JPH041224A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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JPH041224A
JPH041224A JP2104285A JP10428590A JPH041224A JP H041224 A JPH041224 A JP H041224A JP 2104285 A JP2104285 A JP 2104285A JP 10428590 A JP10428590 A JP 10428590A JP H041224 A JPH041224 A JP H041224A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、不活性無機粒子の分散性が良好なポリエステ
ルの製造方法に関するものである。
[従来の技術] ポリエチレンテレフタレートは、優れた力学特性、耐熱
性、耐候柱、電気絶縁性、耐薬品性を有するため、磁気
テープ用フィルム、コンデンサ用フィルム、写真用フィ
ルムなどのフィルム分野や、衣料用、産業用などの繊維
分野で広く使用されている。これらフィルムや繊維は、
製造工程での工程通過性や高次加工時の取り扱い性、さ
らには最終製品の滑り性、耐摩耗性、表面特性などを満
足するため、表面に凹凸を形成せしめる方法が通常用い
られている。
フィルムや繊維の表面に凹凸を形成せしめる手段として
、酸化ケイ素、二酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク
、クレーなどの不活性無機粒子を添加したり配合したり
する方法が一般的に知られている。
また、特に磁気テープ用途では高記録密度化の要請が著
しく、フィルム表面凹凸の均一化と合わせて、高速走行
させたときのフィルムの耐ケズレ性の改良が要求されて
いる。これらの要求を満足させるには、ポリエステル中
に添加した不活性無機粒子が均一で微細であることが必
須条件である。
このため、不活性無機粒子の分散性を向上させるだめに
、多くの提案がなされている。例えば、特公昭43−1
2013号公報、特開昭54−131694号公報、特
開昭62−149332号公報などでは、物理的強制撹
拌やpHg整、分散剤などによる分散方法が提案されて
いる。
また、ポリエステルの製造は、ジカルボン酸低級エステ
ルとグリコールとからエステル交換反応を行ない、次い
で重縮合反応を行なうエステル交換法、およびジカルボ
ン酸とグリコールとからエステル化反応を行ない、次い
で重縮合反応を行なう直重法があることはよく知られて
いる。
近年、ポリエステル製造時の生産性の向上や製造コスト
を低減させるため、直重法が多用されている。しかしな
がら、前記の分散性を改良させた不活性無機粒子であっ
ても、テレフタル酸(以下TPAという)、ナフタレン
ジカルボン酸(以下NDCAという)などの芳香族ジカ
ルボン酸と、エチレングリコール(以下EGという)な
どのグリコールからポリエステルを製造する直重法にお
いて、重縮合反応系に添加すると不活性無機粒子が凝集
しやすく、分散性が低下するという問題点があった。こ
の問題を解決するため、例えば、特開昭54−1004
94号公報ではTPAとEGからポリエステルを製造す
るに際して、第4級アンモニウム塩を添加して二酸化チ
タンの分散性を改良する方法が提案されている。しかし
ながら、これらの方法によって得られたポリエステルで
あっても、無機粒子の分散性が満足する結果を得るに至
っていないのが実情である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らは、直重法において反応系に添加した平均粒
子径が0.5〜5.0μの不活性無機粒子の凝集を防止
する方法について検討した結果、反応系のカルボシキ末
端基濃度が100eq/106g以下の段階で不活性無
機粒子を添加することによって、不活性無機粒子の分散
性が著しく改良できることを見い出し、本発明に到達し
た。
すなわち、本発明の目的は、不活性無機粒子の分散性が
良好なポリエステルを直重法により製造する方法を提供
するにある。
[課題を解決するための手段] 前記した本発明の目的は、芳香族ジカルボン酸を主成分
とするカルボン酸とエチレングリコールを主成分とする
グリコールからポリエステルを製造するに際して、エス
テル化反応が実質的に終了した後、該反応生成物のカル
ボシキル末端基濃度が反応生成物106g当たり100
eq以下である反応系に、平均粒子径が0.5〜5.0
μの不活性無機粒子を0.01〜3重量%添加すること
を特徴とするポリエステルの製造方法によって達成でき
