JPH03243626A - 硬化性組成物およびそれに用いるプレポリマーの製造方法 - Google Patents

硬化性組成物およびそれに用いるプレポリマーの製造方法

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JPH03243626A
JPH03243626A JP2040745A JP4074590A JPH03243626A JP H03243626 A JPH03243626 A JP H03243626A JP 2040745 A JP2040745 A JP 2040745A JP 4074590 A JP4074590 A JP 4074590A JP H03243626 A JPH03243626 A JP H03243626A
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JP
Japan
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prepolymer
meth
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acrylate
bis
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Pending
Application number
JP2040745A
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English (en)
Inventor
Naoki Minorikawa
直樹 御法川
Tsutomu Arakawa
荒川 務
Satoshi Maruyama
敏 丸山
Hirotaka Tagoshi
田越 宏孝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、光学材料、コーティング剤、封止剤、塗料、
接着剤等の産業分野、特に光学材料の分野に有用な貯蔵
安定性に優れたポリチオエーテル骨格を有するプレポリ
マーを含む硬化性組成物およびそれに用いるプレポリマ
ーの製造方法に関し、さらに詳しくは重合に際して高屈
折率、低吸水性であり、かつ光学的均一性に優れた硬化
物を与えるポリチオエーテル骨格を有するプレポリマー
を含む硬化性組成物およびそれに用いるプレポリマーの
製造方法に関する。
〔従来の技術〕 従来、有機光学材料には、ポリスチレン系樹脂、ポリメ
チルメタクリレート系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジ
エチレングリコールビスアリルカーボネートの重合体等
が利用されており、これらは軽量性、安全性、加工性、
染色性等に優れていることから近年その需要が増大して
いる。
しかし、従来の有機光学材料は、例えばポリメチルメタ
クリレート系樹脂の場合、その樹脂特性として吸湿性が
大きいため形状や屈折率か変化し、光学材料としては、
不安定である。また、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂の場合は、光学的な複屈折、散乱光の発生、
経時変化による透明度の低下等の欠点を有している。さ
らにジエチレングリコールビスジアリルカーボネートの
重合体は、屈折率が低い(屈折率−1,498)ために
光学材料としての応用範囲に自ずから制限があった。
これらの欠点を改善するために、種々の光学材料用樹脂
か提案されている。これらの例としては、例えば特開昭
57−28115号公報、同57−28116号公報、
同59−184210号公報、同60−7314号公報
、同60−179406号公報、同60−217301
号公報、同13(1−[16514号公報、同6[1−
IEi6307号公報、同60103301号公報、同
60−124607号公報、同62−232414号公
報、同62−235901号公報、同62−26731
6号公報、同83−15811号公報、同63−462
13号公報、同63−72707号公報等をあげること
ができる。しかし、これら先行技術によって得られる硬
化物は、光学的に不均一であったり、耐候着色が著しか
ったり、寸法安定性に欠けたりする等、光学材料として
必すしも満足すべき材料ではなかった。
また、ポリエンとポリチオールからなる硬化性組成物に
ついては、特公昭53−28959号公報、特開昭53
−134096号公報、同57−125025号公報、
同57−130572号公報、同58−80317号公
報などに開示されている。しかしながら、これら先行技
術においては、メルカプト基の連鎖移動剤としての作用
により、暗所保存下でも重合が進行しやすい問題を有す
る。さらに、ポリエンか(メタ)アクリル酸誘導体であ
る場合には、ポリエン同志の重合か起こりやすく、この
ためメルカプト基か残存しやすくなり、重合硬化物の硬
化不足、耐薬品性の低下、硬化物の不均質性といった問
題を有する。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、前記従来の光学材料用樹脂の欠点を克
服し、高屈折率の光学材料として好適であるばかりでな
く、コーティング剤、封止剤、塗料、接着剤等の材料と
して使用することもてきる、光学的均一性、低吸水性等
の諸物性を兼備したバランスのとれた硬化物を製造する
ために好適なポリチオエーテル骨格を有するプレポリマ
ーを含む硬化性組成物およびそれに用いるプレポリマー
の製造方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、前記従来技術の欠点を解決するために鋭意検
討した結果、特定のポリチオエーテル骨格を有するプレ
ポリマーを含む硬化性組成物か、低粘度でかつ貯蔵安定
性に優れ、重合に際して均質、低吸水性であり、かつ高
屈折率の硬化物を与えることを見いだし本発明を完成し
た。
すなわち、本発明は、 (A)式(1) 量%よりなるモノマー成分と、ラジカル重合開始剤とか
らなる硬化性組成物に関する。
また、本発明は、 (A)式(1) %式%(1) (式中、Rt 、  R2はそれぞれ独立に水素または
メチル基を表わし、m、nはそれぞれ独立に1から5の
整数を表わす。)および (B)式(n) R+S H)       ・・・・・ (It)(式
中、Rは多価の脂肪族または芳香族炭化水素からなる有
機基を示し、nは2以上の整数を示す。) で表わされるポリチオール類とを付加反応させて得られ
るポリチオエーテル骨格を有するプレポリマーが少なく
とも30重量と該プレポリマーと共重合可能な重合性上
ツマ−か多くとも70重・ ・・・・・・ (I) (式中、R1、R2はそれぞれ独立に水素またはメチル
