JPS6330335B2 - - Google Patents

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JPS6330335B2
JPS6330335B2 JP1779780A JP1779780A JPS6330335B2 JP S6330335 B2 JPS6330335 B2 JP S6330335B2 JP 1779780 A JP1779780 A JP 1779780A JP 1779780 A JP1779780 A JP 1779780A JP S6330335 B2 JPS6330335 B2 JP S6330335B2
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JP
Japan
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polyester
glycol
aluminum oxide
silicon oxide
weight
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Application number
JP1779780A
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JPS56115317A (en
Inventor
Isao Terasawa
Hideo Ishibashi
Yoshimitsu Ito
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Priority to JP1779780A priority Critical patent/JPS56115317A/ja
Publication of JPS56115317A publication Critical patent/JPS56115317A/ja
Publication of JPS6330335B2 publication Critical patent/JPS6330335B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は易染性で、かつ優れた透明性および易
滑性を有するポリエステルの製造法に関するもの
である。 さらに詳しくはポリアルキレングリコールを共
重合し、かつ特定の製造方法で製造した酸化アル
ミニウム含有酸化ケイ素を主成分とする不活性無
機微粒子を添加し、優れた粒子分散性を有し、か
つ良好な透明性と易滑性を有する繊維あるいはフ
イルムを作り得る易染性ポリエステルの製造法に
関するものである。 一般にポリエステルは優れた物理的特性、化学
的特性を有するが故に衣料用、産業用の繊維とし
てまた磁気テープ用、写真用などのフイルム用と
して広く使用されている。 しかしながら、ポリエステル繊維はアセテー
ト、ナイロンなどの他の繊維に比べて染色性が不
十分であつた。そのため従来から染色性向上の研
究が行なわれ、たとえばポリアルキレングリコ
ールを共重合する方法、スルホン酸金属塩化合
物を共重合する方法などが提案されてきた。 また、ポリエステルの有する光輝性、透明性を
十分に生かした繊維あるいはフイルムを製造しよ
うとする場合にはその成形過程および繊維、フイ
ルムの高次加工工程において往々にして工程通過
性の不良をひきおこしていた。この原因はその多
くの場合、繊維−繊維間、フイルム−フイルム
間、繊維−金属間の高い摩擦係数に起因するもの
であつた。 従来、かかるポリエステルの摩擦係数を低下さ
せ、繊維およびフイルムに易滑性を付与する方法
として数多くの技術が提案され、実施されている
が、大略 (1) ポリエステル合成時に使用する触媒、着色防
止剤などの一部または全部を反応過程で析出せ
しめ微粒子として存在させる方法、 (2) 酸化チタンを添加する方法、 (3) ポリエステルとの屈折率差が小さい不活性無
機微粒子を添加する方法、 などがある。 これらのいずれの方法においてもその目的とす
