JPH04212149A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JPH04212149A
JPH04212149A JP3656891A JP3656891A JPH04212149A JP H04212149 A JPH04212149 A JP H04212149A JP 3656891 A JP3656891 A JP 3656891A JP 3656891 A JP3656891 A JP 3656891A JP H04212149 A JPH04212149 A JP H04212149A
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慶司 御林
Yasushi Ichijima
市嶋 靖司
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料に関するものであり、さらに詳しくは新規なイ
エローカラードシアンカプラー及びピラゾロアゾール系
カプラーを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料に
関するものである。 【0002】 【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下
、単に感光材料と略称する場合がある)に要求される種
々の特性の中の1つに色再現がある。この色再現改良の
1つの手段として、発色々像の不要吸収を補正するため
に、例えば、カラーネガ撮影材料ではカラードカプラー
が使用されている。これらカラードカプラーに関しては
数多くの刊行物、特許等に記載をみることができるが、
1例を挙げるならば、リサーチ・ディスクロージャ(R
esearch Disclosure )No. 1
7643のVII −G項に記載されている。このカラ
ードカプラーを使用し、シアン色像の不要吸収を補正す
るために、現行ではカプラーの可視域の吸収極大波長が
約500〜600nmの領域に吸収を有し、芳香族第1
級アミン現像薬の酸化体とカップリング反応して吸収極
大波長が約630〜750nmの間のシアン色像を形成
するカプラーが用いられている。しかしながら、シアン
色像の可視域の吸収は400〜500nmの領域にも吸
収を有していて、これらの不要吸収をも、所謂、イエロ
ーカラードシアンカプラーにより補正すれば、シアン発
色々像からイエロー発色々像層への層間効果と写真性能
的に近い効果を得ることができ、色再現上好ましいこと
は予想されるし、特開昭61−221748号、特開平
1−319774号等に可能性のあることが記載されて
いる。しかし、カップリング活性が低いこと、分子吸光
係数が小さいことにより必ずしも満足できる性能が得ら
れていない。さらに、感光材料の経時保存時や潜像の安
定性などの写真性にも変動が大きいという問題があり、
未だ現実に至っていない。一方、マゼンタカプラーにお
いては、カラーネガ撮影材料では、5−ピラゾロン系カ
プラーが主流である。しかし、5−ピラゾロンマゼンタ
カプラーから得られる発色々画像の分光吸収は、短波長
側の約430nm付近に第2吸収を有する。この第2吸
収は色再現を大きく損ねるものであって、これがために
、カラーネガ撮影材料にあっては、この不要吸収の色補
正に、先と同様、イエローカラードマゼンタカプラーが
使用される。これに対し、近年、ピラゾロアゾール系カ
プラーの開発が急速である。 例えば、米国特許第3,725,067号、同第4,5
62,146号、同第4,607,002号、同第4,
675,280号、同第4,840,886号それに米
国特許第4,621,046号、同第4,659,65
2号、特開昭61−65243号、同61−65245
号、同61−65246号、同61−65247号に記
載されているピラゾロトリアゾール系カプラー、特開昭
60−33552号に記載のピラゾロテトラゾール系カ
プラー、特開昭60−43659号に記載のピラゾロピ
ラゾール系カプラー等々を挙げることができる。これら
のカプラーは導入する置換基によって、マゼンタからシ
アン領域に至る発色々像を与え、これらの吸収スぺクト
ルは、前述の5−ピラゾロン系カプラーから得られる発
色々像の吸収スぺクトルにみられる短波長側の第2吸収
のピークがなく、しかも、青色光領域の短波長側の吸光
度が小さいという1つの大きな特長を有している。した
がって、色再現性において優れたカプラーであると言う
ことができる。しかしながら、高いカップリング活性が
得られなかったり、感光材料製造後に高温高湿の条件下
に保存したり、あるいは、撮影してから現像処理するま
で、感光材料を長時間高温高湿下に放置したりすると、
写真性能が大きく変動するという問題があり、実用化を
困難にしているのが実情である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】先に述べたように、イ
エローカラードシアンカプラーにおける低カップリング
活性や低い分子吸光係数、それに感光材料の経時保存性
や潜像の安定性、また、発色々像の短波長側の吸光度の
小さいピラゾロアゾール系カプラーにおける感光材料の
経時安定性や潜像の安定性を改良し、一段と色再現及び
写真性能の向上した感光材料の出現が望まれている。従
って、本発明の第1の目的は色再現を改良したハロゲン
化銀カラー写真感光材料を提供することである。本発明
の第2の目的は色再現を改良した感光材料の経時保存時
における写真性能及び潜像の変動を改良したハロゲン化
銀カラー写真感光材料を提供することである。本発明の
第3の目的は得られる色像の堅牢性を向上し、かつシア
ン、マゼンタ、イエロー3色の色像がバランスのとれた
良好な堅牢性を示すハロゲン化銀カラー写真感光材料を
提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記の目的は、支持体上
に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を設けたハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料において、芳香族第一級アミ
ン現像主薬酸化体との反応により、水溶性の6−ヒドロ
キシ−2−ピリドン−5−イルアゾ基、2−アシルアミ
ノフェニルアゾ基、2−スルホンアミドフェニルアゾ基
、5−アミノピラゾール−4−イルアゾ基、もしくはピ
ラゾロン−4−イルアゾ基のいずれかを含む化合物残基
を放出可能なシアンカプラーと、下記一般式〔A〕で表
わされるカプラーとを含有することを特徴とするハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料によって達成されることがわ
かった。一般式〔A〕 【0005】 【化2】 本発明に使用するイエローカラードアンカプラーについ
て説明する。本発明のイエローカラードシアンカプラー
とは、カプラーの可視吸収領域における吸収極大波長が
400〜50nmの間に有し、かつ、芳香族第1級アミ
ン現像主薬の酸化体とカップリングして可視吸収領域に
おける吸収極大波長が630〜750nmの間のシアン
色素を形成するシアンカプラーであるものをいう。これ
らのイエローカラードシアンカプラーは、例えば、特開
昭61−221748号記載のカプラーや特開平1−3
19744号記載のカプラーが知られている。 【0006】上述のイエローカラードシアンカプラーに
加え、芳香族第1級アミン現像主薬酸化体とのカップリ
ング反応により、水溶性の6−ヒドロキシ−2−ピリド
ン−5−イルアゾ基、水溶性のピラゾロン−4−イルア
ゾ基、水溶性の5−アミノピラゾール−4−イルアゾ基
、水溶性の2−アシルアミノフェニルアゾ基または水溶
性の2−スルホンアミドフェニルアゾ基を含む化合物残
基を放出可能なシアンカプラーが色再現上好ましく用い
られる。以下、これらのイエローカラードシアンカプラ
ーについて、さらに詳しく述べる。本発明のカラードシ
アンカプラーは好ましくは下記一般式(CI)〜(CI
V)で表わされる。 一般式(CI) 【0007】 【化3】 【0008】一般式(CII) 【0009】 【化4】 【0010】一般式(CIII ) 【0011】 【化5】 【0012】一般式(CIV) 【0013】 【化6】 【0014】一般式(CI)〜(CIV)においてCp
はシアンカプラー残基(Tはそのカップリング位に結合
している)を、Tはタイミング基を、kは0または1の
整数を、XはN、O、またはSを含みそれらにより(T
)k と結合しQとを連結する2価の連結基を表わし、
Qはアリーレン基または2価の複素環基を表わす。一般
式(CI)においてR1 及びR2 は独立に水素原子
、カルボキシル基、スルホ基、シアノ基、アルキル基、
シクロアルキル基、アリール基、複素環基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基、カルボンアミド基、スルホン
アミド基またはアルキルスルホニル基を、R3 は水素
原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基また
は複素環基をそれぞれ表わす。ただしT、X、Q、R1
 、R2 またはR3 のうち少なくとも一つは水溶性
基(例えばヒドロキシル、カルボキシル、スルホ、アミ
ノ、アンモニウミル、ホスホノ、ホスフィノ、ヒドロキ
シスルホニルオキシ)を含むものとする。尚、一般式(
CI)における【0015】 【化7】 【0016】が下記のような互変異性体構造をとり得る
ことは常識であり、これら互変異性体構造も本発明の一
般式(CI)で規定された構造に含まれるものである。 【0017】 【化8】 【0018】一般式(CII)においてR4 はアシル
基またはスルホニル基を、R5 は置換可能な基を、j
は0ないし4の整数を表わす。jが2以上の整数のとき
R5 は同じであっても異なっていてもよい。ただしT
、X、Q、R4 またはR5 のうち少なくとも一つは
水溶性基(例えばヒドロキシル、カルボキシル、スルホ
、ホスホノ、ホスフィノ、ヒドロキシスルホニルオキシ
、アミノ、アンモニウミル)を含むものとする。 【0019】一般式(CIII )および(CIV)に
おいてR9 は水素原子、カルボキシル基、スルホ基、
シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基
、アルコキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオ
キシ基、複素環基、カルバモイル基、スルファモイル基
、カルボンアミド基、スルホンアミド基、またはアルキ
ルスルホニル基を、R10は水素原子、アルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基または複素環基をそれぞれ
表わす。ただしT、X、Q、R9 またはR10のうち
少なくとも一つは水溶性基(例えばヒドロキシル、カル
ボキシル、スルホ、ホスホノ、ホスフィノ、ヒドロキシ
スルホニルオキシ、アミノ、アンモニウミル)を含むも
のとする。また、 【0020】 【化9】 【0021】と 【0022】 【化10】 【0023】は互変異性体の関係にあり同じ化合物であ
る。以下に一般式(CI)〜(CIV)で表わされる化
合物についてさらに詳しく説明する。Cpが表わすカプ
ラー残基としては公知のシアンカプラー残基(例えばフ
ェノール型、ナフトール型、ジフェニルイミダゾール型
、ヒドロキシピリジン型、長波吸収のピラゾロトリアゾ
ール型など)が挙げられる。Cpの好ましい例としては
、次の一般式(Cp−6)、(Cp−7)又は(Cp−
8)で表わされるカプラー残基を挙げることができる。 一般式(Cp−6) 【0024】 【化11】 【0025】一般式(Cp−7) 【0026】 【化12】 【0027】一般式(Cp−8) 【0028】 【化13】 【0029】上式においてカップリング位より派生して
いる自由結合手は、カップリング離脱基の結合位置を表
わす。上式においてR51, R52, R53, R
54またはR55が耐拡散基を含む場合、それは炭素数
の総数が8ないし40、好ましくは10ないし30にな
るように選択され、それ以外の場合、炭素数の総数は1
5以下が好ましい。ビス型、テロマー型またはポリマー
型のカプラーの場合には上記の置換基のいずれかが二価
基を表わし、繰り返し単位などを連結する。この場合に
は炭素数の範囲は規定外であってもよい。 【0030】以下でR41は脂肪族基、芳香族基または
複素環基を表わし、R42は芳香族基または複素環基を
表わし、R43, R44およびR45は水素原子、脂
肪族基、芳香族基または複素環基を表わす。以下にR5
1, R52, R53, R54, R55,dおよ
びeについて詳しく説明する。 R51はR42と同じ意味を表わす。R52はR41と
同じ意味の基、R41CON(R43)−基、R41O
CON(R43)−基、R41SO2 N(R43)−
基、(R43)(R44)NCON(R45)−基、R
41O−基、R41S−基、ハロゲン原子、または(R
41)(R43)N−基を表わす。dは0ないし3を表
わす。eは0ないし4を表わす。dが複数のとき複数個
のR52は同じ置換基または異なる置換基を表わす。ま
たそれぞれのR52が2価基となって連結し環状構造を
形成してもよい。環状構造を形成するための2価基の例
としては 【0031】 【化14】 【0032】または 【0033】 【化15】 【0034】が代表的な例として挙げられる。ここでf
は0ないし4の整数、gは0ないし2の整数、を各々表
わす。eが複数のとき複数個のR55は同じ置換基また
は異なる置換基を表わす。R53はR41と同じ意味の
基を表わす。R54はR41と同じ意味の基、R55は
R41と同じ意味の基、R41OCONH−基、R41
SO2 NH−基、(R43)(R44)NCON(R
45)−基、(R43)(R44)NSO2 N(R4
5)−基、R43O−基、R41S−基、ハロゲン原子
または(R41)(R43)N−基を表わす。複数個の
R55があるとき各々同じものまたは異なるものを表わ
す。 【0035】上記において脂肪族基とは炭素数1〜32
、好ましくは1〜22の飽和または不飽和、鎖状または
環状、直鎖または分岐、置換または無置換の脂肪族炭化
水素基である。代表的な例としては、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、(t)ブチル、(i
)ブチル、(t)アミノ、ヘキシル、シクロヘキシル、
2−エチルヘキシル、オクチル、1,1,3,3−テト
ラメチルブチル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、ま
たはオクタデシルが挙げられる。芳香族基とは炭素数6
〜20、好ましくは置換もしくは無置換のフェニル基、
または置換もしくは無置換のナフチル基である。 複素環基とは炭素数1〜20、好ましくは1〜7の、複
素原子として窒素原子、酸素原子もしくはイオウ原子か
ら選ばれる、好ましくは3員ないし8員環の置換もしく
は無置換の複素環基である。複素環基の代表的な例とし
ては2−ピリジル、2−チエニル、2−フリル、1,3
,4−チアジアゾール−2−イル、2,4−ジオキソ−
1,3−イミダゾリジン−5−イル、1,2,4−トリ
アゾール−2−イルまたは1−ピラゾリルが挙げられる
。 【0036】前記脂肪族炭化水素基、芳香族基および複
素環基が置換基を有するとき代表的な置換基としては、
ハロゲン原子、R47O−基、R46S−基、R47C
ON(R48)−基、(R47)(R48)NCO−基
、R46OCON(R47)−基、R46SO2 N(
R47)−基、(R47)(R48)NSO2 −基、
R46SO2 −基、R47OCO−基、(R47)(
R48)NCON(R49)−基、R46と同じ意味の
基、 【0037】 【化16】 【0038】R46COO−基、R47OSO2 −基
、シアノ基またはニトロ基が挙げられる。ここでR46
は脂肪族基、芳香族基、または複素環基を表わし、R4
7、R48およびR49は各々脂肪族基、芳香族基、複
素環基または水素原子を表わす。脂肪族基、芳香族基ま
たは複素環基の意味は前に定義したのと同じ意味である
。 【0039】一般式(Cp−6)において、R51は脂
肪族基または芳香族基が好ましい。R52はクロル原子
、脂肪族基またはR41CONH−基が好ましい。dは
1または2が好ましい。R53は芳香族基が好ましい。 一般式(Cp−7)において、R52はR41CONH
−基が好ましい。dは1が好ましい。R54は脂肪族基
または芳香族基が好ましい。一般式(Cp−8)におい
て、eは0または1が好ましい。R55としてはR41
OCONH−基、R41CONH−基またはR41SO
2 NH−基が好ましくこれらの置換位置はナフトール
環の5位が好ましい。Tで表わされるタイミング基はカ
プラーと芳香族第1級アミン現像薬の酸化体とカップリ
ング反応によりCpとの結合が開裂した後、Xとの結合
が開裂する基であり、カップリング反応性の調節、カプ
ラーの安定化、X以下の放出タイミングの調節等種々の
目的に用いられる。タイミング基として、以下の公知の
基などが挙げられる。下記において*印はCp、**印
はXと、または*印はCp、**印はQと各々結合する
。(T−1)【0040】 【化17】 【0041】(T−2) 【0042】 【化18】 【0043】(T−3) 【0044】 【化19】 【0045】(T−4) 【0046】 【化20】 【0047】(T−5) 【0048】 【化21】 【0049】(T−6) *−OCH2 −** (T−7) *−OCO−** 【0050】式中、R10はベンゼン環に置換可能な基
を表わし、R11はR41について説明したものと同義
であり、R12は水素原子または置換基を表わす。tは
0ないし4の整数を表わす。R10およびR12の置換
基としてはR41、ハロゲン原子、R43O−、R43
S−、R43(R44)NCO−、R43OOC−、R
43SO2 −、R43(R44)NSO2 −、R4
3CON(R43)−、R41SO2 N(R43)−
、R43CO−、R41COO−、R41SO−、ニト
ロ、R43(R44)NCON(R45)−、シアノ、
R41OCON(R43)−、R43OSO2 −、R
43(R44)N−、R43(R44)NSO2 N(
R45)−、または 【0051】 【化22】 【0052】が挙げられる。kは0または1の整数であ
るが一般にkが0である場合、すなわちCpとXとが直
接結合する場合が好ましい。XはN,OまたはSにより
(T)k 以上と結合する2価の連結基であり、−O−
、−S−、−OCO−、−OCOO−、−OCOS−、
−OCONH−、−OSO2 −、−OSO2 NH−
もしくはNで(T)k 以上と結合する複素環基(例え
ばピロリジン、ピぺリジン、モルホリン、ピぺラジン、
ピロール、ピラゾール、イミダゾール、1,2,4−ト
リアゾール、ベンゾトリアゾール、スクシンイミド、フ
タルイミド、オキサゾリジン−2,4−ジオン、イミダ
ゾリジン−2,4−ジオン、1,2,4−トリアゾリジ
ン−3,5−ジオンなどから誘導される基)またはこれ
らの基とアルキレン基(例えばメチレン、エチレン、プ
ロピレン)、シクロアルキレン基(例えば1,4−シク
ロヘキシレン)、アリーレン基(例えばo−フェニレン
、p−フェニレン)、2価の複素環基(例えばピリジン
、チオフエンなどから誘導される基)、−CO−、−S
O2 −、−COO−、−CONH−、−SO2 NH
−、−SO2 O−、−NHCO−、−NHSO2 −
、−NHCONH−、−NHSO2 NH−、−NHC
OO−などを複合した連結基が好ましい。Xはさらに好
ましくは一般式(II)で表わされる。 【0053】一般式(II) *−X1 −(L−X2 )m −**一般式(II)
において*は(T)k 以上と結合する位置を、**は
Q以下と結合する位置を、X1 は−O−または−S−
を、Lはアルキレン基を、X2 は単結合、−O−、−
S−、−CO−、−SO2 −、−OCO−、−COO
−、−NHCO−、−CONH−、−SO2 NH−、
−NHSO2 −、−SO2 O−、−OSO2 −、
−OCOO−、−OCONH−、−NHCOO−、−N
HCONH−、−NHSO2 NH−、−OCOS−、
−SCOO−、−OSO2 NH−または−NHSO2
 O−をmは0〜3の整数を表わす。Xの総炭素原子数
(以下C数という)は好ましくは0〜12、より好まし
くは0〜8である。Xとして最も好ましいものは−OC
H2 CH2 O−である。 【0054】Qはアリーレン基または2価の複素環基を
表わす。Qがアリーレン基のときアリーレン基は縮合環
であっても置換基(例えばハロゲン原子、ヒドロキシル
、カルボキシル、スルホ、ニトロ、シアノ、アミノ、ア
ンモニウム、ホスホノ、ホスフィノ、アルキル、シクロ
アルキル、アリール、カルボンアミド、スルホンアミド
、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、スルホニル、
カルボキシル、カルバモイル、スルファモイル)を有し
ていてもよく、C数は好ましくは6〜15、より好まし
くは6〜10である。Qが2価の複素環基のとき、複素
環基は少なくとも1個のN,O,S,P,SeまたはT
eから選ばれるヘテロ原子を環内に含む3〜8員、好ま
しくは5〜7員の単環もしくは縮合環の複素環基(例え
ばピリジン、チオフエン、フラン、ピロール、ピラゾー
ル、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、ベンゾ
チアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾフラン、ベン
ゾチオフエン、1,3,4−チアジアゾール、インドー
ル、キノリンなどから誘導される基)であって、置換基
(Qがアリーレン基の場合の置換基に同じ)を有してい
てもよく、C数は好ましくは2〜15、より好ましくは
2〜10である。Qとして最も好ましいものは1,4−
フェニレン基である。従って本発明において最も好まし
い−(T)k −X−Q−は【0055】 【化23】 【0056】である。 【0057】R1 、R2 またはR3 がアルキル基
であるとき、アルキル基は直鎖状、分岐鎖状のいずれで
あっても、不飽和結合を含んでいてもよく、置換基(例
えばハロゲン原子、ヒドロキシル、カルボキシル、スル
ホ、ホスホノ、ホスフイノ、シアノ、アルコキシ、アリ
ール、アルコキシカルボニル、アミノ、アンモニウミル
、アシル、カルボンアミド、スルホンアミド、カルバモ
イル、スルファモイル、スルホニル)を有していてもよ
い。R1 、R2 またはR3 がシクロアルキル基で
あるとき、シクロアルキル基は3〜8員環のシクロアル
キル基であって架橋基を有していても、不飽和結合を含
んでいても、置換基(R1 、R2 またはR3 がア
ルキル基の場合の置換基に同じ。)を有していてもよい
。R1 、R2 またはR3 がアリール基であるとき
、アリール基は縮合環であっても、置換基(R1 、R
2 またはR3 がアルキル基の場合の置換基の他、ア
ルキル、シクロアルキルなどがある。)を有していても
よい。R1 、R2 またはR3 が複素環基であると
き、複素環基は少なくとも1個のN,S,O,P,Se
またはTeから選ばれたヘテロ原子を環内に含む3〜8
員(好ましくは5〜7員)の単環もしくは縮合環の複素
環基(例えばイミダゾリル、チエニル、ピラゾリル、チ
アゾリル、ピリジル、キノリニル)であって、置換基(
R1 、R2 またはR3 がアリール基の場合の置換
基に同じ)を有していてもよい。ここでカルボキシル基
はカルボキシラート基を、スルホ基はスルホナート基を
、ホスフイノ基はホスフイナート基を、ホスホノ基はホ
スホナート基をそれぞれ含んでよく、この時対イオンは
Li+ 、Na+ 、K+ 、アンモニウム等である。 【0058】R1 は好ましくは水素原子、カルボキシ
ル基、C数1〜10のアルキル基(例えばメチル、t−
ブチル、カルホメチル、2−スルホメチル、カルボキシ
メチル、2−カルボキシメチル、2−ヒドロキシメチル
、ベンジル、エチル、イソプロピル)またはC数6〜1
2のアリール基(例えばフェニル、4−メトキシフェニ
ル、4−スルホフェニル)であり、特に好ましくは水素
原子、メチル基またはカルボキシル基である。R2 は
好ましくはシアノ基、カルボキシル基、C数1〜10の
カルバモイル基、C数0〜10のスルファモイル基、ス
ルホ基、C数1〜10のアルキル基(例えばメチル、ス
ルホメチル)、C数1〜10のスルホニル基(例えばメ
チルスルホニル、フェニルスルホニル)、C数1〜10
のカルボンアミド基(例えばアセトアミド、ベンズアミ
ド)またはC数1〜10のスルホンアミド基(例えばメ
タンスルホンアミド、トルエンスルホンアミド)であり
、特に好ましくはシアノ基、カルバモイル基またはカル
ボキシル基である。R3 は好ましくは水素原子、C数
1〜12のアルキル基(例えばメチル、スルホメチル、
カルボキシメチル、2−スルホメチル、2−カルボキシ
メチル、エチル、n−ブチル、ベンジル、4−スルホベ
ンジル)またはC数6〜15のアリール基(例えばフェ
ニル、4−カルボキシフェニル、3−カルボキシフェニ
ル、4−メトキシフェニル、2,4−ジカルボキシフェ
ニル、2−スルホフェニル、3−スルホフェニル、4−
スルホフェニル、2,4−ジスルホフェニル、2,5−
ジスルホフェニル)であり、より好ましくはC数1〜7
のアルキル基またはC数6〜10のアリール基である。 R4 は具体的には一般式(III)で表わされるアシ
ル基もしくは一般式(IV)で表わされるスルホニル基
である。 【0059】 一般式(III) R11CO− 一般式(IV)  R11SO2 − R11がアルキル基であるときアルキル基は直鎖状、分
岐鎖状のいずれであっても、不飽和結合を含んでいても
よく、置換基(例えばハロゲン原子、ヒドロキシル、カ
ルボキシル、スルホ、ホスホノ、ホスフイノ、シアノ、
アルコキシ、アリール、アルコキシカルボニル、アミノ
、アンモニウミル、アシル、カルボンアミド、スルホン
アミド、カルバモイル、スルファモイル、スルホニル)
を有していてもよい。R11がシクロアルキル基である
とき、シクロアルキル基は3〜8員環のシクロアルキル
基であって、架橋基を有していても、不飽和結合を有し
ていても、置換基(R11がアルキル基の場合の置換基
に同じ)を有していてもよい。R11がアリール基であ
るとき、アリール基は縮合環であっても、置換基(R1
1がアルキル基の場合の置換基のほか、アルキル、シク
ロアルキルなどがある)を有していてもよい。R11が
複素環基であるとき、複素環基は少なくとも1個のN,
S,O,P,SeまたはTeから選ばれたヘテロ原子を
環内に含む3〜8員(好ましくは5〜7員)の単環もし
くは縮合環の複素環基(例えばイミダゾリル、チエニル
、ピラゾリル、チアゾリル、ピリジル、キノリニル)で
あって、置換基(R11がアリール基の場合の置換基に
同じ)を有していてもよい。ここでカルボキシル基はカ
ルボキシラート基を、スルホ基はスルホナート基を、ホ
スフイノ基はホスフイナート基を、ホスホノ基はホスホ
ナート基をそれぞれ含んでよく、この時対イオンはLi
+ , Na+ , K+ ,アンモニウム等である。 R11は好ましくはC数1〜10のアルキル基、(例え
ばメチル、カルボキシメチル、スルホエチル、シアノエ
チル)、C数5〜8のシクロアルキル基(例えばシクロ
ヘキシル、2−カルボキシシクロヘキシル)、もしくは
C数6〜10のアリール基(フェニル、1−ナフチル、
4−スルホフェニル)であり、特に好ましくは、C数1
〜3のアルキル基、C数6のアリール基である。 【0060】R5 は置換可能な基であり、好ましくは
電子供与性基であり、特に好ましくは−NR12R13
もしくは−OR14である。置換位置としては4−位が
好ましい。R12、R13およびR14は水素原子、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはヘテ
ロ環基である。またR12とR13の間で環を形成して
もよく、形成される窒素ヘテロ環としては脂環式のもの
が好ましい。jは0ないし4の整数を表わし、好ましく
は1もしくは2であり、特に好ましくは1である。R9
 またはR10がアルキル基であるときアルキル基は直
鎖状、分岐鎖状のいずれであっても、不飽和結合を含ん
でいてもよく、置換基(例えばハロゲン原子、ヒドロキ
シル、カルボキシル、スルホ、ホスホノ、ホスフイノ、
シアノ、アルコキシ、アリール、アルコキシカルボニル
、アミノ、アンモニウミル、アシル、カルボンアミド、
スルホンアミド、カルバモイル、スルファモイル、スル
ホニル)を有していてもよい。 【0061】R9 またはR10がシクロアルキル基で
あるとき、シクロアルキル基は3〜8員環のシクロアル
キル基であって、架橋基を有していても、不飽和結合を
有していても、置換基(R9 またはR10がアルキル
基の場合の置換基に同じ)を有していてもよい。R9 
またはR10がアリール基であるとき、アリール基は縮
合環であっても、置換基(R9 またはR10がアルキ
ル基の場合の置換基のほか、アルキル、シクロアルキル
などがある)を有していてもよい。R9 またはR10
が複素環基であるとき、複素環基は少なくとも1個のN
,S,O,P,SeまたはTeから選ばれたヘテロ原子
を環内に含む3〜8員(好ましくは5〜7員)の単環も
しくは縮合環の複素環基(例えばイミダゾリル、チエニ
ル、ピラゾリル、チアゾリル、ピリジル、キノリニル)
、であって、置換基(R9 またはR10がアリール基
の場合の置換基に同じ)を有していてもよい。ここでカ
ルボキシル基はカルボキシラート基を、スルホ基はスル
ホナート基を、ホスフイノ基はホスフイナート基を、ホ
スホノ基はホスホナート基をそれぞれ含んでよく、この
時対イオンはLi+ , Na+ , K+ ,アンモ
ニウム等である。 【0062】R9 は好ましくはシアノ基、カルボキシ
ル基、C数1〜10のカルバモイル基、C数2〜10の
アルコキシカルボニル基、C数7〜11のアリールオキ
シカルボニル基、C数0〜10のスルファモイル基、ス
ルホ基、C数1〜10のアルキル基(例えばメチル、カ
ルボキシメチル、スルホメチル)、C数1〜10のスル
ホニル基(例えばメチルスルホニル、フェニルスルホニ
ル)、C数1〜10のカルボンアミド基(例えばアセト
アミド、ベンズアミド)、C数1〜10のスルホンアミ
ド基(例えばメタンスルホンアミド、トルエンスルホン
アミド)、アルキルオキシ基(例えばメトキシ、エトキ
シ)またはアリールオキシ基(例えばフェノキシ)であ
り、特に好ましくはシアノ基、カルバモイル基、アルコ
キシカルボニル基、カルボキシル基である。 【0063】R10は好ましくは水素原子、C数は1〜
12のアルキル基(例えばメチル、スルホメチル、カル
