JPH0333162B2 - - Google Patents

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JPH0333162B2
JPH0333162B2 JP11012083A JP11012083A JPH0333162B2 JP H0333162 B2 JPH0333162 B2 JP H0333162B2 JP 11012083 A JP11012083 A JP 11012083A JP 11012083 A JP11012083 A JP 11012083A JP H0333162 B2 JPH0333162 B2 JP H0333162B2
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JP
Japan
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polymer latex
polymerization
millimol
added
hydrophobic vinyl
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JP11012083A
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Katsuo Mitani
Yoshito Eda
Shinichi Kimura
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はポリマーラテツクスの製造方法におい
て、特に疎水性ビニル系単量体から乳化剤不存在
下の水媒体中でポリマーラテツクスを製造する方
法において、粒子径の単分散性が良好で、分散安
定性の優れたポリマーラテツクスの製造方法に関
する。 従来ポリマーラテツクスを製造する際に、乳化
剤を使わずに単量体を懸濁重合する2〜3の方法
が知られている。例えば高分子化学第22巻481頁
(1965年)には乳化剤不存在下でのポリエチレン
ラテツクスの製造方法が報告されている。さらに
また化学技術研究所報告第75巻第8号341頁
(1980年)においては乳化剤不存在下でのポリエ
チレンアクリレートラテツクスの製造方法が報告
されている。しかしこれらの方法で得られるポリ
マーラテツクスは粒子径の単分散性が悪いだけで
なく、広いPH領域において充分な分散安定性を維
持しえないだけでなく、実用上不可避な機械的剪
断応力下において容易に凝集するため、実用に供
しえない欠陥を有している。 本発明者らは、粒子径の単分散性に非常に優れ
ると共に分散安定性の優れたポリマーラテツクス
を得るべく鋭意研究を重ねた結果、ポリマーラテ
ツクスの該特性は重合初期に生成する分子構造と
分散安定性によつて大きな影響をうける知見を得
て、本発明を完成させるに至つた。 即ち、本発明は、水に対する溶解度が水100重
量部に対して10重量部下の疎水性ビニル系単量体
の1種又は2種以上の混合物を乳化剤不存在下の
水媒体中で重合し、ポリマーラテツクスを製造す
るに際して、重合温度に加温した水媒体中にラジ
カル重合開始剤及び該疎水性ビニル系単量体又は
該疎水性ビニル系単量体の混合物を添加し、カル
ボキシル化有機メルカプト化合物の存在下に重合
することを特徴とするポリマーラテツクスの製造
方法である。 本発明で得られるポリマーラテツクスは広いPH
領域での分散安定性及び粒子径の単分散性が著し
く優れている。なお、ここで粒子径の単分散性に
優れるとは、粒度分布即ち、粒子径の算術平均値
並びに標準偏差値を求め、標準偏差値を算術平均
値で除して%表示した値が15%以下であることを
意味する。 本明細書中でビニル系単量体とは、エチレン性
不飽和結合を有する単量体である。本発明の疎水
性ビニル系単量体は、ビニル系単量体に疎水性を
付与するための疎水基を有しており、従つて、エ
チレン性不飽和結合と疎水基とを併せて有するも
のである。 本発明で使用される疎水性ビニル系単量体が有
