JP3319181B2 - ポリエステル組成物の製造方法 - Google Patents

ポリエステル組成物の製造方法

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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステル組成物の製
造方法に関し、さらに詳しくは有機粒子および有機ポリ
シキロサンを添加してなるポリエステル組成物の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、例えばポリエチレンテレ
フタレートは優れた力学特性、化学特性を有しており、
フィルム、繊維などの成形品として広く用いられてい
る。
【0003】しかしながらポリエステルは成形品に加工
する際に滑り性不足のため生産性が低下するという問題
があった。このような問題を改善する方法として従来よ
りポリエステル中に不活性粒子を分散せしめ、成形品の
表面に凹凸を付与する方法が行なわれている(例えば、
特開昭52−86471号公報、特開昭59−1716
23号公報など)。これらの方法は滑り性の問題解決に
は有効であるが、成形品とした場合には、耐摩耗性、耐
脱落性を満足するレベルとすることができない。耐摩耗
性を向上させるための手法としては微細な粒子を含有さ
せる方法があり、例えば炭酸カルシウム、酸化チタン、
コロイド状シリカなどの不活性無機粒子の1種または2
種以上を組合せて添加したり、架橋ポリマ粒子などの有
機粒子を添加することが従来から行なわれている。有機
粒子を添加して易滑性、耐摩耗性を向上せしめるに当っ
ては、ポリエステルの重合時に添加する方法、1軸、2
軸などのエクストルーダーまたはベント機構を有するエ
クストルーダーなどを用いて溶融状態にあるポリマに添
加混合する方法等が提案されている〔特開平2−189
359号公報など〕。
【0004】しかしながらエクストルーダーなどを用い
て溶融状態にあるポリマに添加する方法では、ポリエス
テル中で有機粒子が凝集して粗大粒子を形成するため、
成形品表面に多くの粗大粒子が散在し、フィルム成形品
においては耐摩耗性を低下させるばかりでなく、最終製
品としての磁気テープの製造工程中にフィルムの耐摩耗
粉が発生しやすくなり、磁性層を塗布する工程で塗布抜
けが生じ、その結果磁気記録の抜け(ドロップアウト)
を生じる。一方、ポリエステルの重合時に添加する方法
については特開平1−236267号公報、特開平3−
45647号公報等に述べている。一方、有機粒子をポ
リエステルの合成反応系に添加する場合は、ポリエステ
ル反応系内での発泡現象や、反応系内の液面上昇などの
現象が特に激しく重合反応条件を安定化するのが困難な
ばかりでなく、発泡や液面上昇によって反応系内に添加
された粒子が凝集する原因となり、エクストルーダーを
用いて溶融状態にあるポリマに添加する場合と同様、フ
ィルム成形品にした場合、成形品表面に多くの粗大粒子
が散在し、最終製品としての磁気テープ特性を低下する
という問題を発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
問題点を解決するために鋭意検討した結果、有機粒子を
ポリエステルの重合反応系に添加するにあたり、該粒子
と特定の有機ポリシロキサンを添加することによりこれ
らの欠点を解決することに成功した。すなわち本発明の
目的は、ポリエステル反応系内での粒子の凝集を防止
し、フィルム成形品にした場合の成形品表面の欠点を防
止しするとともに、最終製品としての磁気テ―プ特性を
向上するポリエステル組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記、本発明の目的は、
ポリエステルの重合系に有機粒子を粒子添加する方法に
おいて、テレフタル酸もしくはそのエステル形成性誘導
体とグリコールのエステル交換反応もしくはエステル化
反応および引き続く重縮合反応を行うポリエステルの製
