JP2003107731A - 自動現像装置 - Google Patents

自動現像装置

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JP2003107731A
JP2003107731A JP2001304283A JP2001304283A JP2003107731A JP 2003107731 A JP2003107731 A JP 2003107731A JP 2001304283 A JP2001304283 A JP 2001304283A JP 2001304283 A JP2001304283 A JP 2001304283A JP 2003107731 A JP2003107731 A JP 2003107731A
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plate
developing
printing plate
tank
developing device
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Susumu Yoshida
進 吉田
Shinichi Matsuda
晋一 松田
Toshihiro Sutani
利広 須谷
Masakazu Iwasa
正和 岩佐
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像処理する印刷版の種類の変更が容易とな
る自動現像装置。 【解決手段】 自動現像装置10の現像槽24内には、
基本部品として搬送ローラ48、搬送ローラ対50、5
2、ブラシローラ58及び搬送ローラ60が配置され、
現像液が遮蔽蓋100によって覆われるようになってい
る。また、この自動現像装置は、処理するPS版12の
種類に応じてガイド板、ガイド、ブラシローラ、搬送ロ
ーラ等の選択部品を配置することにより、その印刷版に
応じた搬送路を形成することができる。また、処理する
印刷版の種類に応じて選択部品を交換することにより、
処理する印刷版の種類の変更が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像露光された印
刷版を、現像槽に貯留している現像液中を搬送して現像
処理する自動現像装置に関する。詳細には、感光面に原
稿フィルムを密着させて露光する印刷版又は感光面をレ
ーザー光によって走査露光する印刷版の現像処理を可能
とする自動現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】輪転機等を用いた印刷処理には、平版印
刷版(以下「印刷版」とする)が用いられており、画像
露光を行った印刷版に対して、自動現像装置等を用いて
現像処理を施すことにより、印刷用の刷版が得られる。
【0003】自動現像装置では、現像槽に貯留している
印刷版を現像液に浸漬しながら搬送して、ブラシローラ
等の擦り部材によって感光面をブラッシングすることに
より、現像処理を促進するようにしている。また、自動
現像装置では、現像液による処理が終了すると、水洗処
理等を行うことにより感光面上から除去した感光物等の
かすを除去し、版面保護のためのガム液を塗布する(不
感脂化処理)ようになっている。
【0004】また、印刷版の現像処理に用いる現像液
は、空気と接触していると、水分の蒸発や空気中の炭酸
ガスによる劣化等が生じて、処理性能が低下する。この
ために、自動現像装置では、現像液の液面を覆うように
遮蔽蓋と配置するなどして、機密性の向上を図り、現像
液が空気と接触する面積を狭めて、現像液が空気と接触
することによる処理性能の低下を防止するようにしてい
る。
【0005】一方、従来から用いられている印刷版は、
原稿画像が形成されている製版フィルムを感光面に密着
露光するようになっている(所謂コンベーショナル版、
以下区別するときには「コンベ版」とする)。また、近
年では、画像処理の普及に伴って、原稿画像の画像デー
タに応じて偏重したレーザー光等の光ビームによって感
光面の走査露光を行うことができるサーマル版やフォト
ポリマー版が普及している。すなわち、コンピュータ等
の画像処理装置によって画像処理を施した画像データに
基づいて、感光面を直接露光するCTP(Computer to
Plate)処理を行うことにより印刷用の刷版の作成が可
能となる印刷版(以下区別するときには「フォトポリマ
ー版」とする)が普及しており、コンベ版、サーマル版
及びフォトポリマー版等が併用されている。
【0006】また、サーマル版やフォトポリマー版は、
ネガタイプとポジタイプがあるが、いずれも支持体の一
方の面を感光面とした片面タイプとなっているのに対し
て、コンベ版には、ネガタイプとポジタイプがあり、さ
らに支持体の一方の面のみを感光面とした片面タイプ
と、支持体の両面を感光面とした両面タイプがある。
【0007】このように、現在では、多数種の印刷版が
併用されており、また、自動現像装置では、現像処理に
用いる現像液を、印刷版の感光面(感光層)を形成する
感光物に応じたものとする必要がある。また、印刷版の
現像処理では、擦り部材の位置や本数等が仕上がりに大
きく影響するために、自動現像装置では、処理する印刷
版の種類に応じて、擦り部材となるブラシローラの本数
や位置などが異なったり、水洗工程に変えて、2つの現
像工程(現像槽)が設けられるなどしている。
【0008】すなわち、コンベ版の片面タイプでは、現
像槽の下流部に、感光面に対向するように1本のブラシ
ローラを配置し、両面タイプでは、表裏両面に対向する
ように2本のブラシローラを配置することになるが、ネ
ガタイプのサーマル版やフォトポリマー版では、現像槽
の上流部及び下流部に1本ずつの2本のブラシローラを
配置するようになっている。
【0009】また、コンペ版のポジタイプ、サーマル版
やフォトポリマー版では、現像槽は1浴(1槽)である
が、コンベ版のネガタイプでは、水洗槽(水洗工程)を
現像槽として用いて2浴とする必要がある。
【0010】ところで、印刷工場では、コンベ版からフ
ォトポリマー版の切り換えを行ったり、コンベ版に加え
てフォトポリマー版を使用するなどのシステム変更を行
うことがある。このとき、印刷版の種類によって自動現
像装置が異なると、新たな自動現像装置の設置が必要と
なる。
【0011】例えば、印刷版をコンベ版からフォトポリ
マー版に切り換えるときには、コンベ版の自動現像装置
が不要となるが、新たにフォトポリマー版用の自動現像
装置を設置しなければならず、システム変更のために多
大なコストが必要となる。
【0012】また、コンベ版に加えてフォトポリマー版
を使用できるようにするためには、コンベ版の自動現像
装置が複数台あっても、これと別にフォトポリマー版用
の自動現像装置を設置する必要があり、設置スペースに
余裕がなければ、システム変更が困難となってしまうこ
とがある。
【0013】さらに、自動現像装置を製作するときに
も、コンベ版用の自動現像装置とフォトポリマー版用の
自動現像装置を別々に開発、設計、組立てを必要があ
り、多大な労力を必要とする。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実に鑑
みてなされたものであり、印刷処理に使用する印刷版の
切り換えや追加が容易となるようにする自動現像装置を
提案することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、画像露光された印刷版を、現像槽内の現像
液中を搬送しながら、擦り部材によって感光面を擦る擦
り処理を行って現像処理する自動現像装置であって、前
記現像槽内の所定位置に配置されて前記印刷版の搬送及
び擦り処理を可能とする基本部品と、前記印刷版の感光
面を形成する感光層に応じて選択されて前記処理槽の所
定位置に配置されることにより前記基本部品との間で該
当印刷版に応じた搬送及び擦り処理を行う選択部品と、
を含むことを特徴とする。
【0016】この発明によれば、処理する印刷版に形成
される感光層にかかわらず現像槽内に配置する基本部品
と、処理する印刷版に形成される感光層に応じて選択さ
れる選択部品によって、現像槽内に印刷版の搬送路を形
成すると共に擦り部材を配置し、該当する印刷版に対す
