JPS6330928B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6330928B2
JPS6330928B2 JP11968480A JP11968480A JPS6330928B2 JP S6330928 B2 JPS6330928 B2 JP S6330928B2 JP 11968480 A JP11968480 A JP 11968480A JP 11968480 A JP11968480 A JP 11968480A JP S6330928 B2 JPS6330928 B2 JP S6330928B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester
silicon oxide
polymerization
present
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP11968480A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5744623A (en
Inventor
Yoshimitsu Ito
Hideo Ishibashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP11968480A priority Critical patent/JPS5744623A/ja
Publication of JPS5744623A publication Critical patent/JPS5744623A/ja
Publication of JPS6330928B2 publication Critical patent/JPS6330928B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は優れた透明性および易滑性を有するポ
リエステルの製造法に関するものである。更に詳
しくは特定の製造方法で製造した乾式法酸化ケイ
素をポリエステルの製造工程で添加し、優れた粒
子分散性を有し、かつ良好な透明性と易滑性を有
する繊維あるいはフイルムを作り得る線状ポリエ
ステルの製造法に関するものである。 一般にポリエステルは優れた物理的特性、化学
的特性を有するが故に衣料用、産業用の繊維とし
て、また磁気テープ用、写真用などのフイルム用
として広く使用されている。 しかしながら、その光輝性、透明性を十分に生
かした繊維あるいはフイルムを製造しようとする
場合にはその成形過程および繊維、フイルム高次
加工工程において往々にして工程通過性の不良を
ひきおこしていた。この原因はその多くの場合、
繊維―繊維間、フイルム―フイルム間、繊維―金
属間、フイルム―金属間の高い摩擦係数に起因す
るものであつた。 従来ポリエステルの摩擦係数を低下させ、繊維
およびフイルムに易滑性を付与する方法として数
多くの技術が提案され、実施されているが大略 (1) ポリエステル合成時に使用する触媒、着色防
止剤などの一部または全部を反応過程で析出せ
しめ微粒子として存在させる方法。 (2) 酸化チタンを添加する方法。 (3) ポリエステルとの屈折率差が小さい不活性無
機微粒子を添加する方法。 などがある。 これらのいずれの方法においてもその目的とす
るところはポリエステル中に微粒子を存在させ、
得られた繊維、フイルムの表面に微少な凹凸を形
成せしめその凹凸によつて繊維―繊維、フイルム
―フイルム、繊維―金属、フイルム―金属間など
の摩擦係数を低下せしめ優れた工程通過性を確保
せんとするものであつた。 しかしながら(1)の方法はポリエステルの合成反
応中に触媒金属化合物に起因する粒子を生成させ
る方法であるため、粒子量、粒子径のコントロー
ルおよび粗大粒子の生成防止などが困難であつ
た。 また(2)の方法は一応繊維あるいはフイルムに易
滑性を付与できるが、酸化チタンの隠ペイ力が強
いため透明性が要求される用途には展開不可能で
あつた。また透明性を保持できる程度の酸化チタ
ンを繊維あるいはフイルムに存在せしめる場合
は、得られる繊維あるいはフイルムの易滑性が不
十分であるなどの難点があつた。 一方、(3)の方法は不活性無機微粒子の種類、添
加量などを適切に選定することができればある程
度の透明性を保持しつつ、易滑性を付与せしめる
ことは可能である。 すなわち従来からポリエステルに該ポリエステ
ルと屈折率差の小さい不活性無機微粒子を添加
し、得られる繊維あるいはフイルムの透明性を保