るところはポリエステル中に微粒子を存在させ、
得られた繊維、フイルムの表面に微少な凹凸を形
成せしめその凹凸によつて繊維−繊維、フイルム
−フイルム、繊維−金属、フイルム−金属間など
の摩擦係数を低下せしめ優れた工程通過性を確保
せんとするものであつた。 しかしながら(1)の方法はポリエステルの合成反
応中に触媒金属化合物に起因する粒子を生成させ
る方法であるため、粒子量、粒子径のコントロー
ルおよび粗大粒子の生成防止などが困難であつ
た。 また、(2)の方法は一応繊維あるいはフイルムに
易滑性を付与できるが、酸化チタンの隠ペイ力が
強いため透明性が要求される用途には展開不可能
であつた。 また、透明性を確保できる程度の酸化チタンを
繊維あるいはフイルムに存在せしめる場合は、得
られる繊維あるいはフイルムの易滑性が不十分で
あるなどの難点があつた。 一方、(3)の方法は不活性無機微粒子の種類、添
加量などを適切に選定することができればある程
度の透明性を保持しつつ、易滑性を付与せしめる
ことは可能である。 すなわち、従来からポリエステルに該ポリエス
テルと屈折率差の小さい不活性無機微粒子を添加
し、得られる繊維あるいはフイルムの透明性を保
持しつつ、易滑性を付与する方法として、 (A) ポリエステルフイルムの易滑透明性を目的と
して酸化ケイ素と酸化マグネシウムを主成分と
する微粒子(タルク)を第三級アミン、第四級
アンモニウム化合物などの存在下でエステル交
換反応、重合反応の任意の時点で前記粒子を添
加する方法(特公昭43−23960号公報)、 (B) カオリナイト、タルクなどの無機化合物を添
加する方法(フランス特許1347696号)、 (C) 平均粒径20mμ以下の酸化ケイ素を添加する
方法(特公昭37−12150号公報)、 (D) 一次粒子の平均粒径が20mμ〜100mμでかつ
PHが3.5〜4.5の酸化ケイ素を、第四級アンモニ
ウム化合物からなる群から選ばれた少なくとも
一種以上の塩基性化合物で処理し、PHを7.0〜
10.5に調整した後、ポリエステルの重合が完結
するまでの任意の段階で添加する方法(特開昭
53−45396号公報)、 などが知られている。 これらの方法のうち(A)および(B)は天然品からな
る粉砕物の添加であるため粗大粒子の混入がさけ
られず、該粗大粒子に起因する繊維製造時の糸切
れ、毛羽の発生が多発、またはフイルムでは表面
に粗大粒子が散在するなど種々の問題があつた。 また、(C)の方法は原料として微細な酸化ケイ素
を使用するため、原料からの粗大粒子の混入は
(A),(B)の方法にくらべてかなり回避できる。しか
し、特公昭43−23960号公報に記載されているよ
うに酸化ケイ素はポリエステル中での分散性が極
めて悪いため、該ポリエステル製造中に凝集が起
こりフイルムに成形した場合フイルム表面に多く
の粗大粒子が散在し、フイルムの透明性を下げる
ばかりでなく、極薄フイルムを製造する際の大き
な支障となる。 さらに(D)の方法は上述(C)の方法の欠点である該
ポリエステルの製造中における凝集を防止しよう
とするものであり、(C)に比べてたしかにポリマ中
の粗大粒子の量を少なくすることが可能である
が、第四級アンモニウム化合物が熱分解してポリ
マが黄褐色に着色するという難点があり、また粗
大粒子生成抑制効果もまだ十分ではなかつた。 すなわち、ポリアルキレングリコール共重合ポ
リエステルに易滑性を付与せしめるために、不活
性無機微粒子を添加するとポリアルキレングリコ
ールを共重合しないポリエステルに比べて、重合
中に不活性無機微粒子が凝集しやすいという問題
点があつた。 本発明者らは、上記した問題点に鑑み、特に
(C),(D)の方法の有用性に着目し、酸化ケイ素の凝
集を防止する方法について鋭意検討した結果、本
発明に到達したものである。 すなわち、本発明はテレフタル酸またはそのエ
ステル形成性誘導体およびエチレングリコール、
1,4−ブタンジオールから選ばれるグリコール
またはそのエステル形成性誘導体からポリエステ
ルを製造するに際し、該ポリエステルの重合が完
結するまでの任意の段階で、得られるポリエステ