る適切な現像処理が可能となるようにしている。なお、
該当する印刷版に対する処理は、印刷版に形成されてい
る感光層に応じた現像液等の処理液及び処理条件(現像
条件)を設定して、該処理液及び処理条件に基づいた現
像処理を行うことにより、適性に仕上がるようにする。
【0017】すなわち、印刷版に合わせた選択部品を配
置することにより、印刷版の種類(形成されている感光
層)にかかわらず、いずれの印刷版の現像処理にも用い
ることができる。また、処理する印刷版に合わせて選択
部品のみを交換することにより、処理する印刷版の切替
えを容易に行うことができる。
【0018】したがって、処理する印刷版の切替えや追
加等のシステム変更が生じても、このシステム変更のた
めのコスト上昇を抑えることができる。また、処理する
印刷版を切替えることができるので、システムの設置ス
ペースが広くなるのを抑えることができる。
【0019】さらに、選択部品以外の基本部品が共通と
なるので、印刷版の種類に応じた装置を製作するとき
に、製作コストの上昇を抑えることが可能となる。
【0020】このような本発明は、前記印刷版が原稿フ
ィルムを感光面に密着露光した第1の印刷版又はレーザ
光によって感光面を走査露光した第2の印刷版であると
きに、前記選択部品が、前記第1の印刷版の現像処理用
とするか前記第2の印刷版の現像処理用とするかに応じ
て選択されて前記処理槽の所定位置に配置されるもので
あってもよく、これにより、感光層の相違によって露光
方法が異なる印刷版のいずれかに適用することができる
と共に、選択部品を替えることにより、露光方法の異な
る印刷版の現像処理に適用することができる。
【0021】また、本発明では、前記擦り部材への前記
第1及び第2の印刷版の進入角度が前記選択部品にかか
わらず一定となるように前記基本部品及び選択部品が配
置されることが好ましく、これにより、いずれの印刷版
の処理に用いても、擦り部材による印刷版に対する適正
な擦り処理が可能となる。
【0022】さらに、本発明では、前記現像槽内の現像
液の液面を覆い現像液が空気と接触するのを抑える遮蔽
蓋が設けられ、該遮蔽蓋の前記現像液の液面側に、前記
基本部品との干渉を防止する凹部と共に、前記選択部品
との干渉を防止する凹部を形成している。
【0023】また、発明では、前記遮蔽蓋による現像液
の液面の遮蔽率が少なくとも40%以上、好ましくは5
0%以上、より好ましくは60%以上であるようにして
いる。
【0024】現像槽内に現像液の液面を覆う遮蔽蓋を設
けることは、いずれの平版印刷版を処理する現像液にお
いても、現像液の蒸発や、空気中の炭酸ガスに接触する
ことによる疲労を抑える上で好ましい。
【0025】このとき、前記遮蔽蓋の前記現像液の液面
側に、前記基本部品との干渉を防止する凹部と共に、前
記選択部品との干渉を防止する凹部を形成していること
がより好ましく、これにより、選択部品が変わったとき
にも、遮蔽蓋をそのまま用いることができる。
【0026】また、印刷版の現像処理は、pH12〜1
3.5程度の強アルカリ液中で行われる。すなわち、印
刷版の処理には、強アルカリの現像液が用いられる。こ
のために、特に空気中の炭酸ガスの影響を受けてしま
う。
【0027】空気中の炭酸ガスは、現像液に溶け込むこ
とにより炭酸となって現像液のアルカリを消費する。こ
のために、現像液が空気と接触する面積を狭めることが
好ましく、これにより、現像液の劣化を抑えて、現像液
の処理性能を維持するための補充液の補充量も少なくす
ることがでる。
【0028】また、現像液中の水分の蒸発に対して、現
像液の液面が空気と接触する面積が狭いことが好まし
い。このとき、現像槽の液面近傍に新鮮な空気が入り込
むのを防止するものであってもよいが、印刷版を搬送す
ることを考えると、現像槽全体を密閉することは、構造
的に難しくコスト面でも不利となる。
【0029】ここから、本発明では、遮蔽蓋を設けると
共に、この遮蔽蓋による現像液の液面の遮蔽率を、少な
くとも40%以上、好ましくは50%以上、より好まし
くは60%以上となるようにして、現像液の液面が空気
と接触する面積を狭めることにより、現像液が空気中の
炭酸ガス等の影響を受けるのを抑える構造としている。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に適
用した自動現像装置10の基本構成を示している。この
自動現像装置10は、図示しない露光装置によって画像
露光された感光性平版印刷版(以下「PS版12」と言
う)の現像処理に適用される。
【0031】自動現像装置10で現像処理が可能となる
PS版12としては、アルミニウム等を用いた薄板の支
持体の一方の面に感光層を形成した片面タイプのコンベ
版等(以下、区別するときには「PS版12A」と言
う)、支持体の両面に感光層を形成した両面タイプのコ
ンベ版(以下、区別するときには「PS版12B」と言
う)及び、光接合層、光重合層及びオーバーコート層を
重ねて感光層を形成した片面タイプのフォトポリマー版
((以下、区別するときには「PS版12C」と言う)
を用いることができる。なお、片面タイプ及び両面タイ
プのコンベ版(PS版12A、12B)は、原稿画像が
形成された原稿フィルムを感光面に密着させて画像露光
が施され、また、フォトポリマー版(PS版12C)
は、原稿画像に応じた画像データに基づいたレーザー光
の走査によって画像露光が施される所謂CTP用となっ
ている。このとき、フォトポリマー版は、画像露光が施
されることにより、露光部分の光重合層の重合反応が促
進され、現像処理では、非露光部分の感光層膨潤させて
が膨潤して除去される。
【0032】すなわち、自動現像装置10は、PS版1
2Aを処理する自動現像装置10A(図2参照)、PS
版12Bを処理する自動現像装置10B及びPS版12
Cを処理する自動現像装置10Cの基本構成となってい
る。
【0033】なお、平版印刷版には、CTP用としてサ
ーマル版がある。サーマル版は、ネガタイプとポジタイ
プがあり、ポジタイプのサーマル版は、現像液及び処理
条件が異なるが、片面タイプのコンベ版(PS版12
A)と構造的に同じ自動現像装置10(10A)を用い
て現像処理することが可能であり、ネガタイプのサーマ
ル版は、現像液および処理条件が異なるが、フォトポリ
マー版(12C)と構造的に同じ自動現像装置10(1
0C)を用いて処理することが可能となる。
【0034】また、片面タイプのコンベ版は、両面タイ
プのコンベ版を処理する自動現像装置10(10B)を
用いて現像処理することができる。
【0035】したがって、以下では、自動現像装置10
Aで処理可能となるPS版12をPS版12A、自動現
像装置10Bで処理可能となるPS版12をPS版12
B、自動現像装置10Cで処理可能となるPS版12を
PS版12Cとして説明する。
【0036】自動現像装置10は、PS版12を現像液
によって処理するための現像部14と、現像液によって
処理されたPS版12の水洗水を供給して水洗する水洗
部16と、水洗後のPS版12に版面保護用のガム液を
塗布して不感脂化処理する不感脂化処理部18と、PS
版12を乾燥させる乾燥部20と、が配設されている。
すなわち、自動現像装置10には、PS版12の搬送方
向(図1の矢印A)方向に沿って、現像工程、水洗工
程、不感脂化処理工程及び乾燥工程が順に配置されてい
る。
【0037】自動現像装置10内には、処理タンク22
が設けられている。この処理タンク22には、処理槽と
して現像部14となる位置に現像槽24が形成され、水
洗部16及び不感脂化処理部18となる位置に水洗槽2
6及び不感脂化処理槽28が形成されている。また、処
理タンク22には、現像槽24の上流側(PS版12の
搬送方向の上流側)に挿入部34のスペースが設けら
れ、不感脂化処理槽28の下流側に乾燥部20のスペー
スが形成されている。
【0038】処理タンク22の周囲を覆う外板パネル3
0には、自動現像装置10へのPS版12の挿入側(図
1の紙面左側)にスリット状の挿入口32が形成され、
処理タンク22には、現像部14の挿入口32側に挿入
部34が形成されている。
【0039】自動現像装置10には、処理タンク22の
上部及び乾燥部20の上部を覆うカバー36、38が設
けられている。挿入口32側のカバー36は、処理タン