ボキシメチル、エチル、2−スルホエチル、2−カルボ
キシエチル、3−スルホプロピル、3−カルボキシプロ
ピル、5−スルホペンチル、5−カルボキシペンチル、
4−スルホベンジル)またはC数6〜15のアリール基
(例えばフェニル、4−カルボキシフェニル、3−カル
ボキシフェニル、2,4−ジカルボキシフェニル、4−
スルホフェニル、3−スルホフェニル、2,5−ジスル
ホフェニル、2,4−ジスルホフェニル)であり、より
好ましくはC数1〜7のアルキル基またはC数6〜10
のアリール基である。以下に一般式(CI)〜(CIV
)におけるCp、X、Q、 【0064】 【化24】 【0065】 【化25】 【0066】 【化26】 【0067】及び 【0068】 【化27】 【0069】の具体例を示す。 (Cpの例) 【0070】 【化28】 【0071】 【化29】 【0072】 【化30】 【0073】 【化31】 【0074】 【化32】 【0075】 【化33】 【0076】(Xの例) −O−、−S−、−OCH2 −、−OCH2 CH2
 −、−OCH2 CH2 O−、−OCH2 CH2
 CH2 O−、−O(CH2 CH2 O)2 −、
−OCH2 CH2 S−、−OCH2 CH2 NH
CO−、−OCH2 CH2 NHSO2 −、−OC
H2 CH2 SO2 −、−OCH2 CH2 OC
O−、−OCH2CH2 CO−、−SCH2 CON
H−、−SCH2 COO−、−OCH(CH3 )C
ONH−、−OCH2 CH2 OSO2 −、−OC
O−、−OCH2 CH(COOH)−、−OCH2 
CH(COOH)CH2 −、−OCH2 CH(CO
OH)O−、−OCH(COOH)CH2 O−、−O
CH2 CH(COOH)S−、−OCH2 CH(S
O3 Na)O−、【0077】(Qの例) 【0078】 【化34】 【0079】((化10)の例) 【0080】 【化35】 【0081】 【化36】 【0082】 【化37】 【0083】 【化38】 【0084】 【化39】 【0085】 【化40】 【0086】 【化41】 【0087】 【化42】 【0088】((化11)の例) 【0089】 【化43】 【0090】 【化44】 【0091】 【化45】 【0092】((化12)の例) 【0093】 【化46】 【0094】 【化47】 【0095】 【化48】 【0096】 【化49】 【0097】 【化50】 【0098】 【化51】 【0099】 【化52】 【0100】 【化53】 【0101】((化13)の例) 【0102】 【化54】 【0103】 【化55】 【0104】 【化56】 【0105】 【化57】 【0106】以下に本発明のカラードカプラーの具体例
を示す。 【0107】 【化58】 【0108】 【化59】 【0109】 【化60】 【0110】 【化61】 【0111】 【化62】 【0112】 【化63】 【0113】 【化64】 【0114】 【化65】 【0115】 【化66】 【0116】 【化67】 【0117】 【化68】 【0118】 【化69】 【0119】 【化70】 【0120】 【化71】 【0121】 【化72】 【0122】 【化73】 【0123】 【化74】 【0124】 【化75】 【0125】 【化76】 【0126】 【化77】 【0127】 【化78】 【0128】 【化79】 【0129】 【化80】 【0130】 【化81】 【0131】 【化82】 【0132】 【化83】 【0133】 【化84】 【0134】 【化85】 【0135】 【化86】 【0136】 【化87】 【0137】 【化88】 【0138】 【化89】 【0139】 【化90】 【0140】 【化91】 【0141】 【化92】 【0142】 【化93】 【0143】 【化94】 【0144】 【化95】 【0145】 【化96】 【0146】 【化97】 【0147】 【化98】 【0148】 【化99】 【0149】本発明の一般式(CI)で表わされるイエ
ローカラードカプラーは一般に6−ヒドロキシ−2−ピ
リドン類とカプラー構造を含む芳香族ジアゾニウム塩ま
たは複素環ジアゾニウム塩とのジアゾカップリング反応
により合成することができる。前者すなわち6−ヒドロ
キシ−2−ピリドン類はクリンスベルグ編“複素環式化
合物−ピリジンおよびその誘導体類−第3部”(インタ
ーサイエンス出版、1962年)、シャーナル・オブ・
ジ・アメリカン”ケミカル・ソサエティー(J.Am.
Chem.Soc.)1943年、65巻、449頁、
ジャーナル・オブ・ザ・ケミカルテクノロジー・アンド
・バイオテクノロジー(J.Chem.Tech.Bi
otech−nol.)1986年、36巻、410頁
、テトラヘドロン(Tetrahedron)1966
年、22巻445頁、特公昭61−52827号、西独
特許第2,162,612号、同2,349,709号
、同2,902,486号、米国特許3,763,17
0号等に記載の方法で合成することができる。後者のジ
アゾニウム塩は米国特許第4,004,929号、同4
,138,258号、特開昭61−72244号、同6
1−273543号等に記載の方法により合成すること
ができる。6−ヒドロキシ−2−ピリドン類とジアゾニ
ウム塩とのジアゾカップリング反応はメタノール、エタ
ノール、メチルセロソルブ、酢酸、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、水等の溶媒またはこれらの混
合溶媒中で行なうことができる。このとき塩基として酢
酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、ピリジン、トリエチルアミン、テトラメチ
ル尿素、テトラメチルグアニジン等を用いることができ
る。反応温度は通常−78℃〜60℃、好ましくは−2
0℃〜30℃である。以下に本発明のカラードカプラー
の合成例を示す。 【0150】 (合成例1)例示カプラー(YC−1)の合成【015
1】 【化100】 【0152】化合物aの合成 タウリン125.2g及び水酸化カリウム66gにメタ
ノール500mlを加え、加熱攪拌し、シアノ酢酸メチ
ル110gを約1時間で滴下した。5時間加熱還流後1
晩放置し、析出した結晶を濾過し、エタノールで洗浄し
、乾燥することにより化合物aの結晶を202.6g得
た。 化合物bの合成 化合物a11.5g及び炭酸カリウム3.5gに水11
.5mlを加え、スチームバス上で加熱攪拌しながらア
セト酢酸エチル7.8gを滴下し、さらに7時間攪拌し
た。放冷後濃塩酸9.2mlを加え攪拌することにより
結晶が析出した。濾過し、メタノールで洗浄後乾燥する
ことにより化合物bの結晶を10.4g得た。 【0153】例示カプラー(YC−1)の合成米国特許
第4,138,258号に記載の合成方法により合成し
た化合物c10.1gをN,N−ジメチルホルムアミド
60ml及びメチルセロソルブ60mlに溶解し、氷冷
下濃塩酸4.3mlを加え、次いで亜硝酸ナトリウム1
.84gの水5ml溶液を滴下し、ジアゾニウム溶液を
調製した。次に化合物b7.8g及び酢酸ナトリウム8
.2gにメチルセロソルブ60ml及び水20mlを加
え氷冷下攪拌しながら、前記ジアゾニウム溶液を滴下し
た。滴下後さらに1時間、室温で2時間攪拌し、析出し
た結晶を濾過した。水洗、乾燥の後結晶をメタノール5
00mlに分散し、加熱還流1時間の後放冷した。結晶
を濾過、メタノール洗浄、乾燥することにより、目的と
する例示カプラー(YC−1)の赤色結晶13.6gを
得た。この化合物の融点は269〜272℃(分解)で
あり、構造は 1HNMRスペクトル、マススペクトル
及び元素分析により確認した。尚、本化合物のメタノー
ル中での最大吸収波長は457.7nm、分子吸光係数
は41300であり、イエローカラードカプラーとして
良好な分光吸収特性を示した。 【0154】 (合成例2)例示カプラー(YC−3)の合成【015
5】 【化101】 【0156】特開昭62−85242号に記載の合成方
法により合成した化合物d19.2gにN,N−ジメチ
ルホルムアミド75ml及びメチルセロソルブ75ml
を加え溶解し、氷冷下攪拌しながら濃塩酸5.6mlを
加え、次いで亜硝酸ナトリウム2.5gの水5ml溶液
を滴下した。滴下後1時間、室温でさらに1時間攪拌し
、ジアゾニウム溶液を調製した。化合物b10.1g及
び酢酸ナトリウム10.7gにメチルセロソルブ75m
l及び水26mlを加え、氷冷下攪拌しながら、前記ジ
アゾニウム溶液を滴下した。滴下後1時間、室温でさら
に2時間攪拌し、析出した結晶を濾過した。つぎに結晶
を200mlのメタノールに分散し、水酸化ナトリウム
2.2gの水10ml溶液を滴下し、3時間攪拌した。 濃塩酸で中和し、析出した結晶を水洗、メタノール洗浄
の後乾燥した。得られた粗結晶を合成例1と同じく熱メ
タノールにより精製することにより、目的とする例示カ
プラー(YC−3)を14.8g得た。この化合物の融
点は246〜251℃(分解)であり、構造は 1HN
MRスペクトル、マススペクトル及び元素分析により確
認した。尚、本化合物のメタノール中での最大吸収波長
は457.6nm、分子吸収係数は42700であり、
イエローカラードカプラーとして良好な分光吸収特性を
示した。 【0157】 (合成例3)例示カプラー(YC−30)の合成【01
58】 【化102】 【0159】化合物eの合成 アントラニル酸137.1gをアセトニトリル600m
l中に加え、加熱攪拌し、ジケテン92.5gを約1時
間で滴下した。1時間加熱還流後、室温まで冷却し、析
出した結晶を濾過し、アセトニトリルで洗浄後、乾燥し
て化合物eの結晶を200.5g得た。 化合物fの合成 化合物e199.1g、シアノ酢酸エチル89.2g、
28%ナトリウムメトキシド344gをメタノール0.
9lに加え、オートクレーブ中120℃で8時間反応し
た。一晩放置後、反応混合物を減圧濃縮し、水700m
lを加え、濃塩酸230mlで塩酸酸性とした。析出し
た結晶を濾取し、得られた粗結晶を酢酸エチル、アセト
ニトリルの混合溶媒で加熱洗浄して化合物f、152g
を得た。 【0160】例示カプラー(YC−−30)の合成米国
特許第4,138,258号に記載の合成方法に準じて
合成した化合物g、13.0gをN,N−ジメチルホル
ムアミド40mlに溶解し、氷冷下濃塩酸4.5mlを
加え、次いで亜硝酸ナトリウム1.48gの水5ml溶
液を滴下し、ジアゾニウム溶液を調整した。次に化合物
f6.0g及び酢酸ナトリウム8gにN,N−ジメチル
ホルムアミド20ml及び水15mlを加え、氷冷下攪
拌しながら前記ジアゾニウム溶液を滴下した。滴下後室
温でさらに30分間攪拌した。塩酸酸性にし、酢酸エチ
ルで抽出、水洗した後、減圧濃縮を行ない、濃縮物を酢
酸エチル、メタノールの混合溶媒で再結晶して例示カプ
ラー(YC−30)の黄色結晶13gを得た。このカプ
ラー(YC−30)の融点は154〜6℃であり、構造
は1 HNMRスペクトル、マススペクトル及び元素分
析により確認した。尚、本化合物メタノール中での最大
吸収波長は458.2nm、分子吸光係数は42800
であり、イエローカラードカプラーとして良好な分光吸
収特性を示した。 【0161】 (合成例4)例示カプラー(YC−86)の合成【01
62】 【化103】 【0163】 【化104】 【0164】(1) 化合物(3) の合成フェニルエ
ステル体(1) 445.5gとイソプロパノールアミ
ン(2) 90.1gをアセトニトリル600ml中、
2時間加熱還流した。水冷後、析出した結晶を濾取、乾
燥して化合物(3) 342gを得た。mp.162−
5℃(2) 化合物(5) の合成 ヒドロキシル体(3) 341gと2−ヘキシルデカノ
イルクロリド231gをアセトニトリル880ml中、
2時間加熱還流し、水冷後、析出した結晶を濾取、乾燥
して化合物(5) 437gを得た。mp.97−10
0℃(3) 化合物(6) の合成 ニトロ体(5) 370g、10%Pd−C触媒6g、
酢酸エチル1lをオートクレーブに仕込み、50℃で3
時間水添した。還元終了後、触媒を濾別し、濾液を減圧
濃縮して得られた残渣をn−ヘキサンで晶析し、析出し
た結晶を濾取、乾燥してアミン体(7) 327gを得
た。mp.95−7℃ 【0165】(4) 例示カプラーYC−86の合成ア
ミン体(7) 20.8gをジメチルホルムアミド60
lに溶解し、水冷下に濃塩酸7.6mlを添加した。さ
らに亜硝酸ソーダ2.7g、水10mlの水溶液を20
分かけて滴下し、30分攪拌を続けてジアゾ液を調整し
た。一方、ピリドン(7) 9.7g、酢酸ソーダ13
gを水30ml、ジメチルホルムアミド30mlの混合
液に加え、加熱溶解後、水冷し、10℃以下で攪拌しな
がら上記ジアゾ液をゆっくり加えた。さらに15分間攪
拌を続けた後、酢酸エチルで抽出し、水洗を3回行なっ
た。有機層を減圧濃縮し、残渣をメタノール酢酸エチル
で晶析し、析出した結晶を濾取、乾燥して例示カプラー
YC−86を21.2g得た。mp.117−9℃ 【0166】一般式(CII)〜(CIV)で表わされ
るイエローカラードシアンカプラーは特公昭58−69
39号、特開平1−197563号および一般式(CI
)で表わされるカプラー合成法として前述した特許等に
記載の方法により合成することができる。 【0167】本発明においては、前述の特開昭61−2
21748号及び特開平1−319744号記載のイエ
ローカラードシアンカプラーと一般式(CI)〜(CI
V)で表わされるイエローカラードシアンカプラーを使
用するが、これらのカプラーを比較するときカップリン
グ活性や分子吸光係数では一般式(CI)〜(CIV)
で表わされるカプラーのほうが引例した特開昭61−2
21748号、特開平1−319744号に比べて好ま
しく、一般式(CI)〜(CIV)にあっては一般式(
CI)、(CII)が一般式(CIII)、(CIV)
に比べてより好ましい。一般式(CI)で表わされるイ
エローカラードシアンカプラーが最も好ましく用いられ
る。イエローカラードシアンカプラーは、感光材料中の
感光性ハロゲン化銀乳剤層もしくはその隣接層に添加す
ることが好ましく、赤感性乳剤層に添加することが特に
好ましい。 その感材中への総添加量は、0.005〜0.30g/
m2であり、好ましくは0.02〜0.20g/m2、
より好ましくは0.03〜0.15g/m2である。イ
エローカラードシアンカプラーの添加方法は後述のよう
に通常のカプラーと同様にして添加することが可能であ
る。 【0168】次に、一般式〔A〕で示される化合物につ
いて、詳細に説明する。一般式〔A〕において多量体と
は一分子中に2つ以上の一般式〔A〕であらわされる基
を有しているものを意味し、ビス体やポリマーカプラー
もこの中に含まれる。ここでポリマーカプラーは一般式
〔A〕であらわされる部分を有する単量体(好ましくは
ビニル基を有するもの、以下ビニル単量体という)のみ
からなるホモポリマーでもよいし、芳香族一級アミン現
像薬の酸化生成物とカップリングしない非発色性エチレ
ン様単量体とともにコポリマーを作ってもよい。 【0169】一般式〔A〕で表わされる化合物は5員環
−5員環縮合窒素複素環型カプラーであり、その発色母
核はナフタレンと等電子的な芳香族性を示し、通常アザ
ペンタレンと総称される化学構造となっている。一般式
〔A〕で表わされるカプラーのうち好ましい化合物は、
1H−イミダゾ〔1,2−b〕ピラゾール類、1H−ピ
ラゾロ〔1,5−b〕ピラゾール類、1H−ピラゾロ〔
5,1−c〕〔1,2,4〕トリアゾール類、1H−ピ
ラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール類、
1H−ピラゾロ〔1,5−d〕テトラゾール類及び1H
−ピラゾロ〔1,5−a〕ベンズイミダゾール類であり
、それぞれ一般式〔A−1〕、〔A−2〕、〔A−3〕
、〔A−4〕、〔A−5〕及び〔A−6〕で表わされる
。これらのうち、好ましい化合物は〔A−1〕、〔A−
3〕及び〔A−4〕である。特に好ましい化合物は〔A
−3〕及び〔A−4〕である。 【0170】〔A−1〕 【0171】 【化105】 【0172】〔A−2〕 【0173】 【化106】 【0174】〔A−3〕 【0175】 【化107】 【0176】〔A−4〕 【0177】 【化108】 【0178】〔A−5〕 【0179】 【化109】 【0180】〔A−6〕 【0181】 【化110】 【0182】一般式〔A−1〕〜〔A−6〕までの置換
基Ra2、Ra3及びRa4は各々水素原子、ハロゲン
原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基
、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基
、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキ
シ基、スルホニルオキシ基、アシルアミノ基、アニリノ
基、ウレイド基、イミド基、スルファモイルアミノ基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、ア
ルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニ
ルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、アシ
ル基、スルファモイル基、スルホニル基、スルフィニル
基、アルコキシカルバモイル基、又はアリールオキシカ
ルボニル基を表わし、Xa1は水素原子、ハロゲン原子
、カルボキシル基、または酸素原子、窒素原子もしくは
イオウ原子を介してカップリング位の炭素と結合する基
でカップリング離脱する基を表わす。Ra2、Ra3、
Ra4またはXa1が2価の基となり、ビス体を形成す
る場合も含まれる。また、一般式〔A−1〕〜〔A−6
〕で表わされる部分がビニル単量体の中にあるときは、
Ra2、Ra3またはRa4が単なる結合または連結基
を表わし、これを介して一般式〔A−1〕〜〔A−6〕
で表わされる部分とビニル基が結合する。 【0183】さらに詳しくは、Ra2、Ra3およびR
a4は各々水素原子、ハロゲン原子(例えば、塩素原子
、臭素原子)、アルキル基(例えば、メチル、プロピル
、t−ブチル、トリフルオロメチル、トリデシル、3−
(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル、2−
ドデジルオキシエチル、3−フェノキシプロピル、2−
ヘキシルスルホニル−エチル、シクロペンチル、ベンジ
ル)、アリール基(例えば、フェニル、4−t−ブチル
フェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル、4−テト
ラデカンアミドフェニル、パーフルオロフェニル)、ヘ
テロ環基(例えば、2−フリル、2−チエニル、2−ピ
リミジニル、2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、アル
コキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、2−メトキシ
エトキシ、2−ドデシルオキシエトキシ、2−メタンス
ルホニルエトキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェ
ノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノ
キシ)、ヘテロ環オキシ基(例えば、2−ベンズイミダ
ゾリルオキシ)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ
、ヘキサデカノイルオキシ)、カルバモイルオキシ基(
例えば、N−フェニルカルバモイルオキシ、N−エチル
カルバモイルオキシ)、シリルオキシ基(例えば、トリ
メチルシリルオキシ)、スルホニルオキシ基(例えば、
ドデシルスルホニルオキシ)、アシルアミノ基(例えば
、アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、
α−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミ
ド、γ−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ
)ブタンアミド、α−{4−(4−ヒドロキシフェニル
スルホニル)フェノキシ}デカンアミド)、アニリノ基
(例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ、2−
クロロ−5−テトラデカンアミドアニリノ、2−クロロ
−5−ドデシルオキシカルボニルアニリノ、N−アセチ
ルアニリノ、2−クロロ−5−{α−(3−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェノキシ)ドデカンアミド}アニリ
ノ)、ウレイド基(例えば、フェニルウレイド、メチル
ウレイド、N,N−ジブチルウレイド)、イミド基(例
えば、N−スクシンイミド、3−ベンジルヒンダントイ
ニル、4−(2−エチルヘキサノイルアミノ)フタルイ
ミド)、スルファモイルアミノ基(例えば、N,N−ジ
プロピルスルファモイルアミノ、N−メチル−N−デシ
ルスルファモイルアミノ)、アルキルチオ基(例えば、
メチルチオ、オクチルチオ、テトラデシルチオ、2−フ
ェノキシエチルチオ、3−フェノキシプロピルチオ、3
−(4−t−ブチルフェノキシ)プロピルチオ)、アリ
ールチオ基(例えばフェニルチオ、2−ブトキシ−5−
t−オクチルフェニルチオ、3−ペンタデシルフェニル
チオ、2−カルボキシフェニルチオ、4−テトラデカン
アミドフェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(例えば、2−
ベンゾチアゾリルチオ)、アルコキシカルボニルアミノ
基(例えば、メトキシカルボニルアミノ、テトラデシル
オキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニル
アミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミノ、2,
4−ジ−tert−ブチルフェノキシカルボニルアミノ
)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド
、ヘキサデカンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミ
ド、p−トルエンスルホンアミド、オクタデカンスルホ
ンアミド、2−メチルオキシ−5−t−ブチルベンゼン
スルホンアミド)、カルバモイル基(例えば、N−エチ
ルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−
(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、N−メチ
ル−N−ドデシルカルバモイル、N−{3−(2,4−
ジ−tert−アミルフェノキシ)プロピル}カルバモ
イル)、アシル基(例えば、アセチル、(2,4−ジ−
tert−アミルフェノキシ)アセチル、ベンゾイル、
パーフルオロベンゾイル)、スルファモイル基(例えば
、N−エチルスルファモイル、N,N−ジプロピルスル
ファモイル、N−(2−ドデシルオキシエチル)スルフ
ァモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイル、
N,N−ジエチルスルファモイル)、スルホニル基(例
えば、メタンスルホニル、オクタンスルホニル、ベンゼ
ンスルホニル、トルエンスルホニル、パーフルオロフェ
ニルスルホニル)、スルフィニル基(例えば、オクチル
スルフィニル、ドデシルスルフィニル、フェニルスルフ
ィニル)、またはアルコキシカルボニル基(例えば、メ
トキシカルボニル、ブチルオキシカルボニル、ドデシル
オキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル)、
アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシ
カルボニル、3−ペンタデシルフェニルオキシ−カルボ
ニル)を表わす。 【0184】Xa1は水素原子、ハロゲン原子(例えば
、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、カ
ルボキシル基、酸素原子で連結する基(例えば、アセト
キシ、プロパノイルオキシ、ベンゾイルオキシ、2,4
−ジクロロベンゾイルオキシ、エトキシオキザロイルオ
キシ、ピルビニルオキシ、シンナモイルオキシ、フェノ
キシ、4−シアノフェノキシ、4−メタンスルホンアミ
ドフェノキシ、4−メタンスルホニルフェノキシ、α−
ナフトキシ、3−ペンタデシルフェノキシ、ベンジルオ
キシカルボニルオキシ、エトキシ、2−シアノエトキシ
、ベンジルオキシ、2−フェネチルオキシ、2−フェノ
キシエトキシ、5−フェニルテトラゾリルオキシ、2−
ベンゾチアゾリルオキシ)、窒素原子で連結する基(例
えば、ベンゼンスルホンアミド、N−エチルトルエンス
ルホンアミド、ヘプタフルオロブタンアミド、2,3,
4,5,6−ペンタフルオロベンズアミド、オクタンス
ルホンアミド、p−シアノフェニルウレイド、N,N−
ジエチルスルファモイルアミノ、1−ピぺリジル、5,
5−ジメチル−2,4−ジオキソ−3−オキサゾリジニ
ル、1−ベンジル−エトキシ−3−ヒダントイニル、2
N−1,1−ジオキソ−3(2H)−オキソ−1,2−
ベンゾイソチアゾリル、2−オキソ−1,2−ジヒドロ
−1−ピリジニル、イミダゾリル、ピラゾリル、3,5
−ジエチル−1,2,4−トリアゾール−1−イル、5
−または6−ブロモーベンゾトリアゾール−1−イル、
5−メチル−1,2,3−トリアゾール−1−イル、ベ
ンズイミダゾリル、3−ベンジル−1−ヒダントイニル
、1−ベンジル−5−ヘキサデシルオキシ−3−ヒダン
トイニル、5−メチル−1−テトラゾリル、4−メトキ
シフェニルアゾ、4−ピバロイルアミノフェニルアゾ、
2−ヒドロキシ−4−プロパノイルフェニルアゾ)、ま
たはイオウ原子で連結する基(例えば、フェニルチオ、
2−カルボキシフェニルチオ、2−メトキシ−5−t−
オクチルフェニルチオ、4−メタンスルホニルフェニル
チオ、4−オクタンスルホンアミドフェニルチオ、2−
ブトキシフェニルチオ、2−(2−ヘキサンスルホニル
エチル)−5−tert−オクチルフェニルチオ、ベン
ジルチオ、2−シアノエチルチオ、1−エトキシカルボ
ニルトリデシルチオ、5−フェニル−2,3,4,5−
テトラゾリルチオ、2−ベンゾチアゾリルチオ、2−ド
デシルチオ−5−チオフェニルチオ、2−フェニル−3
−ドデシル−1,2,4−トリアゾリル−5−チオ)を
表わす。 【0185】Ra2、Ra3、Ra4またはXa1が2
価の基となってビス体を形成する場合、この2価の基を
さらに詳しく述べれば、置換または無置換のアルキレン
基(例えば、メチレン、エチレン、1,10−デシレン
、−CH2CH2−O−CH2CH2− 、等)、置換
または無置換のフェニレン基(例えば、1,4−フェニ
レン、1,3−フェニレン、【0186】 【化111】 【0187】 【化112】 【0188】等)、−NHCO−R a5−CONH−
基(Ra5は置換または無置換のアルキレン基またはフ
ェニレン基を表わす。)が挙げられる。一般式〔A−1
〕〜〔A−6〕で表わされるものがビニル単量体の中に
ある場合のRa2、Ra3またはRa4で表わされる連
結基は、アルキレン基(置換または無置換のアルキレン
基で、例えば、メチレン、エチレン、1,10−デシレ
ン、−CH2CH2OCH2CH2− 、等)、フェニ
レン基(置換または無置換のフェニレン基で、例えば、
1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、化111、
化112等)、−NHCO−、−CONH−、−O− 
、−OCO− 、およびアラルキレン基(例えば、【0
189】 【化113】 【0190】 【化114】 【0191】 【化115】 【0192】等)から選ばれたものを組み合せて成立す
る基を含む。なお、ビニル単量体の中のビニル基は、一
般式〔A−1〕〜〔A−6〕で表わされているもの以外
に置換基を有する場合も含む。好ましい置換基は、水素
原子、塩素原子、または炭素数1〜4個の低級アルキル
基である。 【0193】芳香族一級アミン現像薬の酸化生成物とカ
ップリングしない非発色性エチレン様単量体としてはア
クリル酸、α−クロロアクリル酸、α−アルアクリル酸
(例えば、メタクリル酸など)およびこれらのアクリル
酸類から誘導されるアミドもしくはエステル(例えば、
アクリルアミド、n−ブチルアクリルアミド、t−ブチ
ルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、メタア
クリルアミド、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレー
ト、t−ブチルアクリレート、iso −ブチルアクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチ
ルアクリレート、ラウリルアクリレート、メチルメタク
リレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリ
レートおよびβ−ヒドロキシメタクリレート)、メチレ
ンジビスアクリルアミド、ビニルエステル(例えば、ビ
ニルアセテート、ビニルプロピオネートおよびビニルラ
ウレート)、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
芳香族ビニル化合物(例えば、スチレンおよびその誘導
体、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ビニルアセト
フェノンおよびスルホスチレン)、イタコン酸、シトラ
コン酸、クロトン酸、ビニリデンクロライド、ビニルア
ルキルエーテル(例えば、ビニルエチルエーテル)、マ
レイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸エステル、N−
ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルピリジン、および
2−および4−ビニルピリジン等がある。ここで使用す
る非発色性エチレン様不飽和単量体の2種以上を一緒に
使用する場合も含む。 【0194】先に記載した、特に好ましい化合物〔A−
3〕及び〔A−4〕にあって、本発明において最も好ま
しく用いられる化合物は、一般式〔A−4〕で表わされ
る化合物のうちで、とりわけ下記一般式〔M〕で表わさ
