JPH0253546B2 - - Google Patents

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JPH0253546B2
JPH0253546B2 JP58099930A JP9993083A JPH0253546B2 JP H0253546 B2 JPH0253546 B2 JP H0253546B2 JP 58099930 A JP58099930 A JP 58099930A JP 9993083 A JP9993083 A JP 9993083A JP H0253546 B2 JPH0253546 B2 JP H0253546B2
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reflection component
filament yarn
yarn
silk
less
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Ryoji Nakamura
Yoshihisa Danmoto
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、絹様のポリエステル系フイラメント
糸に関し、更に詳しくは、絹様の光沢と曲げ回復
能を有し、ドライな触感を有するポリエステル系
フイラメント糸に関する。 従来より絹は合成フイラメント糸の一目標であ
り、種々のシルキーフイラメント糸が開発されて
いるが、経済性や取扱い性等より、特にシルキー
ポリエステル糸が有用されている。 絹様のポリエステルフイラメントを得る手段と
して、異収縮混繊糸が有効であり、また特公昭44
−18933号公報にみられる様に、異収縮混繊糸に
加え、ポリエステルの屈折率に近い添加剤を入
れ、繊維表面を改良して、光沢、手触り、弾性の
改善をはかる方法が提案されているが、触感、光
沢、風合等の点ですべてを満足するとはいい難
い。また触感や深色性を改善する目的で繊維表面
に微細な凹凸を数多く付与する方法が特開昭54−
120728号公報等で提案されており、触感や深色効
果は認められるが、絹様の光沢はそなえておら
ず、どちらかといえば、くすんだ光沢となる。 本発明者等は、従来法の上記欠点に鑑み、絹様
の光沢と風合いおよび触感を同時に満足し得るポ
リエステルフイラメント糸について鋭意研究の結
果、所期の目的を達する本発明をなすに至つた。
即ち、本発明は、等価球径粒度分布で表わした球
直径が1μm以上の粒子の総和が10%以下である
カオリナイトを含有し、繊維表面に繊維軸方向に
たて長の微細孔を多数有し、実質的に艶消剤を含
有しないポリエステル系フイラメント糸であり、
単糸デニールが1〜2dであり、前記微細孔は、
イ最大巾の度数分布の最大値が0.2〜0.7μmの範
囲内にあり、ロ長さ/最大巾の比の平均値が3以
下であり、ハその数は繊維表面の100μm2当り平
均10〜30個存在し、ニその深さは全体の60%以上
が0.1μm以下であり、且つ、フイラメント糸のホ
表面反射成分Mが全反射成分Rに対し50%以下で
あり、ヘ透過屈折反射成分Tと内部反射成分iの
和が全反射成分Rに対し40%以上であることを特
徴とする絹様ポリエステル系フイラメント糸であ
る。 本発明のフイラメント糸における繊維表面の微
細孔は繊維軸方向にたて長状に多数存在してお
り、該微細孔の長さ(繊維軸方向の長さ)および
巾(繊維軸に直角な方向の長さ)は5000倍以上の
倍率の走査型電子顕微鏡側面写真より、100個以
上の微細孔の測定値から求める。また微細孔の深
さはアクリル系樹脂で包埋した試料フイラメント
を4μの厚さの多数の切片に切断し、酢酸イソア
ミルで該切片からアクリル系樹脂を溶出した後
10000倍以上の倍率の電子顕微鏡写真より隣接す
る凸間に接線を引き、該接線と凹部最低面との距
離を測定して100個以上の平均値として求める。 そしてかかる方法で微細孔の大きさを測定した
場合に、前記イ,ロ,ハおよびニの4要件を満足
