実施例1と同様の露光を与え、以下に記載す
る処理方法に従い処理を実施した。この時、漂白液の累
積補充量が母液タンク容量の3倍量になるまで別途試料
301に像様露光を与えた試料を処理してから先の露光
した試料の処理を施した。 【0480】 【表3】 【0481】尚使用した自動現像機の定着タンク内には
、特開昭62−183460号第3ページに記載の噴流
攪拌装置が具備され、感光材料の乳剤面に対し定着液の
噴流を衝突させながら処理を行なった。 【0482】(発色現像液)                          
                         
  母液(g)   補充液(g)   ヒドロキシエ
チルイミノ二酢酸                 
     5.0      6.0  亜硫酸ナトリ
ウム                       
           4.0      5.0  
炭酸カリウム                   
                 30.0    
37.0  臭化カリウム             
                         
1.3      0.5  ヨウ化カリウム    
                         
       1.2mg    ───  ヒドロキ
シルアミン硫酸塩                 
         2.0      3.6  4−
〔N−エチル−N−β−ヒドロキシエチル    アミ
ノ)−2−メチルアニリン硫酸塩         1
.0×10−2モル   1.3×10−2モル  水
を加えて                     
                   1.0l  
  1.0l  pH               
                         
    10.00  10.15【0483】(漂白
液)                          
                         
  母液(g)   補充液(g)   1,3−ジア
ミノプロパン四酢酸第二鉄錯塩          1
30      190  1,3−ジアミノプロパン
四酢酸                    3.
0      4.0  臭化アンモニウム     
                         
      85      120  酢酸    
                         
                   50    
    70  硝酸アンモニウム         
                         
  30        40  水を加えて    
                         
           1.0l    1.0l  
酢酸とアンモニアでpH調整            
          pH4.3    pH3.5【
0484】(定着液)                          
                         
  母液(g)   補充液(g)   1−ヒドロキ
シエチリデン−1,1−ジホス          5
.0      7.0    ホン酸   エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩     
         0.5      0.7  亜硫
酸ナトリウム                   
             10.0    12.0
  重亜硫酸ナトリウム              
                  8.0    
10.0  チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/
l)    170.0ml  200.0ml  ロ
ダンアンモニウム                 
           100.0  150.0  
チオ尿素                     
                     3.0 
     5.0  3,6−ジチア−1,8−オクタ
ンジオール          3.0      5
.0  水を加えて                
                        1
.0l    1.0l  酢酸アンモニアを加えてp
H                        
6.5      6.7【0485】(安定液)  
母液、補充液共通  ホルマリン(37%)     
                         
          1.2ml  5−クロロ−2−
メチル−4−イソチアゾリン−           
     6.0mg    3−オン   2−メチル−4−イソチアゾリン3−オン    
                  3.0mg  
界面活性剤                    
                         