ルに対し1.0〜10重量%のポリアルキレングリコ
ールと、 (a) ハロゲン化ケイ素中にハロゲン化アルミニウ
ムを存在させて乾式法で製造した、酸化アルミ
ニウムを0.1〜5重量%含有し、かつ平均の一
次粒子径が100mμ以下である酸化アルミニウム
含有乾式法酸化ケイ素、 (b) エチレングリコールまたは1,4−ブタンジ
オール、 (c) スルホン酸塩基を有する芳香族ポリエステ
ル、 からなるスラリーを、得られるポリエステルの酸
化アルミニウム含有乾式法酸化ケイ素の含有量が
0.05〜4重量%になるように添加した後重合を完
結させることを特徴とする粒子分散性に優れたポ
リエステルの製造法である。 本発明におけるポリエステルとはテレフタル酸
またはそのエステル形成性誘導体をジカルボン酸
成分とし、エチレングリコールおよび1,4−ブ
タンジオールから選ばれるグリコールまたはその
エステル形成性誘導体およびポリアルキレングリ
コールをグリコール成分として共重合したポリエ
ステルを対象とする。 なお、テレフタル酸成分の一部をたとえば5−
ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムス
ルホイソフタル酸、p−β−ヒドロキシエトキシ
安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、イソフタル
酸、4,4′−ジフエニルスルホンジカルボン酸、
4,4′−ジフエニルメタンジカルボン酸、4,
4′−ジフエニルエーテルジカルボン酸、4,4′−
ジフエニルジカルボン酸、1,2′−ジフエノキシ
エタン−p、p′−ジカルボン酸、2,6−ナフタ
リンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸など
の二官能性カルボン酸またはそのエステル形成性
誘導体で置換えるか、またはグリコール成分の一
部をエチレングリコール、トリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、1,4−シクロヘキサンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,
4−ビス−β−ヒドロキシエトキシベンゼン、ビ
スフエノールAなどの脂肪族、脂環族、芳香族の
ジオキシ化合物またはそのエステル形成性誘導体
で置換えた主鎖の繰返し単位の70モル%以上がエ
チレンテレフタレート単位およびテトラメチレン
テレフタレート単位から選ばれるエステル単位で
ある共重合ポリエステルであつてもよい。 さらにペンタエリスリトール、トリメチロール
プロパン、トリメリツト酸、トリメシン酸などの
鎖分岐剤やモノハイドリツクポリアルキレンオキ
サイド、フエニル酢酸などの重合停止剤を少割合
使用することも可能である。 かかる原料からポリエステルを製造するには、
たとえばテレフタル酸ジメチルを脂肪族グリコー
ルでエステル交換反応せしめるか、テレフタル酸
を脂肪族グリコールで直接エステル化反応せしめ
るか、またはテレフタル酸にエチレンオキサイド
を付加反応せしめるかしてテレフタル酸の脂肪族
グリコールエステルおよび/またはその低重合体
を合成し、次いで該生成物を常法により重合反応
せしめる方法が最も広く採用される。さらに本発
明を実施するポリエステルの合成に当つては当業
界周知の触媒、着色防止剤、艶消剤、エーテル結
合副生防止剤、抗酸化剤、難燃剤などを適宜使用
することができる。 本発明におけるポリアルキレングリコールとし
てはポリエチレングリコール、ポリ−1,2−プ
ロピレングリコール、ポリトリメチレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコールなどがあげら
れるが、これらのうちポリエチレングルコールは
他のポリアルキレングリコールに比べて得られる
ポリエステル中での酸化アルミニウム含有酸化ケ
イ素の凝集が起こりにくく、かつ同一添加量にお
ける染色性向上効果が大きいので特に好ましい。 本発明におけるポリアルキレングリコールの分
