JPS6349458Y2

JPS6349458Y2 -

Info

Publication number: JPS6349458Y2
Application number: JP1983029287U
Authority: JP
Priority date: 1983-02-28
Filing date: 1983-02-28
Publication date: 1988-12-20
Also published as: JPS59134629U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は内、外壁に使用する合成樹脂発泡体を
表、裏面材でサンドイツチした構造のサイデイン
グボード（以下、単にボードという）に関する。
特に雄、雌型連結部を有するボードにおいて、連
結部の係合力、および防水性の強化とボードを固
定する際の釘の打設を容易したボードに係る。従来におけるこの種ボードを用いて構成した壁
体の連結部（目地部）は平板状の差込縁を有する
雄型連結部をコ字状断面の差込溝を有する雌型連
結部に差し込む構造のため、差込縁は単に差込
溝に挿入されているにすぎず、目地部の係合力が
弱く、強風の吸い込みなどで容易に差込縁が離脱
する欠点があつた。さらに、上記のような構造で
は、防水性に欠けるため下地材、およびボード
自体の木口を雨水の漏洩によつて腐食する不利が
あつた。また、ボードの胴縁など、枠体への装
着は機械強度のある表面材の雌型連結部の延長部
に釘をハンマで打設することにより行われるが、
表面材と枠体間にはクツシヨン性のある合成樹脂
発泡体（以下、単にフオームという）で隔離され
た状態にあるため、打設時に釘が弾ね上がつて施
工しにくい欠点があつた。しかも、フオームは
寸法安定性に欠けると共に、降状点が低く、発泡
組識が容易に破壊し、元の寸法に復帰しないため
連結部に間隙ができやすく防水性、および断熱性
が低減される不利があつた。その上、目地部に
露出しているフオームの側端面は型材と反応発泡
途中の発泡体原料とが接触し、その接触部に離型
剤を介在させるため、生産技術上美しく、かつ、
所定形状に形成することが非常に困難で歩留まり
を大幅に低下する欠点があつた。本考案はこのような欠点を除去するため、表面
材の延長部の先端に雨返し、および係合力の強化
の突条部を設け、かつ、その下端を下方へ延ばし
てフオームの側端面を覆うようにして釘打設時の
弾ね返りを抑制すると共に、製造時における離型
剤を不要とし、その上確実な側端面を表面材の一
端部で形成して生産性を大幅に向上し、さらに、
裏面材の一端縁を下部側壁とフオーム間、または
補強舌片とフオーム間で挾持されたボードを提供
するものである。以下に図面を用いて本考案に係るボードの一実
施例について詳細に説明する。すなわち、第１図
ａ，ｂは上記ボードの代表的な一例を示す斜視図
で、ａ図は裏面材を差込縁途中まで延ばしたボー
ド、ｂ図は裏面材を差込縁の先端まで延ばし、こ
の端部を差込縁端部でかしめたボードである。さ
らに説明すると、１は表面材で例えば第２図ａ，
ｂに示すように長方形状の化粧面２とその両側縁
を下方に垂直、あるいは内方、もしくは外方へ傾
斜（図示せず）させて延ばした側壁３，４とから
形成した断面凹状の主体部５と、側壁３の下端を
外方へ突出した雄型連結部６と、他側壁４の下端
を内方に窪ませて断面をコ字状とした雌型連結部
９と、雌型連結部９の端縁を上方へ突出した突条
部１３と、突条部１３の下端を下方へ延ばして形
成した下部側壁１４と、下部側壁１４の下端を内
方、または外方（図示せず）に屈曲した補強舌片
１５とから形成する。さらに説明すると、雄型連
結部６，６′は側壁３の下端を外方へ突出した差
込縁７と、その先端を内方または外方に屈曲した
舌片８，８′とから形成する。なお、舌片８と
８′は差込縁７の端部を補強して波打ちを抑制し、
直線的な先端にすると共に、施工時の危検防止、
および舌片８′のように後記する裏面材の一端を
かしめる機能をも具備させる場合がある。また、
雌型連結部９は側壁４の下端を内方に窪ませてコ
字状断面に形成した差込溝１０と、その下縁１１
を外方へ延ばした延長部１２とから形成し、前記
差込縁６，６′をそれぞれ挿入するためのもので
ある。さらに前記突条部１３は延長部１２の先端
