JPS6242042Y2

JPS6242042Y2 -

Info

Publication number: JPS6242042Y2
Application number: JP2659785U
Authority: JP
Priority date: 1985-02-25
Filing date: 1985-02-25
Publication date: 1987-10-28
Also published as: JPS60162636U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は建築、構築物の内、外壁材として有用
なサイデイングボードに関するものである。特
に、壁を形成した際に化粧面を面一にして外観を
美しくすると共に、断熱性、吸音性、気密性、施
工性、防水性、生産性、および機械強度の向上と
結露防止を図つたサイデイングボード（以下、単
にボードという）に係る。一般に、ボードを用いて形成した壁体において
は、１枚当りの幅が狭いため、多数の連結部、所
謂目地部が形成される。しかし、この目地部には
段差が生じ易く、外観を極端に損なうと共に、防
水性、断熱性、耐震性に欠け、しかも胴縁等の下
地が腐食される等の欠点があつた。本考案はこのような欠点を除去するため、連結
部を特殊構造として防水性、断熱性、施工性等を
大幅に改善したボードを提案する。以下に、図面を用いて本考案に係るボードの一
実施例について詳細に説明する。第１図は上記ボ
ードの代表的な一例を示す横断面図であり、１は
表面材で例えば金属薄板、所謂カラー鋼板、ステ
ンレス板、銅板、アルミニウム板等の１種からな
る。また、表面材１は長方形の化粧面２と、その
長手方向の両側縁を垂直、または傾斜（図示せ
ず）した側壁３，４からなる主体５と、その両側
下端を外側方へ突出した雄型連結部６と、雌型連
結部７とから構成したものである。さらに説明す
ると、雄型連結部６は側壁３の下端を外側方へ化
粧面とほぼ平行に突出した差込縁８とその先端を
内方に屈曲した舌片９とからなり、雌型連結部７
は側壁４の下端を内方に屈曲し、再び外側方に屈
曲して差込溝１０を形成すると共に、その下縁１
１を外側方へ延長して延長部１２を形成したもの
である。１３は小リブで下縁１１の途中に側壁４
と平行に形成したものであり、主に防水性と係合
力の強化を図るものであり、１４は突条で延長部
１２の途中に側壁４と平行に形成し、また、延長
部１２の先端には外方へ屈曲して舌片１５を設け
る。１６は芯材で便宜上区分した上層１６ａと下
層の膨出部１６ｂとからなり、上層１６ａは主体
５の凹部、所謂化粧面２の下面と側壁３，４の裏
面で囲まれた部分に充填した芯材１６であり、膨
出部１６ｂは上層１６ａの背面のうち雄型連結部
６近傍を除いて延長部１２の下面よりさらに下方
へ突出した部分に存在する芯材１６の部分であ
る。もちろん、上層１６ａ、膨出部１６ｂはその
製造法により単体、複数体の場合がある。なお、
膨出部１６ｂのうちの雄型連結部６近傍をΔｌだ
け切り欠いたり、窪ませた切り欠き部１７を形成
したものである。また、芯材１６は主に通常使用
状態下において、○イ断熱材、○ロ防水、および防湿
材、○ハ吸音材、○ニクツシヨン材、○ホパツキング材
（連結部の相互部材間に対し、第２図に示すよう
にボード固設のための釘１８の周囲をパツキング
し、毛細管現象による雨水の胴縁１９への浸入を
防止する。）、○ヘ防振、緩衝材、○ト嵩上材、○チ接
着
剤として機能するものである。このような機能を
発揮する芯材１６は通常状態での高断熱性、防水
性、クツシヨン性等を有する合成樹脂発泡体から
なるものである。なお、芯材１６は、高温下にお
いては炭化物となり、しかも炭化物となる際に亀
裂をあまり発生せず、その上に体積収縮が僅少な
芯材１６となるものもある。もちろん、芯材１６
の製造時には流動性と自己接着性を有して、形状
に左右されずに一挙に成形しうる原料を用いるこ
とが望ましい。この芯材１６の具体例としては、
ポリイソシアヌレートフオーム（フエノール、ウ
レタン変性も含む）、フエノールフオーム、およ
びこれらフオーム内に鉱物繊維（ガラス繊維、ア
スベスト繊維、ロツクウール）、炭素繊維、メタ
ル繊維、パーライト粒、シラスバルーン、バーミ
キユライト、ガラスビーズ等を添加したフオーム
等である。なお、この種添加物の配合比は目的に
より異なるが、例えばフオーム原料100重量部に
対し約５〜200重量部である。２０はシート状物
（以下、単にシートという）で例えば、クラフト
紙、アスベスト紙、石膏紙、アスフアルトフエル
ト、金属箔の１種、又は２種を積層してなり、主
に芯材１６の長手方向の露出面を被覆して芯材１
６を保護し、かつ、サンドイツチ構造とすること
によつてボード全体の機械強度の強化、および芯
材１６成形時の離型材として機能するものであ
る。また、シート２０は防水処理、被覆層（例え
ば合成樹脂フイルム、アルミニウム箔、塗料層）
を施すこともできる。ここで、ボードの大きさに
ついて説明すると、シート２０の表面から延長部
１２の表面までの寸法をH₁、延長部１２の表面
から突条１４、小リブ１３の頂面までの寸法を
H₂，H₈、差込溝１０の開口寸法（高さ）をH₃、
シート２０の表面から切り欠き部１７の上面まで
の寸法をH₄、芯材１６の上層１６ａと膨出部１
６ｂを合わせた厚さ（全厚さ）をH₅、舌片９の
寸法をH₆、化粧面２の表面から切り欠き部１７
の上面までの寸法をH₇、差込溝１０の最奥から
舌片１５の先端までの寸法をL₁、上記最奥から
突条１４、小リブ１３の中心までの寸法をL₂，
L₅、舌片９から切り欠き部１７の側面までの寸
法をL₃、差込縁８の長さをL₄、舌片９の長さを
L₆、側壁４から差込溝１０の最奥までの寸法を
L₇、表面材１、シート２０の厚さをt₁，t₂とする
と、H₄≦H₁＋H₂、H₃＞H₆、H₃＞H₈、H₃−H₈≧
H₆、H₅＞H₄、（H₅＋t₁＋t₂）−H₇≦H₁＋H₂、L₁＝
L₃、L₂≒L₄としたものである。次に本考案に係るボードの装着順序を簡単に説
明する。第２図に示すように、まず胴縁１９上に
ボードαを当接し、延長部１２の端部を釘１８を
介して図示するように固設する。次にボードβの
差込縁８をボードαの差込溝１０に嵌挿する。そ
して、外壁を形成するには、このような作業を順
次くり返し行なえばよい。そこで、このように形
成した外壁の各性能を計測した。まず、防水性と
しては４ｍ隔てた目地部に水をノズル（口径12.7
mm）から1.4Kg／cm²の圧力で30分間噴射し、その
後に胴縁１９のT₁点を観察したところ、全く漏
水は認められなかつた。また、釘１８を引き抜い
て観察したところ、漏水は全く認められなかつ
た。これは、連結部の特殊構造と芯材１６の弾力
性、小リブ１３、突条１４、差込縁８、差込溝１
０などが相乗的に作用したためである。なお、上
記ボードの芯材１６の原料としては、ポリオール
（商品名NL−002システム、第一工業製薬社製）
とポリイソシアネート（商品名MR−100、日本
ポリウレタン社製）を成分とするウレタン変性ポ
リイソシアヌレート原料を注入し、第１図に示す
ようなボードを製造した。上述したように本考案に係るボードによれば、
目地部を特殊な係合構造としたため、化粧面を面
一とし、かつ、外観的に美しい壁体を形成するこ
とができる特徴がある。また、目地部は防水性、
断熱性、クツシヨン性、気密性、および施工性、
係合力にすぐれている特徴がある。さらに、装着
の際に下地の表面がやや凹凸であつても仕上りが
同一共通平面となるように下地になじませて美し
い外観の仕上りとすることができる。また、躯体
が地震で振動した際にもその衝撃を緩和し、ボー
ドの離脱を防止する副次的な特徴もある。さら
に、ボードの固設に際し、穿設される釘穴部分か
ら躯体への漏水は芯材の厚さの関係で阻止でき、
胴縁等を変色、腐食することがない利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るサイデイングボードの一
実施例を示す横断面図、第２図はサイデイングボ
ードの装着部を示す説明図である。１……表面材、２……化粧面、６……雄型連結
部、７……雌型連結部、１３……小リブ、１４…
…突条、１６……芯材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