基を表わし、m、nはそれぞれ独立に1から5の整数を
表わす。) で示される4、4′−ビス〔ω−(メタ)アクリロイル
(ポリオキシアルキレン)チオフジフェニルスルフィド
化合物および (B)式(II) R+SH)        ・・・・・・・・ (II
)(式中、Rは多価の脂肪族または芳香族炭化水素から
なる有機基を示し、nは2以上の整数を示す。) で表わされるポリチオール類とを、(A)成分の(メタ
)アクリロイル基に対する<B)成分のメルカプト基の
官能基当量比か0,02〜l、01の範囲で、塩基触媒
の存在下に付加反応させることを特徴とするポリチオエ
ーテル骨格を有するプレポリマーの製造方法に関する。
ポリチオエーテル骨格を有するプレポリマーは、(A)
成分として使用される前記式(1)で表わされる4、4
′−ビス〔ω−(メタ)アクリロイル(ポリオキシアル
キレン)千オ〕ジフェニルスルフィド化合物と(B)成
分として使用される前記式(II)で表わされるポリチ
オール類とを付加反応させることによって得られる。
(A)成分として使用される前記式(1)で表わされる
4、4′−ビス〔ω−(メタ)アクリロイル(ポリオキ
シアルキレン)チオフジフェニルスルフィド化合物は、
下記式(III) で表わされる4、4′−ジメルカプトジフェニルスルワ
イドとエチレンオキシドもしくはプロピレンオキシドを
、水酸化ナトリウム等の塩基性触媒存在下反応させてヒ
ドロキシアルキル化した後、(メタ)アクリル酸とエス
テル化反応させることによって容易に合成することかで
きる。
また、前記式(1)で表わされる4、4′−ビス〔ω−
(メタ)アクリロイル(ポリオキシアルキレン)チオフ
ジフェニルスルフィド化合物のうち、mとnがそれぞれ
1のものを製造する他の方法としては、例えば炭酸カリ
ウムを触媒としであるいは無触媒で4,4′−ジメルカ
プトジフェニルスルフィドとエチレンカーボネートもし
くはプロピレンカーボネートを反応させてヒドロキシア
ルキル化した後、(メタ)アクリル酸とエステル化反応
させることによって得る方法もある。
もちろんこれ以外の方法によって合成されたものであっ
てもよい。
このようにして合成された4、4′−ビス〔ω(メタ)
アクリロイル(ポリオキシアルキレン)チオフジフェニ
ルスルフィド化合物は、他の有機化合物との混合が容易
である上、水との親和性が極めて低く、かつ高い屈折率
(一般式(1)において、m−n−1,R−Me 、R
2−Hの場合の単独重合体の屈折率−1,,649)を
有するという特長がある。
また、(B)成分として使用される前記式(II)で表
わされるポリチオール類としては、nか2以上、好まし
くはnか2〜5の整数である脂肪族ポリチオール類また
は芳香族ポリチオール類が用いられる。このようなポリ
チオール類の代表例としては、例えば1.11−ウンデ
カンジチオール、4エチルベンゼン−1,3−ジチオー
ル、l、2−エタンジチオール、1.8−オクタンジチ
オール、2.5−ジクロロベンゼン−1,3−ジチオー
ル、1.3− (4クロロフエニル)プロパン−2,2
−ジチオール、1.1−シクロヘキサンジチオール、1
.2−シクロヘキサンジチオール、1.4−シクロヘキ
サンジチオール、1.1−シクロへブタンジチオール、
1.1ンクロベンタンジチオール、4.8−ジチアウン
デカン−1,,11−ジチオール、ジチオペンタエリス
リトール、ンチオスレイトール、1,3−ジフェニルプ
ロパン−2,2−ジチオール、l、3−ジヒドロキン2
−プロピル−2°、3′−ジメルカプトプロピルエーテ
ル、2.3−ジヒドロキシプロピル−2°、3′−ジメ
ルカプトプロピルエーテル、2.6−シメチルオクタン
ー2,6〜ジチオール、2.6−シメチルオクタンー3
.7−ジチオール、2.4−ジメチルベンゼン1.3−
ジチオール、4.5−ジメチルベンゼン−1,3ジチオ
ール、3.3−ジメチルブタン−2,2−ジチオール、
2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジチオル、1.3
−ジ(4−メトキシフェニル)プロパン2.2−ジチオ
ール、3.4−ジメトキシブタン−1,2ジチオール、
10.11−ジメルカプトウンデカン酸、6.8−ジメ
ルカプトオクタン酸、2.5−ジメルカブ) −1,3
,4−チアジアゾール、2.2゛−ジメルカプトビフェ
ニル、4.4’−ジメルカプトビフェニル、4.4′−
ジメルカプトビフェニル、3,4−ジメルカプトブタノ
ール、3,4−ジメルカプトブチルアセテート、2,3
−ジメルカプト−1−プロパツール、1.2−ジメルカ
プト−1,3−ブタンジオール、2,3−ジメルカプト
プロピオン酸、■、2−ジメルカプトプロピルメチルエ
ーテル、2,3−ジメルカプトプロピル−2°、3°−
ジメトキシプロピルエーテル、3.4−チオフェンジチ
オール、1.10−デカンジチオール、1,12−ドデ
カンジチオール、3,5.5− トリメチルヘキサン−
1,1−ジチオール、2.5− )ルエンジチオール、
3,4−トルエンジチオール、l、4ナフタレンジチオ
ール、■、5−ナフタレンジチオール、2,6−ナフタ
レンジチオール、1,9−ノナンジチオール、ノルボル
ネン−2,3−ジチオール、ビス(2−メルカプトイソ
プロピル)エーテル、ビス(11−メルカプトウンデシ
ル)スルフィド、ビス(2−メルカプトエチル)エーテ
ル、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、ビス(
18−メルカプトオクタデシル)スルフィド、ビス(8
−メルカプトオクチル)スルフィド、ビス(12−メル
カプトエチル)スルフィド、ビス(9−メルカプトノニ
ル)スルフィド、ビス(4−メルカプトブチル)スルフ
ィド、ビス(3−メルカプトプロピル)エーテル、ビス
(3−メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(6−メ
ルカプトヘキシル)スルフィド、ビス(7−メルカプト
へブチル)スルフィド、ビス(5−メルカプトペンチル
)スルフィド、2.2’ビス(メルカプトメチル)酢酸
、1.1’−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン
、ビス(メルカプトメチル)ヂュレン、フェニルメタン
−1,1ジチオール、1,2−ブタンジチオール、1,
4−ブタンジチオール、2,3−ブタンジチオール、2
.2−ブタンジチオール、1,2−プロパンジチオール
、1.3−プロパンジチオール、2,2−プロパンジチ
オール、■、2−ヘキサンジチオール、1.6−ヘキサ
ンジチオール、2.5−ヘキサンジチオール、1.7へ
ブタンジチオール、2.6−ペンタンジチオール、1.