     0.4    〔C10H21−O−(CH
2 CH2 O)10−H〕  エチレングリコール 
                         
                1.0  水を加え
て                        
                         
 1.0l  pH                
                         
         5.0−7.0【0486】処理し
て得られた試料は実施例1に記載の方法に準じて、色濁
り(ΔDY ) 及び処理後の感材に残留する銀量を定
量した。結果は表4に示す。 【0487】 【表4】 【0488】表4の結果から、シアン色像の色濁りに関
してはイエローカラードシアンカプラーの使用により、
改良されることが明瞭である。また、処理後の残存銀量
に関しては、発色現像処理工程以降の脱銀工程と安定化
工程までの処理時間の合計が3分15秒の処理である本
実施例の処理において、イエローカラードシアンカプラ
ーと漂白促進剤放出化合物の併用は、残存銀量が少ない
ことが明らかであり、色濁りと残存銀量の低減によって
、より優れた色再現になることがわかる。続いて、実施
例2に示した処理工程における漂白定着及び定着の処理
時間をそれぞれ20秒に短縮し、さらに、水洗(1) 
及び(2) の処理時間をそれぞれ15秒に短縮して、
発色現像処理工程以降の脱銀工程、水洗及び安定処理の
全処理時間を2分に短縮した処理でもって、本実施例の
先と同様の試料を用い、同じようにして色濁り及び残存
銀量の定量を実施した。結果を表5に示す。 【0489】 【表5】 【0490】表5の結果、発色現像処理工程以降の処理
工程の全処理時間が2分の処理においても、先の結果と
同様にイエローカラードシアンカプラーの使用により色
濁りは改良され、残存銀量に関してもイエローカラード
シアンカプラーと漂白促進剤放出化合物の併用は残存銀
量が少なく、色濁りと残存銀量のそれぞれの改良により
色再現の向上することが明らかである。さらに表4及び
表5から、漂白促進剤放出化合物を複数の層に使用する
ことにより、残存銀量が低減することも明らかである。 実施例4 実施例3の試料305におけるYC−7をYC−1、3
、16、32、35、42にそれぞれ等モル量置き換え
て、実施例3に示した処理を実施したところ、表4及び
表5に示した結果と同じような結果が得られ、色濁り及
び脱銀性共に改良されることが確認された。次に、同じ
く試料305に使用した漂白促進剤放出化合物で第1層
に用いた化合物例(50)を(47)、(49)、(5
1)、(52)及び(53)に、第4層に用いた化合物
例(61)を(3)、(13)、(17)、(40)及
び(63)に、第8層に用いた化合物例(31)を(2
7)、(35)、(38)、(44)及び(58)に、
第12層に用いた化合物例(61)を(66)、(68
)、(11)、(18)及び(43)にそれぞれ等モル
量置き換え、試料305と同じようにして試料を作製し
、発色現像処理工程以降の全処理時間の合計が2分であ
る実施例3に記載の処理を実施して、処理後の残存銀量
を調べたところ、全ての試料とも残存銀量10mg/m
2以下であって、優れた脱銀性を示すことが確認された
。また、色濁りについては全試料とも試料305の実施
例3における結果と同じであった。このことから、明ら
かに色再現の改良されることを確認することができた。 【0491】実施例5 実施例3で作製した試料301を基本にして、本発明の
漂白促進剤放出化合物を表6に示すようにいくつかの層
に添加して試料501を作製した。 【0492】 【表6】 【0493】次に、同じく試料301を基本にし、第2
、3及び4層の赤感乳剤層に本発明のイエローカラード
シアンカプラー(YC−2)を第2層に0.035g/
m2、第3層に0.070g/m2、第4層に0.03
0g/m2それぞれ添加し試料502を作製した。試料
503は本発明のイエローカラードシアンカプラー(Y
C−2)を特開平1−319744号記載の化合物例(
II−3)に等モル量置き換えて試料を作製した。 特開平1−319744号記載 化合物例(II−3) 【0494】 【化273】 【0495】試料504は試料503と同様に特開昭6
1−221748号記載の化合物例(C−2)に等モル
量置き換えて試料を作製した。 特開昭61−221748号記載 化合物例(C−2) 【0496】 【化274】 【0497】続いて、試料505は試料501に試料5
01で使用したイエローカラードシアンカプラーを(Y
C−2)を赤感乳剤層のそれぞれの層に同量用いて作製
し、試料506は試料501に試料503の、試料50
7は試料501に試料504のイエローカラードシアン
カプラーを同様に使用して試料を作製した。さらに、試
料508以降は試料505を基本にし、イエローカラー
ドシアンカプラー(YC−2)を表7及び表8に示すよ
うに変更し、等モル量置き換えて試料508〜517を
作製した。試料518は試料515の赤感乳剤層に使用
した漂白促進剤放出化合物を表8に示した化合物に等重
量置き換えて作製した。試料519及び520はイエロ
ーカラードシアンカプラーを表9に示した化合物に等モ
ル量置き換え、さらに漂白促進剤放出化合物を表9に示
した層で等重量置き換えて作製した。なお試料520で
は第9層(中間層)にも漂白促進剤放出化合物を表9に
示した量を添加して作製した。さらに、試料521は試
料505の赤感乳剤層(第2〜4層)に使用している漂
白促進剤放出化合物を米国特許第3,893,858号
に記載されている下記化合物例に等モル量置き換えて、
試料522は下記化合物を同様に添加してそれぞれ試料
を作製した。 試料521    米国特許第3,893,858号記
載の化合物 (CH3)2 NCH2 CH2 SH試料522  
  下記化合物 HSCH2 CH2 COOH 【0498】作製したこれらの試料は裁断・加工してか
ら、実施例1と同様の色濁りの評価(ΔDY ) 及び
処理後の残存銀量を調べるために、実施例1に準じた露