長方形の化粧面とその両側縁を内方に屈曲した
側壁とから断面凹状に形成した主体と上記側壁の
１つの下端を外側方へ突出した差込縁とその先端
を屈曲した舌片とからなる雄型連結部と他側壁下
端を内側方へ屈曲し、再び外側方へ突出して差込
溝を形成すると共に、その下縁を外側方へ延長突
出し、その途中に差込溝と平行に突条を設け、か
つ、延長部先端を屈曲した雌型連結部とから形成
した表面材と、前記主体の凹部、および差込縁、
延長部下面から下方に膨出させ、かつ、膨出した
部分のうち差込縁近傍を切り欠いた合成樹脂発泡
体からなる芯材と、該芯材の長手方向の全露出面
を被覆して一体に形成したシート状物とからなる
サイデイングボードにおいて、前記差込縁の舌片
を内方に屈曲し、延長部の先端の舌片を外方に屈
曲し、かつ、前記下縁の途中に側壁と平行に小リ
ブを形成し、また差込縁の舌片から切り欠き部の
側面までの寸法をL₃、差込溝の最奥から延長部
舌片までの寸法をL₁、差込溝の最奥から突条、
小リブの各中心までの寸法をL₂，L₅、差込縁の
長さ寸法をL₄、差込縁の舌片の長さをL₆、膨出
部裏面シート状物表面から延長部表面までの寸法
をH₁、延長部の表面から突条、小リブの頂面ま
での高さをH₂，H₈、差込溝の開口高さをH₃、膨
出部裏面のシート状物表面から切り欠き部上面ま
での寸法をH₄、切り欠き部の上面から化粧面表
面までの寸法をH₇、差込縁先端の舌片の高さを
H₆、芯材の膨出部を含めた全厚さをH₅、表面
材、シート状物の厚さをt₁，t₂とすると、L₁＝
L₃、L₂≒L₄、L₅＞L₆、H₄≦H₁＋H₂、H₃＞H₆、
H₅＞H₄、H₃−H₈≧H₆、（H₅＋t₁＋t₂）−H₇≦H₁＋
H₂、H₃＞H₈としたことを特徴とするサイデイン
グボード。