JPH034659Y2

JPH034659Y2 -

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Publication number: JPH034659Y2
Application number: JP1984017355U
Authority: JP
Priority date: 1984-02-08
Filing date: 1984-02-08
Publication date: 1991-02-06
Also published as: JPS60129431U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は内、外壁に使用する合成樹脂発泡体を
表、裏面材でサンドイツチした構造のサイデイン
グボード（以下、単にボードという）に関する。
特に雄、雌型連結部を有するボードにおいて、連
結部の係合力、強度、および防水性の強化とボー
ドを固定する際の釘の打設を容易にしたボードに
係る。従来におけるこの種ボードを用いて構成した壁
体の連結部（目地部）は平板状の差込縁を有する
雄型連結部をコ字状断面の差込溝を有する雌型連
結部に差し込む構造のため、差込縁は単に差込
溝に挿入されているにすぎず、目地部の係合力が
弱く、強風の吸い込みなどで容易に差込縁が離脱
する欠点があつた。さらに、上記のような構造で
は、防水性に欠けるため下地材、およびボード
自体の木口を雨水の漏洩によつて腐食する不利が
あつた。また、ボードの胴縁など、枠体への装
着は機械強度のある表面材の雌型連結部の延長部
に釘をハンマで打設することにより行われるが、
表面材と枠体間にはクツシヨン性のある合成樹脂
発泡体（以下、単にフオームという）で隔離され
た状態にあるため、打設時に釘が弾ね上つて施工
しにくい欠点があつた。しかも、フオームは寸
法安定性に欠けると共に、降伏点が低く、発泡組
織が容易に破壊し、元の寸法に復帰しないため連
結部に間隙ができやすく防水性、および断熱性が
低減される不利があつた。その上、目地部に露
出しているフオームの側端面は型材と反応発泡途
中の発泡体原料とが接触し、その接触部に離型剤
を介在させるため、生産技術上美しく、かつ、所
定形状に形成することが非常に困難で歩留りを大
幅に低下する欠点があつた。本考案はこのような欠点を除去するため、表面
材の延長部の先端に雨返し、および係合力強化の
ための突条を設け、かつ、その下端を下方へ延ば
して下部側壁を形成し、しかもこの側壁に長手方
向に直角な小リブを多数本、配設し、その上フオ
ームの側端面を覆うようにして釘打設時の弾ね返
りを抑制すると共に、製造時における離型剤を不
要とし、その上確実な側端面を表面材の一端部で
形成して生産性を大幅に向上したボードを提供す
るものである。以下に図面を用いて本考案に係るボードの一実
施例について詳細に説明する。すなわち、第１図
ａ，ｂは上記ボードの代表的な一例を示す斜視図
で、ａ図は裏面材を差込縁途中まで延ばしたボー
ド、ｂ図は裏面材を差込縁の先端まで延ばし、こ
の端部を差込縁端部でかしめたボードである。さ
らに説明すると、１，１′は表面材で例えば第２
図ａ，ｂに示すように長方形状の化粧面２とその
両側縁を下方に垂直、あるいは内方、もしくは外
方へ傾斜（図示せず）させて延ばした側壁３，４
とから形成した断面凹状の主体部５と側壁３の下
端を外方へ突出した雄型連結部６と他側壁４の下
端を内方に窪ませて断面をコ字状とした雌型連結
部９と雌型連結部９の端縁を上方へ突出した突条
部１３と突条部１３の下端を下方へ延ばして形成
した下部側壁１４と下部側壁１４の長手方向を直
角に横断するように形成した多数本の小リブ１５
と上記下部側壁１４の下端を内方、または外方
（図示せず）に屈曲した補強舌片１６とから形成
する。さらに説明すると、雄型連結部６，６′は
側壁３の下端を外方へ突出した差込縁７とその先
端を内方、または外方に屈曲した舌片８，８′と
から形成する。なお、舌片８と８′は差込縁７の
端部を補強して波打ちを抑制し、直線的な先端に
すると共に、施工時の危険防止、および舌片８′
のようにさらに後記する裏面材の一端をかしめる
機能をも具備させる場合がある。また、雌型連結
部９は側壁４の下端を内方に窪ませてコ字状断面
に形成した差込溝１０とその下縁１１を外方へ延
ばした延長部１２とから形成し、前記差込縁６，
６′をそれぞれ挿入するためのものである。さら
