JPH0258729A - 磁気ディスク基板およびその製造方法 - Google Patents

磁気ディスク基板およびその製造方法

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JPH0258729A
JPH0258729A JP63211225A JP21122588A JPH0258729A JP H0258729 A JPH0258729 A JP H0258729A JP 63211225 A JP63211225 A JP 63211225A JP 21122588 A JP21122588 A JP 21122588A JP H0258729 A JPH0258729 A JP H0258729A
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magnetic
film
treatment
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JP63211225A
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Fumio Goto
文男 後藤
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    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
    • G11B5/8404Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers manufacturing base layers
    • GPHYSICS
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    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/73Base layers, i.e. all non-magnetic layers lying under a lowermost magnetic recording layer, e.g. including any non-magnetic layer in between a first magnetic recording layer and either an underlying substrate or a soft magnetic underlayer
    • G11B5/739Magnetic recording media substrates
    • G11B5/73911Inorganic substrates
    • G11B5/73913Composites or coated substrates

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、磁気記録装置の1つである磁気ディスク装置
に用いられる磁気ディスクの磁気ディスク基板およびそ
の製造方法に関する。
(従来の技術) 近年、ファイル記憶装置における磁気ディスク装置の重
要性が増大し、その記録密度は年々著しい向上が図られ
つつある。これまで磁気記録媒体としては、酸化鉄磁性
粉と有機樹脂バインダーの混合物を基体上に塗布後研摩
したいわゆる塗布型ディスクが広く用いられてきた。塗
布型ディスクでは、磁性粉と有機樹脂バインダーの混煉
層中に潤滑剤を含有させ得ることのほかに、磁性層が0
.5μm以上と厚く表面粗さRmaxもこの一割程度の
0.05pm前後(RaはRmaxの数分の−の0.0
1pm程度)と比較的大きいため、ヘッド吸着なしに十
分な膜厚の潤滑膜を賦与することができ、磁気ヘッドと
の接触・摺動に対し耐久性が優れている。しかし、今後
さらに高記録密度化を達成するには磁気記録層の薄膜化
が必要であり、塗布型ディスクではこの点が不利となる
。そこで、高密度磁気記録体として、めっき法、スパッ
タ法、蒸着法等によって形成された磁性薄膜を磁気記録
層とする薄膜磁気ディスクが用いられ始めた。
薄膜磁気ディスクの基板としては、従来アルミニウム合
金基板等の基体上にNi合金めっき膜を形成して研磨し
たものが用いられている。通常、この基板は、アルミニ
ウム合金基板上に数pmないし数+11mの厚さのNi
合金めっき膜をめっき後、ラッピング、ボリシング等の
研磨方法により表面粗さRa O,0411m程度以下
に鏡面研磨して使用される(電気通信研究所研究実用化
報告26−2.471頁、1977)。
ところが、この基板に磁性薄膜を形成した場合、通常塗
布型ディスクの磁気記録層の数分の−の膜厚の磁性薄膜
は平滑かつ一様であり、磁気ディスク表面に潤滑剤の滞
留場所がないために極めて少量の潤滑剤しか保持できず
、磁気ヘッドのC85(コンタクト・スタート・ストッ
プ)耐久性が劣るという問題が生じる。また、鏡面研磨
した磁気ディスク表面に液体潤滑剤を塗布した場合、平
滑な表面性を有する磁気へラドスライダ面との間に吸着
を生じ、ディスク起動時に損傷を起こしやすい欠点があ
った このため、前記の様に鏡面研磨したNi合金めつき基板
を回転させながら研磨砥粒を含有したテープを接触させ
て同心円状の細い筋(テクスチャ)を形成する方法や、
