JPH0358007B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、局部洗浄と乾燥機能を持ち更に暖房
便座を備えた衛生洗浄装置に関する。

〔従来技術〕

従来の温水洗浄装置、温風乾燥装置及び便座暖
房装置を備えた衛生洗浄装置においては、温水洗
浄装置の使用による吐水中に断水や停電が起き、
使用者が洗浄停止の操作を行なわないで装置から
離れた場合、断水回復や停電回復の時、温水が出
たままとなつて衛生洗浄装置を据付けた便器や便
所の床等が水びたしになつてしまうという問題が
あつた。

また、温風乾燥装置についても乾燥停止の操作
を行なわずに装置から離れたとき、電力の浪費と
同時に送風フアン及び連続通電によつてヒータの
寿命を早める問題があつた。

更に、温水洗浄装置の温水温度と便座暖房装置
の便座温度は使用していない時でも快適温度（約
38℃）に加温されている為、使用しない時間が長
い場合には電力を浪費して不経済であつた。

〔発明の目的〕 本発明は、人が使用しないときに温水洗浄装置
や温風乾燥装置が無駄に作動することを無くし、
また温水温度や便座温度も使用しないときには設
定温度よりも少し下げて電力の浪費を無くすよう
にして、安全にしかも経済的に使えるようにする
ことを目的とする。

〔発明の構成〕

本発明は、洗浄水の加熱手段及び加熱後の洗浄
水を局部に向けて噴出させる噴出手段を備えた温
水洗浄装置と、加熱手段を備えた便座暖房装置の
二装置、又は前記温水洗浄装置と便座暖房装置に
加えて、加熱手段及び送風手段を備えた温風乾燥
装置の三装置を備え、これらの各装置を操作する
操作部と、前記各加熱手段への通電と前記噴出手
段及び送風手段の作動とを制御する制御部を有し
た衛生洗浄装置であつて、同装置に、便座に人が
着座したことを検出する着座検出手段と、該着座
検出手段による信号のオン、オフにより前記温水
洗浄装置及び温風乾燥装置のそれぞれの加熱手段
への通電と前記噴出手段及び送風手段の作動を可
能又は不可とする作動開閉手段と、前記着座検出
手段からの信号がオフ信号時には前記温水洗浄装
置の温水温度及び／又は前記便座暖房装置の便座
温度を、それぞれの設定温度よりも低く且つ快適
使用温度の下限程度の待機温度にまで下げる温度
補正手段とを付加したことを特徴とする。

〔実施例〕

第１図は本発明に係る衛生洗浄装置の斜視図で
ある。

図において、１は内部に便鉢１ａを形成した便
器、２は洗浄水タンク、３は暖房便座、４は便蓋
である。５は衛生洗浄装置本体で、内部に温水洗
浄置６、温風乾燥装置７を有するとともに、これ
ら両装置６，７及び暖房便座３の温度及び作動を
制御する制御部Ａを内蔵し、パネル部には操作部
Ｂを設けている。また、８は温水洗浄装置６の一
部をなし便鉢１ａ方向に進退可能な洗浄バズル、
９は同ノズル８近傍に設けられる温風吹出口であ
る。

第２図は制御部Ａ及び操作部Ｂによる制御系を
示すブロツク図である。

洗浄ノズル８はヒータ１０、温度センサ１１を
内蔵した貯湯槽１２内に連通し、同貯湯槽１２は
電磁弁１３を中途に有して水道等の給水源に連通
している。１４は貯湯槽１２と洗浄ノズル８間に
設けられる水量調節器である。ヒータ１０への通
電は温水ヒータスイツチＳ−５により行ない、制
御部Ａにより温度センサ１１とヒータ１０を介し
て洗浄温水を制御し、この温水温度の設定は操作
部Ｂの温水温度設定ボリユームＣ−１により行な
う。水量調節器は電磁弁１３と貯湯槽１２の間に
設けてもよい。又電磁弁１３の代りにポンプを使
用し、給水源として洗浄タンクより取水する方法
もある。この場合ポンプの回転又は往復運動の制
御により、水量を調節することが可能である。洗
浄ノズル８はモータ１５により軸線方向に進退
し、洗浄スイツチＳ−１操作により肛門洗浄、ビ
デ洗浄スイツチＳ−２によりビデ洗浄の位置に達
する進出動を行なう。この洗浄ノズル８の洗浄位
置及び収納位置の検出は位置センサ１６により行
なう。洗浄ノズル８は水圧により軸方向に進退す
る伸縮ノズルでも又固定式のノズルでも良い。電
磁弁１３は洗浄スイツチＳ−１、ビデ洗浄スイツ
チＳ−２の操作により開弁する。

暖房便座３にはその加熱手段としてヒータ１７
を備えると共に便座温度を検知する温度センサ１
８を設け、これら両者と制御部Ａにより便座温度
を制御する。ヒータ１７への通電は便座スイツチ
Ｓ−６により行ない、温度設定は便座温度設定ボ
リユームＣ−３により行なう。

