JP3109137B2 - 芳香族ポリエステル組成物 - Google Patents

芳香族ポリエステル組成物

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JP3109137B2
JP3109137B2 JP03154504A JP15450491A JP3109137B2 JP 3109137 B2 JP3109137 B2 JP 3109137B2 JP 03154504 A JP03154504 A JP 03154504A JP 15450491 A JP15450491 A JP 15450491A JP 3109137 B2 JP3109137 B2 JP 3109137B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維やフィルムにした
時に、走行性と表面平坦性に優れたポリエステル組成物
に関する。特に、本発明のポリエステルをフィルムとし
て成型したときに、耐スクラッチ性、走行性、表面平坦
性が改良された二軸延伸ポリエステルフィルムを製造し
うるポリエステル組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレ―トやポリエチ
レンナフタレ―トで代表されるポリエステルフィルム
は、優れた力学特性、耐候性、電気絶縁性、耐薬品性を
有するため、磁気テ―プフィルム、コンデンサフィル
ム、写真フィルム等に広く利用されている。これらポリ
エステルフィルムは、製造工程での取扱い性、さらには
最終製品の滑り性や表面特性を改良するため、ポリエス
テル中に微粒子を含有させ、フィルム表面に適度な凹凸
を形成せしめる方法が通常用いられている。
【0003】このような微粒子含有ポリエステルとし
て、酸化ケイ素、二酸化チタン、炭酸カルシウム、タ
ルク、クレ―などの不活性無機粒子を含有せしめたポリ
エステル組成物、ポリエステルの合成時に添加したア
ルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物、さらには
リン化合物を構成成分の一部とする析出粒子を、重縮合
反応系で生成せしめたポリエステル組成物、項の不
活性無機粒子を含有せしめたポリエステルと、項の析
出粒子を含有せしめたポリエステルを適宜配合せしめた
ポリエステル組成物、などが提案されている。
【0004】しかしながら、前記の組成物において添
加した粒子の微細均一化を果たすには、天然無機粒子の
場合、粉砕、分級などの工程を経る必要があったり、ま
た合成無機粒子の場合は、合成時の条件で粒子径にバラ
ツキが生じやすく、分散、分級などを施す必要があっ
た。また、このようにして得られた不活性無機粒子を重
縮合反応系に添加した場合、粒子同志が凝集しやすく、
必ずしも均一の粒子径を得ることが困難であった。さら
には、これら不活性無機粒子は基材であるポリエステル
との親和性が好ましくないため、フィルムに成型した
後、例えば磁気記録テ―プとして走行させた時に、フィ
ルムから不活性無機粒子が脱離しやすいという重大な問
題を有していた。
【0005】一方、前記の微粒子を反応系で析出させ
て得られるポリエステル組成物は、析出粒子の構造が基
材を構成するポリエステルの構造に近似しているため、
ポリエステルに対して親和性がよいものの、析出粒子の
粒子径が反応系のわずかな変動によりバラツキが生じや
すいという欠点を有していた。
【0006】また、前記の方法として、フィルムの易
滑性と表面特性を改良するために、特開昭55−204
96号公報には平均粒子径1.0〜10μの無機粒子と
ポリエステル反応系で析出させた析出粒子との組み合わ
せの例が開示されている。これらの方法は、特性の異な
る粒子の組み合わせによって、単にフィルム表面凹凸を
制御したり、フィルムを取扱いした時に発生する白粉を
防止するためのものであったが、現在はさらに表面平坦
性が要求され、この方法によってえられたものでは満足
できない。また、特開昭59−204617号公報で