5−ペンタンジチオール、2.4−ペンタンジチオール
、3.3−ペンタンジチオール、7.8−ヘプタンデカ
ンジチオール、l、2−ベンゼンジチオール、1.3−
ベンゼンジチオール、1.4−ベンゼンジチオール、2
−メチルシクロヘキサン−1,1−ジチオール、2−メ
チルブタン−2,3−ジチオール、エチレングリコール
ジチオグリコレート、エチレングリコールビス(3−メ
ルカプトプロピオナート)等のジチオール類の他、1,
2.3−プロパントリチオール、1,2.4−ブタント
リチオール、トリメチロールプロパントリチオグリコラ
ート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプト
プロピオナート)、ペンタエリスリトールトリチオグリ
コラート、ペンタエリスリトールトリス(3メルカプト
プロピオナート) 、1.3.5−ベンゼントリチオー
ル、2.4.6−メジチレントリチオール等のトリチオ
ール類、およびネオペンタンテトラチオール、2.2′
−ビス(メルカプトメチル)1.3−プロパンジチオー
ル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプト
プロピオナート)、1.3.5−ベンゼントリチオール
、2,4.6−)ルエントリチオール、2.4.8−メ
ンチレントリチオール等があげられる。以上のように例
示された(B)成分のポリチオール類は一種または二種
以上のa合物として用いることもできる。
(^)成分として使用される前記式(r)で表わされる
 4,4′−ビス〔ω−(メタ)アクリロイル(ポリオ
キシアルキレン)チオクジフェニルスルフィド化合物と
<8)成分として使用される前記式1)で表わされるポ
リチオール類とを付加反応させるに際しては、(^)b
”;、分の(メタ)アクリロイル基に対する(B)成分
のメルカプト基の官能基当量比が、0.02〜1.01
の範囲内であることか好ましく、特に0.05〜0.6
の範囲であることか望ましい。(^)成分の(メタ)ア
クリロイル基に対する(B)成分のメルカプト基の官能
基当量比か0.02未満の場合は、硬化物は一般に脆く
、十分な耐衝撃性を得ることはできない。また、(^)
成分の(メタ)アクリロイル基に対する(B)成分のメ
ルカプト基の官能当量比が1.01よりも大きい場合は
、未反応のメルカプト基による安定性の低下、粘度の過
剰な上昇、重合反応の不均一化による硬化物の不均質性
等の問題点を有する。
(^)成分と(B)成分との付加反応は、ジエチルエー
テル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン等のエーテル系l@媒、ベンゼン、トルエン
等の芳香族炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、四塩化炭
素等の塩素系溶媒などの比較的低高点の溶媒中もしくは
無溶媒で塩基触媒の存在下で行なわれる。溶媒の使用量
は適宜に決められる。付加反応終了後は、溶媒を用いた
場合は溶媒を除去することによって、また無溶媒の場合
はそのままでポリチオエーテル骨格を有するプレポリマ
ーが得られる。付加反応用塩基触媒としては、塩基性イ
オン交換樹脂、カリウム−t−ブトキサイド、フォスフ
イン系化合物、アミン系化合物を使用することが可能で
あるが、特にフォスフイン系化合物またはアミン系化合
物の使用が好ましい。
フォスフイン系化合物の例としては、トリフェニルフォ
スフイン、トリn−ブチルフォスフイン、トリエチルフ
ォスフイン等があげられる。また、アミン系化合物の例
としては、ピリジン、N、N−ジメチルアニリン、N、
N−ジエチルアニリン、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリ (n−プロピル)アミン、トリ(iso
−プロピル)アミン、トリ(n−ブチル)アミン、トリ
(jso−ブチル)アミン、トリ(see−ブチル)ア
ミン、ジメチルエチルアミン、ジエチルメチルアミン、
ジエチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタ
ノールアミン、モノメチルジェタノールアミン等があげ
られる。
これらの塩基触媒は、単独でも組合わせて用いてもよく
、その使用量は、使用する(B)成分の種類およびその
使用量によって異なるため一概には規定できないが、一
般には(A)成分および(B、)成分の総量に対して0
,01〜3重量%、好ましくは0.03〜1重量%であ
る。塩基触媒の使用量が0.01重量%未満では、実質
的には触媒の作用を果さず、しばしば(A)成分の(メ
タ)アクリロイル基の単独重合が起る。一方、塩基触媒
の使用量が3重量%を越えた場合は、大量に用いる効果
が認められないばかりでなく、重合の際に着色を起すた
め好ましくない。また、反応後の塩基触媒を除去するに
しても、除去剤を多量に必要とすることから却って好ま
しくない。
(^)成分と(B)成分の付加反応において、高沸点の
溶媒を使用すると、溶媒除去の際、加熱を伴う方法を採
用した場合、(A)成分が残っていると、(A)成分の
単独重合によるゲル化を招き易いため、好ましくない。
ケル化に対しては、フェノール系あるいはアミン系の禁
止剤を重合を阻害しない範囲内で添加することか可能で
ある。また、付加反応用塩基触媒の除去を必要とする場
合には、公知の吸着、抽出、真空吸引等の方法を次段階
の重合に影響しない範囲で適用しうる。特に、アミン系
化合物の除去については、中性、酸性アルミナ、酸性イ
オン交換樹脂による吸着除去方法を適用することができ
、アミン系化合物が低沸点のアミン系化合物の場合、真
空吸引による除去方性も利用することかできる。
付加反応を行なう際のd度は、(B)成分の種類、配合
量、あるいは使用する塩基触媒の種類および量により異
なるため一概に規定できないが、一般には0〜100℃
、好ましくは20〜60℃である。付加反応温度が10
0℃を越えても、使用する塩基触媒の種類および量によ
っては(A)成分の単独重合を防止できる場合もあるが