Ni合金めっき基板を一度細かい研磨砥粒で鏡面研磨し
た後、粗い研磨砥粒で研磨して表面粗さを増す方法が提
案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、この様な機械加工により粗面を形成する方法で
は、研磨砥粒中の比較的大きな砥粒や研磨時に混入する
異物等によって信号エラーの原因となる太い研磨筋を生
じやすく、ディスク全面にわたって一様に適度な粗面を
得ることは困難である。こうした不均一な研磨筋は磁性
層の特性に影響を与え、分解能、S/Nなどの記録再生
特性およびサーボ信号品質の劣化を招くという問題があ
った。さらに、機械加工では、得られる表面粗さが、用
いる研磨砥粒の大きさによってほぼ決まってしまうため
、表面粗さを細かく制御することができず、研磨筋の密
度を高めることが困難であった。従って、ヘッド吸着を
防ぎ、十分な膜厚の潤滑膜を賦与するためには、表面粗
さを相当大きくする必要があり、電磁変換特性の低下を
招く問題があった。また、このような精密機械加工は一
括多量生産が難しく、生産性にも問題があった。
本発明の目的は、信号エラーの増加や分解能、S/Nな
どの記録再生特性およびサーボ信号品質の低下がなく、
磁気ヘッドとの吸着を防止して耐久性に優れた磁気ディ
スクを得るための磁気ディスク基板とその製造方法を提
供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明による磁気ディスク基板は、基体と、この基体表
面上に付着された多数の微粒子と、さらにこの上に被覆
された非磁性層からなることを特徴としている。
本発明による磁気ディスク基板の基本的な製造方法は、
基体上に多数の微粒子を付着することによって微小突起
を形成し、さらにこの上に非磁性層を被覆する磁気ディ
スク基板の製造方法において、前記非磁性層の膜厚を変
えることによって表面粗さを制御することを特徴として
いる。
本発明による磁気ディスク基板の基本的な構造を示すと
第1図のようになる。図において、1は基板、2は付着
した微粒子、3は非磁性層である。
本発明による磁気ディスク基板を用いたディスクの表面
粗さ(特に、表面の微小突起の高さ、大きさ、形状、密
度等)などの要求条件は、その磁気ディスクが使用され
る条件によってそれぞれ異なる。ヘッドの種類、構造お
よび材質、ヘッドの浮上量、潤滑剤および保護膜の種類
、膜厚などのヘッド・ディスク条件によって、磁気ヘッ
ドとの吸着を防止して耐久性に優れた磁気ディスクを得
るための微小突起の高さ、形状などの条件が各場所に応
じて選択されるが、発明者の検討によれば、以下のこと
が明らかとなった。微小突起の高さは、ディスクとヘッ
ドの衝突を避けるためヘッド浮上量よりも小さく、ヘッ
ドとディスクの密着を避けるための潤滑剤の膜厚よりも
大きいことが望ましい。ヘッド浮上量は、通常0.61
1m以下、最近のディスク装置では0.3pm以下、高
密度のディスク装置では0.2pm以下に設定される。
潤滑剤の膜厚は、薄い場合には単分子層の数人から、厚
い場合の数十、数百穴の間で場合に応じて用いられる。
磁気ヘッドとの吸着を防止して耐久性を向上するために
は、微小突起の高さとしては、数λ以上0.6pm以下
、好ましくは十数Å以上0.2pm以下が用いられる。
現在の高密度ディスク装置(線密度2万BPI(ビット
パーインチ)以上)の諸条件を考慮すれば、数十Å以上
0.1pm以下が好ましいことが分かった。微小突起の
大きさは、それが影響を与える記録再生特性の特許度に
よって異なるが、良好な特性を維持するには小さいほう
が好ましい。現在機械的な研磨によって基板表面を荒ら
すことが行なわれているが、これに用いられる研磨砥粒
径は数pmないし0.8pm程度の場合が多く、加工表
面にはこのような形状が反映される。このため研磨によ
って表面を荒らした場合、記録再生特性を劣化させるこ
とが多い。しかし、微小突起を形成する場合、その大き
さを0.711m以下、好ましくは0.4pm以下にす
ることにより記録再生特性に殆ど影響を与えないことが
明かとなった。磁気ヘッドとの吸着を防止して耐久性を
向上するためには、微小突起の高さが大きいほうが良い
が、微小突起の高さが比較的小さくても微小突起の密度
が大きければ顕著な効果が認められる。微小突起の密度
が大きいほど耐久性に良好な結果が得られた。具体的に
は、微小突起の高さが0.111m以上の場合10pm
2当たり1個以上、好ましくは511m2当たり1個以
上、微小突起の高さが0.1pm以下の場合511m2
当たり1個以上、好ましくは3pm2当たり1個以上の
密度にすることにより、磁気ヘッドとの吸着防止と耐久
性の向上に顕著な効果があった。上記の非磁性層上の表
面の微小突起に求められる高さ、形状、密度等すなわち
表面粗さは、磁気ディスク基板上に形成される磁性層、
保護層等によって変化する場合には、それに応じて上記
主旨に沿って増減される。
本発明の磁気ディスク基板において用いられる基体とし
ては、基板、または基板上に種々の付加的皮膜が被覆さ
れたもの、例えば基板上に下地厚膜が被覆されたもの、
さらにこの上に下地薄膜が被覆されたものなどがある。
基板としては、通常アルミニウム合金、銅、黄銅、リン
青銅、鉄、チタン等の金属基板か用いられるが、これら
の表面を酸化処理、クロメート処理したものや適当な活
