JPH03109575A - 平版印刷版の処理方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は平版印刷版の溶出処理方法及びそれに用いられ
る装置に関し、更に詳しくは、顔料系の有機光半導体（
以下ｒＯＰｃＪという）を含有する光導電性感光層を平
版用版材からなる支持体上に設けた平版印刷版用感光材
料の該光導電性感光層上に電子写真方式によりトナー画
像を形成した後、非画像部（トナーが付着していない部
分）を溶出処理する方法及び装置に関する。

〔従来の技術〕

水を主たる溶媒とするアルカリ性エツチング液による従
来の溶出処理方法、例えば２５版の溶出処理方法におい
ては、自動現像機を用いることが一般に知られている。

自動現像機で露光済みの２５版を処理する場合には、２
５版を水平搬送しながらエツチング液をシャワー状ある
いはスプレー状に吹き付けて供給する方法や多量のエツ
チング液を収容したエツチング処理槽に２５版を湾曲さ
せて搬送しながら浸漬する方法が行われてきた。また、
多量のエツチング液を必要とするため、経済性等を考慮
し、エツチング液を循環再使用していた。その場合、処
理及び空気中の炭酸ガスによるエツチング液の疲労を抑
制するために、エツチング補充液を補充して溶出処理を
安定に保つ方法が行われてきた。

このような補充方式においても、液交換の頻度は減少す
るものの交換の必要は残されており、またエツチング液
の活性度のふれも十分には制御できなかった。これらの
問題を解決するため、常に未使用のエツチング液を供給
する方法及び装置が特開昭６１−２４３４５５号、同６
１−２４６７５０号、同６３・１９７９５０号等に開示
されている。

まｊ；、電子写真方式によってトナー画像を形成し、非
画像部をアルカリ性水溶液によるエツチング処理し、そ
の後のリンス処理を含む溶出工程を経て溶出除去する平
版印刷版の溶出処理方法及び装置が特開昭５８−２５４
７７号及び同５８−８０６５９号に開示されている。か
かる技術は、アルミニウム板のような導電性金属板を支
持体とし、該支持体上に例えば顔料系のＯＰＣを７エノ
ール樹脂等の樹脂中に分散した光導電性感光層、特に銅
−フタロシアニンをノボラック樹脂中に分散した光導電
性感光層を塗設してなる平版印刷版に適用し得るもので
あっｊ；。

しかし、上記のような顔料系のＯＰＣは、水を主成分と
するエツチング液及びリンス液に不溶であること、ある
いは親和性が低いことから、溶出工程の中で感光層が完
全に除去された後も顔料が支持体の版面に沈澱再付着し
、これにより印刷物に汚れが発生する欠点がある。従っ
て、これらの問題を解決するためには何らかの溶出促進
効果を付与せねばならない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従って、本発明の目的は、顔料系のＯＰＣを用いた感光
層を有する平版印刷版を、水を主成分とするエツチング
液及びリンス液を用いて溶出処理したときに顔料が版面
に沈澱再付着することによる印刷物の汚れが発生しない
処理方法及びそのための装置を提供することである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記本発明の目的は、下記溶出処理方法及び装置によっ
て達成される。

本発明の溶出処理方法は１．平版印刷版材の版面を有す
る支持体上に顔料系の有機光半導体を含有する光導電性
層を設けた平版印刷版に電子写真方式によってトナー画
像を形成した後、該平版印刷版を自動的に搬送し、水を
主たる溶媒とするアルカリ性のエツチング液を使用する
エツチング処理、及び該エツチング剋理後にリンス液に
よるリンス処理を含む溶出処理によって非画像部の光導
電性層を溶出除去する工程において、該リンス液の該平
版印刷版の版面への供給が、シャワー方式であり、供給
量が５００ｍｌ／ｍ”　〜５０Ｑ／ｍ２であり、かつ供
給時の液圧が１．５〜２０ｋｇ／ｃｍ’であることを特
徴とする。

また、本発明の処理装置は、エツチング処理を行うエツ
チング部、リンス処理を行うリンス部、及び該エツチン
グ部と該リンス部に順次前記平版印刷版を通過させる搬
送手段、並びに前記リンス部において該平版印刷版の版
面にリンス液をシャワー方式により、供給量が５００ｍ
ｆｆ／ｍ”〜５０ｆｆ／ｍ”、供給時の圧力が１．５〜
２０ｋｇ／ｃｍ”で供給する手段を有することを特徴と
する。

本発明の好ましい実施態様として、前記処理方法におけ
るエツチング液が実質的に未使用のものである態様、及
び前記処理装置におけるエツチング部が実質的に未使用
のエツチング液を前記平版印刷版へ供給する手段を有す
る態様が挙げられる。