光を与えて実施例3に記載の発色現像処理工程後の脱銀
工程、水洗及び安定処理の全処理時間を2分に短縮した
処理でもって処理を行った。また、以下の性能について
もその評価を実施した。 【0499】5−1  連続処理性 上述の処理において、発色現像液の母液タンク容量の3
倍量累積補充されるまで像様露光を与えた試料301を
連続処理し、この連続処理開始前と終了後に各試料に白
光のウェッジ露光を与えた試料を処理し、赤色光で濃度
測定して得られた特性曲線から最小濃度+0.2の濃度
を与える露光量の逆数の対数値を求めこれを感度(S)
とし、連続処理開始前の感度を基準にとって連続処理終
了後の感度との差(ΔS1)を算出した。 【0500】5−2  感材の経時安定性作製した各試
料の1組は5℃の条件下に保存し、他の組は50℃、5
5%RHの条件下に3日間保存の後、両組の試料は先と
同様に白光のウェッジ露光を与えてから、上述の連続処
理開始前の処理液で処理を行い、赤色光で濃度測定をし
て得られた特性曲線から(5−1)と同様に感度を求め
、5℃保存試料の感度を基準にして50℃保存試料との
感度差(ΔS2)を算出した。 【0501】5−3  色画像の堅牢性上述の連続処理
開始前の処理を行って得られた試料を用い、これらの試
料を60℃、70%RHの条件下に30日保存し、終了
後再度濃度測定を行い、赤色光で測定したテスト開始前
の最小濃度+1.2の濃度を与える露光量のところのテ
スト後の濃度を読み取り、テスト開始前の(最小濃度+
1.2)の濃度との比(%)を求め、色像残存率(%)
として示した。 【0502】以上、得られたこれらの結果をまとめて表
7、表8及び表9に示す。 【0503】 【表7】 【0504】 【表8】 【0505】 【表9】 【0506】表7、表8及び表9の結果から、本発明の
構成要件を満たす試料において色濁り及び残存銀量を低
減して色再現性を改良する効果は、実施例1で得られた
結果と同様に一般式(CI)、一般式(CII)、一般
式(CIII)、(CIV)それに引例した化合物例の
順になることが試料505〜518の相互比較から明ら
かである。上記の効果に加えて本発明の構成要件を満た
す試料では、連続処理安定性、感光材料の経時安定性等
の写真性の安定性及び色像堅牢性に関しても改良効果を
有していること、それに改良効果は上述した順であって
、特に一般式(CI)、(CII)で表わされるカラー
ドカプラーに改良効果のあることがわかる。また、上述
の諸性能の改良効果はイエローカラードシアンカプラー
単独または漂白促進剤放出化合物単独で使用したときの
改良効果に比べ、本発明の構成要件である両者の使用に
より、より優れた効果を発現することも比較試料301
、501〜504と本発明の試料505〜518との対
比から知ることができる。さらに試料519、520に
示したように漂白力を高めるために処理浴に用いられる
漂白促進剤を感光材料の乳剤層に添加した試料は、確か
に残存銀量の低減は観察されるがその効果は弱いことが
わかる。 それにも増して連続処理時の安定性や感光材料の経時安
定性の低下が大きいという欠点のあることが明らかであ
り、感光材料へ添加して使用することは現状では困難で
あることがわかる。 【0507】 【発明の効果】イエローカラードシアンカプラーを含有
する層を少なくとも1層有し、かつ芳香族第1級アミン
カラー現像薬の酸化体とカップリング反応して漂白促進
剤を放出する化合物を含有する層を少なくとも1層有す
るハロゲン化銀カラー写真感光材料を発色現像処理した
とき、得られるシアン色像の色濁りが改良されるととも
に、漂白促進剤放出化合物単独で使用するよりもイエロ
ーカラードシアンカプラーとの併用により、処理後の残
存銀量が著しく低減された色画像を得ることができ色再
現の向上したハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供す
ることができる。加えて連続処理性、感光材料の経時安
定性に優れ、色像の堅牢性も向上したハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料を提供することができる。さらに、発色
現像処理工程後の乾燥を除く全処理工程の時間を短縮し
た処理においても残存銀量が少なく、色再現の向上とと
もに、処理の迅速化が可能なハロゲン化銀カラー写真感
光材料の処理方法を提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  支持体上に少なくとも1層のハロゲン
    化銀乳剤層を設けたハロゲン化銀カラー写真感光材料に
    おいて、イエローカラードシアンカプラー及び芳香族第
    一級アミン現像主薬酸化体との反応により漂白促進剤も
    しくはその前駆体を放出する化合物を含有することを特
    徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  2. 【請求項2】  イエローカラードシアンカプラーが芳
    香族第一級アミン現像主薬酸化体との反応により、水溶
    性の6−ヒドロキシ−2−ピリドン−5−イルアゾ基、
    2−アシルアミノフェニルアゾ基、2−スルホンアミド
    フェニルアゾ基、5−アミノピラゾール−4−イルアゾ
    基もしくはピラゾロン−4−イルアゾ基のいずれかを含
    む化合物残基を放出可能なシアンカプラーであることを
    特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写真感
    光材料。
  3. 【請求項3】  請求項1または請求項2に記載のハロ
    ゲン化銀カラー写真感光材料を、発色現像処理工程終了
    後の全処理時間が3分15秒以内の現像処理をすること
    を特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方
    法。
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