する微細孔が存在することが本発明のフイラメン
ト糸の微細孔の特徴である。即ち、微細孔の最大
巾に関しては、0.2〜0.7μmの範囲にその度数分
布の最大値が存在する。この最大値が、0.2μm未
満の場合は、触感がぬめり、また目的とする絹様
の光沢が得られずギラギラした光沢になる。ま
た、この最大値が0.7μmを越えると触感に対する
効果が半減し、特に深色に染色した場合、白つぽ
く見えるいわゆるパステル調の光沢になる。微細
孔の(長さ/最大巾)の比の平均値が3より大き
くなると、繊維軸に直角な方向から見た場合と繊
維軸に平行の方向から見た場合の光沢差が生じ、
経緯直交する織物にした場合、光沢にイラツキが
生じる。逆に該(長さ/最大巾)の比の平均値が
3以下の場合はそのイラツキが少なく、品の良い
光沢になる。また微細孔の数が繊維表面に100μ
m2当り平均10〜30個ある事が必要であり、10個未
満になると触感効果がなくなり、ぬめり感が出る
し、光沢的には金属調のギラツイた光沢になり好
ましくない。逆にその数が、30個を越えると光沢
がくすみ、絹様光沢から絹様の光沢に移行し、目
的を達し得ない。また微細孔の深さが、0.1μmを
越えるものが全体の40%を越えると光沢にくすみ
が生じ、絹様の輝きが消失する。 なお微細孔の深さの最大値が0.4μmを超えるも
のが存在すると、染色物のパステル調が増調され
るばかりか原糸の強力が低下し、布帛の実用性能
が低下するので、この値が0.4μmを超えるものが
実質的に存在しない方がよい。 また本発明のフイラメント糸の主用途は薄地シ
ルキー布帛であるため、実用上問題のない布帛強
力とするためには、フイラメント糸の強度(引張
強度)が2g/d以上であるのが好ましい。 本発明のフイラメント糸における実質的に艶消
剤を含有しないとは、艶消剤を全く含まないかま
たは含むとしてもその含有量が0.05重量%以下で
あることを意味する。また艶消剤としては例えば
酸化チタンで代表されるような高屈折率(特に屈
折率2以上)のものを指す。艶消剤の存在は後述
する光沢特性の面より重要であり、0.05重量%以
上含んでいる場合はフイラメント中の光の透過性
が低下し、高質の絹様光沢が得られない。なお艶
消剤を全く含有しない方が本発明では特に好まし
い。 本発明のフイラメント糸は絹様光沢を保有する
ものであり、該光沢の光学特性は、繊維の表面反
射成分Mが全反射成分Rに対し50%以下(表面一
次反射成分比が少なくぎらつきが小さい)であ
り、かつ透過屈折反射成分Tと内部反射成分iの
和が全反射成分Rに対し40%以上(くすみがなく
透明性が高い)であることによつて定量的に表示
される。 次にかかる光沢特性の測定法について説明す
る。第1図および第2図にはフイラメント10に
光が照射された場合の光の反射状態をモデル的に
示した。フイラメント10の表面に入射した光
(I)は、表面反射成分M(1)と透過屈折反射成分
T(2)および内部反射成分i(3)に分離され、透過屈
折成分および内部反射成分はフイラメント内部で
の特定波長の吸収により該フイラメント特有の光
沢を表現する。これらの光学特性は偏光特性を利
用し、投光角を限定することにより分離できる。
第3図にはかかる光学特性を測定する測定器の概
要を示した。詳細は蓮沼宏著「光沢」(昭和35年
9月10日コロナ社発行)に記載されている
Ingersollの光沢度計の変形で、投・受光器に偏
光子を用いたものである。投光器8の中心軸と受
光器9の中心軸および回転テーブル4の中心は同
一平面(投・受光面)内にあり、回転テーブル4
の上面は該平面に垂直に位置し、測定中は全要素
はブラツクボツクス(図示せず)中におさめら
れ、外部からの光が遮断される。また受光器の受
光電圧は増巾器(図示せず)を介し外部レコーダ
ーに凍結され、受光強度が表示される。回転テー
ブル4はブラツクボツクス外部より回転操作が可
能で、1測定に対し360度回転する。投光器8お
よび受光器9の先端には偏光子5および6がそれ