を上方へ高さ△ｈで、かつ、側壁４と平行に突出
し、主に雨返しとボードを連結した際に差込縁７
に対する弾力を付与し、係合力を強化するテコと
して機能する。なお、高さ△ｈは差込溝１０の開
口高さh₁、および下縁１１、延長部１２の長さ
_１、₂によつて設定する。また、突条部１３の断
面は山状、３角形状、台形状、長方形状、正方形
状、半円状など種々にあり目的に応じて形成す
る。さらに下部側壁１４は突条部１３の下端を下
方へ側壁４に沿つて延ばし、主に後記するフオー
ムの側端面のカバー、ボード製造時の型材、連結
部の補強材、防水材、裏面材のカバー材、および
釘打設時の弾ね返り防止材として役立つ。また、
補強舌片１５は下部側壁１４の下端を内方、ある
いは外方（図示せず）に突出して表面材１の下地
に対する安定受け片、下記するフオームの挾持
片、カバー材、および裏面材の受け面として機能
する。なお、第２図ｂにおける補強舌片１５は先
端をさらに内方に屈曲してはぜ状とした舌片１６
を形成し、前記した舌片８，８′と同様の機能を
具備させたものである。さらに、表面材１の材料
としては金属材（Ａ、Cu、Fe、ステンレス、
ガルフアン、ガルバリウム鋼板）、合成樹脂体
（塩化ビニル、ポリアセタール、ABS樹脂、アク
リル樹脂、ナイロン樹脂、ポリオレフイン樹脂、
エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂など）の１種を
押し出し、引抜き、射出成形（合成樹脂材のみ）、
あるいはこれらの板材をロール成形、プレスなど
の加工法により成形する。なお、表面材１は剛性
の関係から例えば表面処理鋼板で板厚が0.1mm以
上、合成樹脂板では0.5mm以上が好ましく、平板、
エンボス板のいずれでもよい。１７はフオームで
ハツチングにより便宜上区分して示すように上層
１７ａと下層１７ｂとから形成する。すなわち、
上層１７ａは凹状部５ａに充填したフオームであ
り、下層１７ｂは凹状部５ａの側壁３近傍の△
の範囲だけを除いた裏面部分、下縁１１、延長部
１２、突条部１３、下部側壁１４、および補強舌
片１５の裏面で囲まれた空間に形成したフオーム
である。さらに、フオーム１７は主に断熱材、ク
ツシヨン材、防水材、芯材、防湿材、接着剤とし
て機能する。なお、フオーム１７の形成法には１
種、または２種の成形体を単に積層するか、積層
部分を接着剤で接着した成形体とする成形法と、
液状の原料を表面材１の凹状部５ａ、あるいは後
記する裏面材に吐出して上記原料の発泡の際の自
己接着性でこれら構成材を一体に接着すると共
に、フオーム１７をも形成する成形法、およびこ
れらを組み合わせた成形法の３つがある。フオー
ム１７の具体例としては、ポリウレタンフオー
ム、ポリイソシアヌレートフオーム（フエノール
変性、ウレタン変性も含む）、フエノールフオー
ム、及びこれらのフオーム内に鉱物繊維（ガラス
繊維、アスベスト繊維、ロツクウール）、炭素繊
維、メタル繊維、硼砂、メタ硼酸ソーダ、高熱下
で無機質発泡層を形成する無機組成物、パーライ
ト粒、シラスバルーン、バーミキユライト、ガラ
スビーズ等を添加したフオーム等である。なお、
この種添加物の配合比は目的により異なるが、例
えばフオーム原料100重量部に対し、約５〜200重
量部程度である。１８は裏面材で第３図に示すよ
うに略クランク状縦断面に成形してフオーム１７
の長手方向の露出面を被覆すると共に、その一端
が差込縁７の裏面７ａの一部を第１図ａに示すよ
うに覆うか、第１図ｂに示すように全面を覆い、
しかも一端は舌片８′でかしめられ、他端は補強
舌片１５、舌片１６上に載置した状態に配設した
ものである。また、裏面材１８は主にフオーム１
７の下層１７ｂを被覆するカバー材、差込縁のバ
ツクアツプ材、製造時の離型材、ボードをサンド
イツチ構造とする部材、および防水材として機能
する。この裏面材１８の具体的な形状としては水
平面部１９，２０と立ち上がり部２１からなり、
その材料としては目的により可撓性のあるシー
ト、剛性があるが表面材１より薄い板材、箔材な
どである。すなわち、前者としてはプラスチツク
フイルム、クラフト紙、アスベスト紙、アスフア
ルトフエルト、ターフエル、アルミニウム箔、鉛
箔、鉄箔、銅箔、ガラス繊維の不織布の１種、も