は、重縮合反応時に比表面積5m2 /g以上の粒子状物
質の存在下で、アルカリ金属、アルカリ土類金属を構成
成分の一部とする粒子を析出せしめ、耐磨耗性を改良す
る方法が開示されている。この方法によって、ある程度
微細な析出粒子を含有したポリエステルを得ることがで
きるが、該ポリエステルを用いた二軸延伸ポリエステル
フィルムは製造工程や加工工程、あるいは製品フィルム
を磁気テ―プとして用いた場合、記録時および記録の再
生時に、フィルムにスリ傷(スクラッチ)がつきやす
い。 また特開平2−24823号公報では、ポリエス
テルの製造工程で析出させた不活性粒子と、モ―ス硬度
6以上の無機粒子を併用して、該ポリエステルをフィル
ムにしたときの擦り傷や摩耗粉の発生を抑制する試みが
開示されている。しかし、本特開で開示されているの
は、単に2種以上の粒子が共存しているのみであり、耐
擦り傷性の改良効果が不十分であり、耐擦り傷性を改良
するには無機粒子を多量に含有させる必要がある。無機
粒子を多量に含有させると、ポリエステルの熱安定性を
低下させ、得られるフィルムにゲル状の異物が生成しや
すいという欠点を有する。
【0007】特に近年、磁気テ―プ用途では高記録密度
化や、耐高速走行性の要求が著しく、フィルムの表面凹
凸の均一化と合わせて、高速走行させたときのフィルム
の耐スクラッチ性の改良が要求されている。しかしなが
ら、従来公知の方法によって得られたポリエステル組成
物は、添加した不活性無機粒子が基材ポリエステルとの
親和性が不十分であったり、得られるフィルムの表面凹
凸の均一性が不十分であったり、さらにはスクラッチ性
が不満足なものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高速走行さ
せても耐スクラッチ性が良好で、かつ、表面平坦性およ
び易滑性に優れた繊維やフィルムを再現性よく製造し得
るポリエステル組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、純水中
でのζ−電位がプラスチャージである不活性粒子とζ−
電位がマイナスチャージである不活性粒子とからなる複
合粒子を含有して なり、前記ζ−電位がマイナスチャー
ジである不活性粒子が芳香族ジカルボキ シレート、アル
カリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物およびリン化
合物か らなる芳香族ポリエステル組成物によって達成で
きる。
【0010】本発明における不活性粒子とは、ポリエス
テルに対して実質的に不溶な粒子をいう。
【0011】また、本発明におけるζ−電位は、純水中
に不活性粒子を添加して稀薄スラリとし、通常の電気泳
動法によって測定した値であり、具体的には不活性粒子
を純水中に均一に分散せしめた後、PENKEM社LA
SERZEETMModel501を用いζ−電位を測定
した。不活性粒子の濃度は、ζ−電位に直接関係ないが
不活性粒子を純水中に分散させるに際して、通常、不活
性粒子を純水に対して1〜100ppmの濃度とするの
が好ましい。
【0012】本発明における芳香族ポリエステル(以下
単にポリエステルという)とは、テレフタル酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、
イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸成分と、エチレ
ングリコ―ル、ブタンジオ―ル、シクロヘキサンジメタ
ノ―ルなどのグリコ―ル成分とから得られるポリエステ
ルであり、具体的にはポリエチレンテレフタレ―ト、ポ
リブチレンテレフタレ―ト、ポリエチレンナフタレ―ト
などを挙げることができる。これらポリエステルは、ホ
モポリマであっても共重合ポリマであってもよい。上記
したジカルボン酸成分およびジオ―ル成分を一種類以上
使用することもできる。さらには、ポリエチレングリコ
―ル、ポリブチレングリコ―ルなどのポリアルキレング
