JP2597019Y2

JP2597019Y2 - 脱臭装置

Info

Publication number: JP2597019Y2
Application number: JP1992054055U
Authority: JP
Inventors: 隆福永
Original assignee: 東陶機器株式会社
Priority date: 1992-07-31
Filing date: 1992-07-31
Publication date: 1999-06-28
Anticipated expiration: 2007-07-31
Also published as: JPH0614276U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、脱臭装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来、トイレルーム内、あるいは、同ト
イレルームに配設された便器から発生する臭気を処理す
るための脱臭手段を備えた脱臭装置の一形態として、便
座に組み込まれた脱臭装置付便座がある。

【０００３】かかる脱臭装置付便座は、使用者が同便座
に着座した時点で脱臭手段を起動すると共に、使用者の
離座後一定時間を経過してから停止して使用中、及び、
使用後の悪臭を除去するようにしている。

【０００４】また、同じ便座を短い時間間隔で連続して
使用した場合、前使用者の離座から後使用者の着座まで
の時間を検出し、その時間に応じて離座後脱臭手段を作
動させておく時間を調節するようにしたものもある（実
開平３−７２９７３）。

【０００５】また、使用者の離座後、脱臭手段を構成す
る吸引ファンの回転数を高速回転にして使用後の脱臭機
能を高めて悪臭が後に残らないようにしたものもある
（実開昭６２−１６１７３）。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】ところが、上記したも
のは、いずれも脱臭手段の制御が悪臭発生量の変動に関
係なく行われているため、使用後悪臭が残ったり、脱臭
手段を無駄に作動させたりすることがあった。

【０００７】また、吸引ファンの回転数を高低二段階に
制御するのは、機構的に複雑になる等の問題がある。

【０００８】本考案は、上記課題を解決することのでき
る脱臭装置を提供することを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本考案は、トイレルーム
内の臭気を処理するための脱臭手段を備えた脱臭装置で
あって、便座本体上の使用者の有無を検出する人体検出
手段と、同人体検出手段からの信号により、前記脱臭手
段の駆動を開始すると共に、離座後も前記脱臭手段を離
座後所定の作動時間継続させる制御手段とを具備し、同
制御手段は、人体の便座上滞在時間を計測すると共に、
同計測時間に応じて離座後の離座後作動時間を調整する
ことを特徴とする脱臭装置に係るものである。

【００１０】したがって、便座使用後の脱臭を効果的に
行い、しかも、無駄な脱臭手段の作動を防止することが
できる。また、使用者による便器の使用に連動して脱臭
手段を作動させるので使用者自身も臭気から回避でき
る。

【００１１】また、本考案は、前記制御手段は、離座後
の離座後作動時間中に、人体検出手段が次回使用者の着
座を検出した場合、着座検出時点からの離座後作動時間
の未動作時間を、次回の離座後作動時間に加えることに
特徴を有する。

【００１２】したがって、便器が短い時間間隔で連続使
用された場合にも、前回の離座後作動時間の残り時間を
次回の離座後作動時間に加えることにより、悪臭が残る
のを防止することができる。

【００１３】また、本考案は、トイレルームに配設され
た便器から発生する臭気を処理するための脱臭手段を備
えた脱臭装置であって、使用者による前記便器の使用時
間を計測する使用時間計測手段と、使用者が前記便器の
使用を終了したか否かを検出する使用終了検出手段と、
前記使用時間計測手段による計測結果に応じて動作時間
を決定する動作時間決定手段と、前記使用終了検出手段
が使用の終了を検出したときに、前記動作時間決定手段
が決定した動作時間に応じて前記脱臭手段を動作させる
制御手段とを具備することを特徴とする脱臭装置に係る
ものである。さらに、前記使用終了検出手段は、前記便
器上に配設された便座から使用者が離座したことを検出
する離座検出手段であることにも特徴を有する。

【００１４】したがって、使用者の使用終了時に脱臭手
段を作動させるので、次の使用者に対して臭気の残留を
回避できる。また、脱臭手段の動作時間を使用者の使用
時間に応じて決定するので、例えば、使用時間が短いと
きには動作時間を短くして無駄なエネルギーの消費を防
止できる。さらに、使用者の使用終了の検出を離座の検
出によって行うので、トイレルームの退室の検出等によ
って行う場合と比べ、正確な検出が可能となる。

【００１５】

【実施例】本考案の実施例を、図面を参照して説明す
る。

【００１６】図１は本考案に係る脱臭装置としての脱臭
機能を有する局部洗浄装置Ａを備えた便器の斜視図であ
り、１は洋式の水洗便器、２は洗浄水タンク、３は便
座、４はボウルである。

【００１７】上記局部洗浄装置Ａは、温水洗浄装置５
と、局部乾燥装置６と、トイレルームの暖房装置７と、
脱臭手段８と、同各装置５、６、７及び脱臭手段８の操
作部Ｂと制御手段（制御部）Ｃとで構成されており、便
器後部に載置されるケース９中に一定的に収納されてい
る。