性化処理によりガラス、セラミックス、樹脂等の非金属
基板ないしこれらの複合材料からなる基板なども適用で
きる。下地厚膜、下地薄膜としては、NiPまたはNi
Bの無電解めっき膜を用いることが好ましいが、電気め
っき膜やスパッタ法、蒸着法などによる乾式めっき膜を
用いることもできる。さらに、NiP、またはNiB膜
にMn、 Fe、 Co、 AI。
Ta、 Li、 Mg、 Ti、 V、 Cr、 Cu
、 Zn、 Ge、 Y、 Zr、 Nb、 Mo、 
Ru。
Rh、 Pd、 Ag、 Au、 Sn、 Sb、 T
e、 Cs、 W、 Re、 Pb、 Bi、 La、
 Ce。
Pr、 Nd、 Ac、 Ba、 Pt、 Smなどの
少なくとも1種の元素が含有されていてもよく、さらに
これにP、 B、 C,N。
0、 S、 As、 Na、 K、 F、 CI、 B
r、 I、 Caなどの非金属が含まれていてもよい。
また、下地厚膜、下地薄膜としては、Ni合金膜に限定
されることはなく、W、 Mo。
Cu、 Sn、 Zn、 Re、 Mn、 Fe、 O
r、 Co、 Au、 Ag、 AI、 Ta、 Ti
、 V。
Siなどの少なくとも1種の元素からなる膜であっても
よく、さらにこれにP、 B、 C,N、 O,S、 
As、 Na、 K、 F。
CI、 Br、 I、 Caなどの非金属が含まれてい
てもよい。
また、下地厚膜、下地薄膜は各々単層である必要はなく
、金層または各種合金膜との多層であってもよい。下地
厚膜は、平滑な表面精度を得るため、通常、1〜50¥
1m、好ましくは10〜3011m程度の膜厚の皮膜を
形成した後、研磨加工される。下地薄膜は、通常下地厚
膜以下の膜厚であり、その上の磁性膜の特性の制御、磁
性膜への基板の影響の除去などを目的に形成される。
本発明の磁気ディスク基板において用いられる微粒子は
貴金属微粒子が好ましく、例えば下記の様な方法で基体
表面上に多数付着される。貴金属微粒子付着処理として
は、パラジウム、金、銀などの貴金属塩を主として溶解
した処理液に基体を浸漬し、貴金属粒子を付着させる方
法が好ましいが、湿式あるいは乾式のめっき法即ち、無
電解めっき、電気めっき、スパッタ、蒸着、イオンブレ
ーティング、クラスタイオンビーム蒸着等の処理方法で
パラジウム、金、銀、白金、ロジウム、ルテニウム、銅
などの貴金属を付着させてもよい。磁気ディスクは、基
板から保護膜・潤滑膜に至るまで、これら貴金属よりも
イオン化傾向の大きい金属(卑金属)を成分とする多層
構造をしている場合が殆どである。従って貴金属の微小
突起による粗面化された状態は安定であり、その後の膜
形成により溶出したり、変質したりする可能性が少ない
。また、これら貴金属は非磁性であり磁気記録体の記録
再生特性に影響を与えることも殆どない。このため貴金
属が選定されたが、磁気ディスクを構成する各層よりも
イオン化傾向が小さく、磁性の低い金属、合金化合物も
用いることができる。
処理液を用いた貴金属微粒子付着処理としては、プラス
チックめっき等の前処理である活性化処理法を転用する
ことができる。これには、酸性領域で行う塩化すず溶液
による感受性化処理と塩化パラジウム溶液による活性化
処理の2段階活性化処理法、酸性領域で行うすずlパラ
ジウムコロイド触媒溶液と酸・アルカリ溶液を用いた促
進化処理からなる1段階活性化処理法、アルカリ性領域
で行うすずlパラジウム錯体触媒溶液を用いた1段階活
性化処理法、酸性、アルカリ性、中性のいずれでも行え
る貴金属塩溶液による活性化処理方法などがある。
従来より広く行われている2段階処理法は、米国特許2
702253号に示されているように5nC12溶液か
らなるセンシタイザ−液による感受性化処理、それに続
< Pd、 Au、 Agなどの貴金属イオンを有する
アクチベータ液による活性化処理の工程であり、この処
理により基板表面にはめっき反応の触媒作用をもつPd
、 Au、 Agなとの微粒子が付着する。処理液組成
の例としては、金属表面技術講座9「無電解メツキ」、
石橋知著、朝食書店、1968年発行に見られるような
、 Narcus液(酸性) : 5nC1□lOg/l、
HCl40m1/l、Narcus液(アルカリ性) 
+ Sn012100g/l、ロッシェル塩175g/
l、NaOH150g/IWeiss液:5nS042
5〜40g/11H2S045〜20m1/11 アル
コール150〜250m1/1、キノール5〜15m1
/l、水600〜10100O/1 Walker液: 5n01□90g/l、 HCl5
5m1/1などのセンシタイザ−液、 Pd処理液(1) : PdCl20/l、HCl20
m1/1、Pd処理液(2) : PdCl20.15
〜0.25g/l、HCl2.5ml/l。
Au処理液:塩化金酸1g/l、HCl2m1/l、A
g処理液:硝酸銀1.5g/l、アンモニア1.2ml
/1などのアクチベーター液を用いることができる。
また、市販液の1例として日本カニゼン社製、ピンクシ
ューマー(センシタイザ−液)、レッドシューマー(ア
クチベーター液)などを用いることができる。
近年、より均一な触媒化法として米国特許301192
0号、3532518号、3650913号に示されて
いるようにすすlパラジウムコロイド触媒溶液による触
媒化処理と酸ないしはアルカリ溶液による促進化処理液
からなる1段階処理法が行われるようになった。処理液