れる化合物である。一般式〔M〕 【0195】 【化116】 【0196】(但し、R1 はアルキル基、アルコキシ
基またはアリールオキシ基を表わし、R2 はアシル基
、スルホニル基を表わす。−(L)−は−(C(R3 
)(R4 )−CH2 )−なるアルキレン基又はフェ
ニレン基を表わし、アルキレン基の場合R3 、R4 
が置換している炭素原子がカプラー母核に連結しており
、R3 、R4 は水素原子、アルキル基またはアリー
ル基である。但しR3 とR4 が同時に水素原子であ
ることはない。Xはアリールオキシ基、アルコキシ基、
1−アゾリル基、アルキルチオ基、又はアリールチオ基
である。R1 、R2 またはXが2価の基となりビス
体を形成してもよく、また一般式(M)で表わされる部
分がビニル単量体に含まれる時はR1 、R2 または
Xのいずれかは単なる結合、または連続基を表し、これ
を介してビニル基に結合する。)【0197】一般式(
M)における置換基R1 、R2 、−(L)−および
Xについては詳しく説明する。R1 はアルキル基、ア
ルコキシ基、またはアリールオキシ基であるが、詳しく
は炭素数1〜30の直鎖、分岐鎖のアルキル基、炭素数
1〜20のアルコキシ基、または炭素数6〜20のアリ
ールオキシ基である。更に詳しくはメチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、t−ブチル、2−エチルヘキシ
ル、ドデシル、1−エチルペンチル、トリデシル、2−
メタンスルホニルエチル、3−(3−ペンタデシルフェ
ノキシ)プロピル、3−{4−{2−〔4−(4−ヒド
ロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕ドデカンアミ
ド}フェニル}プロピル、2−エトキシトリデシル、ト
リフルオロメチル、シクロヘキシル、3−(2,4−ジ
−t−アミルフェノキシ)プロピルなどのアルキル基、
メトキシ、エトキシイソプロポキシ、t−ブトキシ、2
−メトキシエトキシ、2−ドデシルエトキシ、2−メタ
ンスルホニルエトキシ、2−フェノキシエトキシなどの
アルコキシ基、フェノキシ、2−ナフチルオキシ、2−
メチルフェノキシ、2−メトキシフェノキシ、4−メト
キシフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニト
ロフェノキシ、3−アセトアミドフェノキシ、2−ベン
ズアミドフェノキシなどのアリールオキシ基である。こ
れらの基のうち更に置換基を有することが可能な基はハ
ロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シ
アノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、スル
ホ基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
シルアミノ基、アルキルアミノ基、アニリノ基、ウレイ
ド基、スルファモイルアミノ基、アルキルチオ基、アリ
ールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ基、スルホン
アミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ
ニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、
アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、シリ
ルオキシ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミ
ド基、ヘテロ環チオ基、スルフィニル基、ホスホニル基
、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アゾリル基
などの置換基を更に有しても良い。 R1 は好ましくはメチル、エチル、イソプロピル、t
−ブチルのアルキル基、メトキシ、エトキシ、イソプロ
ポキシ、2−メトキシエトキシ、2−フェノキシエトキ
シのアルコキシ基、又は、フェノキシ、2−メトキシフ
ェノキシ、4−メトキシフェノキシ、2−メチルフェノ
キシのアリールオキシ基である。 【0198】R2 はアシル基、スルホニル基を表わす
が、詳しくは炭素数8〜40のアルカノイルおよびアリ
ーロイルであるアシル基、炭素数10〜40のアルキル
スルホニル、アリールスルホニルであるスルホニル基で
ある。更に詳しくは2−エチルヘキサイノイル、デカノ
イル、テトラデカノイル、ペンタデカノイル、ステアロ
イル、イソステアロイルなどの直鎖、分岐鎖のアルカノ
イル基、次の一般式(A1 )で表わされる直鎖アルカ
ノイル基、一般式(A1 ) 【0199】 【化117】 【0200】〔但し、R5 は水素原子、又はアルキル
基であり、R6 およびR7 はアルキル基である。〕
4−ステアリルオキシベンゾイル、3−(2−エチルヘ
キサノイルアミノ)ベンゾイル、2,4−ジオクチルオ
キシベンゾイル、4−(4−ドデシルオキシベンゼンス
ルホンアミド)ベンゾイル、1−オクチルオキシ−2−
ナフトイルなどのアリーロイル基、ドデシルスルホニル
、オクタデシルスルホニルなどのアルキルスルホニル基
、2−ブチルオキシ−5−t−オクチルベンゼンスルホ
ニル、1−オクチルオキシ−4−ナフチルスルホニル、
2−オクチルオキシ−5−t−オクチルベンゼンスルホ
ニル、2−(2−ヘキシルオキシエトキシ)−5−t−
オクチルベンゼンスルホニル、2−(2−エトキシエト
キシ)−5−(2−オクチルオキシ−5−t−オクチル
ベンゼンスルホンアミド)ベンゼンスルホニル、2−オ
クチルオキシ−5−(2−オクチルオキシ−5−t−オ
クチルベンゼンスルホンアミド)ベンゼンスルホニルな
どのアリールスルホニル基である。これらはR1 で示
した置換基を更に有してもよい。R2 は好ましくは一
般式(A1)で表わされる置換アルカノイル又はアリー
ルスルホニル基である。 【0201】−(L)−は−C(R3)(R4)−CH
2 −なるアルキレン基又はフェニレン基を表わすが、
詳しくは、R3 、R4 が水素原子、メチル、エチル
、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、オクチルなど
のアルキル基、フェニル、トリル、2−ナフチルなどの
アリール基でありR3 とR4 が同時に水素原子では
ない。−C(R3)(R4)−CH2 −で表わされる
アルキレン基、又は、1,2−フェニレン、1,3−フ
ェニレン、1,4−フェニレン、4−メトキシ−1,3
−フェニレン、5−メチル−1,3−フェニレン、など
のフェニレン基を表わす。好ましくは−(L)−はR3
 、R4 が水素原子又はメチル、フェニル基であるア
ルキレン基、又は1,3−フェニレン、1,4−フェニ
レンであるフェニレン基である。Xはアリールオキシ基
、アルコキシ基、1−アゾリル基、アルキルチオ基、又
はアリールチオ基であるが、詳しくはフェノキシ、4−
メチルフェノキシ、4−シアノフェノキシ、4−メタン
スルホンアミドフェノキシ、4−アセトアミドフェノキ
シ、4−エトキシカルボニルフェノキシ、4−カルボキ
シフェノキシ、3−カルボキシフェノキシ、2−カルボ
キシフェノキシ、4−〔{1,1−ジメチル−1−(4
−ヒドロキシフェニル)}メチル〕フェノキシ、4−(
4−ヒドロキシベンゼンスルホニル)フェノキシ、4−
メトキシフェノキシ、1−ナフトキシ、2−フェネチル
オキシ、5−フェニルテトラゾリルオキシ、2−ベンゾ
チアゾリルオキシなどのアリールオキシ基、メトキシ、
エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、エトキシカ
ルボニルメトキシ、2−エトキシカルボニルエトキシ、
2−シアンエトキシ、2−メタンスルホニルエトキシ、
2−ベンゼンスルホニルエトキシ、2−フェノキシエト
キシ、などのアルコキシ基、1−ピラゾリル、1−イミ
ダゾリル、3,5−ジメチル−1,2,4−トリアゾー
ル−1−イル、5または6−ブロモベンゾトリアゾール
−1−イル、5−メチル−1,2,3,4−テトラゾー
ル−1−イル、1−ベンズイミダゾリル、4−クロロ−
ピラゾール−1−イル、4−ニトロ−ピラゾール−1−
イル、4−エトキシカルボニル−1−イル、3または5
−アセトアミドピラゾール−1−イル、2−アセトアミ
ドイミダゾリル−1−イルなどの1−アゾリル基、ドデ
シルチオ、1−カルボキシドデシルチオなどのアルキル
チオ基、フェニルチオ、2−ナフチルチオ、2−ブトキ
シ−5−t−オクチルフェニルチオ、2−ピバロイルア
ミノフェニルチオ、4−ドデシルフェニルチオ、4−オ
クチルオキシフェニルチオ、2−オクチルオキシ−5−
カルボキシフェニルチオ、2−(3−カルボキシプロピ
ルオキシ)−5−t−オクチルフェニルチオなどのアリ
ールチオ基である。これらは更にR1 で示した置換基
を有してもよい。 好ましくはXはアリールオキシ基、1−アゾリル基又は
アリールチオ基であり、更に好ましくは、Xは置換フェ
ノキシ基、置換ピラゾール−1−イル基又は置換フェニ
ルチオ基である。 【0202】上記〔A−1〕から〔A−6〕及び一般式
(M)で表わされるカプラーの化合物例や合成法等は、
以下に示す文献等に記載されている。一般式〔A−1〕
の化合物は特開昭59−162548号等に、一般式〔
A−2〕の化合物は特開昭60−43659号等に、一
般式〔A−3〕の化合物は特公昭47−27411号等
に、一般式〔A−4〕及び一般式〔M〕の化合物は特開
昭59−171956号および同60−172982号
等に、一般式〔A−5〕の化合物は特開昭60−335
52号等に、また、一般式〔A−6〕の化合物は米国特
許3,061,432号等に記載されている。また、特
開昭58−42045号、同59−214854号、同
59−177553号、同59−177554号および
同59−177557号等に記載されている高発色性バ
ラスト基は、上記一般式〔A−1〕〜〔A−6〕及び一
般式〔M〕の化合物のいずれにも適用される。 【0203】本発明に用いるピラゾロアゾール系カプラ
ー、一般式(A)で表わされるカプラーの具体例を以下
に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。 【0204】 【化118】 【0205】 【化119】 【0206】一般式〔A−3〕 【0207】 【化120】 【0208】 【化121】 【0209】 【化122】 【0210】 【化123】 【0211】 【化124】 【0212】 【化125】 【0213】一般式〔A−4〕(一般式〔M〕を含む)
【0214】 【化126】 【0215】 【化127】 【0216】 【化128】 【0217】 【化129】 【0218】 【化130】 【0219】 【化131】 【0220】 【化132】 【0221】 【化133】 【0222】 【化134】 【0223】 【化135】 【0224】 【化136】 【0225】 【化137】 【0226】 【化138】 【0227】 【化139】 【0228】 【化140】 【0229】 【化141】 【0230】 【化142】 【0231】 【化143】 【0232】 【化144】 【0233】 【化145】 【0234】 【化146】 【0235】 【化147】 【0236】 【化148】 【0237】 【化149】 【0238】 【化150】 【0239】 【化151】 【0240】 【化152】 【0241】 【化153】 【0242】 【化154】 【0243】 【化155】 【0244】 【化156】 【0245】 【化157】 【0246】 【化158】 【0247】一般式〔A−5〕 【0248】 【化159】 【0249】一般式〔A−6〕 【0250】 【化160】 【0251】 【化161】 以下合成例について説明する。 合成例1(〔A−4〕−24の合成) 【0252】 【化162】 【0253】還流冷却管、滴下漏斗をセットした500
ml三ツ口フラスコに無水炭酸カリウム103g(0.
75mol )とアセトニトリル150mlを入れて室
温下にて攪拌した。ここへp−クレゾール54.0g(
0.5mol )を加えた後、加熱還流しながら攪拌し
た。更にここへ、クロロアセトニトリル41.5g(0
.55mol )を還流が激しくなり過ぎないように注
意しながら約5分かけて滴下した。滴下後還流、攪拌を
2時間行なった後、内温が約30℃になる迄水冷した。 このものを吸引濾過を行ない、無機物をとり除いた濾液
に酢酸エチル150ml、飽和食塩水50ml、水10
0mlを加えて抽出操作を行なった。得られた酢酸エチ
ル層を飽和食塩水50mlと水100mlの混合液で3
回洗浄した後、無水芒硝で乾燥した。ロータリーエバポ
レータで酢酸エチルを留去した残留物を減圧下、蒸留し
、目的物(1) を64.9g(0.44mol )。 88%の収率で得た。 沸点:85〜88℃/0.2mmHg 融点:31〜33℃ 【0254】滴下漏斗、温度計、乾燥管(CaCl2)
をセットした300ml三ツ口フラスコにプロピオン酸
メチル102g(1.0mol )を入れ、氷浴下にて
攪拌した。ここへカリウム−t−ブトキシド56.1g
(0.50mol )を加え、更に攪拌を続けながら化
合物(1) 73.6g(0.50mol )を内温が
10℃を越えぬように注意しながら滴下した。滴下終了
後、内温を5〜10℃の間に保ちながら3時間攪拌した
後、水150mlとn−ヘキサン150mlを加えて抽
出した。得られた水層に濃塩酸42.9mlを加えて中
和し、酢酸エチル200mlで抽出を行なった。得られ
た酢酸エチル層を飽和食塩水50mlと水100mlの
混合液で2回洗浄し、無水芒硝で乾燥した。ロータリー
エバポレータで酢酸エチルを留去して目的物(2) を
粗生成物として46.1g得た。還流冷却管、滴下漏斗
をセットした300ml三ツ口フラスコに化合物(2)
 46.1gとイソプロピルアルコール100mlを入
れ、加熱還流しながら攪拌した。ここへ、抱水ヒドラジ
ンの80%水溶液19.7gを還流が激しくなり過ぎな
いように注意しながら滴下した後、3時間加熱還流下、
攪拌した。内温が約30℃になる迄水冷し、目的物(4
) の結晶が析出した後、室温にて3時間攪拌した。こ
こへ水100mlを加え更に3時間攪拌した後、吸引濾
過を行なって目的物(3) を33.7g(0.16m
ol )、(1) から31%の収率で得た。 融点  174.0〜176.5℃ 【0255】(3) 、33.7g(0.16mol 
)にジメチルアセトアミド300mlを加え、溶けるま
で加熱した。溶けたら約35℃まで冷却した後、2−メ
チル−3−フタルイミドプロピオイミド酸メチル塩酸塩
60g(0.21mol )を加え、室温下約24時間
攪拌した。 ヒドロキシアミン塩酸塩22g(0.32mol )と
酢酸ナトリウム13g(0.61mol )の水溶液を
反応液に加え50℃に加熱した。約1時間後加熱をやめ
て、徐々に室温に戻しながら約10時間攪拌した後、攪
拌しながら1.5lの氷に注ぎ、析出した結晶を濾別し
、水でよく洗浄したのち乾燥することにより(4) を
69g(収率96%)得ることができた。 【0256】(4) 、69g(0.15mol )に
ジメチルアセトアミド200mol を加え、攪拌した
。(4) は完全に溶けないが、水浴で冷しながらアセ
トニトリル80mlに溶かしたパラトルエンスルホニル
クロリド28.6gを約30分かけて滴下した。滴下後
約1時間攪拌し、ピリジン12.1mlを加え、水浴を
除いて更に約1時間攪拌した。それから反応液を約1.
5lの氷水に注ぎ、デカンテーションによって水溶液を
除き、残った固形物にメタノール1.5lを加え、掻き
砕いて濾過すると、(4) のトシレート体が無色の粉
末として得られた。これを直ちにメタノール1.3lに
分散し、ピリジン12.1mlを加え加熱還流する温度
まで昇温し、トシレート体が溶けたら加熱をやめ、徐々
に室温に戻しながら攪拌した。室温で約2日間、攪拌し
た後メタノールを減圧留去し、約300mlに濃縮して
から、約1.5lの水に反応液を注いだ。析出した粉末
結晶を濾別し乾燥することにより(5) を29.8g
(収率52%)得ることができた。 【0257】(5) 、15g(0.039mol )
のイソプロピルアルコール、150mlの溶液に80%
のヒドラジンヒドラート2.5g(0.062mol 
)を加え、約8時間加熱還流した後、室温に戻しクロロ
ホルムと飽和食塩水を加え、析出したフタルヒドラジド
を除くために吸引濾過をした。濾液を3回クロロホルム
で抽出し、抽出液をまとめて、飽和食塩水で洗浄し硫酸
マグネシウムで乾燥後、濾過してエバポレートすること
によりアミン体を結晶として得ることができた。このア
ミン体をジメチルアセトアミドとアセトニトリルの1:
1混合溶媒100mlに溶かし、トルエチルアミン4.
7mlを加え、氷冷下、攪拌しながらアセトニトリル4
0mlに溶かした2−ヘキシルオキシエトキシ−4−t
−オクチルベンゼンスルホニルクロリド16.9g(0
.039mol )を滴下した。滴下後、約1時間攪拌
し、抽出操作を行ない、乾燥後エバポレートして得られ
た油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(溶出液
、n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製すること
により19.5g(収率72%)の例示カプラー、〔A
−4〕−24を得ることができた。 融点、112−114℃ 【0258】合成例2(〔A−4〕−46の合成)【0
259】 【化163】 【0260】特開昭64−13071号または特開昭6
4−13072号などに示される合成法により(6) 
を合成し、次に(6)から(7) への変換は特開昭6
2−209457号に示された合成例に基づき行なわれ
た。60%の水素化ナトリウム20g(0.5mol 
)をN,N−ジメチルインダゾリノン300mlに加え
、氷冷下攪拌した。その中にピラゾール34g(0.5
mol )を2〜3回に分けて加え、水素の発生が止ま
るまで攪拌した。その後(7) を76g(0.1mo
l )加え、120〜125℃で6時間加熱攪拌した。 常法により後処理を行ない得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィにより精製することにより、
〔A−4〕−46を49g(収率65%)得ることがで
きた。 【0261】本発明の一般式(A)で表わされる化合物
は、赤感性乳剤層及び/または緑感性乳剤層及び/また
はその隣接層に添加されるが、その総添加量は0.01
〜2.00g/m2、好ましくは0.05〜1.5g/
m2、より好ましくは0.1〜1.0g〜m2である。 本発明の化合物の感光材料中への添加方法は後述のカプ
ラーの添加方法に準ずるが、分散溶媒として用いる高沸
点有機溶媒の該化合物に対する量は重量比とし0〜4.
0であり、好ましくは0〜2.0、より好ましくは0.
1〜1.5、さらに好ましくは0.1〜1.0である。 【0262】本発明のイエローカラードシアンカプラー
及び一般式〔A〕で表わされるカプラーは、同一層のハ
ロゲン化銀感光層もしくは隣接する非感光性層に同時に
含まれていてもよく、また、異なるハロゲン化銀感光層
もしくは隣接する非感光性層にそれぞれが単独に含有し
ていてもよい。好ましくは、イエローカラードシアンカ
プラーは赤感性乳剤層及び/または隣接する非感光性層
であり、一般式〔A〕で表わされるカプラーは、緑感性
乳剤層及び/または赤感性乳剤層及び/またはそれらの
隣接する非感光性層である。最も好ましいのは、イエロ
ーカラードシアンカプラーは赤感性乳剤層であり、一般
式〔A〕で表わされるカプラーは緑感性乳剤層である。 【0263】本発明においては前述のイエローカラード
シアンカプラーと一般式〔A〕で表わされるカプラーの
使用に際し、下記一般式(I)で表わされる化合物の少
なくとも1種を含む層を少なくとも1層有するハロゲン
化銀カラー写真感光材料であることが好ましい。 一般式(I) A−{(L1)a −(B)m }p −(L2)n 
−DI式中、Aは芳香族第一級アミン現像薬の酸化体と
反応して、{(L1)a −(B)m }p −(L2
)n −DIを開裂する基を表わし、L1 は一般式(
I)で示されるL1 の左側の結合が開裂した後右側の
結合((B)m との結合)が開裂する基を表わし、B
は現像主薬酸化体と反応して、一般式(I)で示される
Bの右側の結合が開裂する基を表わし、L2 は一般式
(I)で示されるL2 の左側の結合が開裂した後右側
の結合(DIとの結合)が開裂する基を表わし、DIは
現像抑制剤を表わし、a、mおよびnは各々0または1
を表わし、pは0ないし2の整数を表わす。ここでpが
複数のときp個の(L1)a −(B)m は各々同じ
ものまたは異なるものを表わす。 【0264】なお一般式(I)で示される化合物が現像
時にDIを放出する反応過程は例えば下記の反応式によ
って表わされる。p=1のときの例を示す。 【0265】 【化164】 【0266】式中、A、L1 、a、B、m、L2 、
nおよびDIは一般式(I)において説明したのと同じ
意味を表わし、QDI+ は現像主薬酸化体を意味する
。 【0267】次に一般式(I)で示される化合物につい
て以下に説明する。一般式(I)においてAは詳しくは
カプラー残基または酸化還元基を表わす。Aで表わされ
るカプラー残基としては、例えばイエローカプラー残基
(例えばアシルアセトアニリド、マロンジアニリドなど
の開鎖ケトメチレン型カプラー残基)、マゼンタカプラ
ー残基(例えば5−ピラゾロン型、ピラゾロトリアゾー
ル型またはイミダゾピラゾール型などのカプラー残基)
、シアンカプラー残基(例えばフェノール型、ナフトー
ル型、ヨーロッパ公開特許第249453号に記載のイ
ミダゾール型または同304001号に記載のピラゾロ
ピリミジン型などのカプラー残基)および無呈色カプラ
ー残基(例えばインダノン型またはアセトフェノン型な
どのカプラー残基)が挙げられる。また、米国特許第4
315070号、同4183752号、同417496
9号、同3961959号、同4171223号または
特開昭52−82423号に記載のヘテロ環型のカプラ
ー残基であってもよい。 【0268】Aが酸化還元基を表わすとき、酸化還元基
とは、現像主薬酸化体によりクロス酸化されうる基であ
り、例えばハイドロキノン類、カテコール類、ピロガロ
ール類、1,4−ナフトハイドロキノン類、1.2−ナ
フトハイドロキノン類、スルホンアミドフェノール類、
ヒドラジド類またはスルホンアミドナフトール類が挙げ
られる。これらの基は具体的には例えば特開昭61−2
30135号、同62−251746号、同61−27
8852号、米国特許第3364022号、同3379
529号、同3639417号、同4684604号ま
たは J.Org.Chem., 29,588(19
64)に記載されているものである。Aの好ましい例は
下記一般式(Cp−1)、(Cp−2)、(Cp−3)
、(Cp−4)、(Cp−5)、(Cp−6)、(Cp
−7)、(Cp−8)、(Cp−9)または、(Cp−
10)で表わされるカプラー残基であるときである。こ
れらのカプラーはカップリング速度が大きく好ましい。 一般式(Cp−1) 【0269】 【化165】 【0270】一般式(Cp−2) 【0271】 【化166】 【0272】一般式(Cp−3) 【0273】 【化167】 【0274】一般式(Cp−4) 【0275】 【化168】 【0276】一般式(Cp−5) 【0277】 【化169】 【0278】一般式(Cp−6) 【0279】 【化170】 【0280】一般式(Cp−7) 【0281】 【化171】 【0282】一般式(Cp−8) 【0283】 【化172】 【0284】一般式(Cp−9) 【0285】 【化173】 【0286】一般式(Cp−10) 【0287】 【化174】 【0288】上式においてカップリング位より派生して
いる*印は、−{(L1)a −(B)m }p −(
L2)n −DIの結合位置を表わす。上式においてR
51, R52, R53, R54, R55, R
56, R57, R58, R59, R60, R
61, R62またはR63が耐拡散基を含む場合、そ
れは炭素数の総数が8ないし40、好ましくは10ない
し30になるように選択され、それ以外の場合、炭素数
の総数は15以下が好ましい。 【0289】以下にR51〜R63、l、dおよびeに
ついて詳しく説明する。以下でR41は脂肪族基、芳香
族基または複素環基を表わし、R42は芳香族基または
複素環基を表わし、R43, R44およびR45は水
素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表わす。 R51はR43と同じ意味を表わす。R52およびR5
3は各々R42と同じ意味を表わす。lは0または1を
表わす。R54はR41と同じ意味の基、R41CON
(R43)−基、(R41)(R43)N−基、R41
SO2 N(R43)−基、R41S−基、R43O−
基、(R43)(R45)NCON(R44)−基、ま
たはN≡C−基を表わす。R55はR41と同じ意味の
基を表わす。R56およびR57は各々R43と同じ意
味の基、R41S−基、R43O−基、R41CON(
R43)−基、またはR41SO2 N(R43)−基
を表わす。R58はR41と同じ意味の基を表わす。R
59はR41と同じ意味の基、R41CON(R43)
−基、R41OCON(R43)−基、R41SO2 
N(R43)−基、(R43)(R44)NCON(R
45)−基、R41O−基、R41S−基、ハロゲン原
子、または(R41)(R43)N−基を表わす。dは
0ないし3を表わす。dが複数のとき複数個のR59は
同じ置換基または異なる置換基を表わす。またそれぞれ
のR59が2価基となって連結し環状構造を形成しても
よい。環状構造を形成するときの例としては、ピリジン
環またはピロール環などがあげれらる。R60はR41
と同じ意味の基を表わす。R61はR41と同じ意味の
基を表わす。R62はR41と同じ意味の基、R41O
CONH−基、R41SO2 NH−基、(R43)(
R44)NCON(R45)−基、(R43)(R44
)NSO2 N(R45)−基、R43O−基、R41
S−基、ハロゲン原子または(R41)(R43)N−
基を表わす。R63はR41と同じ意味の基、R43C
ON(R45)−基、(R43)(R44)NCO−基
、R41SO2 N(R44)−基、(R43)(R4
4)NSO2 −基、R41SO2 −基、R43OC
O−基、R43O−SO2 −基、ハロゲン原子、ニト
ロ基、シアノ基またはR43CO−基を表わす。eは0
ないし4の整数を表わす。複数個のR62またはR63
があるとき各々同じものまたは異なるものを表わす。 【0290】上記において脂肪族基とは炭素数1〜32
、好ましくは1〜22の飽和または不飽和、鎖状または
環状、直鎖または分岐、置換または無置換の脂肪族炭化
水素基である。代表的な例としては、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、(t)−ブチル、(
i)−ブチル、(t)−アミル、ヘキシル、シクロヘキ
シル、2−エチルヘキシル、オクチル、1,1,3,3
−テトラメチルブチル、デシル、ドデシル、ヘキサデシ
ル、またはオクタデシルが挙げられる。芳香族とは炭素
数6〜20好ましくは置換もしくは無置換のフェニル基
、または置換もしくは無置換のナフチル基である。複素
環基とは炭素数1〜20、好ましくは1〜7の複素原子
として窒素原子、酸素原子もしくはイオウ原子から選ば
れる、好ましくは3員ないし8員環の置換もしくは無置
換の複素環基である。複素環基の代表的な例としては2
−ピリジル、2フリル、2−イミダゾリル、1−インド
リル、2,4−ジオキソ−1,3−イミダゾリジン−5
−イル、2−ベンゾオキサゾリル、1,2,4−トリア
ゾール−3−イルまたは4−ピラゾリルが挙げられる。 【0291】前記脂肪族炭化水素基、芳香族基および複
素環基が置換基を有するとき代表的な置換基としては、
ハロゲン原子、R47O−基、R46S−基、R47C
ON(R48)−基、(R47)(R48)NCO−基
、R46OCON(R47)−基、R46SO2 N(
R47)−基、(R47)(R48)NSO2 −基、
R46SO2 −基、R47OCO−基、(R47)(
R48)NCON(R49)−基、R46と同じ意味の
基、R46COO−基、R47OSO2 −基、シアノ
基またはニトロ基が挙げられる。ここでR46は脂肪族
基、芳香族基、または複素環基を表わし、R47、R4
8およびR49は各々脂肪族基、芳香族基、複素環基ま
たは水素原子を表わす。脂肪族基、芳香族基または複素
環基の意味は前に定義したのと同じ意味である。 【0292】次にR51〜R63、l、dおよびeの好
ましい範囲について説明する。一般式(Cp−1)にお
いてR51は脂肪族基または芳香族基が好ましい。一般
式(Cp−2)においてR51は水素原子または脂肪族
基が好ましい。R52およびR55は芳香族基が好まし
い。R53は芳香族基および複素環基が好ましい。一般
式(Cp−3)においてはR54はR41CONH−基
、または(R41)(R43)N−基が好ましい。R5
6およびR57は脂肪族基、芳香族基、R41O−基、
またはR41S−基が好ましい。R58は脂肪族基また
は芳香族基が好ましい。一般式(Cp−6)においてR
59はクロール原子、脂肪族基またはR41CONH−
基が好ましい。dは1または2が好ましい。R60は芳
香族基が好ましい。一般式(Cp−7)においてR59
はR41CONH−基が好ましい。一般式(Cp−7)
においてはdは1が好ましい。R61は脂肪族基または
芳香族基が好ましい。一般式(Cp−8)においてeは
0または1が好ましい。R62としてはR41OCON
H−基、R41CONH−基またはR41SO2 NH
−基が好ましくこれらの置換位置はナフトール環の5位
が好ましい。一般式(Cp−9)においてR63として
はR41CONH−基、R41SO2 NH−基、(R
41)(R43)NSO2 −基、R41SO2 −基
、(R41)(R43)NCO−基、ニトロ基またはシ
アノ基が好ましい。 一般式(Cp−10)においてR63は(R43)(R
43)NCO−基、R43OCO−基またはR43CO
−基が好ましい。 【0293】一般式(I)においてL1 およびL2 
で表わされる連結基は例えば、米国特許第414639
6号、同4652516号または同4698297号に
記載のあるヘミアセタールの開裂反応を利用する基、米
国特許第4248962号に記載のある分子内求核反応
を利用して開裂反応を起こさせるタイミング基、米国特
許第4409323号もしくは同4421845号に記
載のある電子移動反応を利用して開裂反応を起こさせる