リコ―ル、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカル
ボン酸や5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヒドロキ
シエトキシ安息香酸などを使用することができる。
【0013】本発明におけるζ−電位がプラスチャ―ジ
である不活性粒子とは、前記した測定法でζ−電位がプ
ラスチャ―ジを呈すものである。特に、ζ−電位が+3
0以上、更に+50以上ならばζ−電位がマイナスにチ
ャ―ジした不活性粒子と複合化しやすく、繊維やフィル
ムにした場合表面に微細突起を多く生成せしめるため、
表面平坦性、易滑性および耐スクラッチ性が優れるため
好ましい。
【0014】ζ−電位がプラスチャ―ジである不活性粒
子として、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ア
ルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛などおよびこ
れらの複合酸化物や、酸化バリウム、炭酸カルシウムの
少なくとも1種をあげることができる。これら化合物の
うち、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグ
ネシウムが複合粒子を特に生成しやすいため特に好まし
い。
【0015】本発明において、ζ−電位がプラスチャ―
ジである不活性粒子の平均一次粒子径は、0.01〜
1.0μmであることが好ましい。また、含有量は、ポ
リエステルに対して、0.001〜3.0重量%が好ま
しく、更に好ましくは0.01〜1.0重量%である。
不活性粒子の平均一次粒子径や含有量が前記した範囲で
あると、不活性粒子自体が凝集しにくく、また複合粒子
を生成しやすいため、表面平坦性や易滑性および耐スク
ラッチ性が改良されるので好ましい。
【0016】本発明におけるζ−電位がマイナスチャ―
ジである不活性粒子とは、前記した測定法でζ−電位が
マイナスチャ―ジを呈するものである。特に、ζ−電位
が−30以下ならば、ζ−電位がプラスにチャ―ジした
不活性粒子と複合化しやすく繊維やフィルムにした場
合、表面に微細突起を多く生成せしめるため、表面平坦
性、易滑性、および耐スクラッチ性が優れるため好まし
い。
【0017】ζ−電位がマイナスチャージである不活性
粒子は、芳香族ジカルボキシレー ト、アルカリ金属化合
物、アルカリ土類金属化合物およびリン化合物からなる
不活性粒子である。
【0018】また本発明において、ζ−電位がマイナス
チャ―ジである不活性粒子に含有するアルカリ金属化合
物(A)、アルカリ土類金属化合物(M)のモル数と、
リン化合物のモル数(P)の比(M+0.5A)/Pが
0.5〜5.0であると不活性粒子の粒子径が均一で微
細になるため好ましい。これら金属化合物やリン化合物
の含有量はポリエステルに対して、原子として0.00
5〜3.0重量%とすることが好ましい。
【0019】アルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化
合物は、重縮合反応系に可溶なグリコ―ル可溶性の金属
化合物を好ましく用いることができる。このようなグリ
コ―ル可溶性のアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属
化合物として、水素化物、アルコラ―ト、ハロゲン化
物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、硫酸塩などが挙
げられる。具体的には、酢酸リチウム、塩化リチウム、
水酸化リチウム、塩化ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸
カルシウム、酢酸マグネシウム、塩化カルシウム、カル
シウムグリコラ―トなどが挙げられ、2種以上を使用し
てもよい。
【0020】リン化合物は3価および5価のいずれであ