ぞれ取付けられており、各偏光面は、投・受光面
に平行か垂直方向に任意に設定出来る。また回転
テーブル4の上面は、試料7の厚みに関係なく、
試料7の受光面が一定となる工夫がなされてお
り、投・受光器中心軸の交点に一致する。試料7
は艶消しの黒色厚紙に被測定試料糸が平行状態を
保ちながら約3mmの厚さに巻かれている。 以上の条件下で、投・受光面に対する投受光器
の偏光面の関係および被測定糸軸との関係より以
下に示す6通りの測定がなされる。
〔嵩高性の測定方法〕
仕上り布帛を、一辺が50cmの正方形に切断し重
量(g)を2回測定する。この2回の測定値の和
を2倍することにより1m2当りの目付量x(g/
m2)を求める。 次に同仕上り布帛より一辺が5cmの正方形試料
を3枚切り出し、重ねる。この重ねた試料の厚み
を、読みとるに当り1g/cm2の荷重下1分後の厚
みをダイヤルゲージで測定し(n=5)平均値を
とり、更に1枚当りの厚さy(mm)に換算する。 上記x(g/m2)とy(mm)を用いて次式により
嵩高性(比容積)を表わす値として算出する。 嵩高性=(y/x)×103(cm3/g) 本発明のフイラメント糸に規定する繊維表面の
微細孔を得る手段としては、ポリマー中に微細孔
形成剤を含有せしめたポリエステルを常法に従つ
て溶融紡糸および延伸して延伸糸(糸直径方向の
屈折率1.537)となし、該延伸糸をアルカリ性溶
液で減量加工する方法を用いる。微細孔形成剤と
しては、特公昭44−18933号公報に記載されてい
る如く、繊維を形成するポリマーの屈折率より
0.1高いか、又は0.15低い範囲内にあることが必
須であり、特有の粒子色と屈折率を有する点から
カオリナイト(屈折率1.56)を用いることが必要
である。 カオリナイトは、その粒子径は遠心沈降法等で
測定される等価球径の粒度分布で表わした球直径
が1μm以上の粒子の総和が10%以下である粒径
分布を有するものを用いることが必要である。
1μm以上の粒子が10%を越えるとポリマー中の
粗大粒子が紡糸中、フイターにつまり紡糸ノズル
の背圧の上昇率が大きく、紡糸操業効率が低下し
好ましくない。そのため1μm以上の粒子が10%
を越えるカオリナイトを用いる場合は、遠心分離
等で1μm以上の粗大粒子を極力分離排出して利
用する。 また本発明のフイラメント糸は、単糸デニール
が1〜2デニールであることが必要であり、1デ
ニール未満の場合は絹布帛特有の張腰が得られ難
く、逆に2デニールを超えると粗硬な風合となり
絹の柔わらかく豪華な触感からかけはなれてしま
う。また本発明のフイラメント糸は全デニールが
30〜100dであることが好ましく、全デニー
ルが30d未満の糸は用途的に限定され汎用性に
乏しく、逆に100dを越える場合は、布帛が重
く厚くなるため、従来の絹布帛範中より逸脱し用
途が少ない。 本発明のフイラメント糸は、特有の繊維表面構
造により、繊維相互の接触面積の低下に起因する
布帛中の繊維自由度の増大から曲げ回復性にすぐ
れ、ドレープ性の改良も認められすぐれた風合特
性を有すると共に表面構造と繊維内部の透過性の
改善に起因するすぐれた光沢特性による絹様の輝
きのある優雅な光沢および適度な嵩高性と触感を
同時に表現にしうる新規なポリエステルフイラメ
ント糸である。 本発明のフイラメント糸の断面は特に規定する
ものではなく、丸断面、多葉断面等のいずれの場
合にも適用可能であるが、特に風合、触感の点よ
り、三葉断面であることが好ましい。 本発明でいうポリエステル系とはテレフタル酸
またはそのエステル形成性誘導体を主たるジカル
ボン酸成分とし、エチレングリコール、1,4−
ブタンジオールから選ばれるグリコールまたはそ
のエステル形成性誘導体を主たるグリコール成分
とするポリエステルを対象とする。このジカルボ
ン酸成分の一部をたとえば、5−スルホイソフタ
ル酸のモノアルカリ金属塩、イソフタル酸、ジフ
エニルジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸、
p−オキシ安息香酸等で置きかえてもよく、また
