JPH0316012A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0316012A
JPH0316012A JP2011205A JP1120590A JPH0316012A JP H0316012 A JPH0316012 A JP H0316012A JP 2011205 A JP2011205 A JP 2011205A JP 1120590 A JP1120590 A JP 1120590A JP H0316012 A JPH0316012 A JP H0316012A
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気テープ、磁気ディスク、磁気カードなど
の磁気記録媒体に関するものであり、特に非磁性支持体
と磁性塗膜との間に形成される導電性の下塗り塗膜の改
良に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、磁気記録媒体は、ポリエステルフイルムなどの
非磁性支持体上に、磁性粉末、結合剤、分散剤、潤滑剤
などを有機溶媒中に混練分散した磁性塗料を塗布.乾燥
することにより、磁性塗膜を形成している。
この磁性塗膜は、表面電気抵抗が高いと帯電しやすくな
り、塵埃の付着によるドロップアウトや記録再生時の放
電によるノイズの原因となる。
そこで、表面電気抵抗の低い磁性塗膜を得るたや、一般
に磁性塗膜中にはカーボンブラックのような導電材料が
混入されている。
ところで、近年、この種の磁気記録媒体では、記録密度
の向上にともなって、磁性塗膜への磁性粉末の高充填化
、磁性塗膜表面の平滑化、磁性塗膜の薄膜化が図られて
いる. このような状況の下で、表面電気抵抗を低くするために
は、磁性塗膜に添加するカーボンブラックは非磁性であ
り比重も小さいため、磁性塗膜中の磁性体の占める体積
的割合を減少させることとなるので、結果として磁性粉
末の高充填化の障害となっている。
そこで、従来では、磁性塗膜中から非磁性で比重も小さ
いカーボンブラックを除くために、カボンプラックの如
き導電材料と結合剤樹脂などとからなる下塗り塗膜を磁
性塗膜とは別の層として設けて、導電性を付与するとい
う試みがなされている(特開昭58−150129号、
同60−20316号の各公報)。
しかし、このような下塗り塗膜を形或するためには、ま
ずカーボンブラックなどの導電材料の粒子を結合剤樹脂
中に均一に分散した塗料を調製したのち、これを非磁性
支持体上に塗布しなければならない。
導電材料の粒子を結合剤樹脂中に均一に分散すること自
体非常に手数がかかるうえに、このようにして得た塗料
においては、塗料中の導電材料の粒子の分散状態を維持
して長時間保存することができないため不経済である。
また、下塗り塗膜の表面平滑性は塗料中の導電材料の粒
子の分散状態で決まるため、非磁性支持体の表面平滑性
がいくらすぐれていても、この良さを充分に生かして表
面の平滑な磁気記録媒体を得ることができず、上記の磁
性塗膜表面の平滑化に対応できないという欠点があった
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで、本発明者らは、従来技術の前記欠点を解消する
ために鋭意検討の結果、非磁性支持体上に表面の極めて
平滑な塗膜を形或するためには、固体粒子を分散させて
得た塗料を用いるという従来の手法ではもはや対応でき
ないという事実に気付いたのである。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは、固体粒子を分散させないで得た
クリアな塗膜を支持体上に形成するだけで導電性を発揮
する有機導電性高分子化合物を用い、これを磁気記録媒
体の導電性の下塗り塗膜とすることができることを見い
出し、本発明をなすに至った。
この有機導電性高分子化合物は、溶媒に溶解しただけで
非磁性支持体上に塗布でき、導電性のクリアな塗膜を形
或できる. このため、本発明においては、薄く塗布しても磁気記録
媒体の表面電気抵抗は低くできるため、塗膜を形成して
も非磁性支持体の表面平滑性を維持できる。すなわち、
表面平滑性の良い非磁性支持体を用いれば、下塗り塗膜
を形成しても表面平滑性の良いまま使用できるという特
徴を有している。したがって、結果として高記録密度の
要請、特に磁性塗膜の薄膜化に対応した約0. 5μm
以下の厚さの磁性層をもつ磁気記録媒体において高出力
低ノイズの要求に充分応えることができる。
また、このような手法を用いることにより、固体粒子を
分散した下塗り塗料を調製する手数が省け、長時間の保
存も可能であるという経済的な特徴をも有している。
本発明におけるクリアな下塗り塗膜の形成に用いられる
有機溶媒に可溶な有機導電性高分子化合物としては、ボ
リアニリン、ポリピロール−3−アルカンスルホン酸、
ポリ3.4−ジ置換ビロール、ボリ3−アルキルチオフ
エンなどが挙げられるが、特に本発明において以下に特
定するポリアニリンは、従来知られているポリアニリン
(A.G.MacDiarwid et al.、Sy
nthetic Metals ,21,2H1987