、しばしばゲル化を起すので好ましくない。一方、0℃
未満でも付加反応は進むが、反応速度が極めて遅く、生
産性上好ましくない。
付加反応に際しては、(B)成分の自動酸化によるジス
ルフィドの生成を防ぐために付加反応は不活性ガス雰囲
気中で行うことか好ましい。
かくして得られるポリチオエーテル骨格を有するプレポ
リマーは、分子末端か重合性ビニル基でキャッピングさ
れた構造を有し、貯蔵安定性に優れている。また、この
ポリチオエーテル骨格を有するプレポリマーを単独で硬
化させた場合は、高屈折率、耐衝撃性および低吸水性の
硬化物が得られるという特長を有する。従って、ポリチ
オエーテル骨格を有するプレポリマーを使用目的に応し
た任意の配合比で、このプレポリマーと共重合可能な重
合性モノマーと混合することによって、組成物を硬化さ
せて得られる硬化物の屈折率、耐衝撃性等の工場や吸水
率の低減を図ることかできるばかりでなく、硬化物の諸
物性を種々変化させることができる。
ポリチオエーテル骨格を有するプレポリマーと、このプ
レポリマーと共重合可能な重合性モノマーとの配合割合
は、ポリチオエーテル骨格を有するプレポリマーが少な
くとも30重量%、重合性モノマーが多くとも70重量
%からなり、好ましくはポリチオエーテル骨格を有する
プレポリマーが少なくとも50重量%、重合性七ツマ−
が多くとも50重量%であり、ポリチオエーテル骨格を
有するプレポリマー単独を重合させてもよい。
ポリチオエーテル骨格を有するプレポリマーの配合割合
か30重量%未満では、最大の特色である高屈折率とい
う物性が生かされなくなるので好ましくない。ポリチオ
エーテル骨格を有するプレポリマーの配合割合は、使用
目的や配合する該プレポリマーと共重合可能な重合性モ
ノマーの種類に応して30〜100重量%の範囲で自由
に変えることができる。例えば、硬化物の屈折率や耐衝
撃性を高めたり、吸水率を低減させるためには、ポリチ
オエーテル骨格を有するプレポリマーの配合量を多くす
ればよい。
重合性モノマーとしては、ポリチオエーテル骨格を有す
るプレポリマーと共重合可能なものであればいずれでも
よく、例えば不飽和脂肪酸エステル、芳香族ビニル化合
物、不飽和脂肪酸およびその誘導体、不飽和二塩基酸お
よびその誘導体、(メタ)アクリルニトリル等のシアン
化ビニル化合物等があげられる。不飽和脂肪酸エステル
としては、メチル(メタ)アクリレート(本明細書にお
いてはメチルアクリレートおよびメチルメタアクリレー
トの両者を指す。他の場合も同じ)、エチル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アク
リレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート
、(イソ)ボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチ
ル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレ
ート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ
)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレート、
フルオロフェニル(メタ)アクリレート、クロロフェニ
ル(メタ)アクリレート、ブロモフェニル(メタ)アク
リレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、
メトキシフェニル(メタ)アクリレート、シアノフェニ
ル(メタ)アクリレート、ビフェニル(メタ)アクリレ
ート、ブロモベンジル(メタ)アクリレート等のアクリ
ル酸芳香族エステル、フルオロメチル(メタ)アクリレ
ート、クロロメチル(メタ)アクリレート、ブロモエチ
ル(メタ)アクリレート、トリクロロメチル(メタ)ア
クリレート等のハロアルキル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキンエチル(メタ)アクリレート、(メタ)ア
クリル酸ポリエチレングリコールエステル等の他、グリ
シジル(メタ)アクリレート、アルキルアミノ(メタ)
アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルかあげら
れる。また、α−フルオロアクリル酸エステル、α−ン
アノアクリル酸エステル等のα−置換アクリル酸エステ
ル等があげられる。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、またはα−メ
チルスチレン、α−エチルスチレン、α−クロルスチレ
ン等のα−置換スチレン、フルオロスチレン、クロロス
チレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、メト
キシスチレン等の核置換スチレンがあげられる。
不飽和脂肪酸およびその誘導体としては、(メタ)アク
リルアミド、N、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド
、N、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ
)アクリルアミド類、(メタ)アクリル酸等があげられ
る。
不飽和二塩基酸およびその誘導体としては、N−メチル
マレイミド、N−エチルマレイミド、N−ブチルマレイ
ミド、N−クロロへキシルマレイミド、N−フェニルマ
レイミド、N−メチルフェニルマレイミド、N−クロロ
フェニルマレイミド、N−カルボキシフェニルマレイミ
ド等のN−置換マレイミド、マレイン酸、無水マレイン
酸、フマル酸等があげられる。
上記単官能性の重合性モノマーの他、本発明に用いられ
る重合性モノマーとしては、架橋性多官能モノマーがあ
げられる。例えば、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リブロビレングリコールジ(メタ)アクリレート、1.