子量は特に限定しないが、得られるポリエステル
中で層分離しない程度のものが好ましい。たとえ
ばポリエチレングリコールの場合分子量5000以下
が好ましい。 本発明におけるポリアルキレングリコールの添
加量は得られるポリエステルに対して1〜10重量
%とする必要があり、好ましくは3〜7重量%で
ある。1重量%未満では、得られるポリエステル
繊維の染色性向上効果が十分でなく、また10重量
%を越える量では得られるポリエステルの耐光性
が低下するとともに粗大粒子数も増加する。ポリ
アルキレングリコールの添加時期はポリエステル
の重合が完結するまでの段階であれば任意に選択
できる。 本発明における酸化アルミニウム含有乾式法酸
化ケイ素とは乾式法で酸化ケイ素を製造する際に
ハロゲン化ケイ素中にハロゲン化アルミニウムを
存在させて製造した酸化アルミニウム含有率が
0.1〜5重量%、好ましくは0.3〜2重量%である
酸化ケイ素である。ここに言う乾式法による酸化
ケイ素の製造法とは、たとえば「プラスチツク用
およびゴム用添加剤実用便覧」(化学工業社、昭
和45年8月10日発行)の524ページに記載されて
いるような一般にハロゲン化ケイ素を水素および
酸素とともに気相で熱分解させる方法である。 ここで、乾式法酸化ケイ素中の酸化アルミニウ
ム含有量は0.1〜5重量%とする必要がある。 すなわち、酸化アルミニウム含有量が0.1重量
%未満であるとポリエステル重合反応中に激しく
凝集を起こし、粗大粒子が発生する。加えて、紡
糸時あるいは製膜時における凝集粒の再分散が起
こりにくくなり、糸中あるいはフイルム中での分
散が著しく悪化する。一方、酸化アルミニウム含
有量が5重量%を越えると得られるポリマの黄味
傾向が増大(b値が大きくなる)するので好まし
くない。 さらに本発明のような原料の段階からハロゲン
化ケイ素中にハロゲン化アルミニウムを存在させ
て乾式法で製造した酸化アルミニウム含有酸化ケ
イ素と異なり、単に酸化アルミニウムと酸化ケイ
素を混合するだけではポリエステルの重合反応中
に凝集を起こしやすいという欠点がある。 本発明における酸化アルミニウム含有乾式法酸
化ケイ素の平均の一次粒子径は100mμ以下、好ま
しくは40mμ以下である。平均の一次粒子径が
100mμを越えると得られるポリエステルの透明性
が低下する。 本発明における酸化アルミニウム含有乾式法酸
化ケイ素の添加量は得られるポリエステルに対し
0.05〜4重量%であり、好ましくは0.3〜2重量
%である。0.05重量%未満では得られる繊維ある
いはフイルムの易滑性が十分でなく、また4重量
%を越えると得られる繊維あるいはフイルムの透
明性が低下する。 本発明における酸化アルミニウム含有乾式法酸
化ケイ素はスルホン酸塩基を有する芳香族ポリエ
ステルを分散剤とし、エチレングリコールまたは
1,4−ブタンジオールに公知の方法で分散させ
たスラリーとしてポリエステルの重合が完結する
までの任意の段階で添加することができるが、特
に該ポリエステルの原料となるグリコールに分散
させて添加することが好ましい。 また、該グリコールスラリーの酸化アルミニウ
ム含有乾式法酸化ケイ素の濃度は得られるポリエ
ステルの粗大粒子数および融点の面から1〜20重
量%が好ましく、5〜15重量%が特に好ましい。 なお、本発明はポリエステル重合完結前に添加
した酸化アルミニウム含有乾式法酸化ケイ素の凝
集を防ぐ目的で、該酸化アルミニウム含有乾式法
酸化ケイ素のグリコールスラリー調製時にスルホ
ン酸塩基を有する芳香族ポリエステルを分散剤と
して使用することを特徴とする。 かかるスルホン酸塩基を有する芳香族ポリエス
テルはたとえば次の如き従来公知の方法によつて
合成することができる。 (イ) スルホン酸塩基を有する芳香族ジカルボン酸
もしくはその誘導体とアルキレングリコールを
重合させる方法。 (ロ) 上記のスルホン酸塩基を有する芳香族ジカル
ボン酸もしくはその誘導体とスルホン酸塩基を
有しない芳香族ジカルボン酸もしくはその誘導
体との混合物とアルキレングリコールを重合さ
せる方法。 (ハ) スルホン酸塩基を有しない芳香族ジカルボン