【００１８】図２は、前記操作部Ｂと制御部Ｃと各装置
との関連を示すブロック図であり、先ず、温水洗浄装置
５について説明する。

【００１９】50は洗浄ノズルであって、水道等の給水源
に接続した貯湯槽51に連通しており、ボウル４の内部に
進出して洗浄水を局部に向かって噴射することにより局
部洗浄を行うものである。

【００２０】52,53,54,55,56,57 は、それぞれ、洗浄水
の電磁弁、温水用ヒータ、水温センサ、水量調節弁、洗
浄水温度設定ダイアル及び水量調節ダイアルを示してお
り、制御部Ｃからの信号によって上記洗浄水の噴射時
期、温度及び水勢を制御している。B1は洗浄水ヒータス
イッチである。

【００２１】なお、水量調節弁55は電磁弁52と貯湯槽51
の間に設けてもよく、また、電磁弁52の代わりにポンプ
を使用し、給水源として洗浄水タンク２より取水する方
法もある。この場合、ポンプの回転または往復運動の制
御により水量を調節することが可能である。

【００２２】洗浄ノズル50の進退作動は、モータ57によ
り軸線方向に進退し、洗浄スイッチB2の操作により肛門
洗浄位置、ビデ洗浄スイッチB3によりビデ洗浄位置に達
する進出動を行う。そして、洗浄水を洗浄ノズル50の先
端から噴出して局部洗浄を行い、停止スイッチ59によっ
て洗浄動作を終了し、洗浄ノズル50を収納位置に後退さ
せる。なお、洗浄ノズル50の洗浄位置及び収納位置の検
出には位置センサ58を用いる。

【００２３】ところで、洗浄ノズル50は、水圧により軸
方向に進退する伸縮ノズルでも、あるいは、固定式のノ
ズルでも構わない。

【００２４】局部乾燥装置６は、乾燥用ファン60、同フ
ァン60に連通した流路61、ボウル４内部に開口し、使用
者の局部に対向した乾燥風吹出口62とで構成されてい
る。

【００２５】63,64 は上記流路61内に設けた乾燥風用ヒ
ータ(350W)と乾燥風温度センサ、B4,B5 は操作部Ｂに設
けた乾燥スイッチと乾燥風温度設定ダイアルであり、制
御部Ｃを介し乾燥風の吹出し時期、温度を制御してい
る。

【００２６】65は局部乾燥装置６の作動を、局部乾燥機
能と暖房機能とのいずれか一方に切り換えるための機能
切換手段である。

【００２７】また、便座３には便座用ヒータ30と便座温
度センサ31が取付けられており、両者と制御部Ｃにより
便座温度を制御し、便座用ヒータ30への通電は便座暖房
スイッチB6により行い、温度設定は便座温度設定ダイア
ルB7により行う。

【００２８】トイレルームの暖房装置７は、暖房用ファ
ン70、同暖房用ファン70に連通したダクト71、外方に開
口した暖房風吹出口72とで構成されている。

【００２９】73,74 は上記ダクト71内に設けた暖房用ヒ
ータ(400W)と室内温度センサ、B8,B9は操作部Ｂに設け
た暖房スイッチと暖房温度設定ダイアルであり、制御部
Ｃからの信号によって暖房風の吹出し時期、温度を制御
している。

【００３０】Ｓは人体検出手段であって、使用者が便器
の使用を終了したか否かを検出する使用終了検出手段と
して、また、使用者による便器の使用・非使用を検出す
る使用状態検出手段として機能するものであり、便座３
とボウル４との間にマイクロスイッチ等を介設し、使用
者が便座３に着座するとその体重によって作動して着座
信号を制御部Ｃに送信するように構成されており、離座
検出手段としても機能する構成となっている。

【００３１】このように、使用者の使用終了の検出を離
座の検出によって行うことができるので、トイレルーム
の退室の検出等によって行う場合と比べ、正確な検出が
可能となっている。

【００３２】また、脱臭手段８は、吸引ファン81でボウ
ル４内の臭気をケース９内に吸入し、オゾン発生器82に
より臭気を分解脱臭して外部に排出するものであり、脱
臭操作スイッチB10 がＯＮの場合、人体検出手段Ｓが人
体を検出することによって、すなわち、便器の使用を検
出することによって起動し、その後、人体検出手段Ｓが
人体を非検出、すなわち、便器の使用終了、あるいは非
使用を検出するまで継続して作動し、人体の非検出後も
後述する離座後作動時間t1だけ作動を継続した後、自動
的に作動を停止するように構成されている（図４(a)
）。

【００３３】Ｔは人体検出手段Ｓが使用者による便器の
使用を検出してから便器の非使用を検出するまでの使用
時間を計測する使用時間計測手段としてのタイマであ
る。

【００３４】上記構成からなる脱臭装置としての局部洗
浄装置Ａにおいて、本考案では、便器使用後の悪臭を効
果的に除去するために、便座上滞在時間、すなわち、人
体検出手段Ｓが使用者の着座を検出してから非検出にな
るまでの時間に対応して上記離座後作動時間t1を調節す
るようにしている。