する疎水基としては、特に限定されず公知のもの
が使用出来る。好適に使用される代表的なものを
例示すれば、例えば、フエニル基、トルイル基、
クロルメチルフエニル基等のアリール基;メチル
エーテル基、エチルエーテル基、フエニルエーテ
ル基等のアルキルエーテル基もしくはアリールエ
テル基;クロル基、ブロム基等のハロゲン基;メ
チル基、エチル基等のアルキル基;グリシジル
基;メチルエステル基、エチルエステル基等のア
ルキルエステル基等である。また、エチレン性不
飽和結合も特に限定されない。一般に好適に使用
される代表的なものは例えば、ビニル基、アリル
基、アクリロイル基、メタクリロイル基等が挙げ
られる。 また、本発明で用いる疎水性ビニル系単量体
は、前記エチレン性不飽和結合と疎水基を有する
他に水に対する溶解度が、水100重量部に対して
10重量部以下の疎水性ビニル系単量体であること
が必要である。このような疎水性ビニル系単量体
を用いた場合には、本発明のカルボキシル化有機
メルカプト化合物を添加する効果が発揮され、粒
子径の単分散性が著しく改良されるだけでなく、
分散安定性も改良されたポリマーラテツクスが得
られる。水100重量部に対する溶解度が10重量部
より大きいビニル系単量体は得られるポリマーラ
テツクスが真球粒子でなく、また粒子径の単分散
性が極めて悪く、本発明のカルボキシル化有機メ
ルカプト化合物を添加しても該特性の改良効果が
少ないので好ましくない。 本発明に於て好ましく使用できる疎水性ビニル
系単量体は、水100重量部に対する溶解度が10重
量部以下のものであれば特に制限されず使用でき
る。一般に好適に使用される具体的な化合物を例
示すれば、例えば、スチレン、ビニルトルエン、
α−メチルスチレン、クロルメチルスチレン等の
アルケニルベンゼン類;メチルアクリレート、エ
チルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、グリシジルアクリレート等のアクリル酸ア
ルキルエステル又はグリシジルエステル類;メチ
ルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリ
レート、ブチルメタクリレート、グリシジルメタ
クリレート等のメタクリル酸アルキルエステル類
又はグリシジルエステル類;メチルビニルエーテ
ル、エチルビニルエーテル、フエニルビニルエー
テル等のビニルエーテル類;酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル等のビニルエステル類;塩化ビニ
ル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル類;アクリ
ル酸アミノ、メタクリル酸アミド等の公知のビニ
ル系単量体が挙げられる。 上記した疎水性ビニル系単量体の中でも、特に
水100重量部に対する溶解度が3重量部以下の疎
水性ビニル系単量体を使用した場合に、本発明の
効果が著しい。該水100重量部に対する溶解度が
3重量部以下の疎水性ビニル系単量体の代表的な
化合物を例示すると、例えば、前記した疎水性ビ
ニル系単量体のうち、アルケニルベンゼン類、メ
タクリル酸アルキルエステル類、ビニルエーテル
類、ビニルエステル類、ハロゲン化ビニル類等が
挙げられる。 上記疎水性ビニル系単量体であつても一般に1
つの分子鎖内に2個以上のエチレン性不飽和結合
を有する多官能性単量体は、得られるポリマーラ
テツクスの分散安定性と粒子径の単分散性に悪影
響を及ぼす場合があるので、該多官能性単量体を
用いる場合は、予め製造条件下でのその影響を確
認して使用量など考慮するのがよい。 本発明に於ては、前記の疎水性ビニル系単量体
の1種又は2種以上の混合物が重合に供される
が、上記の疎水性ビニル系単量体に加えて、水
100重量部に対する溶解度が10重量部より大きい
ビニル系単量体を添加することもできる。このよ
うなビニル系単量体のうち、水に対する溶解度が
特に大きいビニル系単量体を用いるときは、多量