造方法において、重縮合工程における極限粘度が0.2
を越えない段階で、平均粒径5μm以下のジビニルベン
ゼン−エチルビニルベンゼン共重合体粒子および有機ポ
リシロキサンを添加することを特徴とするポリエステル
組成物の製造方法によって達成される。また、本発明の
目的は、ポリエステルの重合系に有機粒子を粒子添加す
る方法において、テレフタル酸もしくはそのエステル形
成性誘導体とグリコールのエステル交換反応もしくはエ
ステル化反応および引き続く重縮合反応を行うポリエス
テルの製造方法において、重縮合工程における極限粘度
が0.2を越えない段階で0.001〜5重量%の界面
活性剤を含有する有機粒子および有機ポリシロキサンを
添加することを特徴とするポリエステル組成物の製造方
法によって達成される。
【0007】本発明におけるポリエステルとは、例えば
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなどのホモポリエステ
ル、あるいはこれらを主たる構成成分とするコポリエス
テルである。コポリエステルの場合は、共重合成分であ
る他のジカルボン酸およびグリコール成分の量は、前記
ポリエステルを構成する酸成分に対して40モル%以下
が好ましい。共重合する酸としては、例えばイソフタル
酸、スルホオキシイソフタル酸などの、芳香族ジカルボ
ン酸、オキシ安息香酸などのオキシカルボン酸などが挙
げられる。また共重合するグリコール成分としては、例
えばプロピレングリコール、ネオペンチルグリコールな
どのアルキレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノールなどが挙げられる。
【0008】また、本発明で重縮合に使用される代表的
な触媒系は、グリコールに可溶なアンチモン、チタニウ
ム、あるいはゲルマニウム化合物で、三酸化アンチモ
ン、酒石酸アンチモンカリ、オキシ塩化アンチモン、酸
化ゲルマニウム、テトラアルキルチタネートなどが好ま
しく使用される。
【0009】本発明における有機粒子の組成として好ま
しいものを例示すると、ブチルアクリレート−ジビニル
ベンゼン共重合体、オクチルアクリレート−ジビニルベ
ンゼン共重合体、2−エチルヘキシルアクリレート−ジ
ビニルベンゼン共重合体、2−エチルヘキシルアクリレ
ート−エチレングリコールジメタクリレート共重合体、
ヘキシルメタクリレート−ジビニルベンゼン共重合体、
ジビニルベンゼン−エチルビニルベンゼン共重合体から
なる架橋高分子粒子が挙げられる。これらの中でジビニ
ルベンゼン−エチルビニルベンゼン共重合体からなる架
橋高分子粒子が好ましい。
【0010】本発明における有機粒子として、ジビニル
ベンゼン−エチルビニルベンゼン共重合体粒子を用いる
場合は、その組成比を特に限定するものではないが、粒
子中のビニルベンゼン単位の量がモノマー換算で50重
量%を越えた量である場合、特にポリエステル重合時あ
るいは溶融成形時に粒子分散性が良好あるため好まし
く、耐摩耗性が良好な81重量%以上であるものがさら
に好ましい。また、本発明のジビニルベンゼン−エチル
ビニルベンゼン共重合体粒子中には、他の成分を含有し
ていてもよく、これらの例としてはスチレン、あるいは
市販ジビニルベンゼンの不純物であるジエチルベンゼン
などが挙げられる。
【0011】本発明におけるジビニルベンゼン−エチル
ビニルベンゼン共重合体粒子などの有機粒子は、従来公
知の製造方法によって得られるが、均一な粒度分布を有
する粒子を製造する上で、均一ソープフリー法、シード
重合法、コアーシェル重合法などの乳化重合により製造
する方法が好ましい。
【0012】本発明における界面活性剤量は、有機粒子
に対して0.001〜5重量%であることが好ましく、
より好ましくは0.01〜3重量%、さらに好ましくは
0.1〜1重量%である。この量が0.001重量%未
満では、ポリエステル組成物中の粒子の分散性が不十分
であり、またこの量が5重量%を越えるとポリエステル
の熱安定性が悪化し、例えばフィルムに加工する際、フ