持しつつ、易滑性を付与する方法として、 (A) ポリエステルフイルムの易滑透明性を目的と
して酸化ケイ素と酸化マグネシウムを主成分と
する微粒子(タルク)を第三級アミン、第四級
アンモニウム化合物等の存在下でエステル交換
反応、重合反応の任意の時点で前記粒子を添加
する方法(特公昭43−23960号公報)、 (B) カオリナイト、タルク等の無機化合物を添加
する方法(フランス特許第1347696号)、 (C) 平均粒径20mμ以下の酸化ケイ素を添加する
方法(特公昭37−12150号公報)、 (D) 一次粒子の平均粒径が20mμ〜100mμで、か
つPHが3.5〜4.5の酸化ケイ素を、第四級アンモ
ニウム化合物からなる群から選ばれた少くとも
一種以上の塩基性化合物で処理し、PHを7.0〜
10.5に調製した後、ポリエステルの重合が完結
するまでの任意の段階で添加する方法(特開昭
53−45396号公報)、 などが知られている。 これらの方法のうち(A)および(B)は天然品からな
る粉砕物の添加であるため粗大粒子の混入がさけ
られず、該粗大粒子に起因する繊維製造時の糸切
れ、毛羽の発生が多発、またフイルムでは表面に
粗大粒子が散在するなど種々の問題があつた。 また(C)の方法は原料として微細な酸化ケイ素を
使用するため、原料からの粗大粒子の混入は(A)、
(B)の方法に比べてかなり回避できる。しかし特公
昭43−23960号公報に記載されている様に酸化ケ
イ素はポリエステル中での分散性が極めて悪いた
め、該ポリエステル製造中に凝集が起こりフイル
ムに成形した場合フイルム表面に多くの粗大粒子
が散在し、フイルムの透明性を下げるばかりでな
く、極薄フイルムを製造する際の大きな支障とな
る。 さらに(D)の方法は上述(C)の方法の欠点である該
ポリエステル製造中における凝集を防止しようと
するものであり、(C)に比べて確かにポリマ中の粗
大粒子の量を少なくすることが可能であるがまだ
十分ではなかつた。 さらに(C)、(D)の方法では酸化ケイ素を添加する
ため、得られるポリマの耐加水分解性が低下する
という難点があつた。この理由は明確ではない
が、酸化ケイ素表面に存在するシラノール基が重
合中に反応してシラノールエステルを生成し、こ
のシラノールエステルの耐加水分解性が悪いため
と考えられる。 本発明者らは上記問題点に鑑み、特に(C)、(D)の
有用性に着目し、酸化ケイ素の凝集を防止するこ
とについて鋭意検討した結果、本発明に到達した
ものである。 すなわち本発明はテレフタル酸またはそのエス
テル成形性誘誘導体およびエチレングリコール、
1,4―ブタンジオールから選ばれるグリコール
あるいはそのエステル形成性誘導体からポリエス
テルを製造するに際し、該ポリエステルの重合が
完結するまでの任意の段階で粒子表面にアルキル
基を有し、かつ粒子表面のシラノール基を封鎖し
た平均の一次粒子径が100mμ以下である乾式法酸
化ケイ素を得られるポリエステルに対し0.05〜4
重量%を添加した後重合を完結させることを特徴
とする粒子分散性の優れたポリエステルの製造方
法である。 本発明におけるポリエステルとはテレフタル酸
またはそのエステル形成性誘導体をジカルボン酸
成分とし、エチレングリコール、1,4―ブタン
ジオールから選ばれるグリコールまたはそのエス
テル形成性誘導体をグリコール成分とするポリエ
ステルを対象とする。 なおテレフタル酸成分の一部を例えば5―ナト
リウムスルホイソフタル酸、5―カリウムスルホ
イソフタル酸、p―β―ヒドロキシエトキシ安息
香酸、p―ヒドロキシ安息香酸、イソフタル酸、
4,4′―ジフエニルスルホンジカルボン酸、4′,
4―ジフエニルメタンジカルボン酸、4′,4―ジ
フエニルエーテルジカルボン酸、4,4′―ジフエ
ニルジカルボン酸、1,2′―ジフエノキシエタン
―p,p′―ジカルボン酸、2,6―ナフタリンジ
カルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などの二官
能性カルボン酸またはそのエステル形成性誘導体
で置換えるか、またはグリコール成分の一部をト
リメチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、1,4―シクロヘキサンジオール、
1,4―シクロヘキサンジメタノール、1,4―
ビス―β―ヒドロキシエトキシベンゼン、ビスフ
エノールAなどの脂肪族、脂環族、芳香族のジオ
キシ化合物またはそのエステル形成性誘導体で置
換えた主鎖の繰返し単位の70モル%以上がエチレ
ンテレフタレート単位およびテトラメチレンテレ