に添加すると得られる重合体が粒子状でなくなる
か、または粒子状であつても凝集した重合体とな
る場合がある。従つて、上記のビニル系単量体を
使用する場合は、ポリマーラテツクスの形状が破
壊されない範囲で、即ち、該疎水性ビニル系単量
体に対して0〜10容量%、好ましくは0〜5容量
%の割合で使用するのが好ましい。この場合に
は、ポリマーラテツクスの粒子表面の親水性を増
す効果が顕著となり、良好な結果を与える。 上記のビニル系単量体としては、例えば、ヒド
ロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピル
アクリレート等のアクリル酸ヒドロキシアルキル
エステル類;ヒドロキシエチルメタクリレート、
ヒドロキシプロピルメタクリレート等のメタクリ
ル酸ヒドロキシアルキルエステル類;テトラエチ
レングリコールモノメタクリレート等の(メタ)
アクリル酸エチレングリコール類;アクリル酸、
メタクリル酸等の公知のビニル系単量体を挙げら
れる。 本発明に於けるポリマーラテツクスの製造は、
前記疎水性ビニル系単量体の重合に際し、乳化剤
を存在させないで重合することが必要である。該
重合に際し、乳化剤を存在させることは一般に粒
子径が小さく分散安定性の良いポリマーラテツク
スを得る目的では効果的な場合が多い。しかし乳
化剤が重合系の泡立ちの原因になつたり、ラテツ
クス粒子表面への溶出するため限られた分野での
使用しか出来なかつたり等の欠陥を与える。しか
も該乳化剤の使用は得られたポリマーラテツクス
を広いPH領域で安定に分散さすことが出来ない大
きな原因になるし、粒子径分布が揃つたポリマー
ラテツクスを得ることを極めて困難にする。従つ
て本発明に於いては重合系で乳化剤を存在させる
重合方式が採用され得ないのである。 本発明の特徴の一つは、水媒体に該疎水性ビニ
ル系単量体を添加する前にまず水媒体を重合温度
に加温することである。即ち本発明に於いては、
水媒体を重合温度に加温した後に、ラジカル重合
開始剤及び該疎水性ビニル系単量体の1種又は2
種以上の混合物を添加することが必要である。 水媒体にラジカル重合開始剤及び該疎水性ビニ
ル系単量体又は該疎水性ビニル系単量体の混合物
を添加した後に重合温度に加温して重合を行なう
方法を採用すると、得られるポリマーラテツクス
の粒子径の単分散性が極めて悪いだけでなく、分
散安定性も著しく低下する。このように、重合温
度に何時加温するかによつて得られるポリマーラ
テツクスの性状が全く異なる現象は、本発明者が
初めて見出したものであり、全く予想外の現象で
ある。 本発明におけるもう一つの特徴は、反応系にカ
ルボキシル化有機メルカプト化合物を存在させた
状態で前記単量体を重合することである。カルボ
キシル化有機メルカプト化合物の使用により従来
の方法の欠陥であつた広いPH領域にわたる分散安
定性を飛躍的に改善できる。またさらには該カル
ボキシル化有機メルカプト化合物の使用で、重合
時の分散安定性、機械的な剪断応力下での分散安
定性が著しく改善され、又粒子径の単分散性もさ
らに向上する。 カルボキシル化有機メルカプト化合物が生成ポ
リマーラテツクスの分散安定性と粒子径の単分散
性の向上に寄与する現象は予想外であるが、その
理由は現在なお明確ではない。しかし、本発明者
等は次のように推定している。即ち、本発明にお
けるカルボキシル化有機メルカプト化合物の作用
は連鎖移動剤としてのオリゴソープの形成への有
効な作用によるポリマーラテツクスの安定化作用
だけでなく、カルボキシル基がオリゴソープ又は
ポリマー分子末端に結合することによるポリマー
ラテツクスの安定化作用が著しいために、分散安
定性が向上するだけでなく、均一な粒子形成が起
こり易くなり粒子径の単分散性が向上するものと
推定される。 本発明で用いるカルボキシル化有機メルカプト
化合物は特に限定されず公知のものが使用でき
る。一般には、チオグリコリツクアシツド、メル
カプトプロパノイツクアシツド、メルカプトブタ