に前記突条部１３は延長部の先端を上方へ高さ
Δhで、かつ、側壁４と平行に突出し、主に雨返
しとボードを連結した際に差込縁７に対する弾力
を付与し、係合力を強化するテコとして機能す
る。なお、高さΔhは差込溝１０の開口高さh₁、
および下縁１１、延長部１２の長さl₁，l₂によつ
て設定する。また、突条部１３の断面は山状、３
角形状、台形状、長方形状、正方形状、半円状な
ど種々と目的に応じて形成する。さらに、下部側
壁１４は突条部１３の下端を下方へ側壁４に沿つ
て延ばし、主に後記するフオームの側端面のカバ
ー、ボード製造時の型材、連結部の補強材、防水
材、および釘打設時の弾ね返り防止材として役立
つ。さらに詳説すると、前記小リブ１５は第３図
ａ〜ｅに示すように下部側壁１４の表面、あるい
は裏面からΔdだけ突出、もしくは窪んだ縦断面
で、横断面を第４図ａ〜ｆ、および第５図に示す
形状としたものである。すなわち、小リブ１５は
高さをh₂、幅をΔW、下部側壁１４の高さをh₀と
すると、h₂＝h₀−2ΔH、あるいはh₂＝h₀−ΔHと
したものである。なお、ΔHは下部側壁１４と小
リブ１５間の高さの差の分である。また、小リブ
１５の横断面は第４図ａに示すように半円形、ｂ
図に示すように３角形、ｃ図に示すように山形、
ｄ図に示すように台形、ｅ図に示すように楕円
形、ｆ図に示すようにブロツク状に形成したもの
であり、ピツチＰは目的に応じて設定するもので
ある。また、小リブ３は特に下部側壁の垂直方向
に対する剛性、強度を大幅に強化すると共に、ボ
ード自体の変形を阻止するためのものである。ま
た、補強舌片１６は下部側壁１４の下端を内方、
あるいは外方（図示せず）に突出して表面材１の
下地に対する安定受け片、下記するフオームの挟
持片、カバー材、および裏面材の受け面として機
能する。なお、第２図ｂにおける補強舌片１６は
先端をさらに内方に屈曲してはぜ状とした舌片１
７を形成し、前記した舌片８，８′と同様の機能
を具備させたものである。さらに、表面材１，
１′の材料としては金属材（Al、Cu、Fe、ステ
ンレス、ガルフアン、ガルバリウム鋼）、合成樹
脂体（塩化ビニル、ポリアセタール、ABS樹脂、
アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ポリオレフイン樹
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂など）の１
種を押し出し、引抜き、射出成形（合成樹脂材の
み）、あるいはこれらの板材をロール成形、プレ
スなどの加工法により成形する。なお、表面材１
は剛性の関係から、例えば表面処理鋼板で板厚が
0.1mm以上、合成樹脂板では0.5mm以上が好まし
く、平板、エンボス板のいずれでもよい。１８は
フオームでハツチングにより便宜上区分して示す
ように上層１８ａと下層１８ｂとから形成する。
すなわち、上層１８ａは凹状部５ａに充填したフ
オームであり、下層１８ｂは凹状部５ａの側壁３
近傍のΔlの範囲だけを除いた裏面部分、下縁１
１、延長部１２、突条部１３、下部側壁１４、お
よび補強舌片１６の裏面で囲まれた空間に形成し
たフオームである。フオーム１８は主に断熱材、
クツシヨン材、防水材、芯材、防湿材、接着剤と
して機能する。なお、フオーム１８の形成法には
１種、または２種の成形体を単に積層するか、積
層部分を接着剤で接着した成形体とする成形法
と、液状の原料を表面材１の凹状部５ａ、あるい
は後記する裏面材に吐出して上記原料の発泡の際
の自己接着性でこれら構成材を一体に接着すると
共に、フオーム１８をも形成する成形法、および
これらを組み合せた成形法の３つがある。フオー
ム１８の具体例としては、ポリウレタンフオー
ム、ポリイソシアヌレートフオーム（フエノール
変性、ウレタン変性も含む）、フエノールフオー
ム、およびこれらフオーム内に鉱物繊維（ガラス
繊維、アスベスト繊維、ロツクウール）、炭素繊
維、メタル繊維、硼砂、メタ硼酸ソーダ、高熱下
で無機質発泡層を形成する無機組成物、パーライ
ト粒、シラスバルーン、バーミキユライト、ガラ
スビーズ等を添加したフオーム等である。なお、
この種添加物の配合比は目的により異なるが、例
えばフオーム原料100重量部に対し、約５〜200重
量部程度である。１９は裏面材で第６図に示すよ
うに略クランク状縦断面に成形してフオーム１８
の長手方向の露出面を被覆すると共に、その一端