酸もしくはその誘導体とアルキレングリコール
とを重合させて得られる芳香族ポリエステルを
従来公知の方法でスルホン化した後中和する方
法。 上記の方法において使用するスルホン酸塩基を
有する芳香族ジカルボン酸としては、たとえば
2,5−、3,5−または3,4−ジカルボキシ
ベンゼンスルホン酸、1,4−または2,6−ジ
カルボキシナフタレンスルホン酸、4,4−ジカ
ルボキシジフエニルスルホン酸、4,4′−ジカル
ボキシジフエニルメタンスルホン酸、4,4′−ジ
カルボキシジフエニルアミンスルホン酸などのア
ルカリ金属塩、アンモニウム塩、をあげることが
できる。これらのうちで最も好ましい結果を与え
るものは3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン
酸塩およびそれらの誘導体である。 上記の化合物と反応させるアルキレングリコー
ルとしては、たとえばエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタ
メチレングリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ールなどであり、最も好ましいものはエチレング
リコールである。 前記(ロ)および(ハ)の方法において使用するスルホ
ン酸塩基を有しない芳香族ジカルボン酸としては
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4
−または2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,
4′−ジカルボキシジフエニル、4,4′−ジカルボ
キシジフエニルメタン、4,4′−ジカルボキシフ
エニルエーテル、4,4′−ジカルボキシジフエニ
ルメタンなどおよびそれらの誘導体である。これ
らのジカルボン酸の使用量は前記スルホン酸塩基
を有するジカルボン酸1モル当り0.1〜5モル程
度である。 また、本発明の分散剤であるスルホン酸塩基を
有する芳香族ポリエステルには脂肪族ジカルボン
酸、p−オキシ安息香酸、p−ヒドロキシエトキ
シ安息香酸またはそれらの誘導体を適宜共重合せ
しめることが可能である。 本発明において分散剤として使用するスルホン
酸塩基などを有する線状芳香族ポリエステルは前
記の如く従来公知の方法によつて得られるもので
あり、本発明において最も好ましい結果を与える
ものは3,5−ジカルボメトキシベンゼンスルホ
ン酸ナトリウムとエチレングリコールとをエステ
ル交換後重縮合させて得られる還元粘度(ηsp/
C)0.05以上、好ましくは0.1以上のものであり、
その使用量はポリマの融点、粗大粒子などの面か
ら酸化アルミニウム含有乾式法酸化ケイ素に対し
0.5〜30重量%が好ましく、特に5〜20重量%が
好ましい。 本発明における酸化アルミニウム含有乾式法酸
化ケイ素の分散スラリーは酸化アルミニウム含有
乾式法酸化ケイ素、スルホン酸塩基を有する芳香
族ポリエステルとグリコールとをボールミル、ホ
モミキサー、サンドグラインダー、スピードライ
ンミル、ロールミルなどの従来公知の分散機によ
り混合磨砕して得ることができるが、特開昭53−
125495号公報に開示された撹拌翼の回転方向と平
行した複数個のせん断翼をもつ高速撹拌機中で分
散させる方法が好ましい。 本発明における酸化アルミニウム含有乾式法酸
化ケイ素のグリコールスラリーの添加時期はポリ
エステルの重合が完結するまでの任意の段階であ
り、特に該ポリエステルの重合反応開始前が均一
分散性が優れている点で好ましい。 以下実施例をあげて本発明を具体的に説明す
る。本発明における部は重量部を、%は重量%を
意味する。 なお、本発明における各種の測定方法は次のと
おりである。 (b値) ポリマを直径2.5〜3.5mm、高さ4.5〜5.5mm円柱
状に成形し、スガ試験機株式会社製直読式色差コ
ンピユーターで測定する。b値が大きい程ポリマ
の黄味傾向が増大する。 (平均の一次粒子径) 酸化アルミニウム含有酸化ケイ素の粉末を電子
顕微鏡で10万倍に拡大した写真を撮影し、得られ