ク22の挿入部34から水洗部16の上部を覆い、カバ
ー38は、水洗部16の上部から乾燥部20の上部の間
を覆うように配置される。
【0040】また、カバー36には、現像部14と水洗
部16との間にPS版12を挿入するためのリエントリ
ー用の挿入口(副挿入口)40が設けられている。その
副挿入口40は、現像部14での処理を除くPS版プロ
セッサー10での処理を行うためのPS版12の挿入用
となっている。
【0041】挿入口40に隣接する挿入部34には、ゴ
ム製の搬送ローラ対42が配設されている。画像が焼付
けられたPS版12は、挿入口32から矢印A方向に沿
って挿入されることにより、搬送ローラ対42の間に送
り込まれる。
【0042】搬送ローラ対42は、回転駆動されること
により、このPS版12を挿入口32から引き入れなが
ら、水平方向に対して約15°から31°の範囲の角度
で現像部14へ送り込む。なお、片面タイプのPS版1
2(12A、12C)の処理に用いる自動現像装置10
(10A、10C)では、感光層(感光面)が上方へ向
けられた状態で挿入口32から挿入される。すなわち、
PS版12は、感光面を上方へ向けられた状態で自動現
像装置10によって処理される。
【0043】処理タンク22に形成されている現像槽2
4は、底部中央が下方へ向けて突出された略山形状とな
っており、PS版12の現像処理を行うための現像液を
貯留する。
【0044】この現像槽24内には、PS版12の搬送
路の上流部となる挿入部34側に搬送ローラ48が配置
されている。また、現像槽24内には、PS版の搬送路
の中央部に搬送ローラ対50が配置され、下流部となる
水洗部16側に搬送ローラ対52が配置されている。
【0045】また、現像槽24には、搬送ローラ48と
搬送ローラ対50の間及び搬送ローラ対50と搬送ロー
ラ対52の間に、処理するPS版12の種類に応じたガ
イド板、搬送ローラ等の搬送部品や、擦り部材として用
いるブラシローラ及びバックアップ用のローラないしガ
イド板が設けられることにより、PS版12を現像槽2
4内の現像液に浸漬しながら搬送するための略U字状の
搬送路が形成される。なお、現像槽24内の搬送路の構
成は後述する。
【0046】一方、現像槽24内には、搬送ローラ対5
0、52の間に、ブラシローラ58と搬送ローラ60が
配置されている。ブラシローラ58は、擦り部材の一例
として用いられており、ブラシローラ58及び搬送ロー
ラ60は、搬送ローラ対50、52の間を搬送されるP
S版12の上面側に対向するように取り付けられてい
る。ブラシローラ58は、所定方向及び所定の回転方向
に回転しながらPS版12の上面に接触することによ
り、PS版12の上面側の感光層をブラッシングして、
現像液によって膨潤している不要な感光層の除去を促進
するようになっている。
【0047】搬送ローラ対42によって挿入口32から
引き入れられたPS版12は、搬送ローラ48の下方を
通過して搬送ローラ対50の間へ送り込まれ、さらに、
搬送ローラ50によって現像槽24の底面に沿うように
搬送ローラ対52へ向けて斜め上方へ案内する。このと
き、PS版12の上面側がブラシローラ58によってブ
ラッシングされる。
【0048】また、搬送ローラ対52は、例えば外周部
がゴム製のローラによって形成されており、PS版12
を挟持して現像槽24から引き出しながら、水洗部16
へ送り込む。
【0049】現像槽24内には、搬送ローラ48と搬送
ローラ対50の間及び、搬送ローラ対50と搬送ローラ
対52の間の底面近傍にスプレーパイプ54、56が設
けられている。このスプレーパイプ54、56には、図
示しないポンプによって吸引した現像槽24内の現像液
が供給されるようになっており、スプレーパイプ54、
56からこの現像液を噴出する。これにより、現像槽2
4内の現像液が攪拌されて、PS版12の均一な処理が
可能となるようにしている。このとき、スプレーパイプ
54からPS版12の搬送方向と直交する方向である幅
方向に沿って現像液を噴出すことにより、スプレーパイ
プ54から噴出された現像液が現像槽24内を搬送され
るPS版12の表裏面の近傍に回り込んで、PS版12
の迅速な現像処理と処理ムラの発生を防止するようにし
ている。
【0050】搬送ローラ対52によって現像槽24から
引き出されたPS版12は、この搬送ローラ対52によ
って表面に付着している現像液が絞り落とされながら水
洗部16へ送り込まれる。
【0051】水洗部16には、水洗槽26の上方に配設
された搬送ローラ対62、64によってPS版12を略
水平状態で搬送する搬送路が形成されており、PS版1
2は、搬送ローラ対62、64に挟持されて水洗槽26
の上方を水平搬送される。
【0052】水洗部16には、搬送ローラ対62、64
の間に、PS版12の搬送路を挟んで上下に対で、スプ
レーパイプ66、68が設けられている。スプレーパイ
プ66、68は軸線方向がPS版12の幅方向(搬送方
向と直交する方向)に沿って配置され、PS版12の搬
送路に対向する複数の吐出孔(図示省略)が、軸線方向
に沿って形成されている。
【0053】水洗槽26には、例えば洗浄剤として水
(以下「水洗水」とする)が貯留されており、自動現像
装置10では、図示しない給水ポンプによって、PS版
12の搬送に同期させて、スプレーパイプ66、68に
水洗槽26内の水洗水を供給する。これにより、水洗水
が、スプレーパイプ66、68からPS版12へ向けて
噴出されて、PS版12の表面に付着している現像液を
洗い流す。
【0054】PS版12に供給された水洗水は、PS版
12が搬送ローラ対64に挟持されて送り出されること
により、PS版12表裏面に付着していた現像液等と共
にPS版12の表裏面から絞り落とされ、水洗槽26内
に回収される。なお、スプレーパイプ66、68からの
水洗水の噴出方向は、スプレーパイプ66がPS版12
の搬送方向上流側で、スプレーパイプ68がPS版12
の搬送方向下流側としているが、これに限定されず他の
方向であっても良い。また、水洗水の新液は、PS版1
2の処理量に応じて図示しない手段によって水洗槽26
に供給される。
【0055】不感脂化処理部18には、不感脂化処理槽
28の上方に搬送ローラ対70が設けられ、PS版12
は、搬送ローラ対64によって搬送ローラ対70へ向け
て搬送されることにより、不感脂化処理部18内を搬送
された後に、搬送ローラ対70によって挟持されて乾燥
部20へ向けて送られる。
【0056】不感脂化処理部18には、PS版12の搬
送路の上方側にスプレーパイプ72が設けられ、搬送路
の下方側にスプレーパイプ74が設けられている。スプ
レーパイプ72、74は、長手方向(軸線方向)がPS
版12の幅方向に沿い、PS版12の搬送路を挟んで上
下に配置されている。また、スプレーパイプ72、74
には、PS版12の幅方向に沿って複数の吐出孔が形成
されている。
【0057】不感脂化処理槽28には、PS版12の版
面保護に用いるガム液が貯留されており、このガム液が
PS版12の搬送に同期してスプレーパイプ72、74
に供給される。スプレーパイプ72は、このガム液をP
S版12へ向けて滴下してPS版12の表面に広げて塗
布する。また、スプレーパイプ74は、吐出孔からPS
版12の裏面へ向けてガム液を吐出して、PS版12の
裏面にガム液を塗布する。
【0058】PS版12は、表裏面に塗布されるガム液
によって保護膜が形成される。なお、スプレーパイプ7
2からのガム液の吐出方向は、PS版12の搬送方向下
流側に限らず、他の方向であっても良く、また、整流板
を設け、この整流板へ向けて噴出したガム液を、整流板
でPS版12の幅方向に沿って均一に拡散させながら、
PS版12の表面に流し落として塗布するようにしても
よい。また、スプレーパイプ74に換えて、吐出したガ
ム液にPS版12が接触しながら移動することによりP
S版12の裏面にガム液を塗布する吐出ユニット等を用
いても良い。
【0059】なお、不感脂化処理部18には、搬送ロー
ラ対70の上方に洗浄スプレー76が設けられ、搬送ロ
ーラ対70の上方のローラに接触しながら回転する洗浄
ローラ78が設けられており、予め設定している所定の
タイミングで、この洗浄スプレー76から搬送ローラ対
70の上方のローラと洗浄ローラ78の接触位置に、整
