JP2829418B2 - 複合粒子構造を有する重合体ラテックスの製造方法 - Google Patents

複合粒子構造を有する重合体ラテックスの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は複合粒子構造を有する重合体ラテックスの製
造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、複合粒子形態を有する重合体ラテックスを製造
する方法としては、一連の乳化重合あるいは懸濁重合
反応の進行中に、それまでとは異なる組成の単量体混合
物を反応系に添加して、生長重合体粒子の外側に新たな
組成の重合体を生成させる方法、即ち、いわゆるコアー
シェル粒子構造を有する重合体ラテックスを製造する方
法、乳化重合あるいは懸濁重合において、生長しつつ
ある重合体粒子の表面にそれとは組成の異なる重合体を
生長析出させることによって、球状とは異なる形状を有
する重合体ラテックス(異形粒子構造ラテックス)を製
造する方法、及び異なる表面電荷を持つ重合体ラテッ
クス同士を混合し、電荷の中和により凝集させて異形粒
子構造を有する重合体ラテックスを製造する方法、など
が知られている。
しかし、上記の方法では、単純なる同心球状粒子が
得られるにとどまり、また、その粒子内部の組成区画が
明確でなく、の方法では、条件のコントロールが難し
く、目的とする複合粒子構造を有する重合体ラテックス
を収率良く確実に製造する事が困難であり、の方法で
は、重合体ラテックスの固形分濃度を低くしなければな
らず実用的でない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、従来技術によって得られる重合体ラテ
ックス粒子とは異なる複合粒子形態を有する重合体ラテ
ックスを、容易かつ確実に製造する方法について鋭意研
究の結果、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の多価
アルコールエステル単位を少なくとも0.1重量%、α,
β−エチレン性不飽和酸単位を少なくとも0.1重量%含
有するα,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル系
共重合体のラテックスと共役ジエン系重合体のラテック
スとを混合することによって、この目的が達成されるこ
とを見出したが、混合するラテックスの組成によって
は、混合を高温下で行わなければ完全な複合粒子が得ら
れない場合があることに鑑み、混合条件について鋭意研
究を続けた結果、本発明に到達した。即ち、本発明の目
的は、上記二種類のラテックスを混合して複合粒子形態
を有するラテックスの製造方法において、混合するラテ
ックスの組成如何に拘らず完全な複合粒子を得るための
方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
かくして本発明によれば、α,β−エチレン性不飽和
カルボン酸の多価アルコールエステル単量体単位0.1重
量%以上、α,β−エチレン性不飽和酸単量体単位0.1
重量%以上、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エス
テル単量体単位99.8重量%以下を含有するα,β−エチ
レン性不飽和カルボン酸エステル系共重合体のラテック
スAと共役ジエン系重合体のラテックスBとを混合して
重合体ラテックスAの粒子中に重合体ラテックスBの粒
子が内包された重合体ラテックスを製造するに際して、
ラテックスAとラテックスBとの混合を下記式(I)で
示される温度Tm以上、かつ、0℃を超える温度で行なう
ことを特徴とする複合粒子構造を有する重合体ラテック
スの製造方法が提供される。
Tm(℃) =6.89TgA−421.5ΔSP−1637 ・・・・・(I) (式中、TgAは上記α,β−エチレン性不飽和カルボン
酸エステル系共重合体のガラス転移温度(゜K)であ
り、ΔSP=(上記α,β−エチレン性不飽和カルボン酸
エステル系共重合体のSP値)−(上記共役ジエン系重合
体のSP値)である。) 以下、本発明を詳細に説明する。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル系共重
合体のラテックスA(以下、単に共重合体ラテックスA
ということがある。)の製造に使用するα,β−エチレ
ン性不飽和カルボン酸の多価アルコールエステル単量体
は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン
酸、フマル酸等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸
と多価アルコールとのエステルである。多価アルコール
としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ペンタメチレングリコール、2−
メチル−2,4−ペンタンジオール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル等の二価アルコール;グリセリン、ペンタグリセロー
ル等の三価アルコール;ペンタエリトリトール等の四価
アルコール等を例示することができる。本発明において
は、これらのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸と多
価アルコールとから得られるエステルを一種類単独で、
あるいは二種類以上を任意に組み合わせて使用すること
ができる。α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の多価
アルコールエステルの具体例としては、エチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレートなどを挙げることができ
る。
共重合体ラテックスAを構成する共重合体において、
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の多価アルコール
エステル単量体単位の含有量は、0.1重量%以上、好ま