た像から各一次粒子の最長径を測定し、1000個の
平均として求めた値をいう。 (ポリマの透明性) ポリマを直径2.5〜3.5mm、高さ4.5〜5.5mmの円
柱状に成形し、次の基準で肉眼測定した。 1級 非常に良好 2級 やや良好 3級 普通 4級 やや劣る 5級 かなり劣る (フイルムの易滑性) 東洋テスター(株)製のスリツプテスターを用い
ASTM−D−1894B法にしたがつて測定した静
摩擦係数を滑り性の目安として用い、次のように
ランク付けした。 〔静摩擦係数〕 〔滑り性〕 1.2未満 〇 1.2以上1.5未満 △ 1.5以上 × (粗大粒子数) 試料約10mgを18mm×18mmのカバーグラスにはさ
み、280℃〜300℃のホツトプレート上で熱圧着
し、直径約10mmのフイルムを作成する。このフイ
ルムを位相差顕微鏡(100倍)で観察し、最大長
さ10μ以上の粗大粒子を測定し、試料10mg当りの
粗大粒子の数を算出する。1水準当り10回測定
し、その平均値を粗大粒子数とした。 (極限粘度〔η〕) ポリマをO−クロロフエノールに溶解し、25℃
で測定した値である。 (還元粘度ηsp/C) スルホン酸塩基を有する芳香族ポリエステル
2gをDMF100mlに溶解し、25℃で測定した値であ
る。 (融点) Perkin−Elmer社製DSC−1Bを使用し、試料
ポリマ10mgを用いて窒素ガス雰囲気下、常温から
16℃/minの速度で昇温し、融解ピークの極小点
(Tm)を測定した。 (染着度) ポリエステルフイラメントを18ゲージのシング
ルシリンダー編機で筒編し、ノイゲンSS(第1工
業製薬(株)製)2g/、ソーダ灰1g/の精練液
を用い、浴比1:100、温度80℃で20分間精練後
風乾した。 次いでバイエル社の“ResolineBlue FBL”
(商品名)5%owf、浴比1:100、100℃で1時
間染色した。染色後の染色残液5mlをアセトンで
50mlに希釈し、島津製作所(株)製マルチコンバーチ
ブル分光光度計Double−40を用いて、水を対照
液にして627mμの吸光度から染着度を測定した。 (耐光性) 染着度測定法に記載した方法で、染色時間を変
更して染着度が14〜16%になるように染色した後
ノイゲンSS1g/溶液(浴比1:50)を用いて
60℃、20分間洗浄し、さらに水洗した後風乾し
た。次いでこの染色布を東洋理化(株)製フエードメ
ーターFA−2型を用い、カーボンアーク光を10
時間(63℃)照射した。得られた照射後の染色布
を次の基準で肉眼測定した。 ◎ 退色は非常に少ない 〇 若干退色する × かなり退色する 実施例 1 テレフタル酸ジメチル100部、3,5−ジカル
ボメトキシベンゼンスルホン酸ナトリウム100部、
エチレングリコール100部をエステル交換反応触
媒である酢酸マンガン・4水和物0.05部の存在下
にエステル交換反応を行なつて低重合体を調製
し、続いて重合触媒として三酸化アンチモン0.04
部を添加して減圧下で重合してηsp/Cが0.23の
分散剤であるスルホン酸塩基を有する芳香族ポリ
エステルを得た。 テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコ
ール64部、酢酸カルシウム1水塩0.1部、三酸化
アンチモン0.03部をエステル交換缶に仕込み、窒
素雰気下で150〜230℃に昇温して生成するメタノ
ールを連続的に系外に留去しながら、エステル交
換反応を行ない、反応開始後3時間で反応を終了
した。得られた生成物にリン酸トリメチルを0.05
部および分子量1000のポリエチレングリコールを
4.2部(得られるポリエステルに対して4重量
%)、さらに塩化ケイ素と塩化アルミニウムを混
合して乾式法で製造した酸化アルミニウム含有率
が1%であり、かつ平均の一次粒子径が30mμの
酸化アルミニウム含有酸化ケイ素、予め合成した
分散剤であるスルホン酸塩基を有する芳香族ポリ
エステルおよびエチレングリコールの重量比が
5:0.5:94.5である混合物をJanke&Kunkel社