タイミング基、米国特許第4546073号に記載のあ
るイミノケタールの加水分解反応を利用して開裂反応を
起こさせる基、または西独公開特許第2626317号
に記載のあるエステルの加水分解反応を利用して開裂反
応を起こさせる基が挙げられる。L1 およびL2 は
それに含まれるヘテロ原子、好ましくは酸素原子、イオ
ウ原子または窒素原子において、各々AまたはA−(L
1)a −(B)m などと結合する。 【0294】L1 およびL2 で示される基を用いる
ときには好ましい基として以下のものが挙げられる。(
1) ヘミアセタールの開裂反応を利用する基例えば米
国特許第4,146,396号、特開昭60−2491
48号および同60−249149号に記載があり下記
一般式で表わされる基である。ここで*印は一般式(I
)で表わされる化合物のL1 もしくはL2 の左側の
結合手を表わし、**印は一般式(I)で表わされる化
合物のL1 もしくはL2 の右側の結合手を表わす。 一般式(T−1) *−(W−C(R65)(R66)−t **式中、W
は酸素原子、イオウ原子または−N(R67)−基を表
わし、R65およびR66は水素原子または置換基を表
わし、R67は置換基を表わし、tは1または2を表わ
す。tが2のとき2つの−W−C(R65)(R66)
−は同じものもしくは異なるものを表わす。R65およ
びR66が置換基を表わすときおよびR67の代表的な
例は各々R69基、R69CO−基、R69SO2 −
基、(R69)(R70)NCO−基または(R69)
(R70)NSO2 −基などが挙げられる。ここでR
69は脂肪族基、芳香族基または複素環基を表わし、R
70は脂肪族基、芳香族基、複素環基または水素原子を
表わす。R65、R66およびR67の各々は2価基を
表わし、連結し、環状構造を形成する場合も包含される
。一般式(T−1)で表わされる基の具体的例としては
以下のような基が挙げられる。 【0295】 【化175】 【0296】(2) 分子内求核置換反応を利用して開
裂反応を起こさせる基例えば米国特許第4,248,9
62号に記載のあるタイミング基が挙げられる。下記一
般式で表わすことができる。 一般式(T−2) *−Nu−Link−E−** 式中、*印および**印は一般式(T−1)で説明した
のと同じ意味を表わし、Nuは求核基を表わし、酸素原
子またはイオウ原子が求核種の例であり、Eは求電子基
を表わし、Nuより求核攻撃を受けて**印との結合を
開裂できる基でありLinkはNuとEとが分子内求核
置換反応することができるように立体的に関係づける連
結基を表わす。一般式(T−2)で表わされる基の具体
例としては例えば以下のものである。 【0297】 【化176】 【0298】(3) 共役系に沿った電子移動反応を利
用して開裂反応を起こさせる基。 例えば米国特許第4,409,323号または4,42
1,845号に記載があり下記一般式で表わされる基で
ある。 一般式(T−3) *−W−(V1 =V2 )t −CH2 −**式中
、V1 およびV2 は各々−C(R65)=、−C(
R66)=または窒素原子を表わし、*印、**印、W
、R65、R66およびtは(T−1)について説明し
たのと同じ意味を表わす。具体的には以下のような基が
挙げられる。 【0299】 【化177】 【0300】 (4) エステルの加水分解による開裂反応を利用する
基。 例えば西独公開特許第2,626,315号に記載のあ
る連結基であり以下の基が挙げられる。式中*印および
**印は一般式(T−1)について説明したのと同じ意
味である。 一般式(T−4) *−O−CO−** 一般式(T−5) *−S−CS−** 【0301】 (5) イミノケタールの開裂反応を利用する基。 例えば米国特許第4,546,073号に記載のある連
結基であり、以下の一般式で表わされる基である。 一般式(T−6) *−W−C(=NR68)−** 式中、*印、**印およびWは一般式(T−1)におい
て説明したのと同じ意味であり、R68はR67と同じ
意味を表わす。一般式(T−6)で表わされる基の具体
例としては以下の基が挙げられる。 【0302】 【化178】 【0303】一般式(I)においてBで表わさる基はA
−(L1 )a より開裂した後、酸化還元基となる基
またはカプラーとなる基であり、それらは前にAについ
て説明したのと同じ意味である。Bで表わされる基は現
像主薬酸化体と反応して離脱する基(すなわち、一般式
(I)においてBの右側に結合する基)を有する。Bで
示される基は例えば特開昭63−6550号においてB
で表わされる基、米国特許第4438193号において
COUP(B)で表わされる基または米国特許第461
8571号においてREDで表わされる基が挙げられる
。Bはそれに含まれるヘテロ原子、好ましくは酸素原子
または窒素原子においてA−(L1)a と結合するの
が好ましい。Bで示される基を用いるときには好ましい
基として以下のものが挙げられる。 (B−1) 【0304】 【化179】 【0305】式中、*印は一般式(I)においてBの左
側に結合する位置を表わし、**印は、一般式(I)に
おいてBの右側に結合する位置を表わす。X1 および
X4 は各々酸素原子または>N−SO2 R71(R
71は脂肪族基、芳香族基または複素環基を表わす)を
表わし、X2 およびX3 は各々メチン基または窒素
原子を表わし、bは1ないし3の整数を表わす。但し、
b個のX2 およびb個のX3 の少なくとも1個は*
*印で示される結合手を有するメチン基を表わす。また
bが複数のときb個のX2 およびb個のX3は各々同
じものまたは異なるものを表わす。X2 およびX3が
置換基を有するメチン基であるとき、それらが連結して
環状構造(例えばベンゼン環もしくはピリジン環)を形
成する場合およびしない場合を包含する。一般式(B−
1)で示される基は*印の結合において開裂後、Ken
dall−Pelz則(T.H.James 著”Th
e Theory ofthe Photograph
ic Process”,4th ed.,Macmi
llan Publishing Co.,Inc.の
299頁記載参照)にあてはまる化合物となり、現像主
薬酸化体と反応して酸化される。(B−1)で示される
基の具体的な例としては、例えば以下の基が挙げられる
。 【0306】 【化180】 【0307】 【化181】 【0308】(B−2) 【0309】 【化182】 【0310】(B−3) 【0311】 【化183】 【0312】式中、*印および**印は(B−1)で説
明したのと同じ意味を表わし、R72、R73およびR
74は各々(B−2)および(B−3)で示される基が
、*印において開裂後、**印にカップリング離脱基を
有するカプラーとして機能するための基を表わす。dは
0ないし4の整数を表わし、dが複数のとき複数個のR
72は同じものもしくは異なるものを表わす。またそれ
らが結合して環状構造(例えばベンゼン環)を形成して
もよい。 R72としては、例えばアシルアミノ基、アルキル基ま
たはハロゲン原子が挙げられ、R74としてはアシルア
ミノ基、アルキル基、アニリノ基、アミノ基またはアル
コキシ基が挙げられ、R73としてはフェニル基、また
はアルキル基が挙げられる。(B−2)および(B−3
)で示される基の具体的な例としては、例えば以下のも
のが挙げられる。 【0313】 【化184】 【0314】(B−4) 【0315】 【化185】 【0316】式中*印および**印は(B−1)で説明
したのと同じ意味を表わし、R75、R76およびR7
7は各々置換基を表わし、R77およびR76が連結し
て含窒素複素環を形成するときまたはR77とR75が
連結して含窒素複素環を形成するときの2つの場合を包
含する。(B−4)で示される基は*印において開裂後
、**印にカップリング離脱基を有するカプラーとなる
。(B−4)で示される基の具体的な例としては例えば
以下のものが挙げられる。 【0317】 【化186】 【0318】 【化187】 【0319】一般式(I)においてDIで示される基は
、例えば、テトラゾリルチオ基、チアジアゾリルチオ基
、オキサジアゾリルチオ基、トリアゾリルチオ基、ベン
ズイミダゾリルチオ基、ベンズチアゾリルチオ基、テト
ラゾリルセレノ基、ベンズオキサゾリルチオ基、ベンゾ
トリアゾリル基、トリアゾリル基、またはベンゾイミダ
ゾリル基が挙げられる。これらの基は例えば米国特許第
3227554号、同3384657号、同36155
06号、同3617291号、同3733201号、同
3933500号、同3958993号、同39619
59号、同4149886号、同4259437号、同
4095984号、同4477563号、同47820
12号または英国特許第1450479号に記載されて
いるものである。 【0320】一般式(I)においてDIで示される基が
、下記一般式(I−a)または(I−b)で示される基
であるとき、本発明の効果は特に大きい。 (I−a) 【0321】 【化188】 【0322】(I−b) 【0323】 【化189】 【0324】式中、Yは炭素数8以下の2価の連結基も
しくは単なる結合手を表わし、Rは炭素原子数1〜6の
脂肪族基または複素環基を表わし、Z1 は炭素原子お
よび窒素原子とともに複素環を形成するのに必要な非金
属原子群を表わし、Z2 は窒素原子とともに複素環(
単環または縮合環)を形成するのに必要な非金属原子群
を表わす。Z1 は好ましくは、−C=N−とともに5
〜7員環の置換されていても縮合環であってもよい複素
環を形成するに必要な非金属原子群を表わす。このよう
な複素環の例としては、トリアゾール、テトラゾール、
オキサジアゾール、チアジアゾール、ベンズイミダゾー
ル、またはベンズチアゾールが挙げられる。これらの中
で特に好ましいものは、テトラゾール、1,3,4−チ
アジアゾール、1,3,4−オキサジアゾールおよび1
,2,4−トリアゾールである。Z2 は好ましくは窒
素原子とともに5〜7員環の置換されてもよい複素環(
単環または縮合環)を表わす。このような複素環の例と
しては、イミダゾール、1,2,4−トリアゾール、ベ
ンゾトリアゾール、1,2,3−トリアゾール、ピラゾ
ール、インダゾール、イミダゾリン−2−チオン、オキ
サゾリン−2−チオン、1,2,4−トリアゾリン−3
−チオン、または1,3,4−チアジアゾリン−2−チ
オンが挙げられる。これらの中で特に好ましいものは1
,2,3−トリアゾールおよびベンゾトリアゾールであ
る。 【0325】一般式(I−a)および(I−b)で示さ
れる複素環がY−COOR以外に置換可能な位置で置換
基を有するとき、その例としては、脂肪族基(炭素原子
数1〜6、例えばメチル、エチル)、ハロゲン原子(例
えばクロル、フッソ、ブロム)、複素環基(炭素原子数
1〜5、ヘテロ原子として酸素原子、イオウ原子または
窒素原子より選ばれる3〜6員環、例えばフリル基、チ
エニル基、イミダゾリル基)、ニトロ基、シアノ基、芳
香族基(炭素原子数6〜10、例えばフェニル)、アミ
ノ基、アルキルチオ基(炭素原子数1〜10、例えばメ
チルチオ、エチルチオ)、または、アシルアミノ基(炭
素原子数2〜8、例えばアセトアミド、ベンズアミド)
が挙げられる。Yで示される2価基としては、好ましく
は、エーテル結合、チオエーテル結合、−NHCO−、
−SO2 −、−CO−、または−NHSO2 −で示
されるようなヘテロ原子を含む結合基を含んでもよい脂
肪族基もくしは芳香族の2価の連結基または単なる結合
手を表わす。Yが2価の連結基を表わすとき例えばメチ
レン、エチレン、プロピレン、−CH(CH3 )−、
−SCH2 −、−SCH(CH3 )−、−CH2 
O−CH2 −、−SCH2 CH2 −または−CH
2 SCH2 −基が挙げられる。(I−a)および(
I−b)において、Rで示される基としては好ましくは
炭素原子数1〜6の脂肪族基であり、置換されていても
よい。脂肪族基の例としては、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、イソアミル、
sec−アミルまたはt−アミルなどが挙げられる。R
が置換基を有するとき、置換基としては、アルコキシカ
ルボニル基(炭素数2〜6、例えばメトキシカルボニル
、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブ
トキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ペンチ
ルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、
2−メトキシエトキシカルボニル)、カルバモイル基(
炭素数0〜6、例えばN,N−ジエチルカルバモイル、
N−メチル−N−エチルカルバモイル、ピロリジノカル
ボニル、ピぺリジノカルボニル)、ハロゲン原子(例え
ば、クロル原子、フッ素原子)、ニトロ基、シアノ基、
アルコキシ基(炭素数1〜4、例えばメトキシ、エトキ
シ、メトキシエトキシ)、スルファモイル基(炭素数0
〜6、例えばN,N−ジエチルスルファモイル、N−メ
チル−N−エチルスルファモイル)、アリールオキシ基
(炭素数6〜10、例えば、4−クロロフェノキシ)、
アシル基(炭素数2〜6、例えばアセチル、ベンゾイル
)、スルホニル基(炭素数1〜6、例えばメタンスルホ
ニル、ブタンスルホニル)、複素環基(炭素数1〜5、
複素原子として、窒素原子、酸素原子またはイオウ原子
から選ばれ3〜6員環の複素環基、例えば2−ピリジル
、3−ピリジル)、またはホスホリル基(炭素数2〜5
、例えば0,0−ジエチルホスホリル)などが挙げられ
る。 【0326】次に一般式(I)で示される化合物につい
て好ましい範囲を説明する。式中、pは0または1が好
ましい。一般式(I)で示される化合物は耐拡散性型で
ある場合が好ましく、特に好ましくは耐拡散基はA,L
1またはBに含まれる場合である。一般式(I)におい
て特に好ましい化合物はAがカプラー残基を表わすとき
である。一般式(I)において特に好ましい化合物はa
=1,m=0,p=1かつn=0のとき、a=0,m=
1,p=1かつn=0のとき、a=0,m=0,p=0
かつn=0のとき、またはa=1,m=0,p=1かつ
n=1のときである。これらの化合物は重層効果による
色再現性およびエッジ効果による鮮鋭度において特に優
れる。一般式(I)で示される化合物の例および合成法
については一般式(I)について、A,L1 ,B,L
2 およびDIについて説明のため引用した公知の特許
もしくは文献、特開昭63−37346号および同61
−156127号によって示されている。以下に、化合
物の例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定される
ものではない。 【0327】 【化190】 【0328】 【化191】 【0329】 【化192】 【0330】 【化193】 【0331】 【化194】 【0332】 【化195】 【0333】 【化196】 【0334】 【化197】 【0335】 【化198】 【0336】 【化199】 【0337】 【化200】 【0338】 【化201】 【0339】 【化202】 【0340】 【化203】 【0341】 【化204】 【0342】 【化205】 【0343】前述の一般式(I)で表わされる化合物は
ハロゲン化銀カラー写真感光材料を構成する支持体を除
く感光層、非感光層のいづれの層にも使用することがで
き、好ましくは感光層、コロイド銀など銀を含む層及び
その隣接層に用いられる。より好ましくは本発明の前記
イエローカラードシアンカプラーもしくは前記一般式〔
A〕を含む層及びその隣接層に用いられる。さらに、求
められる特性を満たすために一般式(I)で表わさる化
合物を同一層に2種類以上を併用することもできるし、
同一の化合物を異なる2層以上に添加、使用することも
できる。また前記一般式(I)で表わされる化合物以外
の公知のDIRカプラー、DIR化合物と複数を任意に
併用することができる。添加量としては塗布銀量の1×
10−2〜50モル%であり、好ましくは5×10−2
〜30モル%である。より好ましくは1×10−1〜2
0モル%である。銀を含有しない層に使用する場合には
1×10−7〜5×10−4モル/m2であり、好まし
くは5×10−7〜3×10−4モル/m2、より好ま
しくは1×10−6〜1×10−4モル/m2の添加量
である。一般式(I)で表わされる化合物を感光材料中
に導入するには後述する公知のカプラーの添加法または
分散法を適用することができる。 【0344】本発明の感光材料は、支持体上に青感色性
層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層の少
なくとも1層が設けられていればよく、ハロゲン化銀乳
剤層および非感光性層の層数および層順に特に制限はな
い。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性
は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤
層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化
銀写真感光材料であり、該感光性層は青色光、緑色光、
および赤外光の何れかに感色性を有する単位感光性層で
あり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料においては
、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤感
色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置される。しか
し、目的に応じて上記設置順が逆であっても、また同一
感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような設置順を
もとり得る。上記のハロゲン化銀感光性層の間および最
上層、最下層には各種の中間層等の非感光性層を設けて
もよい。該中間層には、特開昭61−43748号、同
59−113438号、同59−113440号、同6
1−20037号、同61−20038号明細書に記載
されるようなカプラー、DIR化合物等が含まれていて
もよく、通常用いられるように混色防止剤を含んでいて
もよい。各単位感光性層を構成する複数のハロゲン化銀
乳剤層は、西独特許第1,121,470号あるいは英
国特許第923,045号に記載されるように高感度乳
剤層、低感度乳剤層の2層構成を好ましく用いることが
できる。通常は、支持体に向かって順次感光度が低くな
る様に配列するのが好ましく、また各ハロゲン乳剤層の
間には非感光性層が設けられていてもよい。また、特開
昭57−112751号、同62−200350号、同
62−206541号、62−206543号等に記載
されているように支持体より離れた側に低感度乳剤層、
支持体に近い側に高感度乳剤層を設置してもよい。 具体例として支持体から最も遠い側から、低感度青感光
性層、(BL)/高感度青感光性層(BH)/高感度緑
感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL)/高感度
赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、
またはBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、また
はBH/BL/GH/GL/RL/RHの順等に設置す
ることができる。また特公昭55−34932号公報に
記載されているように、支持体から最も遠い側から青感
光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列することも
できる。また特開昭56−25738号、同62−63
936号明細書に記載されているように、支持体から最
も遠い側から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順
に配列することもできる。また特公昭49−15495
号公報に記載されているように上層を最も感光度の高い
ハロゲン化銀乳剤層、中層をそれよりも低い感光度のハ
ロゲン化銀乳剤層、下層を中層よりも更に感光度の低い
ハロゲン化銀乳剤層を配置し、支持体に向かって感光度
が順次低められた感光度の異なる3層から構成される配
列が挙げられる。このような感光度の異なる3層から構
成される場合でも、特開昭59−202464号明細書
に記載されているように、同一感色性層中において支持
体より離れた側から中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感
度乳剤層の順に配置されていてもよい。その他、高感度
乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、あるいは低感度
乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層などの順に配置さ
れていてもよい。また、4層以上の場合にも、上記の如
く配列を変えてよい。色再現性を改良するために、米国
特許第4,663,271号、同第4,705,744
号、同第4,707,436号、特開昭62−1604
48号、同63−89850号の明細書に記載の、BL
,GL,RLなどの主感光層と分光感度分布が異なる重
層効果のドナー層(CL)を主感光層に隣接もしくは近
接して配置することが好ましい。上記のように、それぞ
れの感光材料の目的に応じて種々の層構成・配列を選択
することができる。 【0345】本発明に用いられる写真感光材料の写真乳
剤層に含有される好ましいハロゲン化銀は約30モル%
以下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、もし
くはヨウ塩臭化銀である。特に好ましいのは約2モル%
から約10モル%までのヨウ化銀を含むヨウ臭化銀もし
くはヨウ塩臭化銀である。写真乳剤中のハロゲン化銀粒
子は、立方体、八面体、十四面体のような規則的な結晶
を有するもの、球状、板状のような変則的な結晶形を有
するもの、双晶面などの結晶欠陥を有するもの、あるい
はそれらの複合形でもよい。ハロゲン化銀の粒径は、約
0.2μm以下の微粒子でも投影面積直径が約10μm
に至るまでの大サイズ粒子でもよく、多分散乳剤でも単
分散乳剤でもよい。本発明に使用できるハロゲン化銀写
真乳剤は、例えばリサーチ・ディスクロージャー(RD
)No. 17643(1978年12月),22〜2
3頁,“I.乳剤製造(Emulsion prepa
ration and  types)”、および同N
o. 18716(1979年11月),648頁、同
No. 307105(1989年11月),863〜
865頁、およびグラフキデ著「写真の物理と化学」,
ポールモンテル社刊(P.Glafkides ,Ch
emie  et Phisique Photogr
aphique ,Paul Montel ,196
7)、ダフィン著「写真乳剤化学」,フォーカルプレス
社刊(G.F.Duffin ,Photograph
ic Emulsion Chemistry(Foc
al Press,1966))、ゼリクマンら著「写
真乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V.L
.Zelikman et al.,Making  
and  Coating  Photographi
c  Emulsion ,Focal Press 
, 1964)などに記載された方法を用いて調製する
ことができる。 【0346】米国特許第3,574,628号、同3,
655,394号および英国特許第1,413,748
号などに記載された単分散乳剤も好ましい。また、アス
ペクト比が約3以上であるような平板状粒子も本発明に
使用できる。平板状粒子は、ガトフ著、フォトグラフィ
ック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Gut
off,  PhotographicScience
 andEngineering)、第14巻  24
8〜257頁(1970年);米国特許第4,434,
226号、同4,414,310号、同4,433,0
48号、同4,439,520号および英国特許第2,
112,157号などに記載の方法により簡単に調製す
ることができる。結晶構造は一様なものでも、内部と外
部とが異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状
構造をなしていてもよい、また、エピタキシャル接合に
よって組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよ
く、また例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以
外の化合物と接合されていてもよい。また種々の結晶形
の粒子の混合物を用いてもよい。上記の乳剤は潜像を主
として表面に形成する表面潜像型でも、粒子内部に形成
する内部潜像型でも表面と内部のいずれにも潜像を有す
る型のいずれでもよいが、ネガ型の乳剤であることが必
要である。内部潜像型のうち、特開昭63−26474
0号に記載のコア/シェル型内部潜像型乳剤であっても
よい。このコア/シェル型内部潜像型乳剤の調製方法は
、特開昭59−133542号に記載されている。この
乳剤のシェルの厚みは、現像処理等によって異なるが、
3〜40nmが好ましく、5〜20nmが特に好ましい
。 【0347】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよ
うな工程で使用される添加剤はリサーチ・ディスクロー
ジャーNo. 17643、同No. 18716およ
び同No. 307105に記載されており、その該当
箇所を後掲の表にまとめた。本発明の感光材料には、感
光性ハロゲン化銀乳剤の粒子サイズ、粒子サイズ分布、
ハロゲン組成、粒子の形状、感度の少なくとも1つの特
性の異なる2種類以上の乳剤を、同一層中に混合して使
用することができる。米国特許第4,082,553号
に記載の粒子表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子、米国
特許第4,626,498号、特開昭59−21485
2号に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、
コロイド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/または
実質的に非感光性の親水性コロイド層に好ましく使用で
きる。粒子内部および/または表面をかぶらせたハロゲ
ン化銀粒子とは、感光材料の未露光部および露光部を問
わず、一様に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化
銀粒子のことをいう。粒子内部または表面をかぶらせた
ハロゲン化銀粒子の調製法は、米国特許第4,626,
498号、特開昭59−214852号に記載されてい
る。粒子内部がかぶらされたコア/シェル型ハロゲン化
銀粒子の内部核を形成するハロゲン化銀は、同一のハロ
ゲン組成をもつものでも異なるハロゲン組成をもつもの
でもよい。 粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀としては
、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれを
も用いることができる。これらのかぶらされたハロゲン
化銀粒子の粒子サイズには特別な限定はないが、平均粒
子サイズとしては0.01〜0.75μm、特に0.0
5〜0.6μmが好ましい。また、粒子形状については
特に限定はなく、規則的な粒子でもよく、また、多分散
乳剤でもよいが、単分散(ハロゲン化銀粒子の重量また
は粒子数の少なくとも95%が平均粒子径の±40%以
内の粒子径を有するもの)であることが好ましい。 【0348】本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀
を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化
銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感
光せずに、その現像処理において実質的に現像されない
ハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされてい
ないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の
含有率が0〜100モル%であり、必要に応じて塩化銀
および/または沃化銀を含有してもよい。好ましい沃化
銀を0.5〜10モル%含有するものである。微粒子ハ
ロゲン化銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平均
値)が0.01〜0.5μmが好ましく、0.02〜0
.2μmがより好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、通常
の感光性ハロゲン化銀と同様の方法で調製できる。この
場合、ハロゲン化銀粒子の表面は、光学的に増感される
必要はなく、また分光増感も不要である。ただし、これ
を塗布液に添加するのに先立ち、あらかじめトリアゾー
ル系、アザインデン系、ベンゾチアゾリウム系、もしく
はメルカプト系化合物または亜鉛化合物などの公知の安
定剤を添加しておくことが好ましい。この微粒子ハロゲ
ン化銀粒子含有層に、コロイド銀を好ましく含有させる
ことができる。本発明の感光材料の塗布銀量は、6.0
g/m2以下が好ましく、4.5g/m2以下が最も好
ましい。 【0349】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記の3つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、下記の表に関連する記載箇所を示した。     添加剤の種類          RD176
43         RD18716       
RD307105  1. 化学増感剤       
     23頁         648頁右欄  
        866頁  2. 感度上昇剤   
                        6
48頁右欄  3. 分光増感剤、        2
3〜24頁         648頁右欄     
    866〜868 頁      強色増感剤 
                         