しくは２種以上を組合わせて積層、あるいは蒸着
したものである。また、後者としては鉄箔、金属
板（Ａ、Fe、Cu）、段ボール、プラスチツク板
などの１種、もしくは２種を積層したもの、ある
いは前者の１種をこれらにラミネートしたものな
どである。特にコストの低さ、成形性、および強
度が要求される場合は箔材が適するが、相当の強
度を有する防錆処理されている鉄箔などを使用す
ることが好ましい。なお、裏面材１８の差込縁７
側の端部は単に積層、あるいは接着剤で固定、も
しくはフオーム１７形成時にその原料の側壁３方
向から漏洩する原料を接着剤として固定するなど
要求に応じて選択する。次に施工例につき説明する。まず第４図に示すように支持材、例えば胴縁２
２上にボードαの雌型連結部９を釘２３を介して
固定する。次にボードβの雄型連結部６をボード
αの差込溝１０に嵌挿し、他端の雌型連結部９
（図示せず）を釘２３で固定する。従つて、壁体
を構成するには上記のような工程を順次くり返せ
ばよい。さらに説明すると、ボード施工の際の釘
２３の打設時には殆ど弾ね返りがなく、打設がス
ムーズで延長部１２に不要な損傷を与えることも
なく、かつ、延長部１２裏面のフオーム１７の部
分にも発泡組織を破壊するような打撃を加える必
要がなかつた。また、差込縁７は突条部１３と差
込溝１０の高さにおける相対関係で相互に力が付
加されて係合力が大幅に強化されていた。勿論目
地部２４からの雨水の侵入がたとえあつたとして
も延長部１２表面と差込縁７の裏面間に形成され
る空間２５を介して流下し、突条部１３を越えて
裏面材１８まで到着することは全くなかつた。以上説明したのは本考案に係るボードの一実施
例にすぎず、表面材１を第５図ａ〜ｖに示すよう
に形成することもできる。すなわち、ａ図は側壁
３の下端を内方に屈曲し、次に外方へ突出して補
強リブ３ａを設けて差込縁７を強化し、フオーム
１７を挟持するように形成した表面材１、ｂ図は
舌片８′を内方へ延長して差込縁７を一段と強化
し、また突条部１３を大きな山状に形成すること
により側壁３の下端部にまで接触させ係合力を強
化し、さらに、舌片１６を外方に屈曲した表面材
１、ｃ図は差込縁７の先端を内方に屈曲して一段
と係合力を強化すると共に、舌片１６を傾斜させ
て裏面材１８をより載置しやすくした表面材１、
ｄ図は差込縁７の端部に波状のリブ７ｂを形成
し、突条部１３を下部側壁１４に対して傾斜させ
た表面材１、ｅ図は補強舌片１５を除去した表面
材１、ｆ図は補強舌片１５の先端を内方に屈曲す
ると共に補強舌片１５、下部側壁１４に沿つて突
条部１３の裏面に致るまで延ばして下部側壁１
４、および突条部１３を補強する補強突片を設け
た表面材１、ｇ図は舌片１６を傾斜させて突条部
１３の裏面に接触させ、より釘の打設を容易にし
た表面材１、ｈ図は差込縁７の途中にリブ７ｃを
設け、補強舌片１５を内方に向かつて長く延長
し、リブ７ｃの係合力を強化し、裏面材１８を補
強する表面材１、ｉ、およびｊ図は側壁３，４を
傾斜させ、延長部１２の途中に突起１２ａ、窪部
１２ｂを形成し、より防水性を強化し、釘の打設
位置のガイド（窪部）として機能させた表面材
１、ｋ図は下部側壁１４の途中に凹部１４ａを設
け、この凹部１４ａにコーキング剤を植設しうる
ようにした表面材１、図は主体部５の角部を面
取り状とした表面材１、ｍおよびｎ図は下部側壁
１４を内方、あるいは外方に幾分傾斜させた表面
材１。ｏ図は差込縁７を上方へ傾斜させて係合力
を強化した表面材１、ｐ図は突条部１３を台形状
として一層係合力を強化した表面材１、ｑ図は差
込溝１０の入口部に突起１０ａを形成してより係
合力を強化した表面材１、ｒ図は突条部１３をリ
ブ状に形成した表面材１、ｓ、およびｔ図は補強
舌片１５を外方に突出し、防水性を強化すると共
に、釘の打設位置としても利用しうる表面材１、
ｕ図は側壁３，４に突起部３ｂ、窪み部４ａを形
成し、目地間隔のない壁を形成する際に、一段と
係合を強化した表面材１、ｖは下部側壁１４の下
端をはぜ状に形成した表面材１である。また、裏
面材１８は成形体、あるいは可撓性基材をフオー
ム１７形成時に形成することもできるが、完成後
の形状としては第６図ａ〜ｑに示す断面に形成す
ることもできる。すなわち、ａ、ｂは水平面部１
