JPH02270991A - 金属製装飾板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は凹凸模様をもつ金属製装飾板の製造方法に関す
る。

〔従来の技術〕

この種の金属製装飾板の製造方法として、エツチングに
より凹凸模様を形成する方法がある。例えば、感光性樹
脂のレジスト膜をステンレス板の表面にコートし、この
上に所望の図柄模様の陽画フィルムを密着させ、焼き付
け、現像の各処理を行って所望図柄模様のレジスト膜を
形成し、次いでエツチングを行っていた。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかるに、上記したエツチングによるステンレス製装飾
板はその装飾表面がレジスト膜で覆われていた光沢面か
、腐食された梨地面かの違いだけで、いずれの面も同じ
ステンレスの金属表面であるため、装飾的変化に乏しい
。そればかりか、更に装飾機能を上げるために、その装
飾面に金メツキなどを施そうとしてもそのメツキは困難
である。

また、立体感を出すために肉盛りをするにしても肉盛り
部のまわりを削ることになるので、光沢が失われてシボ
面になり変化に乏しい。また、レジスト膜の模様と凹凸
を正確に一致させることが容易でなかった。

本発明はこうした問題点を解消するためになされたもの
で、装飾性に富み、かつ精密な写実性に冨む凹凸模様を
有する金属製装飾板の製造方法を提供することを目的と
する。

〔課題を解決するための手段〕

本発明では装飾板を電鋳により製造するもので、導電性
を有する原型の表面に、所望の図柄模様を表す電気絶縁
膜（レジスト膜）を形成する工程と、原型の電気絶縁膜
によって覆われていない導電表面に電着層を形成する工
程と、電着後電気絶縁膜を剥離除去する工程とからなる
。

原型の材料としてはアルミニウム、銅などが、また電着
層としてはニッケルなどが用いられる。

アルミニウム原型の場合、前記電気絶縁膜剥離後、更に
アルマイト処理したのち、着色することが、装飾価値を
高めるうえで好ましい。

また、電着層がニッケルの場合、前記電気絶縁膜剥離後
、更にその電着層の上に金メツキあるいは銀メツキ等の
装飾メツキを施すこともできる。

また、前記電着後、電着層の上に再度電鋳を行って肉盛
り状に形成することもできる。

〔作用〕

電気絶縁膜で覆われていた原型の金属表面と電着層の光
沢面による凹凸図柄模様を有する金属製装飾板を得るこ
とができる。

〔発明の効果］ 本発明によれば、凹凸図柄模様を有する金属製装飾板を
電鋳により製造するため、模様の極く細い線などでも忠
実に複製できて写実性に富むばかりか、色彩変化に富み
、また立体感に冨む装飾性に優れるものを得ることがで
きる。

〔第１実施例〕 本発明の第１実施例を第１図ないし第３図（ａ）・（ｂ
ｌに基づき説明する。

第１図は鯉の模様に合わせて凹凸を形成した金属製装飾
板の製品を示し、第２図は第１図における■−■線断面
図を示している。この製品は次のように電鋳によって製
造される。

まず、所望形状のアルミニウム原型１を４％水酸化ナト
リウムの溶液へ数分間浸漬してエツチングを行う。これ
はアルミニウム原型１の表面の脱脂とともに艶消しを施
すためである。このエツチング後、水洗し、乾燥する。

次いで、感光性樹脂の電気絶縁膜をアルミニウム原型１
の表面に均一に塗布して乾燥し、この上に鯉模様を表し
た陽画フィルムを密着させ、焼き付け、現像、乾燥の各
処理を行って、第３図ｆａ）に示すごとく鯉模様の電気
絶縁膜２を形成する。次いで、電気絶縁膜２が形成され
たアルミニウム原型１を再度、４％水酸化ナトリウムの
溶液へ数十秒間浸漬し、水洗して、電気絶縁膜２の上の
酸化皮膜を除去するとともに、後述するニッケルメッキ
の密着性を良くする。さらに、これを硝酸溶液へ数十秒
間浸漬してアルミニウム原型ｌの表面のスマットを除去
するとともに、表面に薄い酸化皮膜を生成し、水洗する
。次いで、ジンケート処理したのち、水洗する。このジ
ンケート処理は後述するニッケルメ・７キの密着性をよ
り良くするためである。再度、これを硝酸溶液へ数十秒
間浸漬し、水洗したのち、ジンケート処理を行う。