  〜 649頁右欄  4. 増  白  剤   
         24頁         647頁
右欄          868頁  5. かぶり防
止剤、      24〜25頁         6
49頁右欄         868〜870 頁  
    安定剤   6. 光吸収剤、フ        25〜26頁
         649頁右欄          
873頁      ィルター染料、        
                〜 650頁左欄 
     紫外線吸収剤   7. ステイン防止剤        25頁右欄
       650頁左欄〜右欄    872頁 
 8. 色素画像安定剤          25頁 
      650頁左欄          872
頁  9. 硬  膜  剤            
  26頁       651頁左欄       
  874〜875 頁  10. バインダー   
           26頁       651頁
左欄         873〜874 頁  11.
 可塑剤、潤滑剤          27頁    
   650頁右欄          876頁  
12. 塗布助剤、            26〜2
7頁       650頁右欄         8
75〜876 頁      表面活性剤   13. スタチック防止剤        27頁
       650頁右欄         876
〜877 頁  14. マット剤         
                         
             878〜879 頁【03
50】また、ホルムアルデヒドガスによる写真性能の劣
化を防止するために、米国特許4,411,987号や
同第4,435,503号に記載されたホルムアルデヒ
ドと反応して、固定化できる化合物を感光材料に添加す
ることが好ましい。本発明の感光材料に、米国特許第4
,740,454号、同第4,788,132号、特開
昭62−18539号、特開平1−283551号に記
載のメルカプト化合物を含有させることが好ましい。本
発明の感光材料に、特開平1−106052号に記載の
、現像処理によって生成した現像銀量とは無関係にかぶ
らせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤またはそれらの
前駆体を放出する化合物を含有させることが好ましい。 本発明の感光材料に、国際公開WO88/04794号
、特開平1−502912号に記載された方法で分散さ
れた染料またはEP317,308A号、米国特許4,
420,555号、特開平1−259358号に記載の
染料を含有させることが好ましい。本発明には種々のカ
ラーカプラーを使用することができ、その具体例は前出
のリサーチ・ディスクロージャーNo. 17643、
VII −C〜G、および同No. 307105、V
II −C〜Gに記載された特許に記載されている。本
発明の一般式(I) で表わされるカプラーと併用でき
るイエローカプラーとしては、例えば米国特許第3,9
33,501号、同第4,022,620号、同第4,
326,024号、同第4,401,752号、同第4
,248,961号、特公昭58−10739号、英国
特許第1,425,020号、同第1,476,760
号、米国特許第3,973,968号、同第4,314
,023号、同第4,511,649号、欧州特許第2
49,473A号、等に記載のものが好ましい。 【0351】マゼンタカプラーとしては5−ピラゾロン
系及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特
許第4,310,619号、同第4,351,897号
、欧州特許第73,636号、米国特許第3,061,
432号、同第3,725,067号、リサーチ・ディ
スクロージャーNo. 24220(1984年6月)
、特開昭60−33552号、リサーチ・ディスクロー
ジャーNo. 24230(1984年6月)、特開昭
60−43659号、同61−72238号、同60−
35730号、同55−118034号、同60−18
5951号、米国特許第4,500,630号、同第4
,540,654号、同第4,556,630号、国際
公開WO88/04795号等に記載のものが特に好ま
しい。シアンカプラーとしては、フエノール系及びナフ
トール系カプラーが挙げられ、米国特許第4,052,
212号、同第4,146,396号、同第4,228
,233号、同第4,296,200号、同第2,36
9,929号、同第2,801,171号、同第2,7
72,162号、同第2,895,826号、同第3,
772,002号、同第3,758,308号、同第4
,334,011号、同第4,327,173号、西独
特許公開第3,329,729号、欧州特許第121,
365A号、同第249,453A号、米国特許第3,
446,622号、同第4,333,999号、同第4
,775,616号、同第4,451,559号、同第
4,427,767号、同第4,690,889号、同
第4,254,212号、同第4,296,199号、
特開昭61−42658号等に記載のものが好ましい。 さらに、特開昭64−553号、同64−554号、同
64−555号、同64−556号に記載のピラゾロア
ゾール系カプラーや、米国特許第4,818,672号
に記載のイミダゾール系カプラーも使用することができ
る。ポリマー化された色素形成カプラーの典型例は、米
国特許第3,451,820号、同第4,080,21
1号、同第4,367,282号、同第4,409,3
20号、同第4,576,910号、英国特許2,10
2,137号、欧州特許第341,188A号等に記載
されている。 【0352】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、米国特許第4,366,237号、英国特許
第2,125,570号、欧州特許第96,570号、
西独特許(公開)第3,234,533号に記載のもの
が好ましい。発色色素の不要吸収を補正するためのカラ
ード・カプラーは、本発明のイエローカラードシアンカ
プラーに加え、リサーチ・ディスクロージャーNo. 
17643の VII−G項、同No. 307105
の VII−G項、米国特許第4,163,670号、
特公昭57−39413号、米国特許第4,004,9
29号、同第4,138,258号、英国特許第1,1
46,368号に記載のものが好ましい。また、米国特
許第4,774,181号に記載のカップリング時に放
出された蛍光色素により発色色素の不要吸収を補正する
カプラーや、米国特許第4,777,120号に記載の
現像主薬と反応して色素を形成しうる色素プレカーサー
基を離脱基として有するカプラーを用いることも好まし
い。カツプリングに伴って写真的に有用な残基を放出す
る化合物もまた本発明で好ましく使用できる。現像抑制
剤を放出するDIRカプラーは、前述のRD17643
、VII −F項及び同No. 307105、VII
 −F項に記載された特許、特開昭57−151944
号、同57−154234号、同60−184248号
、同63−37346号、同63−37350号、米国
特許4,248,962号、同4,782,012号に
記載されたものが好ましい。R.D.No. 1144
9、同24241、特開昭61−201247号等に記
載の漂白促進剤放出カプラーは、漂白能を有する処理工
程の時間を短縮するのに有効であり、特に、前述の平板
状ハロゲン化銀粒子を用いる感光材料に添加する場合に
、その効果が大である。現像時に画像状に造核剤もしく
は現像促進剤を放出するカプラーとしては、英国特許第
2,097,140号、同第2,131,188号、特
開昭59−157638号、同59−170840号に
記載のものが好ましい。 また、特開昭60−107029号、同60−2523
40号、特開平1−44940号、同1−45687号
に記載の現像主薬の酸化体との酸化還元反応により、か
ぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤等を放出する
化合物も好ましい。 【0353】その他、本発明の感光材料に用いることの
できる化合物としては、米国特許第4,130,427
号等に記載の競争カプラー、米国特許第4,283,4
72号、同第4,338,393号、同第4,310,
618号等に記載の多当量カプラー、特開昭60−18
5950号、特開昭62−24252号等に記載のDI
Rレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー放出
カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物もしく
はDIRレドックス放出レドックス化合物、欧州特許第
173,302A号、同第313,308A号に記載の
離脱後復色する色素を放出するカプラー、米国特許第4
,555,477号等に記載のリガンド放出カプラー、
特開昭63−75747号に記載のロイコ色素を放出す
るカプラー、米国特許第4,774,181号に記載の
蛍光色素を放出するカプラー等が挙げられる。 【0354】本発明に使用するカプラーは、種々の公知
分散方法により感光材料に導入できる。水中油滴分散法
に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第2,322,
027号などに記載されている。水中油滴分散法に用い
られる常圧での沸点が175℃以上の高沸点有機溶剤の
具体例としては、フタル酸エステル類(ジブチルフタレ
ート、ジシクロヘキシルフタレート、ジ−2−エチルヘ
キシルフタレート、デシルフタレート、ビス(2,4−
ジ−t−アミルフェニル)フタレート、ビス(2,4−
ジ−t−アミルフェニル)イソフタレート、ビス(1,
1−ジエチルプロピル)フタレートなど)、リン酸また
はホスホン酸のエステル類(トリフェニルホスフェート
、トリクレジルホスフェート、2−エチルヘキシルジフ
ェニルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート
、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリドデシ
ルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、ト
リクロロプロピルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシ
ルフェニルホスホネートなど)、安息香酸エステル類(
2−エチルヘキシルベンゾエート、ドデシルベンゾエー
ト、2−エチルヘキシル−p−ヒドロキシベンゾエート
など)、アミド類(N,N−ジエチルドデカンアミド、
N,N−ジエチルラウリルアミド、N−テトラデシルピ
ロリドンなど)、アルコール類またはフェノール類(イ
ソステアリルアルコール、2,4−ジ−tert−アミ
ルフェノールなど)、脂肪族カルボン酸エステル類(ビ
ス(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルアゼ
レート、グリセロールトリブチレート、イソステアリル
ラクテート、トリオクチルシトレートなど)、アニリン
誘導体(N,N−ジブチル−2−ブトキシ−5−ter
tオクチルアニリンなど)、炭化水素類(パラフィン、
ドデシルベンゼン、ジイソプロピルナフタレンなど)な
どが挙げられる。また補助溶剤としては、沸点が約30
℃以上、好ましくは50℃以上約160℃以下の有機溶
剤などが使用でき、典型例としては酢酸エチル、酢酸ブ
チル、プロピオン酸エチル、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン、2−エトキシエチルアセテート、ジメチ
ルホルムアミドなどが挙げられる。ラテックス分散法の
工程、効果および含浸用のラテックスの具体例は、米国
特許第4,199,363号、西独特許出願(OLS)
第2,541,274号および同第2,541,230
号などに記載されている。 【0355】本発明のカラー感光材料中には、フェネチ
ルアルコールや特開昭63−257747号、同62−
272248号、および特開平1−80941号に記載
の1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、n−ブチ
ル  p−ヒドロキシベンゾエート、フェノール、4−
クロル−3,5−ジメチルフェノール、2−フェノキシ
エタノール、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾー
ル等の各種の防腐剤もしくは防黴剤を添加することが好
ましい。本発明は種々のカラー感光材料に適用すること
ができる。一般用もしくは映画用のカラーネガフィルム
、スライド用もしくはテレビ用のカラー反転フィルム、
カラーペーパー、カラーポジフィルムおよびカラー反転
ペーパーなどを代表例として挙げることができる。本発
明に使用できる適当な支持体は、例えば、前述のRD.
No. 17643の28頁、同No. 18716の
647頁右欄から648頁左欄、および同No. 30
7105の879頁に記載されている。本発明の感光材
料は、乳剤層を有する側の全親水性コロイド層の膜厚の
総和が28μm以下であることが好ましく、23μm以
下がより好ましく、18μm以下が更に好ましく、16
μm以下が特に好ましい。また膜膨潤速度T1/2 は
30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましい。膜
厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した
膜厚を意味し、膜膨潤速度T1/2 は、当該技術分野
において公知の手法に従って測定することができる。例
えば、エー・グリーン(A.Green)らによりフォ
トグラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリン
グ(Photogr.Sci.Eng.),19巻、2
号,124〜129頁に記載の型のスエロメーター(膨
潤計)を使用することにより、測定でき、T1/2 は
発色現像液で30℃、3分15秒処理した時に到達する
最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚とし、飽和膜厚の1/
2 の膜厚に到達するまでの時間と定義する。膜膨潤速
度T1/2 はバインダーとしてのゼラチンに硬膜剤を
加えること、あるいは塗布後の経時条件を変えることに
よって調整することができる。また、膨潤率は150〜
400%が好ましい。膨潤率とは、さきに述べた条件下
での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)/
膜厚に従って計算できる。本発明の感光材料は、乳剤層
を有する側の反対側に、乾燥膜厚の総和が2μm〜20
μmの親水性コロイド層(バック層と称す)を設けるこ
とが好ましい。このバック層には、前述の光吸収剤、フ
ィルター染料、紫外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜
剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性
剤等を含有させることが好ましい。このバック層の膨潤
率は150〜500%が好ましい。 【0356】本発明に従ったカラー写真感光材料は、前
述のRD.No. 17643の28〜29頁、同No
. 18716の615左欄〜右欄、および同No. 
307105の880〜881頁に記載された通常の方
法によって現像処理することができる。本発明の感光材
料の現像処理に用いる発色現像液は、好ましくは芳香族
第一級アミン系発色現像主薬を主成分とするアルカリ性
水溶液である。この発色現像主薬としては、アミノフェ
ノール系化合物も有用であるが、p−フェニレンジアミ
ン系化合物が好ましく使用され、その代表例としては3
−メチル−4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、3
−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキ
シエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチ
ル−N−β−メタンスルホンアミドエチルアニリン、3
−メチル−4−アミノ−N−エチル−β−メトキシエチ
ルアニリン及びこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp−ト
ルエンスルホン酸塩などが挙げられる。これらの化合物
は目的に応じ2種以上併用することもできる。発色現像
液は、アルカリ金属の炭酸塩、ホウ酸塩もしくはリン酸
塩のようなpH緩衝剤、塩化物塩、臭化物塩、沃化物塩
、ベンズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類もしくは
メルカプト化合物のような現像抑制剤またはカブリ防止
剤などを含むのが一般的である。また必要に応じて、ヒ
ドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、亜硫
酸塩、N,N−ビスカルボキシメチルヒドラジンの如き
ヒドラジン類、フェニルセミカルバジド類、トリエタノ
ールアミン、カテコールスルホン酸類の如き各種保恒剤
、エチレングリコール、ジエチレングリコールのような
有機溶剤、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコー
ル、四級アンモニウム塩、アミン類のような現像促進剤
、色素形成カプラー、競争カプラー、1−フェニル−3
−ピラゾリドンのような補助現像主薬、粘性付与剤、ア
ミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン酸、アルキル
ホスホン酸、ホスホノカルボン酸に代表されるような各
種キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニト
リロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキ
サンジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、
1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ニ
トリロ−N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレ
ンジアミン−N,N,N,N−テトラメチレンホスホン
酸、エチレンジアミン−ジ(o−ヒドロキシフェニル酢
酸)及びそれらの塩を代表例として挙げることができる
。 【0357】また反転処理を実施する場合は通常黒白現
像を行ってから発色現像する。この黒白現像液には、ハ
イドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類、1−フェ
ニル−3−ピラゾリドンなどの3−ピラゾリドン類また
はN−メチル−p−アミノフェノールなどのアミノフェ
ノール類など公知の黒白現像主薬を単独であるいは組み
合わせて用いることができる。これらの発色現像液及び
黒白現像液のpHは9〜12であることが一般的である
。またこれらの現像液の補充量は、処理するカラー写真
感光材料にもよるが、一般に感光材料1平方メートル当
たり3l以下であり、補充液中の臭化物イオン濃度を低
減させておくことにより500ml以下にすることもで
きる。補充量を低減する場合には処理槽の空気との接触
面積を小さくすることによって液の蒸発、空気酸化を防
止することが好ましい。処理槽の写真処理液と空気との
接触面積は、以下に定義する開口率で表わすことができ
る。即ち、 開口率=〔処理液と空気との接触面積(cm2 )〕÷
〔処理液の容量(cm3 )〕 上記の開口率は、0.1以下であることが好ましく、よ
り好ましくは0.001〜0.05である。このように
開口率を低減させる方法としては、処理槽の写真処理液
面に浮き蓋等の遮蔽物を設けるほかに、特開平1−82
033号に記載された可動蓋を用いる方法、特開昭63
−216050号に記載されたスリット現像処理方法を
挙げることができる。開口率を低減させることは、発色
現像及び黒白現像の両工程のみならず、後続の諸工程、
例えば、漂白、漂白定着、定着、水洗、安定化などの全
ての工程において適用することが好ましい。また、現像
液中の臭化イオンの蓄積を抑える手段を用いることによ
り補充量を低減することもできる。発色現像処理の時間
は、通常2〜5分の間で設定されるが、高温高pHとし
、かつ発色現像主薬を高濃度に使用することにより、更
に処理時間の短縮を図ることもできる。 【0358】発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理さ
れる。漂白処理は定着処理と同時に行なわれてもよいし
(漂白定着処理)、個別に行なわれてもよい。更に処理
の迅速化を図るため、漂白処理後漂白定着処理する処理
方法でもよい。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理
すること、漂白定着処理の前に定着処理すること、又は
漂白定着処理後漂白処理することも目的に応じ任意に実
施できる。漂白剤としては、例えば鉄(III)などの
多価金属の化合物、過酸類、キノン類、ニトロ化合物等
が用いられる。代表的漂白剤としては鉄(III)の有
機錯塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエチレント
リアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチ
ルイミノ二酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、グ
リコールエーテルジアミン四酢酸、などのアミノポリカ
ルボン酸類もしくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの
錯塩などを用いることができる。これらのうちエチレン
ジアミン四酢酸鉄(III)錯塩、及び1,3−ジアミ
ノプロパン四酢酸鉄(III) 錯塩を始めとするアミ
ノポリカルボン酸鉄(III)錯塩は迅速処理と環境汚
染防止の観点から好ましい。さらにアミノポリカルボン
酸鉄(III)錯塩は漂白液においても、漂白定着液に
おいても特に有用である。これらのアミノポリカルボン
酸鉄(III)錯塩を用いた漂白液又は漂白定着液のp
Hは通常4.0〜8であるが、処理の迅速化のためにさ
らに低いpHで処理することもできる。 【0359】漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴には
、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。 有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されて
いる:米国特許3,893,858号、西独特許第1,
290,812号、同2,059,988号、特開昭5
3−32736号、同53−57831号、同53−3
7418号、同53−72623号、同53−9563
0号、同53−95631号、同53−104232号
、同53−124424号、同53−141623号、
同53−28426号、リサーチ・ディスクロージャー
No. 17129号(1978年7月)などに記載の
メルカプト基またはジスルフィド基を有する化合物;特
開昭50−140129号に記載のチアゾリジン誘導体
;特公昭45−8506号、特開昭52−20832号
、同53−32735号、米国特許第3,706,56
1号に記載のチオ尿素誘導体;西独特許第1,127,
715号、特開昭58−16,235号に記載の沃化物
塩;西独特許第966,410号、同2,748,43
0号に記載のポリオキシエチレン化合物類;特公昭45
−8836号記載のポリアミン化合物;その他特開昭4
9−40,943号、同49−59,644号、同53
−94,927号、同54−35,727号、同55−
26,506号、同58−163,940号記載の化合
物;臭化物イオン等が使用できる。なかでもメルカプト
基またはジスルフィド基を有する化合物が促進効果が大
きい観点で好ましく、特に米国特許第3,893,85
8号、西独特許第1,290,812号、特開昭53−
95,630号に記載の化合物が好ましい。更に、米国
特許第4,552,834号に記載の化合物も好ましい
。これらの漂白促進剤は感材中に添加してもよい。 撮影用のカラー感光材料を漂白定着するときにこれらの
漂白促進剤は特に有効である。漂白液や漂白定着液には
上記の化合物の他に、漂白ステインを防止する目的で有
機酸を含有させることが好ましい。特に好ましい有機酸
は、酸解離定数(pKa)が2〜5である化合物で、具
体的には酢酸、プロピオン酸、ヒドロキシ酢酸などが好
ましい。定着液や漂白定着液に用いられる定着剤として
はチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル系化合物
、チオ尿素類、多量の沃化物塩等をあげることができる
が、チオ硫酸塩の使用が一般的であり、特にチオ硫酸ア
ンモニウムが最も広範に使用できる。また、チオ硫酸塩
とチオシアン酸塩、チオエーテル系化合物、チオ尿素な
どの併用も好ましい。定着液や漂白定着液の保恒剤とし
ては、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、カルボニル重亜硫酸付加
物あるいは欧州特許第294769A号に記載のスルフ
ィン酸化合物が好ましい。更に、定着液や漂白定着液に
は液の安定化の目的で、各種アミノポリカルボン酸類や
有機ホスホン酸類の添加が好ましい。本発明において、
定着液または漂白定着液には、pH調整のためにpKa
が6.0〜9.0の化合物、好ましくは、イミダゾール
、1−メチルイミダゾール、1−エチルイミダゾール、
2−メチルイミダゾールの如きイミダゾール類を0.1
〜10モル/l添加することが好ましい。 【0360】脱銀工程の時間の合計は、脱銀不良が生じ
ない範囲で短い方が好ましい。好ましい時間は1分〜3
分、更に好ましくは1分〜2分である。また、処理温度
は25℃〜50℃、好ましくは35℃〜45℃である。 好ましい温度範囲においては、脱銀速度が向上し、かつ
処理後ステイン発生が有効に防止される。脱銀工程にお
いては、攪拌ができるだけ強化されていることが好まし
い。攪拌強化の具体的な方法としては、特開昭62−1
83460号に記載の感光材料の乳剤面に処理液の噴流
を衝突させる方法や、特開昭62−183461号の回
転手段を用いて攪拌効果を上げる方法、更には液中に設
けられたワイパーブレードと乳剤面を接触させながら感
光材料を移動させ、乳剤表面を乱流化することによって
攪拌効果を向上させる方法、処理液全体の循環流量を増
加させる方法が挙げられる。このような攪拌向上手段は
、漂白液、漂白定着液、定着液のいずれかにおいても有
効である。攪拌の向上は乳剤膜中への漂白剤、定着剤の
供給を速め、結果として脱銀速度を高めるものと考えら
れる。また、前記の攪拌向上手段は、漂白促進剤を使用
した場合により有効であり、促進効果を著しく増加させ
たり漂白促進剤による定着阻害作用を解消させることが
できる。本発明の感光材料に用いられる自動現像機は、
特開昭60−191257号、同60−191258号
、同60−191259号に記載の感光材料搬送手段を
有していることが好ましい。前記の特開昭60−191
257号に記載のとおり、このような搬送手段は前浴か
ら後浴への処理液の持込みを著しく削減でき、処理液の
性能劣化を防止する効果が高い。このような効果は各工
程における処理時間の短縮や、処理液補充量の低減に特
に有効である。 【0361】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、脱銀処理後、水洗及び/又は安定工程を経るのが一
般的である。水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性
(例えばカプラー等使用素材による)、用途、更には水
洗水温、水洗タンクの数(段数)、向流、順流等の補充
方式、その他種々の条件によって広範囲に設定し得る。 このうち、多段向流方式における水洗タンク数と水量の
関係は、Journal  ofthe Societ
y of Motion Picture  and 
 Television Engineers第64巻
、P.248−253(1955年5月号)に記載の方
法で、求めることができる。前記文献に記載の多段向流
方式によれば、水洗水量を大幅に減少し得るが、タンク
内における水の滞留時間の増加により、バクテリアが繁
殖し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が
生じる。本発明のカラー感光材料の処理において、この
ような問題の解決策として、特開昭62−288,83
8号に記載のカルシウムイオン、マグネシウムイオンを
低減させる方法を極めて有効に用いることができる。ま
た、特開昭57−8,542号に記載のイソチアゾロン
化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソシアヌール
酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベンゾトリアゾ
ール等、堀口博著「防菌防黴剤の化学」(1986年)
三共出版、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技
術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学会編「
防菌防黴剤事典」(1986年)に記載の殺菌剤を用い
ることもできる。本発明の感光材料の処理における水洗
水のpHは、4〜9であり、好ましくは5〜8である。 水洗水温、水洗時間も、感光材料の特性、用途等で種々
設定し得るが、一般には、15〜45℃で20秒〜10
分、好ましくは25〜40℃で30秒〜5分の範囲が選
択される。 更に、本発明の感光材料は、上記水洗に代り、直接安定
液によって処理することもできる。このような安定化処
理においては、特開昭57−8543号、同58−14
834号、同60−220345号に記載の公知の方法
はすべて用いることができる。また、前記水洗処理に続
いて、更に安定化処理する場合もあり、その例として、
撮影用カラー感光材料の最終浴として使用される、色素
安定化剤と界面活性剤を含有する安定浴を挙げることが
できる。色素安定化剤としては、ホルマリンやグルタル
アルデヒドなどのアルデヒド類、N−メチロール化合物
、ヘキサメチレンテトラミンあるいはアルデヒド亜硫酸
付加物などを挙げることができる。この安定浴にも各種
キレート剤や防黴剤を加えることもできる。 【0362】上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオ
ーバーフロー液は脱銀工程等他の工程において再利用す
ることもできる。自動現像機などを用いた処理において
、上記の各処理液が蒸発により濃縮化する場合には、水
を加えて濃縮補正することが好ましい。本発明のハロゲ
ン化銀カラー感光材料には処理の簡略化及び迅速化の目
的で発色現像主薬を内蔵しても良い。内蔵するためには
、発色現像主薬の各種プレカーサーを用いるのが好まし
い。例えば米国特許第3,342,597号記載のイン
ドアニリン系化合物、同第3,342,599号、リサ
ーチ・ディスクロージャーNo. 14,850号及び
同No. 15,159号記載のシッフ塩基型化合物、
同13,924号記載のアルドール化合物、米国特許第
3,719,492号記載の金属塩錯体、特開昭53−
135628号記載のウレタン系化合物を挙げることが
できる。本発明のハロゲン化銀カラー感光材料は、必要
に応じて、発色現像を促進する目的で、各種の1−フェ
ニル−3−ピラゾリドン類を内蔵しても良い。典型的な
化合物は特開昭56−64339号、同57−1445
47号、および同58−115438号等記載されてい
る。 本発明における各種処理液は10℃〜50℃において使
用される。通常は33℃〜38℃の温度が標準的である
が、より高温にして処理を促進し処理時間を短縮したり
、逆により低温にして画質の向上や処理液の安定性の改
良を達成することができる。また、本発明のハロゲン化
銀感光材料は米国特許第4,500,626号、特開昭
60−133449号、同59−218443号、同6
1−238056号、欧州特許210,660A2号な
どに記載されている熱現像感光材料にも適用できる。 【0363】 【実施例】以下、本発明を実施例により、更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成の各層よりなる多層カラー感光材
料である試料101を作製した。 (感光層の組成) 塗布量はハロゲン化銀およびコロイド銀については銀の
g/m2単位で表した量を、またカプラー、添加剤およ
びゼラチンについてはg/m2単位で表した量を、また
増感色素については同一層内のハロゲン化銀1モルあた
りのモル数で示した。なお添加物を示す記号は下記に示
す意味を有する。但し複数の効用を有する場合はそのう
ちの一つを代表して載せた。 UV;紫外線吸収剤、Solv;高沸点有機溶剤、Ex
F;染料、ExS;増感色素、ExC;シアンカプラー
、ExM;マゼンタカプラー、ExY;イエローカプラ
ー、Cpd;添加剤 【0364】第1層(ハレーション防止層)  黒色コ
ロイド銀                     
                       0.
15  ゼラチン                 
                         