９を水平面より角度θだけ傾斜させた裏面材１
８、ｃ図は水平面部２０と立ち上がり部２１の交
差する角部を曲面とし、かつ、水平面部２０の一
端部を内方にはぜ状に屈曲した裏面材１８、ｄ図
は水平面部１９をさざ波状に形成した裏面材１
８、ｅ〜ｇ図は水平面部１９の端部をはぜ状に屈
曲した裏面材１８、ｈ図は立ち上がり部２１の途
中に窪部２１ａを形成した裏面材１８、ｉ〜ｎ図
は水平面部２０の端部を上方へ突出した端部側面
２０ａを形成した裏面材１８であり、特に剛性の
ある裏面材１８を用いた際には延長部１２の補
強、フオーム原料の漏洩防止に役立つものであ
る。ｏ、ｐ図は水平面部２０の端部を補強舌片１
５に係止するための係止部２０ｂを形成した裏面
材１８、ｑ図は水平面部１９の途中に突起帯１９
ａを形成した裏面材１８である。さらに、第７図
ａ〜ｄは化粧面２に少なくとも１本のリブを形成
した表面材１、第８図ａ〜ｄはボードのその他の
実施例であり、ａ図は裏面材１８の一端を補強舌
片１５上に嵌合したボード、ｂ図は差込縁７をθ₁
の角度に形成し、これに接触している裏面材１８
をそのまま延長してフオーム１７の上層をもこれ
に対応した角度に形成し、また、差込溝１０の上
面１０ｂを傾斜θ₂としたボード、ｃ、およびｄ図
はフオーム１７を図のように形成したボードであ
る。さらに、第１図ａ，ｂにおいて１点鎖線で示
す位置の少なくと１ケ所にコーキング材（硬質、
軟質）を植設することも可能である。上述したように本考案に係るボードによれば、
ボードを連結した際に差込縁に弾力を付加する
突条部を雌型連結部端部に形成したため、係合力
が大幅に強化される。突条部は差込縁と延長部
間に十分な空隙を形成するため毛細管現象を阻止
できると共に、雨返しとしても有効に働く。突
条部下端を下方へ延ばして下部側壁を形成し、下
地に表面材を接触させたため、釘は打設時に弾ね
上らず容易にボードを固定できると共に、他部に
も釘、ハンマーによる損傷を与えない。フオー
ムの端面の形状が幾分不完全でも下部側壁が存在
するためボードとしては不良品とならず、歩留ま
りがよく、かつ、離型剤も不必要で生産性に富む
利点がある。目地部はフオームが高さを維持し
ない構造としたため、外力、温度によつても変形
せず、断熱性、防水性をも向上する利点がある。
壁下地となる裏面材の一端縁を、下部側壁とフ
オーム間、または補強舌片とフオーム間に介在さ
せたため、裏面材１８が確実に固定され、釘打設
の際の裏面材の剥落がなく、さらに端部が外部へ
露出しないために、ボードを施工した際に、ボー
ドの裏面側からの湿気に対して裏面材の端部から
の吸水がなく、裏面材の劣化を防止できる。等の
効果、特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは本考案に係るサイデイングボー
ドの一例を示す斜視図、第２図ａ，ｂは表面材の
一例を示す斜視図、第３図は裏面材の一例を示す
斜視図、第４図は本考案に係るサイデイングボー
ドを用いて壁体を構成した際の施工状態を示す説
明図、第５図はａ〜ｖ、および第７図ａ〜ｄは表
面材、第６図ａ〜ｑは裏面材、第８図ａ〜ｄはサ
イデイングボードのその他の実施例を示す説明図
である。１……表面材、１３……突条部、１４……下部
側壁、１５……補強舌片、１８……裏面材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

断面を凹状とした長尺状の主体部と該主体部の
１側壁の下端を外方へ突出して差込縁を設けた雄
型連結部と他側壁の下端を内方に窪ませて断面を
コ字状とした差込溝とその下縁を外方へ延ばした
延長部とを設けた雌型連結部とから形成した表面
材と、該表面材の裏面に充填した合成樹脂発泡体
と、該発泡体の長手方向の露出面を被覆した裏面
材とを一体に構成したサイデイングボードにおい
て、前記表面材の延長部先端を上方へ突出し、再
び下方へ延ばして前記側壁と平行な突条部と下部
側壁を形成すると共に、上記下部側壁下端を内
方、または外方に突出して補強舌片を形成し、前
記合成樹脂発泡体は雄型連結部近傍の一部を除
き、下部側壁下端まで膨出してなり、さらに前記
裏面材の一端縁は下部側壁と合成樹脂発泡体間、
または補強舌片と合成樹脂発泡体間に介在してい
ることを特徴とするサイデイングボード。