フタレート単位から選ばれるエステル単位である
共重合ポリエステルであつてもよい。 かかる成分のうち特に染色性改善を目的とした
場合、ポリエステルを構成するグリコール成分の
一部をポリアルキレングリコールおよび/または
テレフタル酸成分の一部をアルカリ金属スルホネ
ート基を有するイソフタル酸成分で置き換える方
法が最も好ましく用いられる。従来酸化ケイ素を
添加して透明でかつ易滑性のあるポリアルキレン
グリコールおよび/またはアルカリ金属スルホネ
ート基を有するイソフタル酸成分を含むポリエス
テルを製造する場合、酸化ケイ素の凝集が激しく
ポリマ中の粗大粒子の量が多いという難点があつ
た。しかしながら本発明の乾式法酸化ケイ素を用
いることによりかかるポリエステル中の粗大粒子
の量を大幅に減少させることに成功した。 さらにペンタエリスリトール、トリメチロール
プロパン、トリメリツト酸、トリメシン酸等の鎖
分岐剤やモノハイドリツクポリアルキレンオキサ
イド、フエニル酢酸等の重合停止剤を少割合使用
することも可能である。 かかる原料からポリエステルを製造するには、
例えばテレフタル酸またはテレフタル酸ジメチル
をエチレングリコールまたは1,4―ブタンジオ
ールでエステル化またはエステル交換反応せしめ
るか、またはテレフタル酸にエチレンオキサイド
を付加反応せしめるかしてテレフタル酸のエチレ
ングリコールまたは1,4―ブタンジオールエス
テルおよび/またはその低重合体を合成し、次い
で該生成物を常法により重合反応せしめる方法が
最も広く採用される。 さらに本発明を実施するポリエステルの合成に
当つては当業界周知の触媒、着色防止剤、エーテ
ル結合副生防止剤、抗酸化剤、難燃剤などを適宜
使用することができる。 本発明における粒子表面にアルキル基を有し、
かつ粒子表面のシラノール基を封鎖した乾式法酸
化ケイ素とは、たとえば乾式法酸化ケイ素とジア
ルキルジクロルシランを反応させることにより、
粒子表面のシラノール基を30%以上封鎖したもの
である。 ここに言う乾式法による酸化ケイ素とは、たと
えば「プラスチツク用およびゴム用添加剤実用便
覧」(化学工業社、昭和45年8月10日発行)の524
ページに記載されているような一般にハロゲン化
ケイ素を水分および酸素とともに気相で熱分解さ
せる方法である。 本発明における乾式法酸化ケイ素の粒子表面に
存在するアルキル基は特に限定しないがメチル基
およびエチル基が好ましい。 本発明における乾式法酸化ケイ素の粒子表面の
シラノール基封鎖率は30%以上であり特に60%以
上が好ましい。30%未満ではポリエステルの重合
反応中に激しく凝集しポリマ中の粗大粒子数が増
加し、かつ得られるポリエステルの耐加水分解性
が低下するので好ましくない。 本発明における粒子表面にアルキル基を有し、
かつ粒子表面のシラノール基を封鎖した乾式法酸
化ケイ素の平均の一次粒子径は100mμ以下、好ま
しくは40mμ以下である。平均の一次粒子径が
100mμを越えると得られるポリエステルの透明性
が低下する。 本発明における粒子表面にアルキル基を有し、
かつ粒子表面のシラノール基を封鎖した乾式法酸
化ケイ素の添加量は得られるポリエステルに対し
0.05〜4重量%であり、好ましくは0.3〜2重量
%である。0.05重量%未満では得られる繊維ある
いはフイルムの易滑性が十分でなく、また4重量
%を越えると得られる繊維あるいはフイルムの透
明性が低下する。 本発明における乾式法酸化ケイ素は脂肪族グリ
コール、脂肪族アルコールあるいは水等に公知の
方法で分散させ分散スラリーとしてポリエステル
の重合が完結するまでの任意の段階で添加するこ
とができるが特に該ポリエステルの原料となるエ
チレングリコールに分散させて添加することが好
ましい。また、エチレングリコールスラリーの濃
度は得られるポリエステルチツプの粗大粒子数の
点から0.5〜20重量%が好ましく、1〜15重量%
が特に好ましい。 本発明における乾式法酸化ケイ素の分散スラリ
ーは従来公知の方法で調製できるが、該乾式法酸
化ケイ素とエチレングリコールを特開昭53−
125495号公報に開示された撹拌翼の回転方向と平
行した複数個のせん断翼をもつ高速撹拌機中で分
散させる方法および該分散方法に超音波分散方法
を併用する方法が好ましい。調製したスラリーは
スラリー中の粗大粒子を除去する目的で60メツシ
ユ以上のフイルターで過することが望ましい。 また、ポリエステル重合完結前に添加した本発
明の乾式法酸化ケイ素の凝集を防ぐ目的で分散剤
を適用することが好ましい。特にテトラアルキル