温風乾燥装置７は、送風手段としての送風フア
ン１９、流路内に設けられる加熱手段としてのヒ
ータ２０及び温風温度を検知する温度センサ２１
を備えたものである。そして、送風フアン１９及
びヒータ２０への通電は温風乾燥スイツチＳ−３
により行ない、温風温度の設定は温風温度設定ボ
リユームＣ−２により行なう。また、温風の温度
はヒータ２０と温度センサ２１と制御部Ａによつ
て制御する。

なお、Ｓ−４は洗浄スイツチＳ−１、ビデ洗浄
スイツチＳ−２及び温風乾燥スイツチＳ−３の操
作による作動を停止する停止スイツチである。ま
た、Ｓ−７は洗浄ノズル８からの洗浄水勢を制御
する水勢調節つまみである。

S_Pは着座検出手段をなす着座センサであり、人
が暖房便座３に着座した時に、そのオン信号を作
動開閉手段Ｋに入力する。作動開閉手段Ｋはこの
オン信号を受け、温水洗浄装置６の電磁弁１３、
モータ１５、操作乾燥装置７のヒータ２０及び送
風フアン１９の作動を可能とする信号を制御部Ａ
に入力する。すなわち、人が暖房便座３に座つて
これを着座センサS_Pが検出しない限り、温水洗浄
装置６及び温風乾燥装置７は作動しない。

また、着座センサS_Pのオン信号は温水温度補正
手段Ｍ−１と便座温度補正手段Ｍ−２に入力され
る。温水温度補正手段Ｍ−１はこのオン信号と温
水温度設定ボリユームＣ−１によつて設定した設
定温度T₀に相当する信号を受けて、温水の温度
がT₀になるべき信号を制御部Ａに入力する。同
様に、便座温度補正手段Ｍ−２はオン信号と便座
温度設定ボリユームＣ−３による設定した設定温
度T₁₀に相当する信号を受け、便座の温度がT₁₀
になるべき信号を制御部Ａに入力する。

次に動作について以下に述べる。

まず、装置の電源プラグ（図示せず）をコンセ
ントに差込み、温水ヒータスイツチＳ−５をオン
操作することにより、ヒータ１０への通電が開始
される。この場合、暖房便座３に人が着座してい
ない期間では、着座センサS_Pからの信号はオフ信
号であり、温水温度補正手段Ｍ−１から制御部Ａ
へは設定温度T₀よりも低い待機温度（T₀−ΔT₀）
になるべき信号を入力する。したがつて、貯湯槽
１２内の洗浄水は設定温度T₀よりもΔT₀だけ低
い温度に制御される。

また、便座ヒータスイツチＳ−６をオン操作す
るとヒータ１７への通電が開始される。この場合
も、暖房便座３に人が着座していないと、着座セ
ンサS_Pからの信号はオフ信号であり、便座温度補
正手段Ｍ−２ら制御部Ａへは設定温度T₁₀よりも
低い待機温度T₁₀−ΔT₁₀）になるべき信号を入力
する。したがつて、暖房便座３の温度はその設定
温度T₁₀よりΔT₁₀低い温度に制御される。

このように、暖房便座３に人が着座していない
期間では、温水洗浄装置６の温水温度及び暖房便
座３の温度は、それぞれ操作部Ｂによつて設定し
た温度よりも低い待機温度に維持される。そし
て、この待機温度は実際に使用する場合の快適温
度の下限程度とする。たとえば、温水温度及び便
座温度の一般的な快適温度は35〜40℃程度である
ため、これよりも２〜３℃程度低くしておく。こ
のようにすれば、人が暖房便座３に座つて初めて
その温度を設定温度まで上げるのであつても、人
が座つたときに冷たい感じを受けることがなくな
る。また、温水温度も同様であり、暖房便座３に
座つてから洗浄までの間に十分に加熱されるの
で、用便後に洗浄を始めれば冷たい洗浄水を浴び
ることがなく、快適な使い勝手が維持される。な
お、温水温度は暖房便座３の温度よりも更に下げ
てもよく、人が着座してから洗浄を行う迄の間に
十分に加熱されるので、快適温度にまで温度を上
げることができる。

更に、作動開閉手段Ｋは着座センサS_Pからのオ
フ信号を受けて、制御部Ａに温水洗浄装置６の電
磁弁１３、モータ１５、温風乾燥装置７のヒータ
２０、送風フアン１９の作動を不能ならしめる信
号を入力する。したがつて、洗浄スイツチＳ−
１、ビデ洗浄スイツチＳ−２及び温風乾燥スイツ
チＳ−３を操作しても、温水洗浄装置６や温風乾
燥装置７は作動しない。

ここで、人が暖房便座３に着座すると、着座セ
ンサS_Pオン信号を作動開閉手段Ｋ、温水温度補正
手段Ｍ−１及び便座温度補正手段Ｍ−２に入力す
る。作動開閉手段Ｋはこのオン信号を受け温水洗
浄装置６の電磁弁１３、モータ１５、温風乾燥装
置７のヒータ２０、送風フアン１９の作動を可能
ならしめる信号を制御部Ａに入力する。