ってもよい。具体的には、リン酸、亜リン酸、もしくは
これらのメチルエステル、エチルエステル、フェニルエ
ステル、さらにこれらのハ―フエステルやホスホン酸、
ホスフィン酸、もしくはこれらのエステルからなる群が
挙げられ、3価のリン化合物と5価のリン化合物を併用
すると、複合粒子が微細、均一化するため特に好まし
い。
【0021】本発明における複合粒子は純水中でのζ−
電位がプラスチャ―ジである不活性粒子とζ−電位がマ
イナスチャ―ジである不活性粒子とからなる。このよう
な複合粒子を含むポリエステル組成物は、フィルムまた
は繊維に成形した場合、微細な突起が数多く生成され
る。この結果、フィルムまたは繊維は表面平坦性に優
れ、走行時の摩擦特性も改良でき、さらに耐スクラッチ
性が著しく改良できる。
【0022】本発明における、ζ−電位がプラスチャ―
ジである不活性粒子と、ζ−電位がマイナスチャ―ジで
ある不活性粒子とからなる複合粒子の平均粒子径は、
0.01〜10μmであることが好ましく、0.1〜
5.0μmであればさらに好ましい。また、該複合粒子
の好ましい含有量はポリエステルに対して0.005〜
5.0重量%、さらに好ましくは0.01〜2.0重量
%、最も好ましくは0.1〜1.0重量%である。複合
粒子の平均粒子径や含有量が前記した範囲であると、二
軸延伸フィルムとしたときの表面平坦性や易滑性および
耐スクラッチ性が著しく改良される。
【0023】本発明の複合粒子はポリエステルの重縮合
反応系内で合成されてもよいし、ポリエステルの重縮合
反応系外で合成した後、ポリエステル製造段階に添加す
る方法であってもよいがいづれの場合であっても、粒子
表面の電荷が異なる2種類の不活性粒子をポリエステル
の重縮合反応が終了する以前に共存させることによっ
て、2種類の不活性粒子からなる複合粒子を含有したポ
リエステルを生成せしめることができる。好ましい共存
時期は、ポリエステルの固有粘度が0.3に到達する以
前の段階である。
【0024】このような複合粒子を含有させたポリエス
テルを二軸延伸フィルムとした場合、表面平坦性や易滑
性および耐スクラッチ性が改良される理由は明確でない
が、複合粒子がポリエステルに対して何らかの作用を及
ぼしているものと考えられる。本発明において、酸化マ
グネシウム等のζ−電位がプラスチャ―ジである不活性
粒子に変えて、二酸化ケイ素、酸化チタン、タルク、カ
オリンなどのζ−電位がマイナスチャ―ジである不活性
粒子を用いた場合は、ζ−電位がマイナスチャ―ジであ
る不活性粒子と複合粒子を形成することができない。ま
た、このようにζ−電位がマイナスチャ―ジである不活
性粒子を2種含有させたポリエステルを二軸延伸フィル
ムとした場合、表面平坦性や易滑性および耐スクラッチ
性が改良されず、単に平均粒子径の異なる不活性粒子に
よる2山化された表面突起を得るに過ぎない。また、ζ
−電位が異なる不活性粒子を用いた場合であっても、ポ
リエステル重縮合反応が終了した以降に共存させた場合
では複合粒子を形成しない。このようにζ−電位が異な
る不活性粒子が単に共存させたポリエステルを二軸延伸
フィルムとした場合、表面平坦性や易滑性および耐スク
ラッチ性が改良されない。
【0025】最も好ましい複合粒子を含有したポリエス
テルの代表的な製造方法を、ポリエチレンテレフタレ―
トを例に挙げて説明する。
【0026】テレフタル酸またはその低級アルキルエス
テルとエチレングリコ―ルとを、エステル化反応または
エステル交換反応をせしめ、ビス―(β−ヒドロキシエ
チル)テレフタレ―トおよびその低重合体(以下BHT
という)を得る。エステル化反応法の場合、触媒を添加
してもよいし無触媒であってもよい。エステル交換反応
法の場合、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合
物、亜鉛化合物、マンガン化合物、など公知の反応触媒
を用いることができる。このようにして得られたBHT
に、リン化合物およびζ−電位がプラスにチャ―ジして