流板80を介して洗浄水を滴下することにより、洗浄水
を搬送ローラ対70の上方のローラの周面に均一に拡散
させて、搬送ローラ対70の上下のローラの周面からガ
ム液を洗い流し、ローラの周面にガム液が固着してPS
版12を損傷させてしまうのを防止するようにしてい
る。
【0060】不感脂化処理部18でガム液が塗布された
PS版12は、搬送ローラ対70に挟持されて、表裏面
にガム液が若干残った状態(ガム液が薄膜として残った
状態)で乾燥部20へ送られる。
【0061】PS版プロセッサー10には、不感脂化処
理部18と乾燥部20の間に、仕切り板82が設けられ
ている。この仕切り板82は、PS版12の搬送路の上
方に、処理タンク22の上端と対向するように配置され
ており、これにより、不感脂化処理部18と乾燥部20
の間にスリット状の挿通口84が形成されている。な
お、仕切り板82は、二重構造となっており、これによ
り、挿通口84の乾燥部20側に溝状の通気路が形成さ
れ、乾燥部20内の空気がこの通気路内に入り込むこと
により、乾燥部20内の空気が挿通口84から不感脂化
処理部18内に入り込んでしまうのを防止している。
【0062】乾燥部20内には、挿通口84の近傍に、
PS版12を支持する支持ローラ86が配設され、ま
た、PS版12の搬送方向の中央部及び、排出口88の
近傍には、搬送ローラ対90及び搬送ローラ対92が配
設されている。PS版12は、支持ローラ86及び搬送
ローラ対90、92によって乾燥部20内を搬送され
る。
【0063】支持ローラ86と搬送ローラ対90との
間、及び搬送ローラ対90と搬送ローラ対92との間に
は、PS版12の搬送路を挟んで対でダクト94、96
が配設されている。ダクト94、96は、長手方向がP
S版12の幅方向に沿って配設されており、PS版12
の搬送路に対向する面にスリット孔98が設けられてい
る。
【0064】ダクト94、96は、図示しない乾燥風発
生手段によって発生された乾燥風が、長手方向の一端側
から供給されると、この乾燥風をスリット孔98からP
S版12の搬送路へ向けて吐出し、PS版12に吹き付
ける。これにより、PS版12は、表裏面に塗布されて
いるガム液が乾燥され、保護膜が形成される。
【0065】一方、現像部14には、下面が現像槽24
に貯留される現像液の液面より下方となるように遮蔽蓋
100が配置され、現像槽24内の現像液の液面が空気
と接触する面積を狭めている。また、カバー36の副挿
入口(リエントリー用の挿入口)40には、図示しない
遮蔽部材によって閉塞されており、この遮蔽部材によっ
て外気が現像部14内に入り込むのを防止している。
【0066】この遮蔽蓋100には、現像液の液面から
突出するブラシローラ58及び搬送ローラ60が入り込
む凹部100Aと、搬送ローラ対52の上方側のローラ
と共に、後述する選択部品を配置したときにこの選択部
品が入り込む凹部100Bが形成されている。これによ
り、液面蓋100は、自動現像装置10を後述する自動
現像装置10A、10B、10Cのいずれとして用いる
ときにも、そのままで使用可能となっている。
【0067】本実施の形態に適用した自動現像装置10
では、現像槽24内に液面蓋100を配置することによ
り、現像槽24内に規定量の現像液を貯留したときの、
その現像液の液面の68%以上が遮蔽蓋100によって
覆われるようにしている。すなわち、遮蔽蓋100は、
現像液の液面の遮蔽率が68%以上となっている。
【0068】これにより、自動現像装置10では、現像
槽24内の現像液が空気中の炭酸ガス等と接触してしま
うことによる劣化や水分の蒸発を防止するようにしてい
る。この現像液の液面の遮蔽率は、少なくとも40%以
上であることが好ましく、40%を切る遮蔽率では、空
気中の炭酸ガスによる現像液の劣化が大きくなる。ま
た、この遮蔽率は、50%以上であることが好ましく、
より好ましくは60%以上であり、遮蔽率を高くするこ
とにより、空気中の炭酸ガスによる現像液の劣化は勿
論、現像液中の水分の蒸発を抑えることができるので好
ましい。
【0069】なお、遮蔽蓋100及び処理タンク22と
搬送ローラ48や搬送ローラ対52等の間にシリコンゴ
ム等によって形成したブレード状の遮蔽部材(図示省
略)を設けて、現像槽24内の現像液が新鮮な外気と接
触したり、現像液中の水分が蒸発してしまうのを防止し
てもよく、より好ましい。
【0070】次に、自動現像装置10の基本構成を用い
て形成した自動現像装置10A〜10Cを説明する。
【0071】
【実施例1】図2には、自動現像装置10を用いて形成
した自動現像装置10Aの概略構成を示している。この
自動現像装置10Aは、片面タイプのコンベ版やCTP
用のサーマルポジ版であるPS版12Aの処理に適用さ
れる。
【0072】自動現像装置10Aの現像槽24(以下
「現像槽24A」とする)には、搬送ローラ48に対向
して、搬送ローラ48の下方に搬送ローラ48Aが配置
される。これにより、PS版12Aは、挿入部34の搬
送ローラ対42によって搬送ローラ48、48Aの間へ
挿入される。搬送ローラ48Aは、搬送ローラ48が回
転駆動されることにより追従回転して、搬送ローラ48
との間に挿入されたPS版12を挟持して現像槽24A
内に引き入れる。
【0073】また、現像槽24Aには、搬送ローラ48
と搬送ローラ対50の間にガイド板44が配置される。
このガイド板44は、搬送ローラ48、48Aによって
引き入れたPS版12Aを、搬送ローラ対50の間に所
定の角度で挿入されるように案内する。
【0074】搬送ローラ対50と搬送ローラ対52に
は、ガイド板46が配置される。このガイド板48は、
搬送ローラ対50によって送り出されるPS版12A
を、現像槽24Aの底面に沿って搬送ローラ対52へ向
けて案内する。
【0075】また、ブラシローラ58及び搬送ローラ6
0には、このガイド板46が対向するようになってい
る。ブラシローラ58は、ガイド板46の上面を搬送さ
れるPS版12Aを所定のブラシ圧でガイド板46との
間で挟持する。この状態でブラシローラ58が所定方向
に回転駆動することにより、PS版12の表面をブラッ
シングして、現像液に浸漬されることにより膨潤した感
光層の除去を促進するようにしている。なお、搬送ロー
ラ60は、ブラシローラ58によってブラッシングされ
ながらガイド板46上を搬送されるPS版12が、ガイ
ド板46から浮き上がってしまうのを防止して、PS版
12がガイド板46上を、搬送ローラ対52へ向けて確
実に案内されるようにしている。
【0076】このように構成されている自動現像装置1
0Aでは、図示しない焼付装置等の画像露光装置によっ
て露光されることにより画像が記録されたPS版12A
が、挿入口32から挿入されると、搬送ローラ42を回
転駆動させる。これにより、PS版12Aは、搬送ロー
ラ対42によって挟持されて、自動現像装置10A内に
引き入れられる。
【0077】なお、自動現像装置10Aを含む自動現像
装置10では、挿入口32の近傍に、挿入口32を通過
するPS版12Aを含むPS版12を検出するセンサが
設けられており、このセンサがPS版12Aの挿入を検
出することにより、搬送ローラ対42等の回転駆動を開
始するとともに、このセンサによるPS版12の検出に
基づいたタイミングで、水洗部16のスプレーパイプ6
6、68からの水洗水の吐出及び不感脂化処理部18の
スプレーパイプ72、74からのガム液の吐出を行うよ
うにしている。
【0078】搬送ローラ対42は、挿入口32から引き
入れたPS版12を、水平方向に対して15°〜31°
の範囲の挿入角度で、現像槽24Aへ送り込む。これに
より、PS版12Aは、ガイド板44、46によって案
内されながら搬送ローラ48、48A及び搬送ローラ対
50、52によって現像槽24A内を搬送されて、現像
槽24内に貯留されている現像液に浸漬され、17°〜
31°の範囲の排出角度で、現像液中から送り出され
る。
【0079】PS版12Aは、現像槽24A内で現像液
に浸漬されることにより、露光画像に応じて不要な感光
層が膨潤し、膨潤した感光層が支持体から除去される。
このとき、自動現像装置10では、現像槽24A内に配
置しているブラシローラ58によってPS版12の表面
(感光層側の面)がブラッシングされることにより、P