3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1.
4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1.5−
ペンタジオールジ(メタ)アクリレート、1.6−ヘキ
サンシオールジ(メタ)アクリレート、不オベンチルグ
リコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン
酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレ
ート、オリゴエステルジ(メタ)アクリレート、ポリブ
タジエンジ(メタ)アクリレート、2.2−ビス(4−
(メタ)アクリロイルオキシフェニル)プロパン、2.
2〜ビス(4−(ω−(メタ)アクリロイルオキシポリ
エトキシ)フェニル)プロパン、2.2−ビス(4−(
ω−(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシ)ジブロ
モフェニル)プロパン、2.2−ビス(4(ω−(メタ
)アクリロイルオキシポリプロポキシ)フェニル)プロ
パン、ビス(4−(ω−(メタ)アクリロイルオキシポ
リエトキシ)フェニル)メタン等のジ(メタ)アクリレ
ートや、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート
、ジアリルテレフタレート、ジアリルカーボナート、ジ
エチレングリコールジアリルカーボナート、ジビニルベ
ンゼン、ジビニルビフェニル、N+N’−m−フ二二し
ンビスマレイミド等の二官能性の架橋性モノマー トリ
メチロールエタントリ (メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ (メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリ (メタ)アクリレート、トリ (
メタ)アリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテ
ート、ジアリルクロレンデート等の三官能性の架橋性モ
ノマーペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
トのごとき四官能性の架橋性モノマー等があげられる。
これらの重合性モノマーは2種以上混合して使用しても
よい。
ポリチオエーテル骨格を有するプレポリマーと重合性モ
ノマーとの混合には、ポリチオエーテル骨格を有するプ
レポリマーを予め前記方法で合成して重合性モノマーと
混合する方法を採用してもよいし、または反応容器中で
(A)成分として使用される前記式(I)で表わされる
4、4′−ビス〔ω−(メタ)アクリロイル(ポリオキ
シアルキレン)チオフジフェニルスルフィド化合物と(
B)成分として使用される前記式(II)で表わされる
ポリチオール類とを他の重合性モノマー中で反応させて
、ポリチオエーテル骨格を有するプレポリマーを直接合
成する方法を採用してもよい。後者の方法において、(
A)成分と(B)成分を付加反応させる際に使用される
他の重合性モノマーとは、通常のラジカル重合開始剤の
存在下で重合するものであれば特に制限はないか、反応
制御の観点から、常雇て液体であって、塩基触媒の存在
下で(B)成分と反応しないかもしくは反応しにくく、
すなわち(B)成分と実質的に反応性を有せず、船釣な
ラジカル重合開始剤で硬化可能なものが好ましく、具体
例としては、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチ
ルスチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、クロロ
スチレン、ブロモスチレン、2,4−ジクロロスチレン
、2−クロロ−4−メチルスチレン、ジビニルベンゼン
、ジビニルビフェニル等の如き芳香族系ビニル七ツマ−
かあげられる。ただし、単官能性または多官能性の(メ
タ)アクリレートを使用しても、必要以上に高粘度にな
らず、また高屈折率という特長を損なわない範囲内であ
れば、これらの(メタ)アクリレートを使用することは
一向にさしつかえない。単官能性または多官能性の(メ
タ)アクリレートの具体例としては、4.4′−ビス〔
ω−(メタ)アクリロイル(ポリオキシアルキレン)オ
キシ)−2,2−ジフェニルプロパン、ジアリルテレフ
タレート、トリメチロールプロパントリ (メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリ
レートなどをあげることができる。
これらの芳香族系ビニルモノマーまたはり1官能性また
は多官能性の(メタ)アクリレートは、2種以上を混合
して用いてもよい。
他の重合性モノマーの使用量は、(A)成分と(B)成
分とを付加反応させる際、(A)成分、(B)成分およ
び他の重合性七ツマ−の総量中、10〜70重量%、好
ましくは15〜50重量%であることが好ましい。他の
重合性七ツマ−の使用量か10重量%未満では、高粘度
の組成物となり、取り扱い上、工業化の際の生産上好ま
しくなく、また70重量%より多い場合は(^)成分が
有する高屈折率性が生かされないので好ましくない。他
の重合性モノマーの使用量が70重量%未満の場合は、
使用目的によってはf=を加反応終了後、組成物中の重
合性モノマーが多くとも70重量%になるまで前記重合
性モノマーを配合して使用してもよい。
反応容器中で硬化性組成物を直接調整する場合において
、使用される(A)成分、(B)成分、(^)成分と(
B)成分の官能基当量比、塩基触媒および塩基触媒の使
用量は、前記の予めポリチオエーテル骨格を有するプレ
ポリマーを合成する場合と同様である。また、付加反応
温度等の付加反応条件や付加反応用塩基触媒の除去を必
要とする場合の条件も、前記の予めポリチオエーテル骨
格をHするプレポリマーを合成する場合と同様に行なわ