いる不活性粒子を添加した後、重縮合反応触媒の存在下
でポリエチレンテレフタレ―ト(以下PETという)を
得る。前記したアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属
化合物は、エステル交換反応が実質的に終了した後、再
度添加することができ、この場合、ζ−電位がプラスに
チャ―ジしている不活性粒子はアルカリ金属化合物、ア
ルカリ土類金属化合物の少なくとも1種とリン化合物を
構成成分の1部とする粒子の析出が開始する以前に存在
させておくのが好ましい。さらに、ζ−電位がプラスに
チャ―ジしている不活性粒子はエステル化反応またはエ
ステル交換反応が終了した後添加されるアルカリ金属化
合物、アルカリ土類金属化合物、リン化合物を添加する
以前に存在させていくことが特に好ましい。
【0027】またζ−電位がプラスにチャ―ジしている
不活性粒子の反応系への添加方法は、グリコ―ルのスラ
リの形態が好ましい。スラリを調製するに際して、例え
ば特開昭61−23623号公報で提案した方法や、公
知のサンドグラインダなどの湿式媒体法による分散処
理、さらには超音波などの分散処理を施した後に重縮合
反応系に添加するのが好ましい。これら機械的分散処理
に加え、分散剤や表面処理剤による処理を施すこともで
きるが、不活性粒子の表面電荷に変化をきたさないよう
に処理することが好ましい。さらには、ス―パデカンタ
などによる分級処理を施した後に添加することもでき
る。
【0028】また別の方法として、BHT成分、アルカ
リ金属化合物、アルカリ土類金属化合物の少なくとも一
種、リン化合物から構成される不活性粒子と、ζ−電位
がプラスにチャ―ジしている不活性粒子からなる複合粒
子を、あらかじめ重縮合反応の系外で合成(以下合成粒
子という)した後、PETの重縮合反応が完結する以前
に反応系内に添加する方法が挙げられる。
【0029】合成粒子を得る方法の1例を述べるが、こ
の方法だけに限定されるものではない。エチレングリコ
―ルのモル比を20〜200としたBHTへ、アルカリ
金属化合物、アルカリ土類金属化合物、リン化合物およ
びζ−電位がプラスにチャ―ジしている不活性粒子を添
加した後、150〜250℃で1.0〜10時間反応せ
しめ、合成粒子のスラリを得る。このときの、アルカリ
金属化合物、アルカリ土類金属化合物、リン化合物およ
びζ−電位がプラスにチャ―ジしている不活性粒子の添
加量は、酸成分1モルに対して、各々0.01〜2.0
倍モルが好ましい。次いで、合成粒子のスラリを分級や
分散処理を施した後、ポリエステルの重縮合反応系へ添
加される。次いで、重縮合反応触媒の存在下でPETと
を得る。
【0030】重縮合触媒はグリコ―ル可溶性のアンチモ
ン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン化合物など公知
の触媒を用いることができる。
【0031】また、本発明のポリエステル組成物には、
得られるフィルムの滑り性を改良するため、炭酸カルシ
ウム、酸化チタン、カオリン、二酸化ケイ素などを配合
することができる。
【0032】本発明の芳香族ポリエステル組成物を二軸
延伸ポリエステルフィルムとして使用する場合、単層フ
ィルムとしても、また少なくとも一表面を本発明の芳香
族ポリエステル組成物で構成する複合フィルムであって
もよい。複合フィルムの場合、本発明の芳香族ポリエス
テル組成物をフィルム全体厚みの1/5〜1/50にす
ると、フィルム突起の均一性、易滑性およびスクラッチ
性が改良されるため、好ましい。
【0033】
【実施例】以下実施例で本発明を詳述する。実施例中の
ζ−電位値は純水中で測定しmVで示す。また実施例中
の部とは重量部を示す。各特性値の測定は次の方法に従
って行った。
【0034】A.ポリマの固有粘度 o−クロロフェノ―ルを溶媒として25℃で測定した。
【0035】B.粒子の平均粒子径 反応系に添加前は、希釈スラリの状態で走査型電子顕微
鏡を用いて平均粒子径を測定した。ポリマ組成物中にお