かくして、この電気絶縁膜２が形成されたアルミニウム
原型Ｉを電着槽に浸漬し、ニッケル電着を行って、第３
図（ｂ）に示すごとくアルミニウム原型１の電気絶縁膜
２によって覆われていない導電表面に、電気絶縁膜２の
厚さを越えるニッケル電着Ｎ３を形成する。次いで、電
気絶縁膜剥離液へ浸漬して電気絶縁膜２を剥離除去し、
水洗、乾燥することによって、第１図および第２図に示
すごとき製品を得る。

このようにして得られた製品は、第１図において黒色部
分ａはアルミニウム原型１の艶消し面（凹模様）であり
、白色部分すはニッケル電着層３の光沢面（凸模様）で
あって、艶消しと光沢のコントラストを形成している。

〔第２実施例〕 第１実施例の全工程を終了したのち、更にアルマイト処
理し、アルミニウム原型１の露出表面に酸化皮膜を生成
する。次いで、その酸化皮膜の上に着色するための塗料
で着色する。これによって、。

例えば、上記した鯉模様の場合、赤い緋鯉、黄色い黄鯉
のほか、赤白鯉、三色鯉、五色鯉などの各種の色鯉を容
易に作り出すことができ、着色と凹凸を組み合わせた美
観に優れる立体模様を得ることができる。

〔第３実施例〕 第１実施例の全工程を終了したのち、ニッケル電着層３
の表面に金または銀等の装飾メツキを施す。この場合、
アルミ原型にはメツキはつかないので、レジスト等をす
ることなく、直接無電解メツキ等でメツキが行え、工程
が極めて簡単である。　Ａ〔第４実施例〕 第１実施例の全工程を終了したのち、同じ図柄模様の電
気絶縁膜を施し、かつ密着処理を施した後、電着１３の
表面に再度電鋳を行って肉盛り状に形成する。これによ
って、より立体感に富む凹凸模様を簡易に得ることがで
きる。かかる肉盛りは電着層３の全面のみならず、不必
要部分に電気絶縁膜を選択的に施すことで、所望個所に
部分的な肉盛りも簡易に行うことができる。

なお、上記第１実施例ないし第４実施例のいずれにおい
ても、原型上に形成する図柄や模様は鯉模様に変えて他
の図柄や模様でもよく、また名前や企業名等を記載した
文字等でもよい。

さらに文字のみもしくは文字と模様とを組み合わせて、
原型を名刺サイズに切断して名刺がわりに利用すること
も考えられる。

また、原型の大きさも壁飾りや定期入れ用飾り等、用途
に応じて種々変更できることは言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の方法により得られた金属製装飾板の一
例を示す平面図、第２図は第１図におけるｎ−ｎ線拡大
断面図、第３図（ａ）・山）は電鋳過程を示す断面図で
ある。 ■・・・・原型、 ２・・・・電気絶縁膜、 ３・・・・電着層。 発　　　　明　　　　者　嶋　　　津　　　博　　　土
間　　　　　　　井　　　上　　和　　　彦第１図 第２図 第　６　図（ａ） １原型

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）導電性を有する原型の表面に、所望の図柄模様を
   表す電気絶縁膜を形成する工程と、 原型の電気絶縁膜によって覆われていない導電表面に電
   着層を形成する工程と、 電着後電気絶縁膜を剥離除去する工程と、 からなる金属製装飾板の製造方法。