以下、図面に示す実施態様に基づいて本発明の詳細な説
明する。第１図は本発明の一実施態様に用いられる溶出
処理装置の断面図であり、第２図はそのエツチング液を
示す斜視図である。

第１図及び第２図において、１は電子写真方式によって
トナー画像が形成された平版印刷版（以下、「版」とい
う）、２は版１をニップして搬送する搬送ローラ対で、
水平方向に搬送するように設ける。３は版ｌの搬送位置
を安定させるための押えローラである。４は実質的に未
使用のエツチング液を貯蔵するエツチング液タンク、５
は送液ポンプでエツチング液供給パイプ６ヘエツチンク
液を圧送する。エツチング液供給バイブロにはエツチン
グ液を流出させるための複数の穴をパイプの側面に設け
る。７はエツチング液供給部材で２枚の板材により構成
され、該２枚の板材により形成されるスリットを下端に
有し、該スリットはエツチング液供給バイブロからのエ
ツチング液流出量に応じてスリット間隙の増減ができる
構造にする。

８はローラで版ｌを下方からささえると共にエツチング
液供給部材７の下端がローラ８の周囲に接して、版１が
通過してないときにはエツチング液供給部材７の下端部
とローラ８とで形成される凹部にエツチング液溜り９が
生ずるようにし、版１の先端がエツチング液供給部材７
の下端とローラ８との接触部に突入するように搬送ロー
ラ対２及び押えローラ３を設ける。ローラ８の材質はプ
ラスチック、金属、ゴム等が用いられるが版の裏側の傷
防止の為ゴムが良好である。又該ローラの直径は３０〜
２００ｍｍを用いるが、好ましくは６０〜１２０ｍｍで
ある。

エツチング液供給部材７を構成する板材としては例えば
ポリエステル、ポリ塩ビニル、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリスチレンのようなプラスチックのシート、
ステレンス鋼板のような金属板、ゴム等のシートを用い
ることができる。

上記板材が可撓性のないものであるか版面を傷付けるよ
うな硬いものであるときは該下端が版に接触しないよう
な位置にすることが好ましい。

上記スリット間隙の増減の調節は上記２枚の板材の少な
くとも１つが可視性のあるものであればエツチング液供
給バイブロからのエツチング液流出量に応じて自動的に
なされるので装置が簡易なものとなる。

上記スリットの好ましい実施態様として、その下端部が
スリットを形成する２枚の板材が各々搬送面に平行な方
向でかつ搬送方向に直交する方向に少なくとも可撓性を
有する部分を有し、版面上の位置において、搬送方向か
ら見て出口側の板材が入口側の板材より先端（下端）が
短い（好ましくは３〜１０ｍｍ）態様が挙げられる。

実質的に未使用のエツチング液の版への供給量は経済性
及びエツチング液の安定性の点から、ＩＯ−１０００＋
ｎＱ／＋ｎ”が好ましく、より好ましくは５０〜５００
ｍｆｌ／ｍ”である。

搬送ローラ対２及び押えローラ３による版Ｉの搬送面と
水平面との角度αは０±４５°であればよいが、好まし
くはＯ±１５°である。ローラ８と版１との接点におけ
る切線と水平面との角度βは好ましくしは５°〜４５°
である。

ローラ８の後（搬送方向から見て）にはエツチング液槽
１１及びガイドローラ１２を設け、エツチング液溜９を
通過し次いでローラ８に沿って通過した版ｌがエツチン
グ液槽１１内のエツチング液に浸漬されるようにする。

１３はスクイズローラである。

エツチング液槽１１の形状において、第１図におけるθ
１は５°〜９０６の範囲が適当で、好ましくは１０°〜
４５°の範囲であり、θ２は５°〜９０°の範囲が適当
で、好ましくは２０°〜６０°の範囲である。又ガイド
ローラ１２の直径は４０〜２００ｍｍが良好で、好まし
くは６０〜１２０ｍｍである。

エツチング液槽の材質は金属（例えばステレンス鋼）、
プラスチック　（例えば硬質塩化ビニル樹脂）、ゴム等
を用いるが、好ましくはステレンス鋼である。

版ｌの版面上にエツチング液供給部材７によりエツチン
グ液が供給されてからエツチング液槽１１内のエツチン
グ液に浸漬するまでの時間Ｌｌ、エツチング液槽１１内
のエツチング液に浸漬されている時間Ｌ’、及びエツチ
ング液槽１１内のエツチング液から出てエツチング液が
除去されるまでの時間ｔ。

は下記の範囲が好ましい。（エツチング温度２５°Ｃの
場合）ｔｌ：５〜ｌＯ秒、ｔ２：５〜１０秒、１３：　
１〜４秒エツチング温度は１０〜４０°Ｃの範囲が適当
である。