S版12Aの表面からの不要な感光層の除去を促進する
ようにしている。
【0080】なお、擦り部材としては、ブラシローラ5
8に限らず、PS版12等の平版印刷版の表面を擦って
感光層の除去を促進可能となるものであれば、従来公知
の任意の部材を用いることができる。また、擦り部材を
用いずに所定の現像能力が得られるときには、擦り部材
を省略するようにしてもよい。
【0081】現像処理が行われて、現像槽24Aから送
り出されるPS版12Aは、搬送ローラ対52によって
水洗部16へ送られる。このとき、搬送ローラ対52
は、PS版12Aの表裏面に付着している現像液を絞り
落とす。
【0082】水洗部16では、このPS版12Aを搬送
ローラ対62、64によって挟持して略水平状態で搬送
しながら、スプレーパイプ66、68から水洗水を噴出
する。また、PS版12Aの搬送方向の下流側に配置し
ている搬送ローラ対64は、PS版12Aの表裏面に供
給した水洗水を、搬送ローラ対52によって絞り切れず
に残った現像液とともに絞り落としながら、このPS版
12Aを不感脂化処理部18へ送り出す。
【0083】これにより、PS版12Aは、水洗部16
を通過するときに、表裏面に残っている現像液が洗い落
とされる。
【0084】不感脂化処理部18へ送られたPS版12
Aを含むPS版12は、スプレーパイプ72、74の間
を通過し、搬送ローラ対70に挟持されることにより、
この搬送ローラ対70によって不感脂化処理部18から
送り出される。
【0085】このとき、不感脂化処理部18では、スプ
レーパイプ66、68からガム液を吐出して、PS版1
2の表裏面にガム液を拡散させながら均一に塗布する。
搬送ローラ対70は、PS版12を挟持搬送して、余剰
となったガム液をPS版12の表裏面から絞り落とすこ
とにより、PS版12の表裏面にガム液の均一な薄膜を
形成する。
【0086】ガム液が塗布されたPS版12は、搬送ロ
ーラ対70によって挿通口84からから乾燥部20へ送
り込まれる。なお、挿通口84にシャッタを設けている
ときには、PS版12の処理開始のタイミングないしP
S版12が不感脂化処理部18から送り出されるタイミ
ングで、シャッタを作動させて、挿通口84を開放し、
PS版12の非通過時に乾燥部20の乾燥風が不必要に
不感脂化処理部18へ入り込んで、搬送ローラ対70に
ガム液が固着してしまうのを防止すると共に、挿通口8
4から空気が入り込み、現像部14にまで及んで空気中
の炭酸ガスにより現像液が劣化するのを防止したり、現
像液中の水分や水洗水さらにガム液中の水分が蒸発して
挿通口84から出てしまうのを防止している。
【0087】乾燥部20では、支持ローラ86及び搬送
ローラ対90、92によってPS版12を搬送しなが
ら、ダクト94、96からこのPS版12の表裏面に乾
燥風を吹き付ける。これにより、PS版12は、表面に
塗布されているガム液による保護膜が形成されて排出口
88から排出される。
【0088】ここで、自動現像装置10Aを用いたPS
版12の処理の具体例をあげる。
【0089】〔具体例1〕具体例1では、PS版12A
として、富士写真フイルム社製で、赤外線レーザ露光対
応のポジサーマルプレートLH−PI(商品名)の現像
処理を行う。このPS版12Aは、例えば富士写真フイ
ルム社製でサーマルタイプのデジタルプレートセッター
Luxel T−9000 CTP(商品名)等を用いて画
像露光を施すことができる。
【0090】また、自動現像装置10AでのPS版12
Aの搬送速度を1400mm/minとする。この搬送速度
は、駆動源となるモータの回転速度を制御する一般的方
法で行うことができる。
【0091】現像処理に用いる現像液は、非還元糖と塩
基とを組み合わせたD−ソルビット/酸化カリウムK2
よりなるカリウム塩5.0%、オルフィンAK−02
(日信化学製)0.015%及び界面活性剤パイオニン
D−1105(竹本油脂(株)製、化1参照)0.01
0%を含有した水溶液1リットルに対して、下記(化
2)の化号物を0.01gの割合で添加したものを、現
像槽容量分調整して用いる。
【0092】
【化1】
【0093】
【化2】
【0094】また、自動現像装置10Aは、現像液の液
温を30°Cとし、現像時間を12秒として現像処理す
るように設定される。
【0095】水洗処理は水を用いて行い、不感脂化処理
は、富士写真フイルム社製PSフィニッシングガムFP
−2W(1:1)を用いる。
【0096】これにより、サイズが1030mm×800
mmのPS版12A(サーマルポジ版)を現像処理したと
きに、処理ムラが生じることがなく、良好な仕上がりの
刷版を得ることができた。
【0097】
【実施例2】図3には、自動現像装置10を用いて形成
した自動現像装置10Bの概略構成を示している。この
自動現像装置10Bは、両面タイプのコンベ版であるP
S版12Bの処理に適用される。また、自動現像装置1
0Bでは、片面タイプのコンベ版の処理も可能とであ
る。
【0098】自動現像装置10Bの現像槽24(以下
「現像槽24B」とする)には、搬送ローラ48の下方
に搬送ローラ48Aが配置され、搬送ローラ48と搬送
ローラ対50の間にガイド板44が配置される。これに
より、PS版12Aは、搬送ローラ48、48A及びガ
イド板44によって、搬送ローラ対50の間へ所定の挿
入角度となるように案内される。
【0099】搬送ローラ対50と搬送ローラ対52に
は、PS版12の搬送路の上方側にブラシローラ58及
び搬送ローラ60が配置される。また、現像槽24Bに
は、ブラシローラ58に対向してガイド110が配置さ
れ、搬送ローラ60に対向して、擦り部材として用いる
ブラシローラ112が配置されるとともに、ブラシロー
ラ112と搬送ローラ対52の間に搬送ローラとして串
型ローラ114が配置される。
【0100】これにより搬送ローラ対50によって送り
出されるPS版12Bは、ブラシローラ58とガイド1
10の間及び搬送ローラ60とブラシローラ112の間
を通過した後、串型ローラ114に支持されて、搬送ロ
ーラ対52の間へ送り込まれる。
【0101】また、ブラシローラ58とガイド110
は、ブラシローラ58が所定のブラシ圧でPS版12B
の上面に接触するように取り付けられ、搬送ローラ60
とブラシローラ112は、ブラシローラ112が所定の
ブラシ圧でPS版12Bの下面と接触するように取り付
けられる。
【0102】これにより、ブラシローラ58、112の
それぞれが、所定方向に所定の回転速度で回転しながら
PS版12Bに接触することにより、PS版12Bは、
表裏面のそれぞれの感光層がブラッシングされて、現像
処理の促進が図られる。
【0103】〔具体例2〕ここで、自動現像装置10B
を用いたPS版12Bの処理の具体例をあげると、PS
版12Bとして、富士写真フイルム社製のポジPS版F
PPB(両面版)及びネガPS版VNBW(両面版)の
現像処理を行う。なお、自動現像装置10Bとしては、
富士写真フイルム社製のポジPS版VS(片面版)及び
ネガPS版VNSW(片面版)の処理も可能である。す
なわち、PS版12Bとして、ネガタイプ(ネガポジタ
イプを含む)のコンベ版の処理を行う。
【0104】このPS版12Bは、従来公知の密着露光
方法を用いて画像露光を施すことができる。
【0105】また、自動現像装置10BでのPS版12
Bの搬送速度を1400mm/minとして、現像時間が1
2秒となるようにする。
【0106】現像液としては、富士写真フイルム社製P
S現像液DP−7(1:8)を用いて、液温30°Cで
現像処理を行う。
【0107】水洗処理は水を用いて行い、不感脂化処理
は、富士写真フイルム社製PSフィニッシングガムFP
−2W(1:1)を用いる。
【0108】これにより、サイズが1030mm×800
mmのPS版12B(両面タイプのコンベ版)のネガタイ
プ及びポジタイプのいずれも、処理ムラを生じさせるこ
となく良好に仕上げることができた。また、片面タイプ
のコンベ版においても、ネガタイプ及びポジタイプのい
ずれも、良好な処理性が得られた。
【0109】なお、片面タイプのコンベ版では、前記し
た実施例1の自動現像装置10Aを、具体例2で示す処
理液及び処理条件を用いて現像処理したときにも、処理
ムラを生じさせることなく、良好に仕上げることができ
た。