が差込縁７の裏面７ａの一部を第１図ａに示すよ
うに覆うか、第１図ｂに示すように全面を覆い、
しかも一端は舌片８′でかしめられ、他端はは補
強舌片１６、舌片１７上に載置した状態に配設し
たものである。また、裏面材１９は主にフオーム
１８の下層１８ｂを被覆するカバー材、差込縁の
バツクアツプ材、製造時の離型材、ボードをサン
ドイツチ構造とする部材、および防水材として機
能する。この裏面材１９の具体的な形状としては
水平面部２０，２１と立ち上がり部２２からな
り、その材料としては目的により可撓性のあるシ
ート、剛性があるが表面材１より薄い板材、箔材
などである。すなわち、前者としてはプラスチツ
クフイルム、クラフト紙、アスベスト紙、アスフ
アルトフエルト、ターフエルト、アルミニウム
箔、鉛箔、鉄箔、銅箔、ガラス繊維の不織布の１
種、もしくは２種以上を組合せて積層、あるいは
蒸着したものである。また、後者としては鉄箔、
金属板（Al、Fe、Cu）、段ボール、プラスチツ
ク板などの１種、もしくは２種を積層したもの、
あるいは前者の１種をこれらにラミネートしたも
のなどである。特にコストの低さ、成形性、およ
び強度が要求される場合は箔材が適するが、相当
の強度を有する防錆処理されている鉄箔などを使
用することが好ましい。なお、裏面材１９の差込
縁７側の端部は単に積層、あるいは接着剤で固
定、もしくはフオーム１８形成時にその原料の側
壁３方向から漏洩する原料を接着剤として固定す
るなど要求に応じて選択する。次ぎに施工例につき説明する。まず第７図に示すように支持材、例えば胴縁２
３上にボードαの雌型連結部９を釘２４を介して
固定する。次ぎにボードβの雄型連結部６をボー
ドαの差込溝１０に嵌挿し、他端の雌型連結部
（図示せず）を釘２４で固定する。従つて、壁体
を構成するには上記のような工程を順次くり返せ
ばよい。さらに説明すると、ボード施工の際の釘
２４の打設時には殆ど弾ねかえりがなく、打設が
スムーズで延長部１２に不要な損傷を与えること
もなく、かつ、延長部１２裏面のフオーム１８ｂ
の部分にも発泡組織を破壊するような打撃を加え
る必要がなかつた。また、差込縁７は突条部１３
と差込溝１０の高さ、高さにおける相対関係で相
互に力が付加されて係合力が大幅に強化されてい
た。勿論、目地部２６からの雨水の侵入がたとえ
あつたとしても延長部１２表面と差込縁７の裏面
間に形成される空間２５を介して流下し、突条部
１３を越えて裏面材１９まで到達することは全く
なかつた。以上説明したのは本考案に係るボードの一実施
例にすぎず、表面材１，１′を第８図ａ〜ｖに示
すように形成することもできる。すなわち、ａ図
は側壁３の下端を内方に屈曲し、次ぎに外方へ突
出して補強リブ３ａを設けて差込縁を強化し、フ
オーム１７を挟持するように形成した表面材、ｂ
図は舌片８′を内方へ延長して差込縁７を一段と
強化し、また突条部１３を大きな山状に形成する
ことにより側壁３の下端部にまで接触させ係合力
を強化し、さらに、舌片１７を外方に屈曲した表
面材、ｃ図は差込縁７の先端を内方に屈曲して一
段と係合力を強化すると共に、舌片１７を傾斜さ
せて裏面材１９をより載置しやすくした表面材、
ｄ図は差込縁７の端部に波状のリブ７ｂを形成
し、突条部１３を下部側壁１４に対して傾斜させ
た表面材、ｅ図は補強舌片１６を除去した表面
材、ｆ図は補強舌片１６の先端を内方に屈曲する
と共に補強舌片１６、下部側壁１４に沿つて突条
部１３の裏面に至るまで延ばして下部側壁部１
４、および突条部１３を補強する補強突片１７ａ
を設けた表面材、ｇ図は舌片１７を傾斜させて突
条部１３の裏面に接触させ、より釘の打設を容易
にした表面材、ｈ図は差込縁７の途中にリブ７ｃ
を設け、補強舌片１６を内方に向かつて長く延長
し、リブ７ｃの係合力の強化と、裏面材１９を補
強する表面材、ｉ、およびｊ図は側壁３，４を傾
斜させ、延長部１２の途中に突起１２ａ、窪部１
２ｂを形成し、より防水性を強化し、釘の打設位
置のガイド（窪部）として機能させた表面材、ｋ
図は下部側壁１４の途中に凹部１４ａを設け、こ
の凹部１４ａにコーキング剤（２点鎖線で示す）
を植設しうるようにした表面材、ｌ図は主体部５
の角部を面取り状とした表面材、ｍ、およびｎ図
は下部側壁１４を内方、あるいは外方に幾分傾斜
させた表面材、ｏ図は差込縁７を上方へ傾斜させ
て係合力を強化した表面材、ｐ図は突条部１３を
台形状として一層係合力を強化した表面材、ｑ図