温水温度補正手段Ｍ−１このオン信号を受け
て、制御部Ａに対し温水温度がその待機温度
（T₀−ΔT₀）から操作部Ｂによつて設定した設定
温度T₀になるべき信号を入力する。このため、
貯湯槽１２内の洗浄水の温度は設定温度T₀に制
御される。また、便座温度補正手段Ｍ−２はこの
オン信号を受けて、制御部Ａに暖房便座３の温度
が待機温度（T₁₀−ΔT₁₀）から操作部Ｂによつて
設定した設定温度T₁₀になるべき信号を入力す
る。したがつて、暖房便座３の温度はT₁₀に制御
される。

このように、人が暖房便座３に着座すれば、温
水洗浄装置の温水温度及び暖房便座３の温度はそ
れぞれの待機温度から設定温度まで昇温される。
そして、この温度の変更と並行して洗浄や乾燥等
の過程を行う。

洗浄を開始するには、洗浄スイツチＳ−１を押
せばモータ１５が作動して洗浄ノズル８が進出
し、位置センサ１６が肛門洗浄位置を検出して停
止し、電磁弁１３が開弁して設定温度T₀に加熱
された洗浄水が洗浄ノズル８より吐出される。そ
して、洗浄を終えたときに停止スイツチＳ−４を
操作すると、電磁弁１３は閉弁して洗浄温水の供
給が停止され、モータ１５が逆作動して洗浄ノズ
ル８は後退して位置センサ１６が収納位置を検出
して停止する。

また、洗浄終了後に温風乾燥スイツチＳ−３を
押せば、ヒータ２０と送風フアン１９へ通電され
局部へ温風が送風されて乾燥を行われる。乾燥終
了後は、停止スイツチＳ−４を押せば、ヒータ２
０と送風フアン１９への通電が停止される。

全ての過程が終了し、人が便座から離れると、
着座センサS_Pの信号はオフ信号となり、人が暖房
便座３に着座する前の状態となる。このため、使
つている途中で停電や断水が起こつたり、使用者
が停止スイツチＳ−４を押さないまま暖房便座３
から離れたりした時、再び通電又は断水が回復し
ても温水洗浄装置６の電磁弁１３、モータ１５、
温風乾燥装置７のヒータ２０、送風フアン１９は
作動しない。このため、洗浄ノズル８から温風が
噴出されたり温風吹出口９から温風が噴出された
りすることはない。

更に、洗浄水の温度及び暖房便座３の温度はそ
れぞれの設定温度よりも低い待機温度にまで下げ
られる。このため、ヒータ１７，２０による無駄
な発熱がなくなり、消費電力の浪費も抑えられ
る。

〔効果〕

本発明はその構成により次の効果を奏する。

(i) 着座検出手段と作動開閉手段を設けて人が便
座に着座しない限り各機能部の作動が行なわれ
ないようにしたので、非使用時に洗浄水及び温
風の不要な噴出を防ぐことが出来る。

(ii) 着座検出手段と温度補正手段を設けて、非使
用時には洗浄水及び便座の温度を設定温度より
低い温度で制御するので電力の浪費を防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る衛生洗浄装置の斜視図、
第２図は制御ブロツク図である。 １…便器、３…暖房便座、５…衛生洗浄装置本
体、６…温水洗浄装置、７…温風乾燥装置、８…
洗浄ノズル、１０…ヒータ、１１…温度センサ、
１３…電磁弁、１４…水量調節器、１５…モー
タ、１６…位置センサ、１９…送風フアン、２０
…ヒータ、Ａ…制御部、Ｂ…操作部、Ｍ−１…温
水温度補正手段、Ｍ−２…便座温度補正手段、S_P
…着座センサ（着座検出手段）、Ｋ…作動開閉手
段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 洗浄水の加熱手段及び加熱後の洗浄水を局部
   に向けて噴出させる噴出手段を備えた温水洗浄装
   置と、加熱手段を備えた便座暖房装置の二装置、
   又は前記温水洗浄装置と便座暖房装置に加えて、
   加熱手段及び送風手段を備えた温風乾燥装置の三
   装置を備え、これらの各装置を操作する操作部
   と、前記各加熱手段への通電と前記噴出手段及び
   送風手段の作動とを制御する制御部を有した衛生
   洗浄装置であつて、同装置に、便座に人が着座し
   たことを検出する着座検出手段と、該着座検出手
   段による信号のオン、オフにより前記温水洗浄装
   置及び温風乾燥装置のそれぞれの加熱手段への通
   電と前記噴出手段及び送風手段の作動を可能又は
   不可とする作動開閉手段と、前記着座検出手段か
   らの信号がオフ信号時には前記温水洗浄装置の温
   水温度及び／又は前記便座暖房装置の便座温度
   を、それぞれの設定温度よりも低く且つ快適使用
   温度の下限程度の待機温度にまで下げる温度補正
   手段とを付加したことを特徴とする衛生洗浄装
   置。