エツチング液供給部材７の別の実施態様として、上記２
枚の板材により形成されるスリットを有するエツチング
液供給部材７の該２枚の板材のうち出口側板材を取り除
き、エツチング液供給バイブロの複数の穴からエツチン
グ液を入口側板材の面すなわち第３図Ｃにおける板材１
８ｂ上へ流出させ該板材の面を流下させて板上に供給す
る構造としたものが挙げられる。或いはエツチング液供
給部材７の代わりに第３図す或いは同図ｄに示すごとき
ローラ１８ａの周面上にエツチング液供給バイブロの複
数の穴からエツチング液を滴下する方法もある。

この場合法ローラ１８ａの材質はゴム、プラスチック、
金属があるが、好ましくは版に対する傷防止の面からゴ
ムが良い。

本発明において、版上にエツチング液を供給する手段は
、エツチング液が版上にできるだけ均一な厚さに、かつ
中手方向（搬送面に平行で搬送方向と直交する方向）に
できるだけ時間的ずれがなく施されるものが好ましく、
そのような手段としては、上記の２枚の板材で形成され
るスリットを有するエツチング液供給部材７を用いる方
法に限定されず種々の手段を用いることができる。第３
図ａに示す態様においてはエツチング液溜り９はエツチ
ング液供給部材７とローラ８との接触部に形成される。

又ローラ８の実施態様についても例えば第３図Ｃ或いは
ｄに示すような駆動するベルト１９を用いることもでき
る。第３図ａ、　ｂ、　ｃＳｄはこれらエツチング液供
給法と版の支持駆動体の組み合わせの例である。

実質的に未使用のエツチング液を供給する配管系は、該
エツチング液を入れるエツチング液タンクを２つ設け、
その１つから送液ポンプでエツチング液供給バイブロへ
送り、もう１つの方からエツチング液槽１１へ別の送液
ポンプで送るようにしてもよい。

エツチング部ＩＯにおいては、スクイズローラ１３によ
って印刷版面に付着したエツチング液（エツチング液と
溶出物との混合物）がスクイズされる。

その後、版ｌはリンス部２０に入り、続いてガム引き部
３０に入る。リンス部２０において、リンス液槽２１中
に入れたリンス液をポンプ２２によりシャワー装置２３
ａ１２３ｂへ送る。シャワー装置２３ａ、　２３ｂは、
搬送される版１へ幅方向に亙って液体を噴出し得る複数
のノズル孔を設けたパイプ状部材で、該ノズル孔から版
ｌヘリンス液をシャワー状に噴射して版面の付着物を洗
い流す。２４は搬送ローラ対、２５はスクイズローラ対
である。なお、第１図中、※ｌと※１１※２と※２、※
３と※３とはそれぞれ配管で接続されている。

本発明において、シャワー方式によるリンス液の版面に
対する供給量は、印刷版１，２当たり５００ｍ〜５０で
あり、供給時の液圧は２〜２０ｋｇ／ｃｍ”であり、好
ましくは３〜１０ｋｇ／ｃｍ”である。このようなシャ
ワー方式でリンス液を印刷版の版面に供給するシャワー
装置におけるノズル孔の直径は１ｍｍ以上であることが
好ましく、３ｍｍ以下であることが好ましい。また、ノ
ズル孔の間隔は５ｃｍ以下であることが好ましく、３ｃ
ｍ以下であることがより好ましい。

上記「供給時の液圧」とは、リンス液をシャワー方式で
液流ないし液滴状の噴流にする時にリンス液に加える圧
力で、該圧力は例えばピトー管で検出し、ベロー式圧力
計その他で指示する等の手段で測定することができる。

本発明において、リンス液の版面への供給量が５００ｍ
／ａ”未満であり、かつ供給時の液圧が１　、５ｋｇ／
ｃｍ”未満であると溶出して版面に付着した顔料の除去
が不十分となり印刷汚れを生じるが、一方、上記供給量
が５０Ｑ／ｍ”を超え、かつ上記液圧が２０ｋｇ／ｃＩ
Ｉ＋２を超えることは、画像部を損なうと共に経済上の
損失も招くので好ましくない。

リンス液としては、水、又は酸及び／又は界面活性剤を
含有する水溶液等を使用することができる。版へ供給す
るリンス液の温度は１５〜６０°Ｃが好ましく２５〜４
５℃がより好ましい。リンス部には洗浄効果を上げる目
的で洗浄を促進する手段、例えばブラシローラ、円盤状
のブラシ、板状のブラシ等を付加してもよい。第４図は
、本発明のリンス処理を実施するための装置の別の態様
を示す断面図で、２６ａ、　２６ｂはブラシローラであ
る。