ノイツクアシツド、チオタンタリツクアシツド、
メルカプトベンゾイツクアシツド、メルカプトメ
チルベンゾイツクアシツド、2−ヒドロキシ−4
−メルカプトベンゾイツクアシツド等が好適に使
用される。特に炭素数の少ない例えば炭素数2〜
4のカルボキシル化有機メルカプト化合物を用い
ると得られるポリマーラテツクスの分散安定性と
粒子径の単分散性が顕著にみられる。従つて、チ
オグリコリツクアシツド、2−メルカプトプロパ
ノイツクアシツド、3−メルカプトプロパノイツ
クアシツド、2−メメルカプトブタノイツクアシ
ツド、チオタンタリツクアシツドなどのカルボキ
シル化有機メルカプト化合物が特に好適に使用さ
れる。該カルボキシル化有機メルカプト化合物の
添加量は、重合条件によつても異なるが、該疎水
性ビニル系単量体100重量部に対して0.001乃至
0.2重量部、更に好ましくは0.01乃至0.1重量部用
いるのがよい。本発明において、カルボキシル化
有機メルカプト化合物を反応系に添加する時期は
特に限定されるものではなく、該水媒体の加温前
でも後でも、或いは単量体を反応系に添加する前
でも同時であつてもよい。 本発明における重合温度は特に限定されないが
一般には40℃乃至80℃、更には55℃乃至75℃の温
度範囲が良好である。該重合温度が余り低いとポ
リマーラテツクスの収率が低くなり、分散安定性
に悪い影響を与える場合もある。また逆に重合温
度が80℃を越え、特に90℃以上になると、温度が
低過ぎる場合以上にポリマーラテツクスの分散安
定性に悪影響を及ぼす場合があるので、一般には
90℃以上の温度としない方が好適である。また重
合時間は、疎水性ビニル系単量体の種類、重合温
度、重合形式等によつて異なるが一般には30分乃
至40時間が良好である。 本発明において用いるラジカル重合開始剤の種
類は特に限定されず、一般には水溶性ラジカル重
合開始剤から適宜必要に応じて選択すればよい
が、一般に得られるポリマーラテツクスの分散安
定性、及び粒子径の単分散性と密接な関係がある
傾向がある。また、一般に該疎水性ビニル系単量
体又は該疎水性ビニル系単量体の混合物の分子構
造により、該分散安定性、及び粒子径の単分散性
を向上させるに好ましいラジカル重合開始剤はそ
れぞれ異なる傾向がある。例えばスチレンの如く
比較的重合速度の遅い単量体の場合、過硫酸カリ
ウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等
の過硫酸塩の如く、重合時間全般にわたり徐々に
分解する型のラジカル開始剤が特に良好に使用さ
れる。一方、エチルアクリレート、メチルメタク
リレートの如く比較的重合速度の速い単量体の場
合、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム及び過
硫酸ナトリウム等の過硫酸塩とチオ硫酸ナトリウ
ム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸水素ナトリウム
等のチオ硫酸化合物の還元剤を組み合わせたレド
ツクス系ラジカル開始剤が速やかなラジカルの発
生を容易にし特に良好に使用される。 また、ラジカル重合開始剤の添加時について
は、水媒体を重合温度に加温した後に、まずラジ
カル重合開始剤を添加し、該ラジカル開始剤を速
やかに分解させ、重合の場を均一にし、その後、
好ましくはその直後に疎水性ビニル系単量体の添
加を行なうことが望ましい。 またラジカル開始剤の使用濃度は重合条件と相
関する為、必ずしも限定的でないが、1.0乃至20
ミリモル/の範囲が良好に採用される。 該疎水性ビニル系単量体又は該疎水性ビニル系
単量体の混合物の濃度はポリマーラテツクスの粒
子径と相関するために限定的ではないが、通常、
水に対して0.1乃至40容量%、好ましくは1乃至
15容量%のものを採用するとよい。これらの種々
の条件は実施に先だち予め決定しておくのがよ
い。 また、得られるポリマーラテツクスの分散安定
性と粒子の単分散性を更に向上させるための手段