アンモニウム化合物は凝集防止効果が大きく好適
である。酸化ケイ素の分散剤としてテトラアルキ
ルアンモニウム化合物を適用している例として特
開昭53−45396号公報があるが該公報で適用して
いる酸化ケイ素に及ぼす凝集防止効果に比べ、本
発明の乾式法酸化ケイ素に対する凝集防止効果の
方が著しく優れている。ここで、テトラアルキル
アンモニウム化合物としては水酸化テトラメチル
アンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、
水酸化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラエ
チルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウ
ム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、塩化テ
トラプロピルアンモニウム、水酸化テトライソプ
ロピルアンモニウム、塩化テトライソプロピルア
ンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、
塩化テトラブチルアンモニウムなどがあげられる
が、なかでも水酸化テトラエチルアンモニウムが
特に好ましい。 テトラアルキルアンモニウム化合物の添加量は
得られるポリマの粗大粒子およびb値(後記する
方法によつて測定されポリマの着色程度を示す)
の面から本発明の酸化ケイ素に対し0.5〜30重量
%が好ましく、特に5〜20重量%が好ましい。 本発明における粒子表面にアルキル基を有し、
かつ粒子表面のシラノール基を封鎖した乾式法酸
化ケイ素のグリコールスラリーの添加時期はポリ
エステルの重合が完結するまでの任意の段階であ
り、特に該ポリエステルの重合反応開始前が均一
分散性が優れている点で好ましい。 本発明におけるポリマの極限粘度〔η〕は得ら
れるポリマ中の粒子の均一性の点で0.45以上とす
るのが好ましく、一層好ましくは0.55〜0.80であ
る。 また本発明における乾式法酸化ケイ素は、ポリ
エステルを構成するグリコール成分の一部をポリ
アルキレングリコールで、および/またはテレフ
タル酸成分の一部をアルカリ金属スルホネート基
を有するイソフタル酸成分で置き換えたポリエス
テルにおいて、特に粗大粒子数の改善されたポリ
エステルが得られるので、該ポリエステルに使用
することが一層好ましい。 以下実施例をあげて本発明を具体的に説明す
る。なお、本発明における各種の測定方法は次の
とおりである。 (b値) ポリマを直径2.5〜3.5mm、高さ4.5〜5.5mmの円
柱状に成形し、スガ試験機株式会社製直読式色差
コンピユーターで測定する。b値が大きい程ポリ
マの黄味傾向が増大する。 (平均の一次粒子径) 本発明における乾式法酸化ケイ素の粉末を電子
顕微鏡で10万倍に拡大した写真を撮影し、得られ
た像から各一次粒子の最長径を測定し、1000個の
平均として求めた値をいう。 (ポリマの透明性) ポリマを直径2.5〜3.5mm、高さ4.5〜5.5mmの円
柱状に成形し、次の基準で肉眼判定した。 1級 非常に良好 2級 やや良好 3級 普通 4級 やや劣る 5級 かなり劣る (フイルムの易滑性) 東洋テスター(株)製のスリツプテスターを用い
ASTM―D―1894B法に従つて測定した静摩擦
係数を滑り性の目安として用い、次のようにラン
ク付けした。 〔静摩擦係数〕 〔滑り性〕 1.2未満 ○ 1.2〜1.5 △ 1.5以上 × (粗大粒子数) 試料約10mgを18mm×18mmのカバーグラスにはさ
み、280℃〜300℃のホツトプレート上で熱圧着
し、直径約10mmのフイルムを作成する。このフイ
ルムを位相差顕微鏡(100倍)で観察し、最大長
さ10μ以上の粗大粒子を測定し試料10mgあたりの
粗大粒子の数を算出し、1水準あたり10回測定し
た平均値とする。 (融点) PerKin―Elmer社製DSC―1Bを使用し、試料
ポリマ10mgを用いて窒素ガス雰囲気下、常温から
16℃/minの速度で昇温し、融解ピークの極小点
(Tm)を測定した。 (極限粘度〔η〕) ポリマをO―クロロフエノールに溶解し、25℃
で測定した値である。 (耐加水分解性) 一辺が約1mmの直方体に切断したポリマ1gと
蒸留水100gをオートクレーブに仕込み30分で130
℃に昇温し、更に130℃で2時間加熱した。熱水
処理終了後100℃で1時間減圧乾燥後極限粘度を
測定し初期極限粘度に対する極限粘度の低下から