れる。
かくして得られるポリチオエーテル骨格を有するプレポ
リマーを含む組成物は、組成物中のプレポリマーの分子
末端が重合性ビニル基でキャッピングされた構造を有し
、貯蔵安定性に優れている。
ポリチオエーテル骨格を有するプレポリマーまたはこの
プレポリマーを含む組成物は、4,4′ビス〔ω−(メ
タ)アクリロイル(ポリオキシアルキレン)チオフジフ
ェニルスルフィド化合物とポリチオール類を単に混合し
た組成物、またはこれらに重合性モノマーを単に混合し
た組成物は、−− 安定性一十分でなく、それから得られる硬化物は均質性
に劣るという問題があるのに対し、室温で20時間以上
放置してもゲル化せず、粘度が上昇することはほとんど
なく極めて安定であり、組成物を硬化して得られる硬化
物は光学的均一性に優れている。
ポリチオエーテル骨格を有するプレポリマーまたはこの
プレポリマーを含む組成物は、ランカル重合によって硬
化させることかてきる。ラジカル重合において用いられ
るラジカル重合開始剤は、熱、マイクロ波、赤外線、ま
たは紫外線によってラジカルを生成し得るものであれば
いずれのラジカル重合開始剤の使用も可能であり、硬化
性組成物の用途、目的に応して適宜選択することかでき
る。
熱、マイクロ波、赤外線による重合に際して使用できる
ラジカル重合開始剤としては、例えば2.2′−アゾビ
スイソブチロニトリル、2.2′−アゾビスイソバレロ
ニトリル、2.2′−アゾビス(2,4ジメチルバレロ
ニトリル)等のアゾ系化合物、メチルエチルケトンバー
オキシト、メチルイソブチルケトンパーオキシド、シク
ロヘキサノンパーオキシド、アセチルアセトンパーオキ
ント等のケトンパーオキシド類、イソブチリルパーオキ
シド、2.4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、0−
メチルベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシ
ド、p−クロロベンゾイルバーオキシト等のジアシルパ
ーオキシド類、2.4.4− )リフチルベンチルー2
−ヒドロパーオキシド、ジイソプロピルベンゼンパーオ
キシド、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルパーオ
キシド等のヒドロパーオキシド類、ジクミルパーオキシ
ド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルバ
ーオキシド、トリス(t−ブチルパーオキシ)トリアジ
ン等のジアルキルバーオキシト類、1.1−ジ−t−ブ
チルパーオキシシクロヘキサン、2.2−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類、t−
ブチルパーオキシビバレート、t−ブチリレバーオキシ
−2−エチルヘキサノエート、tブチルパーオキシイソ
ブチレート、ジ−t−ブチルパーオキシへキサヒドロテ
レフタレート、ジt−ブチルパーオキシアゼレート、t
−ブチルパーオキシ−3,5,5−)リメチルヘキサノ
エート、t−ブチルパーオキシアセテート、【−ブチル
パーオキシベンゾエート、ジーt−プチルバーオ午シト
リメチルアジペート等のアルキルパーエステル類、ジイ
ソプロビルパーオキシジカーボナート、ジー5ec−プ
チルパーオキシジカーボナート、t−プチルバーオキシ
イソプロピルカーボナート等のバーカーボナート類があ
げられる。
紫外線による重合に際して使用できるラジカル重合開始
剤としては、例えばアセトフェノン、2.2−ジメトキ
シ−2−フェニルアセトフェノン、2.2−ジェトキシ
アセトフェノン、4′−イソプロピル−2−ヒドロキシ
−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−
メチルプロピオフェノン、4.4”−ビス(ジエチルア
ミノ)ベンゾフェノン、ベンゾフェノン、メチル(0−
ベンゾイル)ベンゾエート、1−フェニル−1,2−プ
ロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシ
ム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o
−ベンゾイル)オキシム、ベンゾイン、ベンゾインメチ
ルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイ
ソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、
ベンゾインオクチルエーテル、ベンジル、ベンジルジメ
チルケタール、ベンジルジエチルケタール、ジアセチル
等のカルボニル化合物、メチルアントラキノン、クロロ
アントラキノン、クロロチオキサントン、2−メチルチ
オキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等のア
ントラキノンまたはチオキサントン誘導体、ジフェニル
ジスルフィド、ジチオカーバメート等の硫黄化合物かあ
げられる。
ラジカル重合開始剤の使用量は、ラジカル重合開始剤の
種類、仕込モノマーの種類および組成比により変化する
ので一概には決められないが、通常はポリチオエーテル
骨格を有するプレポリマー単独、またはポリチオエーテ
ル骨格を有するポリマーと該プレポリマーと共重合可能
な重合性モノマーからなるモノマー成分の総量に対して
0.001〜20モル%の範囲、好ましくは0.01−
10モル%の範囲である。ラジカル重合開始剤の使用量
が0.001モル%未満では、重合が実質的に進まず、
また20モル%を越える使用量では、経済的でないばか
りか場合によっては重合中に発泡したり、重合によって
得られる硬化物の分子量か著しく小さくなるために好ま
しくない。
本発明の硬化性組成物は、透光性が特に要求されない場
合には必要に応して種々の充填材を配合して使用するこ
とも可能である。ここで用いられる充填材としてはガラ