前記グリコール成分の一部をジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ヒドロキシ
メチルシクロヘキサン等の2価アルコールで置き
かえてもよい。又ポリエチレングリコールのよう
なポリアルキレンオキサイド系の化合物を生成ポ
リエステルに対し7重量%以下共重合させて制電
性を付与してもよく、特にポリエステルに対して
1〜10重量%の割合で下記一般式で示されるグリ
コールを共重合させることにより易染性にするの
が好ましい。 HO(−CkH2kO)−nR−O(−ClH2lO)−oH (上式中Rは炭素原子数4〜20の2価の脂肪族炭
化水素基、k,lは同一又は異なる2〜4の整
数、m,nは同一又は異なる整数で、1≦(m+
n)≦10である) また他のポリマーを少量ブレンドして改質ポリ
エステルとしてもよく、更に当業界周知の着色防
止剤、触媒、エーテル結合副生防止剤、抗酸化
剤、難燃剤等を適宜使用することが出来る。以下
実施例にて詳細に説明するが、本発明はこれらの
実施例に限定されるものではない。 実施例1,2及び比較例1,3 ジメチルテレフタレート1000部、エチレングリ
コール530部、三酸化アンチモン0.33部およびト
リエチルアミン1.0部をエステル交換缶に仕込み、
その後エチレングリコールのカオリナイト
(Engelhard社製ASP−072;粗粒子を遠心分離で
10%除去、屈折率1.56、平均粒子径0.3μm、1μm
以上粒子6wt%(TiO2が不純物としてカオリン中
に1.5wt%含有))分散溶液198部を投入し、150℃
〜210℃まで130分をかけて昇温しつつ、副生メタ
ノールを留出しながらエステル交換反応を行なつ
た。得られた生成物を210℃の重縮合缶に移し、
80分間に内温を210℃〜275℃に温しつつ、系を
徐々に0.1mmHgまで減圧にし、以後275℃0.1mmHg
で重縮合反応を約40分間行なつて所定組成のポリ
エステルを得た。このポリエステルを押出し型紡
糸機により、紡糸孔数36のY字形スリツト孔を有
する紡糸口金を用い、紡糸温度290℃、巻取り速
度1300m/mmで常法に従つて紡糸した。得られた
未延伸糸を常法によつて延伸し、50デニール/36
フイラメントの三葉断面延伸フイラメントを得
た。かくして得られたポリエステルフイラメント
糸をたて糸、よこ糸に用いて平織にし、通常の精
練後、180℃で仮セツトし、50g/lのNaOH水
溶液で90℃の温度下で表−2に示す減量率となる
ような処理時間でアルカリ減量処理後、160℃で
最終セツトをして仕上り布帛とした。 該布をカーボンと金で蒸着後、走査型の電子顕
微鏡にて5000倍の糸側面の写真を撮り、この倍率
で確認されうる微細孔の最大巾、長さおよび数を
計測した。最大巾の度数分布は0.1μm単位でn=
100のデータに基づくものとした。また布帛中の
原糸を取り出し、アクリル樹脂に包埋後、4μm
厚さの数枚の小片に切断後、酢酸イソアミルにて
アクリル樹脂を溶出し、同上手法で電子顕微鏡に
て10000倍の写真を得、更にその写真をプロジエ
クターで10倍に拡大して、この倍率で確認されう
る微細孔の深さを測定した。 また本布帛から抜き出した糸をボールドウイン
社製テンシロンにて糸強力を測定した。 同時に布帛中の糸を抜き出し、厚さ約1mmで4
cm角の黒色紙上に巾約20mm、片面厚さ約3mmにな
る様、注意深く、平行に糸を巻き光学特性を測定
した。 また同布帛を経験豊かな10名の判定者により官
能的に触感、弾発性を判定した。また最後セツト
前の布帛を三菱化成工業社のDianix Green 3G
−Eを2%owf用いて130℃で45分間染色し還元
洗浄後、乾燥して、160℃で最終セツトした布帛
で色調を判定した。上記測定及び判定結果を表−
2に示した。 実施例 3 実施例1と同法によりポリエステルレジンを重
合後、紡糸するに際し、未延伸糸を同量ずつ2本
のボビンに分割捲取りし、同未延伸糸を2本同時
に供給してホツトローラー85℃、ホツトプレート