組成の例としては、ティ・オオサカ他(T、 0sak
a et al)、ジャーナル・オブ・エレクトロケミ
カル・ソサイアテイ(J、 Electrochemi
cal 5ociety)、127巻、5号、1980
年、1021頁にあるようにN夜: HCl60m1/
l→水−+PdC1□Ig−+5nC1□2H2022
H2O22頂で調整し、水を加えて10100Oとした
コロイド液、B液: HCl60m1/1→水−+Pd
Cl20.25g−+5nC1□2H2012ρ順で調
整し、水を加えて10100Oとしたコロイド液、 C液: HCl300ml−+水−+PdC1゜Ig−
+Na25nO31,5g−+5nC1□2H2037
,5gの順で加えて調整したコロイド液、 D液: HCl320m1−+水−+PdPdC12l
+SSnCl22H2O4の順で加え1日熟成後SSn
Cl22H2O46を加えて調整したコロイド液など、 市販液ではE液日立化成製塩酸ベースコロイド液H8l
0IB、 F液ニジプレイファイ−スト製塩酸ベースコ
ロイド液キャタポジット44などの触媒溶液と、ティ・
オオサカ他(T、 0saka et al)、ジャー
ナル・オブ・エレクトロケミカル・ソサイアティ(J。
Electrochemical 5ociety)、
127巻、11号、1980年、2343頁にあるよう
に、G液: NaOH1mol/1 、 H液:HC1
6mol/1、I液: H2So41.12mol/1
. J液:アンモニア1mol/1、K液: NH4B
F41mol/1など、市販液ではL液:日立化成製A
DP201、M液ニジプレイファイ−スト製アクセレレ
ータ19などの促進化処理液を用いることができる。
さらに最近アルカリ性領域で行うすずlパラジウム錯体
触媒溶液が使用されるようになった。市販液としてはシ
ェーリング社製アクチベーターネオンガント834があ
る。
酸性、アルカリ製ないしは中性領域で行う貴金属塩溶液
による粗面化処理方法としては、前記アクチベーター液
のPd処理液(1)、Pd処理液(2)、Au処理液、
Ag処理液などを用いることができる。
PdC1□濃度としては0.0001〜50g/l、好
ましくは0.005〜15g/lの範囲が、塩化金酸濃
度としてはo、ooi〜30g/l、好ましくは0.1
〜10g/lの範囲が、硝酸銀濃度としては0.001
〜35g/l、好ましくは0.1〜15g/lの範囲が
用いられる。HCI濃度としては、0.001〜500
m1/1、好ましくは0.1〜100m1/1の範囲が
、アンモニア濃度としては、0.005〜600m1/
1.好ましくは0.1〜150m1/1の範囲が用いら
れる。貴金属としては、Au、 Ag1PdのほかにP
t、 Rh、 Ru、 Reなどの元素も用いることが
でき、貴金属塩としては、塩化塩のほかに硫酸塩、硝酸
塩、有機酸塩なども用いることができる。また使用する
酸も塩酸のほかに、硫酸、硝酸、有機酸等を用いること
ができる。そのほか、pH緩衝剤、錯化剤の作用を与え
るコハク酸、酢酸などの有機酸、界面活性剤などの添加
剤が加えられることがある。市販液としては、酸性液に
は日本カニゼン社製の活性液1、アルカリ性液には同じ
く日本カニゼン社製の活性液2.3などがある。処理法
としては、処理温度0〜95°C1好ましくは15〜8
0°Cの範囲、浸漬処理時間1秒〜100分、好ましく
は5秒〜15分間の範囲で行われる。処理液pHは、H
CI酸性では通常1以下のことが多いが、14以上のア
ルカリ性あるいはその間のpH範囲で行われることがあ
り特に限定されない。
以上の処理方法によって必ずしも本発明の目的とする貴
金属微粒子が付着されて微小突起が形成されるとは限ら
ない。この処理を行なう表面の状態との関係が重要であ
り、前処理として表面改質を行なっておくことが望まし
い。表面改質を行なう調整処理には、酸処理、アルカリ
処理などが用いられる。その後の粗面化処理が酸性であ
れば酸処理、アルカリ性であればアルカリ処理が用いら
れ、塩酸、硫酸、硝酸、有機酸などの各種酸の種類やア
ンモニア、苛性ソーダなどの各種アルカリの種類、濃度
、浸漬時間などの調整処理条件は所要の貴金属微粒子の
形態、表面粗さや用いる貴金属微粒子付着処理に応じて
選定される。
得られる磁気ディスクの表面の状態および組成は、透過
型電子顕微鏡、二次電子線顕微鏡、表面粗さ計、分析電
子顕微鏡、走査型オージェ電子分析装置、X線マイクロ
アナライザーなどを用いて調べることができる。このよ
うな湿式あるいは乾式の処理法により、パラジウム、金
、銀、白金、ロジウム、ルテニウム、銅などの少なくと
も1種の貴金属を主成分とする貴金属微粒子が形成でき
る。
この貴金属微粒子には、本発明の効果を損なわない範囲
において、CI、C,Oの少なくとも1種を含有する場
合がある。この貴金属微粒子には、本発明の効果を損な
わない範囲において、さらに、Mn。
Fe、 Co、 AI、 Ta、 Li、 Mg、 T
i、 V、 Cr、 Zn、 Ge、 Y、 Zr、 
Nb。
Mo、 Sn、 8b、 Te、 Cs、 W、 Pb
、 Bi、 La、 Ce、 Pr、 Nd、 Ac、
 Ba。
Pt、 Smなどの少なくとも1種の元素が含有されて
いてもよく、さらにこれにP、 B、 N、 S、 A
s、 Na、 K、 F、 Br。
I、 Caなどの非金属が含まれていてもよい。こうし