しくは0.5〜10重量%である。含有量が0.1重量%未満で
は、粒子の複合化が起こり難くなり、他方、20重量%以
上では粒子の複合化は起こるが、乳化重合反応が不安定
となるので好ましくない。
共重合体ラテックスAの製造に使用するα,β−エチ
レン性不飽和酸単量体の具体例としては、アクリル酸、
メタクリル酸(以下、アクリル酸及びメタクリル酸を
「(メタ)アクリル酸」と総称する。)、イタコン酸、
フマル酸、マレイン酸等のカルボン酸及びこれらの塩
類;アクリル酸スルホエチルナトリウム塩、メタクリル
酸スルホプロピルナトリウム塩、アクリルアミドプロパ
ンスルホン酸等のスルホン酸及びその塩等が挙げられ、
これらは単独で又は混合物として使用される。
共重合体ラテックスAを構成する共重合体において、
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体単位の含有
量は、0.1重量%以上、好ましくは0.5〜10重量%であ
る。含有量が0.1重量%未満では、共重合体ラテックス
の安定性が不十分となり、他方、20重量%以上では粒子
の複合化は起こるが、ラテックスが著しく増粘し、粒子
複合化操作中に凝集物が発生しやすくなる。
共重合体ラテックスAの製造に使用するα,β−不飽
和カルボン酸エステル単量体としては、(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル
酸2−エチルヘキシル、マレイン酸ジメチル、フマル酸
ジエチル、イタコン酸ジブチル、マレイン酸モノメチ
ル、フマル酸モノエチル、イタコン酸モノブチル等のア
ルキルエステル類を例示することができる。また、これ
らのエステルのアルキル基の1個以上の水素原子が、例
えば水酸基、アミノ基、グリシジル基等で置換されたも
のでもよい。その具体例としては、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミ
ノエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル等を挙げるこ
とができる。これらのα,β−不飽和カルボン酸エステ
ル単量体は、一種類のみで使用してもよく、二種類以上
を併用してもよい。
共重合体ラテックスAを構成する共重合体において、
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体単
位の含有量は、99.8重量%以下であればよいが、30重量
%未満では粒子の複合化が起こり難くなるので、好まし
くは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上であ
る。
共重合体ラテックスAの製造には、上記単量体のほか
に、これらと共重合可能な他の単量体を使用することが
できるが、その例としては、(メタ)アクリルアミド、
マレイン酸アミド、マレイン酸イミド、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリル
アミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等
のα,β−エチレン性不飽和酸のアミド;酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル等の飽和カルボン酸のビニルエステ
ル;(メタ)アクリロニトリル等のα,β−エチレン性
不飽和ニトリル;、ビニルエチルエーテル等のビニルエ
ーテル;ビニルメチルケトン等のビニルケトン;ビニル
ホルムアミド、ビニルアセトアミド等のビニルアミド;
スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル単量体;ビ
ニルピリジン、ビニルピロリドン等の複素環式ビニル化
合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン
等のハロゲン化ビニリデン化合物;ジビニルベンゼン、
ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等のジビニル化
合物;エチレン、プロピレン等のオレフィン;1,3−ブタ
ジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン等のジオレフィ
ン;酢酸アリル、アリルアルコール、フタル酸ジアリル
等のアリル化合物を示すことができる。これらの単量体
はいずれも一種または二種以上の混合物で使用される。
これらの単量体の使用量は50重量%以下が好ましい。
次に、本発明において使用する共役ジエン系重合体ラ
テックスB(以下、単に重合体ラテックスBということ
がある。)は、共役ジエン単量体単位を含有する重合体
のラテックスであればよく、具体的には共役ジエン単量
体の単独重合体もしくは共重合体又は共役ジエン単量体
とこれと共重合可能な他の単量体との共重合体のラテッ
クスである。
重合体ラテックスBの製造に使用できる共役ジエン単
量体の例としては1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−
ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ペンタ
ジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−シアノ−
1,3−ブタジエンなどを挙げることができる。重合体ラ
テックスBを構成する共重合体中の共役ジエン単量体単
位の量は、好ましくは30重量%以上、より好ましくは40
重量%以上である。この量が30重量%未満では粒子の複
合化が起こり難くなる。
また、共役ジエンと共重合可能な単量体としては、ス
チレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、イソプロピル
スチレン、ビニルナフタレン等の芳香族ビニル単量体;
(メタ)アクリロニトチル等のα,β−エチレン性不飽
和ニトリル;前記のα,β−エチレン性不飽和カルボン
酸エステル;前記のα,β−エチレン性不飽和酸を示す