次の基準で耐加水分解性を判定した。 ◎ 極限粘度の低下はほとんどない。 ○ 〃 非常に小さい。 △ 〃 若干ある。 × 〃 やや大きい。 実施例 1 テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコ
ール64部、酢酸カルシウム1水塩0.1部、三酸化
アンチモン0.03部をエステル交換缶に仕込み、窒
素雰囲気下で150〜230℃に昇温して生成するメタ
ノールを連続的に系外に留去しながら、エステル
交換反応を行ない、反応開始後3時間で反応を終
了した。得られた生成物にリン酸トリメチル0.05
部加え、更にハロゲン化ケイ素を水分および酸素
とともに気相で熱分解して得た乾式法酸化ケイ素
とジメチルジクロルシランを反応させて得た粒子
表面のシラノール基をメチル基により75%封鎖し
た平均の一次粒子径が16mμである乾式法酸化ケ
イ素とエチレングリコールを重量比が5:95の混
合物をJanke & Kunkel社製Ultra Turrax
T45Dx(10000rpm)で30分間分散せしめたスラ
リーを該乾式法酸化ケイ素として得られるポリエ
ステルに対して1.0重量%になるようにして添加
した。次いで重合反応系を除々に減圧にして1時
間30分かけて760mmHgから1mmHgまで減圧し、
同時に1時間30分かけて230℃から280℃まで昇温
した。1mmHg以下の減圧下、重合温度280℃でさ
らに2時間、合計3時間30分重合した。反応終了
後ポリマを直径3mmの棒状で水中に吐出し、長さ
5mmに切断してポリエステルチツプを得た。得ら
れたポリエステルチツプの〔η〕は0.675、透明
性は1級、b値は3.8、さらに粗大粒子数は12個
であつた。該ポリエステルチツプの耐加水分解性
を測定した結果、極限粘度の低下は非常に小さく
良好であつた。またポリエステルチツプを180℃
で3時間減圧乾燥後295℃に設定された押出機で
シート化し、続いて95〜130℃で二軸延伸し厚さ
25μの二軸延伸フイルムを得た。該二軸延伸フイ
ルムの静摩擦係数は0.58で極めて良好であつた。 実施例 2 実施例1の重量法に従がい、ハロゲン化ケイ素
を水分および酸素とともに気相で熱分解して得た
乾式法酸化ケイ素とジアルキルジクロロシランを
反応させて得た種々の乾式法酸化ケイ素を1.0重
量%添加してポリエステルチツプを得た。得られ
たポリエステルチツプの特性を表1に示した。表
1から乾式法酸化ケイ素のシラノール基の封鎖
率、平均の一次粒子径などは本発明の範囲が好ま
しいことは明白である。
【表】
【表】 実施例 3 実施例2の実験No.5において乾式法酸化ケイ素
のエチレングリコールスラリーを表2のように変
更した以外は実施例2の実験No.5と同様にしてチ
ツプを得た。 各チツプ特性を表2に示した。表2からスラリ
ー濃度が0.5〜20%の場合には得られるポリマの
融点、粗大粒子数が特に良好であることが明らか
である。
【表】 実施例 4 実施例1において本発明の乾式法酸化ケイ素の
エチレングリコールスラリーを表3のフイルター
で過した以外実施例1と同様にしてチツプを得
た。得られたチツプの特性を表3に示した。表3
から60メツシユ以上のスラリーフイルターを採用
した場合にはポリマ中の粗大粒子数が特に少なく
良好であることがわかる。
【表】 実施例 5 実施例1において本発明の乾式法酸化ケイ素の
添加量を表4のように変更した以外は実施例1と
同様にしてエステル交換反応後重合、チツプ化
し、次いで製膜した。得られたチツプおよびフイ
ルムの特性を表4に示した。表4から本発明の乾
式法酸化ケイ素の添加量は本発明の範囲が好適で
ある。
【表】 実施例 6 実施例1において重合時間を表5のように変更
して[η]の異るポリエステルチツプを得た。得
られたチツプの特性を表5に示した。表5から
〔η〕が0.45以上の場合には得られたポリエステ
ルチツプの粗大粒子数が特に少なく良好であるこ
とがわかる。
【表】 実施例 7 実施例1において本発明の乾式法酸化ケイ素の
エチレングリコールスラリーを調製する際に表6
に示したような分散剤を添加した以外は実施例1
と同様にしてエステル交換反応および重合をし
た。得られたポリエステルチツプの特性を表6に
示した。分散剤としては水酸化テトラエチルアン
モニウムが好適であり、また添加量は0.5〜30%
が好適であることは明白である。
【表】
【表】 * 乾式法酸化ケイ素に対する添加量(%)
実施例 8 実施例1において乾式法酸化ケイ素の添加時期
を表7のように変更した以外は実施例1と同様に