【0110】すなわち、片面タイプのコンベ版は、PS
版12Aとして自動現像装置10Aによって処理可能と
なっている。
【0111】〔具体例3〕次に具体例3として、自動現
像装置10Bを用いたネガタイプのコンベ版(コンベネ
ガ)をPS版12Bの処理例を説明する。このPS版1
2Bの現像処理は、水洗工程を省略して、現像工程−現
像工程−不感脂化工程での処理を行う。
【0112】このために、自動現像装置10Bでは、水
洗槽26にも、現像槽24と同じに現像液を貯留するよ
うにしている。すなわち、現像部14を第1現像部とし
水洗部16を第2現像部として用いる2浴現像を行うよ
うにする。
【0113】自動現像装置10Bを2浴現像に用いると
きには、PS版12Bの搬送速度を、1400mm/分
と700mm/分に切り替え可能とすることが好まし
い。この搬送速度の切替えは、駆動用のモータの制御し
て行うなどの任意の方法を取り得る。これにより、現像
時間が20秒/40秒に切替えうるようにする。
【0114】また、自動現像装置10Bでは、第1現像
部(現像部14)の第1現像槽(現像槽24)内に貯留
している現像液の温度を約30°Cに維持する。
【0115】処理するPS版12Bとしては、富士写真
フイルム社製のネガPS版を用いる。このときには、片
面タイプの製品名FNS−A、FND−A、FNL及び
両面タイプの製品名FNC−Bなどを適用することがで
きる。また、同社製の高耐刷用プレートFNXを適用す
ることもできるが、このときには、搬送速度を700m
m/分(40秒現像)に切替える。
【0116】また、処理するPS版12は、現像フィル
ムを密着露光させたものを適用することができる。この
露光方法は。従来公知の方法を適用することができる。
【0117】現像液としては、富士写真フイルム社製の
PS現像液DN−6(1:1)を用い、第1現像部(現
像部14)の現像槽(現像槽24)に20リットル、第
2現像部(水洗部16)の現像槽(水洗槽26)に8リ
ットルずつ仕込む。なお、不感脂化処理槽28には、富
士写真フイルム社製のPSフィニッシングガム液FN−
2(1:1)を用いる。
【0118】また、補充方法は、第2現像部(水洗部1
6)の現像槽(水洗槽26)にPS版12の処理面積に
応じた新補充液(前記現像液DN−6 1:1)を補充
すると共に、第2現像部(水洗部16)の現像槽(水洗
槽26)から新補充液と同量の現像液を第1現像部(現
像部14)の現像槽(現像槽24)へ補充し、余剰分を
第1現像部(現像部14)の現像槽(現像槽24)から
オーバーフローさせて排出する。
【0119】また、現像液の補充は、PS版12Bの処
理面積に応じた処理補充に加えて、経時補充を行う。こ
の経時補充は、例えば第1現像部(現像部14)の現像
槽(現像槽24)内の現像液の電導度を電導度センサ等
によって検出し、蒸発等によって現像液が濃縮されて現
像液の電導度が上昇したときに、第1現像部(現像部1
4)の現像槽(現像槽24)に水を補充して、電導度を
所定値以下に抑える(電導度補充)。第2現像部(水洗
部16)の現像槽(水洗槽26)には、液面センサ等を
用いて、現像液中の水分蒸発等による現像液の液面レベ
ルの低下に応じて水を補充(レベル水補充)する。ま
た、第2現像部(水洗部16)の現像槽(水洗槽26)
には、第1現像部(現像部14)の現像槽(現像槽2
4)への電導度補充に合わせて一定量の新補充液を補充
する。
【0120】これにより、サイズが1030mm×800
mmのPS版12B(コンベネガ版)では、片面タイプ及
び両面タイプのいずれも、処理ムラを生じさせることな
く良好に仕上げることができた。また、片面タイプのコ
ンベ版においても、ネガタイプ及びポジタイプのいずれ
も、良好な処理性が得られた。
【0121】なお、片面タイプのコンベネガ版では、前
記した実施例1の自動現像装置10Aを、具体例3で示
す処理液及び処理条件を用いて現像処理してもよい。こ
の場合にも、自動現像装置10Bで処理したときと同様
に、処理ムラを生じさせることなく、良好に仕上げるこ
とができた。
【0122】
【実施例3】図4には、自動現像装置10を用いて形成
した自動現像装置10Cの概略構成を示している。この
自動現像装置10Cは、CTP用のフォトポリマー版で
あるPS版12Cの処理に適用される。また、自動現像
装置10Cでは、CTP用のサーマルネガ版の処理に適
用することも可能である。
【0123】自動現像装置10Cの現像槽24(以下
「現像槽24C」とする)には、搬送ローラ48吐搬送
ローラ対50の間にガイド116が設けられる。このガ
イド116は、一端部が搬送ローラ48に対向し、他端
部が搬送ローラ対50の間へ向けられている。
【0124】これにより、搬送ローラ対42によって自
動現像装置10C内に引き入れられたPS版12Cは、
搬送ローラ48とガイド116の間に送り込まれ、ガイ
ド116上を搬送ローラ対50の間へ案内搬送される。
【0125】また、現像槽24C内には、搬送ローラ対
50の近傍に、ガイド116に対向してブラシローラ1
18が配置される。ブラシローラ118は、ブラシロー
ラ58と共に擦り部材として設けられて、所定回転方向
及び所定の回転速度で回転駆動して、ガイド116上を
搬送されるPS版12Cの表面に接触することにより、
PS版12Cの上面をブラッシングする。なお、ガイド
116及びブラシローラ118は、ブラシローラ118
が所定のブラシ圧でPS版12Cの上面に接触するよう
に配置される。
【0126】また、ブラシローラ118は、現像液の液
面から突出するようになっており、遮蔽蓋100の凹部
100Bには、搬送ローラ対50と共に、ブラシローラ
118の液面から突出した上部が入り込むようになって
いる。これにより、自動現像装置10を自動現像装置1
0Cとして用いるときにも、遮蔽蓋100を交換せずに
そのまま使用できるようにしている。
【0127】このように形成した自動現像装置10Cで
は、現像槽24Cの上流部でブラシローラ118による
PS版12Cの上面側のブラッシングを行い、下流部で
ブラシローラ58によりPS版12Cの上面側のブラッ
シングを行い、PS版12Cの上面から不要な感光層の
確実な除去が可能となっている。
【0128】なお、自動現像装置10Cの現像槽24C
には、ブラシローラ58及び搬送ローラ60に対向する
ようにガイド板46が配置される。
【0129】〔具体例4〕ここで、自動現像装置10C
を用いたPS版12Cの処理の具体例をあげると、PS
版12Cとして、富士写真フイルム社製で、赤外線レー
ザ露光対応ポジサーマルプレートLH−NIの現像処理
を行う。このサーマルネガ版(PS版12C)の現像処
理は、富士写真フイルム社製のサーマルタイプデジタル
プレートセッターLuxel T−9000CTP等を用い
て画像露光を施すことができる。また、このPS版12
Cは、自動現像装置10Cでの現像処理に先立って、設
定温度140°Cで加熱時間を約60秒として加熱処理
を行う。
【0130】自動現像装置10Cでは、PS版12Cの
搬送速度を1400mm/minとして、現像時間が12秒
となるようにする。
【0131】また、現像液としては、富士写真フイルム
社製DT−N(希釈比1:7)を用いて、液温25°C
で現像処理を行う。
【0132】水洗処理は水を用いて行い、不感脂化処理
は、富士写真フイルム社製PSフィニッシングガムFP
−2W(1:1)を用いる。
【0133】これにより、サイズが1030mm×800
mmのサーマルネガ版(PS版12C)は、処理ムラが生
じることなく良好に仕上がった。
【0134】〔具体例5〕具体例5では、以下に示すフ
ォトポリマー版をPS版12Cとして用いる。
【0135】厚さ0.30mmの材質1Sのアルミニウム
板を8号ナイロンブラシと800メッシュのバミストン
の水懸濁液を用い、疎の表面を砂目立てした後、良く水
で洗浄する。次に、10%水酸化ナトリウムに70°C
で60秒間浸漬してエッチングした後、流水で水洗後、
20%HNO3で中和洗浄、水洗する。
【0136】これをVA=12.7Vの条件下で正弦波
の交流波形電流を用いて1%硝酸水溶液中で、300ク
ーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行