ことができるが、これらに限定されない。これらの単量
体のうち芳香族ビニル単量体が好ましく、中でもスチレ
ンが好ましい。
また、重合体ラテックスBの安定性の点から、重合体
ラテックスBを構成する重合体中にα,β−エチレン性
不飽和単量体単位を0.1重量%以上、20重量%以下、好
適には10重量%以下共重合させることが好ましい。α,
β−エチレン性不飽和酸単量体単位の含有量が20重量%
を超えるとラテックスが増粘したり、凝集し易くなるの
で好ましくない。
共重合体ラテックスAと重合体ラテックスBは、以上
の単量体を通常の乳化重合の手法により重合させること
によって製造される。乳化重合には、回分式、連続式、
単量体分割添加方式など従来公知の各種方法が採用でき
特に限定されない。また、乳化剤、重合開始剤、分子量
調節剤、その他の重合副資材も特に限定されず、従来か
ら使用されているものを使用でき、重合温度にも制限は
ない。
かくして得られた共重合体ラテックスAと重合体ラテ
ックスBとを後記する温度で混合し、撹拌することによ
って共重合体ラテックスA粒子中に、重合体ラテックス
B粒子が、粒子形態を保持したまま内包された複合粒子
構造を有する重合体ラテックスが得られる。
本発明においては、共重合体ラテックスAと重合体ラ
テックスBとの混合を下記式(I)で示される温度Tm以
上で、かつ、0℃を超える温度で行なうことが必要であ
る。
Tm(℃) =6.89TgA−421.5ΔSP−1637 ・・・・・(I) (式中、TgAは上記α,β−エチレン性不飽和カルボン
酸エステル系共重合体のガラス転移温度(゜K)であ
り、ΔSP=(上記α,β−エチレン性不飽和カルボン酸
エステル系共重合体のSP値)−(上記共役ジエン系重合
体のSP値)である。) 混合温度が上記温度未満では、共重合体ラテックスA
粒子と重合体ラテックスB粒子との複合が全く起こらな
いか、あるいは一部のみが複合粒子化した共重合体ラテ
ックスAと重合体ラテックスBとの混合物しか得られな
い。
本発明において、α,β−エチレン性不飽和カルボン
酸エステル系共重合体及び共役ジエン系重合体のガラス
転移温度及びSP値は、下記の方法によって計算して得ら
れるものである。
本発明において、各重合体のSP値は、下記の方法によ
って計算して得られるものである。
なお、各単量体の単独重合体のガラス転移温度及びSP
値は、エンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サイエ
ンス・アンド・テクノロジー第3巻(米国、インターサ
イエンス・パブリッシャーズ)、ポリマー・ハンドブッ
ク(同)等から知ることができる。
本発明において、共重合体ラテックスAと重合体ラテ
ックスBは、任意の割合で混合することができ、複合粒
子構造を有する重合体ラテックスの目的に応じて最適の
混合割合を決定する。混合割合を種々変化させることに
よって、共重合体ラテックスA粒子に内包される重合体
ラテックスB粒子の数を種々変化させることができる。
共重合体ラテックスAと重合体ラテックスBの粒子径に
ついて特に制限はないが、共重合体ラテックスAの粒子
径は、重合体ラテックスBの粒子径よりも大きいことが
好ましい。また、共重合体ラテックスAと重合体ラテッ
クスBの固形分濃度も特に制限されないが、固形分濃度
が低すぎると短時間で複合粒子化を行なうのが困難とな
るので、通常、15〜70重量%の範囲である。また、混合
方法についても、共重合体ラテックスAと重合体ラテッ
クスBとが均一に混合できる方法であれば、特に限定さ
れない。
〔発明の効果〕 本発明の方法によれば、混合する共重合体ラテックス
Aと重合体ラテックスBの組成如何に拘らず完全な複合
粒子を得ることができる。本発明の方法により得られる
複合粒子構造を有する重合体ラテックスは、確実に区画
された複合粒子構造を有し、複合粒子表面は完全に共重
合体ラテックスAの組成であるため、共重合体ラテック
スAと重合体ラテックスBの単量体組成を適切に選択す
る異によって紙・布含浸、紙・繊維内添、不織布の製
造、接着剤、塗料、紙加工、樹脂とのブレンド等の種々
の用途に応用、展開することが可能である。また、共重
合体ラテックスA粒子は、重合体ラテックスB粒子を内
包化することによって、粒径肥大現象を起こすため、本
発明の方法はラテックス粒子の大粒径化方法としても使
用できる。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明す
る。なお、実施例及び比較例中の部及び%は特に断りの
ないかぎり重量基準である。また、重合体ラテックスの
粒径はレーザー散乱型粒径測定装置(Malvern社製 Sys
tem 4600)にて測定し、複合粒子形態は電子顕微鏡によ
り観察した。なお、本実施例において使用した各単量体
の単独重合体のガラス転移温度及びSP値としては下記の
数値を使用した。アクリル酸ブチル(ガラス転移温度21
7゜K、SP値8.7)、アクリル酸2−エチルヘキシル(208
゜K、8.2)、メタクリル酸メチル(378゜K、9.3)、ア
クリロニトリル(383゜K,12.8)、スチレン(373゜K、
9.1)、アクリル酸メチル(278゜K、9.7)、アクリル酸
(379゜K、12.0)、メタクリル酸(417゜K、11.2)、メ
トキシポリエチレングリコールモノアクリレート(230
゜K、9.5)、ブタジエン(188゜K、8.4)。
(共重合体ラテックスAの製造例1) 撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス
導入管を備えた反応容器に、イオン交換水50部と乳化部
(ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム
塩)1.5部とを添加し、よく撹拌した。次に反応容器を
加熱し、内部温度を80℃に保ち、アクリル酸2−エチル
ヘキシル8.6部、スチレン1.0部及びアクリル酸0.2部の
混合物と過硫酸アンモニウム0.25部及びイオン交換水5
部の混合物とを加えて、80℃で1時間反応させた。次
に、アクリル酸2−エチルヘキシル77.4部、スチレン9.