スファイバー、アルミナ繊維、カーボンファイバー、ア
ラミド繊維等の他、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、
酸化チタン等の粉末状充填材かあげられる。その他、難
燃剤、染料、顔料等も併用できることは言うまでもない
また、本発明の硬化性組成物には、必要に応して重合禁
止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、離型剤、帯電防止剤
およびその他の添加剤を添加することができる。
硬化性組成物の硬化に際しての重合濃度および重合時間
については、使用するラジカル重合開始剤の種類および
その使用2により異なるため一概には規定できないが、
重合温度については通常0〜200℃の範囲か好ましく
、重合時間については通常0.5〜50時間の範囲が好
ましい。
〔実 施 例〕
以下、実施例および比較例をあげて本発明をさらに詳細
に説明する。
なお、ポリチオエーテル骨格を有するプレポリマー、お
よびこのプレポリマーと重合性モノマーからなる組成物
の物性は、下記の方法に従って測定した。
(1)  メルカプト基の分析(Volhard法)ポ
リチオエーテル骨格を有するプレポリマーまたはこのプ
レポリマーと重合性モノマーからなる組成物1〜2gに
、トルエン10m1.エタノール10m1を加えて溶解
させ、これに0.INlN−AgN03l0を添加して
、鉄ミョウバン指示薬を加えて、0.025N−NHS
CNて、過剰AgNO3を逆滴定し、メルカプト基残存
量を分析する。これより、仕込みからのメルカプト基相
対減少率(反応率)を算出した。
(2)(メタ)アクリロイル基の分析 ’H−NMR(日立■製、R−24B型)を用い、(メ
タ)アクリロイル基に帰属されるケミカルシフトの積分
値とフェニルプロトンに帰属されるケミカルシフトの積
分値の相対比の減少率から算出した。
(3)粘度 B型粘度計(東京計器製、BL型)を用い、25℃にお
ける粘度を測定した。
(4)貯蔵安定性 ポリチオエーテル骨格を有するプレポリマーまたはこの
プレポリマーと重合性モノマーからなる組成物を40℃
で空気中に静置保存したときに、ゲル分が発生するまで
の時間が20時間以上の場合のものを◎、10〜20時
間の場合のものを0110時間以下の場合のものを×と
した。
実施例 1 2gのセパラブルフラスコに、撹拌機、滴下ロートをセ
ットし、室温で4.4′−ビス(2−メタクリロイルオ
キシエチルチオ)ジフェニルスルワイド583gを仕込
み、蒸留ジクロロメタン600m1に溶解させた。窒素
気流下、撹拌を続けながら、室温にてジエチルメチルア
ミン0.8gを添加し、次にエチレングリコールジチオ
グリコレート50gを滴下しながら加えた。反応温度は
、25℃〜35℃に制御した。その後、さらに3時間撹
拌を続け、反応を完結させた。反応の終結はVolha
rd法によるメルカプト基の分析においてメルカプト基
の消失を確認することによって判断した。反応終了後、
強塩基吸着用無機吸着剤(協和化学工業株製、キョーワ
ード700SL)を50g−添加して、ジエチルメチル
アミンを除去した。吸着剤を炉別後、威圧濃縮し、高粘
度シロップ状の液体を得た。この時点で、’H−NMR
スペクトルによるメタクリロイル基に帰属されるケミカ
ルシフトピークの減少率から、メタクリロイル基の反応
率を計算した。
結果を第1表に示す。
実施例 2 実施例1で得られた高粘度シロップ状の液体400gを
スチレン182gで希釈し、低粘度の組成物を得た(組
成物の成金重量比を(A)/重合性モノマー/ (B)
 −583/ 250/ 50て表わした)。結果を第
1表に示す。
実施例 3 2gのセパラブルフラスコに、撹拌機、滴下ロートをセ
ットし、室温で4.4′−ビス(2−メタクリロイルオ
キシエチルチオ)ジフェニルスルフィド583gおよび
スチレン250gを仕込み、強く撹拌して溶解させた。
窒素気流下、撹拌を続けなから、室温にてジエチルメチ
ルアミン0.8gを添加し、次にエチレングリコールジ
チオグリコレート50gを滴下ロートで滴下しながら加
えた。
反応温度は、25℃〜35℃に制御した。その後、さら
に3時間撹拌を続け、反応を完結させた。反応の終結は
、’H−NMRスペクトルにおいて、メタクリロイル基
に帰属されるケミカルシフトピークの減少率とVolh
ard法によるメルカプト基の分析においてメルカプト
基の哨失を確認することによって判断した。反応終了後
、強塩基吸着用無機吸着剤(協和化学工業■製、キョー
ワード700SL)を40g添加して、ジエチルメチル
アミンを除去した。吸着剤を炉別し、液状の生成物を得
た。結果を第1表に示す。
比較例 1 実施例3において、塩基触媒としてのジエチルメチルア
ミンを加えず、予備重合を行なわずに、4.4′−ビス
(2−メタクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルス
ルフィト583g、スチレン250gおよびエチレング
リコールジチオグリコレート50gを混合して組成物を
調整した。結果を第1表に示した。
実施例4〜IOおよび比較例2〜4 (A)成分の4.4′−ビス〔ω−(メタ)アクリロイ
ル(ポリオキシアルキレン)チオ〕ジフェニルスルフィ
ド化合物、(B)成分のポリチオール類、重fツマ−お
よび塩基触媒を第1表に示した割合で混合した以外は、
実施例3と同様の操作にて付加反応を行なった。結果を
第1表に示す。
1G   、エチレングリコールジメタクリレート St     スチレン B−4+4.4″−ビス(2−アクリロイルオキンエチ
ルオキン) −2,2′−ジフェニルプロパン DVB    ジビニルベンゼン DVBP  :3.3’−ジビニルビフェニルDMES
  :ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド DMB   +1.2−ジメルカプトベンゼンTO5−