ける2種類の粒子の平均粒子径は、ポリマ組成物をフィ
ルムに成形し、このフィルムを厚さ1μm以下にスライ
スした後走査型電子顕微鏡を用いて測定した。
【0036】C.ポリマ組成物中の粒子含有量 ポリエステル組成物300gにo−クロロフェノ―ル
2.7kgを加え、撹拌しながら100℃で1時間を要
してポリマを溶解する。次いで日立製作所製分離用超遠
心機40P型にロ―タ―RP30を装備し、セル1個当
りに上記溶解液30ccを注入した後徐々に30,00
0rpmにする。30,000rpm到達60分後に粒
子の分離を終了する。
【0037】次いで上澄液を除去し分離粒子を採取す
る。採取した該粒子に常温のo−クロロフェノ―ルを加
え、均一けん濁した後、超遠心分離操作を行う。
【0038】この操作は後述の分離粒子を示差走査熱量
測定装置(DSC)を用いてポリマに相当する融解ピ―
クが検出されなくなるまでくり返す。
【0039】このようにして得た分離粒子を120℃で
16時間真空乾燥した後重量を測定した値をポリマ組成
物中の粒子含有量とする。
【0040】D.粒子の複合状態の評価 ζ−電位がプラスチャ―ジである不活性粒子とζ−電位
がマイナスチャ―ジである不活性粒子を含有するポリエ
ステル組成物Iを得る。別にζ−電位がマイナスチャ―
ジである不活性粒子を含有しないで、上記ポリエステル
組成物I中と同量のプラスチャ―ジである不活性粒子を
単独に含有するポリエステル組成物IIを得る。ポリエス
テル組成物Iとポリエステル組成物IIから各々フィルム
を成形した後、得られたフィルムを厚さ1μm以下にス
ライスし、走査型電子顕微鏡を用いて、ζ−電位がプラ
スチャ―ジである不活性粒子の個数NI およびNIIを観
察する。複合化率を下式により算出する。 複合化率(%)=(NII−NI )/NII×100 粒子の複合状態は、次の基準で評価した。 複合化率 70%以上 A級 複合化率 50〜70% B級 複合化率 50%未満 C級 A級およびB級を複合粒子とした。
【0041】E.平均表面粗さ(Ra) JIS−B−0601に規定された方法に従って、触針
式表面粗さ計を用いてカットオフ0.08mm,測定長
4mmで測定し、Ra(nm)で示した。 F.粗さパラメタP10 光干渉式3次元表面形状解析装置(WYKO社製TOP
O−3D、対物レンズ;20〜100倍、高解度カメラ
使用)を用いて、画像処理装置上にフィルム表面突起画
像を構築する。この表面突起画像で最も高い突起から1
0点の平均と、最も低い凹みから10点の平均の差をP
10(nm)とした。このような測定を20回行い平均値
をとった。数値が小さいほど、均一な突起であり、20
0nm以下を合格とした。
【0042】G.スクラッチ性評価 1/2インチにスリットしたテ―プを高速型テ―プ走行
性試験機を使用して、繰り返し走行させる(走行速度8
00m/分、走行回数5パス)。この時フイルムに入っ
た傷を顕微鏡を用い幅方向に任意に10か所観察し、一
幅あたりの傷個数を求め、次の4段階で評価し1級2級
を合格とした。 全く傷がない 1級 傷が1〜3個 2級 傷が4〜10個 3級 傷が11個以上 4級。
【0043】H.摩擦係数 スリップテスタを用い、ASTM−D−1894B法に
従って測定し、静摩擦係数を用いた。数値が小さいほど
滑り性が良好である。
【0044】実施例1 テレフタル酸ジメチル100部エチレングリコ―ル64
部と、酢酸カルシウム0.1部を触媒として常法によっ
てエステル交換反応を行った。該反応生成物にエチレン
グリコ―ルに8%のスラリとした平均粒子径20mμの
δ型A12 3 (ζ−電位 +70)を0.2部添加し
た。10分経過した後、酢酸リチウム0.17部、三酸
化アンチモ0.03部を添加した。さらに10分後トリ
メチルホスヘ―ト0.15部、亜リン酸0.02部を添
加した後、重合反応槽に移行し常法によって重縮合反応
を行い、固有粘度0.614のポリマを得た。得られた
ポリマ中の分離粒子量は、0.69%、平均粒子径0.