0部、アクリル酸1.8部及びメトキシポリエチレングリコ
ールモノメタクリレート2.0部の混合物とイオン交換水3
0部及び上記乳化剤2.0部の混合物とを4時間かけて滴下
漏斗より滴下し、内部温度を80℃に保ちながら更に5時
間反応させた。その後、反応系を冷却しアンモニア水を
加えてpHを8として共重合体ラテックスA−1を得た。
(共重合体ラテックスAの製造例2) 単量体組成及び乳化剤の種類を第1表に示すように変
化させるほかは共重合体ラテックスAの製造例1と同様
にして、共重合体ラテックスA−2〜A−5を製造し
た。
(重合体ラテックスBの製造例) 撹拌器付オートクレーブ中に水200部、ドデシルベン
ゼンスルホン酸Na塩1.0部、過硫酸カリウム1.5部及び第
2表に示す組成の単量体100部を仕込み、60℃で15時間
反応させた。反応終了後冷却し、アンモニア水を加えて
pHを9とし、重合体ラテックスB−1及びB−2を得
た。
(実施例1) 撹拌器付容器に、共重合体ラテックスA−1及び重合
体ラテックスB−1を、固形分比が1/1となる割合で仕
込み、容器内部温度を20℃に保ちながら48時間撹拌混合
したのち、室温まで冷却した。得られたラテックスを室
温で1日放置した後、粒子径及び粒子の複合状態を観察
した。同様の実験を混合温度を40℃、60℃及び80℃に変
えて行なった。結果を第3表に示す。
次に、共重合体ラテックスA−2〜A−5と重合体ラ
テックスB−1又はB−2とについて同様の実験を行な
った。結果を併せて第3表に示す。なお、得られた複合
粒子の粒径はいずれも2600Åであった。
第3表の結果から、混合温度を本発明で規定する範囲
に保つことにより粒子の複合化が起こっているのに対し
て、混合温度を本発明で規定する範囲より低くした場合
は、一部のみしか、あるいは全く複合粒子化が起こら
ず、それぞれのラテックス粒子が独立に存在しているこ
とが分かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 3/02,3/12,3/20 C08L 33/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の多
    価アルコールエステル単量体単位0.1重量%以上、α,
    β−エチレン性不飽和酸単量体単位0.1重量%以上、
    α,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体単
    位99.8重量%以下を含有するα,β−エチレン性不飽和
    カルボン酸エステル系共重合体のラテックスAと共役ジ
    エン系重合体のラテックスBとを混合して重合体ラテッ
    クスAの粒子中に重合体ラテックスBの粒子が内包され
    た重合体ラテックスを製造するに際して、ラテックスA
    とラテックスBとの混合を下記式(I)で示される温度
    Tm以上、かつ、0℃を超える温度で行なうことを特徴と
    する複合粒子構造を有する重合体ラテックスの製造方
    法。 Tm(℃) =6.89TgA−421.5ΔSP−1637 ・・・・・(I) (式中、TgAは上記α,β−エチレン性不飽和カルボン
    酸エステル系共重合体のガラス転移温度(゜K)であ
    り、ΔSP=(上記α,β−エチレン性不飽和カルボン酸
    エステル系共重合体のSP値)−(上記共役ジエン系重合
    体のSP値)である。)
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