ィルム破れや着色が生じたりするようになる。また、粒
子形状としては特に限定するものではないが、易滑性、
耐摩耗性の点から、粒子形状が球形状で均一な粒度分布
のものが好ましい。すなわち体積形状係数が0.35〜
π/6のものが好ましくさらには0.45以上のものが
好ましい〔ただし体積形状係数fは次式f=ν/D3
表される。ここでνは粒子体積(μm3 )Dは粒子の投
影面における最大径(μm)〕。粒度分布としては、数
平均粒子径に対する重量平均粒子径の比DW/DNが
1.25〜3.0の範囲にあるものが好ましい。
【0013】本発明に用いるジビニルベンゼン、エチル
ビニルベンゼン共重合体粒子などの有機粒子の平均粒径
は5μm以下好ましくは3μm以下、好ましくは1μm
以下である。また、該粒子の添加量はポリエステル10
0重量部に対し、0.001〜10重量部が好ましく、
0.05〜5重量部がさらに好ましい。
【0014】本発明に用いられる有機ポリシロキサンの
具体例としては、ジメチルポリシロキサン、メチルエチ
ルポリシロキサン、フェニルメチルポリシロキサン、メ
チルプロピルポリシロキサン、メチルブチルポリシロキ
サンなどが挙げられる。これらの有機ポリシロキサンの
重合度としては約2000、分子量約150000まで
のものを好ましく使用することができる。
【0015】有機ポリシロキサンの添加方法としては、
重縮合工程における極限粘度が0.2を越えない段階で
有機粒子とともに添加される。例えば、該有機粒子の添
加前1時間以内、好ましくは30分以内に、さらには、
該有機粒子と同時に添加することが好ましい。有機ポリ
シロキサンから有機粒子までの間隔が長すぎると有機ポ
リシロキサンが飛散して好ましくないことがある。好ま
しい方法の一例としては、ジビニルベンゼン−エチルビ
ニルベンゼン共重合体粒子を水あるいはエチレングリコ
ールと水の混合溶液に添加し、さらに有機ポリシロキサ
ン化合物の一種以上の化合物を添加し、撹拌もしくは超
音波分散して微分散する方法を挙げることができる。こ
の場合、有機ポリシロキサンの添加量は、ジビニルベン
ゼン−エチルビニルベンゼン共重合体粒子に対し、50
〜2000ppmの範囲にすることが好ましい。添加量
が50ppm未満では、ポリエステル合成反応系内での
発泡現象を防止する効果が十分に得られない場合があ
る。また、添加量が2000ppmを越えると、ポリエ
ステルに対する有機シロキサンの分散性が悪くなり、ポ
リエステル本来の物性に影響を及ぼすようになり、さら
にはジビニルベンゼン、エチルビニルベンゼン共重合体
粒子のポリエステルへの分散性が低下するようになる場
合がある。ジビニルベンゼン−エチルビニルベンゼン共
重合体粒子のスラリー中には、他の成分、例えばメタノ
ール等の有機溶媒等が少量含まれても良く、酸、アルカ
リ等のPH調整剤等を少量目的に応じ併用してもよい。
【0016】また該スラリーは2種以上の粒度分布を有
するジビニルベンゼン−エチルビニルベンゼン共重合体
粒子の混合系であっても良く、また、他の不活性粒子、
例えば酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、二酸化ケイ
素、酸化ジルコニウム、タルク、等粒子が目的に応じて
併用されても良い。不活性粒子以外に触媒、熱安定剤酸
化防止剤、紫外線吸収剤等が併用されても良い。かくし
て得られる有機ポリシロキンを添加したジビニルベンゼ
ン−エチルビニルベンゼン共重合体粒子のスラリーはポ
リエステルの製造時、エステル化反応もしくはエステル
交換反応終了後重縮合工程の任意の段階で添加すること
ができるが、ポリエステルに対する粒子の分散性を十分
発揮せしめるためには、極限粘度が0.2を越えない段
階で添加するのが好ましい。
【0017】以上説明したごとく、本発明により、有機
ポリシロキンを添加して調整した平均粒径5μm以下の
ジビニルベンゼン−エチルビニルベンゼン共重合体粒子
含有スラリーをポリエステルに添加することにより、ポ
リエステル合成反応系に添加したときに発生する発泡現