次ニ、コの装置の作用について述べる。

版１が装置入口から挿入されると、版検出スイッチ（図
示せず）により搬送ローラ対２、押えローラ３、ローラ
８、ガイドローラ１２及びスクイズローラ１３が回転し
版１を搬送する。又エツチング液は版検出スイッチによ
り送液ポンプ５が作動し、所定時間及び所定量のエツチ
ング液をエツチング液供給バイブロに流す様に液量制御
が行われる。

エツチング液供給バイブロの複数の穴から流出したエツ
チング液はエツチング液供給部材７を構成する２つの板
材の内側斜面に沿って流下するが、下端の出口付近でス
リットでせき止められて連続した液溜りができることに
より搬送される版面上に均一な液膜でエツチング液の供
給が可能となる。

第１図に示す実施態様においては、エツチング液供給量
は版１　ｍＷ当たり、好ましくは５０〜５００ｍＱであ
る。

版１はローラ８に接して搬送され、エツチング液供給部
材７からエツチング液がその版面上に塗布される。又該
供給部材７と該ローラ８との間に形成される液溜り９を
版ｌが通過することにより、版ｌの周縁部分の面にもエ
ツチング液が十分に供給される。エツチング液が塗布さ
れた版ｌはエツチング液槽１１内のエツチング液に浸漬
されるまで塗布されたエツチング液膜を版面上に保持し
て搬送され、塗布された実質的に未使用のエツチング液
によって膨潤される。そしてエツチング液槽ｌｌ内のエ
ツチング液中を通過し、これらの２つのエツチング部を
通過するこによって版ｌの先端部及び両サイド部の残膜
がなくなるようにエツチング処理が進行する。エツチン
グ液溜り９を通過した後、エツチング液槽１１内のエツ
チング液に浸漬されるまでの期間は版ｌの版面上のエツ
チング液膜が保持されるように搬送することが望ましい
。

第１図に示す実施態様においては、処理のたびごとに実
質的に未使用のエツチング液を版上に供給する。ここで
未使用のエツチング液とは版の処理に使用していないエ
ツチング液のことをいう。

実質的に未使用のエツチング液とは、未使用のエツチン
グ液でなくても未使用のエツチング液と実用上向等の現
像能力を有するものをいう。

この実施態様において、エツチング液槽１１内に入れる
エツチング液は版上に供給する前記エツチング液と同じ
ものでもよく、処理及び炭酸ガスの吸収による劣化の回
復は版によって持ち込みかつ持ち出されるエツチング液
の一部更新によって実用上十分であるように前記ｔ１、
ｔ２及びｔ、を定めればよい。上記劣化が限度を超えて
大になるような場合には液の交換や補充を行えばよい。

エツチング液槽１１内に入れるエツチング液の容量は搬
送中１．２当たり０．５〜３１２程度が適当である。

本発明において版上にエツチング液を供給後、溶出促進
手段を加えることができる。溶出促進手段には、溶出を
促進する物理的、化学的、電気的、機械的などのすべて
の手段を利用することができる。

機械的促進手段としては、版面を擦る方法、例えば回転
するローラ状の擦り部材を用いて擦る方法、平板状の擦
り部材を回転することにより擦る方法、平板状の擦り部
材を前後及び／又は左右に移動させることにより擦る方
法、及びローラ状の擦り部材或いは平板状の擦り部材を
回転しながら前後及び／又は左右に移動させることによ
り擦る方法などが挙げられる。なお、これらの擦り部材
は複数個組み合わせて使用してもよい。これらの擦り部
材は、例えばブラシ、スポンジ、或いは布等を用いて作
成することができる。

その他の溶出促進手段には、例えば高圧空気を吹きつけ
る方法、超音波を照射する方法、版に振動を与える方法
。特開昭５８−４２０４２号に記載されているような電
気化学的に現像する方法、マイクロウェーブの照射によ
り瞬時に版上のエツチング液を加熱する方法、或いは研
摩剤粉末を含むエツチング液を用いて版面をホーニング
する方法などが挙げられる。

本発明の好ましい一実施態様として、版が１１に示すよ
うなエツチング液槽内のエツチング液を通過後スクイズ
ローラ等でエツチング液を除去するまでの間に、回転す
るブラシローラで版面を擦る溶出促進手段を付加する態
様が挙げられる。この場合、第１図に示すように、ブラ
シローラ１４をスクイズローラ１３の直前に設け、スク
イズローラ１３でスクイズされたエツチング液でブラシ
ローラ１４の部分にエツチング液の液溜りが生じるよう
にし、この液溜りを利用してブラシ回転振りによる溶出
の促進を行うことが好ましい。