)、J.Tang. Synthetic Metal
s、24.231(198B)〕に比べ、はるかに高分
子量でありながら、有機溶媒に可溶であって、容易にク
リアな塗膜を形成でき、しかもこのクリアな塗膜が強靭
で可撓性にすぐれると共に、高い引っ張り強度を有して
おり、この塗膜にプロトン酸をドーピングすることによ
り導電性を付与できるため、好適な有機導電性高分子材
料として用いることができる。
なお、上記のドーピングは、上述のように塗膜形戒後に
行えるほか、塗膜形成前の溶液状態にて行う、つまりポ
リアニリン溶液にドーバントを添加,溶解させることに
より行うこともできる.後者の場合には、溶液中にドー
パントを含んでいるため、溶液を塗布し溶剤を蒸発乾燥
させるだけで導電性塗膜を直接得ることができる。
有機溶媒に可溶な高分子量のポリアニリンは、酸解離定
数pKa値が3.0以下であるプロトン酸の存在下、溶
媒中にて、アニリンに、温度を5℃以下.好ましくはO
℃以下に保持しつつ、標準水素電極を基準とする還元半
電池反応における起電力として定められる標準電極電位
が0. 6 V以上である酸化剤の水溶液を、アニリン
1モル当りに、酸化剤の1モルを酸化剤1分子を還元す
るのに必要な電子数で割った量として定義される当量で
、2当量以上、好ましくは2〜2.5当量徐々に加えて
、上記プロトン酸にてドーピングされたアニリンの酸化
重合体を生威させ、ついで、この重合体を塩基性物質に
よって脱ドーピングすることによって得ることができる
このようにして得られるボリアニリンは、Nーメチル−
2−ビロリドン、N,N−ジメチルアセトアξド、N,
N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1
.3−ジメチル−2−イ4ダゾリジノン、スルホランな
どに溶解する。
しかし、テトラヒドロフラン、80重量%酢酸水溶液、
60重量%ギ酸水溶液、アセトニトリルなどには溶解し
ない。
このようなボリアニリンの溶液を用いて、非磁性支持体
上にクリアな塗膜を形或することができるが、強靭で可
撓性にすぐれた塗膜を得るためには、N−メチル−2−
ピロリドン中で30℃で測定した極限粘度が0.40d
J/g以上の前記のポリアニリンを用いることが望まし
い。
なお、このようなポリアニリン溶液を磁性塗料中に混入
したり、非磁性支持体の背面側に塗布したり、さらには
磁性塗膜の上に塗布するなどの形態をとることもできる
このようにして得られるポリアニリンのクリアな塗膜は
、脱ドープ状態において、繰返し単位として、キノンジ
イミン構造単位およびフエニレンジアミン構造単位を有
している。特に、つぎの一般式; (式中、mおよびnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジ
イミン構造単位およびフエニレンジアミン構造単位のモ
ル分率を示し、0〈mく1、Q<n<1、m+n=lで
ある) で表される化学構造を主たる繰返し単位として有する重
合体であって、457.9nmの波長の光で励起して得
られるレーザー・ラマンスベクトルにおけるバラ置換ベ
ンゼンの骨格振動のうち、1.600cm−’よりも高
波数にあらわれる骨格延伸振動のラマン線の強度Iaと
1. 6 0 0 cm−’よりも低波数にあらわれる
骨格延伸振動のラマン線の強度Ibの比1 a / I
 bが1.0以上となる重合体よりなるものが好ましい
上記一般式にて示される重合体において、mおよびnの
値は、重合体を酸化または還元することによって調整す
ることができる。すなわち、還元することによって、m
を低減させ、nを増大させることができる。逆に、酸化
すれば、mを増大させ、nを低減させることができる。
酸化,還元による調整は、主にポリアニリンの溶液状態
において行い、この溶液を塗布,乾燥することにより、
対応するmとnを有するボリアニリン塗膜とするのが普
通であるが、塗膜形戒後に酸化,還元による調整を行う
場合もある。酸化剤としては酸素や酸化銀などを、還元
剤としてはヒドラジンやフエニルヒドラジンなどを挙げ
ることができる。
前記重合体の還元において、還元剤を過剰に用いた場合
は、重合体中のキノンジイξン構造単位の多くが還元さ
れるために、キノンジイミン構造単位へのプロトン酸に
よるドーピングによるセξキノンラジカル(ポーラロン
構造)の生戒が少なく、したがって、得られる導電性有
機重合体の電導度は、そのドーピング直後には、それほ
ど高くない。しかし、ドーピングした重合体を空気中に
放置することによって、還元されたフエニレンジアミン
構造単位が空気酸化によって、徐々にキノンジイξン構
造単位に戻り、重合体層中に残存するプロトン酸によっ
てドーピングされて、セミキノンラジカルを生戒するの
で、高導電性の有機重合体を得ることができる。
このようにしてプロトン酸のドーピングによって得られ
た塗膜の導電性は、電子{t導性であるため湿度の影響
をほとんど受けないという特徴を有している。
ドーピングによって得られる導電性塗膜の電導度は、用
いるプロトン酸のpKa値に依存する。
ボリアニリンのドーピングには、pKa値が4.8以下
のプロトン酸が有効であって、pKa値がl〜4のプロ
トン酸を用いるときは、そのpKa値が小さいほど得ら