        2.0  ExM−6       
                         
                0.2  UV−1
                         
                         
0.03  UV−2               
                         
          0.06  UV−3     
                         
                    0.07 
 Solv−1                  
                         
   0.3  Solv−2           
                         
          0.08  ExF−1    
                         
                   0.01  
ExF−2                    
                         
   0.01  ExF−3           
                         
            0.005  Cpd−6 
                         
                      0.0
01第2層(低感度赤感乳剤層)   沃臭化銀乳剤(AgI  4モル%、均一AgI型
、球相当径0.4μm、球相    当径の変動係数3
0%、板状粒子、直径/厚み比3.0)       
                         
              銀塗布量      0
.37  沃臭化銀乳剤(AgI  6モル%、コアシ
ェル比2:1の内部高AgI型、球    相当径0.
45μm、球相当径の変動係数23%、板状粒子、直径
/厚み比    2.0)             
                     銀塗布量
      0.19  ゼラチン         
                         
                0.8  ExS−
1                        
                  2.3×10−
4  ExS−2                 
                         
1.4×10−4  ExS−5          
                         
       2.3×10−4  ExS−7   
                         
              4.2×10−6  E
xC−1                     
                         
  0.12  ExC−13           
                         
          0.04  ExC−2(D−2
5)                       
             0.03  ExC−3 
                         
                      0.0
09第3層(中感度赤感乳剤層)   沃臭化銀乳剤(AgI  6モル%、コアシェル比
2:1の内部高AgI型、球    相当径0.65μ
m、球相当径の変動係数23%、板状粒子、直径/厚み
比    2.0)                
                  銀塗布量   
   0.65  ゼラチン            
                         