象を抑制でき、従来得られなかった粗大凝集粒子を含ま
ず且つ、均一に分散された粒子を多数含有したポリエス
テルが得られ、成形品の製造工程における目づまりの減
少やフィルム破れなどの解消はもちろんこと、フィルム
の場合、均一に微細化された表面凹凸を有し、耐摩耗
性、脱落性にすぐれた成形体を得ることができる。
【0018】本発明のポリエステルは、ポリエチレテレ
フタレート繊維、フィルム、その他の成形分野において
有効であるが特に表面凹凸の微細性、耐スクラッチ性、
耐摩耗性を強く要求させる磁気テープの分野において好
ましく用いることができる。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。実施例中の各評価は以下の方法で行なった。
【0020】(1)ポリエステル重縮合反応の発泡現象 液面上昇を用いて評価し、発泡現象の生じない系の液面
を100として基準値化し、基準値に対し発泡現象によ
る液面上昇の程度を表示した。 ◎:液面上昇の程度が100〜120までの範囲 ○:液面上昇の程度が120〜150までの範囲 △:液面上昇の程度が150を越え180までの範囲 ×:液面上昇の程度が180を越えるもの ○〜◎の段階を合格とした。
【0021】(2)ポリマ中の粒子分散性 ポリマ濾圧を測定し、いわゆる粒子分散性が不良で凝集
粒子が多いポリマ程濾圧上昇が大きいことから次の方法
で評価した。すなわち5μmフィルタを装着した押出機
でポリマを押出して押出量と濾圧の関係から単位濾過面
積当りの濾圧曲線を作成しポリマ組成物100g通過時
の濾圧上昇(kg/cm2 /ポリマ100g/フィルタ
1cm2 )から次のように判定した。 1級:濾圧上昇が3kg/cm2 未満 2級:3kg/cm2 7kg/cm2 未満 3級:7kg/cm2 10kg/cm2 未満 4級:10kg/cm2 2級以上合格とした。
【0022】(3)ポリマの極限粘度 o−クロロフェノールを溶媒とし、25℃で測定した。
【0023】(4)粒子の平均粒径 電子顕微鏡観察によって等価球径を測定し、これから求
めた重量基準の平均値である。
【0024】実施例1 エチレングリコール(以下EGという)80重量%に平
均粒子径0.5μmのジビニルベンゼン−エチルビニル
ベンゼン共重合体粒子(ジビニルベンゼン純度81%)
20重量%と、ジビニルベンゼン−エチルビニルベンゼ
ン共重合体粒子に対しジメチルポリシロキサンを50p
pm〜2000ppmの範囲で水準を変更し、それぞれ
常温下1時間ディゾルバーで撹拌処理し、ジビニルベン
ゼン−エチルビニルベンゼン共重合体粒子/エチレング
リコールスラリーを得た。
【0025】他方、ジメチルテレフタレート100重量
部、エチレングリコール70重量部に、触媒として酢酸
マンガン0.04重量部を加えてエステル交換反応を行
った後、反応生成物(極限粘度0.1)に先に調製した
EGスラリー5重量部と触媒の酸化アンチモン0.03
重量部および耐熱安定剤としてトリメチルホスフュート
0.04重量部を加え重縮合反応を行った。表1に重縮
合反応時の液面上昇およびポリマの濾圧上昇(粒子分散
性の指標)を示した。表1に示すとおり、ジメチルポリ
シロキサンの添加量が50ppm以上2000ppm以
下の範囲では液面上昇は良好となり、濾圧上昇も液面上
昇と対応し良好であった。
【0026】実施例1においてジメチルポリシロキサン
を添加しないでジビニルベンゼン−エチルビニルベンゼ
ン共重合体粒子スラリー調製する以外は実施例1と全
く同様にしてEGスラリーおよびポリマを得た。重縮合
反応時における発泡現象による液面上昇程度は200
(判定×)であり、また濾圧上昇は12kg/cm
2(判定4級)であり、製品使用に適さないものであっ
た。
【0027】実施例2 実施例1において、ジメチルポリシロキサンを用いる代
わりにフェニルメチルポリシロキサンを用いる以外は実
施例1と全く同様にしてEGスラリーを調製し、ポリマ
を得た。重縮合反応時における発泡現象による液面上昇
程度は120(判定◎)であり、また、濾圧上昇は2.