れる塗膜の電導度が高くなる。
しかし、pKa値が1より小さいときは、得られる塗膜
の電導度はほとんど変化せず、ほぼ一定となる。
使用可能なプロトン酸としては、硫酸、硝酸、塩酸、過
塩素酸、フツ化水素酸、シュウ酸、ギ酸、酢酸、ベンゼ
ンスルホン酸、p一トルエンスルホン酸、ビクリン酸、
m−ニトロ安患香酸、ジクロロ酢酸、ポリスチレンスル
ホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸
、ポリビニル硫酸などを挙げることができる。
このようにして得られる導電性塗膜の表面抵抗は、用い
るプロトン酸によって異なるが、通常、10’〜101
0Ω/口程度である。また、上記塗膜を得るためのポリ
アニリン溶液は、結合剤として機能する種々の樹脂を含
有していてもよい。結合剤に用いる樹脂は、溶液に溶解
しうるものであれば、なんら限定されない。
ここで、本発明で用いられるポリアニリンに関しレーザ
ー・ラマンスベクトルより得られる特徴点について、従
来より知られている一般のボリアニリンと対比しつつ、
説明する。
一般に、物質を構或する原子間の振動に関する情報を得
る手段として、振動分光学があり、これには赤外分光と
ラマン分光とがある。赤外分光は、双極子モーメントの
変化をもたらす振動モードに活性セあり、ラマン分光は
、分極率の変化をもたらす振動に活性である。したがっ
て、両者は、相補的な関係にあって、一般的には、赤外
分光で強くあらわれる振動モードは、ラマン分光では弱
く、他方、ラマン分光にて強くあらわれる振動モードは
、赤外分光では弱い。
赤外線吸収スペクトルは、振動準位間のエネルギー吸収
を検出することによって得られ、ラマンスペクトルは、
光照射によって分子が励起されたのち、基底状態のより
高い振動準位に落ちるときに生じる散乱光(ラマン散乱
)を検出することによって得られる。このとき、照射光
に対する敗乱光のエネルギー差から振動エネルギー準位
を知ることができる。
通常、ラマンスペクトルは、アルゴンレーザーなどから
の可視光励起によって得られる。ここで、試料が可視領
域に吸収帯を有する場合、照射レーザー光とその吸収帯
波長がマッチングすると、非常に強いラマン線が得られ
ることが知られている。
この現象は共鳴ラマン効果と呼ばれており、これによれ
ば、通常のラマン線の10’〜105倍もの強いラマン
線が得られる。このような共鳴ラマン効果によれば、照
射したレーザー光の波長によって励起される化学構造部
分の情報がより強調されて得られる。したがって、照射
するレーザー光の波長を変えながら、ラマンスベクトル
を測定することによって、その試料の化学構造をより正
確に解析することができる。このような特徴は、赤外分
光にはないラマン分光の特徴である。
第1図は、本発明で用いられる有機溶媒に可溶性であっ
て、かつN−メチル−2−ピロリドン中、30℃で測定
した極限粘度〔η〕が1.2dl/gである脱ドープ状
態のポリアニリンの粉末をデイスク状に戒形した試料に
ついて、励起波長457.9nmで照射して得たレーザ
ー・ラマンスベクトルである。ラマン線の帰属は以下の
とおりである.1. 6 2 2 cm−’および1,
 5 9 1 am−’はパラ置換ベンゼンの骨格延伸
振動、1. 4 8 9 cs−’およびl,4790
−1はキノンジイξン構造のC=CおよびC=Nの伸縮
振動、1. 2 2 0 cm−’はC−N伸縮振動と
C−C伸縮振動の混在、1. 1 8 5 cm−’お
よび1,165cm−’はC−Hの面内変角振動である
第2図は、Y. Furukawa et al.+ 
Synth. Net.,16, 189 (1986
)に示された脱ドープ状態のボリアニリンについて、励
起波長457.9nmで照射して得たレーザー・ラマン
スベクトルである。このボリアニリンは、白金電極上、
アニリンの電解酸化重合によって得られたものである。
第1図にみられるように、本発明で用いられる有機溶媒
に可溶性の脱ドープ状態のポリアニリンは、パラ置換ベ
ンゼンの骨格振動のうち、1,600C!l−’よりも
高波数にあらわれる骨格延伸振動のラマン線強度1aと
1, 6 0 0 cm−’よりも低波数にあらわれる
ラマン線の強度Ibとの比1 a / I bが1.0
以上である。これに対して、第2図に示したポリアニリ
ンを含む従来より知られているボリアニリンは、化学酸
化重合によるものを含めて、すべて上記比! a / 
I bは1.0よりも小さい。
1, 6 2 2 am−’および1, 5 9 1 
CII1−’のラマン線は、共にバラ置換ベンゼンの骨
格延伸振動に基づくものである。還元状態にあるポリア
ニリンは、キノンジイミン構造をもたないため、1, 
6 2 1 am−’にのみラマン線を生じるが、キノ
ンジイξン構造を有する脱ドープ状態のポリアニリンは
、前述したように、1, 6 2 2 am−’および
1. 5 9 1 0ll−’にラマン線があらわれる
。これらのラマン線は、第3図に示すような励起波長依
存性を示す。
励起波長を488.0nmから476.5nmを経て4
57.9nmへと短波長側に変化させるにつれて、I 
a / I bは変化する。すなわち、4 8 8. 