してエステル交換後重合、チツプ化し、次いで製
膜した。得られたチツプの特性を表7に示した。
表7から乾式法酸化ケイ素の添加時期は重合完結
前が良好であることは明白である。
【表】 実施例 9 実施例1の重合法に従がいエステル交換反応終
了後、ポリアルキレングリコールを得られるポリ
エステルに対して4重量%添加し、かつ表8の実
施例1で使用した本発明の乾式法酸化ケイ素と本
発明外のシラノール基を封鎖していない乾式法酸
化ケイ素を1.0重量%添加して重合を行ないポリ
エステルチツプを得た。得られたポリエステルチ
ツプの特性を表8に示した。表8から本発明の乾
式法酸化ケイ素を使用したポリマは粗大粒子数が
少ないことは明白である。
【表】 実施例 10 テレフタル酸ジメチル100部、3,5―ビス
(メトキシカルボニル)ベンゼンスルホン酸ナト
リウム50部、エチレングリコール64部、酢酸リチ
ウム・2水和物0.2部、酢酸マンガン・4水和物
0.02部、三酸化アンチモン0.03部をエステル交換
缶に仕込み、窒素雰囲気下で150〜230℃に昇温し
て生成するメタノールを連続的に系外に留去しな
がら、エステル交換反応を行ない、反応開始後3
時間で反応を終了した。得られた生成物にリン酸
トリメチルを0.05部加え、さらに表9の実施例1
で使用した本発明の乾式法酸化ケイ素と本発明外
のシラノール基を封鎖していない乾式法酸化ケイ
素およびエチレングリコールの重量比が5:95で
ある混合物をJanke & Kunkel社製Ultra
Turrax T45DX(10000rpm)で30分間分散せし
めたスラリーを表9の乾式法酸化ケイ素として得
られるポリエステルに対して1.0重量%になるよ
うにして添加した。次いで重合反応系を除々に減
圧にして1時間30分かけて760mmHgから1mmHg
まで減圧し、同時に1時間30分かけて230℃から
280℃まで昇温した。1mmHg以下の減圧下、重合
温度280℃でさらに2時間、合計3時間30分重合
した。反応終了後ポリマを直径3mmの棒状で水中
に吐出し、長さ5mmに切断してポリエステルチツ
プを得た。得られたポリエステルチツプの特性を
表9に示した。表9から本発明の乾式法酸化ケイ
素を使用したポリマは粗大粒子数が少ないことは
明白である。
【表】 実施例 11 テレフタル酸ジメチル100部、1,4―ブタン
ジオール93部、テトラブチルチタネート0.03部を
エステル交換缶に仕込み、窒素ガス雰囲気下で
140℃から225℃まで昇温して生成するメタノー
ル、テトラヒドロフランおよび水を連続的に系外
に留去しながらエステル交換反応を行ない、反応
開始後4時間で該反応を終了した。得られた生成
物にテトラブチルチタネートを0.03部添加し、更
に実施例1で使用した本発明の粒子表面にメチル
基を有しかつ粒子表面のシラノール基を75%封鎖
した平均の一次粒子径が16mμである乾式法酸化
ケイ素5.0重量%および水酸化テトラエチルアン
モニウム1.0重量%含んだ1,4―ブタンジオー
ルスラリーを本発明の乾式法酸化ケイ素として得
られるポリエステルに対して1.0重量%になるよ
うに添加した。次いで系を除々に減圧して1時間
かけて760mmHgから1mmHgまで減圧し、同時に
1時間かけて225℃から250℃まで昇温した。1mm
Hg以下の減圧下、重合温度250℃で更に2時間、
合計3時間重合した。反応終了後直径3mmの棒状
ポリマが得られるように水中に吐出した。さらに
該ポリマを長さ5mmに切断してポリエステルチツ
プを得た。得られたポリエステルチツプの極限粘
度は0.795、b値は8.1、粗大粒子数は6であつ
た。該ポリエステルチツプを160℃で5時間減圧
乾燥後、250℃に設定された押出機でシート化し、
続いて100〜110℃で二軸延伸し厚さ25μの二軸延
伸フイルムの静摩擦係数は0.59であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導
    体およびエチレングリコール、1,4―ブタンジ
    オールから選ばれるグリコールまたはそのエステ
    ル形成性誘導体からポリエステルを製造するに際
    し、該ポリエステルの重合が完結するまでの任意
    の段階で、粒子表面にアルキル基を有し、かつ粒
    子表面のシラノール基を封鎖した平均の一次粒子
    径が100mμ以下である乾式法酸化ケイ素を得られ
    るポリエステルに対し0.05〜4重量%を添加した
    後重合を完結させることを特徴とする粒子分散性
    の優れたポリエステルの製造方法。