た貴金属微粒子は基体表面に付着し微小突起となる。こ
の微小突起は、この上に被覆される非磁性層上の表面の
微小突起のもとになるものであり、前述の非磁性層上の
表面の微小突起の高さ、大きさ、形状、密度等の所要条
件に応じたものを形成することが可能であった。
本発明の磁気ディスク基板において用いられる非磁性層
としては、前述の下地厚膜、下地薄膜と同様のものを用
いることができ、その組成、構成、構造等は前述と同様
である。発明者の検討によれば、非磁性層の膜厚を増加
することによって、貴金属微粒子の微小突起の高さ、大
きさが増加し、形状が変化するが、密度はほとんど変化
しない。したがって、非磁性層の膜厚を変えることによ
って表面粗さに制御することができることが明らかとな
った。
本発明の磁気ディスク基板上には、磁性層、保護層、潤
滑層などが順次形成され、磁気ディスクが作製される。
磁気ディスク基板上に形成される磁性層は、少なくとも
Co、 Ni、 Feを含有する磁性膜であるが、さら
にP、 Bなどの添加元素を含有した合金膜であっても
よく、0を含有した酸化物膜や、Nを含有した窒化物膜
であってもよい。用いられる磁性膜のその他の添加元素
としては、特に限定される必要はないが、Re、 Mn
、 W、 Li、 Be、 Mg、 AI。
Ru、 Si、 Mo、 Zn、 Sr、 Y、 Zr
、 Nb、 Cd、 In、 Sb、 Ta、 Ir、
 Hg。
TI、 Ti、 V、 Cr、 Cu、 Ga、 Ge
、 Tc、 Rb、 Ra、 Hf、 Rh、 Pd、
 Ag。
Au、 Pt、 Sn、 Te、 Ba、 Cs、 O
s、 Sc、 Se、 Pb、 Bi、およびランタン
系列希土類元素等の元素が含まれていてもよい。磁性膜
中にはこれらの元素のほか、C,S、 As。
Na、 K、 F、 CI、 Br、 I、 Caなど
の非金属が含まれていてもよい。磁性膜中には、C01
Ni、 Feは10%以上含まれているが、好ましくは
50%以上含まれる。P、Bは最大30%程度含有され
るが、好ましくは15%以下の範囲で含有される。磁性
膜厚は0.003〜311mの範囲が用いられるが、高
密度記録用には0.5pm以下が好ましい。磁性層は1
層または2層以上で用いられる。2層以上の場合、同一
または組成、磁気特性が異なる磁性膜を直接ないし非磁
性膜を介して積層される。これらの膜は、無電解めっき
法、電気めっき法などの湿式めっき法またはスパッタ法
、蒸着法、イオンブレーティング法などの乾式めっき法
によって形成される。通常これらは薄膜媒体と呼ばれ、
めっきディスク、金属スパッタディスク、フェライトス
パッタディスク、蒸着ディスクなどに使用される。用い
られる保護層としては、薄膜保護膜、または薄膜保護膜
の下およびまたは上に種々の付加的皮膜が形成されたも
の、例えば上地薄膜上に薄膜保護膜が被覆されたもの、
さらにこの上に潤滑膜が被覆されたもの、あるいは上地
薄膜上に付加的皮膜が被覆されさらに薄膜保護が被覆さ
れたもの、さらにこの上に潤滑膜が被覆されたものなど
がある。これらの膜は、各々1層、もしくは多層であっ
てもよい。薄膜保護膜とじてで19) は、石英ガラス、珪酸ガラス、燐酸塩ガラス、非晶質ア
ルミナなど一般にガラス状物質と呼ばれる非晶質の半金
属酸化物およびテトラヒドロキシシランの縮合化合物で
あるポリ珪酸などの非晶質無機酸化物膜あるいは炭素膜
を用いることが好ましいが、Si3N4などの珪素化合
物膜、Rh、 Agなとの金属膜、Co酸化物、CoN
i酸化膜等も使用されることがある。これらの膜は、適
宜スパッタ法、蒸着法、プラズマCVD法、プラズマイ
ンジェクションCVD法、イオンブレーティング法など
の乾式めっき法、無電解めっき法、電気めっき法などの
湿式めっき法、塗布法、溶液中酸化処理法、熱酸化法な
どの方法によって形成される。上地薄膜としては、Ni
合金ないしはクロム化合物、ジルコニウム化合物などの
薄膜を用いることが好ましいが、前記下地厚膜、下地薄
膜と同様の材質を使用することもできる。潤滑膜として
は、非極性固体潤滑剤、極性固体潤滑剤、液体潤滑剤な
どが使用される(第46回応用磁気学会研究資料、46
−5.1986年)。
また、磁気ディスクの構成には種々のバリエイジョンも
考えられる。−例としては、磁気記録層の磁気特性、結
晶構造の制御や作製の容易さ等の目的で磁性層の下にク
ロム、モリブデン、チタン、シリコン、金等の前処理層
を形成したもの、磁気記録特性の向上やデータ情報とサ
ーボ情報を多重すること等の目的で磁気記録層を直接ま
たは非磁性層を介して多層にしたもの、耐候性をより向
上させるために保護膜の多層の多層構造にしたものなど
が挙げられる。
(作用) 高密度磁気記録体として磁性薄膜を媒体に用いた磁気デ
ィスクでは、表面が平滑で潤滑剤の滞留場所がないため
磁気ヘッドとのC8S耐久性に劣り、潤滑剤の量を増す
と磁気へラドスライダ面との間に吸着を生じるという問
題があった。このため、平滑なディスク基板面に機械加
工によってテクスチャと呼ばれる筋をつけることが広く
行われている。しかし、このような機械加工により粗面
を形成する方法では、研磨粗さの不均一によって信号エ
ラーを生じやすいほか、粗さを細かく制御できないため
研磨筋の密度を高めることが困難であった。ヘッド吸着
を防ぎ十分な膜厚の潤滑膜を賦与するためには、表面粗
さを相当大きくする必要があり、電磁変換特性の低下を