エツチング部ｌＯのスクイズローラ１３を通過した版は
、リンス部２０に搬送される。ここでシャワー装置２３
ａ及び２３ｂからリンス液が版の上下各面に噴射されリ
ンスされる。

本発明の他の実施態様を第５図に示す。

本発明において、第５図に示すようにエツチング液を循
環して使用し、シャワーで版面に供給する方法を用いて
も本発明の目的を達することができる。第５図において
、５０はエツチング部、６０ａは第１リンス部、６０ｂ
は第２リンス部、７０はガム引き部、８０は乾燥部であ
る。

版ｌは、まず、エツチング部５０の搬送系に送られ、ロ
ーラ対５２等の搬送手段によって水平方向へ搬送される
。このエツチング部において、一定の温度に制御された
アルカリ液により構成されるエツチング液５３が版１面
上からシャワー装置５４によって供給され、非画像部の
感光層を膨潤させる。エツチング液５３でエツチング処
理した後、水平な版ｌ上に滞留しているエツチング液層
を、鏡面ローラのようなスクイズローラ、加圧空気の吹
き付けなどの手段からなるスクイズ部５５によって除去
する。

その後、版ｌは第１のリンス部６０ａに入り、続けて第
２のリンス部６０ｂに入る。第１のリンス部６０ａ及び
第２のリンス部６０ｂでは、各々エツチング部５０で膨
潤された非画像部の感光層をナイロン系繊維によって形
成されたブラシローラ（３５ａ、　６６ｂを版ｌの進行
方向と同一方向に回転させることによって掻き落とし、
水等からなるリンス液６７ａ、　６７ｂで、水平方向へ
移動する版１面上から、シャワー装置６８ａ、　６８ｂ
により洗浄する。このリンス液層は前記と同じくスクイ
ズローラ、エアー吹き付は等からなるスクイズ部６５に
よって除去され、その後ガム引き部７０べ搬送される。

ガム引き部７０において、水平方向へ移動する版ｌは、
シャワー７９によって薄く均一なガム液ｌＯの層を塗設
される。続けて版ｌは乾燥部８０に搬送され、一定の温
度に制御された乾燥容器８１（エアーカーテンによって
外部と遮断えることが望ましい。）内を通過して乾燥さ
れて製版を完了する。

第５図において、６２ａ、　６２ｂは、第１のリンス部
６０ａと第２のリンスＭ　６０ｂとに別々に設けられた
リンス液タンクである。また、５１．７１はそれぞれエ
ツチング液タンク、ガム液タンクを示し、５７は多液を
各タンクへ戻すための戻し槽、５８はポンプ、８２はブ
ロワ−である。

本発明に係る平版印刷版は、平版の版面となり得る面を
有する支持体の該面上に顔料系の有機光半導体を含有す
る光導電性層を設けた製版用感光材料であって、帯電、
露光、現像、定着を含む処理によってトナー画像を該光
導電性層上に形成することができるものであればいずれ
でもよいが、好ましい平版印刷版は、アルミニウム板の
表面を電解研摩、陽極酸化、砂目立て処理その他の表面
粗面化処理をしたのち、この粗面化表面に、光導電性有
機顔料をフェノール樹脂等の樹脂中に分散しＩ；光導電
性感光層、とくに銅フタロシアニンをノボラック樹脂中
に分散した光導電性感光層を塗設した電子写真感光体で
ある。この場合、感光体中に含まれる光導電性有機顔料
の割合は、１０〜５０％が好ましい。１０％以下では充
分な感度が得られず、５０％以上では溶出性が阻害され
る。又、前記現像処理に用いられる現像液は、電気絶縁
性液体からなる担体液体中に、着色剤（カーボンブラッ
ク、銅フタロシアニンなど）、被覆剤及び電荷制御剤を
含有せしめてなるもの、とくに被覆剤としてポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン共重合体、プロピレン共
重合体の１種又は２種以上を用い、電荷制御剤としてリ
ン酸エステル系界面活性剤からなる負電荷制御剤を用い
た電子写真液体現像剤が好ましい。しかし、前記現像処
理に用いられる現像液は上記に限定されず、露光方法に
応じて、ネガ−ポジ用、ポジーポジ用等任意のものに代
えられることができる。

上記のような平版印刷版を用いてトナー画像を形成する
方法ないし装置の代表的実施例は第６図に示されており
、本発明は、かかる第６図に示される如き平版印刷版の
製造方法ないし装置と組合せることにより、製版の全工
程を連続的に処理する全自動直接製版装置として使用す
ることが可能である。

