JPH03269016A - ポリエステルの製造法 - Google Patents

ポリエステルの製造法

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JPH03269016A
JPH03269016A JP2066022A JP6602290A JPH03269016A JP H03269016 A JPH03269016 A JP H03269016A JP 2066022 A JP2066022 A JP 2066022A JP 6602290 A JP6602290 A JP 6602290A JP H03269016 A JPH03269016 A JP H03269016A
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氈受 彰
Kiyohide Kimura
木村 清秀
Tetsuo Matsumoto
哲夫 松本
Yoshito Koike
小池 義人
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は不活性微粒子を含有するフィルム用ポリエステ
ルの製造法に関するものである。
(従来の技術) ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートは、優
れた物理的、化学的特性を有しているため、衣料用や産
業用の繊維のほか、フィルム、成形品用等として広く使
用されている。中でもフィルム用としては、オーディオ
、ビデオ等の磁気テープ用のベースフィルム、写真用フ
ィルム、電気絶縁フィルム、さらには金銀糸用の基材、
一般包装用途等広範囲に使用されている。
ポリエステルをフィルムとして使用する場合。
溶融押し出し、延伸、熱処理という各工程での工程通過
性の良いことが不可欠である。特に製膜に際しては1巻
取り、スリット、磁性層塗布、ガスバリアー層塗布等の
工程での作業性維持、製品フィルムの滑り、耐摩耗性や
表面特性といった最終製品としての価値などから1通常
不活性徴粒子をポリエステルに含有させて表面に適度の
凹凸を設けることによって工程通過性や表面特性を付与
している。
そして、特にデジタルオーディオテープ、ビデオテープ
、メモリーテープ等高密度に情報を記録するために用い
られる磁気テープ分野ではベースとなるフィルムの表面
の均一さがますます要求されてきている。したがって、
このようなフィルム用ポリエステルには添加粒子同士の
凝集に起因する粗大粒子が存在しないか、仮に存在した
としても大きさが小さいことやその数が非常に少ないこ
とが要求されている。なぜならそのような粗大粒子は磁
気テープにした時にドロップアウト (記憶の抜け)や
S/N比の低下といった好ましくない現象を引き起こす
ためである。
不活性微粒子は1通常、エチレングリコールスラリーと
して反応系に添加されるが、このスラリーを調製する際
に、不活性微粒子の分散を良くすることによって粗大粒
子の生成を抑制しようとする試みが種々なされている。
例えば、特開昭53−125495号公報には、特殊な
撹拌翼を用いて不活性微粒を微分散させてから添加する
方法が提案されている。また、特開昭56−88426
号公報には、スラリーの調製時に分散剤を使用し1分散
性の向上を図る方法が提案されている。
しかしながら、これらの方法ではスラリー中での不活性
微粒子の分散は改良されるものの、このスラリーを反応
系に添加して重縮合すると粒子同士が凝集してしまう問
題があり、その効果は十分ではなかった。
また、不活性微粒子のスラリーをポリエステルオリゴマ
ーに添加した後、特殊な高剪断力の分散機で処理するこ
とにより粒子の凝集を防止する方法も提案されている(
特開昭64−31818号公報)が。
十分な効果は得られていない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、不活性微粒子を含有するフィルム用ポリエス
テルを製造するに方法において1粒子の凝集に基づく粗
大異物の生成が極めて少ないポリエステルを製造する法
を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意研究を行
った結果、ポリエステルを製造するに際し、エステル化
反応で生成したエステル化物に。
