JPS6024825Y2

JPS6024825Y2 - サイデイングボ−ド

Info

Publication number: JPS6024825Y2
Application number: JP11019080U
Authority: JP
Inventors: 英喜滝口
Original assignee: 株式会社アイジ−技術研究所
Priority date: 1980-07-31
Filing date: 1980-07-31
Publication date: 1985-07-25
Also published as: JPS5732458U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は建築、構築物の内・外壁材として有用なサイデ
ィングボードに関する。

特に、防火構造試験（ＪＩＳ −Ａ−１３０１号）に合
格しうる耐火耐熱性、断熱性を有すると共に断熱性、吸
音性、気密性、施工性、防水性、生産性および機械強度
の向上と結露防止を図ったサイディングボードに係る。

一般に住宅、工場の外壁としては、省エネルギー、容易
な施工性の観点から乾式１法が多く使用されつつある。

その代表的な一つとしては金属サイディング材がある。

しかしながら、この種金属サイディング材、特にポリウ
レタンフォームを芯材とした部材では、耐火、耐熱性に
欠ける防火構造試験に合格できないという欠点があった
。

さらに、これらサイディング材の連結構造は連結部に芯
材が皆無、所謂金属板自体が胴縁に直接に接触していた
り、芯材があっても僅かであったりするため、この部分
が熱橋となって断熱性が低下し、かつ金属板同志が接触
するのでクッション性、バッキング性に欠けると共に、
釘固設部から胴縁への雨水の浸入を阻止できず、しかも
これら部材を腐食する等の不利があった。

また、雄・雌型連結部の係合が不十分で強風によってそ
の保合部が離脱したり、容易に雨水が漏洩したりする欠
点があった。

本考案はこのような欠点を除去するため、サイディング
ボードの芯材自体を耐火、耐熱性にすると共に、防火性
、断熱性、防水性、バッキング性、緩衝性を具備し、か
つ耐振性に弱い連結部を改善したサイディングボードを
提案する。

以下に図面を用いて本考案に係るサイディングボードの
一実施例について詳細に説明する。

第１図は上記ボードの代表的な一例を示す縦断面図であ
り、１は表面材で硬質基材、例えば金属薄板、所謂カラ
ー鉄板、ステンレス板、銅板、アルミニウム板等からな
る。

また、表面材１は長方形の化粧面２とその長手方向の側
縁を垂直、または傾斜（図示せず）した側壁３，４とか
らなる主体１ａと、その両側壁下端を外側方へ突出した
雄型連結部５と、雌型連結部６とから構成したものであ
る。

上記雄型連結部５は側壁３の下端を外側方へ化粧面とほ
ぼ平行に突出した差込縁７と必要により設ける舌片８と
からなり、また雌型連結部６は側壁４の下端を内方に屈
曲腰再び外側方に屈曲して差込溝９を形成すると共に、
その下縁１０を外側方へ延長して延長部１１を形成する
。

１２は突条で延長部１１の途中に側壁４と平行に形成し
たものであり、１３は舌片で延長部１１の先端を上方へ
屈曲したものである。

１４は芯材で主体１ａの凹部を充填した上層１４ａとそ
の背面を差込縁７、差込縁１１の下面より下方へ膨出し
た膨出部１４ｂとから構成したものであり、また、膨出
部１４ｂは差込縁７近傍の一部をＡ１の幅で切り欠いた
り、窪ませた部分、所謂切り欠き部１５とこれ以外の部
分１４ｃとから形成したものである。

なお、上層１４ａ１膨出部１４ｂは便宜上区分したもの
であり、その製造法により単体あるいは複数体からなる
。

さらに、切り欠き部１５の大きさＡ１はサイディングボ
ード連結により形成される壁体の目地幅（第４図に示す
△Ｓ）と差込縁７および延長部１１の相互間の寸法によ
り定まる。

また、芯材１４の主な機能は主に通常使用状態下におい
て、■断熱材、＠防水および防湿材、０吸音材、■クッ
ション材、■バッキング材（連結部の相互部材間に対し
、および第４図に示すようにサイディングボード固設の
ための釘２０の周囲をバッキングし、毛細管現象による
雨水の胴縁１９への浸入を防止する。

）、■防振、緩衝材、［Ｆ］嵩上村、■接着剤および■
高温下における耐火、耐熱性を有する断熱層と火災、熱
気の侵入阻止材として機能するものである。

このような機能を発揮する芯材１４としては通常状態で
の高断熱性、防水性、クッション性等を有し、高温下に
おいては炭化物となり、しかも炭化物となる際に亀裂を
あまり発生せず、その上に体積収縮が僅少な合成樹脂発
泡体、所謂フオームである。