【００３５】すなわち、本考案に係る脱臭装置は、脱臭
手段８の動作時間決定手段を備えるもので、図３に示す
ように、便座上滞在時間T1が３分間以下であるときは、
離座後作動時間t1を１分間、便座上滞在時間T1が３〜５
分間の場合は離座後作動時間t1を１分30秒間、便座上滞
在時間T1が５分間以上の場合は離座後作動時間t1を２分
間とするようにしている。

【００３６】また、便器が短い時間間隔で連続使用され
た場合、図４ｂのタイミングチャートで示すように、前
回使用者の離座後作動時間t1内に次回使用者の着座が行
われた場合には、次回使用者の離座後作動時間t1に前回
の離座後作動間t1の残り時間t2を加えた時間だけ脱臭手
段８の作動を継続させるようにしている。

【００３７】図５は上記した脱臭手段８の制御を実行す
るためのプログラムであり、同プログラムは、人体検出
手段Ｓの使用者の着座検出(100) によってスタートし、
タイマＴを０リセットし、脱臭手段８を起動させる(10
1) 。

【００３８】その後、使用者の離座を検出すると(102)
、便座上滞在時間T1を計測し(103)、タイマＴに上記便
座上滞在時間T1に対応した離座後作動時間t1（図３参
照）をセットして動作を継続する(104) 。そして、上記
離座後作動時間t1内に着座の検出がなく(107N)、タイマ
Ｔがタイムアップすると(105Y)、脱臭手段８の作動を停
止させ、一連の制御動作を終了する(106) 。

【００３９】また、上記離座後作動時間t1内に着座を検
出した場合(107Y)、その時点からの上記離座後作動時間
t1の残り時間t2を算出する(108) 。そして、残り時間t2
をタイマＴにセットして(109) ステップ(101) に戻る。

【００４０】そして、次の使用者が離座すると(102) 、
タイマＴには、残り時間t2にプラスして離座後作動時間
t1がセットされて、都合タイマＴにはt1＋t2の時間がセ
ットされることになり、同タイマＴのタイムアップ(105
Y)により脱臭手段８の作動が停止する(106) まで脱臭動
作を継続する。

【００４１】

【考案の効果】本考案では、悪臭の発生量及び強さを
便座上の滞在時間と対比して判別し、同時間に対応いて
脱臭手段の離座後作動時間を調節することにより、便座
使用後の脱臭を効果的に行い、しかも、無駄な脱臭手段
の作動を防止することができる。

【００４２】便器が短い時間間隔で連続使用された場
合にも、前回の離座後作動時間の残り時間を次回の離座
後作動時間に加えることにより、悪臭が残るのを防止す
ることができる。

【００４３】使用者の使用終了時に脱臭手段を作動さ
せるので、次の使用者に対して臭気の残留を回避でき
る。また、脱臭手段の動作時間を使用者の使用時間に応
じて決定するので、例えば、使用時間が短いときには動
作時間を短くして無駄なエネルギーの消費を防止でき
る。

【００４４】使用者の使用終了の検出を離座の検出に
よって行うので、トイレルームの退室の検出等によって
行う場合と比べ、正確な検出が可能となる。

【００４５】使用者による便器の使用に連動して脱臭
手段を作動させるので使用者自身も臭気から回避でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る脱臭装置を具備する便器の全体斜
視図である。

【図２】同便器の構成を示す説明図である。

【図３】便座上滞在時間と離座後作動時間の対応表であ
る。

【図４】脱臭装置作動のタイミングチャートである。

【図５】脱臭装置作動のフローチャートである。

【符号の説明】

Ａ局部洗浄装置Ｃ制御部Ｓ人体検出手段 T1 便座上滞在時間 t1 離座後作動時間 t2 残り時間３便座８脱臭手段

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】トイレルーム内の臭気を処理するための
脱臭手段を備えた脱臭装置であって、便座本体上の使用者の有無を検出する人体検出手段と、同人体検出手段からの信号により、前記脱臭手段の駆動
を開始すると共に、離座後も前記脱臭手段を離座後所定
の作動時間継続させる制御手段とを具備し、同制御手段は、人体の便座上滞在時間を計測すると共
に、同計測時間に応じて離座後の離座後作動時間を調整
することを特徴とする脱臭装置。
【請求項２】前記制御手段は、離座後の離座後作動時
間中に、人体検出手段が次回使用者の着座を検出した場
合、着座検出時点からの離座後作動時間の未動作時間
を、次回の離座後作動時間に加えることを特徴とする請
求項１記載の脱臭装置。
【請求項３】トイレルームに配設された便器から発生
する臭気を処理するための脱臭手段を備えた脱臭装置で
あって、使用者による前記便器の使用時間を計測する使用時間計
測手段と、使用者が前記便器の使用を終了したか否かを検出する使
用終了検出手段と、前記使用時間計測手段による計測結果に応じて動作時間
を決定する動作時間決定手段と、前記使用終了検出手段が使用の終了を検出したときに、
前記動作時間決定手段が決定した動作時間に応じて前記
脱臭手段を動作させる制御手段と、を具備することを特徴とする脱臭装置。
【請求項４】前記使用終了検出手段は、前記便器上に
配設された便座から使用者が離座したことを検出する離
座検出手段であることを特徴とする請求項３記載の脱臭
装置。