エチレングリコールを添加混合して、特定の平均重合度
となるまで解重合した後、不活性微粒子のエチレングリ
コールスラリーを添加し、その後重縮合反応を完了させ
ることが有効であることを見出し1本発明に到達した。
すなわち1本発明は、テレフタル酸とエチレングリコー
ルとから直接エステル化工程及び重縮合工程を経て不活
性微粒子を含有するフィルム用ポリエステルを製造する
に際し、エステル化反応終了後、エステル化物に対し5
〜50重量%のエチレングリコールを添加し、エステル
化物の平均重合度が5以下となるまで解重合した後、不
活性微粒子のエチレングリコールスラリーを添加し1重
縮合物の極限粘度が0.5以上となるまで重縮合反応さ
せることを特徴とするポリエステルの製造法を要旨とす
るものである。
本発明においてポリエステルの製造工程は、テレフタル
酸とエチレングリコールとをエステル化する直接エステ
ル化工程及びエステル化物を重縮合する重縮合工程から
なっている。
本発明において、エステル化反応は回分式、連続式いず
れでもよいが1通常、エステル化物の平均重合度が6〜
10の範囲となるような条件で行われる。これは、工程
制御のし易さ、オリゴマーの飛散1重縮合反応速度等を
考慮した好ましい条件である。
本発明においては、エステル化物にエチレングリコール
を添加して、エステル化物の平均重合度が5以下、好ま
しくは3〜4となるまで解重合した後、不活性微粒子の
エチレングリコールスラリーを添加することが必要であ
る。平均重合度が5を超えるエステル化物に不活性微粒
子のエチレングリコールスラリーを添加すると不活性微
粒子の凝集に基づく粗大異物が著しく多くなり1本発明
の目的が達成されない。
エチレングリコールを添加して解重合する方法としては
、エチレングリコールの蒸気圧以上の圧力下に添加して
解重合する方法、常圧下でエチレングリコールを添加し
、還流させつつ解重合する方法等が採用でき、解重合反
応触媒として酢酸亜鉛等を添加してもよい。
エチレングリコールの添加量はエステル化物に対し5〜
50重量%、好ましくは10〜30重量%の範囲とする
ことが必要である。5重量%未滴では実質的に解重合が
進まず、不活性微粒子のエチレングリコールスラリーを
添加した時の粒子の凝集を防止する効果が不十分となり
、一方、50重量%を超えて添加しても効果が飽和する
ばかりか、エステル化物の温度が低下して固化し易くな
ったり。
重縮合反応初期に発泡して減圧系配管の詰まりの原因に
なるなどして好ましくない。
解重合反応は、エステル化物の融点以上、好ましくは2
00〜260℃の範囲で行うのが適当である。
200℃以下では不活性微粒子のエチレングリコールス
ラリーを添加した時に温度が下がり1部分的に溶融粘度
が上昇して不活性微粒子の凝集が起こり易くなって好ま
しくなく、一方、260℃以上では添加したエチレング
リコールが飛散して解重合が不十分となったり、エステ
ル化物の色調が悪化したりする場合があるので好ましく
ない。
エステル化物にエチレングリコールを添加する場合、同
時に又は直後にアルカリ金属化合物、特に酢酸リチウム
等のリチウム化合物を添加すると粗大異物の発生がより
抑えられて好ましい。
また1本発明においてもポリエステル製造の常法に従っ
て、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウム、テトラブ
チルチタネート等の重縮合反応触媒及び必要に応じて、
酢酸リチウム、酢酸マグネシウム等のアルカリ金属又は
アルカリ土類金属化合物、燐酸エステル、燐酸のアンモ
ニウム塩、ジブチルスズマレエート等の各種添加物を添
加するが、これらは不活性微粒子のエチレングリコール
スラリーを添加する以前に行うことが、粗大異物の発生
を抑制するという点から好ましい。
本発明における不活性微粒子としては、酸化珪素、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、タ
ルク、二酸化チタン、カオリン。
クレー、ゼオライト、雲母、燐酸カルシウム、硫酸バリ
ウム等の無機粒子や架橋ポリエステル、アクリル酸エス
テルやスチレン等の架橋重合体微粒子、有機シリコーン
微粒子、フッ素樹脂粉末、ボリアリレート(全芳香族ポ
リエステル)等の耐熱性有機微粒子等が用いられる。
不活性微粒子の添加量は、生成ポリエステルに対し0.