             1.0  ExS−1  
                         
               2.3×10−4  
ExS−2                    
                      1.4
×10−4  ExS−5             
                         
    2.3×10−4  ExS−7      
                         
           4.2×10−6  ExC−
1                        
                        0
.25  ExC−13              
                         
       0.05  ExC−2(D−25) 
                         
          0.01  ExC−3    
                         
                   0.10  
Solv−2                   
                         
  0.10第4層(高感度赤感乳剤層)   沃臭化銀乳剤(AgI  9.3モル%、コアシェ
ル比3:4:2の多重構造粒    子、AgI含有量
内部から24、0、6モル%、球相当径0.75μm、
球    相当径の変動係数23%、板状粒子、直径/
厚み比2.5)                  
                         
   銀塗布量      0.5  ゼラチン   
                         
                      1.4
  ExS−1                  
                        1
.9×10−4  ExS−2           
                         
      1.2×10−4  ExS−5    
                         
             1.9×10−4  Ex
S−7                      
                    8.0×1
0−6  ExC−1               
                         
        0.08  ExC−4      
                         
                 0.09  So
lv−1                     
                         
0.08  Solv−2             
                         
        0.20  Cpd−7      
                         
           4.6×10−4第5層(中間
層)   ゼラチン                   
                         
      0.6  Cpd−1         
                         
              0.1  ポリエチルア
クリレートラテックス               
           0.08  Solv−1  
                         
                   0.08【0
365】第6層(低感度緑感乳剤層)  沃臭化銀乳剤
(AgI  4モル%、均一AgI型、球相当径0.3
3μm、球    相当径の変動係数37%、板状粒子
、直径/厚み比2.0)              
                         
       銀塗布量      0.24  ゼラ
チン                       
                         
  0.4  ExS−3             
                         
    1.6×10−4  ExS−4      
                         
           4.8×10−4  ExS−
5                        
                      1×1
0−4  ExM−5               
                         
        0.10  ExM−14     
                         
                0.08  ExM
−7                       
                         
0.03  ExY−8              
                         
         0.01  Solv−1    
                         
                 0.08  So
lv−4                     
                         
0.01第7層(中感度緑感乳剤層)   沃臭化銀乳剤(AgI  4モル%、均一AgI型
、球相当径0.55μm、球    相当径の変動係数
15%、板状粒子、直径/厚み比4.0)      
                         
               銀塗布量      
0.36  ゼラチン               
                         
          0.6  ExS−3     
                         
                2×10−4  E
xS−4                     
                         
7×10−4  ExS−5            
                         
     1.4×10−4  ExM−5     
                         
                  0.11  E
xM−14                    
                         
 0.08  ExM−7             
                         
          0.04  ExY−8    
                         
                   0.04  
Solv−1                   
                         
  0.16  Solv−4           
                         
          0.01第8層(高感度緑感乳剤
層)   沃臭化銀乳剤(AgI  8.8モル%、銀量比3
:4:2の多層構造粒子、A    gI含有量内部か
ら24モル、0モル、3モル%、球相当径0.75μm
、    球相当径の変動係数23%、板状粒子、直径
/厚み比1.6)                 
                         
    銀塗布量      0.6  ゼラチン  
                         
                       0.
6  ExS−4                 
                         
5.2×10−4  ExS−5          
                         
           1×10−4  ExS−8 
                         
                0.3×10−4 
 ExM−5                   
                         
    0.05  ExM−14         
                         
            0.04  ExM−6  
                         
                     0.03
  ExY−8                  
                         
     0.02  ExC−1         
                         
              0.01  ExC−4
                         
                       0.
01  Solv−1               
                         
      0.23  Solv−2       
                         
              0.05  Solv−
4                        
                      0.0
1  Cpd−7                 
                         
    1×10−4  Cpd−8        
                         
               0.01【0366】
第9層(中間層)   ゼラチン                   
                         
      0.6  Cpd−1         
                         
              0.04  ポリエチル
アクリレートラテックス              
            0.05  Solv−1 
                         
                    0.02 
 UV−4                    
                         
     0.03  UV−5          
                         
               0.04第10層(赤
感層に対する重層効果のドナー層)  沃臭化銀乳剤(
AgI  8モル%、コアシェル比2:1の内部高Ag
I型、球    相当径0.65μm、球相当径の変動
係数25%、板状粒子、直径/厚み比    2.0)
                         
         銀塗布量      0.72  
沃臭化銀乳剤(AgI  4モル%、均一AgI型、球
相当径0.4μm、球相    当径の変動係数30%
、板状粒子、直径/厚み比3.0)         
                         
            銀塗布量      0.2
1  ゼラチン                  
                         
       1.0  ExS−3        
                         
             6×10−4  ExM−
10(D−10)                 
                 0.19  So
lv−1                     
                         
0.30  Solv−6             
                         
        0.03第11層(イエローフィルタ
ー層)   黄色コロイド銀                
                         
   0.06  ゼラチン            
                         
             0.8  Cpd−2  
                         
                     0.13
  Solv−1                 
                         
    0.13  Cpd−1          
                         
             0.07  Cpd−6 
                         
                      0.0
02  H−1                  
                         
         0.13【0367】第12層(低
感度青感乳剤層)  沃臭化銀乳剤(AgI  4.5
モル%、均一AgI型、球相当径0.7μm、    
球相当径の変動係数15%、板状粒子、直径/厚み比7
.0)                      
                        銀
塗布量      0.45  沃臭化銀乳剤(AgI
  3モル%、均一AgI型、球相当径0.3μm、球
相    当径の変動係数30%、板状粒子、直径/厚
み比7.0)                   
                         
  銀塗布量      0.25  ゼラチン   
                         
                      2.1
  ExS−6                  
                         
   9×10−4  ExC−1         
                         
              0.13  ExC−4
                         
                       0.
03  ExY−9                
                         
       0.16  ExY−11      
                         
               0.90  ExY−
15                       
                       0.
15  Solv−1               
                         
      0.51第13層(中間層)   ゼラチン                   
                         
      0.4  ExY−12        
                         
             0.20  Solv−1
                         
                     0.19
第14層(高感度青感乳剤層)   沃臭化銀乳剤(AgI  10モル%、内部高Ag
I型、球相当径1.0μm、    球相当径の変動係
数25%、多重双晶板状粒子、直径/厚み比2.0) 
                         
                    銀塗布量 
     0.4  ゼラチン           
                         
              0.5  ExS−6 
                         
                    1×10−
4  ExY−9                 
                         
      0.01  ExY−11       
                         
              0.12  ExY−1
5                        
                      0.0
9  ExC−1                 
                         
      0.01  Solv−1       
                         
              0.10第15層(第1
保護層)   微粒子沃臭化銀乳剤(AgI  2モル%、均一A
gI型、球相当径0.07μ    m)      
                         
       銀塗布量      0.12  ゼラ
チン                       
                         
  0.7  UV−4              
                         
           0.11  UV−5    
                         
                     0.16
  Solv−5                 
                         
    0.02  H−1            
                         
               0.13  Cpd−
5                        
                        0
.10  ポリエチルアクリレートラテックス    
                      0.0
9第16層(第2保護層)   微粒子沃臭化銀乳剤(AgI  2モル%、均一A
gI型、球相当径0.07μ    m)      
                         
       銀塗布量      0.36  ゼラ
チン                       
                         
  0.85  ポリメチルメタクリレート粒子(直径
1.5μm)            0.2  Cp
d−4                      
                         
 0.04  W−4               
                         
            0.02  H−1    
                         
                       0.
17各層には上記の成分の他に、乳剤の安定化剤Cpd
−3(0.07g/m2)、界面活性剤W−1(0.0
06g/m2)、W−2(0.16g/m2)、W−3
(0.10g/m2)、W−5(0.16g/m2)を
塗布助剤や乳化分散剤として添加した。各層に使用した
化合物の構造式を以下に示す。 【0368】 【化206】 【0369】 【化207】 【0370】 【化208】 【0371】 【化209】 【0372】 【化210】 【0373】 【化211】 【0374】 【化212】 【0375】 【化213】 【0376】 【化214】 【0377】 【化215】 【0378】 【化216】 【0379】 【化217】 【0380】 【化218】 【0381】 【化219】 【0382】 【化220】 【0383】 【化221】 【0384】 【化222】 【0385】 【化223】 【0386】 【化224】 【0387】続いて、以下に示す各試料を作製した。 (試料102の作製) 試料101の第2、3及び4層に本発明のイエローカラ
ードシアンカプラー、例示化合物(YC−5)をそれぞ
れ0.04、0.06、0.02g/m2になるよう添
加塗布し、他は試料101と全く同じにして試料を作製
した。 (試料103の作製) 試料101の第6、7、8層に使用のExM−14を一
般式〔A〕の例示化合物、〔A−4〕−46にそれぞれ
等モル量置き換え、他は試料101と全く同じになるよ
うにして試料を作製した。 (試料104の作製) 試料101の第2〜4層を試料102と同じイエローカ
ラードシアンカプラーを同量使用し、第6〜8層を試料
103と同じ〔A−4〕−46のカプラーを同様に使用
して、他は変えることなしに試料を作製した。 (試料105の作製) 試料104の第2〜4層に使用したイエローカラードシ
アンカプラー、(YC−5)を特開昭61−22174
8号記載の例示化合物、C−2に等モル量置き換え、他
は試料104と全く同じにして試料を作製した。 特開昭61−221748号記載の例示化合物、C−2
【0388】 【化225】 【0389】(試料106の作製) 試料104の第2〜4層に用いたイエローカラードシア
ンカプラー、(YC−5)を特開平1−319744号
に記載の例示化合物、II−3に等モル量置き換え、他
は試料104と全く同じにして試料を作製した。 特開平1−319744号記載の例示化合物、II−3
【0390】 【化226】 【0391】(試料107及び108の作製)試料10
4の第2〜4層に使用したイエローカラードシアンカプ
ラー、(YC−5)をそれぞれ(YC−1)及び(YC
−10)に等モル量置き換え、第6〜8層に用いた一般
式〔A〕で表わされるカプラー、〔A−4〕−46を〔
A−4〕−24及び〔A−4〕−41に同じく等モル量
置き換え、他は試料106と同じにして試料を作製した
。 【0392】(試料109及び111の作製)試料10
4の第2〜4層に用いたイエローカラードシアンカプラ
ー、(YC−5)をそれぞれ(YC−37)、(YC−
32)及び(YC−47)に等モル量置き換えた以外は
試料104と全く同様にして試料を作製した。 (試料112の作製) 試料104の第2〜4層に用いたイエローカラードシア
ンカプラー、(YC−5)を(YC−3)/(YC−1
6)=1/1のモル比に混合したものを等モル量置き換
え、さらに第6〜8層に使用した〔A−4〕−46を〔
A−4〕−39/〔A−3〕−14=2/1モル比に混
合したものを同じく等モル量置き換えて試料を作製した
。 (試料113の作製) 試料104の第2〜4層に用いたイエローカラードシア
ンカプラー、(YC−5)を第2層には(YC−32)
に、第3層には(YC−13)に、第4層には(YC−
5)にそれぞれ等モル量置き換え、また、第6〜8層に
使用した〔A−4〕−46を第6層には〔A−4〕−1
に、第7層には〔A−4〕−9に、第8層には〔A−4
〕−51にそれぞれ等モル量置き換えて試料を作製した
。これら作製した試料 No.と使用したカプラーは表
にして表1にまとめて示す。 【0393】 【表1】 【0394】以上のようにして作製したそれぞれの試料
は、35mm巾に裁断・加工し、以下に示す条件のテス
ト及び露光を与え、下記に示す処理を実施してその特性
曲線から性能を評価した。なお、試料は作製後、25℃
、55%RHの条件下に10日保存した後、それぞれの
テストに用いた。 (1) 赤色の分解フィルターを付したウェッジ露光(
1/100秒、20CMSとなる露光量)を与え、処理
後、赤色光で濃度測定した特性曲線上の(最小濃度+1
.0)の濃度を与える露光量のところの青色光で測定し
た濃度値を読み取り、この値から青色光で測定した最小
濃度を減じた値を色濁り(ΔDY)として評価した。値
が小さい程、色濁りが小さいことを表わし、色再現上有
利であることを示す。 【0395】(2) 白光(光源の色温度4800°K
)のウェッジ露光を与え、処理後、赤色光及び緑色光で
濃度測定した特性曲線上の(最小濃度+0.2)の濃度
を与える露光量の逆数の対数値をそれぞれ読み取り、こ
れを感度とし、試料101から得られた値を基準にとり
、その差(ΔSR 、ΔSG )を求めた。値が大きい
程、高感であることを示す。 【0396】(3) 50℃、40%RH、7日間の条
件下に保存した試料と5℃、55%RH、7日間の条件
下に保存した試料に白光のウェッジ露光を与え、これら
の試料は同時に処理を行い、赤色光及び緑色光で測定し
た特性曲線上から、それぞれの(最小濃度+0.2)の
濃度を与える露光量の逆数の対数値を読みとり、5℃、
55%RH、7日間の試料から得られた値を基準にとり
、それぞれの差(ΔTR 、ΔTG )を求めた。値が
小さい程、試料の経時保存安定性に優れていることを示
す。 【0397】(4) 各試料2組を作成し、それぞれに
白光のウェッジ露光を与え、1組は50℃、30%RH
、7日間の条件に保存し、他のもう1組は5℃、55%
RH、7日間保存した後、これらの試料を同時に処理し
、赤色光及び緑色光で測定してそれぞれの特性曲線を得
た。これらの特性曲線上の(最小濃度+0.2)の濃度
を与える露光量の逆数の対数値を読みとり、5℃、55
%RH、7日間保存した試料の値を基準にとり、その差
(ΔLR 、ΔLG )を算出した。 以上、(1) 〜(4) 項を実施して得られた結果に
ついては、表2にまとめて示す。 【0398】 【表2】 【0399】以下、処理について示すが、処理はシネ式
自動現像機を用いて、発色現像液の累積補充量が母液タ
ンク容量の3倍量になるまで、別途像様露光を与えた試
料101を処理してから、前述の試料の処理を実施した
。                          
       処理工程  工    程      
  処理時間        処理温度      補
充量*   タンク容量  発色現像      3分
00秒      37.5℃      20ml 
     10l  漂    白         
 40秒      38.0℃      4.5m
l        5l  漂白定着        
  40秒      38.0℃      ───
        5l  定    着       
   40秒      38.0℃      30
ml        5l  水洗 (1)     
     30秒      38.0℃      
───        5l  水洗 (2)    
      30秒      38.0℃     
 30ml        5l  安    定  
        30秒      38.0℃   
   20ml        5l  乾    燥
      1分                5
5℃    *補充量は35mm巾1m長さ当りの量水
洗は (2)から (1)への向流方式で水洗 (1)
槽のオーバーフロー液は全部定着槽へ流入した。また、
漂白槽及び定着槽のオーバーフロー液は全部漂白定着槽
へ流入した。なお、現像液の漂白工程への持ち込み量、
および定着液の水洗工程への持ち込み量は35mm巾の
感光材料1m長さ当たりそれぞれ2.5ml、2.0m
lであった。また、クロスオーバーの時間はいずれも5
秒であり、この時間は前工程の処理時間に包含される。 なお、漂白槽、漂白定着槽、定着槽は、それぞれ開口率
が0.02であった。また処理に用いた自動現像機の攪
拌はイワキマグネットポンプを使用し、ラックの外側か
ら内側に向って直径1.2mmの穴から吹き出した噴流
を約10mmの距離で感光材料の乳剤面に当てることに
より行った。各槽に用いたポンプの大きさと流量および
吹き出し口の数を以下に示す。   工    程        ポンプ      
流量(l/分)      吹き出し口の数  発色現
像      MD−20          15 
             54  漂    白  
    MD−20          15    
          54  定    着     
 MD−20          15       
       54  水洗 (1)      MD
−10            8         
     36  水洗 (2)      MD−1
0            8           
   36  安    定      MD−10 
           8             
 36各槽の蒸発分に相当する量は毎日加水し、蒸発補
正を行った。なお漂白槽では試料の処理中のみ、漂白液
をエアレーションするようにした。 【0400】以下に処理液の組成を示す。 (現像液)                    
                      母液(
g)   補充液(g)   ジエチレントリアミン五
酢酸                       
 2.0      2.0  1−ヒドロキシエチリ
デン−1,1−ジホスホン酸    3.0     
 3.2  亜硫酸ナトリウム           
                       4.
0      5.8  炭酸カリウム       
                         
    40.0    40.0  臭化カリウム 
                         
            1.3      0.4 
 ヨウ化カリウム                 
                   1.5mg 
   ───  ヒドロキシルアミン硫酸塩     
                     2.4 
     3.6  2−メチル−4−〔N−エチル−
N−(β−ヒド    ロキシエチル)アミノ〕アニリ
ン硫酸塩            4.5      
6.4  水を加えて               
                         
1.0l    1.0l  pH〔水酸化カリウム(
50%)で調整〕          10.05  
10.15【0401】 (漂白液)                    
                      母液(
g)   補充液(g)   1,3−プロピレンジア
ミン四酢酸第二鉄アンモ    ニウム一水塩    
                         
       110      220  臭化アン
モニウム                     
               70      14
0  硝酸アンモニウム              
                      20 
       40  酢酸(98%)       
                         
      30        60  ヒドロキシ
酢酸                       
               60      12
0  水を加えて                 
                     1000
ml  1000ml  pH〔アンモニア水(27%
)で調整〕              3.8   
   2.5【0402】 (定着液)                    
                      母液(
g)   補充液(g)   エチレンジアミン四酢酸
二アンモニウム塩              18 
       54  亜硫酸アンモニウム     
                         
20.0        60  チオ硫酸アンモニウ
ム水溶液(700g/l)      280.0 m
l    840ml  イミダゾール       
                         
        25g      75g  水を加
えて                       
                 1.0l    
1.0l  pH                 
                         
    7.4      7.45(漂白定着液) 上記の漂白液:定着液が1:6の容積比で混合したもの
を母液とし、前述の漂白液と定着液のオーバーフロー液
を全て漂白定着液槽に導入して処理を実施した。 【0403】(水洗水)  母液、補充液共通水道水を
H型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハース社製
アンバーライトIR−120B)と、OH型強塩基性ア
ニオン交換樹脂(同アンバーライトIRA−400)を
充填した混床式カラムに通水してカルシウムおよびマグ
ネシウムイオン濃度を3mg/l以下に処理し、続いて
二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/lと硫酸
ナトリウム150mg/lを添加した。この液のpH6
.5〜7.5の範囲にあった。 (水洗水)  母液、補充液共通          
                      (単位
g)  ホルマリン(37%)           
                         
    1.2ml  界面活性剤         
                         
                0.4    〔C
10H21−O−(CH2 CH2 O)10−H〕 
 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水塩    
                0.05  水を加
えて                       
                         
  1l  pH                 
                         
        5.0〜7.0以上の各処理液を用い
て、前記した条件で処理を行った。なお、蒸発補正の水
は水洗水と同じものを用いた。 表2の結果、本発明のイエローカラードシアンカプラー
の使用は明らかにシアン色像の色濁りを良化しているこ
とがわかる。また、本発明のイエローカラードシアンカ
プラーのほうが比較カプラーに比べ良好な結果を示して
いることもわかる。さらに、感度においては高感に、感
材の経時保存性及び潜像の安定性においては明らかに改
善されることが、比較のイエローカラードシアンカプラ
ーに比べ優れていることもわかる。一方、一般式〔A〕
で表わされるカプラーの使用においても、高感度であり
、感材経時保存性及び潜像安定性に優れていることが明
らかである。特に、本発明のイエローカラードシアンカ
プラーと一般式〔A〕で表わされるカプラーの感材系で
の併用は、現在のところその理由は定かではないが感材
の経時保存性、潜像安定性において、それぞれの単独使
用よりも、驚くべきことに一段と良化する効果を示すこ
とである。なお、本発明のイエローカラードシアンカプ
ラーのなかにあって、6−ヒドロキシ−2−ピリドン−
5−イルアゾ基を放出するカプラーが、本実施例で実施
した性能評価において最も優れており、次いで2−アシ
ルアミノフェニルアゾ基と2−スルホンアミドフェニル
アゾ基を放出するカプラーであり、その次にピラゾロン
−4−イルアゾ基を放出するカプラーの順になることを
読み取ることができる。 【0404】実施例2 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成の各層を重層塗布して多層カラー
感光材料201を作製した。 (感光層組成) 各成分に対応する数字はg/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀およびコロイド銀については銀換算
の塗布量を示す。ただし、増感色素については同一層内
のハロゲン化銀1モルに対する塗布量をモル単位で示す
。 【0405】第1層(ハレーション防止層)  黒色コ
ロイド銀                     
                         
0.20  ゼラチン               
                         
            1.50  UV−1   
                         
                        0
.20  CC−1                
                         
           0.05  CM−1    
                         
                       0.
05  Solv−1               
                         
        0.20第2層(中間層)   ゼラチン                   
                         
        1.50  UV−1       
                         
                    0.01 
 Solv−1                  
                         
     0.01【0406】第3層(低感度赤感乳
剤層)  単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有率7.
5モル%、平均粒径0.46μ)          
                         
                         
  1.00  単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有
率2.0モル%、平均粒径0.32μ)       
                         
                         
     0.50  ゼラチン          
                         
                 1.50 ExS
−1                      2
.5×10−4  ExS−2           
                         
        2.5×10−4  ExS−3  
                         
                 5.0×10−5
  ExC−1                  
                         
       1.00  ExC−4       
                         
                  0.05  C
C−1                      
                         
     0.05  ExD−1         
                         
                0.002  So
lv−1                     
                         
  0.50第4層(高感度赤感乳剤層)   単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有率6.0モル
%、平均粒径0.78μ)             
                         
                        2
.00  ゼラチン                
                         
           1.50  ExS−1   
                         
                2.0×10−4 
 ExS−2                   
                         
2.0×10−4  ExS−3          
                         
         1.0×10−5  ExC−2 
                         
                        0
.015  ExC−3              
                         
           0.25  CC−1    
                         
                       0.
015  ExD−2               
                         
          0.05  Solv−1   
                         
                    0.50第
5層(中間層)   ゼラチン                   
                         
        0.50       【0407】 第6層(低感度緑感乳剤層)   単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有率7.5モル
%、平均粒径0.46μ)             
                         
                        1
.00  ゼラチン                
                         
           1.80  ExS−4   
                         
                5.0×10−4 
 ExS−5                   
                         
1.0×10−4  ExM−1          
                         
               0.56  CM−1
                         
                         
  0.05  ExD−3            
                         
             0.015  ExD−4
                         
                         
0.02  Solv−2             
                         
          0.65第7層(中間層)   ゼラチン                   
                         
        0.80  Solv−1     
                         
                  0.20第8層
(高感度緑感乳剤層)   単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有率6.0モル
%、平均粒径0.78μ)             
                         
                        1
.30  ゼラチン                
                         
           1.00  ExS−6   
                         
                1.5×10−4 
 ExS−7                   
                         
2.5×10−4  ExS−8          
                         
         5.0×10−5  ExM−2 
                         
                        0
.05  ExM−3               
                         
          0.15  CM−2     
                         
                      0.0
5  ExD−3                 
                         
        0.01  Solv−3     
                         
                  0.50【04
08】第9層(イエローフィルター層)  黄色コロイ
ド銀                       
                       0.
10  ゼラチン                 
                         