る。
TPAまたはNDCAとEGとからエステル化反応によ
って、ビス−β−ヒドロキシエチルテレフタレートおよ
びその低縮合体(以下BITという)、またはビス−β
−ヒドロキシエチルナフタレートおよびその低縮合体(
以下BHNという)を得、次いでそれらを重縮合反応に
よってポリエチレンテレフタレート(以下PETという
)またはポリエチレンナフタレート(以下PENという
)を製造する直重法はよく知られている。
しかしながら、このような直重法においては、反応系に
添加した不活性無機粒子が凝集しやすく、分散性の好ま
しくないポリエステルになる。
本発明におけるポリエステルは、TPA、2゜6−ND
CAなどの芳香族ジカルボン酸を主成分とするカルボン
酸と、EGを主成分とするグリコールとを重合して製造
する方法、いわゆる直重法で得られる。得られるポリエ
ステルは、具体的にはPET、2.6−PENを挙げる
ことができる。
また、本発明におけるポリエステルの製造方法において
、他のジカルボン酸成分やグリコール成分などを20モ
ル%未満の範囲で共重合してもよい。
これら共重合成分として、具体的にはジフェニルジカル
ボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ヘキサヒドロテレフ
タル酸、ブタンジオール、シクロヘキサンジメタツール
、ポリアルキレングリコール、5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸、ヒドリキシエトキシ安息香酸などを挙げる
ことができる。
本発明のポリエステルの製造方法をPETを例に詳述す
るが、PENの場合においても同様な方法によって得る
ことができる。
第1工程:精留塔およびコンデンサを備えたエステル化
反応缶に、230〜280℃で溶融貯留したBHTに、
TPAとEGからなるスラリを連続的または間歇的に供
給して、反応系を230〜280℃で維持し、生成した
水を反応系外へ留出させる。規定量のスラリを供給した
後、さらにエステル化反応を続行して、実質的にエステ
ル化反応を完結させBITを得る。このときのE G/
TPAのモル比は1.05〜1.5が好ましく、さらに
好ましくは1.10〜1.3である。1.05未満の場
合はエステル化反応時間が遅延し、1゜5を超えるとジ
エチレングリコールの副生により、ポリエステルの軟化
点が低下するため好ましくない。また、エステル化反応
温度が230℃未満の場合はエステル化反応時間が遅延
し、一方、280℃を超える場合はジエチレングリコー
ルの副生や、ポリエステルの色調悪化を引き起こし好ま
しくない。また、エステル化反応時の系内の圧力は、大
気圧であってもよいし、微加圧状態であってもよい。
第2王程:第1工程で得られたBITおよびその低重合
体の一部を重縮合缶に移行した後、アルカリ金属化合物
またはアルカリ土類金属化合物および重縮合触媒やリン
化合物の存在下に、230〜300℃、減圧度1 mm
Hg以下で重縮合反応を行ないPETを得る。
一般に工業的には、第1工程でのエステル化反応率は9
0〜98%で実質的にエステル化反応を終了したものと
みなし、該反応生成物を第2工程へ移行してPETを得
ている。このようにして得た反応率が90〜98%のB
HTに不活性無機粒子を添加した場合、不活性無機粒子
が凝集してしまう。
仮に第1工程でエステル化反応率を98%以上に高めよ
うとすると、EGモル比を高めたり、反応温度を高めた
り、さらには反応時間を長くする必要がある。その結果
、ジエチレングリコールの副生を引き起こすばかりでな
く、生産性を低下させるため、工業的に採用することは
困難である。
また、エステル化反応触媒として、アルカリ金属化合物
やアルカリ土類金属化合物、さらにはマンガン化合物、
コバルト化合物などをエステル化反応開始以前に添加し
、エステル化反応率を高めようとすると、前記した金属
化合物とTPAとの金属塩を生成するため、これらの触
媒残渣による異物が発生するため好ましくない。
本発明は、直重法において反応系のカルボシキ末端基濃
度が該反応物106g当たり100eq以下、より好ま
しくは50eq以下の段階に不活性無機粒子を添加する
ことによって、不活性無機粒子の凝集を防止し、分散性
を著しく改良でき、またジエチレングリコールの副生や
触媒残渣による異物の生成を抑制したポリマーを、工業
的に生産性よく得ることができる。
本発明の反応生成物のカルボキシル末端基濃度を反応生
成物106g当たり100eq以下とする方法として、
次の方法が好ましく用いることができる。
無触媒で実質的にエステル化反応を完結させたBITを
重縮合反応缶に移行した後、酸成分1モルに対して0.