う。そのときの表面粗さは、0.45μm(Ra表示)
である。
【0137】引き続いて、30%のH2SO4水溶液中に
浸漬し、55°Cで2分間デスマットした後、33°
C、20%H2SO4水溶液中で、砂目立てた面に陰極を
配置して、電流密度5A/dm2において50秒間陽極
酸化して、厚さが2.7g/m2となるようにする。
【0138】このようにして処理したアルミニウム板上
に、下記組成の高感度光重合性組成物1を、乾燥塗布量
が1.5g/m2となるように塗布し、100°Cで1
分間乾燥して感光層を形成する。 (光重合成組成物1) エチレン性不飽和結合含有化合物(A1) 1.5重量部 線状有機高分子重合体(B1) 2.0重量部 増感剤(C1) 0.15重量部 光開始剤(D1) 0.2重量部 ε−フタロシアン(F1)分散物 0.02重量部 フッ素系ノニオン界面活性剤メガファックF177 0.03重量部 (大日本インキ化学工業(株)製) メチルエチルケトン 9.0重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 7.5重量部 トルエン 11.0重量部
【0139】
【化3】
【0140】この感光層上にポリビニルアルコール(ケ
ン化度98モル%、重合度500)の3重量%の水溶液
を、乾燥塗布量が2.5g/m2となるように塗布し、
120°Cで3分間乾燥させて、フォトポリマー版を得
る。
【0141】このフォトポリマー版をPS版12Cと
し、例えばFD・YAGレーザ(CSI社製プレートジ
ェット4)等を用いて画像露光を施す。このとき、現像
処理に先立って版面到達温度が100°Cとなるように
プレヒートを行う。
【0142】自動現像装置10Cでは、PS版12C
を、現像時間(現像液中に浸漬している時間)が15秒
となる搬送速度(1120mm/min)で搬送して現像処
理を行う。このときに下記組成の現像液を用い、この現
像液の液温を30°Cとして現像処理を施す。 (現像液の組成) 水酸化カリウム 0.15g ポリオキシエチレンフィニルエーテル(n=13) 5.0g キレスト400(キレート剤) 0.1g 水 94.75g (pHは25°Cで11.5、導電率は5ms/cm) 水洗処理は水を用いて行い、不感脂化処理は、富士写真
フイルム社製PSフィニッシングガムFP−2W(1:
1)を用いる。
【0143】これにより、サイズが1030mm×800
mmのフォトポリマー版(PS版12C)は、処理ムラが
生じることなく良好に仕上がった。
【0144】〔具体例6〕具体例6では、以下に示すフ
ォトポリマー版をPS版12Cとして用いる。
【0145】厚さ0.30mmの材質1Sのアルミニウム
板を8号ナイロンブラシと800メッシュのバミストン
の水懸濁液を用い、疎の表面を砂目立てした後、良く水
で洗浄する。次に、10%水酸化ナトリウムに70°C
で60秒間浸漬してエッチングした後、流水で水洗後、
20%HNO3で中和洗浄、水洗する。
【0146】これをVA=12.7Vの条件下で正弦波
の交流波形電流を用いて1%硝酸水溶液中で、160ク
ーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行
う。そのときの表面粗さは、0.6μm(Ra表示)で
ある。
【0147】引き続いて、30%のH2SO4水溶液中に
浸漬し、55°Cで2分間デスマットした後、20%H
2SO4水溶液中、電流密度2A/dm2において、陽極
酸化被膜の厚さが2.72.7g/m2となるように2
分間陽極酸化処理を施す。
【0148】このようにして処理したアルミニウム板上
に、下記組成の感光層を、乾燥塗布量が1.5g/m2
となるように塗布し、100°Cで1分間乾燥して感光
層を形成する。 (感光層の組成) ペンタエリスリトールテトラアクリレート 1.5g バインダー(ポリウレタン樹脂(90)) 2.0g Dye−1 0.1g S−1 0.2g フッ素系ノニオン界面活性剤 0.03g 銅フタロシアニン顔料(有機ポリマー分散) 0.1g メチルエチルケトン 20.0g プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 20.0g
【0149】
【化4】
【0150】この感光層上に、ポリビニルアルコール
(ケン化度86.5〜89モル%、重合度1000)の
3重量%の水溶液を、乾燥塗布量が2g/m2となるよ
うに塗布し、100°Cで2分間乾燥させる。
【0151】このようにして得られたPS版12Cに、
75mW空冷Arレーザーを光源として露光装置によっ
て画像露光を施した後、100°Cで1分間加熱を行っ
て、下記組成の現像液を用いて現像処理を行う。なお、
自動現像装置10Cでは、現像液の液温を25°Cとす
るとともに、現像時間が20秒となる搬送速度で処理を
行う。 (現像液の組成) 1K珪酸カリウム 30g 水酸化カリウム 15g C1225−C64−O−C64−SO3Na 3g 水 1000g また、現像処理した後に、水を用いて水洗処理し、富士
写真フイルム社製保護ガムGU−7(1:2)で版面保
護を行う。
【0152】これにより、サイズが1030mm×800
mmのフォトポリマー版(PS版12C)は、処理ムラが
生じることなく良好に仕上がった。
【0153】〔具体例7〕次に、青色レーザによって画
像露光を施すフォトポリマー版の現像処理への適用を例
示する。すなわち、PS版12Cとして、感光域が35
0nm〜700nm、特に350nm〜450nmの波長のレー
ザ光によって感光可能なフォトポリマー版の現像処理を
行う。
【0154】このようなPS版12Cは、種々の支持体
を用いて形成することができる。 (支持体1)厚さ0.30mmの材質1Sのアルミニウム
板を8号ナイロンブラシと800メッシュのバミストン
水懸濁液を用い、その表面を砂目立てした後、よく水で
洗浄する。10%水酸化ナトリウムに70°Cで60秒
間浸漬してエッチングした後、流水で水洗後、20%H
NO3で中和洗浄、水洗する。これをVA=12.7V
の条件下で正弦波の交流波形電流を用いて1%硝酸水溶
液中で300クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗
面化処理を行い、表面粗さを0.45μm(Ra表示)
とする。
【0155】引き続いて、30%のH2SO4水溶液中に
浸漬し、55°Cで2分間デスマットした後、33°
C、20%H2SO4水溶液中で、砂目立てした面に陰極
を配置して、電流密度5A/dm2において50秒間陽
極酸化する。これにより、厚さが2.7g/m2となる
支持体1が得られる。 (支持体2)支持体2は、前記した支持体1に下記の表
面処理用下塗り液状組成物1をP量が0.005g/m
2となるように塗布し、100°Cで1分間乾燥させて
得る。 (下塗り用液状組成物1) フィニルホスホン酸 2重量部 メタノール 800重量部 水 50重量部 (支持体3)支持体3は、支持体1に下記の表面処理用
下塗り液状組成物2をSi量が0.001g/m2とな
るように塗布し、100°Cで1分間乾燥させて得る。 (下塗り用液状組成物2)下塗り用液状組成物2は、下
記成分を混合攪拌することにより約5分後に発熱が見ら
れ、60分間反応させた後、内容物を別の容器に移し、
メタノールをさらに3万重量部加えたものとする。
【0156】 ユニケミカル(株)ホスマーPE 20重量部 メタノール 130重量部 水 20重量部 パラトルエンスルホン酸 5重量部 テトラエトキシシラン 50重量部 3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン 50重量部 感光層は、これらの支持体1〜支持体3に、下記組成の
光重合性組成物を乾燥塗布重量が1.5g/m2となる
ように塗布し、100°Cで1分間乾燥させて形成す
る。
【0157】続いて、この感光層上にポリビニルアルコ
ール(ケン化度98モル%、重合度500)の3wt%の
水溶液を乾燥塗布重量が2.5g/m2となるように塗布
し、120°Cで3分間乾燥させて、PS版12Cを得