0nmのときはIa/Ibは1.0より小さいが、45
7.9nmでは、1.0以上となっており、488.0
nmのときと比べて、Ia/Ibの強度比が逆転してい
る。この逆転現象は、以下のように説明することができ
る。
第4図に本発明で用いられる有機溶媒に可溶性のボリア
ニリンの電子スペクトルを示す。647nmのピークは
、ボリアニリンを還元することによって消失するので、
キノンジイミン構造に由来するものとみられ、334n
mのピークは、逆にポリアニリンを還元することによっ
て強度を増すので、バラ置換ベンゼンのπ一π”遷移に
由来するものとみられる。この第4図に前記したラマン
励起波長を示す。ここで、パラ置換ベンゼン骨格延伸振
動のバンドについては、励起波長を488.0nmから
457.9nmへと短波長側に変化させると、1, 5
 9 1 am−’のバンドと比較して、1,622国
−1のバンドの共鳴ラマン効果の共鳴条件がより有利に
なり、前述のような相対強度の変化が生じると考えられ
る。
つぎに、第1図と第2図に示すスペクトルにおいて、1
,591cm−’とL. 6 2 2 cs−’のラマ
ン線の相対強度が、同じ励起波長(457.9nm)で
あるにもかかわらず、異なっているのは、以下のように
説明できる。すなわち、フエニレンジアミン構造のモデ
ル化合物としてのN, N’−ジフエニル−p−フエニ
レンジアミンがt, 6 1 7 an−’のみにラマ
ン線を有し、キノンジイミン構造のモデル化合物として
のN,N’−ジフェニルーp−ペンゾキノンジイミンが
1. 5 6 8 c+a−’および1, 6 2 1
 am−’にラマン線を有することから、下記(a)に
示すように、キノンジイミン構造と非共役のバラ置換ベ
ンゼン環は、短波長光の励起にて強度が増した1.62
20−1のラマン線を有し、下記山)に示すように、キ
ノンジイもン構造と共役しているバラ置換ベンゼン環は
、1.591cm−’および1. 6 2 2 cm−
’のラマン線を有するものと推定される。
N.N’−ジフエニル− N,N’−ジフエニル− (a) 一フエニレンジア名ン −ベンゾキノンジイミン (b) 元素分析の結果から、本発明で用いられる脱ドープ状態
で有機溶媒に可溶性のボリアニリンにおいては、キノン
ジイξンの数とフェニレンジア烏ンの数はほぼ等しいと
みられるから、このようなボリアニリンの構造連鎖は、
キノンジイミン構造とフエニレンジアξン構造との連結
様式から、下記(e)に示すように、キノンジイ果ン構
造とフ二二レンジアミン構造の交互共重合体的連鎖と、
下記fd)に示すように、キノンジイξン構造とフエニ
レンジアごン構造のブロック共重合体的連鎖の2つに分
類される。
ここで、下記の(e). (di中、矢印にて示すパラ
置換ベンゼン環は、キノンジイミンと非共役のベンゼン
環を示し、上記交互共重合体的連鎖においては、たとえ
ば8量体連鎖単位当りでは2つであり、ブロック共重合
体的連鎖においては、たとえば8量体連鎖単位当りでは
3つである。連鎖単位がもつと長い場合は、両者におけ
るキノンジイミンと非共役のベンゼン環の数の差は、さ
らに太き《なる。この差が1,591(u−’と1, 
6 2 2 am−’のラマン線の相対強度の差となっ
てあらわれるものといえる。
本発明で用いられる有機溶媒に可溶性のボリアニリンに
おいては、レーザー・ラマンスベクトルにおけるI a
/I b比が1. 0以上であることから、キノンジイ
ミン構造と非共役のベンゼン環が多く含まれており、し
たがって前記ブロック共重合体的連鎖を有するものとみ
られる。
本発明で用いられるボリアニリンが有機溶媒に可溶性で
あるのは、前記ブロック共重合体的連鎖を有することに
よって合理的に説明される。一般に、キノンジイミン構
造におけるイミン窒素(一N=)は、近傍の第2級アミ
ノ基水素(−NH−)と水素結合を形戒することが知ら
れているが〔Macromolecules, 21+
 1297 (1988) ) 、第2級アミノ基相互
の間の水素結合は強くない。
したがって、ボリアニリンが前記交互共重合体的連鎖を
有する場合は、後記(f)に示すような水素結合の強固
なネットワークを形戒する。従来より知られているポリ
アニリンが脱ドープ状態でも、多くの有機溶媒に不溶性
であるのは、このような水素結合の強固なネットワーク
を形或することに起因するものと思われる。
これに対して、本発明で用いられる脱ドープ状態で有機
溶媒に可溶性のポリアニリンのように、重合体連鎖が前
記ブロック共重合体的連鎖である場合は、通常は、ブロ
ック鎖が異なる長さを有することから、下記(81にみ
られるように、フエニレンジアミン構造部分とキノンジ
イ果ン構造部分が隣接しても、多くの水素結合を形成す
ることができず、溶媒が重合体鎖間に侵入し、溶媒との
間に水素結合を生じて、有機溶媒に溶解することとなる
。なお、ブロック鎖がどの部分も完全に同じ長さを有す