として、水溶性ラジカル重合開始剤、カルボキシ
ル化有機メルカプト化合物及び疎水性ビニル系単
量体と共にグリシジルメタクリレートを添加して
行なう態様は本発明の最も好ましい態様である。
該疎水性ビニル系単量体、グリシジルメタクリレ
ート及びカルボキシル化有機メルカプト化合物か
らなる態様においては、グリシジルメタクリレー
トの分散安定性への寄与が見られる。この原因
は、必ずしも明確ではないが、グリシジルメタク
リレートの疎水性パラメーターが乳化剤を加えな
いで水媒体中で重合する条件によく適合している
ことと共にエポキシ基が水媒体中でのポリマーラ
テツクスの分散安定性に特異的に寄与し、該疎水
性ビニル系単量体の重合の場を安定的に供給する
ことが考えられる。さらには、エポキシ基が重合
過程で部分的に加水分解することにより、生成し
た水酸基がポリマーラテツクスの分散安定性を更
に向上させていると推定される。事実、水媒体中
でラジカル重合開始剤を用いてグリシジルメタク
リレートを重合し、得られたグリシジルメタクリ
レートのポリマーラテツクスが自己架橋している
ことが熱分析と溶解テストから判明した。このこ
とは、グリシジルメタクリレートのエポキシ基が
重合過程で一部開環していることを示す。 本発明で得られるポリマーラテツクスの用途と
しては、乳化剤を含まないポリマーラテツクスの
応用、分散安定性単分散性の優れたポリマーラテ
ツクスの応用、さらにグリシジルメタクリレート
を添加した態様においては反応性に富むエポキシ
基を粒子表面に有するので、反応性を要求される
ポリマーラテツクスの応用等が一般的に挙げられ
る。とりわけ広いPH領域において分散安定性が高
く、また粒子表面に疎水性、親水性の2つの部分
が混在すると考えられているために、ラテツクス
凝集反応による抗原抗体の検出や細胞の貧食機能
評価等に良好に応用できるものである。 以下、本発明を更に具体的に説明するために、
実施例及び比較を挙げる。尚、実施例及び比較例
で表示された測定値は以下の評価方法に従つた。 (1) ポリマーラテツクスの粒子径と単分散性の測
定 透過型電子顕微で観察した写真(20000倍)
から100個以上の粒子径を測定し、算術平均に
より平均粒子径を求めた。また、単分散性は平
均粒子径に対する標準偏差を求め、次いで該標
準偏差を該平均粒子径で除した値を%表示し
た。 (2) ポリマーラテツクスの分散安定性 重合が完了したポリマーラテツクスの水分散
液に等量のメタノールを加えて静置し、ポリマ
ーラテツクスの沈降状態を観察したその状態に
より安定性を次の5段階表示した。? 5:重合終了時、既にラテツクス粒子がなく、全
量凝集沈降した。 4:重合終了時に、既にラテツクス粒子が一部凝
集して沈降した。 3:メタノールを添加してから24時間内にラテツ
クス粒子が全量沈降した。 2:メタノールを添加してから1週間後にラテツ
クス粒子の沈降によりラテツクス濃度が低下
した。 1:メタノールを添加してから1週間後にほとん
ど、もしくは全くラテツクス粒子の沈降がみ
られない。 従つて、数字が小さくなる程ポリマーラテツクス
の分散安定性が良い。 実施例1〜4及び比較例1〜2 撹拌機付きガラス製フラスコを窒素置換した後
に、蒸留水270c.c.を加えて第1表に示す重合温度
に保つた。次いで窒素雰囲気下に撹拌状態で過硫
酸カリウム5ミリモル/になるように添加した
後に、第1表に示す割合のカルボキシル化有機メ
ルカプト化合物を加える。次いで第1表に示す割
合でスチレンまたは、スチレンと他のビニル系単
量体との混合物を加えて撹拌重合した。第1表に
示した重合時間後に0.1gのクペロンを加えると
同時にフラスコを冷却して重合を停止した。 得られたポリマーラテツクスの特性を第1表に
示した。 尚、比較例として、カルボキシル化有機メルカ
プト化合物を使用しないで得られたポリマーラテ
ツクスの特性についても第1表に示した。 第1表の結果から明らかな如く、本発明による
ポリマーラテツクスの分散安定性、粒子径の単分
散性が著しく優れていることが理解される。