そこで、第６図に示される平版印刷版の光導電性層上に
トナー画像を形成する方法について説明する。この方法
は、光導電性感光層を上向きにした平板印刷版９１の集
積部９２から１枚ずつ分離して規定位置に送る自動給版
工程９４、コロナ帯電器９５によって前記光導電性感光
層を帯電させる帯電工程９６、原稿台９７に設置された
原稿から、光源９８によって光学系９９を通して露光台
１００上に停止している前記光導電性感光層上に反射又
は透過（もしくはレーザー）露光を行う露光工程１０２
、露光によって形成された静電潜像をトナー粒子が分散
している現像液１０３を溜めた現像槽１０４内を通過さ
せて現像する現像工程１０６、現像によって前記光導電
性感光層上の非画像部に付着した余剰トナーをシャワー
１０７から流出するリンス液１０８の液溜りで洗浄する
リンス工程１１０、リンス後に版面上に残っているリン
ス液を除去、乾燥する乾燥工程１１２、現像によって形
成されたトナー像を接触式及び／又は無接触式で熱定着
を行う定着工程１１４、熱定着後の版９１を冷却する冷
却工程１１６の各工程を含む平版印刷版の製造方法であ
る。そして、このトナー画像形成方法は、自動給版工程
９４、帯電・露光工程９６．１０２、液体現像工程１０
６、リンス工程１１０、乾燥工程１１２、定着工程１１
４、冷却工程１１６の各工程が独立したブロックであり
、かつ版９１を各工程の同一水平面上を直線的に案内搬
送することができ、さらに各ブロックの搬送速度を独立
に可変設定し、全体の搬送速度を調節可能としている。

本発明の方法に用いるエツチング液にはアルカリ金属水
酸化物、珪酸アルカリ金属塩、りん酸アルカリ金属塩又
はアルミン酸アルカリ金属塩、水及び必要に応じて界面
活性剤や他の添加剤からなるｐＨ１２以上の強アルカリ
水溶液が含まれる。具体的には特開昭４８−１５５３５
号、同５３−８２３３４号、同５４−６２００４号、同
５２−１２７３３８号、同５３−９６３０７号、同５〇
−１４４５０２号、同５５−２２７５９号、同５５−２
５１００号、同５５−９５９４６号、同５５−１１５０
３９号、同５６−１４２５２８号、同５０−５１３２４
号に記載されている珪酸ナトリウム又は珪酸カリウムか
らなる溶液をあげることができる。

又、本発明の方法に用いるエツチング液には例えば特開
昭５１−７７４０１号、同５１−８０２２８号、同５３
〜４４２０２号及び同５５−５２０５４号中に記載され
ているようなアニオン界面活性剤、特開昭６３−７００
１５４号、同６３−８８５５３号に記載されているよう
なノニオンをまたはカチオン型の界面活性剤、水に対す
る溶解度が常温において１０重量％以下である有機溶媒
、アルカリ剤、水及び必要により汚れ防止剤からなる水
溶液が含まれる。

又特開昭６０−１３０７４１号等に記載等のネガ型２３
版とポジ型２３版の兼用現像液も用いることができる。

〔実施例〕

以下、本発明の具体的な実施例を示す。

実施例１ 下記の構造式を有するフェノール樹脂９重量部をエチレ
ングリコールモノエチルエーテル３０重量部に溶解後、
東洋インキ社製銅フタロシアニンＬｉｏｎｏｌ　Ｂｌｕ
ｅ−ＥＲ（を型銅７りロシアニン）１重量部を添加し、
ガラスピーズ分散を３０分行なった。この分散液を塩酸
浴中で電解研摩に依り砂目室てし、更に陽極酸化して親
水性を設け、熱水により封孔処理した６００ｍｍＸ　４
００ｍｍのアルミニウム板上に乾燥膜厚が６μｍになる
様に塗設し、乾燥し、実施例１の平版印刷版を得た。又
、フェノール樹脂をそれぞれ３重量部、１重量部とした
以外は上記と同じ方法で２種類の平版印刷版を得た。

これらの平版印刷版をカメラ露光方式の電子写真製版機
によりトナー画像を作成した。

更に、第１図に示す態様の装置を用い、スリットを形成
する板材としては、上側（出口側）の板材に厚さ７５μ
ｍ１長さ（搬送方向に直交する水平方向）９００ｍｍ１
幅（水平面への投影の搬送方向の長さ）５０ｍｍの、下
側（入口側）の板材に厚さ１７５μｍ１長さ９００ｍｍ
１幅（同上）　５５ｍｍのそれぞれの長方形のポリエチ
レンテレフタレートのシートを用いた。

ローラ８にはゴム製を用い、β＝２０°　ローラ８の直
径は８０ｍｍ、エツチング部搬送長を４００ｍｍとし、
エツチング液槽１１はエツチング液供給部材７から供給
するエツチング液と同じ組成のものを入れ、１版毎にエ
ツチング液供給部材７から版に供給されたエツチング液
が流入し、エツチング液槽１１の槽内に過剰となったエ
ツチング液は廃液となる様な構造とし、エツチング液温
を２５°Ｃ１前記ｔ１、ｔ、及びｔ、をそれぞれ１２秒
、１２秒及び６秒、合計３０秒とした。