          0.80  Cpd−1    
                         
                     0.10
  Solv−3                 
                         
      0.10第10層(低感度青感乳剤層)   単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有率7.5モル
%、平均粒径0.46μ)             
                         
                        0
.25  単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有率2.
0モル%、平均粒径0.32μ)          
                         
                         
  0.25  ゼラチン             
                         
              1.00  ExS−1
0                        
                  7.0×10−
4  ExY−1                 
                         
        0.50  ExY−2      
                         
                   0.10  
ExD−2                    
                         
     0.01  Solv−3        
                         
               0.15第11層(高
感度青感乳剤層)   単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有率8.0モル
%、平均粒径0.95μ)             
                         
                        0
.50  単分散沃臭化銀乳剤(平均沃化銀含有率7.
5モル%、平均粒径0.46μ)          
                         
                         
  0.20  ゼラチン             
                         
              1.10  ExS−9
                         
                   1.0×10
−4  ExS−10               
                         
  3.0×10−4  ExY−1        
                         
                 0.30  Ex
Y−2                      
                         
   0.05  Solv−3          
                         
             0.07第12層(第1保
護層)   微粒子沃臭化銀乳剤(沃化銀含有率2.0モル%、
平均粒径0.08μ)               
                         
                      0.4
0  ゼラチン                  
                         
         1.00  UV−1      
                         
                     0.10
  UV−2                   
                         
        0.05  Cpd−2      
                         
                   0.50  
Cpd−3                    
                         
     0.20  Solv−1        
                         
               0.10  Solv
−4                       
                         
0.10第13層(第2保護層)   ゼラチン                   
                         
        0.60  アルカリ可溶性マット化
剤(平均粒径2μ)                
    0.10  滑り剤            
                         
                 0.04  Ex
F−1                      
                         
   0.005  ExF−2          
                         
               0.01  W−1 
                         
                         
   0.005【0409】なお、各層には上記化合
物の他に塗布助剤W−2、分散助剤W−3、硬膜剤H−
1及びH−2、防腐剤Cpd−4、安定剤Cpd−5、
カブリ防止剤Cpd−6及びCpd−7を添加した。上
記使用した化合物の構造式は下記の通りである。 【0410】 【化227】 【0411】 【化228】 【0412】 【化229】 【0413】 【化230】 【0414】 【化231】 【0415】 【化232】 【0416】 【化233】 【0417】 【化234】 【0418】 【化235】 【0419】 【化236】 【0420】 【化237】 【0421】 【化238】 【0422】 【化239】 【0423】 【化240】 【0424】 【化241】 【0425】 【化242】 【0426】 【化243】 【0427】 【化244】 【0428】 【化245】 【0429】 【化246】 【0430】(試料202の作製) 試料201の第3層と第4層に、イエローカラードシア
ンカプラー、(YC−18)0.07g/m2と(YC
−13)0.02g/m2になるように塗布し、第6層
のExM−1を〔A−3〕−11に、第8層のExM−
2を〔A−3〕−14にそれぞれ等モル量置き換え、他
層は変えることなく試料を作製した。 (試料203〜209の作製) 試料202を基本にし、表3に示すように第3層及び第
4層にイエローカラードシアンカプラーを用い、第6層
及び第8層に一般式〔A〕で表わされるカプラーを使用
し、試料202に使用した量と等モル量置き換え、他層
は試料201と全く同じにしてそれぞれの試料を作製し
た。 (試料210の作製) 試料202の第3層のExC−1を0.80g/m2に
し、減じた量に対し〔A−3〕−17を等モル量置き換
え、イエローカラードシアンカプラー及び一般式〔A〕
のカプラーは表3に示したように変更し、他は変えるこ
となく試料を作製した。 (試料211の作製) 試料101における第6層に使用しているCM−1及び
第8層に使用しているCM−2をそれぞれ1/2量に減
じ、赤感乳剤層へのイエローカラードシアンカプラー及
び緑感乳剤層への一般式〔A〕のカプラーは表3に示す
ように変え、他は変更することなく試料を作製した。 【0431】 【表3】 【0432】以上のようにして作製した試料201〜2
11は、実施例1に記載した方法に従ってシアン色像の
色濁り(ΔDY )を求めた。また、緑色の分解フィル
ターを用いて露光を与え、緑色光で濃度測定した特性曲
線上の(最小濃度+1.0)の濃度を与える露光量のと
ころの青色光で測定した濃度値を読み取り、この値から
青色光で測定した最小濃度値を減じた値を算出し、マゼ
ンタ色像の色濁り(ΔDG )として評価した。絶対値
が小さい程、色濁りの少ないことを表わし、色再現上有
利であることは実施例1と同じである。さらに、実施例
1に記載した感材の経時保存時の安定性についても評価
を行った。これらの結果については、表4にまとめて示
す。 【0433】 【表4】 【0434】なお、本実施例で実施した処理については
下記に示すが、処理は自動現像機を用い、発色現像液の
累積補充量が母液タンク容量の3倍量になるまで、別途
像様露光を与えた試料201を処理してから、性能評価
の試料を処理した。 【0435】                          
       処理方法    工    程    
  処理時間    処理温度      補充量  
  タンク容量    発色現像      3分15
秒      38℃          15ml 
       20l    漂    白     
 6分30秒      38℃          
10ml        40l    水    洗
      2分10秒      35℃     
     10ml        20l    定
    着      4分20秒      38℃
          20ml        30l
    水洗 (1)      1分05秒    
  35℃   (2)から (1)への    10
l                        
                向流配管方式。     水洗 (2)      1分00秒    
  35℃          20ml      
  10l    安    定      1分05
秒      38℃          10ml 
       10l    乾    燥     
 4分20秒      55℃        補充
量は35mm巾1m長さ当たり次に、処理液の組成を記
す。 【0436】(発色現像液)                          
                         
  母液(g)   補充液(g)   ジエチレント
リアミン五酢酸                  
        1.0         1.1  
 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 
     3.0         3.2   亜硫
酸ナトリウム                   
                 4.0     
    4.9   炭酸カリウム         
                         
     30.0        30.0   臭
化カリウム                    
                    1.4  
       ──  ヨウ化カリウム       
                         
      1.5 mg      ──  ヒドロ
キシルアミン硫酸塩                
            2.4         3
.6   4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチ
ルア        4.5         7.2
     ミノ)−2−メチルアニリン硫酸塩  水を
加えて                      
                    1.0 l
      1.0 l  pH          
                         
            10.05       1
0.10【0437】(漂白液)                          
                         
  母液(g)   補充液(g)   エチレンジア
ミン四酢酸第二鉄ナトリウム三          1
00.0       140.0     水塩     エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩     
          10.0        11.
0   臭化アンモニウム             
                     140.
0       180.0   硝酸アンモニウム 
                         
         30.0        40.0
   アンモニア水(27%)           
                     6.5 
ml      2.5 ml  水を加えて    
                         
             1.0 l      1
.0 l  pH                 
                         
      6.0         5.5 (定着
液)                          
                         
  母液(g)   補充液(g)   エチレンジア
ミン四酢酸二ナトリウム塩             
   0.5         1.0   亜硫酸ナ
トリウム                     
               7.0       
 12.0   重亜硫酸ナトリウム        
                         
 5.0         9.5   チオ硫酸アン
モニウム水溶液(700g/l)          
  170.0 ml    240.0 ml  水
を加えて                     
                     1.0 
l      1.0 l  pH         
                         
              6.7        
 6.6 【0438】(水洗液)  母液、補充液共
通水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンド
ハース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型
アニオン交換樹脂(同アンバーライトIRA−400)
を充填した混床式カラムに通水してカルシウム及びマグ
ネシウムイオン濃度を3mg/l以下に処理し、続いて
二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/lと硫酸
ナトリウム1.5g/lを添加した。この液のpHは6
.5−7.5の範囲にあった。 (安定液)                          
                         
  母液(g)   補充液(g)   ホルマリン(
37%)                     
             2.0 ml      
3.0 ml  ポリオキシエチレン−p−モノノニル
フェニ            0.3       
  0.45  ルエーテル(平均重合度10)   エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩     
           0.05        0.
08  水を加えて                
                         
 1.0 l      1.0 l  pH    
                         
                5.0−8.0  
  5.0−8.0 【0439】表4の結果、本発明
のイエローカラードシアンカプラーを赤感乳剤層に使用
することにより、シアン色像の色濁りが低減し、色再現
上有利であることが、また、感材の経時保存安定性でも
良化することが明らかである。さらに、緑感乳剤層に一
般式〔A〕で表わされるカプラーを使用することにより
、マゼンタ色像の色再現がよくなること、加えて、一般
式〔A〕のカプラーを用いた時にはイエローカラードマ
ゼンタカプラーを低減でき、併せて色濁りも良化できる
というもう1つの有利な効果をも見い出すことができた
。また、感材の経時保存安定性においても、一般式〔A
〕のカプラーの優れていることが明白である。 【0440】実施例3 実施例1の試料112における第6層、第7層のExM
−7及び第8層のExM−8をそれぞれ1/2量に減じ
、他は試料112と同じにして試料301を作製した。 この作製した試料301は35mm巾に裁断・加工した
。試料301、それに実施例1の試料101及び試料1
12の塗布銀量は変えないようにし、使用乳剤の調製時
における化学増感剤やその他の添加剤の増感色素やCp
d−7等の添加量を調整して3種の試料の感度及び階調
が同じになるようにして、試料を再作製した。これら作
製し、35mm巾に裁断・加工した試料はマクベスチャ
ートを初め、各種の色度図それに種々の絵柄を同一露光
条件で撮影し、実施例1に記載した処理方法で処理を実
施した。 【0441】得られたこれらのカラーネガを通して、プ
リンタープロセッサー、PP−400(富士フイルム株
式会社製)を使用し、フジカラーペーパー、スーパーF
Aに焼付け、フジカラーペーパー処理、CP−40処理
処方を使用して処理を行った。その結果、先のプリンタ
ープロセッサーで露光に要する時間は、試料301と試
料101ではほぼ同時であったが、試料112は先の試
料301に比べやや長時間を要した。一方、色再現に関
しては、試料301、試料112が試料101に比べ優
れており、特に黄〜赤の色相に顕著であった。これらの
結果、本発明のイエローカラードシアンカプラーと一般
式〔A〕のカプラーを使用することにより、緑感性乳剤
層に使用されるイエローカラードマゼンタカプラーの添
加量を低減でき、プリンターの露光時間を増加させるこ
となく、色再現性に優れたカラープリントを得ることが
できることが明らかになった。 【0442】実施例4 特開平1−269935、実施例2の試料210と同じ
方法で試料を作製した。これを試料401とする。次に
試料401の第2層〜第4層の赤感層に使用しているE
X−3を本発明のイエローカラードシアンカプラー(Y
C−7)にそれぞれ等モル量置き換え、他は変更するこ
となく、試料を作製した。これを試料402とする。こ
れらの試料を実施例1に記載の露光、現像処理等を実施
して、その性能評価を行った。その結果、本発明のイエ
ローカラードシアンカプラーを使用した試料402が試
料401に比較してシアン濃度での感度、感材の経時保
存性、潜像安定性共に良い結果を得ることが出来、本発
明のイエローカラードシアンカプラーの優れていること
を確認した。 【0443】実施例5 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成の各層を重層塗布し、多層カラー
感光材料である試料501を作製した。(感光層組成)
各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量
を示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。 (試料501) 【0444】第1層(ハレーション防止層)  黒色コ
ロイド銀                     
             銀        0.1
8  ゼラチン                  
                         
       1.40第2層(中間層)   2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン  
              0.18  EX−1 
                         
                        0
.070  EX−3               
                         
          0.025  EX−12   
                         
                2.0×10−3 
 U−1                     
                         
      0.060  U−2         
                         
                  0.080  
U−3                      
                         
     0.10  HBS−1         
                         
              0.10  HBS−2
                         
                       0.
020  ゼラチン                
                         
         1.04【0445】第3層(第1
赤感乳剤層)  乳剤A              
                         
   銀        0.25  乳剤B    
                         
             銀        0.2
5  増感色素I                 
                         
  6.9×10−5  増感色素II       
                         
            1.8×10−5  増感色
素III                     
                      3.1
×10−4  EX−2              
                         
           0.34  EX−10(D−
25)                      
              0.020  U−1 
                         
                         
 0.070  U−2              
                         
             0.050  U−3  
                         
                         
0.070  HBS−1             
                         
          0.060  ゼラチン    
                         
                     0.87
第4層(第2赤感乳剤層)   乳剤G                    
                      銀  
      1.00  増感色素I        
                         
           5.1×10−5  増感色素
II                       
                     1.4×
10−5  増感色素III            
                         
      2.3×10−4  EX−2     
                         
                    0.40 
 EX−3                    
                         
     0.060  EX−10(D−25)  
                         
         0.015  U−1      
                         
                     0.07
0  U−2                   
                         
        0.050  U−3       
                         
                    0.070
  ゼラチン                   
                         
      1.30第5層(第3赤感乳剤層)   乳剤D                    
                      銀  
      1.60  増感色素I        
                         
           5.4×10−5  増感色素
II                       
                     1.4×
10−5  増感色素III            
                         
      2.4×10−4  EX−2     
                         
                    0.097
  EX−3                   
                         
      0.013  EX−4        
                         
                 0.080  H
BS−1                     
                         
  0.22  HBS−2            
                         
           0.10  ゼラチン    
                         
                     1.63
【0446】第6層(中間層)   EX−5                   
                         
      0.040  HBS−1       
                         
                0.020  ゼラ
チン                       
                         
  0.80第7層(第1緑感乳剤層)   乳剤A                    
                      銀  
      0.15  乳剤B          
                         
       銀        0.15  増感色
素IV                      
                      3.0
×10−5  増感色素V             
                         
      1.0×10−4  増感色素VI   
                         
                3.8×10−4 
 EX−1                    
                         
     0.021  EX−6         
                         
                0.26  EX−
7                        
                         
 0.030  EX−8             
                         
            0.025  HBS−1 
                         
                      0.2
0  HBS−3                 
                         
      0.010  ゼラチン        
                         
                 0.63第8層(
第2緑感乳剤層)   乳剤C                    
                      銀  
      0.45  増感色素IV       
                         
            2.1×10−5  増感色
素V                       
                     7.0×
10−5  増感色素VI             
                         
      2.6×10−4  EX−6     
                         
                    0.094
  EX−7                   
                         
      0.026  EX−8        
                         
                 0.018  H
BS−1                     
                         
  0.20  HBS−3            
                         
       8.0×10−3  ゼラチン    
                         
                     0.50
第9層(第3緑感乳剤層)   乳剤E                    
                      銀  
      1.20  増感色素IV       
                         
            3.5×10−5  増感色
素V                       
                     8.0×
10−5  増感色素VI             
                         
      3.0×10−4  EX−1     
                         
                    0.025
  EX−11                  
                         
     0.10  EX−13         
                         
              0.015  HBS−
1                        
                        0
.30  HBS−2               
                         
        0.10  ゼラチン       
                         
                  1.54【04
47】第10層(イエローフィルター層)  黄色コロ
イド銀                      
            銀        0.05
0  EX−5                  
                         
       0.080  HBS−1      
                         
                 0.030  ゼ
ラチン                      
                         
   0.50第11層(第1青感乳剤層)   乳剤A                    
                      銀  
      0.080  乳剤B         
                         
        銀        0.070  乳
剤F                       
                   銀     
   0.070  増感色素VII        
                         
          3.5×10−4  EX−8 
                         
                        0
.042  EX−9               
                         
          0.72  HBS−1    
                         
                   0.28  
ゼラチン                     
                         
    1.10第12層(第2青感乳剤層)   乳剤G                    
                      銀  
      0.45  増感色素VII      
                         
            2.1×10−4  EX−
9                        
                         
 0.15  EX−10(D−25)       
                         
7.0×10−3  HBS−1          
                         
             0.050  ゼラチン 
                         
                        0
.78第13層(第3青感乳剤層)   乳剤H                    
                      銀  
      0.77  増感色素VII      
                         
            2.2×10−4  EX−
9                        
                         
 0.20  HBS−1             
                         
          0.070  ゼラチン    
                         
                     0.69
【0448】第14層(第1保護層)   乳剤I                    
                      銀  
      0.20  U−4          
                         
                 0.11  U−
5                        
                         
   0.17  HBS−1           
                         
        5.0×10−2  ゼラチン   
                         
                      0.5
0第15層(第2保護層)   H−1                    
                      銀  
      0.30  B−1(直径1.7μm) 
                         
    5.0×10−2  B−2(直径1.7μm
)                        
          0.10  B−3      
                         
                     0.10
  S−1                    
                         
       0.20  ゼラチン        
                         
                 0.70【044
9】更に、全層に保存性、処理性、圧力耐性、防黴・防
菌性、帯電防止性及び塗布性をよくするために、W−1
、W−2、W−3、B−4、B−5、F−1、F−2、
F−3、F−4、F−5、F−6、F−7、F−8、F
−9、F−10、F−11、F−12、F−13、F−
14及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、イリジウム塩、
ロジウム塩が含有されている。使用したハロゲン化銀乳
剤については表5に示す。 【0450】 【表5】 【0451】また、各層に用いた化合物の構造式を以下
に示す。 【0452】 【化247】 【0453】 【化248】 【0454】 【化249】 【0455】 【化250】 【0456】 【化251】 【0457】 【化252】 【0458】 【化253】 【0459】 【化254】 【0460】 【化255】 【0461】 【化256】 【0462】 【化257】 【0463】 【化258】 【0464】 【化259】 【0465】次に、試料502を以下のようにして作製
した。試料501の第3層〜第5層に本発明のイエロー
カラードシアンカプラー(YC−85)を使用し、それ
ぞれ0.06g/m2、0.05g/m2、0.02g
/m2になるように塗布し、第7層のEX−6を本発明
の一般式〔A〕で表わされるカプラー〔A−4〕−48
に等モル量(EX−6の構成ユニット換算)置き換え、
第8層を同じく1/2モル量置き換え、第9層のEX−
11を〔A−4〕−51に等モル量置き換え、第7層と
第8層に使用しているHBS−3を削除して、他は変更
することなく試料を作製した。以下、試料502を基本
にし第3層〜第5層の赤感乳剤層のイエローカラードシ
アンカプラーYC−85、第7層〜第9層の緑感乳剤層
に使用した一般式〔A〕で表わされるカプラー〔A−4
〕−48と〔A−4〕−51それに第3層、第4層、第
7層、第8層、第11層、第12層に用いたEX−8、
EX−10(D−25)をそれぞれ表6及び表7に示す
化合物に変更し、いずれも等モル量置き換えて試料50
3〜510を作製した。 【0466】 【表6】 【0467】 【表7】 【0468】作製したこれらの試料は裁断・加工したの
ち、下記の性能評価を実施した。なお処理は実施例1に
記載した処理工程、処理液組成を用いた。 (5−1)色濁り(ΔDY ) 実施例1の(1) に記載と同様の方法により色濁り(
ΔDY )を求めた。 (5−2)鮮鋭度(MTF値) 白光でMTFパターンを露光し、そのMTF値を測定し
た。シアン及びマゼンタ色像のMTF値を表7に示す。 (5−3)色像堅牢性(D%) 白光露光を与え、処理して得られた色画像の青色光、緑
色光及び赤色光で測定した特性曲線を得てから、これら
の試料を80℃、70%RHの条件下に7日間保存し、
テスト終了後再度濃度測定を行い、テスト開始前の最小
濃度+1.5の濃度を与える露光量のところのテスト終
了後の濃度を読み取り、テスト開始前の濃度を基準にと
ってその百分率(D%)を算出した。値は100に近い
程色像が堅牢であることを示す。上記(5−1)〜(5
−3)を行って得られた結果は表8にまとめて示す。 【0469】 【表8】 【0470】表8の結果から、本発明の構成要件である
イエローカラードシアンカプラーと一般式〔A〕で表わ
されるカプラーの使用に加え、一般式(I)で表わされ
る化合物を用いることにより鮮鋭度の改良されることは
勿論、色像堅牢性においても改良される。特にイエロー
色像の改良が顕著であり、マゼンタ色像においても改良
される。これによってイエロー、マゼンタ及びシアン色
像の3色の退色の程度が改善されて、ほぼ同一レベルの
3色が比較的揃った堅牢性を示すことが試料507〜5
09と試料502〜506の対比からわかる。さらにイ
エローカラードシアンカプラーと一般式(I)で表わさ
れる化合物の使用は、イエローカラードシアンカプラー
単独で用いる試料510に比較して色濁りにおいても改
良されるという予期しなかった効果のあることが試料5
02〜509との比較から明らかである。 【0471】 【発明の効果】イエローカラードシアンカプラー及び一
般式〔A〕で表わされるピラゾロアゾール系カプラーの
使用は色再現を良化し、高感度化でき、しかも感光材料
の経時保存安定性及び潜像の安定性ともに良化すること
ができる。またピラゾロトリアゾール系カプラーの使用
は従来の5−ピラゾロン系カプラーの使用時に用いられ
たイエローカラードマゼンタカプラーの使用量を低減す
ることができる。したがって本発明は色再現性及び感光
材料の経時安定性に優れたハロゲン化銀カラー写真感光
材料を提供することができる。加えて前記一般式(I)
で表わされる化合物の使用は色像堅牢性を良化し、イエ
ロー、マゼンタ、シアン3色の退色の程度が改善されて
、3色揃った堅牢性となり、色再現性をもさらに改良す
ることができる。よって上記に加えて色像堅牢性をも改
良したハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供すること
ができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  支持体上に少なくとも1層のハロゲン
    化銀乳剤層を設けたハロゲン化銀カラー写真感光材料に
    おいて、芳香族第一級アミン現像主薬酸化体との反応に
    より、水溶性の6−ヒドロキシ−2−ピリドン−5−イ
    ルアゾ基、2−アシルアミノフェニルアゾ基、2−スル
    ホンアミドフェニルアゾ基もしくは5−アミノピラゾー
    ル−4−イルアゾ基、ピラゾロン−4−イルアゾ基のい
    ずれかを含む化合物残基を放出可能なシアンカプラーと
    下記一般式〔A〕で表わされるカプラーとを含有するこ
    とを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。 一般式〔A〕 【化1】
  2. 【請求項2】  下記一般式(I)で表わされる化合物
    を含有することを特徴とする請求項1のハロゲン化銀カ
    ラー写真感光材料。一般式(I) A−{(L1)a −(B)m }p −(L2)n 
    −DI式中、Aは芳香族第一級アミン現像主薬の酸化体
    と反応して{(L1)a −(B)m }p −(L2
    )n −DIを開裂する基を表わし、L1 は一般式(
    I)で示されるL1 の左側の結合が開裂した後右側の
    結合((B)m との結合)が開裂する基を表わし、B
    は現像主薬酸化体と反応して一般式(I)で示されるB
    の右側の結合が開裂する基を表わし、L2 は一般式(
    I)で示されるL2 の左側の結合が開裂した後右側の
    結合(DIとの結合)が開裂する基を表わし、DIは現
    像抑制剤を表わし、pは0ないし2の整数を表わす。こ
    こでpが複数のときp個の(L1)a −(B)m は
    各々同じものまたは異なるものを表わす。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS63304242A (ja) * 1987-06-04 1988-12-12 Fuji Photo Film Co Ltd 熱現像カラ−感光材料
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