る。 (光重合性組成物(感光層塗布液)) エチレン性不飽和結合含有化合物(A) 1.7重量部 線状有機高分子重合体(B) 1.9重量部 増感剤(C) 0.15重量部 光開始剤(D) 0.30重量部 添加剤(S) 0.50重量部 フッ素系界面活性剤 0.03重量部 (メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製) 熱重合禁止剤 0.01重量部 (N−ニトロソヒドロキシルアミンアルミニウム塩) ε型の銅フタロシアニン分散物 0.2重量部 メチルエチルケトン 30.0重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 30.0重量部
【0158】
【化5】
【0159】このようなPS版12Cを所定波長(例え
ば405nm)のレーザ光で露光処理を施した後、版面
到達温度が100°Cとなるようにプレヒートを行った
後、自動現像装置10Cで現像処理を行う。
【0160】自動現像装置10Cでは、下記組成の現像
液を調整して用いる。 (現像液) 水酸化カリウム 0.15g ポリオキシエチレンフィニルエーテル(n=13) 5.0g キレスト400(キレート剤) 0.1g 水 94.75g (pHは25°Cで11.5、導電率は5ms/cm) 自動現像装置10Cでは、現像時間が20秒となるよう
に搬送速度を設定して現像処理を行う。また、水洗処理
には水を用い、不感脂化処理には、富士写真フイルム社
製フィニッシングガム液FP−2Wを用いる。
【0161】これにより、サイズが1030mm×800
mmのフォトポリマー版(PS版12C)は、処理ムラが
生じることなく良好に仕上がった。
【0162】このように、自動現像装置10では、搬送
ローラ48と搬送ローラ対50の間にガイド板44を取
り付け、搬送ローラ対50、52の間にガイド板46を
取り付けることにより1本のブラシローラを用いて片面
タイプのPS版12を処理する自動現像装置10Aが得
られ、搬送ローラ対50、52の間にガイド110とブ
ラシローラ112を取り付けると共にブラシローラ11
2と搬送ローラ対52の間に串型ローラ114を設ける
ことにより、両面タイプのPS版12Bを、表裏面のそ
れぞれを1本ずつのブラシローラを用いてブラッシング
する自動現像装置が得られる。
【0163】また、搬送ローラ48と搬送ローラ対50
の間にガイド116とブラシローラ118を配置すると
共に搬送ローラ対50、52の間にガイド板46を配置
することによりCTP用のフォトポリマー版やサーマル
ネガなどのように2本のブラシローラによって感光面を
ブラッシングする必要のあるPS版12Cを処理する自
動現像装置10Cが得られる。
【0164】さらに、自動現像装置10では、自動現像
装置10Aからガイド板46を外して、ガイド110、
ブラシローラ112及び串型ローラ114を取り付ける
ことにより、自動現像装置10Aを、自動現像装置10
Bとして用いることができ、自動現像装置10Aからガ
イド板44を外して、ガイド116およびブラシローラ
118を取り付けることにより、自動現像装置10A
を、自動現像装置10Cとして用いることができる。ま
た、自動現像装置10では、それぞれの逆も可能であ
り、さらに、自動現像装置10Bから自動現像装置10
への変更、自動現像装置10Cから自動現像装置10B
への変更も容易となる。
【0165】したがって、印刷工場等で使用する印刷版
の変更や追加等のシステム変更が生じても、既存の自動
現像装置10を用いることが可能となるので、システム
変更するときのコスト上昇や設置スペースの拡大が生じ
てしまうのを確実に抑えることができる。
【0166】また、自動現像装置10では、自動現像装
置10A〜10Cを、一部の部品の組替えによって製作
することができる。したがって、いずれの印刷版を処理
する自動現像装置であっても、製作コストの低減が可能
となると共に、製作作業も容易となる。
【0167】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、印
刷版の種類に応じて選択部品を配置することにより、該
当する印刷版に対する現像処理が可能となる。これによ
り、装置の製作コストの低減を図ることができると共
に、処理する印刷版の切替えも容易となる。したがっ
て、印刷工場等で使用する印刷版の切替えや追加等のシ
ステム変更を容易にかつ低コストで行うことができると
いう優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用した自動現像装置の基本構
成を示す概略図である。
【図2】第1実施例に適用した自動現像装置の概略構成
図である。
【図3】第2実施例に適用した自動現像装置の概略構成
図である。
【図4】第3実施例に適用した自動現像装置の概略構成
図である。
【符号の説明】
10 自動現像装置 10A、10B、10C 自動現像装置 12(12A、12B、12C) PS版(平版印刷
版) 14 現像部 16 水洗部 18 不感脂化処理部 20 乾燥部 22 処理タンク 24(24A、24B、24C) 現像槽 44、46 ガイド板(選択部品) 48 搬送ローラ(基本部品) 48A 搬送ローラ(選択部品) 50、52 搬送ローラ対(基本部品) 58 ブラシローラ(基本部品、擦り部材) 60 搬送ローラ(基本部品) 100 遮蔽蓋 100A、100B 凹部 110 ガイド(選択部品) 112 ブラシローラ(選択部品、擦り部材) 114 串型ローラ(選択部品) 116 ガイド(選択部品) 118 ブラシローラ(選択部品、擦り部材)
フロントページの続き (72)発明者 須谷 利広 神奈川県南足柄市竹松1250番地 富士機器 工業株式会社内 (72)発明者 岩佐 正和 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H096 AA07 EA04 GA08 GA22 GA24 GA25 GA27

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像露光された印刷版を、現像槽内の現
    像液中を搬送しながら、擦り部材によって感光面を擦る
    擦り処理を行って現像処理する自動現像装置であって、 前記現像槽内の所定位置に配置されて前記印刷版の搬送
    及び擦り処理を可能とする基本部品と、 前記印刷版の感光面を形成する感光層に応じて選択され
    て前記処理槽の所定位置に配置されることにより前記基
    本部品との間で該当印刷版に応じた搬送及び擦り処理を
    行う選択部品と、 を含むことを特徴とする自動現像装置。
  2. 【請求項2】 前記印刷版が原稿フィルムを感光面に密
    着露光した第1の印刷版又はレーザ光によって感光面を
    走査露光した第2の印刷版であるときに、前記選択部品
    が、前記第1の印刷版の現像処理用とするか前記第2の
    印刷版の現像処理用とするかに応じて選択されて前記処
    理槽の所定位置に配置されることを特徴とする請求項1
    に記載の自動現像装置。
  3. 【請求項3】 前記擦り部材への前記印刷版の進入角度
    が前記選択部品にかかわらず一定となるように前記基本
    部品及び選択部品が配置されることを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載の自動現像装置。
  4. 【請求項4】 前記現像槽内の現像液の液面を覆い現像
    液が空気と接触するのを抑える遮蔽蓋が設けられ、該遮
    蔽蓋の前記現像液の液面側に、前記基本部品との干渉を
    防止する凹部と共に、前記選択部品との干渉を防止する
    凹部を形成していることを特徴とする請求項1から請求
    項3のいずれかに記載の自動現像装置。
  5. 【請求項5】 前記遮蔽蓋による現像液の液面の遮蔽率
    が少なくとも40%以上、好ましくは50%以上、より
    好ましくは60%以上としていることを特徴とする請求
    項4に記載の自動現像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007072160A (ja) * 2005-09-07 2007-03-22 Fujifilm Holdings Corp 自動現像機、及び現像処理方法

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