招く問題があった。
発明者らは、ディスク表面の粗さ・形状が、ヘッド吸着
、耐久性、電磁変換特性などに与えられる影響を詳細に
検討した結果、機械加工よりも物理的あるいは化学的表
面処理によって微粒子を付着する方法の方がはるかに微
細で密な表面形状が得られしかもその制御が容易なこと
、機械加工によって形成される研磨筋(四部)よりも物
理的あるいは化学的表面処理によって形成した微粒子に
よる微小突起(凸部)の方がヘッド吸着防止効果が格段
に大きいことが明かとなった。物理的あるいは化学的表
面処理による微小突起は微細かつ緻密に形成できるため
小さい表面粗さで十分であり、耐久性、電磁変換特性な
どに良好な結果が得られることも明かとなった。磁気ヘ
ッドとの吸着を防止して耐久性に優れた磁気記録体を得
るための微小突起の高さ、形状などの条件はヘッド・デ
ィスク条件に応じて選択されるが、微小突起の高さより
も微小突起の量(微小突起の密度)の影響がより顕著で
あった。
微粒子上に被覆される非磁性層の新規で重要なひとつの
役割は、付着された微粒子を保護することである。また
、所要の形態に微小突起を制御することは極めて重要で
あるが、非磁性層の膜厚を変えることによって表面粗さ
を容易に制御することができることも新たに明らかとな
った。本発明は、このような知見を得たことによりもた
らされたものである。
[実施例] (実施例1) 十分な硬度と良好な表面精度(Ra 0.001pm、
TIR≦20μm、加速度≦2G)のアルミナセラミッ
クス基板(内径100mm、外径210mm)の表面を
洗浄・調整処理を行った後、この表面上に下記の条件で
貴金属微粒子付着処理を行なった。
貴金属微粒子付着処理(1) センシタイザ−液(SnC1212g/l、HCl40
m1/l、30°C)に1分間浸漬後、アクチベーター
液(PdC120,15g/l、HCl  15m1/
l、40°C)に2分間浸漬。
貴金属微粒子付着処理(2) センシタイザ−液(SnC126g/l、 HCI  
6ml/1.35°C)に2分間浸漬、アクチベーター
液(塩化金酸1g/l、HCI  12m1/l、 5
0°C)に3分間浸漬。
貴金属微粒子付着処理(3) センシタイザ−液(SnC1212g/l、HCl45
m/1/1.45°C)に3分間浸漬後、アクチベータ
ー液(硝酸銀1.5g/l、アンモニア1.2ml/l
、45°C)に2分間浸漬。
貴金属微粒子付着処理(4) センシタイザ−液(日本カニゼン社製ピンクシューマー
、30°C)に2分間浸漬後、アクチベーター液印本カ
ニゼン社製レッドシューマー、35°C)に2分間浸漬
貴金属微粒子付着処理(5) 触媒化処理液(D液: HCl320m1/1−+水−
+Pd01□Ig−+SSnCl22H2O4の順で加
え1日熟成後5nC1□22H2O46を加えて調整し
たコロイド液、30°C)に90秒間浸漬後、促進化処
理液(K液:NH4BF41mol/I、50°C)に
2分間浸漬。
貴金属微粒子付着処理(6) 触媒化処理液(F液ニジプレイファイ−スト製塩ベース
コロイド液キャタポジット44.45°C)に1分間浸
漬後、促進化処理液(M液ニジプレイファイ−スト製ア
クセレレータ19.35°C)に4分間浸漬。
次に、各貴金属微粒子付着処理の後、日本カニゼン社製
無電解NiPめっき液(シューマー)を用いて膜厚0.
0211mのN1−Pめっき膜からなる非磁性層を被覆
し、第1図に示す構造の磁気ディスク基板を形成した。
こうして得られた磁気ディスク基板の番号を、貴金属微
粒子付着処理番号に対応して磁気ディスク基板1〜磁気
デイスク基板6とする。
得られた磁気ディスク基板の表面の電子顕微鏡観察(S
EMおよびTEM)を行なった結果、高さ0.02pm
〜0.03pmの微小突起が1.511m2当たり1個
以上の密度で形成されていることが認められた。微小突
起の大きさは0.03〜0.05pmであり、やや細長
の半球を伏せた形状をしていた。微小突起は、高さ、大
きさおよび形状がそろっており、磁気ディスク基板表面
に一様に密に形成されていた。
(実施例2) アルミナ合金基板(内径100mm外径210mm)上
に、公知の前処理(洗浄、亜鉛置換処理等)を行った後
、シブレイファイ−スト社製無電解NiPめつき液にポ
ジット)を用いて膜厚20pmの非磁性N1−P下地厚
膜表面を鏡面研磨し良好な表面精度 (RaO,001511m 、 TIR≦2111m、
加速度≦1.8G)を得た。次に、調整処理を行ないこ
の表面上に下記の条件で貴金属微粒子付着処理をおこな
った。
貴金属微粒子付着処理(7) センシタイザ−液(SnC126g/l、HCl30m
1/l、 25°C)に2分間浸漬後、アクチベーター
液(PdC120,05g/l、HCl2m1/l、4
0°C)に1分間浸漬。
貴金属微粒子付着処理(8) センシタイザ−液(SnC1□80g/l、ロッシェル
塩140g/l、NaOH100g/l)に3分間浸漬
後、アクチベーター液(塩化金酸1.5g/l、HCl
2m1/l、25°C)に1.5分間浸漬。
貴金属微粒子付着処理(9) センシタイザ−液(SnC125g/l、HCI  1
3m1/l 。
40°C)に30秒間浸漬後、アクチベーター液(硝酸
銀Ig/l、アンモニア2ml/l、40°C)に2分
間浸漬。
貴金属微粒子付着処理(10) センシタイザ−液印本カニゼン社製ピンクシューマー、