3μ、複合状態A級であった。次いで得られたポリマを
290℃で押出機により溶融シ―トを押し出した後、キ
ャンステングドラムで急冷し未延伸シ―トを得た。引き
つづき98℃で縦および横方向に各々3.5倍に延伸し
230℃で3秒間熱固定し15μの二軸延伸フィルムを
得た。フィルム特性は表3に示すとおり、Ra18、摩
擦係数1.0、P10141、スクラッチ性1級で良好な
二軸延伸フィルムであった。
【0045】実施例2〜6 実施例1で用いたδ型Al2 3 に変えて、表1に示し
たζ−電位がプラスにチャ―ジした不活性無機粒子を添
加した以外は実施例1と全く同様にして重縮合反応およ
び製膜を行った。結果を表2および表3に示した。複合
粒子を含有したポリマを用いた二軸延伸フィルムは、い
ずれも良好な結果であった。
【0046】比較実施例1〜3 実施例1で用いたδ型Al2 3 に変えて、表1に示し
たζ−電位がマイナスにチャ―ジした不活性無機粒子を
添加した以外は実施例1と全く同様にしてポリマを得
た。ポリマ中の粒子は複合化していなかった。フィルム
特性を表3に示した。複合粒子でない場合には、Ra、
易滑性、スクラッチ性、P10などが好ましくない二軸延
伸フィルムであった。結果を表2および表3に示した。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】比較実施例4 実施例1においてδ型Al2 3 を添加しない以外は、
実施例1と全く同様にしてζ−電位がマイナスにチャ―
ジした不活性粒子(ζ−電位 −60)を含有した固有
粘度0.614のポリマを得た(ポリマA)。分離粒子
量は0.55重量%、平均粒子径3.0μであった。別
に、テレフタル酸ジメチル100部エチレングリコ―ル
64部と、酢酸マグネシウム0.1部、三酸化アンチモ
ン0.03部を触媒として常法によってエステル交換反
応を行った。該反応生成物に、エチレングリコ―ルに8
%のスラリとした平均粒子径20mμのδ型Al2 3
(ζ−電位+70)を2.0部添加した。次いでトリメ
チルホスヘ―ト0.04部を添加した後、重縮合反応槽
に移行し常法によって重縮合反応を行い、固有粘度0.
618のポリマを得た(ポリマB)。該ポリマ中には、
Al2 3 以外の粒子は実質的に存在しなっかた。次い
で、ポリマA90部、ポリマB10部を配合した後、実
施例1と全く同様にして二軸延伸ポリエステルフィルム
を得た。得られたフィルム中の粒子は複合化していなか
った。フィルム特性はRa23,スクラッチ性2級、摩
擦係数1.0、P10309であり表面突起の均一性が不
満足な二軸延伸フィルムであった。
【0051】比較実施例5〜6 比較実施例4のポリマAだけを用い、実施例1と全く同
様にして二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。フィル
ム特性はRa28,スクラッチ性4級、摩擦係数0.
7,P10325であり表面突起の均一性やスクラッチ性
が不満足な二軸延伸フィルムであった。
【0052】また、比較実施例4のポリマBだけを用
い、実施例1と全く同様にして二軸延伸ポリエステルフ
ィルムを得た。フィルム特性はRa10,スクラッチ性
1級、摩擦係数4.8であり、表面平坦性やスクラッチ
性は優れているものの、フィルムの滑り性が好ましくな
い結果であった。
【0053】実施例7 2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100部エチ
レングリコ―ル50部と、酢酸カルシウム0.10部を
触媒として常法によってエステル交換反応を行った。該
反応生成物にエチレングリコ―ルに8%のスラリとした
平均粒子径20mμのδ型Al2 3 (ζ−電位 +7
0)を0.2部添加した。10分経過した後、酢酸リチ
ウム0.25部、酢酸カルシウム0.05、三酸化アン
チモン0.03部を添加した。さらに10分後トリメチ
ルホスヘ―ト0.25部,を添加した後、重縮合反応槽
に移行し常法によって重縮合反応を行い、固有粘度0.