1〜1.0倍モルのEGを添加し、系内を230〜27
0℃で10〜60分保持することによって達成できる。
また、アルカリ金属化合物を酸成分100重量部に対し
て0.005〜1、 0重量部、より好ましくは0.0
1〜0.5重量部共存させておくのがエステル化反応を
促進させるためさらに好ましい。アルカリ金属化合物の
添加時期は、上記EGの添加と同時であってもよいし、
いずれが先であってもかまわないが、より好ましくは上
記EGを添加すると同時か、それ以前に添加される。ま
た、アルカリ金属化合物の添加形態は、EGのスラリも
しくは溶液として添加するのが好ましい。
アルカリ金属化合物として、グリコール可溶性のリチウ
ム化合物、ナトリウム化合物、カリウム化合物が挙げら
れる。具体的には、水素化物、アルコラード、ハロゲン
化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、硫酸塩などで
あり、さらに具体的には、酢酸リチウム、塩化リチウム
、水酸化リチラム、塩化ナトリウム、酢酸カリウム、カ
リウムグリコラート、酢酸カリウムなどが挙げられる。
これらアルカリ金属化合物のうち、リチウム化合物、カ
リウム化合物がカルボシキ末端基濃度の低減効果に優れ
ているため、最も好ましい。
また、系内の温度が230℃未満であったり、保持時間
が10分未満の場合は、カルボシキ末端基濃度の低減効
果が少なく、系内の温度が270℃を超えたり、保持時
間が60分を超えると生産性を低下させたり、ジエチレ
ングリコールが副生ずるため好ましくない。また、反応
系を保持する際の雰囲気は不活性ガス雰囲気下が好まし
い。
不活性無機粒子を添加する際の反応生成物の固有粘度は
0.3未満が好ましい。固有粘度が0゜3を超えると、
不活性無機粒子の分散性が好ましくないポリエステルに
なる。
かくして、カルボシキ末端基濃度が100 eq/10
6g以下に低減させた反応生成物に不活性無機粒子を添
加することによって、分散性が改良されたポリエステル
を得ることができる。
本発明で使用する不活性無機粒子は、平均粒子径が0.
5〜5.0μ、添加量は最終的に得られるポリエステル
に対し0.01〜3重量%である。
本発明でいう不活性無機粒子の平均粒子径とは、遠心沈
降式粒度分布測定機(例えば堀場式CAPA700など
)で測定した50vo1%の点にあたる粒子の相当直径
を意味する。
平均粒子径が0.5μ未満の場合は、フィルムとして成
形したときの滑り性が不十分になる。5μを超えると表
面の平坦性が損なわれるばかりでなく、耐ケズレ性が好
ましくない。また、添加量が0.01重量%未満の場合
では、滑り性が不十分である。3重量%を超えると不活
性無機粒子が凝集し易い。
本発明の不活性無機粒子として、CaCO3,5i02
、Ba503、Al2O3、TiO2などが挙げられる
。これらのうち、特に本発明の効果を奏する不活性無機
粒子として、5i02、CaCO3などが挙げられる。
これら5i02、CaCO3は合成品であっても良いし
、天然品を粉砕後分級したものであっても良い。
前記した不活性無機粒子は一種類を添加してもよいが、
フィルムや繊維の表面に微細凸起を形成する粒子と、滑
り性を付与するための比較的大きな凸起を形成する二種
類の粒子径の不活性無機粒子を適宜組み合わせて用いる
こともできる。
これら不活性無機粒子の反応系への添加形態は、エチレ
ングリコールのスラリか好ましい。スラリを調製するに
際して、湿式媒体分散法や超音波分散法などの機械的分
散処理のほか、公知の分散剤による分散処理、さらには
スーパデカンタなどによる分級処理を施した後に添加す
ることもできる。
本発明では、これら不活性無機粒子のほかにグリコール
可溶性のアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物
、マンガン化合物、さらにはリン化合物を添加すること
ができる。
グリコール可溶性のアルカリ金属化合物、アルカリ土類
金属化合物、マンガン化合物として、水素化物、アルコ
ラード、ハロゲン化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸
塩、硫酸塩などが挙げられる。
具体的には、酢酸リチウム、塩化リチウム、水酸化リチ
ウム、塩化ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム
、水酸化カルシウム、塩化マグネシウム、酢酸マグネシ
ウム、マグネシウムグリコラート、酢酸マンガンなどが
挙げられる。これら金属化合物の添加量は、ポリエステ
ルに対して0゜005〜1.0重量%添加することがで