るとすれば、前記したような水素結合のネットワークを
形或するであろうが、このような構造を有する確率は極
めて小さいため、通常は、無視できる。
\ / / \ また、上述のような鎖間相互作用は、前記レーザー・ラ
マンスベクトルのC−H面内変角振動からも説明できる
。すなわち、前記第2図に示した脱ドープ状態のボリア
ニリンのC−H面内変角振動に帰属される1. 1 6
 2 am−’のラマン線は、ポリアニリンが還元され
て、イごン窒素がすべて第2級アごノ窒素に変換される
と、1, 1 8 1 cm−’に高波数シフトする。
本発明で用いられる有機溶媒に可溶性のボリアニリンは
、前述したように、脱ドープ状態において、C−H面内
変角振動に帰属されるラマン線として、!. 1 6 
5 arm−’および1, 1 8 5 am−’の2
つがある。1, 1 8 5 am−’のラマン線は、
従来より知られている脱ドープ状態のポリアニリンには
みられないものであって、還元状態におけるC−H面内
変角振動に帰属される1. 1 8 1 c!l−’に
近い値を示している。
これらの点から、本発明で用いられる有機溶媒に可溶性
のポリアニリンは、脱ドープ状態において、ブロック共
重合体的連鎖を有し、還元構造の雰囲気を有するものと
思われ、このことより、高分子量であるにもかかわらず
、有機溶媒に対して高い溶解性を示すものと思われる。
これを要するに、本発明で用いられるボリアニリンは、
従来より知られているポリアニリンとは全く異なる構造
連鎖を有する新規な重合体であるといえる。
このように、本発明で用いられるボリアニリンは、繰返
し単位として、前述したようなブロック共重合体的連鎖
にてキノンジイミン構造単位とフエニレンジアミン構造
単位とを有するため、プロトン酸にてドーピングされた
状態においては、酸化還元反応を伴わずに、酸塩基反応
のみによって、導電性を有するものとして説明できる。
この導電機構は、A. G. MacDiarmidら
によるものであって(A. G. MacDiarmi
d et al., J. Chew. Soc.,C
hew. Co++++sun.,1987. 178
4)、プロトン酸によるドーピングによって、下に示す
ように、キノンジイξン構造がプロトン化され、これが
セミキノンカチオンラジカル構造をとって、導電性を有
するものである。このような状態は、ボーラロン状態と
呼ばれる。
H 〔セミキノンカチオンラジカル(ポーラロン〉〕以上、
本発明で用いられる特定のポリアニリンについて、その
ラマンスベクトルから得られる特徴点につき詳細に述べ
た。
一方、本発明においてクリアな下塗り塗膜を塗布する非
磁性支持体の素材としては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−2.6−ナフタレートなどのポリエ
ステル類、ポリエチレン、ボリブロビレンなどのポリオ
レフイン類、セルローストリアセテート、セルロースダ
イアセテートなどのセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル
、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ボリカーボ
ネート、ポリイミド、ポリアミド、非磁性金属類、セラ
ミック類などが挙げられる。この非磁性支持体の形態は
、フイルム、テープ、シート、ディスク、ドラムなどい
ずれでもよい。
本発明においては、このような非磁性支持体に前記ドー
プ状態のポリアニリンを代表例とする有機導電性高分子
化合物からなる下塗り塗膜を形成したのち、この下塗り
塗膜の上に有機溶媒に溶解した結合剤樹脂中に磁性粉末
を分散した磁性塗料を塗布して磁性塗膜を形成する。
上記の磁性塗膜に用いられる磁性粉末としては、通常の
ものをいずれも使用できる。たとえば、T一Fet 0
3 、Fes Os 、Co−7  Fez Ox %
 C r Of 、B a−フエライトなどの酸化物系
の磁性微粉末、F e s C o、Niなどの金属、
Fe,Co、Ni,Znなどを組合せた合金およびこれ
らの金属や合金の表面にFe,All、81などの酸化
物の皮膜を形成した強磁性微粉末などが挙げられる。
また、上記の磁性塗膜に用いられる結合剤樹脂としては
、従来から磁気記録媒体に用いられてい、るものをいず
れも使用することができる。たとえば、塩化ビニルー酢
酸ビニル共重合体、塩化ビニルー酢酸ビニルービニルア
・ルコール共重合体、塩化ビニルーアクリル酸エステル
共重合体、塩化ビニルー塩化ビニリデン共重合体、塩化
ビニルーアクリロニトリル共重合体、塩化ビニルー酢酸
ビニルーマレイン酸共重合体などの塩化ビニル系樹脂、
熱可塑性ポリウレタン樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂
、ポリエステル樹脂、フエノキシ樹脂、ポリビニルブチ
ラール樹脂、セルロース誘導体、エポキシ樹脂またはこ