製Ultra Turrax T45DX(10000rpm)で30分間
分散せしめたスラリーを酸化アルミニウム含有乾
式法酸化ケイ素として得られるポリエステルに対
して1.0%になるようにして添加した。 次いで重合反応系を徐々に減圧にして1時間30
分かけて760mmHgから1mmHgまで減圧し、同時
に1時間30分かけて230℃から280℃まで昇温し
た。1mmHg以下の減圧下、重合温度280℃でさら
に2時間、合計3時間30分重合した。反応終了後
ポリマを直径3mmの棒状で水中に吐出し、長さ5
mmに切断してポリエステルチツプを得た。得られ
たポリエステルチツプの〔η〕は0.694、透明性
は1級、b値は4.5、さらに粗大粒子数は18個で
あつた。 該ポリエステルチツプを160℃で5時間減圧乾
燥後295℃に設定された押出機でシート化し、続
いて95〜130℃で二軸延伸し25μの二軸延伸フイ
ルムを得た。該二軸延伸フイルムの静摩擦係数は
0.6で極めて良好であつた。 さらに得られた乾燥チツプを紡糸温度290℃、
引取速度900m/minで紡糸し、次いで3.45倍、ピ
ン温度100℃で延伸し、75デニール/36フイラメ
ントの延伸糸を得た。この延伸糸強度は4.8g/
d、染着度は34%であつた。 また、耐光性を試験した結果、ほとんど退色し
なかつた。 実施例 2 実施例1においてポリアルキレングリコールの
種類および分子量を表1のように変更した以外は
実施例1と同様にしてエステル交換反応、重合、
チツプ化、紡糸、次いで延伸した。得られたチツ
プおよび糸の特性を表1に示した。表1および実
施例1の結果からポリアルキレングリコールの種
類がポリエチレングリコールの場合にはポリエス
テルチツプの粗大粒子数および糸の染着度が特に
良好である。
【表】 実施例 3 実施例1においてポリエチレングリコールの添
加量を表2のように変更した以外は実施例1と同
様にしてエステル交換反応、重合、チツプ化、紡
糸、次いで延伸した。得られたポリエステルチツ
プの粗大粒子数、糸の強度、染着度および耐光性
を表2に示した。表2からポリエチレングリコー
ルの添加量が1〜10%の場合には粗大粒子数、強
度、染着度および耐光性が良好である。
【表】 実施例 4 実施例1において酸化アルミニウム含有乾式法
酸化ケイ素、スルホン酸塩基を有する芳香族ポリ
エステルおよびエチレングリコールからなるスラ
リーの組成比を変更した以外は実施例1と同様に
してポリエステルチツプを得た。各ポリエステル
の特性は表3に示した。 表3からスラリー中の酸化アルミニウム含有乾
式法酸化ケイ素濃度が1〜20%の範囲の場合、ま
たスルホン酸塩基を有する芳香族ポリエステルの
酸化アルミニウム含有乾式法酸化ケイ素に対する
使用割合が0.5〜30%の範囲の場合には得られる
ポリマの融点、粗大粒子数が特に良好であること
が明らかである。
【表】 実施例 5 実施例1において酸化アルミニウム含有乾式法
酸化ケイ素の種類および添加量を表4のように変
更した以外は実施例1と同様にしてエステル交換
反応後重合、チツプ化し、次いで製膜した。得ら
れたチツプおよびフイルムの特性を表4に示し
た。表4から酸化アルミニウム含有乾式法酸化ケ
イ素中の酸化アルミニウムの含有率が0.1〜5%
の範囲内であり、かつ該二酸化ケイ素の平均の一
次粒子径が100mμ以下である場合には、得られた
ポリエステルチツプの透明性が良好であり、粗大
粒子数が少なく、かつb値が低い、さらにこのポ
リエステルチツプを用いて製膜したフイルムの易
滑性は極めて良好である。
【表】
【表】 実施例 6 実施例1において酸化アルミニウム含有乾式法
酸化ケイ素の得られたポリエステルに対する添加
量を表5のように変更した以外は実施例1と同様
にしてエステル交換反応後重合、チツプ化し、次
いで製膜した。得られたチツプおよびフイルムの
特性を表5に示した。表5から酸化アルミニウム
含有乾式法酸化ケイ素の添加量が0.05〜4%の範
囲内にある場合には、得られたポリエステルチツ
プの透明性が良好であり、粗大粒子数が少なく、
かつb値が低い、さらにこのポリエステルチツプ