30°C)に2分間浸漬後、アクチベーター液印本カニ
ゼン社製レッドシューマー、35°C)に2分間浸漬。
貴金属微粒子付着処理(11) 触媒化処理液(A液:HCl60m1/1−*水→Pd
Cl21g+SSnC122H202の順で調製し、水
を加えて10100Oとしたコロイド液)に90秒間浸
漬後、促進化処理液(K液: NH4BF41mol/
l、45°C)に90秒間浸漬。
貴金属微粒子付着処理(12) 触媒化処理液(F液ニジプレイファイ−スト製塩ベース
コロイド液キャタポジット44.45°C)に90秒間
浸漬後、促進化処理液(M液ニジプレイファイ−スト製
アクセレレータ19.35°C)に2分間浸漬。
貴金属微粒子付着処理(13) アクチベーター液(PdC1□0.04g/l、HCI
  8ml/l、50°C)に3分間浸漬。
貴金属微粒子付着処理(14) アクチベーター液(塩化金酸1.3g/l、HCl4m
1/l、 55°C)に1.5分間浸漬。
貴金属微粒子付着処理(15) アクチベーター液(硝酸銀1.1g/l、アンモニア1
.2ml/l、45°C)に4分間浸漬。
貴金属微粒子付着処理(16) アクチベーター液印本カニゼン社製の活性液1.50°
C)に30秒間浸漬。
次に、各貴金属微粒子付着処理の後、シブレイファイ−
スト社製無電解N1CuPめっき液にクロイ)を用いて
膜厚0.0511mのN1CuPめっき膜からなる非磁
性層を被覆し、第1図に示す構造の磁気ディスク基板を
形成した。こうして得られた磁気ディスク基板の番号を
、貴金属微粒子付着処理番号に対応して磁気ディスク基
板7〜磁気デイスク基板16とする。
得られた磁気ディスク基板の表面の電子顕微鏡観察(S
EMおよびTEM)を行なった結果、高さ0.01pm
〜0.02pmの微小突起が0.9pm2当たり1個以
上の密度で形成されていることが認められた。微小突起
の大きさは0.02〜0.0411mであり、やや細長
い半球を伏せた形状をしていた。微小突起は、高さ大き
さおよび形状がそろっており、磁気ディスク基板表面に
一様に密に形成されていた。
(実施例3) 実施例2と同様に磁気ディスク基板を作製したが、本実
施例では各貴金属微粒子付着処理の後形成する非磁性層
の膜厚を0.15pmとした。第1図に示す構造の磁気
ディスク基板を形成した。こうして得られた磁気ディス
ク基板の番号を、貴金属微粒子付着処理番号(7)〜(
16)の順序に磁気ディスク基板17〜磁気デイスク基
板26とする。
得られた磁気ディスク基板の表面の電子顕微鏡観察(S
EMおよびTEM)を行なった結果、高さ0.03pm
〜0.04pmの微小突起が0.9pm2当たり1個以
上の密度で形成されていることが認められた。微小突起
の大きさは0.05〜0.07pmであり、やや細長い
半球を伏せた形状をしていた。微小突起は、高さ、大き
さおよび形状がそろっており、磁気ディスク基板表面に
一様に密に形成されていた。
(実施例4) 実施例2と同様に磁気ディスク基板を作製したが、本実
施例では各貴金属微粒子付着処理の後形成する非磁性層
の膜厚0.311mとした。第1図に示す構造の磁気デ
ィスク基板を形成した。こうして得られた磁気ディスク
基板の番号を、貴金属微粒子付着処理番号(7)〜(1
6)の順序に磁気ディスク基板27〜磁気デイスク基板
36とする。
得られた磁気ディスク基板の表面の電子顕微鏡観察(S
EMおよびTEM)を行なった結果、高さ0.06pm
〜0.0Bpmの微小突起が0.9pm2当たり1個以
上の密度で形成されていることが認められた。微小突起
の大きさは0.12〜0.1Qmであり、やや細長い半
球を伏せた形状をしていた。微小突起は、高さ大きさお
よび形状がそろっており、磁気ディスク基板表面に一様
に密に形成されていた。
実施例2〜4で示されたように、貴金属微粒子付着処理
の後形成する非磁性層の膜厚を増加することによって微
小突起の高さ、大きさを変えることができた。微小突起
の密度や分布は付着した貴金属微粒子に依存しており、
非磁性層の膜厚を増加しても殆ど変わらなかった。
(比較例1) 実施例3と同様の手順で磁気ディスク基板の作製を行な
ったが、本比較例では下地厚膜表面を鏡面研磨した表面
上に行った各貴金属微粒子付着処理の形成を省略した。
こうして得られた磁気ディスク基板の番号を(Hl)と
する。
得られた磁気ディスク基板の表面の電子顕微鏡観察およ
び表面粗さの測定を行なった結果、微小突起はなく極め
て平滑な表面であった。
(比較例2) 比較例1と同様の手順で磁気ディスク基板の作製を行な
ったが、本比較例では下地厚膜表面を鏡面研磨した後、
各種研磨砥粒(メデイポールN35、N13、’NO8
・・・・粒の粒径は、順に3.511m、1.3pm、
0.8pmである)を用い表面を研磨し表面粗さを変化
させた。こうして得られた磁気ディスク基板の番号を(
順に、H2、H3、H4)とする。
得られた磁気ディスク基板の表面粗さを表面粗さ計で測
定したところ、研磨砥粒が大きくなるにしたがって粗さ
が増大していた。しかし、得られた磁気ディスク基板の
表面電子顕微鏡(倍率1万倍以上)を行なった結果、表
面に各種研磨砥粒に応じた太さの研磨筋がまばらに乱雑
にあり、そこでは溝となっていたが、微小突起は認めら
れなかった。
実施例および比較例で得られた磁気ディスク基板上に、
無電解めっき法によりめっき浴(1)を用いて膜厚0.