れらの混合物などが挙げられる。また、これらの樹脂に
カルボン酸、スルホン酸、スルホン酸塩、リン酸、アミ
ンなどの親水性極性基を導入して磁性粉末の分散性を改
善したり、アクリル系の二重結合を導入して電子線の照
射によって硬化させるようにしてもよい。
上記の磁性塗膜を形成するための磁性塗料に用いる溶媒
としては、エタノール、プロパノール、ブタノールなど
のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル
などのエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、テトラ
ヒド口フラン、ジオキサンなどのエーテル類、ベンゼン
、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ヘブタン
、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、メ
チレンクロライド、エチレンクロライド、クロロホルム
などの塩素化炭化水素などを挙げることができる. さらに、上記の磁性塗膜には、磁性粉末や結合剤樹脂以
外に、分散剤、研摩剤、液体潤滑剤、固体潤滑剤などの
種々の添加剤を加えてもよい。
〔実施例〕 つぎに、本発明を実施例によってさらに具体的に説明す
る。
実施例1 +l)下塗り塗膜の形成 撹拌装置、温度計および滴下ロートを備えたlQ/容量
のセパラブルフラスコに、蒸留水4,500g、36重
量%塩酸3 0 0mj!およびアニリン300g(3
.22モル)をこの順序で仕込み、アニリンを溶解させ
た。別に、氷水で冷却しながら、ビーカー中の蒸留水1
,120gに97重量%濃硫酸320g(3.2モル)
を加え、混合して、硫酸水溶液を調製した。この硫酸水
溶液を上記のセバラブルフラスコに加え、フラスコ全体
を低温恒温槽で5℃以下の温度まで冷却した。
つぎに、ビーカー中にて、蒸留水1.720gにベルオ
キソニ硫酸アンモニウム735g(3.22モル)を加
え、溶解させて、酸化剤水溶液を調製した。
フラスコ全体を低温恒温槽で冷却し、反応混合物の温度
を−3℃以下に保持しつつ、撹拌下にアニリン塩の水溶
液に上記ベルオキソニ硫酸アンモニウム水溶液を徐々に
6時間を要して滴下した。
最初、無色透明の溶液は重合の進行に伴い緑青色から黒
緑色となり、ついで黒緑色の粉末が析出した。ベルオキ
ソニ硫酸アンモニウム水溶液の滴下終了後、さらに−3
℃の温度にて45分間撹拌を続けた。
このようにして得たドープ状態の有機導電性高分子化、
金物を含むフラスコ中の反応混合物に、25重量%アン
モニア水1,500m6を加え、冷却下1.5時間撹拌
した。反応混合物は黒緑色から青紫色に変化した。
ブフナーロートにて粉末をろ別し、ビーカー中で撹拌し
ながら蒸留水にでろ液が中性になるまで繰返して洗浄し
、さらにろ液が無色になるまでアセトンにて洗浄した。
この後、粉末を室温にて1O時間真空乾燥して、黒褐色
の脱ドープ状態の重合体粉末225gを得た。
この重合体は、N−メチル−2−ビロリドンに可溶性で
あって、溶解度は同溶媒100gに対して8gであった
。また、これを溶媒として、30℃で測定した極限粘度
は1.20であった。
この重合体のジメチルスルホキシドおよびジメチルホル
ムアミドに対する溶解性は1重量%以下であった。テト
ラヒド口フラン、ピリジン、80重量%酢酸水溶液、6
0重量%ギ酸水溶液には実質的に溶解しなかった。
この脱ドープ状態のボリアニリンの粉末をディスク状に
戒形した試料について、励起波長457.9nmで照射
して得たレーザー・ラマンスベクトルを第l図に示す。
比較のために、Y. Furukawaet al.,
 Synth. Met.. 16. 189 (19
86)に示された脱ドープ状態のボリアニリンについて
、励起波長457.9nmで照射して得たレーザー・ラ
マンスベクトルを第2図に示す。この第2図に示すボリ
アニリンは、白金電極上、アニリンの電解酸化重合によ
って得られたものである。
また、上記脱ドープ状態のボリアニリンの粉末に関し、
これをディスク状に或形した試料を用い、レーザー励起
光の波長を変化させて、1,400〜1. 7 0 0
 cm−’の範囲について、ラマンスベクトルを測定し
た結果を第3図に示す。励起波長を48g.Q n m
から476.5nmを経て457.9nmへと短波長側
に変化させるにつれて、I a / I bが変化し、
457.9nmでは、1.0以上となっており、488
.0nmのときと比べて、I a / I bの強度比
が逆転していることがわかる。
さらに、上記脱ドープ状態のポリアニリンの粉末に関し
、第4図にこれをN−メチル−2−ピロリドンに溶かし
た溶液の電子スペクトルを示す。
また、上記粉末について、N−メチル−2−ピロリドン
用のGPC (ゲルパーミエーションク口マトグラフイ
ー〉カラムを用いて、GPC測定を行った。カラムはN