を用いて製膜したフイルムの易滑性は極めて良好
である。
【表】 実施例 7 実施例1において分散剤であるスルホン酸塩基
を有する芳香族ポリエステルの重合時間を変更し
て表4に記載した種々のηsp/Cを有する分散剤
であるスルホン酸塩基を有する芳香族ポリエステ
ルを得た。 この分散剤を使用して実施例1と同様にして酸
化アルミニウム含有乾式法酸化ケイ素を含有する
ポリエステルチツプを得た。各ポリエステルの特
性は表6に示したとおりであり、分散剤であるス
ルホン酸塩基を有する芳香族ポリエステルの
ηsp/Cが0.05以上の場合には得られるポリマの
粗大粒子数が良好であることがわかる。
【表】 実施例 8 テレフタル酸ジメチル100部、1,4−ブタジ
オール93部、テトラブチルチタネート0.03部をエ
ステル交換缶に仕込み、窒素ガス雰囲気下で140
℃から225℃まで昇温して、生成するメタノール、
テトラヒドロフランおよび水を連続的に系外に留
去しながらエステル交換反応を行ない、反応開始
後4時間で該反応を終了した。得られた生成物に
テトラブチルチタネートを0.03部および分子量
1000のポリエチレングリコール4.8部を添加し、
さらに塩化ケイ素と塩化アルミニウムを混合して
乾式法で製造した酸化アルミニウム含有率が1%
で、かつ平均の一次粒子径が30mμの酸化アルミ
ニウム含有酸化ケイ素、実施例1で合成した分散
剤であるηsp/Cが0.23のスルホン酸塩基を有す
る芳香族ポリエステルおよびブチレングリコール
の重量比が5:0.5:94.5である混合物をJanke
& Kunkel社製Ultra Turrax T45DX
(10000rpm)で30分間分散せしめたスラリーを酸
化アルミニウム含有乾式法酸化ケイ素として得ら
れるポリエステルに対して1.0%になるように添
加した。次いで糸を徐々に減圧して1時間かけて
760mmHgから1mmHgまで減圧し、同時に1時間
かけて225℃から250℃まで昇温した。1mmHg以
下の減圧下、重合温度250℃でさらに2時間、合
計3時間重合した。反応終了後直径3mmの棒状ポ
リマが得られるように水中に吐出した。さらに該
ポリマを長さ5mmに切断してポリエステルチツプ
を得た。得られたポリエステルチツプの極限粘度
は0.824、b値は9.0、粗大粒子数は23であつた。
該ポリエステルチツプを160℃で5時間減圧乾燥
後、250℃に設定された押出機でシート化し、続
いて100〜110℃で二軸延伸して25μの二軸延伸フ
イルムの静摩擦係数は0.6であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導
    体およびエチレングリコール、1,4−ブタンジ
    オールから選ばれるグリコールまたはそのエステ
    ル形成性誘導体からポリエステルを製造するに際
    し、該ポリエステルの重合が完結するまでの任意
    の段階で得られるポリエステルに対し、1.0〜10
    重量%のポリアルキレングリコールと、 (a) ハロゲン化ケイ素中にハロゲン化アルミニウ
    ムを存在させて乾式法で製造した、酸化アルミ
    ニウムを0.1〜5重量%含有し、かつ平均の一
    次粒子径が100mμ以下である酸化アルミニウム
    含有乾式法酸化ケイ素 (b) エチレングリコールまたは1,4−ブタンジ
    オール (c) スルホン酸塩基を有する芳香族ポリエステル からなるスラリーを、得られるポリエステルの酸
    化アルミニウム含有乾式法酸化ケイ素の含有量が
    0.05〜4重量%になるように添加した後重合を完
    結させることを特徴とする粒子分散性に優れたポ
    リエステルの製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013146524A1 (ja) 2012-03-29 2013-10-03 東洋紡株式会社 ポリエステル組成物およびポリエステルフィルム

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