【表】
【表】 実施例5と比較例3 撹拌機付きガラス製フラスコを窒素置換した後
に蒸留水270c.c.を加えて75℃に保つた。次いで窒
素雰囲気下に撹拌状態で過硫酸カリウム5ミリモ
ル/、チオ硫酸ナトリウム5ミリモル/、硫
酸銅0.25ミリモル/になるように添加した後
に、メチルメタクリレート19g、グリシジルメタ
クリレート11g、及び2−メルカプトプロパノイ
ツクアシツド0.02gの混合物を添加して1.5時間
撹拌重合した。重合後0.1gのクペロンを加える
と同時にフラスコを冷却して重合を停止した。 平均粒子径0.164ミクロン、粒子径の単分散性
が5%であるポリマーラテツクスが得られた。該
ポリマーラテツクスのメタノール添加時の分散安
定性の評価は1であつた。 尚、比較例として、2−メルカプトプロパノイ
ツクアシツドを使用しないで得られたポリマーラ
テツクスは、平均粒子径が0.205ミクロンであり、
粒子径の単分散性が16%と悪かつた。また、メタ
ノール添加時の分散安定性の評価は3であつた。 実施例6と比較例4〜6 撹拌機付きガラス製フラスコを窒素置換した後
に蒸留水270c.c.を加えて70℃に保つた。次いで窒
素雰囲気下に撹拌状態で過硫酸カリウム5ミリモ
ル/になるように添加した後に、スチレン23g
とグリシジルメタクリレート5.5gの混合物を加
えた。次いで第2表に示す割合でチオグリコリツ
クアシツドを加えて撹拌重合した。24時間後に
0.1gのクペロンを加えると同時にフラスコを冷
却して重合を停止した。 得られたポリマーラテツクスの特性を第2表に
示した。 尚、比較例として本発明のカルボキシル化有機
メルカプト化合物以外の有機メルカプト化合物を
使用して得られたポリマーラテツクスの特性につ
いても第2表に示した。第2表の結果から明らか
な如く、本発明によるポリマーラテツクスの分散
安定性、粒子径の単分散性が著しく優れているこ
とが理解される。
【表】
【表】 実施例 7〜9 撹拌機付きガラス製フラスコを窒素置換した後
に蒸留水270c.c.を加えて第3表に示す重合温度に
保つた。次いで窒素雰囲気下に攪拌下に第3表に
示す割合で重合開始剤とチオグリコリツクアシツ
ドを加えた。次いで第3表に示す割合で疎水性ビ
ニル系単量体を加えて撹拌重合した。所定時間重
合後に0.1gのクペロンを加えると同時にフラス
コを冷却して重合を停止した。 得られたポリマーラテツクスの特性を第3表に
示した。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水に対する溶解度が水100重量部に対して10
    重量部以下の疎水性ビニル系単量体の1種又は2
    種以上の混合物を乳化剤不存在下の水媒体中で重
    合し、ポリマーラテツクスを製造するに際して、
    重合温度に加温した水媒体中に水溶性ラジカル重
    合開始剤及び該疎水性ビニル系単量体又は該疎水
    性ビニル系単量体の混合物を添加し、カルボキシ
    ル化有機メルカプト化合物の存在下に重合するこ
    とを特徴とするポリマーラテツクスの製造方法。 2 カルボキシル化有機メルカプト化合物が、炭
    素数2〜4のカルボキシル化有機メルカプト化合
    物である特許請求の範囲1記載の製造方法。 3 カルボキシル化有機メルカプト化合物を、疎
    水性ビニル系単量体100重量部に対して0.001〜
    0.2重量部用いる特許請求の範囲1記載の製造方
    法。
JP11012083A 1983-06-21 1983-06-21 ポリマ−ラテツクスの製造方法 Granted JPS604501A (ja)

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JPH081513B2 (ja) * 1985-06-11 1996-01-10 コニカ株式会社 ハロゲン化銀写真感光材料
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