0kg/cm2(判定1級)であり良好であった。
【0028】実施例3 実施例1においてジビニルベンゼン純度81%のものに
代えてジビニルベンゼン純度55%のジビニルベンゼン
−エチルビニルベンゼン共重合体粒子を用いる以外は実
施例1と全く同様にしてジメチルポリシロキサン500
ppmを添加し、EGスラリーおよびポリマを得た。該
EGスラリー添加後重縮合反応時における発泡現象によ
る液面上昇程度は120(判定◎)であった。また、濾
圧上昇は2.0kg/cm2 (判定1級)であり良好で
あった。
【0029】実施例4 実施例1において平均粒子径0.3μのジビニルベンゼ
ン−エチルビニルベンゼン共重合体粒子を用い有機ポリ
シロキサンとしてジメチルポリシロキサン500ppm
を添加する以外は、実施例1と全く同様にしてEGスラ
リーおよびポリマを得た。該EGスラリ―添加して重縮
合反応において、発泡現象による液面上昇程度は130
(判定◎)であった。また、濾圧上昇は1.5kg/c
2 (判定1級)であり良好であった。
【0030】実施例5 イオン交換水80重量%に、平均粒子径0.5μのジビ
ニルベンゼン−エチルビニルベンゼン共重合体粒子(ジ
ビニルベンゼン純度81%)20重量%と、該共重合体
粒子に対しジメチルポリシロキサンを700ppm添加
し、常温下1時間ディゾルバーで撹拌処理し、ジビニル
ベンゼン−エチルビニルベンゼン共重合体粒子/水スラ
リーを得た。該水スラリー5重量部を用いる以外は、実
施例1と全く同様にしてポリマを得た。(極限粘度0.
620、軟化点261.0℃)を得た。該水スラリーを
添加して重縮合反応において発泡現象による液面上昇程
度は120(判定◎)であった。また、該ポリマの濾圧
上昇は3.5kg/cm2(判定2級)であり良好であ
った。
【0031】実施例6 実施例1において、ジメチルポリシロキサン500pp
mを添加して調製したEGスラリーを触媒として酢酸マ
ンガンの代わりに酢酸マグネシウム0.06重量部を用
いてエステル交換反応する以外実施例1と全く同様にし
てエステル交換反応して得られた反応生成物に添加し、
同様にしてポリマ(極限粘度0.611、軟化点26
0.8℃)を得た。重縮合反応において液面上昇程度は
120(判定◎)であった。また、濾圧上昇は1.5k
g/cm2 (判定1級)であり良好であった。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、フィルム等に成形した
場合、均一微細な表面構造を有しており、特に耐摩耗
性、耐脱落性、耐スクラッチ性および走行性に優れ、磁
気記録媒体用ベースフィルムをはじめとする産業用資材
として有用であり、その工業的価値は高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレフタル酸もしくはそのエステル形成
    性誘導体とグリコールのエステル交換もしくはエステル
    化反応および引き続く重縮合反応を行うポリエステルの
    製造方法において、重縮合工程における極限粘度が0.
    2を越えない段階で、平均粒径5μm以下のジビニルベ
    ンゼン−エチルビニルベンゼン共重合体粒子および有機
    ポリシロキサンを添加することを特徴とするポリエステ
    ル組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 ジビニルベンゼン−エチルビニルベンゼ
    ン共重合体粒子が、0.001〜5重量%の界面活性剤
    を含有することを特徴とする請求項1に記載のポリエス
    テル組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 テレフタル酸もしくはそのエステル形成
    性誘導体とグリコールのエステル交換もしくはエステル
    化反応および引き続く重縮合反応を行うポリエステルの
    製造方法において、重縮合工程における極限粘度が0.
    2を越えない段階で、0.001〜5重量%の界面活性
    剤を含有する有機粒子および有機ポリシロキサンを添加
    することを特徴とするポリエステル組成物の製造方法。
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