−メチル−2−ピロリドン用のものを3種類連結して用
い、溶離液には0.01モル/l濃度の臭化リチウムの
N−メチル−2−ビロリドン溶液を用いた。このGPC
測定の結果を第5図に示す。
この測定結果から、上記ボリアニリン粉末は、その数平
均分子量が23.000、重量平均分子量が160.0
00(いずれも、ボリスチレン換算)であった。
つぎに、以上のようにして得られた有機溶媒に可溶性の
ボリアニリン粉末の0.5重量%N−メチル−2−ビロ
リドン溶液を調製し、これを厚さが75μmのポリエチ
レンテレフタレートフイルムの両面に塗布乾燥した。得
られた複合フイルムをIN硫酸水溶液にてドーピングし
たのちアセトンで洗浄し、乾燥することにより、導電性
の非磁性支持体を作製した。このときの有機導電性高分
子塗膜の断面を透過型電子顕微鏡で観察した結果、クリ
アな塗膜の厚さは0.08μmであった。
(2)磁性塗膜の形成 ■保磁力4 9 00e、飽和磁化量5 7 emu/
g、比表面積32rd/gのBa−フエライト磁性粉末
           100.0重量部■塩化ビニル
ー酢酸ビニルービニルアルコール共重合体(エスレツク
A、積水化学社製)10.0重量部 ■熱可塑性ポリウレタン樹脂(ニツポランN2301、
日本ポリウレタン工業社製〉 10.0重量部 ■アルミナ(AKP48、住友化学社製)8. 0重量
部 ■オレイルオレート        5. 0重量部■
シクロヘキサノン     1)5.0重量部■トルエ
ン         1)5.(l重量部上記の組威物
をボールミル中で72時間混練分散して磁性塗料を調製
した。この磁性塗料を前記の下塗り塗膜を形成した非磁
性支持体の両面に塗膜の厚さが2.0μmおよび0. 
4μmとなるように塗布.乾燥したのち、カレンダ処理
を行い、これを円盤状に打ち抜いて磁気ディスクを作製
した。
実施例2 導電性の非磁性支持体を作製する際、実施例1のIN硫
酸水溶液を1Nポリビニルスルホン酸水溶液に代えてド
ーピングした以外は、実施例1と同様に磁気ディスクを
作製した。
実施例3 導電性の非磁性支持体を作製する際、実施例1のIN硫
酸水溶液をINポリスチレンスルホン酸水溶液に代えて
ドーピングした以外は、実施例1と同様に磁気ディスク
を作製した。
実施例4 実施例lと同様の方法で得た有機溶媒に可溶性のポリア
ニリン粉末tsg,p−トルエンスルホン酸・1水和物
15.75g、フエニルヒドラジン4. 4 8 g、
ポリエステル樹脂(東洋紡績■製のバイロン−200)
15gをN−メチル−2−ピロリドン1,450gに溶
解させて、溶液を調製し、これを厚さが75μmのポリ
エチレンテレフタレートフイルムの両面に塗布乾燥した
。表面抵抗は、乾燥当初はIQIOΩ/口以上であった
が、放置しておくと空気酸化により、キノンジイミン構
造が増え4日後には105Ω/口となった。
このようにして作製した導電性の非磁性支持体につき、
その有機導電性高分子塗膜の断面を透過型電子顕微鏡で
観察した結果、クリアな塗膜の厚さは0.07μmであ
った。この導電性の非磁性支持体を用いて、以下実施例
1と同様にして磁気ディスクを作製した。
実施例5 実施例1と同様の方法で得た有機溶媒に可溶性のボリア
ニリン粉末15g,p−トルエンスルホン酸・1水和物
1 5. 7 5 g、フェニルヒドラジン1. 1 
2 g、ポリエステル樹脂〔東洋紡績01製のバイロン
−200315gをN−メチル−2−ピロリドン1,4
53gに溶解させて、溶液を調製し、これを厚さが75
μmのポリエチレンテレフタレートフイルムの両面に塗
布乾燥した。表面抵抗は、乾燥当初は10’Ω/口であ
ったが、IO時間後には10’Ω/口となった。
このようにして作製した導電性の非磁性支持体につき、
その有機導電性高分子塗膜の断面を透過型電子顕微鏡で
観察した結果、クリアな塗膜の厚さは0.09μmであ
った。この導電性の非磁性支持体を用いて、以下実施例
lと同様にして磁気ディスクを作製した。
比較例1 下塗り塗膜を形成しない厚さが75μmのポリエチレン
テレフタレートフイルムを非磁性支持体として用いた以
外は、実施例1と同様に磁気ディスクを作製した。
比較例2 (1)下塗り塗膜の形戒 ■カーボンブラック(モーガルL1キャボット社製) 
           5 5. 0重量部■ゲータイ
ト (Y−LOP、チタン工業社製)45.0重量部 ■塩化ビニルー酢酸ビニルービニルアルコール共重合体
(エスレツクA、積水化学社製)33.3重量部 ■熱可塑性ポリウレタン樹脂(バラブレン22S、日本
ポリウレタン工業社製) 20.0重量部 ■三官能性イソシアネート架橋剤(コロネート−し、日
本ポリウレタン工業社製) 13.3重量部 ■シクロへキサノン     3 3 0. 0重量部
■トルエン         3 3 0. 0重量部
上記の組戒物をポールミル中で96時間混練分敗して下
塗り塗料を調製した。この塗料を厚さが75μmのポリ