614のポリマを得た。得られたポリマ中の分離粒子量
は0.76%、平均粒子径0.4μ、複合状態A級であ
った。次いで得られたポリマを290℃で押出機により
溶融シ―トを押し出した後、キャステングドラムで急冷
し未延伸シ―トを得た。引きつづき130℃で縦および
横方向に各々4.0倍に延伸し230℃で3秒間熱固定
し15μの二軸延伸フィルムを得た。フィルム特性は表
3に示すとおり、Ra22、摩擦係数0.8、P1016
2、スクラッチ性1級で良好な二軸延伸フィルムであっ
た。
【0054】実施例8 エステル化反応缶にEG/TPA(モル比1.15)か
ら得られたBHTを250℃で溶融貯留した反応系に、
TPA86.5部、EG37.1部(モル比1.15)
を混練して得たスラリを3.5時間を要して連続的に供
給した。供給開始時点から反応系を250℃で維持し、
エステル化反応を行い、生成する水は精留塔頂から留出
させた。スラリの供給が終了した後、さらに1.0時間
エステル化反応を続け、反応率が98.5%のBHTを
得た。次いでBHT104.8部(PET100部相
当)を重縮合反応缶へ移行した後、酢酸リチウム0.5
部、酢酸カルシウム0.1部,三酸化アンチモン0.0
3部を添加した。次いで、リン酸0.25部を添加し
た。さらに引き続いて平均粒子径100mμのγ−型A
2 3 (ζ−電位 +65)0.8部を添加した後、
常法によって重縮合反応を行い固有粘度0.612のポ
リエステルを得た(ポリマC)。ポリマ分離粒子量は
1.8%、平均粒子径は0.6μ、複合状態A級であっ
た。また、同様にしてエステル化反応を完結させたBH
T104部に、トリメチルホスヘ―ト0.02部を添加
した後、酢酸マウネシウム0.06部を添加した。さら
に15分経過した後、三酸化アンチモン0.01部を添
加した後、常法によって重縮合反応を行い0.608の
ポリエステルを得た(ポリマD)。ポリマ中には、実質
的に粒子は存在しなっかた。
【0055】次いでポリマCを20部,ポリマDを80
部を配合した後、実施例1と全く同様にして二軸延伸ポ
リエステルフィルムを得た。フィルム特性はRa24,
スクラッチ性2級、摩擦係数0.9、P10178であっ
た。
【0056】実施例9 実施例1において、エステル交換反応後に添加するδA
2 3、酢酸リチウム、三酸化アンチモン、トリメチ
ルホスヘ―ト、亜リン酸を同時に添加した以外は実施例
1と全く同様にして、重縮合反応および製膜を行った。
ポリマ特性は固有粘度0.610、分離粒子量0.7
2、粒子径1.3μ、複合状態B級であった。該ポリマ
を用い実施例1と全く同様にして厚さ15μの二軸延伸
フィルムを得た。フィルム特性はRa21、スクラッチ
性2級、摩擦係数0.9、P10163であった。
【0057】
【発明の効果】本発明のポリエステル組成物は、ζ−電
位がプラスチャ―ジである不活性粒子とζ−電位がマイ
ナスチャ―ジである不活性粒子とからなる複合粒子を含
有しているため、この複合粒子がポリエステルとの親和
性に優れ、かつ微細で均一であるため、繊維やフィルム
として成型した場合、均一な微細突起を数多く生成する
ことができる。特に二軸延伸フィルムにした場合、 複合粒子がポリエステルとの親和性に優れているた
め、ポリエステルからの脱落が少ない 突起が微細であるため、磁気記録媒体用フイルムとし
て使用するときに電磁変換特性に優れる 微細な突起が多く存在しているため、フィルムの加工
時や使用時に摩擦が少なく、走行性に優れる フィルムを高速走行させても、スクラッチが発生しに
くい などの効果を奏する。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−370142(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 67/00 - 67/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】純水中でのζ−電位がプラスチャージであ
    る不活性粒子とζ−電位がマイナスチャージである不活
    性粒子とからなる複合粒子を含有してなり、前記ζ−電
    位がマイナスチャージである不活性粒子が芳香族ジカル
    ボキシレート、アルカ リ金属化合物、アルカリ土類金属
    化合物およびリン化合物からなる芳香族ポリエステル組
    成物。
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