JP11968480A 1980-09-01 1980-09-01 Preparation of polyester having excellent particle dispersibility Granted JPS5744623A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11968480A JPS5744623A (en) 1980-09-01 1980-09-01 Preparation of polyester having excellent particle dispersibility

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11968480A JPS5744623A (en) 1980-09-01 1980-09-01 Preparation of polyester having excellent particle dispersibility

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5744623A JPS5744623A (en) 1982-03-13
JPS6330928B2 true JPS6330928B2 (ja) 1988-06-21

Family

ID=14767483

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11968480A Granted JPS5744623A (en) 1980-09-01 1980-09-01 Preparation of polyester having excellent particle dispersibility

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5744623A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0621170B2 (ja) * 1986-03-25 1994-03-23 ダイアホイルヘキスト株式会社 2軸延伸ポリエステルフイルム
JP4853788B2 (ja) * 2007-05-25 2012-01-11 住友金属工業株式会社 矯正機
JP5286477B2 (ja) * 2008-01-30 2013-09-11 東洋製罐株式会社 延伸ブロー成形容器

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5744623A (en) 1982-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6330928B2 (ja)
JPS5845227A (ja) 粒子分散性のすぐれたポリエステルの製造方法
JPS6312894B2 (ja)
JPS638968B2 (ja)
JP2862992B2 (ja) ポリエステルの製造法
JPH03269016A (ja) ポリエステルの製造法
JP2954983B2 (ja) 熱可塑性ポリエステル組成物およびそれからなるフィルム
JP3040805B2 (ja) 滑性及びアンチブロッキング性の改善された熱可塑性樹脂フィルム
JPS59204617A (ja) ポリエステルの製造方法
JP3017230B2 (ja) ポリエステル組成物およびその製造方法
JPS6144922A (ja) ポリエステルの製造方法
JP3102013B2 (ja) 熱可塑性ポリエステル組成物
JP3109137B2 (ja) 芳香族ポリエステル組成物
JPS612731A (ja) 易滑性ポリエステルの製造方法
JPH0297523A (ja) ポリエステルの製造法
JPS6131428A (ja) ポリエステルの製造方法
JPH11349675A (ja) ポリエステルの製造方法
JPH0212253B2 (ja)
JP2860140B2 (ja) 滑性及びアンチブロッキング性の改善された熱可塑性樹脂フィルム
JPS59131621A (ja) 易滑性ポリエステルの製造法
JPS6330335B2 (ja)
JPS58191716A (ja) ポリエステルの製造法
JPS58191715A (ja) ポリエステルの製造方法
JP3136699B2 (ja) 熱可塑性ポリエステル組成物
JP3139128B2 (ja) 熱可塑性ポリエステル組成物およびそれからなるポリエステルフィルム