05〜3重量%、より好ましくは0.01〜1.5重量
%の範囲が適当である。
不活性微粒子をエチレングリコールに分散させる場合、
従来公知の界面活性剤や水酸化テトラエチルアンモニウ
ム等の有機塩基を併用することもできる。また、不活性
微粒子の表面を従来公知のシラン系カップリング剤、チ
タン系カップリング剤、ポリアクリル酸金属塩、アクリ
ル酸−アクリル酸エステル共重合体等の表面処理剤によ
り処理することもできる。
解重合したエステル化物に不活性微粒子等を添加した後
、濾過してから重縮合反応に供することも好ましい。こ
の場合、3〜5μm程度の目開きのフィルターが好適に
用いられる。また1重縮合反応前に、高剪断下で撹拌処
理する従来公知の手段を補助的に使用することもできる
重縮合反応は、常法に従って、減圧下に加熱して発生す
るエチレングリコールを溜去することによって行われる
。この際1強度等のフィルム一般特性を維持するために
、極限粘度が0.5以上、好ましくは0.55〜0.7
5の範囲に到達するまで重縮合することが必要である。
(作 用) 本発明の作用は、十分解明されていないが9重合度が5
を超えたエステル化物は、不活性微粒子を添加するには
未だ酸価が高く分子量分布もブロードなため、このよう
な性状のエステル化物に不活性微粒子を添加すると不活
性微粒子の表面の微量の官能基等との相互作用により凝
集が進むものと推察される。
(実施例) 次に1本発明を実施例により具体的に説明する。
なお、実施例における極限粘度と平均重合度の測定法及
びポリマー中の粒子分散性の評価法は次のとおりである
極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし
、温度20℃で測定した。
オリゴマーの平均重合度 ウォーターズ社製ゲル浸透りロマトグラフ装置ヲ用イ、
 力5 ム: ULTRASTYRAGEIL LIN
BAR2本。
溶媒:クロロホルム/ヘキサフルオロインプロパツール
(容量比975/25)で測定した。
粒子分散性の評価 少量のポリマーを2枚のカバーグラス間に挟み。
280℃で溶融プレスし、急冷後、顕微鏡で粗大粒子の
数を観察して1〜4級(1〜2級が合格)にランク付け
した。
ここで、平均−次粒子径の4倍又は10μmのいずれか
大きい方の値を超える大きさの粒子を粗大粒子と判定し
た。
1級:粗大粒子数が10個/mm2未満2級:粗大粒子
数が11〜30個/酎23級耐粗大粒子数が31〜50
個、/nm’4級:粗大粒子数が51個/闘2以上 実施例1 テレフタル酸とエチレングリコールとを常法によりエス
テル化し、エステル化反応率が95%で。
平均重合度が8.3のビス−(β−ヒドロキシエチル)
テレフタレート及びその低重合体(BHBT)を得た。
このBHE!Tに、酢酸リチウム(LiDAc)を0.
15モル%(対テレフタルlP)含有するエチレングリ
コール(EG)を25重量%を添加し、240℃、3k
g/c++fGで1時間解重合した。
次いで1重縮合反応触媒として三酸化アンチモン0.0
2モル% (対テレフタル酸)、安定化剤としてトリエ
チルホスフェート0.05モル% (対テレフタルwI
)、酢酸マグネシウム0.10モル% (対テレフタル
酸)及びLiO^cO,05モル% (対テレフタ、ル
酸)を添加した後、平均粒径0.82μmの炭酸カルシ
ウム0.8重量%(対生成ポリエステル)をエチレング
リコールスラリーとして、240℃に保ちながら添加し
、30分間撹拌した。次いで、系内を240℃から28
0℃に徐々に昇温すると共に常圧から1ma+Hg以下
の高真空度に圧力を減じながら重縮合反応を行い、 〔
η〕0.63のポリエチレンテレフタレートを得た。
実施例2〜6 第1表に示した条件以外は実施例1と同様に行い、第1
表に示す〔η〕のポリエチレンテレフタレートを得た。
比較例1〜4 第1表に示した条件以外は実施例1と同様に行い、第1
表に示す〔η〕のポリエチレンテレフタレートを得た。
以上の実施例及び比較例で得られたポリエステルの粒子
分散性をまとめて第1表に示す。
第1表から明らかなように、実施例1〜6で得られたポ
リエステルは何れも粗大粒子が少なく良好なものであっ
た。これに対して比較例1〜4で得られたポリエステル
は実施例1〜6で得られたポリエステルに比較して著し
く粗大粒子が多いものであった。
(発明の効果) 本発明によれば、不活性微粒子の凝集による粗大異物の
著しく少ないポリエステルが得られる。
したがって、フィルムを製造する場合、押出機のフィル
ター詰まりが少なくなり、得られるフィルムは1表面の
粗大突起が少なく、磁気テープのベースに用いた場合に
ドロップアウト等の望ましくない現象を引き起こさない
適度の表面特性を有した高品質のものとなる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)テレフタル酸とエチレングリコールとから直接エ
    ステル化工程及び重縮合工程を経て不活性微粒子を含有
    するフィルム用ポリエステルを製造するに際し、エステ
    ル化反応終了後、エステル化物に対し5〜50重量%の
    エチレングリコールを添加し、エステル化物の平均重合
    度が5以下となるまで解重合した後、不活性微粒子のエ
    チレングリコールスラリーを添加し、重縮合物の極限粘
    度が0.5以上となるまで重縮合反応させることを特徴
    とするポリエステルの製造法。
  2. (2)解重合時にリチウム化合物を存在させる請求項1
    記載のポリエステルの製造法。
  3. (3)不活性微粒子のエチレングリコールスラリーを添
    加する前に重縮合反応触媒を添加する請求項1記載のポ
    リエステルの製造法。
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