き、2種類以上併用してもよい。
またリン化合物として、リン酸、亜リン酸、もしくはこ
れらのメチルエステル、エチルエステル、フェニルエス
テル、さらにはこれらのハーフエステルや、ホスホン酸
、ホスフィン酸、もしくはこれらのエステルよりなる群
が挙げられる。これらリン化合物の添加量は、ポリエス
テルに対して0゜005〜1.0重量%添加することが
でき、2種類以上併用してもよい。
また本発明では、重縮合反応触媒としてグリコール可溶
性の三酸化アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チ
タン化合物などを用いることができる。
本発明で得たポリエステルは、他のポリエステルに希釈
すること無く使用することができるし、配合用ポリエス
テル(マスタポリマ)として使用することもできる。
[実施例] 以下、実施例で本発明を詳述する。実施例中の部とは重
量部を示し、各特性は次の方法に従って測定した。
(A)ポリマーの固有粘度 0−クロロフェノールを溶媒として25℃で測定した。
(B)溶液ヘイズ ポリエステル100■をフェノール/四塩化炭素(6部
4重量比)の混合溶媒10m1に溶解し、ASTM−D
−1003−52により測定した。
(C)無機粒子の分散性 粗大粒子の存在状態を調べ、無機粒子の凝集の程度を評
価した。
ポリマー10ngを2枚のカバーグラス間にはさみ、2
90℃で溶融プレスし、急冷した後、顕微鏡観察した。
10μ以上の粒子を粗大粒子として 次の判定を行ない
、2級までを合格とした。
粗大粒子が0〜5ケ/ mg      1級粗大粒子
が6〜10ケ/+ng     2級粗大粒子が11〜
20ケ/ll1g3級粗大粒子が11〜30ケ/ a+
g    4級粗大粒子が31ケ/ff1g以上   
 5級(D)製膜方法とフィルムの特性評価 (a)製膜方法 各々の実施例で得た不活性無機粒子含有ポリエステルと
実質的に粒子を含有していないポリエステルを配合し、
不活性無機粒子含有量を0.2重量%とした。ただし、
不活性無機粒子含有量が0. 2重量%未満の場合は実
施例のポリエステルのみを用いた。該ポリエステルを減
圧乾燥した後、290℃で押出機から溶融シートを押し
出し、キヤステングドラムで急冷し、未延伸シートを得
た。引き続き98℃で縦横方向に各々3.5倍延伸した
後、230℃で3秒間熱固定し、25μの二軸延伸フィ
ルムを得た。
(b)静摩擦係数 (a)で得た二軸延伸フィルムをスリップテスタを用い
、ASTM−D−1894B法に従って静摩擦係数を測
定した。
(C)平均表面粗さ(Ra) J I 5−B−0601に規定された方法にしたがっ
て、触針式表面粗さ系を用いてカットオフ0.08i+
m、測定長4III11として測定した。
実施例1 エステル化反応缶にEG/TPA (モル比1゜15)
から得られたBHTを250℃で溶融貯留した反応系に
、TPA86.5部、EG37.2部(モル比1.15
)を混練して得たスラリを3゜5時間を要して連続的に
供給した。供給開始時点から反応系を250℃で維持し
、エステル化反応を行ない、生成する水は精留塔頂から
留出させた。
スラリ供給が終了した後、エステル化反応温度を255
℃に昇温し、さらに1.0時間エステル化反応を続け、
C0OH濃度が210eq/106g/のBITを得た
次いで、BIT104.8部(PET100部相当)を
重縮合缶に移行した後、酢酸リチウム0゜1部とEGI
O部(添加EG/酸成分モル比0゜31)からなる溶液
を添加した後、トリメチルホスフェ=ト0.03部と三
酸化アンチモン0.03部を添加した。引き続き反応系
を20分保持した後、1.2μの合成CaCO3とEG
5部のスラリを添加した。CaCO3を添加する直前の
C00H濃度は36eq/106gであった。その後、
常法によって3時間の重縮合反応を行ない、固有粘度0
.615のPETを得た。生成ポリエステルの溶液へイ
ズは14.0%であり、分散性が良好であった。
次いで、該PETを配合し二軸延伸フィルムを得た。ポ
リマー特性およびフィルム特性ともに良好な結果を得た
実施例2〜5、比較実施例1〜3 実施例1において、保持時間および添加EG/酸成分モ
ル比を変えてCaCO3を添加する時点のC0OH濃度
の異なるBHTを得たほかは、実施例1と同様にしてP
ETを得た。結果を表−1に示す。
CaCO3を添加する時点のC0OH末端濃度が本発明
の範囲を越囲を超えた場合は、粒子分散性の好ましくな
いPETになる(比較実施例1〜3)。
実施例6〜9 実施例1の合成CaCO3に替えて天然CaCO3を用
いたほかは、実施例1と同様にしてPETを得た。Ca