21+エチレングリコールジチオグリコレート KO3−4ペンタエリスリトールテトラチオグリコレー
ト P OS −306: 1.1.l −)リメチロール
ブロバントリチオプロピオネート 第1表から明らかなように、本発明のポリチオエーテル
骨格を有するプレポリマー、および該プレポリマーと重
合性モノマーからなる組成物は、6蔵安定性に優れてい
る。
実施例 II 実施例1て得られたプレポリマー100重量部にアゾビ
スイソブチロニトリル0.3重量部を混合、溶解したも
のを70關φ×3−■および70嘗■φ×0.l■■の
ガラスモールドにそれぞれ注入した。これらの注型物を
蛸風炉中で35℃、6時間保持後、5時間かけて80℃
まて昇温し、その後、80℃で2時間保持して硬化させ
た。脱型後、100℃で2時間アニーリング処理した。
得られた硬化性の物性を第2表に示した。
なお、硬化物の諸物性は下記の古注により評価・測定し
た。
(1)屈折率 アツベ屈折f(島津製作所製、3L型)を用いて、20
℃における屈折率を測定した。
(2)  光透過率 分光光度計(日立製作新製、150−20型)を用いて
、波長550n−の光による厚さ3嘗■の平板の透過率
の測定を行なった。
(3)ガラス転移温度(Tg) 粘弾性測定装置(オリエンチック社製、レオパイブロン
DDV −II −E P型)を用いてtanδのピー
クを読みとることによって、試料(厚さ0.1■飄〉の
ガラス転移温度(Tg)とした。
(4)吸水率 J Is−に−7209ノ試験片を用い、50’Cテ5
日IUj減圧乾燥させたサンプル100℃の水中に2時
間浸漬した際の重量増加の割合を乾燥重量を基準にして
示した。
(5)耐衝撃性 中心厚1 、6 mvaの一2デイオプター80關φの
レンズを成形し、その中心に高さ127claの高さか
ら16.30.の鉄球を自由落下させ、変化のないもの
を01ヒビが入るかもしくは割れるものを×と評価した
(6)硬化物外観 目視による観察により、ムラ、透明性を評優し、無色透
明で均一に見えたものをOとした。
実施例 12〜16 実施例2,4.6.8およびlOで得られたポリチオエ
ーテル骨格を有するプレポリマーを含む組成物を使用し
た以外は、実施例11と同様な方法で重合を行ない、そ
れぞれ硬化物を得た。これら硬化物の物性値を第2表に
示した。
比較例 5〜8 比較例12.3および4で得られた組成物を使用した以
外は、実施例11と同様な方法で重合を行ない、それぞ
れ硬化物を得た。これら硬化物の物性値を第2表に示し
た。
比較例 9 ジエチレングリコールビスアリルカーボ不−ト100重
量部に、ジイツブロピルパーオキシジカーボネート3重
息部配合した組成物を使用した以外は、実施例11と同
様な方l去で重合を行ない、硬化物を得た。結果を第2
表に示した。
第2表から明らかなごとく、実施例11−16と比べた
場合、比較例5では、硬化物の均一性に問題があり、比
較例6では耐衝撃性か劣り、比較例7では屈折率か低く
、比較例8〜9では高い吸水率を示している。
従って、本発明の硬化性組成物を硬化して得られる硬化
物は、高屈折率である上に、光学的均一性、耐熱性、低
吸水性、耐衝撃性に優れた特性を有していることがわか
る。
〔発明の効果〕
本発明のポリチオエーテル骨格を有するプレポリマーは
、貯蔵安定性に優れており、このプレポリマーを含む硬
化性組成物は、優れた硬化性を有しているばかりでなく
、硬化性組成物を硬化して得られる硬化物は、高屈折率
、高耐熱性、低吸水性等の物性的特長を有しているため
、特に光学材料の産業分野で有用である他、コーティン
グ剤、封止剤、塗料、接着剤等の産業分野にも有用であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・・・・
    ( I ) (式中、R_1、R_2はそれぞれ独立に水素またはメ
    チル基を表わし、m、nはそれぞれ独立に1から5の整
    数を表わす。) で示される4,4′−ビス〔ω−(メタ)アクリロイル
    (ポリオキシアルキレン)チオ〕ジフェニルスルフィド
    化合物および (B)式(II) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・・・・
    (II) (式中、Rは多価の脂肪族または芳香族炭化水素からな
    る有機基を示し、nは2以上の整数を示す。) で表わされるポリチオール類とを付加反応させて得られ
    るポリチオエーテル骨格を有するプレポリマーが少なく
    とも30重量と該プレポリマーと共重合可能な重合性モ
    ノマーが多くとも70重量%よりなるモノマー成分と、
    ラジカル重合開始剤とからなる硬化性組成物。
  2. (2)(A)式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・・・・
    ( I ) (式中、R_1、R_2はそれぞれ独立に水素またはメ
    チル基を表わし、m、nはそれぞれ独立に1から5の整
    数を表わす。) で示される4,4′−ビス〔ω−(メタ)アクリロイル
    (ポリオキシアルキレン)チオ〕ジフェニルスルフィド
    化合物および (B)式(II) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・・・・・・・
    (II) (式中、Rは多価の脂肪族または芳香族炭化水素からな
    る有機基を示し、nは2以上の整数を示す。) で表わされるポリチオール類とを、(A)成分の(メタ
    )アクリロイル基に対する(B)成分のメルカプト基の
    官能基当量比が0.02〜1.01の範囲で、塩基触媒
    の存在下に付加反応させることを特徴とするポリチオエ
    ーテル骨格を有するプレポリマーの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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