150℃下で延伸し、うち1本はホツトプレートに
接触しない様ガイドピンで糸道を別とした。同糸
を捲上げローラーで合糸して1本の糸として巻取
つた。かくして得たフイラメント糸の収縮率は23
%と6%の異収縮混繊糸であつた。この異収縮混
繊糸を実施例1と同様にして布帛となし、アルカ
リ減量処理後微細孔の大きさ、光学特性、触感を
実施例1と同様にして測定、判定した。その結果
を表−2に示した。 比較例 2 反応缶に投入するエチレングリコールのカオリ
ナイト分散液量を297部とし、エチレングリコー
ル投入量を540部とした以外はすべて実施例1と
同様にして重合して得たポリエステルを、実施例
1と同様にして紡糸、延伸、織布加工、アルカリ
減量処理を施し、微細孔の大きさ、光学特性、触
感を実施例1と同様にして測定、判定した。結果
を表−2に示した。 比較例 4 反応缶に投入するエチレングリコールのカオリ
ナイト分散液に変え、富士チタン製酸化チタン
TA−300のエチレングリコールに対し10wt%の
分散溶液を60部、エチレングリコール投入量を
670部とする以外はすべて実施例1と同法にした
がつた。結果を表−2に示した。 比較例 5 酸化チタンのエチレングリコール分散液を248
部、投入エチレングリコール量を480部とする以
外は、比較例4と同法にしたがつた。結果を表−
2に示した。 比較例 6 反応缶に投入するエチレングリコールのカオリ
ナイト分散液量を99部とし、エチレングリコール
の量を630部とする以外はすべて実施例1と同法
にしたがつた。 比較例 7 反応缶に投入するエチレン・グリコールのカオ
リナイト分散液量を369部とし、エチレングリコ
ール投入量を350部とする以外はすべて実施例1
と同法にしたがつた。結果を表−2に示した。 比較例 8 エチレングリコールのカオリナイト分散液に変
え、平均粒子径が30ミリミクロンのシリカ(屈折
率1.46)のエチレングリコール分散液を用い、シ
リカの添加を得られるポリエステルに対し5重量
%とした以外は実施例1と同法にしたがつた。結
果を表−2に示した。 尚、得られた繊維は繊維表面全面に微細な凹凸
が発現し、ドライタツチな感触が得られるものの
透過屈折反射成分T、内部反射成分iともに減少
しダル様のクスんだ光沢しか得られなかつた。 比較例 9 エチレングリコールのカオリナイト分散液に変
え、アルキルコートシリカ(平均粒子径16ミリミ
クロン、屈折率1.45)のエチレングリコール分散
液を用い、アルキルコートシリカの添加量を得ら
れるポリエステルに対し1.0重量パーセントとし
た以外は実施例1と同法にしたがつた。 結果を表−2に示した。 尚、得られた繊維は、繊維の表面の凹凸が少な
く、表面反射成分Mの値が大きくなりギラつき感
が出て目的とする絹様光沢は得られなかつた。 比較例 10 エチレングリコールのカオリナイト分散液に変
え、無水ゼオライト(平均粒子径0.25ミリミクロ
ン)のエチレングリコール分散液を用い、無水ゼ
オライトの添加量を得られるポリエステルに対し
2重量%とした以外は実施例1と同法にしたがつ
た。結果を表−2に示した。 尚、得られた繊維は、繊維表面に微細な凹部が
存在し、ドライタツチな感触が得られるものの、
透明性に欠けたクスんだ光沢のダル調の強い光沢
であつた。 比較例 11 実施例3と同様にしてポリエステルレジンを重
合した後溶融紡糸した。紡糸するに際し、未延伸
糸を等分して2本のボビンに分割して捲取り、同
未延伸糸を条件を変えて別個に延伸した。1方
は、ホツトローラー85℃、ホツトプレート150℃
とし、他方はホツトローラ85℃、ホツトプレート
100℃として、最終延伸物が50デニールとなる倍
率で両方共同倍率で延伸後、2本を引揃えて、50
デニール・36フイラメントの延伸糸を得た。かく
して得られた糸はフイラメントの沸水収縮率が
6.5%と10.3%の異収縮混繊糸であつた。 この異収縮繊糸を実施例1と同様にして布帛と
なし、光学的性、嵩特性等を評価し結果を表−2