08pmの磁性薄膜を形成した。
めっき浴(1) めっき浴組成 硫酸コバルト 硫酸ニッケル 次亜リン酸ナトリウム マロン酸ナトリウム リンゴ酸ナトリウム 0.07mol/1 0.03mol/1 0.23mol/1 0.2mol/1 0.3mol/1 コハク酸ナトリウム    0.4mol/1硫酸アン
モニウム     0.3mol/1めっき条件 浴温82°C めっき浴のpH9,2 (室温にてアンモニア水でpH調節) めっき液の容量  1001 次にこの上に珪酸モノマーを回転塗布し、190°C2
0時間焼成して膜厚0.0811mの珪酸重合体を主成
分とする薄膜保護膜を形成し、更にこの上に液体潤滑剤
(パーフロロアルキルポリエーテル)からなる潤滑層を
形成し磁気ディスクを作製した。こうして得られた磁気
ディスクの番号を、磁気ディスク基板の番号に対応して
、磁気ディスク1〜磁気デイスク27および磁気ディス
クH1〜磁気ディスクH4とする。
次に、これらの磁気ディスクについて、3350型Mn
−Znフェライト磁気ヘッドを用いてヘッド吸着の有無
を検剖した。磁気ヘッドと各ディスクをドライブに設定
し、放置前後の摩擦係数を測定した。
実施例の磁気ディスク基板を用いた磁気ディスク1〜磁
気デイスク27については、放置前の摩擦係数は0.1
8〜0.29の範囲にあった。微小突起の高さが大きく
表面粗さが大きいほど、摩擦係数が減少する傾向があっ
たが、0.18〜0.26という小さな値はいずれも実
用上良好な値である。100時間放置後の摩擦係数の値
は0.19〜0.25の範囲にあり、磁気ディスク基板
を用いた磁気ディスクについてはヘッド吸着に関しなん
ら問題がなかった。比較例の磁気ディスク基板を用いた
磁気ディスクについては、放置前の摩擦係数は磁気ディ
スクH1で0.95、磁気ディスクH2で0.38、磁
気ディスクH3で0.47、磁気ディスクH4で0.7
1であった。摩擦係数が最も大きい磁気ディスクH1の
場合は放置前においてもヘッド吸着が問題となった。1
00時間放置後の摩擦係数を調べると、磁気ディスクH
1〜磁気ディスクH4のいずれも1.0以上に増加しヘ
ッド吸着現象を生じていた。また、実施例および比較例
の磁気ディスク基板をを用いた磁気ディスクについて、
3350型Mn−Znフェライト磁気ヘッドを用いてC
55(接触・始動・停止)試験を行ない表面に傷が発生
するまでのC8S回数を調べた。この回数が2万回以上
であれば実用上十分な耐久性をもつと考えられる。比較
例の磁気ディスク基板を用いた磁気ディスクH1で数百
回で表面に傷が発生し、磁気ディスクH2でC8833
00回、磁気ディスクH3でC882100回、磁気デ
ィスクH4でC881500回でヘッドクラッシュに至
った。実施例の磁気ディスク基板を用いた磁気ディスク
1〜磁気デイスク27については、cssio万回後に
おいてもディスク表面に傷の発生は認められず、耐久性
が著しく向上していた。さらに実施例および比較例の磁
気ディスク基板を用いた磁気ディスクについて、記録再
生特性の比較を行なった。比較例の磁気ディスク基板を
用いた磁気ディスクH1は鏡面研磨したディスク基板を
用いているため良好な記録再生特性が得られ、この場合
基準となる標準ディスクと考えられる。実施例の磁気デ
ィスク基板を用いた磁気ディスク1〜磁気デイスク27
については、出力値、出力エンベローツノモジュレーシ
ョン、分解能、オーバーライド、S/N、ピークシフト
、ビットエラーのいずれの特性も標準ディスクと同等の
値を示し、実施例において微小突起を磁気ディスク基板
に形成したことによる影響は認められなかった。しかし
、粗い研磨砥粒によって表面粗さを大きくした比較例2
の磁気ディスク基板を用いた磁気ディスクH2〜磁気デ
ィスクH4では、標準ディスクに比べて記録再生特性の
各値が著しく劣っていた。研磨粗さが大きくなるほど記
録再生特性が劣化する傾向があった。記録再生特性の各
値の中でも、出力エンベロープのモジュレーション、S
/N、 ビットエラーにおいて顕著であった。2万BP
I(ビットパーインチ)、100OTPI()ラックパ
ーインチ)での記録再生特性についてみると、標準ディ
スクにおいてS/N34〜35dB、1面当りのビット
エラー10個以下であるのに対して、例えば磁気ディス
クH2ではS/N22〜23dB、 1面当りのビット
エラー500〜1000個と劣っていた。比較例でほぼ
円周方向に研磨筋を入れるテクスチャ加工について触れ
なかったが、研磨筋の方向が異なるだけで基本的にヘッ
ド吸着、耐久性、記録再生特性等に与える影響は同様で
あった。すなわち研磨加工粗さを比較例と同程度の粗さ
にした場合は、緒特性に比較例と同程度の劣化が認めら
れた。
実施例では磁性薄膜をめっき法で形成し、保護膜を珪酸
モノマーを回転塗布して形成しためつきディスクについ
てのみ述べたが、磁性薄膜をスパッタ法で形成した金属
スパッタディスクやフェライトスパッタディスク、保護
膜にカーボンや5102をスパッタで形成したディスク
についても同様の検討を行なった結果、実施例と同様な
本願発明の効果が認められた。
(発明の効果) 以上、実施例および比較例で示されたように、本発明に
よれば、磁気ディスク基板を、基体表面上に付着された
多数の微粒子と、さらにこの上に被覆された非磁性層か
らなる構造とすることによって、表面に多数の微小突起
が形成され、前記非磁性層の膜厚を変えることによって
表面粗さを制御することができる。これによって、記録
再生特性を損うことなく(すなわち信号エラーの増加や
7′S S/Hの低下などをともなうことなく)、磁気ヘッドと
の吸着を防止して耐久性に優れた磁気ディスクが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の磁気ディスク基板の断面模式図である
。 1・・・・基板、2・・・・付着微粒子、3・・・・非
磁性層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基体と、この基体表面上に付着された多数の微粒
    子と、さらにこの上に被覆された非磁性層からなること
    を特徴とする磁気ディスク基板。
  2. (2)基体上に多数の微粒子を付着することによって微
    小突起を形成し、さらにこの上に非磁性層を被覆する磁
    気ディスク基板の製造方法において、前記非磁性層の膜
    厚を変えることによって表面粗さを制御することを特徴
    とする磁気ディスク基板の製造方法。
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