リンス部２０のリンス液槽２１には水をｌＯａ入れ、搬
送幅に互って設けたシャワー装置２３ａ及び２３ｂの各
々からそれぞれ１０４／分の割合で２５℃のリンス液を
シャワー状に噴出した。ノズル孔径は２ａｍ、ノズル孔
間隔は１１０１Ｉ１とした。又液圧は５　Ｋｇ／ｃ＋ｍ
’であった。リンス工程の搬送長さ（搬送ロール対２４
とスクイズロール２５との間隔）は４０ｍ＋１１とした
。

エツチング液は５Ｄ−３１（コニカ（株）製）を４倍に
希釈して用いた。エツチング液供給量は平版印刷版１版
画たり１６０ｍｆｆとした。

製造した３種の平版印刷版を上記のような方法により、
それぞれ１００版ずつ連続処理した。フェノール樹脂を
１重量部とした平版印刷版では、いずれも非画像部にわ
ずかに顔料付着がみられたが印刷には問題のないレベル
であった。フェノール樹脂を３重量部、９重量部とした
平版印刷版では、いずれも顔料の付着が見られず、良好
な印刷版を得た。すなわち、本方法によって仕上がりの
よい印刷版が得られるが、フェノール樹脂３重量部及び
９重量部の平版印刷版では特に良好な結果が得られるこ
とが判明した。

比較例１ リンス液の噴出時の液圧を０．５Ｋｇ／ａｍ２とした以
外は実施例１と全く同様な連続処理を行なった。

いずれの種類の平版印刷版にも顔料の付着がみられ、付
着量はフェノール樹脂が９重量部、３重量部、１重量部
の各印刷版順に悪化した。又連続処理による顔料付着量
の変化はなかった。

実施例２ リンス液を下記のような組成に変更した以外は実施例１
と同様の実験を行なった。

リンス液組成 ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム塩−−−３
０部 リン酸２水素ナトリウム２水塩−−−−−−−−−１０
部クエン酸−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−２部水−・−−−−−−−−−−−−−−−−
−−−−−−−−−１０００部この結果、いずれの種類
の平版印刷版に対して、も実施例１と同様な結果を得た
。

比較例２ リンス液の噴出時の液圧を０．５ｋｇ／ｃ＋ａ”とした
以外は実施例２と全く同様な連続処理を行なった。

いずれの種類の平版印刷版にも顔料の付着がみられ、付
着量はフェノール樹脂が９重量部、３重量部、１重量部
の各印刷版順に悪化した。又連続処理による顔料付着量
の変化はなかった。

実施例３ 第５図のような装置を用いて処理を行なった。

エツチング部５０の搬送長は１５０ｃｍ、第１リンス部
６０ａ１第２リンス部６０ｂの搬送長はそれぞれ３０ｃ
ｍである。搬送速度は５　ｃｍ／秒とした。エツチング
液は５ＤＲ−１（コニカ（株）製）を６倍に水で希釈し
たものを用い、エツチング液タンク５１に１２ｆｆ用意
した。それを毎分２０Ｑの流量で循環させ、シャワー装
置５４のノズルからシャワー状に噴出させた。又平版印
刷版１枚処理するごとに５ＤＲ−ＩＲを４倍に水で希釈
した補充液を３０１１ＩＱ補充した。５２ａ、　６２ｂ
のリンス液タンクには水をｌＯａずつ入れ、シャワー装
置６８ａ、　６８ｂからそれぞれｌｏＱｌ分の割合で２
５℃の水をシャワー状に噴出させ、リンスを行なった。

このときノズルの孔径は２ｍｍ、ノズル間隔はｌＯＩと
した。又、６０ａのノズルにおける液圧を５　ｋｇ／Ｃ
ｌ１１２．６０ｂのノズルにおける液圧を０．５ｋｇ／
ｃｍ’とした。

製造した３種の平版印刷版を上記の方法によりそれぞれ
１００版ずつ連続処理した。いずれの種類の印刷版にも
顔料の付着がみられ、付着量は、７工ノール樹脂が９重
量部、３重量部、１重量部の各印刷版順に悪化した。又
連続処理による顔料付着量の変化はなかった。