CO3の分散性は良好な結果を得た。該PETを配合し
て得られた二輪延伸フィルムの易滑性および表面粗さも
満足する結果であった。
比較実施例4〜7 天然CaCO3の粒子径および添加量を変えたほかは、
実施例6と同様にして重縮合反応を行ない、引き続き二
輪延伸フィルムを得た。粒子径が本発明の範囲に満たな
い場合は易滑性が不十分であった(比較実施例4)。一
方、粒子径が本発明の範囲を超えた場合は粗大粒子が混
入し、表面平坦性の好ましくない二軸延伸フィルムであ
った(比較実施例5)。
また、添加量が本発明の範囲に満たない場合は易滑性が
不十分であった(比較実施例6)。一方、添加量が本発
明の範囲を超えた場合は粒子の分散性が不十分であり、
表面平坦性の好ましくない二輪延伸フィルムであった(
比較実施例7)。
実施例10〜12、比較実施例8.9 実施例1で添加した合成CaCO3に替えて合成球状シ
リカを用い、合成球状シリカを添加する時点の反応系の
C0OH末端基濃度を変えた。条件と結果を表−1に示
す。
表−1で示した条件以外は実施例1と同様にしてPET
を得た後、二軸延伸フィルムを作成した。
C0OH末端基濃度が高い反応系に合成球状シリカを添
加すると、粒子の分散性が好ましくないPETになる。
実施例13 エステル化反応缶にNDCA/TPA (モル比1゜3
5)から得られたBITを250℃で溶融貯留した反応
系に、NDCA89.3、EG34゜6部(モル比1.
35)を混練して得たスラリを3.5時間を要して連続
的に供給した。供給開始時点から反応系を250℃で維
持し、エステル化反応を行ない、生成する水は精留塔頂
から留出させた。スラリ供給が終了した後、エステル化
反応温度を255℃に昇温し、さらに1.0時間エステ
ル化反応を続け、C0OH濃度が160 eq/106
g/のBHTを得た。
次いで、BHT109.0部(PET100部相当)を
重縮合缶に移行した後、酢酸カリウム0゜10部とEG
l、0部からなる溶液を添加した後、さらにEG4.0
部(合計投入EGモル比0.20)を添加した。引き続
き、亜リン酸0.025部と三酸化アンチモン0.03
部を添加した。さらに、引き続き反応系を20分保持し
た後、0゜7μの合成球状シリカ1.0部とEGlO部
のスラリを添加した。合成球状シリカを添加時点のBH
Nのカルボキシル末端基濃度は35eq/106gであ
った。その後、常法によって3時間の重縮合反応を行な
い、固有粘度0.630のポリエステルを得た。生成ポ
リエステルの溶液ヘイズは30.9%であり、合成球状
シリカの分散性は良好であった。
以下余白 [発明の効果] 本発明の方法で得られたポリエステルは次の特性を有し
ているため、フィルムや繊維を得るためのポリエステル
として極めて有用である。
■ 直重法で不活性無機粒子の分散性が改良できるため
、不活性無機粒子含有ポリエステルを経済的に生産する
ことができる。
■ 不活性無機粒子が微細で均一であり、磁気記録媒体
用フィルムとして用いたときの平坦性が改良されるため
、電磁変換特性の優れたフィルムを得ることができる。
■ 表面に適度な突起を有しているため易滑性が改良さ
れ、フィルムや繊維として用いたときに高速走行性を改
良することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 芳香族ジカルボン酸を主成分とするカルボン酸とエチレ
    ングリコールを主成分とするグリコールからポリエステ
    ルを製造するに際して、エステル化反応が実質的に終了
    した後、該反応生成物のカルボキシル末端基濃度が反応
    生成物10^6g当たり100eq以下である反応系に
    、平均粒子径0.5〜5.0μの不活性無機粒子を0.
    01〜3重量%添加することを特徴とするポリエステル
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH10101912A (ja) 1996-09-27 1998-04-21 Toray Ind Inc ポリエステル組成物およびそれからなる成形品
JP2020125379A (ja) * 2019-02-01 2020-08-20 三菱ケミカル株式会社 ポリエステルの製造方法

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JPH10101912A (ja) 1996-09-27 1998-04-21 Toray Ind Inc ポリエステル組成物およびそれからなる成形品
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