は差込溝１０の入り口部に突起１０ａを形成して
より係合力を強化した表面材、ｒ図は突条部１３
をリブ状に形成した表面材、ｓ、およびｔ図は補
強舌片１６を外方に突出し、防水性を強化すると
共に、釘の打設位置としても利用しうる表面材、
ｕ図は側壁３，４に突起部３ｂ、窪み部４ａを形
成し、目地間隔のない壁を形成する際に、一段と
係合を強化した表面材、ｖ下部側壁１４の下端を
はぜ状に形成した表面材である。また、裏面材１
９は成形体、あるいは可撓性基材をフオーム１８
形成時に形成することもできる。さらに、第９図
ａ〜ｄは化粧面２に少なくとも１本のリブ２ａを
形成した表面材、第１０図ａ〜ｆはボードのその
他の実施例であり、ａ図は裏面材の一端を補強舌
片１６上に嵌合したボード、ｂ図は差込縁７をθ₁
の角度に形成し、これに接触している裏面材をそ
のまま延長してフオーム１８の上層をもこれに対
応した角度に形成し、また、差込溝１０の上面１
０ｂを傾斜θ₂としたボード、ｃおよびｄ図はフオ
ーム１８を図のように形成したボード、ｅ図は差
込縁７の裏面７ａと裏面材１９の水平面部２０の
間にフオーム１８の一部が漏洩して、フオーム１
８ｃを厚さ0.5〜３mm位に形成したボード、ｆ図
は表面材１と裏面材１９を異質金属材料で形成
し、差込縁７の途中をメタルフローで接着したボ
ードである。さらに、第１図ａ，ｂにおいて１点
鎖線で示す位置の少なくとも１ケ所にコーキング
剤（硬質、軟質）を植設することも可能である。
また、小リブ１５は第１１図ａ〜ｄに示すように
表面材に形成することもできる。すなわち、ａ図
は化粧面２に、ｂ図は差込縁６に、ｃ図は化粧面
２に凹溝を形成すると共に、差込縁６に小リブ１
５を、ｄ図は凹溝と差込縁に小リブ１５を形成す
ることもできる。勿論、第３図〜第１１図までの
ものを各々組み合わせてボードを形成することも
できる。上述したように本考案に係るボードによれば、
ボードを連結した際に差込縁に弾力を付加する突
条部を雌型連結部端部に形成したため、係合力が
大幅に強化された特徴がある。また、突条部は差
込縁と延長部間に十分な空隙を形成するため毛細
管現象を阻止できると共に、雨返しとしても有効
に働く特徴がある。さらに、突条部下端を下方へ
延ばして下部側壁を形成し、かつその側壁に小リ
ブを長手方向に直角に多数本配設し、その上、下
地に表面材を接触させたため、平行リブに比較し
て、数段強度が増し、釘は打設時に弾ね上がらず
容易にボードを固定できると共に、他部にも釘、
ハンマーによる損傷を与えない特徴がある。ま
た、フオームの端面の形状が幾分不完全でも堅牢
な下部側壁が存在するためボードとしては不良品
とならず、歩留まりがよく、かつ、離型剤も不必
要で生産性に富む利点がある。さらに、目地部は
フオームが直接支持しない構造としたため、外
力、温度によつても変形せず、断熱性、防水性を
も向上する利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは本考案に係るサイデイングボー
ドの一例を示す斜視図、第２図ａ，ｂは表面材の
一例を示す斜視図、第３図ａ〜ｅは下部側壁と小
リブの関係を抽出、拡大して示す部分説明図、第
４図ａ〜ｆは小リブの縦断面を示す説明図、第５
図は第１図ａにおけるＡ−Ａ線切断端面図、第６
図は裏面材の一例を示す斜視図、第７図は本考案
に係るサイデイングボードを用いて壁体を構成し
た際の施工状態を示す説明図、第８図ａ〜ｖ、お
よび第９図ａ〜ｄは表面材、第１０図ａ〜ｆはボ
ード、第１１図ａ〜ｄは表面材のその他の実施例
を示す説明図である。１，１′……表面材、１３……突条部、１４…
…下部側壁、１５……小リブ、１９……裏面材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

断面を凹状とした長尺状の主体部と該主体部の
１側壁の下端を外方へ突出して差込縁を設けた雄
型連結部と他側壁の下端を内方に窪ませて断面を
コ字状とした差込溝とその下縁を外方へ延ばした
延長部とを設けた雌型連結部とから形成した表面
材と、該表面材の裏面に充填した合成樹脂発泡体
と、該発泡体の長手方向の露出面を被覆した裏面
材とを一体に構成したサイデイングボードにおい
て、前記表面材の延長部先端を上方へ突出し、再
び下方へ延ばして前記側壁と平行な突条部と下部
側壁を形成すると共に、該下部側壁にその長手方
向を直角に横断するように小リブを多数本設けた
ことを特徴とするサイデイングボード。