処理前にｐＨ１２，８であったエツチング液は上記３０
０版処理後に１２．６まで低下していた。

比較例３ シャワー装置６０ａにおけるリンス液の液圧を０．５ｋ
ｇ／ａｍｚとした以外は実施例３と同様に連続処理を行
なった。いずれの種類の平版印刷版にも顔料の付着がみ
られ、付着の程度はフェノール樹脂が９重量部、３重量
部、１重量部の各印刷版の順に悪化した。ただし、いず
れの種類の平版印刷版も比較例１の印刷版と比べた場合
顔料の付着の程度は軽かった。又連続処理によって、処
理前にして８だったエツチング液のｐＨが上記３００版
処理後には１２．６まで低下していた。

実施例４ リンス液を実施例２と同じものを用いた以外は実施例３
と同様な連続処理を行った。いずれの種類の平版印刷版
に対しても実施例３と同様な結果を得た。

比較例４ シャワー装置６０ａのノズルにおける液圧を０．５ｋｇ
／ａｍ２とした以外は実施例４と同様な連続処理を行な
った。いずれの種類の平版印刷版に対しても比較例３と
同様な結果を得た。

実施例５ シャワー装置６０ａ１６０ｂのノズルにおける液圧を５
ｋｇ／ａｍ”とした以外は実施例３と同様な連続処理を
行なった。いずれ種類の平版印刷版にも顔料の付着は見
られず、すべて良好な印刷版を得ることができた。ただ
し、処理前に１２．８だったエツチング液のｐＨが上記
３００版処理後には１２．６に低下してい　Ｉこ　。

比較例５ シャワー装置６０ａ１６０ｂのノズルにおける液圧を０
．５ｋｇ／ａｍ２とした以外は実施例５と同様な連続処
理を行った。いずれの種類の平版印刷版にも顔料の付着
がみられ、付着量フェノール樹脂が９重量部、３重量部
、１重量部の各印刷版順に悪化した。

又連続処理による顔料付着量の変化はなかった。

エツチング液の３００版処理後のｐＨ低下は比較例４と
同じであった。

以上の結果を表１にまとめて示す。表１中の記号は、顔
料の付着による汚れ特性を示す。

○：特に良好。

△：良好。

Ｘ〜×××：不良（×の数の多いほど悪い）。

表１ 〔発明の効果〕 本発明によれば、顔料系のＯＰＣを用いた感光層を有す
る平版印刷版を、水を主成分とするエツチング液及びリ
ンス液を用いて溶出処理したときに顔料が版面に沈澱再
付着して印刷物に汚れが発生する欠点が改良される。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第５図は本発明の実施態様を示す処理装置の
断面図、第２図は第１図のエツチング部の斜視図、第３
図ａ−ｄはエツチング液供給装置の例を示す断面図、第
４図はリンス部の例を示す断面図、第６図はトナー画像
形成装置の例を示す断面図である。 １．９１・・・平版印刷版 ４．５１・・・　エツチング液タンク ７　・・・　エツチング液供給部材 １Ｏ１５０・・・エツチング部 １１・・・エツチング液槽 ２０、（３Ｑａ、　６０ｂ　−リンス部２Ｌ　６２ａ、
　６２ｂ　−−・　　リンス液槽２３ａ、２３ｂ、３３
．５４．６８ａ、６８ｂ、７２−　　シャワー装置３０
・・・　ガム引き部　　　８０・・・乾燥部９４・・・
　自動給版工程　　９６・・・帯電工程１０２ 露光工程 ０６ 現像工程

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）支持体上に顔料系の有機光半導体を含有する光導
   電性層を設けた平版印刷版に電子写真方式によってトナ
   ー画像を形成した後、該平版印刷版を自動的に搬送し、
   水を主たる溶媒とするアルカリ性のエッチング液を使用
   するエッチング処理、その後のリンス処理を含む溶出処
   理によって非画像部の光導電性層を溶出除去する工程に
   おいて、リンス液の版面への供給がシャワー方式であり
   、供給量が５００ｍｌ／ｍ＾２〜５０ｌ／ｍ＾２、供給
   時の液圧が１．５〜２０ｋｇ／ｃｍ＾２であることを特
   徴とする平版印刷版の溶出処理方法。
2. （２）請求項（１）において、エッチング液が実質的に
   未使用のものであることを特徴とする溶出処理方法。
3. （３）エッチング処理を行うエッチング部、リンス処理
   を行うリンス部、及び該エッチング部と該リンス部に順
   次平版印刷版を通過させる搬送手段、並びに前記リンス
   部において該平版印刷版の版面にリンス液をシャワー方
   式により、供給量が５００ｍｌ／ｍ＾２〜５０ｌ／ｍ−
   ２、供給時の圧力が１．５〜２０ｋｇ／ｃｍ＾２で供給
   する手段を有することを特徴とする平版印刷版の処理装
   置。
4. （４）請求項（３）において、エッチング部が実質的に
   未使用のエッチング液を平版印刷版に供給する手段を有
   することを特徴とする処理装置。