もちろん、フオーム製造時には流動性と自己接着性を有
して、形状に左右されずに一挙に成形しうる原料を用い
ることが望ましい。

この芯材１４の具体例としては、ポリイソシアヌレート
フオーム（フェノール、ウレタン変性も含む。

、フェノールフオームおよびこれらのフオーム内に鉱物
繊維（ガラス繊維、アスベスト繊維、ロックウール）、
炭素繊維、メタル繊維、パーライト粒、シラスバルーン
、バーミキュライト、ガラスピーズ、硼酸塩、硅酸塩等
の一種以上を添加したフオーム等である。

なお、この種添加物の配合比は目的により異なるが、例
えばフォーム原料１０唾量部に対し約５〜２０唾量部位
である。

１６は凸部で上層１４ａのうち差込縁７の近傍の化粧面
２と平行な上面１４ａ′の途中に第２図ａ〜ｄに示すよ
うに形成する。

すなわち、ａ図は突条１２と対応する位置に凸部１６を
形成した場合であり舌片１３端から突条１２の中心まで
の寸法をΔｍ、切欠部１５側壁１５ａから凸部１６の中
心までの寸法をΔＭ１突条１２の半径をΔｄとするとΔ
Ｍ−△ｍ−：２Δｄである。

ｂ図は凸部１６をやや低く、長く形成し、かつ面１４ａ
′を化粧面２と水平に形成しない場合である。

また、Ｃ図は凸部１６を二条に形成した場合であり、ｄ
図はｂ図において面１４ａ′と側壁１５ａの交差点をや
や大きく上方に突出、所謂窪ませた場合である。

このクッション体１７には芯材１４の一部を含浸するが
、全厚みに亘って透過しないものである。

それ故、連通または独立気泡のポリウレタンフォーム、
ポリエチレンフオーム、あるいはその他の有機、無機の
発泡シートでフリー状態で約１〜５ｍ程度の大きさであ
る。

１８はシート状物で比較的強靭な物性であるフオーム１
４の保護、サンドインチ構造によるボード全体の機械強
度の強化およびフオーム成形特の離型材として機能する
。

また、シート状物１８は防水処理、被覆層（例えば、合
成樹脂フィルム）、アルミニウム箔、塗料層）を施こす
こともできる。

このようなサイディングボードにおいて、特に下記する
関係を有するものである。

すなわち、化粧面２の表面からシート状物１８の表面ま
での最大寸法をＡ１化粧面表面から差込縁７および延長
部背面までの寸法をＢ、Ｃ１延長部背面からシート状
物１８の表面までの寸法をＤ１延長部背面から舌片１３
の表面（第３図に抽出して示す）までの寸法をＥ１化粧
面２表面から差込溝９の上端までの寸法をＦ１差込溝の
開口寸法をＧ１差込縁７の長さく寸法）をＨ１差込溝の
深さをに１側壁表面から延長部先端までの寸法をし、差
込縁先端から芯材１４の側壁１５ａまでの寸法をＭ、差
込縁７の下面からシート状物１８までの垂直方向の寸法
を■、突条１２の寸法をＰ１凸部１６の高さをＲとする
と、■Ｃ＞Ｂ、■Ｄ＞Ｂ、■Ｇ＞Ｅ。

■Ｈ≧に１■Ｌ＞Ｈ，■Ｍ＝Ｌ十に、■■≧Ｄ１■Ｅ≧
Ｐ１またはＰ＞Ｅ、■Ｒ＝１〜５ｍ＜Ｄとする。

換言すれば、■は仕上り面の面一を図るためと主体１と
芯材１４との一体化に必要な接着面積の確保の関係、■
は熱橋となる差込縁７と延長部１１の接触部が胴縁まで
の間に十分な断熱材とバッキング材、クッション材を介
在させるためである。

特に、８５０°Ｃの高温にさらされた際に、最弱点Ｔ１
．Ｔ２（第４図に示す）の裏面温度が上昇しないように
長い距離と厚い断熱層の形成を図るためである。

この場合Ｄ＝１．３〜３Ｂ位である。■は嵌合の施
工性と防水性の関係であり、■は目的の形成と連結下で
の結合力、防水性の関係で約約に＝Ｈまたはに＝２／３
Ｈ位である。

■は耐火性、断熱性、防水性、施工性、連結部の結合力
に関係するものであり、もしＬ＜Ｈでは空隙が生じて断
熱性を初めとして、殆んどの性能が低下する。

■はサイディングボードの連結部、特にフオーム１８の
対面する端面が気密性を発揮させるために有用である。

■は■と同区■は気密性の強化、■は目地部の防水性、
防火性、気密性、吸音性、耐振性の向上および結合強化
のためである。

次に本考案に係るサイディングボードの装着方法につい
て説明する。

第４図において、まず、胴縁１９上にサイディングボー
ドαを当接し、延長部１１の端部を釘２０を介して図の
ように固設する。

次にサイディングボードβの差込縁７をサイディングボ
ードαの差込溝９に嵌挿する。

そして、外壁壱形成するには、このような作業を順次く
り返し行なえばよい。

そこで、このように形成した外壁の性能を計測した。

まず、防水性としては４ｍ隔てた目地部に水をノズル（
口径１２．７ｍｍ）から１．４ｋｇ／ｃ１１の圧力で３
紛間噴射し、その後で胴縁１９における点Ｔ２点を観察
したところ、全く漏水は認められなかった。