に示した。 比較例 12 紡糸時の捲取速度を3300m/分とする以外は実
施例3と同様にして紡糸延伸を行ない、沸水収縮
率が5.5%と35%のフイラメントから構成される
50デニール・36フイラメントの異収縮混繊糸を得
て、実施例1と同様に平織布となし、減量加工を
し、光学特性、嵩高性等を評価し結果を表−2に
示した。 比較例 13 紡糸時に用いる口金として、孔数18のY字形ス
リツト孔を有する紡糸口金を用いた以外は、実施
例3と同様にして紡糸延伸を行ない、沸水収縮率
が6.5%と25%のフイラメントから構成される50
デニール・18フイラメントの異収縮混繊糸を得
て、実施例1と同様に平織布となし、減量加工を
し、光学特性、嵩高性等を評価し結果を表−2に
示した。 比較例 14 紡糸時に用いる口金として孔数72のY字形スリ
ツト孔を有する紡糸口金を用いた以外は、実施例
3と同様にして紡糸延伸を行ない、沸水収縮率が
61%と26%のフイラメントから構成される50デニ
ール・72フイラメントの異収縮混繊糸を得て、実
施例1と同様に平織布となし、減量加工をし、光
学特性、嵩高性等を評価し結果を表−2に示し
た。
【表】
【表】 表−2から明らかな様に繊維表面微細孔の形状
および繊維中の艶消剤の量が本発明の範囲を満足
するものは光沢、風合、触感とも絹様で実用性に
富む布帛が得られることがわかる。 また、微細孔形成剤の量や、減量加工水準によ
る繊維表面の微細孔が大きすぎてもだめだし、数
も多すぎても少なすぎても目的とする絹様の光沢
特性や色相で満足されない。
【図面の簡単な説明】
第1図はフイラメント断面方向からみた反射光
のモデル図、第2図はフイラメント側面方向から
みた反射光のモデル図、第3図は光学特性測定装
置概要図。 1……表面反射成分、2……透過屈折反射成
分、3……内部反射成分、4……回転テーブル、
5,6……偏光子、7……測定試料、8……投光
器、9……受光器、10……繊維。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 等価球径粒度分布で表わした球直径が1μm
    以上の粒子の総和が10%以下であるカオリナイト
    を含有し、繊維表面に繊維軸方向にたて長の微細
    孔を多数有し、実質的に艶消剤を含有しないポリ
    エステル系フイラメント糸であり、単糸デニール
    が1〜2dであり、前記微細孔は、イ最大巾の度
    数分布の最大値が0.2〜0.7μmの範囲内にあり、
    ロ長さ/最大巾の比の平均値が3以下であり、ハ
    その数は繊維表面の100μm2当り平均10〜30個存
    在し、ニその深さは全体の60%以上が0.1μm以下
    であり、且つ、フイラメント糸のホ表面反射成分
    Mが全反射成分Rに対し50%以下であり、ヘ透過
    屈折反射成分Tと内部反射成分iの和が全反射成
    分Rに対し40%以上であることを特徴とする絹様
    ポリエステル系フイラメント糸。 2 微細孔が、微細孔形成剤を含有するポリエス
    テル系フイラメント糸使い編織物をアルカリ減量
    処理することによつて形成されたものである特許
    請求の範囲第1項記載の絹様ポリエステル系フイ
    ラメント糸。 3 繊維横断面が三葉断面である特許請求の範囲
    第1項又は第2項記載の絹様ポリエステル系フイ
    ラメント糸。
JP58099930A 1983-06-03 1983-06-03 絹様ポリエステル系フイラメント糸 Granted JPS59228014A (ja)

Priority Applications (1)

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JP58099930A JPS59228014A (ja) 1983-06-03 1983-06-03 絹様ポリエステル系フイラメント糸

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