エチレンテレフタレートフイルムの両面に厚さが1.0
μmとなるように塗布,乾燥したのち、so’cで16
時間硬化させて、導電性の非磁性支持体を作製した。
(2)磁性塗膜の形成 上記のように作製した導電性の非磁性支持体を用いたほ
かは、実施例1と同様にして磁気ディスクを作製した。
比較例3 磁性塗料中にカーボンブラック(バルカンXC一72、
キャボット社製)を15重量部液加して、磁性塗膜を形
成した以外は、比較例1と同様にして磁気ディスクを作
製した。
以上の実施例および比較例の各磁気ディスクにつき、そ
の残留磁束密度(Bm)を測定すると共に、下記の方法
で表面電気抵抗および表面平滑性(Ra)を測定した。
これらの測定結果は、つぎの第1表に示されるとおりで
あった。
〈表面電気抵抗の測定方法〉 断面が半径1cmの1/4の円をなす2本の棒状金属製
電極を12.7cm離して置き、これらの上に直角にテ
ープの磁性塗膜面を接して置いて、テープの両端に16
0gの分銅をつるし、この電極に500vの直流電圧を
印加したときの抵抗値から表面電気抵抗を求めた。(J
ISC6240)《表面平滑性の測定方法〉 触針弐表面粗さ計を用い、触針のR=2μm、カットオ
フ0.08mの条件で測定したときのRaを表面平滑性
とした。
〔発明の効果〕
上記の結果から明らかなように、本発明によって得られ
た下塗り塗膜は、0.08μmと薄いため、もとの非磁
性支持体のすぐれた表面平滑性を維持でき、磁性塗膜、
特に薄い磁性塗膜の表面を平滑にすることが可能である
。また、磁性塗膜中に導電性粉末を混入した塗膜に比べ
、磁性塗膜の飽和磁化量が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で用いられる脱ドープ状態で有機溶媒に
可溶性のポリアニリンを457.9nmの波長の光で励
起したときのレーザー・ラマンスペクトルを示す特性図
、第2図は従来より知られているポリアニリンを457
.9nmの波長の光で励起したときのレーザー・ラマン
スベクトルを示す特性図、第3図は上記第1図と同じポ
リアニリンを種々異なる励起波長の光で励起したときの
レーザー・ラマンスペクトルを示す特性図、第4図は上
記第1図と同じポリアニリンのN−メチル−2−ピロリ
ドン溶液の電子スペクトルを示す特性図、第5図は上記
第1図と同じポリアニリンのGPCによる分子量分布を
示す特性図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)非磁性支持体と磁性塗膜との間に、有機導電性高
    分子化合物からなる下塗り塗膜を形成したことを特徴と
    する磁気記録媒体。
  2. (2)有機導電性高分子化合物が主としてドープ状態の
    ポリアニリンである請求項(1)に記載の磁気記録媒体
  3. (3)ドープ状態のポリアニリンが、脱ドープ状態にお
    いて一般式; ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、mおよびnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジ
    イミン構造単位およびフェニレンジアミン構造単位のモ
    ル分率を示し、0<m<1、0<n<1、m+n=1で
    ある) で表される化学構造を主たる繰返し単位として有する重
    合体であって、有機溶媒に可溶性であり、かつN−メチ
    ル−2−ピロリドン中で30℃で測定した極限粘度が0
    .40dl/g以上である有機重合体に、pKa値が4
    .8以下のプロトン酸をドーピングしてなるポリアニリ
    ンである請求項(2)に記載の磁気記録媒体。
  4. (4)ドープ状態のポリアニリンが、脱ドープ状態にお
    いて一般式; ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、mおよびnはそれぞれ繰返し単位中のキノンジ
    イミン構造単位およびフェニレンジアミン構造単位のモ
    ル分率を示し、0<m<1、0<n<1、m+n=1で
    ある) で表される化学構造を主たる繰返し単位として有する重
    合体であって、457.9nmの波長の光で励起して得
    られるレーザー・ラマンスペクトルにおけるパラ置換ベ
    ンゼンの骨格振動のうち、1,600cm^−^1より
    も高波数にあらわれる骨格延伸振動のラマン線の強度I
    aと1,600cm^−^1よりも低波数にあらわれる
    骨格延伸振動のラマン線の強度Ibの比Ia/Ibが1
    .0以上である有機重合体に、pKa値が4.8以下の
    プロトン酸をドーピングしてなるポリアニリンである請
    求項(2)に記載の磁気記録媒体。
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