また、釘２０を引き抜いて観察したところ、釘頭部分に
まで浸入していなかった。

これは凸部１６がバッキング材として十分な弾性を発揮
する密度と発泡組織（独立気泡率）のためである。

次に通常状態における断熱性は、熱貫流率が０．８６ｋ
ｃａｌ／ｒｙｅ・ｈ・℃であった。

さらに、ＪＩＳ −Ａ−１３０１号（木造下地２級の防
火構造試験）を行なったところ合格基準をパスした。

なお、サイディングボードの寸法は、Ａ＝２５ＷＩＬＸ
Ｂ＝８７７１７７１ＸＣ＝１０ｍｍ、Ｄ＝１５ｍｍ、Ｅ
＝２．５団、Ｆ＝７ｒｒｒｍ、Ｇ＝３ｍｍ、Ｈ＝２
１咽、Ｋ＝１４ｍ＋ｙ＋、Ｌ＝１８ｍｍ、Ｐ＝２
．５ｍｍ、Ｒ＝２ｒｒｒｍ、芯材の平均密度は４０ｋ
ｏ／ｒｒｅであった。

原料としてはポリオール（商品名ＮＬ−００２システム
・・・・・・第一工業製薬社製）とポリイソシアネート
（商品名ＭＲ−１００、日本ポリウレタン社製）を成分
とするウレタン変性ポリイソシアヌレートフオーム原料
であり、これを注入法により注入し、その上にアルミニ
ウム箔ラミネートのクラフト紙を積層して、一体にサイ
ディングボードを形成した。

以上説明したのは、本考案に係るサイディングボードの
一実施例にすぎず、第５図ａ ” ｃに示すように舌片
８，１３の屈曲を角状、曲面状等に形成することもでき
る。

これは気密性の強化に役立つ。

また、第６図ａ ” ｄに示すように膨出部１４ｂの延
長部１１端の側壁１５ｂ面に突起２１を形成することも
できる。

さらに、図示しないが、凸部１６を蛇行した形状に形成
することもできる。

上述したように本考案に係るサイディングボードによれ
ば、サイディングボードの芯材（フオーム）が高温下で
収縮が少なく、かつ亀裂が全厚みに到達しない高断熱性
の炭化層となるためＪＩＳ −Ａ−１３０１号の防火構
造に合格できる特徴がある。

また、通常状態においては、高断熱性と要部に弾性を有
するため、断熱性、防水性、施工性、耐結露性、クッシ
ョン性、耐振性と機械強度等の大幅な改善を図った特徴
がある。

さらに、装着の際に下地の表面がやや凹凸であっても仕
上りが同一共通平面となるように下地になじませて、美
しい外観の仕上りとすることができる。

また、躯体が地震で振動した際にもその衝撃を緩和し、
サイディングボードの離脱を防止する副次的な特徴もあ
る。

さらに、サイディングボード固設に際し、穿設される釘
穴部分から下地への漏水はフオーム１４の厚さの関係で
阻止でき、胴縁等を変色、腐食することがない利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るサイディングボードの一実施例を
示す縦断面図、第２図ａ〜ｄ１第３図は上記ホードの凸
部と舌片部をそれぞれ抽出して示す説明図、第４図はサ
イディングボードの装着部を示す説明図、第５図ａ ”
ｃおよび第６図ａ ”−ｄはその他の実施例を示す説
明図である。１・・・・・・表面材、５・・・・・・雄型連結部、６
・・・・・・雌型連結部、１４・・・・・・芯材、１６
・・・・・・凸部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

長方形の化粧面を有する断面凹状の主体と、該主体の一
側下端を外側方へ突出した差込縁を有する雄型連結部と
、他側下端を内側方へ屈曲し、再び外側方へ突出した差
込溝と該差込溝の下縁を外側方へ延長突出して延長部を
形成した雌型連結部とからなる表面材と、前記主体の凹
部に充填した上層と雌型連結部の延長部下面より下方へ
膨出した膨出部とからなり、かつ、雄型連結部近傍の膨
出部を設けた切り欠き部を形成した高熱下で炭化層を形
成する合成樹脂発泡体からなる芯材と、該芯材の長手方
向の露出面を被覆したシート状物とからなるサイディン
グボードにおいて、前記延長部先端を屈曲して舌片を形
成すると共に、延長部の途中に差込溝と平行に突条を形
成し、かつ、前記切り欠き部の上面の途中に化粧面と平
行に高さ１〜５ｍ程度のクッション性のある凸部を形成
してなり、また、前記突条と上記凸部がボードを相互に
連結した際には重合しない位置で、かつ、切り欠き部の
側面と延長部の側面とが接触するように形成したことを
特徴とするサイディングボード。